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アンパンマンで見てみたい組み合わせを挙げるスレ

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/12(日) 18:17:26 ID:Q3BxU1h2.net
しらたまさんとドリアン王女(ある意味最強な2人)
マダム・ナンとプリンちゃん(ばいきんまんの天敵)

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/12(日) 20:49:50 ID:+QtlBTAG.net
チーズフォンデュさんとふるどけいさん

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/12(日) 21:08:44 ID:bFWO1ElB.net
氷の女王と黒バラ女王

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/12(日) 22:15:22 ID:3jgNJd9h.net
ゴミラとロールパンナ
アンパンマンとばいきん仙人

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/13(月) 12:32:00 ID:fZxb8UD7.net
ロールパンナとゴミラは既にある

ロールパンナとコキンちゃんが見たい

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/13(月) 13:37:44 ID:H5A6YVeu.net
>>5
間違えた…ちびおおかみとロールパンナだった

コキンちゃんもいいなぁ。ロールも泣かされるんだろうかw

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/13(月) 17:15:17 ID:RR1IH4p/.net
しらたまさんとめいけんチーズ

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/13(月) 19:39:03 ID:z53g8MzC.net
はっぱちゃんとシュークリーム姫


9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/14(火) 19:13:03 ID:LMWNksaG.net
カレーパンマンの中身をあんこにしてアンドーナツマン。
食パンマンの顔にあんことバター塗って小倉トーストマン。
アンパンマンと3人そろってトリプルアンパンチ。

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/15(水) 16:44:11 ID:BUrHh0ya.net
しらたまさんとだいこん役者

>>9
アンドーナツマンはアンパンマンが経験済み



11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/16(木) 09:20:20 ID:N5EoeK4J.net
ブラックロールパンナとバイキン仙人
ジャムおじさんとドクターヒヤリ
ジャムおじさんとバイキン仙人
バイキン仙人とドクターヒヤリ

おじん大好きです。はい。

登場初期のロールパンナと〜
ブラックロールパンナと〜
は、バトルものって法則があったから好きだった。

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/16(木) 13:10:19 ID:Is1lpMs9.net
コキンちゃんとなみだちゃん

>>11
仙人とヒヤリが組んだら世界征服できそうだw





13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/18(土) 11:37:20 ID:oFVp02e5.net
しろかぶくんとふるどけいさん

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/18(土) 23:14:03 ID:j/fLsiCH.net
組み合わせとは違うが
ミントちゃんのバレンタインデーかミントちゃんのひなまつりをやってほしい

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/19(日) 17:05:32 ID:WOksyiKx.net
バタコさんとおむすびまん

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/21(火) 21:23:24 ID:ew18reOE.net
>>15
俺も書こうとしてたわww
意外にもこの組み合わせまだ出てないんだよな

17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/24(金) 07:24:17 ID:4eAzW5V8.net
ふけつまんとミントちゃん

ドリアン王女とサラダ姫

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/26(日) 23:41:17 ID:8ESUX2Vw.net
めいけんチーズとめいばピクルス

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/09/27(月) 08:05:57 ID:qyfe/+BC.net
>>18
めいばって表記はありそうでなかったな。

バイキントリオとバイキン仙人
しょくぱんまんとやさしいドキンちゃん(※アンパンマンとやさしいばいきんまん…アンパンマンとばいきんまんが雷に打たれ、精神のみが入れ代わる話)
バタコさんとやさしいたぬきおに(たぬきおにはもとから優しいかな?)

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 17:09:02 ID:snusyNa9.net
ホラーマンとナンドバット

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 17:11:39 ID:snusyNa9.net
ゴメンすでに放送されてた…

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/03(日) 18:56:01 ID:2uRWHqgM.net
しょくぱんまんとにんぎょのサニー姫

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/23(土) 11:27:59 ID:IiwFyxP3.net
ナガネギマンとニガウリマン

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/13(土) 18:49:48 ID:EalI7o4E.net
やきそばパンマンとハンバーガーキッド

それでお互いの馬を交換してほしい。

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/12/11(土) 22:13:19 ID:H3uXdMeO.net
>>5
ついに実現したなww

26 : 忍法帖【Lv=17,xxxPT】 :2011/04/15(金) 17:25:38.24 ID:Iaw3GJDq.net
プリンちゃんとおくらちゃん
メロンパンナとちびおおかみ
メロンパンナとなみだちゃん
コキンちゃんとフランケンロボくん
ドリアン王女とうなどんまん
ムシバキンマンとくらやみまん

27 : 忍法帖【Lv=17,xxxPT】 :2011/04/15(金) 18:34:33.85 ID:Iaw3GJDq.net
ナンドバットと黒バラ女王
ナンドバットと氷の女王

そうすれば、のび太くん風味とドロンジョ様風味の小原乃梨子さんの声が1度に聞ける。

28 : 忍法帖【Lv=23,xxxPT】 :2011/04/22(金) 17:11:06.26 ID:irvaqXG+.net
ちょうちんへいじとのりのりのりへい

出発する時のセリフはもちろん「やってやるぜ!」で

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/04/23(土) 16:49:47.78 ID:YiIHVweL.net
おことちゃんとこちょうらんさん

おことちゃんの美貌にこちょうらんさん発狂・・・とか見たい。

30 : 忍法帖【Lv=9,xxxP】 :2011/05/19(木) 20:24:28.65 ID:WPMrtYVy.net
微妙にスレ違いだが、
「3ばいプリンちゃん」とか

31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/19(木) 22:48:55.02 ID:PvF22il/.net
3倍シリーズならメロンパンナを見てみたい

32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/20(金) 03:18:58.78 ID:3ScTueA3.net
3倍ドリアン王女

3倍しらたまさん

3倍ミントちゃん

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/20(金) 09:44:43.13 ID:x1qGrTxJ.net
>>32
そのあたりは単純に三人に分裂するだけで性格は三人一緒の気がする

キャラクター的に裏表ないし

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/22(日) 22:43:52.26 ID:k+BSR8mT.net
http://page9.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/k136151774
http://page4.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/d117094684
安いですよ!

35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/23(月) 15:26:32.34 ID:R+Iqdj8S.net
てんどんまんとちびぞうくん
しょくぱんまんとでかこ母さん
ナガネギマンとニガウリマン
ロールパンナとレアチーズちゃん
めいけんチーズとかまめしどん

36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/05/24(火) 16:19:07.62 ID:/dL42dVw.net
ロールパンナとあざみちゃん
気が合うと思うんだ

37 : 忍法帖【Lv=16,xxxPT】 :2011/05/27(金) 16:43:49.21 ID:4qwbDILu.net
890 :風の谷の名無しさん@実況は実況板で:2011/05/23(月) 04:09:05.04 ID:Yxjz8WvQ0
「こおりのじょおうとかせきのまおう」
「しらたまさんとマダム・ナン」
「どろみずまんとムシバキンマン」
「ゆきんこゆきちゃんとフランケンロボくん」

みてみたいな。

うーーーむ。

38 :pp:2011/06/19(日) 10:51:30.69 ID:VoBOU3Zo.net
クジラのクータンとムシバキンマン


39 :dg:2011/06/19(日) 10:54:30.92 ID:VoBOU3Zo.net
はみがきまんとナガネギマン



40 :dg:2011/06/19(日) 10:58:04.27 ID:VoBOU3Zo.net
はみがきまんとナガネギマン



41 :kl:2011/06/19(日) 11:01:19.81 ID:VoBOU3Zo.net
しょくぱんまんとゆず姫

42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/30(土) 18:32:29.54 ID:PTWkOtOE.net
保守

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/30(土) 21:52:26.24 ID:7/WhVkZB.net
既出だがジャムおじさんとバイキン仙人がすごく観てみたい

44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/16(金) 15:43:04.00 ID:dgt1eCNz.net
過疎ってるのであげるよ

ドキンちゃんとゆず姫
ってやってないよね

あと
メロンパンナと名犬チーズ
は意地悪かなw

45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/17(土) 14:50:16.70 ID:G4m13QkN.net
おしんこちゃんとフランケンロボとおくらちゃん
で、ちびまるこ的な回を見たい

46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/18(日) 16:22:10.45 ID:gQXIo0w4.net
クータンとサボテンマン
クータンとハンバーガーキッド

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/23(日) 16:41:46.35 ID:uRoSMz4G.net
そろそろバイキン仙人とアンパンマンの対決を見たい。
軍配は(主役だし)アンパンマンだろうけど、実際はバイキン仙人の方が強い気がする。

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/10/24(月) 19:52:26.95 ID:KCtuB+sB.net
>>45
ちびまる的で思い出したけど、あおドキンちゃんってtarako?
きドキンちゃんはたまちゃん?

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/12/30(金) 23:47:51.62 ID:rcNqt6CY.net
ナガネギマンとしらたまさん

50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/01/01(日) 01:27:54.35 ID:p7xto7vy.net
>>8
修羅場w



51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/01(水) 01:52:22.62 ID:Isry+/nU.net
>>22
TV版とは別キャラだから初対面か

>>24既出
「やきそばパンマンとバイキン西部劇」
互いの馬は両想い

>>26
別パートだった時ならある
1043話
Aパート「ドリアン王女とポッポちゃん」
Bパート「うなどんまんとうめぼしばあや」

>>44
ドキンちゃんとポッポちゃんは実現した
「ポッポちゃんとバイキン城」

>>48違う
青ドキン:横山智佐
黄ドキン:兵藤まこ

中の人同じだと(例外はあるけど)無理なんだろうね
演技の違いを見てはみたいが

タイトルジェネレータ
ttp://tgws.fromc.jp/anpandb/generator.php

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/01(水) 12:42:33.47 ID:VJXnTegz.net
ロールパンナと忍者のニャンジャ

ロールパンナとアリンコキッド

やきそばパンマンと鉄火のマキちゃん

やきそばパンマンとゆず姫

ナガネギマンとクリームパンダ

コチョウランさんとあざみちゃん

クリームパンダとマーガレット姫

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/01(水) 15:51:17.67 ID:+PB1/TRS.net
「フランケンロボくんとゆきんこゆきちゃん」 人に触れられない

「ゴミラとちびおおかみ」 自分を抑えられないコンビ

「マダム・ナンとエクレアさん」 あえてエクレアさんで

「ムシバキンマンとどろみずまん」 プラスばいきんまんで小悪党連合

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/01(水) 17:31:53.78 ID:gQWCjuId.net
>>47
バイキン仙人なら個人的には
バイキン仙人vsトランプの国のジョーカーvs魔女の魔法対決が見てみたい

あと黒バラ女王と氷の女王と影の女王と黒雪姫の
女王四人衆の共闘とか
小原さんが黒バラと氷の一人二役で大変そうだけどw

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/01(水) 17:49:59.02 ID:pn6SeXxl.net
あなたの隣の集団ストーカー
駅改札や駅周辺で、人の流れを見張っているのが犯人です。
犯人はナマポで生活、老後の心配がないため通勤、通学者を
馬鹿にしながらターゲットを見張っています。
エア待ち合わせとエア電話が得意です。エアマスクもいます。

56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/01(水) 21:30:43.13 ID:VJXnTegz.net
:ナガネギマンとロールパンナ(初対面)

:カレーパンマンとダテマキマン(負けず嫌い関係)

:やきそばパンマンとらーめんてんし(麺関係)

:やきそばパンマンとオムライスくん(「オム焼きそば」を出す)

:あかちゃんまんとポッポちゃん(赤ちゃん関係)

:マーガレット姫と化石の魔王

:しらたまさんとでんでん一座(芝居関係)

:かつぶしまんとクリームパンダ(初対面)

:鉄火のマキちゃんとゆず姫

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/01(水) 22:13:34.91 ID:+PB1/TRS.net
「らーめんてんしとカップラーメンマン」
カップラーメンの良さはラーメンの弱さ、ラーメンの良さはカップラーメンの弱さ。
いつも全く別の料理ならこじつけで和解するけど、同じ料理なら最終的にどう和解するのか気になります。

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/07(火) 12:56:24.18 ID:L5vhHLlo.net
ロールパンナと化石の魔王

やきそばパンマンとオカリナ姫

クリームパンダとコロッケキッド

ロールパンナとダテマキマン

やきそばパンマンとゆず姫

メロンパンナとロールパンナ

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/07(火) 15:24:22.44 ID:FV42dEEp.net
ロールパンナとドキンちゃん
メロンパンナとドキンちゃん

異様に絡みが少なくないですか?

60 :あらすじ:2012/02/08(水) 17:36:18.33 ID:71fFj+tJ.net
『コチョウランさんとあざみちゃん』
自分が一番美しいと思うコチョウランさんがあざみちゃんにトゲのある意地悪を言われるお話。

『カレーパンマンとダテマキマン』
お互いに負けず嫌いなカレーパンマンとダテマキマンが料理勝負をするお話。

『やきそばパンマンとゆず姫』
ゆず城を抜け出したばいきんまんに襲われ、やきそばパンマンに助けられたゆず姫がやきそばパンマンと仲良しになるお話。

『ロールパンナと忍者のニャンジャ』
一人前の忍者になる為に修行を続けるニャンジャがロールパンナと仲良しになるお話。

『ナガネギマンとクリームパンダ』
パンの配達の途中でばいきんまんに襲われ、ナガネギマンに助けられたクリームパンダがナガネギマンに憧れるお話。

『あかちゃんまんとポッポちゃん』
ばいきんまんに襲われたポッポちゃんがあかちゃんまんに助けられ、2人でパン工場に向かうお話。

61 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/08(水) 22:38:13.90 ID:toezpEdV.net
>59
「あかちゃんまんとドキンちゃん」も見てみたい。

62 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/09(木) 13:29:22.75 ID:bmzNaiyP.net
『あざみちゃんとミントちゃん』

ミントちゃんにミントティーの悪口を言うが、ミントちゃんには全く効かず、ミントちゃんに振り回されてしまうあざみちゃん

63 :yaki:2012/02/14(火) 00:09:49.64 ID:OMpm/XlM.net
ナガネギマンとニガウリマン…!?面白そうだが、明夫タイムじゃないかw

64 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/18(土) 19:56:50.42 ID:7siiTBTM.net
同じ声なら「しょくぱんまんとでかこ母さん」が見たいな
ばいきんまんを巻き込んでほのぼの回やってほしい
しょくぱんまんとばいきんまんってめったに普通の会話しないし、
でかこさんに振り回されるばいきんまんが見たい

65 :あらすじ:2012/02/23(木) 00:26:35.22 ID:xemoJ5co.net
『かつぶしまんとクリームパンダ』
パンの配達途中にバイキンマンに襲われ、かつぶしまんに助けられたクリームパンダ。
蕎麦までご馳走され、クリームパンダはかつぶしまんの手伝いをするお話。

『やきそばパンマンと忍者のニャンジャ』
子供達からお菓子を奪おうとするが、現れたやきそばパンマンにコテンパンにされたばいきんまん。
偶然見かけたニャンジャを騙し、やきそばパンマンを倒させようとするお話。

66 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/24(金) 00:36:25.17 ID:J/zvNfIF.net
しらたまさん×ミントちゃん×長ネギマンってどうよ?

67 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/04/08(日) 22:09:33.31 ID:tEWVtRxR.net
こおりおに×ゆきおに×なだれおに
氷の国を代表するこの3鬼らの共演見てみたい

68 :あらすじ:2012/04/30(月) 17:08:39.22 ID:Lc5weJXb.net
『鉄火のマキちゃんとゆず姫』
城を抜け出してパン工場を目指す最中にゆず姫はばいきんまんに襲われ、鉄火のマキちゃんに助けられる。
助けられたゆず姫がマキちゃんのお手伝いをするお話。

『メロンパンナとロールパンナ』
ばいきんまんに襲われるメロンパンナ達を助けに来たロールパンナ。
ところがバイキンUFOからの稲妻状の光線をメロンパンナと共に浴び、2人の心が入れ替わってしまうお話。

69 :tt:2012/05/03(木) 21:04:24.12 ID:Z+F47Lve.net
「カレーパンマンとかつぶしまん」
ばいきんまんがネコ型ロボットに乗って襲われたかつぶしまん。
そこでカレーパンマンに助けてもらう話。

70 :tt:2012/06/08(金) 22:28:49.70 ID:VTg4wLo+.net
「ナガネギマンとこむすびまん」
ばいきんまんにやられそうになったこむすびまん。ネギーおじさんは、
ナガネギマンに変身してばいきんまんを懲らしめてナガネギマンはどこかへ
行ったとき、こむすびまんは剣術を教えてもらおうと追いかけようとするお話。

71 ::2012/06/23(土) 12:47:39.33 ID:vTTKPyBd.net
「おしるこちゃんとコアンコラ」
アンコラのところから迷子にしまったコアンコラ。そこでおなかをすかしまい
おしるこちゃんがおいしいおしるこを食べさせてもらう話。

72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/07/06(金) 22:45:12.12 ID:QExHhx77.net
「クリームパンダとザーマスボンド」
ある日クリームパンダがカビンをこわしてしまったとき、アンパンマンに
ザーマスボンドに頼んだらいいよとおしえてもらった。そしてアンパンマン
のところへ案内してザーマスボンドにカビン修理してもらう。そしてアンパンマンが
パトロールに行く。そしてザーマスボンドはクリームパンダいろいろと
あそび方も教えてもらう。そこでばいきんまんがボンドを奪いそしてクリームパンダとザーマス
ボンドを閉じ込めるそしてばいきんまんは盗んだボンドでいたずらをする。
アンパンマンがクリームパンダたちを解放してザーマスボンドは
ばいきんまんを追いかける。そしてアンパンマンがばいきんまんを見つける。
しかしアンパンマンの顔をばいきんまんが濡らしそれを見たジャムおじさん
は新しい顔を焼こうとするとばいきんまん接着剤でくっついて動けなくさせる。
そしてザーマスボンドは元に戻そうとすると、戻るボンドも既に取られてしまった。
そこでクリームパンダは2つのボンドを取り返そうとするお話。

73 :yy:2012/07/11(水) 06:58:40.01 ID:1rgRFCwq.net
「ムシバキンマンとドクターヒヤリの島」
はみがきまんが学校へ向かっている途中、ばいきんまんに歯ブラシをとられて
しまった。さらにムシバキンマンは子供たちを虫歯にしてそしてばいきんまん
とドクターヒヤリと一緒に島へ向かって、でアンパンマンは、カレーパンマン
としょくぱんまんと一緒に3人で歯ブラシを取り返しに、はみがきまんもいっ
しょにそこでクリームパンダとメロンパンナも付いてくるお話

74 :vc:2012/07/11(水) 07:15:34.39 ID:1rgRFCwq.net
「やきそばパンマンとコキンちゃん」
ある日コキンちゃんはユーフォーに乗って岩がコキンちゃんのところへ落ちい
てぶつかりそうになったとき、やきそばパンマンがヘラで岩を壊してコキンち
ゃんが無事でそしてやきそばパンマンとコキンちゃんは初めて会うそこでやき
そばパンマンは焼きそばパンをこ作りコキンちゃんはご馳走され西部をたんけ
んする。やきそばかすがやってきてやきそばパンマンがやきそばかすちゃんの兄
さんだと知ってたら姉のドキンちゃんを思い出すお話。



75 :vc:2012/07/11(水) 16:48:30.92 ID:1rgRFCwq.net
「アンパンマンと新型バイキン草」
ばいきんまんは新しいバイキン草を開発した。そしてアンパンマンを倒す計
画に使う。バイキンメカをパワーアップしてみんなを襲う。その前にはばい
きんまんは再びロールパンナに悪い心を植え付けブラックロールパンナに
させられる。さらに強くなったバイキン草の力でロールパンナはアンパン
マンを襲うそこでしょくぱんまんとカレーパンマンも襲われる。そこでア
ンパンマンは電
な攻撃されてさらにかおが汚される。みんながロールパンナに優しい心
を伝えて思い出させようとするお話。

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/07/15(日) 01:00:14.49 ID:WCDiXVh9.net
たまには○○と××じゃなく、単体の話を見たいね

77 :tt:2012/07/31(火) 14:13:18.49 ID:vHfd5o3l.net
「おむすびまんと鉄火のコマキちゃん」
コマキちゃんがばいきんまんに襲われてしまった。そのときおむすびまんが
杖でばいきんまんを退治した。コマキちゃんは修行が足りないためにうまく
鉄火巻きが作れないことを悩んでいた。しかしおむすびまんがおいしいおむす
びを作り、どういう心を持つか教えるお話。


78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/08/02(木) 23:17:26.88 ID:w496YA3s.net
「ハンバーガーキッドとくらやみまん」
西部の町にくらやみまんとばいきんまんが現れてハンバーガーキッドと西部
の仲間たちが病みの世界に閉じ込める。そこでアンパンマンもくらやみまん
と戦う話。

79 :あらすじ:2012/08/06(月) 11:22:35.68 ID:RDiIBERp.net
「おむすびまんとやきそばパンマン」
西部の町に来たおむすびまんは西部を荒らす強盗団の1人と間違えられ、やきそばパンマンに勝負を挑まれる。
やきそばパンマンは強盗団ではないとわかり、2人で強盗団(ばいきんまん達)を退治するお話。

80 :yy:2012/08/07(火) 14:50:31.30 ID:gGTeXqnK.net
「しょくぱんまんとグラタンちゃん」
グラタンちゃんがばいきんまんに襲われた時、しょくぱんまんが駆けつけて
ショクパンチでばいきんまんを懲らしめる。その後グラタンちゃんみんなに
グラタンを作ってもうまくいかずにがっかりする。そこでしょくぱんまんが
食パンをみんなにたべさせていく。そこでグラタンちゃんもグラタン作りに
再挑戦する話。ついでにドキンちゃんが女の子に変装してしょくぱんまんに
ついていく。

81 :uu:2012/08/08(水) 17:40:21.35 ID:cQd1jY6u.net
「てんどんまんとちびおおかみ」
てんどんまんは、かまめしどん達と喧嘩してしまい、別れてしまった。そこで
ばいきんまんに頭の天丼を食べられそうになったとき、ちびオオカミが助けに
入りばいきんまんを撃退する。そしててんどんまんとちびおおかみは出会う
お話。

82 :kk:2012/08/08(水) 17:49:46.34 ID:cQd1jY6u.net
「ちゃわんむしまろとなでしこさん」
ばいきんまんがなでしこさんを捕まえる。そこでちゃわんむしまろが
銀杏ボールでばいきんまんをやっつける。なでしこさんは助けてくれたお
礼に花を舞い、ちゃわんむしまろは踊って楽しむお話。


83 :あらすじ:2012/08/08(水) 23:34:59.70 ID:wKghKyEa.net
『あかちゃんまんとけむりいぬ』
パン工場に向かう途中のあかちゃんまんがけむりいぬと出会って仲良しになるお話。

『クリームパンダとコロッケキッド』
パンの配達中にばいきんまんに襲われたクリームパンダがコロッケキッドに助けられ、2人が仲良しになるお話。

84 :あらすじ:2012/08/08(水) 23:42:14.27 ID:wKghKyEa.net
『ロールパンナとアリンコキッド』
アリンコキッドの赤い銃の光線でロールパンナが小さくなってしまい、アンパンマン達が消えたロールパンナを探すお話。

『どんぶりまんトリオとポッポちゃん』
ばいきんまんに襲われたポッポちゃんはどんぶりまんトリオに助けられ、どんぶりまんトリオがポッポちゃんの面倒を見るお話。

85 :tv:2012/08/09(木) 14:27:13.97 ID:dEAg+DRG.net
『こむすびまんとサラダ姫』
ばいきんまんがこむすびまんに「今日こそやっつけてやる」と言い
こむすびまんがそれを聞き戦い始めるが、ピンチになるサラダ姫が駆けつけたら
トングが取られる。二人ともピンチになったらアンパンマンがやってきて
アンキックでばいきんまんをやっつける。そこでこむすびまんとサラダ姫がお互い邪魔だと口論になる話

86 :yy:2012/08/09(木) 14:34:51.26 ID:dEAg+DRG.net
『がんばれ やきそばパンマン』
カバオとちびぞうとピョン吉達がジャムおじさんが運転するアンパンマン号
で西部の町へと遊びに行く。そこで強盗団(ばいきんまんとばびるんるんの変装)
が現れる。やきそばパンマンとハンバーガーキッドが助けに来てそしてカバオくん
達のためににやきそばパンマンはやきそばパンをハンバーガーキッドは
ハンバーガーを作るお話。

87 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/08/09(木) 15:14:43.92 ID:dEAg+DRG.net
「ニガウリマンとアリンコキッド」
子供たちがボール投げをしていると、バイキンマンがいたずらを仕掛けて
いきます。アリンコキッドが赤い銃でばいきんまんの邪魔をします。そこで
みんなやられそうになったときにがうりがばいきんまんのところに。その苦瓜
はニガウリマンがギターで発射していた。アリンコキッドも参戦するが赤い銃
の光線でニガウリマンが小さくなるさらに銃は奪われてばいきんまんは
バイキンパンチでニガウリマンをぶっとばす。アンパンマンが事情を聴いてニ
ガウリマンを探しにいく話

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/08/10(金) 12:45:41.25 ID:6C4eo4oI.net
「かつぶしまんとうめぼしばあや」
うめぼしばあやさんがばいきんまんに梅が入っている壺を取られそうに
なった。しかしかつぶしまんが取り返して1あっという間にかつぶし剣で
ばいきんまんをやっつける。そして梅子ちゃん達にもお蕎麦をご馳走する
お話


89 :あらすじ:2012/08/22(水) 17:41:34.28 ID:N7pYnOd1.net
『ナガネギマンとあざみちゃん』
ばいきんまんに襲われたあざみちゃんを助けたナガネギマン。
あざみちゃんにトゲのある意地悪を言われ、「正義の味方」としての誇りを失いかけてしまうお話。

90 :zz:2012/10/28(日) 21:13:20.60 ID:AJF0RAnV.net
「ホラーマンとチャーハン王子」
ホラーマンはドキンちゃんのために何かおいしいものを作ることを考えてい
た。そこでチャーハン王子がおいしいチャーハンを作っているのを見てチャ
ーハンの作り方を教えてもらおうとホラーマンがチャーハン王子にお願する
話。

91 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/10/28(日) 21:48:34.64 ID:2LiHy+G7.net
どんだけ過疎ってんだ
いらないだろこのスレ

92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/11/06(火) 13:10:13.75 ID:pb6s+ZIu.net
ひとりでずーっとあらすじを書き続けてるやつ怖い
他の人が書き込みづらい雰囲気作ってるぞ

93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/02/24(日) 21:27:32.75 ID:VaEcY7pT.net
ドキンちゃんとにせしょくぱんまん

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/05/08(水) 10:37:08.23 ID:nPBECzYn.net
しらたまさんとフランケンロボ

95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/05/08(水) 10:50:00.07 ID:Izwtqoo1.net
アンパンマンとワレメちゃん

96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/05/08(水) 12:00:43.34 ID:KHnsMlLX.net
アンパンマンとどきんちゃん

97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/05/08(水) 12:07:37.85 ID:bnyovk6n.net
アンパンマンとニャンダーかめん

98 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/05/08(水) 21:27:10.62 ID:7KqO51bf.net
しらたまさんとミントちゃん

99 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/05/08(水) 22:09:38.40 ID:Izwtqoo1.net
ミントちゃんのワレメちゃん

100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/06/28(金) 23:15:48.34 ID:5tSG3c6Z.net
埼玉産としらたまさん

101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/08/15(木) NY:AN:NY.AN ID:skNgrHdS.net
【終戦の日】アンパンマンが靖国を参拝
http://uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1376562140/

102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/09/01(日) 16:05:59.20 ID:G+CXY8in.net
コキンちゃん&ドキンちゃんvsフナッシ

103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/10/23(水) 23:23:08.77 ID:wgGVlUoC.net
ドキンちゃんとアゲルちゃん

104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/11/23(土) 00:33:57.41 ID:taJU233l.net
ドキンちゃんとアゲルちゃん

105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/12/24(火) 11:58:48.52 ID:WaFU8lIA.net
アンパンマンとこかぜ(新キャラ)
かぜこんこんのミニバージョンのキャラクターが登場する!?笑
アンコラ&コアンコラ、いわおとことストーンマン的な笑

106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/01/02(木) 02:27:32.25 ID:/3fEIsjX.net
ミントちゃんとハーブちゃん

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/10/01(水) 00:12:44.57 ID:EHz0qpTB.net
ナガネギマンとカステラ男爵
カステラ男爵から勝負を挑んでくる、またはばいきんまんに騙されて決闘

108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/10/01(水) 02:10:51.81 ID:EHz0qpTB.net
ゆきんこゆきちゃんと氷の女王
氷の女王がゆきんこゆきちゃんを誘拐してしもべにさせる

109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/10/02(木) 01:19:42.76 ID:mpnBduyb.net
がいとうさんとくらやみまん
くらやみまんが町を暗闇に閉じ込めて、がいとうさんが町を明るくする

110 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/10/02(木) 19:00:49.69 ID:mpnBduyb.net
「ノリノリのりへいとふとまきくん」
「鉄火のマキちゃんとふとまきくん」
「うなどんまんといくらどんちゃん」
「カツドンマンととんかつ姫」
「ナベぶぎょうときりたんぽさん」 見てみたい。

111 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/10/12(日) 23:06:50.31 ID:oaEiKpNG.net
ハンバーガーキッドとフーセンガムキッド
ガンマン同士

112 : 忍法帖【Lv=10,xxTP】(1+0:8) :2014/10/16(木) 10:16:31.73 ID:bVN6W0MF.net
おむすびまんとナガネギマン

113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/10/18(土) 02:20:59.13 ID:vo5i3btt.net
つららちゃんとゆきんこゆきちゃん
つららちゃんがゆきんこゆきちゃんに演奏を教えて、そこで仲良くなりそう

114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/10/20(月) 23:44:36.87 ID:sjQn5eMG.net
ふたりのちびおおかみ
ドクターヒヤリの薬でちびおおかみが分裂、
ちびおおかみは、満月を見ても変身しないし、満月が怖くならない。
おおかみおばけは、ばいきんまんの作り物や満月でない物を見ても変身が解けない。

115 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/15(土) 15:50:45.63 ID:VclgnChMb
あかちゃんまんとこむすびまん

116 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/15(土) 15:52:11.53 ID:VclgnChMb
かつぶしまんとすずらん姫

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/15(土) 15:55:11.35 ID:VclgnChMb
めいけんチーズとマーガレット姫

118 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/15(土) 15:55:32.55 ID:VclgnChMb
めいけんチーズとかつぶしまん

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/15(土) 16:01:11.46 ID:VclgnChMb
しらたき姫とかしわもちまん

120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/15(土) 19:06:32.99 ID:VclgnChMb
かつぶしまんとくらやみまん

アンパンマンが、パトロールの途中、
くらやみまんに捕まり、闇の世界に引きずり込まれてしまうが、
たまたま通り掛かったかつぶしまんまで連れていかれてしまい・・・

121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/18(火) 19:04:36.81 ID:2XHEnLBuF
ロールパンナとかつぶしまん

ばいきんまんが子供たちを襲っているところに、かつぶしまんが来て、やっつけてくれた。
しかし、ばいきんまんは、ロールパンナのところに行って、
「かつぶしまんはアンパンマンの仲間だ」と教え、かつぶしまんと戦わせる。が、それを知ったメロンパンナは・・・

122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/21(金) 16:38:13.10 ID:o0g+mjJes
かつぶしまんとカラコちゃん

ホラーマンとかしわもちまん

123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/21(金) 21:21:04.93 ID:o0g+mjJes
かしわもちまんと忍者のニャンジャ

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/22(土) 16:55:21.93 ID:YiE9a0Prz
アンパンマンとブラックニャンジャ

子供を襲っているばいきんまんを追い払った忍者のニャンジャ。
だが、ばいきんまんは、ブラックチクリンを使って、ニャンジャの偽者の
ブラックニャンジャをつくりだし・・・

125 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/22(土) 19:57:23.04 ID:YiE9a0Prz
クリームパンダとすずらん姫

ばいきんまんに襲われたすずらん姫がクリームパンダに助けられ、
そこで2人は仲良くなる。が、仕返しを狙うばいきんまんの魔の手が・・・。

126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/22(土) 20:01:42.74 ID:YiE9a0Prz
かつぶしまんとバイキン強盗団
西部の町を通り掛かったかつぶしまんは
バイキン強盗団(ばいきんまんとかびるんるん達)をかつぶしまんがやっつけるが、
その闘いで、かつぶしまんは、けがをしてしまう。
どうやらその強盗団は食べ物を狙っているらしく・・・

127 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/24(月) 22:10:16.23 ID:iQ/Lw1u6.net
ダテマキマンとサラダ姫
2人が自己紹介した後、サラダ王子がダテマキマンの伊達巻をもらおうとするが、
王子だったのでダテマキマンに止められ、サラダ王子は自分は女だと言うが、間違って王子と言ってしまう。

128 :タコ焼きどんたくパン:2015/02/28(土) 20:06:37.48 ID:Jht93Cn8.net
あざみちゃんとムシバキンマン
ばいきんまんがみんなのお菓子を独り占めしようとする所にあざみちゃんが悪口を言って退散させた。やられたばいきんまんの前にムシバキンマンが現れ皆を虫歯にしようとするお話

129 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/02/28(土) 20:20:49.27 ID:Jht93Cn8.net
フランケンロボくんとピーター
ちびまる子ちゃんに例えればまることたまちゃん

130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/02/28(土) 22:07:52.29 ID:aJ9S+Buz.net
しろかぶくんとあざみちゃん
今夜はでんでん一座のお芝居の準備に取り組んでいるしろかぶくん達はばいきんまんにおでんを狙われそうになった所をあざみちゃんに助けてもらいだいこん役者はあざみちゃんを今日のお芝居でお姫様役を頼まれ芝居の練習をするお話

131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/03/01(日) 00:28:57.16 ID:YvHZfDCC.net
カレーパンマンとしらたまさん

132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/03/01(日) 11:36:49.97 ID:HpvJSydQ.net
どんぶりまんトリオとショウガナイさん
ばいきんまんに襲われていたどんぶりまんトリオがショウガナイさんに助けてもらった。ショウガナイさんはみんなにしょうが料理をご馳走しにどんぶりまんトリオが一緒に手伝うお話

133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/03/01(日) 11:41:43.99 ID:HpvJSydQ.net
ばいきんまんとあざみちゃん
ある日お花のお世話をしていたあざみちゃんはドキンちゃんに頼まれて花を集めているばいきんまんに会う。あざみちゃんから悪口をいわれて怒るばいきんまんがあざみちゃんと共に花のお世話をするお話。

134 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/03/01(日) 17:39:23.86 ID:HpvJSydQ.net
オカリナ姫とあざみちゃん
お花がなかなか開かない事で落ち込んでいるあざみちゃん。そこでオカリナを吹いているオカリナ姫が現れ花が咲きあざみちゃんは大喜びし仲よくなる。
そこへばいきんまんが現れオカリナを盗み。花や木を枯らしてしまうばいきんまんをあざみちゃんとオカリナ姫が探すお話。

135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/03/04(水) 20:26:37.92 ID:T2isosPd.net
フランケンロボくんとアリンコキッド
ばいきんまんを探しにトウダイマンに休みをもらったフランケンロボくん。パン工場でアンパンマンと遊びに来ていたアリンコキッドに出会いアリンコキッドといっしょにばいきんまんを探しに行くお話。
みみせんせいとあざみちゃん
今日はみんな楽しいピクニックあざみちゃんが学校に通り掛ってみんなの悪口をいってみみせんせいが叱ろうとするがあざみちゃんは先生にまで悪口をいって去ってしまう。ピクニックに行ってるみんなと花のお世話をしているあざみちゃんと会い一緒にピクニックに行くお話。

136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/03/09(月) 21:39:21.22 ID:OXsV0yRe7
かつぶしまんとバイキン仙人

かつぶしまんは、バイキン仙人に勝負を挑まれ、一戦を交えるが

剣術が歯に立たない。

結局、かつぶしまんはバイキン仙人に振り回される。

137 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/03/18(水) 00:23:24.01 ID:P27OpXKLO
ぶたまんまんとあざみちゃん
ばいきんまんがあざみちゃんを襲っている時ぶたまんまんが現れて助けてもらい
素直にお礼がいえないあざみちゃんはぶたまんまんに悪口で返すがぶたまんまん
に全然効かなく二人が仲良くなるお話。

138 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/03/18(水) 21:45:51.79 ID:TrbZoCbhc
ダテマキマンとノリノリのりへい

喧嘩しそう

どんぶりまんトリオとかしわもちまん

139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/03/25(水) 21:43:45.94 ID:Iv+U5vtQX
アンパンマンとブラックマキちゃん

いたずらばいきんまんを追い払った鉄火のマキちゃん
仕返しを考えたばいきんまんはブラックちくりんを使い、
マキちゃんの偽物のブラックマキちゃんを作り出す。

ばいきんまんの仕業だと知った
たまたま近くを通りかかったかつぶしまんと鉄火のコマキちゃんは
ブラックマキちゃんと戦うが、
ブラックマキちゃんはとても強くて…

140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/03/31(火) 21:55:44.64 ID:1g+WV8rVH
かつぶしまんとクリキントン

かつぶしまんはばいきんまんに襲われてるクリキントン達を助ける

だがばいきんまんはかつぶしまんを人質に栗料理を要求する。
駆け付けたアンパンマンだが、かつぶしまんを人質にとられ
顔を濡らされてしまう…

141 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/04/10(金) 00:17:39.68 ID:6G+C3JwkA
アンパンマンとブラックムシバキンマン
ばいきんまんがバイキン城ではバイキン草の
ジュースを作っているところにムシバキンマン
が現れバイキン草のジュースを勝手に飲んでしまい
ブラックムシバキンマンになってしまい町のみんなを
すごく痛い虫歯にして大騒ぎの所アンパンマンとはみがきまんが現れるが
ブラックムシバキンマンはとても強く歯が立たなくて大ピンチ

142 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/04/11(土) 16:38:31.06 ID:K12StitdG
かつぶしまんとマシュマロさん
かつぶしまんはばいきんまんに襲われたマシュマロさんを
助けお礼にレインボーマシュマロを食べさせた。
そしてかつぶしまんは弟子にされる。たがばいきんまんは仕返しに
マシュマロさんに変装してかつぶしまんをこき使い
かつぶし剣を盗んでいく。次はかつぶしまんに変装し
マシュマロさんのマシュマロを盗み。二人は喧嘩になる
アンパンマンが来てばいきんまんが正体を明かし水を掛け
マシュマロさんがマシュマロボールでパン工場にしらせる
マシュマロさんを人質にとられネコメカを出しかつぶしまんを怖がらせる。
マシュマロさんがかつぶし剣を渡すがかつぶしまんは
まだ怖がるのでマシュマロボールで顔が見えなくなった
所を剣でやっつけアンパンマン号が来て新しい顔でアンパンマンが
復活。アンパンチでやっつけ。パン工場でそばと
マシュマロを使ったデザートを食べた。

143 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/04/11(土) 18:50:17.41 ID:K12StitdG
鉄火のマキちゃんと妖精バック
鉄火のマキちゃんが街のみんなに鉄火巻きを食べさせよう
と公園に向かうところにバックが現れ鉄火巻きを食べたくないといい
マキちゃんは向かってしまいバックは泣きながら
行ってしまいばいきんまんがバックが泣いている所を見つけ事情を
聞くと鉄火巻きが食べたくないといい食べたいとわかりバックを放って
行こうとするがバックが乗せてほしいまなざしで仕方なくマキちゃんの
所に連れて行くばいきんまん。
マキちゃんがバックが食べたくないと言い悩むマキちゃんはバックは反対の
事を言っているとバタコさんやちびぞうくんから聞いて鉄火巻が食べたいと
分かりバックを探しに行く。バックがマキちゃんを見つけこっちじゃないと
いいばいきんまんがそっちに向かうばいきんまん。
鉄火のマキちゃんに会うことができたバックは鉄火巻を美味しく
味わった。ばいきんまんは襲おうとするがバックは鉄火巻きを
分けばいきんまんはおとなしく帰って行った。
そしてパン工場でみんなと鉄火巻きパーティーをした。

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/04/15(水) 21:01:57.79 ID:Nv87Uf3tA
かしわもちまんといくらどんちゃん

かしわもちまんたちは、ばいきんまんに襲われているところを、アンパンマンに助けられる。

そこへ、いくらどんちゃんが通りかかり、
かしわもちまんたちといくらどんちゃんは仲良くなる。
そこへ、またばいきんまんが現れ、
逃げているときに、かぜまるときりまるは
くもまるといくらどんちゃんとはぐれてしまう。
かぜまるときりまるから事情を聞いたアンパンマンが、
2人を探しに向かうが…

145 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/04/16(木) 20:23:02.31 ID:8NR8I5Ig9
シルバキンマンとカレンの森
シルバキンマンがジェットブースターで空を飛んで
遊んでる最中にオーバーヒートして暴走してしまう。
カレンの森でカレンが踊り。ハニーは蜂蜜を集めている。
シルバキンマンがカレンの森に不時着し穴にはまったところを
カレンとハニーが助け再会を喜んだ。
カレンの美しい歌を聞いて自分も歌いたくなったシルバキンマン
は歌を歌うが。あまりにも下手すぎて落ち込んでしまう。
それを見た。ばいきんまんは悪巧みをする。
落ち込んでるシルバキンマンを見つけたアンパンマンは
悩みを聞くところにカレンがきて練習に誘う。
アンパンマンはカレンの森の事をジャムおじさんに言う。
シルバキンマンがカレンと練習してだんだん音痴を治っていき
ばいきんまんはカレンに変装してカレンと入れ替わる。
シルバキンマンにきついトレーニングをさせて疲れさせる作戦だ。
アンパンマン号でカレンの森へ向かう途中カプセルの中に入れられた
カレンを見つけ事情を聞きカレンの森へ急ぐ。
厳しいトレーニングでヘトヘトになったシルバキンマン。
ばいきんまんが正体を明かし。シルバーセイバーで反撃しようとするが
余りの疲れで動けなく。追いかけられるばかりでピンチに
アンパンマンとカレンが駆けつけてアンキックで止める
カレンとハニーでシルバキンマンを助けるように頼んだ瞬間にばいきんまん
が水をかけられ力が出なくなる。ジャムおじさんとバタコさんは新しい顔を
作り始める。カレンちゃんは美しい歌とダンスでばいきんまんを止めるが
ハニーと共に捕まってしまう。シルバキンマンはハニーから渡された蜂蜜
レモンで復活しシルバーセイバーで互角に戦い。メロンパンナがメロメロ
パンチでメロメロにしたところを切り裂きカレンとハニーを救出する
アンパンマンは新しい顔で復活しアンパンマンでやっつける
最後はみんなで蜂蜜パーティーで歌が上手くなったシルバキンマンとカレン
とハニーが歌を歌い最後はみんなで大合唱になった。

146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/04/17(金) 20:44:58.55 ID:+z+AyqyuR
めいけんチーズとホラーマン

レアチーズちゃんと喧嘩をしてしまったチーズ。
かわいそうにおもったホラーマンが仲直りのお手伝いをするが、
そこへばいきんまんが、あらわれて…

147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/04/21(火) 21:02:40.74 ID:1JM5RU3+B
かつぶしまんとアリンコキッド

いたずらしているばいきんまんを追い払ったかつぶしまん
その拍子に岩が落ちてくるがアリンコキッドが助けてくれた

だが、ばいきんまんが赤い銃と青い銃を奪ってしまう
その銃で、アンパンマンとかつぶしまんが小さくされてしまう
アリンコキッドとジャムおじさんたちが事情を聞いて、2人を探すが…

148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/04/25(土) 21:34:26.21 ID:ywu8OuZ7m
ホラーマンといくらどんちゃん

いくらどんちゃんは、パン工場に向かう途中でホラーマンと仲良くなる。
だが、そこへばいきんまんがあらわれて…

149 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/04/25(土) 21:34:50.19 ID:ywu8OuZ7m
ホラーマンといくらどんちゃん

いくらどんちゃんは、パン工場に向かう途中でホラーマンと仲良くなる。
だが、そこへばいきんまんがあらわれて…

150 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/04/25(土) 21:35:27.47 ID:ywu8OuZ7m
ホラーマンといくらどんちゃん

いくらどんちゃんは、パン工場に向かう途中でホラーマンと仲良くなる。
だが、そこへばいきんまんがあらわれて…

151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/04/25(土) 21:36:12.50 ID:ywu8OuZ7m
ホラーマンといくらどんちゃん

いくらどんちゃんは、パン工場に向かう途中でホラーマンと仲良くなる。
だが、そこへばいきんまんがあらわれて…

152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/05/22(金) 16:35:42.86 ID:jQzBwjna0
メロンパンナとあざみちゃん
ばいきんまんに襲われているあざみちゃんを
助けたメロンパンナはあざみちゃんと仲良く
なる。ところがばいきんまんはシルバキンマン
と手を組んであざみちゃんに仕返ししようと企む

153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/05/22(金) 16:40:01.55 ID:jQzBwjna0
シルバキンマンとあざみちゃん
ばいきんまんに襲われてるみんなをシルバキンマンが助けるが
あざみちゃんだけカッコ悪いとい。二人は喧嘩を始める。アン
パンマンが来て止めるがシルバキンマンはあざみちゃんに
最低な毒舌家と言い去ってあざみちゃんはシヨックで泣いてしま
う。それほ困ったアンパンマン達は。

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/05/24(日) 05:17:56.21 ID:B3xOhctgU
サラダ姫とトロロくん
サラダ作りの勉強を逃げ出したサラダ姫は
逃げてる途中に山芋畑でトロロくんに出会い
一緒にパン工場へ向かうがのんびり屋のトロロ
くんにイライラするサラダ姫と喧嘩になるが
そこへばいきんまんが現れて大変なことに。

155 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/05/24(日) 05:22:01.20 ID:B3xOhctgU
しょくぱんまんとにんにくこぞう
おかゆちゃんとたくあん和尚
シルバキンマンとナットーマン
メロンパンナとポッポちゃん
かつぶしまんとてんぷら和尚
あざみちゃんとおばけばな
クリームパンダとサンドイッチマン

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/05/24(日) 06:10:02.72 ID:B3xOhctgU
マーガレット姫とあざみちゃん
アンパンマンに花を届ける為にパン工場へ
向かう途中にばいきんまんに襲われるとこ
ろをあざみちゃんに助けられ礼を言うがあ
ざみちゃんに「あんまり可愛くないわね」
と言われマーガレット姫も「そのトゲトゲ
な頭変ですわね」と言い返し喧嘩になるが
アンパンマンが来て喧嘩を止める。
あざみちゃんとマーガレット姫は一緒に
パン工場へ向かう。ばいきんまんが悔しながら
UFOを直していると。シルバキンマンが現れ
手を組む。パン工場でお花を渡すとお花の事で
また喧嘩を始める。マーガレット姫はあざみちゃん
と一緒に外へ遊びに行くが。またあざみちゃん
と喧嘩になるところにばいきんまんとシルバキンマン
が現れ二人共襲われて大ピンチになった時にアンパン
マンが来てシルバキンマンと戦うもばいきんまんが
マジックハンドで動きを止めシルバキンマンが
ハンマーで叩かれ顔が歪む。マーガレット姫が花で
パン工場に知らせる。シルバキンマンは二人を襲い
あざみちゃんが捕まり人質に取られる。アンパンマン
号が来て新しい顔に変え復活。シルバキンマンと互角
に戦いシルバキンマンの目を回らせてばいきんUFOの
中に入れアンパンチで二人をやっつけた。パン工場で
お互い謝りマーガレット姫はあざみちゃんにマーガレットを
あざみちゃんはマーガレット姫にあざみを渡した。

157 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/06/04(木) 23:08:25.87 ID:7Kvudim+Y
ドキンちゃんと鉄火のマキちゃんの一日友達デート

158 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/06/06(土) 14:23:17.12 ID:sReXuMkiZ
かつぶしまんとシルバキンマン

いたずらしているばいきんまんを追い払ったかつぶしまん。
しかし、(ばいきんまんと手を組んだ)シルバキンマンの罠にかかり、
かつぶしまんは捕まってしまう。
子供たちから事情を聞いたアンパンマンが
かつぶしまんを助けに向かう。
だが、それはアンパンマンを倒す二人の罠だった。
それを知らないアンパンマンは、
ばいきんまんとシルバキンマンを見つけ、交戦。
しかし、かつぶしまんと子供たちを人質にとられ
顔を汚される。子供の1人がパン工場に知らせる
かつぶしまんを助け、アンパンマン号が来て顔変え復活。
アンパンチで二人をやっつけた。
かつぶしまんは礼を言ってまた旅に出た。

159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/06/11(木) 18:03:51.79 ID:9M+nivD1Z
めいけんチーズとシルバキンマン
ばいきんまんとシルバキンマンが手を組みアンパンマンを倒す計画を
紙芝居で解説して実行する。そこにウサ子とレアチーズが通りかかり
ばいきんまんとシルバキンマンが出てきてシルバ棒で二人を銀にしようと
するがチーズがシルバキンマンの尻尾を噛み付く。あざみちゃんも出てきて
二人を襲おうとするとアンパンマンがアンキックでシルバ棒を飛ばしシルバ
キンマンとばいきんまんは追いかけていった。アンパンマンがチーズの活躍
を聞いてチーズが照れる。あざみちゃんは花を配りに町へ向かうとチーズ達
もお手伝いをする事になる。花を配ってるところを見たシルバキンマンは
チーズを襲おうとするがばいきんまんが止める。いい作戦があると聞き二人で
笑う。レアチーズをつかまえ人質にされてしまう。シルバキンマンが「この犬に
危害を加えて欲しくなかったらチーズお前が銀になれ」と言いチーズにシルバ棒
を刺し、少しずつ銀にされてチーズが痩せ我慢をするがシルバキンマンがまた刺し
完全に銀にされる。レアチーズを投げ飛ばしアンパンマンがキャッチするがシルバ
キンマンが必殺技の「ハイドロバスター」で顔を濡らされる。バタコさんがパン工場
に知らせに行く。シルバキンマンが町のみんなを次々と銀にしていく。あざみちゃん
が困るがみんなの為にシルバキンマンの相手をし避け続けてピンチになろうとするところに
アンパンマン号が来て顔を変えて復活。二人と交戦でアンパンチでやっつけた。
チーズも町のみんなも元に戻りあざみちゃんがチーズとレアチーズに薊を渡した。

160 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/06/11(木) 18:55:23.78 ID:9M+nivD1Z
シルバキンマンの武器&必殺技
シルバーガン
必シルバーガンアタック・ソニックショット・シルバーエネルギーBOM
シルバ棒
必シルバ棒百烈突き・ハイドロバスター・シルバータイフーン・アルティメット
グングニル
シルバーセイバー
必セイバービーム・フラッシュソード・シルバーウイング・クリスターブレイド
シルバーランチャー
必(クエイクハンマー)→インパクトカイザー・シルバーハンマー投げ・シルバー
ブリザードBOM
シルバーライフル(狙撃銃)
必ホークアイブラスト

161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/06/13(土) 16:31:09.96 ID:9brGk/AQf
シルバキンマンと鉄火のマキちゃん
マキちゃんが町へ鉄火巻きを作りに行くと聞いた
アンパンマン達はパトロールの後で食べに行くことにした。
マキちゃんが町で屋台を開いてる時にばいきんまんが現れ
マキちゃんが戦うが巻き簀を跳ね返される。そこにシルバ
キンマンが来て、フラッシュソードで目を眩ましシルバー
ウイングでばいきんまんを追い払った。本来マキちゃんの
敵であるシルバキンマンを不思議に思ったが説明して納得
マキちゃんは客に鉄火巻きをだすが子供が玉子といくらと
エビが食べたいと駄々をこねて困ったマキちゃんは無理と
言うが客はワガママばかり言う。そこにシルバキンマンが
出て玉子とエビを握りいくらを出し客は大喜びする。これ
をきっかけにマキちゃんは大きな寿司バーを作る事を提案
シルバキンマンもお手伝いをし鉄火巻き以外にも玉子やエビ
いくらうに河童巻きを出す。マキちゃん達の寿司バーはもう
大人気で大忙しアンパンマン達もら来てお手伝いをする。ばい
きんまんも来て変装し寿司バーに並び寿司を食べる。ばいきん
まんが正体を現し寿司バーで大暴れをする。シルバキンマンは
マキちゃんは止めようとするが跳ね返される。アンパンマンが
来て勝負するが顔を汚される。ジャムおじさん達は新しい顔を
作ろうとする。シルバキンマンとマキちゃんがばいきんまんと

162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/06/13(土) 16:36:15.46 ID:9brGk/AQf
シルバキンマンと鉄火のマキちゃん(続き)
ばいきんまんと互角に戦う。新しい顔が焼けアンパンマンが復活
アンパンチでやっつけた。パン工場でたくさん寿司を出し。マキ
ちゃんはシルバキンマンにお礼を言った。ばいきんまんがバイキン城
にいると何かが置いてるのを見つけ中にはたくさんの寿司が入ってた
シルバキンマンが差し入れでとどけていたのだ。ばいきんまんはドキン
ちゃんと二人で仲良く寿司を食べた。

163 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/06/21(日) 02:54:39.76 ID:8ClqVnrL5
ロールパンナとかつぶしまん

かつぶしまんが剣の修行していると強風が吹いてきて
修行を中止にする。ロールパンナが風に煽られて倒れている所
を助け洞窟に入る。ロールパンナが目を覚ましお互い自己紹介
する。そしてしばらくして強風が止んだ二人が出てかつぶしまん
が四つ葉のクローバーを二つ見つけもう一つはロールパンナにあげる
かつぶしまんがクローバーは幸せを呼ぶと教えてロールパンナのハート
がうずく。かつぶしまんとロールパンナは挨拶し去っていった。それを
見てたばいきんまんは何かを企む。かつぶしまんがパン工場でロールパンナ
の話をする。メロンパンナがロールパンナにケーキをあげようと考えケーキ
作りを始める。ロールパンナはくらやみ谷で休んでる時にばいきんまんが現れ
ロールパンナに「あの強風はアンパンマンの仕業だ」と嘘をつき、ロールパンナ
がブラック化。アンパンマンがパトロールしてる所にロールパンナが現れ
アンパンマンを襲う。夜、蕎麦屋を開いていたかつぶしまんはそれを見てロールパンナ
の元へ向かう。ロールパンナのロールリボンで顔が歪みやられそうになった時にかつぶし
まんが来て止める。鰹節でパン工場に知らせる。ぬやられそうになった時クローバーを出す。
ロールパンナもクローバーを出し。あの時の事を思い出し赤いハートがうずくそこにメロン
パンナが来てメロンジュースをかけ白化。ロールリボンで回らせかつぶし剣でマジックハンド
を切る。そこにアンパンマン号が来て顔を変え復活。アンパンチでやっつけた。メロンパンナ
はロールパンナにケーキを渡した。かつぶしまんはクローバーを出し。自分にもう必要ないと
いい二人の姉妹の宝物にしてほしいとメロンパンナに渡した。そしてロールパンナはかつぶし
まんにお礼を言い。くらやみ谷に帰っていった。

164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/06/21(日) 14:50:19.83 ID:8ClqVnrL5
シルバキンマンとホラーマン

ばいきんまんが学校でいたずらしてた所をシルバキンマン
がシルバーウイングでやっつけた。アンパンマンが見てた。
ばいきんまんと戦ったシルバキンマンに尊敬したホラーマン
はシルバキンマンにシルバーウイングを教えてほしいと頼む
がシルバキンマンは「君には無理です」と断られてしまうが
諦めないホラーマンは後を追う。シルバキンマンが武器の手入れ
をしてる時ホラーマンが一緒に手伝う。その優しさと粘り強さを
認められシルバーウイングの練習を始める。だがシルバーウイング
は中々出せず。練習で疲れたのでランチにするがばいきんまんが
ランチを盗みに来てシルバキンマンを襲い。シルバーセイバーを盗る。アンパンマンが来て
止めようとするが顔をを濡らされる。シルバーガンでアンパンマンの
顔の形の銀を作ってパン工場に知らせる。ホラーマンが出てきて
ホラーセイバーでホラーウイングを出してシルバーセイバーを取り返す
ホラーマンは投げ飛ばされ木にぶつかるがシルバーセイバーを渡し
シルバーウイングでメカを壊す。アンパンマン号が来て顔を変え復活。
アンパンチでやっつけた。シルバキンマンはホラーマンにお礼を言い
パン工場前で夕ご飯を作ってみんなで食べた。

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/06/25(木) 00:57:08.66 ID:plWCNiIWG
ニガウリマンとアリンコキッド

ばいきんまんがみんなのおやつを横取りして食べてしまった。そこにニガウリマンが
ニガウリジュースで攻撃。ばいきんまんが怒ってニガウリマンと交戦。ギターを弾き返され
てハンマーで叩かれそうになった時にアリンコキッドが赤い銃でハンマーを小さくする。
ニガウリマンがギターを持ちニガウリを飛ばしアリンコキッドが青い銃でニガウリを大きくし
ぶつけばいきんまんを倒した。ニガウリマンはアリンコキッドにお礼を言い二人とも去った。
ばいきんまんがUFOを修理してる時何かを思いつく。アリンコキッドが休憩してる時にばいきんまんに
捕まり銃を二つ取られどこかに飛ばされる。ニガウリマンが歩いているとばいきんまんが赤い銃を撃って
ニガウリマンを小さくされ襲われる。アリンコキッドがパン工場でアンパンマン達に知らせばいきんまんを
探す。アンパンマン達はばいきんまんを見つけ交戦。そこでばいきんまんが青い銃で巨大化する。アンパンマン
がニガウリマンを探すようアリンコキッドに言い探しに向かった。アリンコキッドはニガウリマンを見つける。
ばいきんまんに叩かれてアンパンマンの顔が歪む。アンパンマン号が来て新しい顔の準備をする。アリンコキッド
が何とかして銃を取り返そうと考え、ニガウリマンがニガウリを飛ばし銃を撃ち落としそれほアリンコキッドが
キャッチし青い銃でニガウリマンを元に戻しばいきんまんとニガウリマンが交戦するが大きい体でとても勝てない
アリンコキッドがばいきんまんに赤い銃を向け元の大きさに戻す。ニガウリマンがニガウリジュースを発射。
アンパンマンの顔が焼けて交換して復活。アンパンチでばいきんまんをやっつけた。 パン工場でニガウリマンと
アリンコキッドが一緒にギターを弾いた。

166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/06/26(金) 20:28:42.17 ID:H5b7GJrQ/
バタコさんとあざみちゃん
あざみちゃんが散歩してる時に学校へ行くとみんなでアンパンマンのマーチを歌っている
今日は町のパーティーの準備をしてるという。アンパンマンやジャムおじさん
達もパーティーで出す料理などで大忙し。一方バタコさんとメロンパンナちゃんと
クリームパンダちゃんやカバオくん達はアンパンマンのマーチの演奏の練習。バタコさん
はあざみちゃんを誘おうとするが歌の練習が分からずみんなに悪口を言って去ってしまう。
あざみちゃんは悪口を言った自分に責めて泣いている所にメロンパンナちゃんが来て訳を聞く
と歌が上手く歌えるか自信がなくてつい悪口を言ってしまったと素直に言う。アンパンマンや
ジャムおじさんやカバオくん達が来て一緒に練習しようと誘いあざみちゃんも素直にやりたい
と言い練習を始める。ばいきん城でばいきんまんが見ているとシルバキンマンが来てアンパンマン
なあざみちゃん達がパーティーをすると話しシルバキンマンを一緒に邪魔しようと誘い手を組む。
ドキンちゃんやホラーマンも一緒に行く事になる。あざみちゃんが歌を歌って楽しい気分になりバタコ
さんやメロンパンナちゃん達が褒める。そのまま練習を続ける。そしてパーティーの夜。早速歌の演奏に
緊張する。バタコさんが励ましいよいよ舞台に出る。ところがばいきんまん達が現れる。シルバキンマン
がシルバるんるんと共に料理を盗んだり町の人達を銀にする。アンパンマン達が止めようとするが
アンキックをかわしてシルバーガンアタックにやられてシルバーガンに撃たれ顔を銀にされる。
ジャムおじさんは新しい顔の準備。メロンパンナちゃんとクリームパンダちゃんが攻撃しようとするが
ばいきんまんがバタコさんとあざみちゃんを人質にしてしまい手が出せない。シルバキンマンが二人を銀
にしようとする。その時鉄火のマキちゃんが現れシルバキンマンを止め二人が交戦。アンパンマンの新しい顔が
焼け顔変えてアンパンマンが復活。バタコさんとあざみちゃんを解放。ばいきんまんとシルバキンマンと交戦で
マキちゃんがシルバキンマンを巻き簀でグルグル巻きにしてバイキンUFOの中に入れアンパンマンがアンパンチで
ばいきんまん達四人をやっつけた。みんなが元に戻り、料理は新しく持ってきていよいよ今度こそ演奏会がスタート
アンパンマンのマーチを歌いあざみちゃんは楽しそうに笑いパーティーを楽しんだ。

167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/06/28(日) 21:25:41.23 ID:G65vDu5e/
メロンパンナとドリアン王女

花畑でメロンパンナはドリアン王女と出会い、仲良くなる。
2人はパン工場へ向かう途中ドリアン王女はアボカドじいやと合流。
そこへばいきんまんと(ばいきんまんと手を組んだ)シルバキンマンが現れ、
フルーツを要求、アンパンマンがくるが、
顔を濡らされる。アボカドじいやがパン工場へ知らせに行く。
メロンパンナ達が稼いでいると
アンパンマン号が来て顔変え復活。
アンパンチで2人をやっつけた。
みんなはフルーツを食べ、
メロンパンナとドリアン王女はますます仲良くなった

168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/07/15(水) 10:36:02.86 ID:D7j+7hbFa
シルバキンマンとニガウリマン

ばいきんまんがシルバキンマンのおやつを横取りしようとするとニガウリマンが来て、ニガウリジュースでばいきんまんを追い払った。
シルバキンマンはお礼を言いニガウリマンは去って行った。
シルバキンマンはニガウリマンのギターを見て、自分もギターを弾こうと考える。
ニガウリマンはパン工場でパンを食べている。シルバキンマンも偶然パン工場に来て、ギターを弾くとジャムおじさんと相談してみる事に
シルバキンマンはニガウリマンの様な格好をするがイマイチ。ニガウリマンから白いスーツと帽子。
黒いサングラスをもらい。シルバキンマンはそれを着て、突然ワイルドな性格に変わったシルバキンマン。
みんなの前でギターを弾いてニガウリマンもシルバキンマンのギターの才能を気に入り、一緒に弾く。
みんなから気に入りシルバキンマンとニガウリマンは仲良くなった。二人は挨拶して去り、それを見た
ばいきんまんはニガウリマンからギターを奪う。ニガウリマンはやられそうになる所にアンパンマンが来るが、顔を濡らされる
シルバキンマンはそれを見て自分のギターを改造して新兵器「シルバーギター」を完成させ、新技「ロックダンスミュージック」でばいきんまんを躍らせ、
ギターを落として
シルバキンマンがニガウリマンに渡してニガウリジュースでパン工場に知らせる。
シルバキンマンとニガウリマンが協力して、シルバキンマンがギターから
シルバーエネルギー弾を発射し、ニガウリマンはニガウリジュースを発射。
ばいきんまんが反撃しようとするとアンパンマン号が来て顔変え復活。
アンパンチでやっつけた。
パン工場前で二人はそれぞれ甘いものとニガウリを食べ涙を流す。そして二人は
かっこよく去って行った。

169 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/07/16(木) 23:48:36.06 ID:WFEJWdwAN
おむすびまんとシルバキンマン

シルバキンマンが船に乗っているとお腹が空く。そんな時おむすびまんからおむすび
をもらう。シルバキンマンはこむすびまんからおむすびまんの事を聞いていた。
シルバキンマンとおむすびまんが一緒に船から降りて話をする。そこへばいきんまん
が現れて、おむすびをよこすように言う。シルバキンマンは戦おうとするがシルバー
ガンを弾き返される。おむすびまんが刀でマジックハンドを切り、梅干しを投げ
ばいきんまんを追い払った。シルバキンマンはおむすびまんの強さに驚いた。おむすびまん
とシルバキンマンはうめぼしばあやさんの家に向かいご挨拶。シルバキンマンはうめぼし
を食べ酸っぱい顔をする。おむすびまんはうめぼしばあやさんの手伝いをする。
シルバキンマンもさっきのお礼に手伝う事に。梅干しの作り方を教えてもらいシルバキンマン
は楽しい気持ちになる。おむすびまんとうめぼしばあやさんやうめこちゃんに褒められ照れる。
そこへまたばいきんまんが現れ、おむすびまんが戦う。シルバキンマンにうめぼしばあやさん
とうめこちゃんを頼むように言う。そこへアンパンマンも来て一緒に戦うが、アンパンマンが
顔を汚される。おむすびまんが梅干しを投げてパン工場に知らせる。シルバキンマンが
うめぼしばあやさんとうめこちゃんを安全な場所に移動させ、おむすびまんのお助けに行く。
シルバキンマンが来て、シルバーガンアタックで攻撃。おむすびまんが刀でばいきんまんを攻撃。
アンパンマン号が来て顔変え復活。アンパンチでばいきんまんをやっつけた。うめぼしばあやさんから
梅干しのおむすびをもらいシルバキンマンとおむすびまんは旅立った。

170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/07/22(水) 18:48:28.79 ID:a7moZkl2I
やきそばパンマンと鉄火のマキちゃん

171 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/07/23(木) 23:01:25.22 ID:uou0LT+pG
おことちゃんとコチョウランさん

今日はおことちゃんのところへお琴の稽古へ行く、コチョウランさん
が来て、一緒に着いて行く事に。ばいきんまんがおことちゃんの家の近くで
昼寝してるとおことちゃんがお琴を弾いていた。アンパンマン達が着てご挨拶。
コチョウランさんがおことちゃんの美顔に悔しがる。ばいきんまんが子供に変装
して一緒に練習。ばいきんまんがおことちゃんにじゃれつくのでコチョウランさん
は自分は美しいかどうか聞く。ばいきんまんはおことちゃんを選ぶ。コチョウラン
さんは激怒。コチョウランさんもお琴を弾くか音が酷い。おことちゃんが優しく
教える。コチョウランさんはアンパンマン達からおことちゃんの優しさを聞き
考えを改めて誤解を解く。余りの詰まらなさにばいきんまんが正体を明かしバイキン
UFOで暴れる。コチョウランさんの胡蝶の舞を跳ね返す。おことちゃんがお琴を弾いて
その隙に胡蝶の舞で目を回しアンパンチでばいきんまんはおことちゃんの家の近くに
吹っ飛ぶ。アンパンマン達が来て罰としてお琴の手入れをする事になったばいきんまん
夕方。おことちゃんが筍ご飯を作り、みんなで食べる。
ばいきんまんにもお琴の手入れが終わり、帰ろうとするとおことちゃんが筍ご飯を渡し
一緒に食べる。おことちゃんがお琴を弾き、コチョウランさんが踊った。

172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/07/25(土) 23:12:11.35 ID:lL+WATsm9
ロールパンナとさくらちゃん

メロンパンナがさくらを見てロールパンナのことを想う。
ロールパンナが桜を見ていると何かが飛んでいるのを見つける。
それはさくらちゃんだった。ロールパンナはさくらちゃんとご挨拶。
メロンパンナが来て一緒に遊ぶ。ばいきんまんが現れさくらちゃんを誘拐
し、ロールパンナは助けようとするがばいきんまんが煙を飛ばして逃亡。
ロールパンナとメロンパンナはさくらちゃんを探しに行く。ばいきんまんが
さくらちゃんに無理矢理桜を咲かせろと命令。さくらちゃんは怖がって逃げる。
怒ったばいきんまんは桜の木を切り始める。ロールパンナが来てばいきんまんは
さくらちゃんに変装しアンパンマンが桜の木切ったと嘘をつき、アンパンマンが
来てロールパンナがブラック化。メロンパンナはさくらちゃんを見つける。アンパンマン
がロールパンナにやられそうになると、メロンパンナとさくらちゃんが来て、ロールパンナが
戸惑う。ばいきんまんの正体がばれる。メロンパンナとさくらちゃんをハンドで捕まえると
ロールパンナが白化。二人を助けてロールパンナがロールリボン回らせる。
アンパンマンがアンパンチでやっつけた。桜の木を倒されさくらちゃんが悲しむとロールパンナが
励ます。さくらちゃんはお礼を言ってロールパンナは去った。

173 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/07/26(日) 21:44:39.03 ID:8SIjxtH/s
ちゃわんむしまろといくらどんちゃん

今日はいくらどんちゃんがパン工場に来る日。だがいくらどんちゃんは
道に迷って泣いている。するとちゃわんむしまろが来て、パン工場まで
送る事に。いくらどんちゃんがちゃわんむしまろがゆっくりしているのを疑問に思い風流
を教えてもらう。遅いのでアンパンマンが迎えに行く。ちゃわんむしまろが歌を詠んで
いくらどんちゃんも詠いちゃわんむしまろが褒める。次は舞を踊る。するとばいきんまんが
現れて、いくらどんちゃんが後でいくら丼をご馳走すると言ってばいきんまんも同じく風流を習う。
いくらどんちゃんの優しさにちゃわんむしまろが感激。いくらどんちゃんがばいきんまんと一緒に
歌を歌い舞う。ばいきんまんはお腹が空いていくらどんちゃんがいくら丼をちゃわんむしまろが
茶碗蒸しを作る。ばいきんまんは食べて帰った。アンパンマンが迎えに来て、パン工場でいくら丼と
茶碗蒸しを振る舞い、いくらどんちゃんが歌ってちゃわんむしまろが風流だと褒めた。

174 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/08/11(火) 12:38:32.12 ID:SCpOnRMNS
かまめしどんとノリノリのりへい

かまめしどんが歌いながら歩いてるとばいきんまんに襲われる。
そこにのりへいが来てばいきんまんを追い払う。のりへいが挨拶代わりに
海苔をかまめしどんが食べてお礼を言って別れる。ばいきんまんはそれを見て
のりへいに変装してかまめしどんに近づき釜飯を食べる。そしてかまめしどんの中の
そこにのりへいが来て正体を明かしかまめしどんの中身を食べる。そこにアンパンマン
とメロンパンナが来て交戦。顔を汚される、メロンパンナがパン工場に知らせる。
かまめしどんの中身が無いのでのりへいが自分の海苔を分けてかまめしどんがノリノリな
性格なノリノリかまめしどんになって復活。のりへいと一緒にばいきんまんと互角に戦う。
アンパンマン号が来て顔変え復活。アンパンチでばいきんまんをやっつけた。パン工場前で
海苔を乗せた釜飯を振る舞った。

175 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/10/07(水) 22:42:45.52 ID:6aSu78DJ.net
ロールパンナとロールケーキちゃん
パン工場に行こうとして滑りすぎて崖から落ちたロールケーキちゃんはロールパンナに助けられ、パン工場に送ってもらう。
ロールパンナに会ったと知って驚くメロンパンナ。お礼にロールケーキをプレゼントしようとロールケーキちゃんと一緒に「メロンロールケーキ」を作る
そこへばいきんまんがロールケーキを奪おうと現れて…
「あなたもロールっていうのね!」

176 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/09(月) 20:49:57.03 ID:d7zIVv2t.net
シルバキンマンと化石の魔王
ばいきんまんはシルバキンマンを巨大化させる薬を見つけ、シルバキンマン
の所へ向かう。
同じころ、シルバキンマンは化石の魔王の壺を見つけ、壺を開け出てくる。
アンパンマンの話をしているとばいきんまんが来てシルバキンマンに薬を
与え巨大化。3人で手を組み、アンパンマンを倒しに町の方へ向かう。
アンパンマン達は3人をやっつける事が出来るのか?

177 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/10(火) 20:45:13.91 ID:6YrvYRl1.net
タオルくんとシルバキンマン
タオルくんが困っていた子供を助けていると、シルバキンマンを巨大化
させる薬を知らずに見つけ、それをばいきんまん達に取られ、
ばいきんまん達はシルバキンマンを探し、見つけて薬を与え巨大化。
シルバキンマンは村や人を銀にする。タオルくんが来て止めようとするが
タオルを銀にされ力が出なくなり、ばいきんまんに投げ飛ばされる。
アンパンマンとメロンパンナが来て交戦、だがばいきんまんがアンパンマン
を襲い隙に銀にされ、メロンパンナがパン工場に知らせに行く。アンパンマン
が追い詰められた時、ばいきんまんが後はやると言うがシルバキンマンが
ばいきんまんを銀にする。タオルくんが来るがタオルが使えなくて、アンパンマン
が助ける。纏めて銀にされそうになるが、タオルくんがアンパンマンをおんぶして、逃げるも行き止まりでタオルくんが銀になったタオルを投げるが食べられる。銀にされそうになる所をノーズパンチで止め、顔変えて復活。
メロンパンナが新しいタオルを渡し、太陽の光に弱いと教えて、タオルで
雲をどかし、怯んでる所をアンパンチでやっつけ、ビームになって飛んでいき
ばいきんまん達も戻るが巻き込まれた。村も人も元に戻り、アンパンマン達
は帰り、タオルくんも旅立った。

178 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/11(水) 21:04:36.01 ID:V7K4rAl1.net
ハンバーガーキッドとゆず姫
ゆず城から逃げてきたゆず姫がばいきんまんに襲われた所をハンバーガーキッドに
助けられ、パン工場に行き、ゆずじいやが来る。ハンバーガーキッドの投げ縄を
見て、ゆずじいやがゆず姫に投げ縄を教えてほしいと言い、メロンパンナと一緒に
西部の町に向かう。ばいきんまんがメカで盗聴して、メカを直して西部の町に向か
う。西部の町に着いた。ハンバーガーキッド達。ゆず姫にカウガールに衣装をあげ
早速着て、投げ縄の稽古。ゆず姫が失敗してハンバーガーキッドが手本を見せる。
そこにばいきんまんが来て、投げ縄ロボで西部の町を暴れる。ゆず姫が捕まり、
ハンバーガーキッドが助けようとすると、縄を切られ、ピンチ。アンパンマンが助け
ばいきんまんと交戦するがゆず姫を人質に取られ、隙に顔が濡れる。メロンパンナが
パン工場に知らせに行き、ハンバーガーキッドが投げ縄でゆず姫を助ける。ゆず姫が
投げ縄でばいきんまんのメカの動きを止める。アンパンマン号が来て、顔変え復活。
ゆずじいやとゆず姫が薙刀で縄を切り、メロンパンナがメロメロパンチ、ハンバーガ
ーガーキッドの投げ縄の連続攻撃で動きを止め、アンパンチでやっつけた。
ゆず姫が投げ縄を見せ、ゆずじいやが感動。ハンバーガーキッドが皆に
ハンバーガーを作って皆で食べた。

179 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/12(木) 20:03:24.00 ID:Egtm59c5.net
ばいきんまんとおことちゃん
今日はおことちゃんの家にお琴の稽古に行く。お腹が空いてUFOで飛んでる
ばいきんまん。皆でどこに行くか気になって後を追う。おことちゃんの家に
着く。お琴を聞いてばいきんまんがうっとり。すると筍ご飯とパンを食べる
と聞いて、ばいきんまんがパンと筍ご飯を奪う。アンパンマンが助けに来て
ばいきんまんと交戦。おことちゃんがお琴を弾いてばいきんまんの動きを
止める。アンパンチしようとするが、お腹が減りすぎてばいきんまんが気絶。
目を覚ますとおことちゃんの部屋にいた。おことちゃんがばいきんまんに
筍ご飯とパンをあげ、お腹いっぱい食べて帰った。皆でお琴を聞きながら
パンと筍ご飯を食べた。

180 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/19(木) 02:02:22.30 ID:wctSsBai.net
あめふりアメちゃんとてるてるぼうずマン
雨vs太陽的なお話

181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/11/29(日) 00:23:31.34 ID:VLgPdNto.net
『アンパンマンと氷の大軍団』
氷の国に来たばいきんまんとドキンちゃんは、こおりおにとゆきおにを見つけると
氷の女王のいる氷の城へと連れていき、ばいきんまんはアンパンマンを倒して
この世界を氷漬けにしようとそそのかす。ばいきんまんの提案に賛成した三人は
氷の世界を飛び出し、猛吹雪を起こしてあらゆる国を氷と雪の極寒の世界へと変えていく。

182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/01(火) 21:06:08.12 ID:Bh5otLLd.net
アンパンマンとバイキン最強軍団
ばいきんまんとドキンちゃんは氷の女王、黒バラ女王、化石の魔王
シルバキンマン、こおりおにを集め前回の大軍団を超えるバイキン最強
軍団を結成しアンパンマンをやっつけに向かう。後にかぜこんこんも混ざる
次々と攻撃をしてくる最強軍団にアンパンマンは勝てるのか。

183 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/04(金) 22:11:04.73 ID:3ME3AW62.net
『ホットサンドちゃんとミントちゃん』
みんなにホットサンドを食べてもらうため準備するホットサンドちゃんだが、ローラースケートが壊れて足を怪我してしまう。
ホットサンドを作ることはできるが、歌と踊りがないときまらないと悩むホットサンドちゃん。
そこで、偶然通りかかった自分と声が似ているミントちゃんに変装して歌と踊りをやって欲しいと頼む。ミントちゃん快く承諾。
みんながホットサンドを食べに来る。少し恥ずかしがりながらも歌と踊りを難なくこなすミントちゃん。チーズがミントの香りがすることに気づくが誰も怪しまない。
ばいきんまんがホットサンドを奪いにきて暴れる。そんなばいきんまんのもとに来るホットサンドちゃんに変装したミントちゃん。いつもと違う雰囲気にばいきんまん戸惑う。
ミントちゃんがミント入りのホットサンドをばいきんまんに食べさせる。ばいきんまん爽やかになって退散。

184 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/18(金) 23:07:00.72 ID:aMHnnVV4.net
アンパンマンとぱんつどろぼう

ドキンちゃんとばいきん仙人の命令でばいきんまんが女性キャラの下着を盗んでいくお話

185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/12/31(木) 22:22:06.85 ID:zQU+qoVC.net
ドリアン王女と氷の女王

186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/01(月) 19:27:20.69 ID:f+HC0H1+.net
ばいきんまんとブラックアンパンマン

ばいきんまんの手違いでバイキン草の力で悪の心に染められたアンパンマン
自分以上の悪事を働き、周りのキャラ達が大パニックになる。新しい顔も自ら弾きかえす
ばいきんまんは自分の手がアンパンマンを倒すという野望と自分が悪の頂点だというプライドをかけてやられながらもアンパンマンを説得
ジャムおじさん達もアンパンマンにいつものように戻ってもらうよう応援する話

187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/01(月) 22:43:32.01 ID:jvYVQ/U2.net
TEST

188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/19(土) 12:45:37.55 ID:aVazexkw.net
「ばいきんまんとしらたま一座」
しらたまさんが
しらたまさん:騎士
ばいきんまん:悪役
ミントちゃん:お姫さま
マダム・ナン:女王さま
おくらちゃん、プリンちゃん、エクレアさん:子供たち
といった配役でお芝居をやろうと計画する
マダム・ナンはばいきんまんさんはいい人だから騎士をやらせて欲しいと言う
しらたまさん達もそれに承諾する。そして、悪役はなぜかアンパンマンになる
苦手なキャラたちに追い回さればいきんまん大ピンチ!

189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/21(月) 02:35:43.74 ID:PXsKla5FQ
やきそばパンマンと鉄火のマキちゃん

やきそばパンマンと鉄火のコマキちゃん

190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/21(月) 02:28:56.08 ID:6svB+Mge.net
ナガネギマンとシルバキンマン
アンパンマンがネギーおじさんに出会い、パン工場まで送り届け、またパトロールに出掛け その途中にばいきんまんとシルバキンマンの襲撃に逢い顔を濡らされる。子供達がパン工場に知らせにいく。
ネギーおじさんが一足先に向かい、ナガネギマンになって現れ、アンパンマンを助けようとするが、シルバキンマンに足止めされ、ナガネギマンがアンパンマンを助け出すため、シルバキンマンと戦うお話。

191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/21(月) 10:38:55.23 ID:6svB+Mge.net
あざみちゃんと化石の魔王
アンパンマンがパトロールしている途中でお花の世話をしているあざみちゃんに出会う。
パン工場に誘うが、まだお花の世話をすると断り去る。
あざみちゃんが洞窟で花の世話をしてると唸り声が聞こえると化石の魔王の壺を発見。
ばいきんまん達がそれを見ていた。
あざみちゃんが壺から出すように頼まれ、精一杯頑張って要約壺を開いて化石の魔王が出てくる。ばいきんまん達が姿を現してあざみちゃんがアンパンマンの仲間だと教えて、化石にしようとする。
あざみちゃんが悪口で反撃しようとするが、棘を化石にされ、ばいきんまんに遠くへ投げ飛ばされる。
化石の魔王がアンパンマンを倒して、この世を化石にしようと企むお話。

192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/26(木) 21:38:16.62 ID:na0OFjst1
忍者のニャンジャとばいきん盗賊団

メロンパンナとかしわもちまん

193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/17(金) 22:34:43.23 ID:iwad2EjPh
あざみちゃんとフラワー姫

194 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/26(金) 21:06:23.19 ID:07MtWgP9Y
忍者のニャンジャとノリノリのりへい

鉄火のコマキちゃんとにんにくこぞう

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/19(土) 22:37:35.75 ID:PYcQhOFRf
忍者のニャンジャとやまねこだいおう

やきそばパンマンとチクリン

196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/20(日) 17:39:17.84 ID:YqtTpSi58
ロールパンナとシルバキンマン

ばいきんまんと(ばいきんまんと手を組んだ)シルバキンマンはメロンパンナを誘拐し、
アンパンマンをやっつけようとするが、そこへ、ロールパンナが現れ・・・

あかちゃんまんと鉄火のコマキちゃん

悪戯ばいきんまんを追い払った鉄火のコマキちゃん。
更に、おなかをすかせたあかちゃんまんをパン工場へ運んで、2人は仲良くなる。
だが、そこへ、仕返しをしようと、ばいきんまんが現れ・・・

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/26(土) 22:02:17.99 ID:AZclPPD/C
かつぶしまんとどろみずまん

忍者のニャンジャとチクリン

198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/28(火) 18:47:54.65 ID:tgYlL13n5
ドキンちゃんとロールケーキちゃん

ロールケーキちゃんはばいきんまんに襲われたところをしょくぱんまんに助けられる。
お礼にロールケーキちゃんはしょくぱんまんのためにロールケーキを作ることに。
それを見ていたドキンちゃんは女の子に変装して、ロールケーキの作り方を教えてもらうことに。

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/07(金) 21:24:52.15 ID:lJsYjOFvn
忍者のニャンジャとシルバキンマン

ばいきんまんと(ばいきんまんと手を組んだ)シルバキンマンは、
アンパンマンをおびき出すため、みみせんせいたちを拐うが、
忍者のニャンジャが現れ・・・

かつぶしまんとポッポちゃん

かつぶしまんはポッポちゃんを連れて拐おうとする
ばいきんまんを追い払ったことで、
ポッポちゃんと仲良くなる。
そこへ、仕返しをしようと、ばいきんまんが現れ・・・

200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/16(日) 21:27:39.06 ID:IaOTPzCTw
ばいきんまんとかしわもちまん

かしわもちまんはばいきんまんに襲われているところをアンパンマンに助けられる。
どうしてもかしわもちを諦めきれないばいきんまんは、
子供に変装して、かしわもちを奪おうとするが・・・

あかちゃんまんとシルバキンマン

ばいきんまんと、(ばいきんまんと手を組んだ)シルバキンマンは、
あかちゃんまんとアンパンマンを倒す為、親子に変装して、
2人をおびき出し、倒そうとするが・・・

201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/16(日) 21:37:48.05 ID:IaOTPzCTw
アンパンマンと消えたジャムおじさん

ばいきんまん(とドキンちゃんとホラーマン)は、
ジャムおじさんを誘拐しようとシルバキンマン、氷の女王、
こおりおに、かぜこんこん、黒バラ女王といった、敵キャラ達と手を組む。
なんやかんやあって、ばいきんまん達は、ジャムおじさんの誘拐に成功。
アンパンマンやバタコさん達は、ジャムおじさんを助け出す為、
おむすびまんやかつぶしまん、鉄火のマキちゃんや、コマキちゃん、忍者のニャンジャ
、どんぶりまんトリオ(他)等の仲間達の力を借りて、アンパンマン達はばいきんまんの
アジトに辿り着くが・・・果たして、アンパンマン達はジャムおじさんを救い、
ばいきんまん達に勝つことが出来るのか・・・

202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/27(木) 20:18:58.44 ID:caV+4Xotz
コキンちゃんとブラックロールパンナ

コキンちゃんは、『ロールパンナをブラックロールパンナに変身させ、
アンパンマン達をやっつけさせる。』という話を偶然聞いてしまう。
それを知ったコキンちゃんは、クリームパンダとメロンパンナ、
何故かホラーマンと共にロールパンナを守ることに。だが・・・

203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/28(金) 21:40:15.41 ID:x6RkBlXnW
ドキンちゃんとコキンちゃん

コキンちゃんとドキンちゃんは、いつものように喧嘩。
で、コキンちゃんは家出。
互いに、喧嘩したことを後悔するコキンちゃんとドキンちゃん。
クリームパンダとホラーマンは、アンパンマン達の力を借りて、
コキンちゃんとドキンちゃんを仲直りさせようとするが、
ばいきんまんが現れ・・・

ポッポちゃんとドキンちゃん

ポッポちゃんは、ばいきんまんに襲われているところを、
アンパンマンとしょくぱんまんに助けられる。
それを見ていたドキンちゃんは、ドキ子に変装して、
ポッポちゃんと仲良くなろうとする。

204 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/29(土) 18:20:58.04 ID:Os1fsnEnl
新キャラ みやこちゃん(イメージcv:竹達彩奈)

花のミヤコワスレを配りながら旅をしている少女。
弓矢が得意で、弓道の道着を着ている。
ポニーテールに、ミヤコワスレの髪飾りをつけている。

205 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/29(土) 20:48:22.87 ID:Os1fsnEnl
クリームパンダといちごだいふくちゃん

いちごだいふくちゃんは、ばいきんまんに襲われているところを
アンパンマンとクリームパンダに助けられる。
さらに、クリームパンダといちごだいふくちゃんは仲良くなる。
だが、そこへ、ばいきんまんに現れ・・・

かしわもちまんとてんぐのこてん

かしわもちまんは、ばいきんまんに襲われているところを、
てんぐのこてんとだいてんに助けられる。
そこで、かしわもちまんとてんぐのこてんは仲良くなるが、
ばいきんまんが現れ・・・

206 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/02(火) 08:26:06.60 ID:7KzIc5aOy
メロンパンナと3ばいロールパンナ

ばいきんまんの手違いで、ロールパンナを3ばいにしてしまった。
それを知ったメロンパンナ達は、3ばいになってしまった
ロールパンナを探すが・・・

207 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/04(木) 13:56:40.10 ID:6AuMNF7WA
かつぶしまんとだいふく和尚

あかちゃんまんといちごだいふくちゃん

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/05(金) 14:37:37.51 ID:1/sxGqBRL
メロンパンナとクレープマン

クリームパンダと3ばいあざみちゃん

209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/06(土) 11:11:20.28 ID:8a/8tdqBQ
かつぶしまんとほたる姫

メロンパンナとマシュマロさん

210 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/07(日) 09:36:07.87 ID:3CovpurG5
ポッポちゃんとマーガレット姫

あかちゃんまんとおむすびまん

211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/13(土) 13:39:16.43 ID:Veh5YR8zN
バタコさんとブラックロールパンナ

いつものようにアンパンマン達にやられたばいきんまん。
ばいきんまんは、ロールパンナをブラックロールパンナにして、
アンパンマン達をやっつけてしまおうと企む。たまたま近くを通りかかった
シルバキンマンも、ばいきんまんの企みを知り、手を組む。
ちょうどその頃、バタコさんとクリームパンダは、
崖から落ちそうになったところをロールパンナに助けられる。
すると、ばいきんまんとシルバキンマンが現れ、
『アンパンマンは敵だ』と吹き込み、ロールパンナをブラックロールパンナにする。
アンパンマンとメロンパンナ、
カレーパンマンとしょくぱんまんがくるが、
ばいきんまんとブラックロールパンナの攻撃でやられる。
アンパンマン号で近くを通りかかったジャムおじさんとチーズが
新しい顔を焼く。
その間、バタコさんとクリームパンダとメロンパンナが、
説得とメロンジュースでロールパンナを元に戻す。
アンパンマンも復活し、トリプルパンチで
ばいきんまんとシルバキンマンをやっつけた。
ロールパンナはアンパンマン達に
『絶対にパン工場に帰ってくる。』と約束して、
くらやみ谷に帰った。

212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/13(土) 21:39:04.84 ID:Veh5YR8zN
かしわもちまんとちびおおかみ

クリームパンダと3ばいマシュマロさん

213 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/05/17(水) 21:36:34.52 ID:2CDQrNKjJ
どんぶりまんトリオとかまあげうどんさん

あかちゃんまんとふうせんまん

214 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/06/07(水) 18:12:00.74 ID:cLsQBZFGa
どんぶりまんトリオとおやこどんちゃん

あかちゃんまんとフラワー姫

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/06/11(日) 11:37:12.28 ID:KkM0Bl76f
ばいきんまんとシルバキンマン

いつものようにアンパンマンにやられたばいきんまんとシルバキンマン。
互いのミスを責めたのが原因で、2人は大喧嘩。
シルバキンマンは、ばいきん城を飛び出してしまう。
ばいきんまんとシルバキンマンは、互いに相手を責めたことを、
それぞれ後悔していた。それを見ていた
ドキンちゃんとコキンちゃんは、シルバキンマンの様子を見に行くことに。
一方、アンパンマンを見つけたシルバキンマンは、戦いを挑むがピンチ。
ばいきんまんが駆け付け、アンパンマンの顔を汚す。
それを見ていた子供達が、ジャムおじさん達に知らせに行く。
そして、アンパンマンが復活。
ばいきんまんとシルバキンマンは負けてしまったが、無事仲直り。
そして2人はドキンちゃんとコキンちゃんが作ったご馳走を食べた。

216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/07/20(木) 21:42:50.35 ID:BHBCbmQun
かつぶしまんとたけのこぼうや

ポッポちゃんとてんぐのこてん

217 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/07/21(金) 18:34:53.80 ID:bV0lujDwk
かぜこんこんとしらたまさん

しらたまさんが「しらたま王子様とお姫様」というお芝居に参加する役者を
募集していたところに かぜこんこんが現れて、風邪を引き寝込んでしまう。
アンパンマンたちはしらたまさんのお見舞いに来た。
アンパンマンはお芝居を中止にするように言うが、しらたまさんは
苦しみながらも今度のお芝居は成功させたいと言う。
そこへ変装したばいきんまんとドキンちゃんが代役を担当すると言う。
喜んだしらたまさんはドキンちゃんにお姫様、ばいきんまんには家来役を
させることにしました。しかし、しらたまさんの風邪は治りきっておらず
アンパンマンに監督および自分がやる予定だった王子様役を任せ、
彼にお芝居用のシナリオを渡した。お芝居が苦手なアンパンマンは監督も
主人公役も緊張していた。ジャムおじさんたちはしらたまさんの看病をする
ためにしらたまさんの家に残ることにした。そこでばいきんまんは
王子が怪物をやっつけるというシナリオを追加させた。
実はこれはばいきんまんがアンパンマンをやっつけるための作戦だったのだ。
そして、お芝居当日。アンパンマンたちは順調にお芝居を進め、
そこには巨大な怪物が現れた。怪物は口から氷の息を吐くとアンパンマン王子
の顔は凍り付いてしまった。そして、怪物の変装は取れ、かぜこんこんが現れた。ばいきんまんはお芝居をやめて、大暴れした。
それを見たドキンちゃんは「いいとこだったのに!」と悔しがり
お芝居用だった花火でジャムおじさんに知らせた。知らせを見た
ジャムおじさんたちはアンパンマン号に乗って、新しい顔を作った。
アンパンマンは追い詰められて絶体絶命。すると、まだ風邪が治っていない
しらたま王子が現れ、ばいきんまんとかぜこんこんを倒した。
その隙にアンパンマンは復活し、アンパンチでばいきんまん達は吹っ飛ばされ
それと同時にしらたまさんの風邪も治った。一方、ドキンちゃんはこっそりと帰っていった。風邪が治ったしらたまさんはまた新しいお芝居をするために
旅に出るのであった。

218 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/07/21(金) 18:49:32.13 ID:bV0lujDwk
コキンちゃんとへどろまん

いつものようにコキンちゃんがバイキン城に突っ込んで
ドキンちゃんのケーキを横取り、怒られて逃げ出してしまう。
ところが、逃げるスピードがあまりにも早すぎて泥沼に
突っ込んでしまう。泥まみれになったUFOを見て泣き出すコキンちゃん。
すると、泥沼の底からも悲しくもないのに泣き出す声が聞こえた。
そこへ現れたのは、泥沼で昼寝をしていたへどろまんだった。
コキンちゃんはへどろまんを見て驚き、へどろまんもコキンちゃんを見て
唖然としていた。へどろまんは汚れたコキンUFOを見て、お詫びに綺麗な湖で
洗ってあげることを約束した。コキンちゃんとへどろまんはすっかり仲良し。
一方、ばいきんまんはコキンちゃんを探していると、コキンちゃんが
へどろまんと仲良くしているのが見えた。チャンスと見たばいきんまんは
へどろまんにアンパンマンをやっつけに行こうと言うが、へどろまんはUFOを
洗うのが先だと断った。ばいきんまんは「UFOはいつでも洗える」と言い、
へどろまんは仕方なく、ばいきんまんの言うことを聞くことにした。
すると、コキンちゃんはまた嘘泣きをしてしまう。その涙はばいきんまんに
かかってしまい、ばいきんまんは泣きながら逃げ帰った。
ばいきんまんを引き離すことに成功し、コキンちゃんたちは綺麗な泉へ向かう
のだった。一方、パトロール中のアンパンマンは泣きながら帰るばいきんまん
と連れ違った。ばいきんまんはアンパンマンに気付かず行ってしまった。
アンパンマンは気にせず、飛んでいくとへどろまんが汚れたUFOを泉で洗って
いるのが見えた。アンパンマンはコキンちゃんとへどろまんが友達になったの
を見ると微笑んだ。アンパンマンは二人に顔を上げていると、そこへばいきんまんが
現れた。顔が欠けているアンパンマンはばいきんまんにとってはチャンスだ。
ばいきんまんはアンパンマンに水鉄砲を放つと、へどろまんが庇い、ばいきんまんを
舌で捕まえそのまま振り回した。目が回ったばいきんまんにアンパンチ。
コキンちゃんは綺麗になったUFOに乗ってへどろまんに別れを告げて
バイキン星へ帰っていった。

219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/07/28(金) 10:59:35.23 ID:K3OfOZ18o
カレーパンマンとてんぐのこてん

てんぐのこてんは、ばいきんまんに襲われているところを
カレーパンマンとクリームパンダに助けられる。
ばいきんまんは、カレーパンマンとクリームパンダに仕返しをしようと
こてんの父親のだいてんに変装し、こてんを騙し、
カレーパンマンとクリームパンダをやっつけさせようとするが・・・

220 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/08/05(土) 22:52:23.45 ID:6+vViEP06
あかちゃんまんとてんぐのこてん

どんぶりまんトリオとびいだまん

221 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/08/06(日) 10:41:02.88 ID:18fbjCG+Z
ばいきんまんと3ばいかびるんるん

ばいきんまんのちょっとしたミスで3ばいになってしまったかびるんるん。
すると、(何かを思いついた)ばいきんまんは、
かびるんるん全員を3ばいにしてしまう・・・!

222 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/08/14(月) 12:18:48.38 ID:PvGKH1CHO
かしわもちまんと黒バラ女王

かしわもちまんはばいきんまん達に襲われているところを
アンパンマンとクリームパンダに助けられる。
吹っ飛ばされたばいきんまん達は、黒バラ女王が入っている水晶玉を見つけ、
それを割り、黒バラ女王を復活させる。
街に来ていたかしわもちまん達は、
黒バラ女王とばいきんまん達に立ち向かうが、ピンチ。
アンパンマンが立ち向かうが、顔を汚される。
街に到着したジャムおじさん達が、新しい顔を焼く。
クリームパンダとかしわもちまん達が黒バラ女王に立ち向かい、
アンパンマンが顔交換。で、黒バラ女王を撃退。
ばいきんまん達は帰り、皆は
かしわもちまんの柏餅を食べた。

223 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/08/18(金) 09:30:30.16 ID:Oni2R8j65
くらやみまんとちびおおかみ

ばいきんまん達は、ひょんなことからくらやみまんに遭遇し、
闇の世界へいれられてしまう。するとくらやみまんは、
楽しく遊んでいたちびおおかみとカバオ君達まで
闇の世界へいれられてしまう。するとくらやみまんは
街の人々や、アンパンマン達も、闇の世界へいれられてしまった。
アンパンマンは転んだ拍子に、顔が歪んでしまう。
ジャムおじさんは、新しい顔を焼く。
くらやみまんが襲い掛かるが、ちびおおかみが、
皆を守ろうと、アンパンマン号のライトを見て巨大化。
くらやみまんと交戦。アンパンマンも新しい顔に取り替え復活。
くらやみまんは撃退された。ちびおおかみも元に戻る。
ばいきんまん達は、こっそり帰って行き、
ちびおおかみは、皆にお礼を言われ照れた。

224 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/10/08(日) 21:38:56.91 ID:KyJGYxyBm
コキンちゃんと氷の女王

些細なことが原因でドキンちゃんと喧嘩したコキンちゃんは
怒ってバイキン城を飛び出してしまう。
丁度その頃、ばいきんまんはアンパンマンを倒そうと
氷の女王と共に、街へ向かう。
ばいきんまんと氷の女王が暴れていると、
アンパンマンをしょくぱんまんが来て、
氷の女王と戦うが、アンパンマンの顔が凍ってしまう。街の近くにいた
ジャムおじさん達が、それを発見し、新しい顔を焼く。
しょくぱんまんが氷の女王と戦っていると、コキンちゃんが来る。
コキンちゃんが、ばいきんまんと氷の女王に青い涙をかけて、嘘泣きさせる。
この隙にアンパンマンが顔交換で復活。
アンパンマンとしょくぱんまんのダブルパンチて氷の女王を撃退。
ばいきんまんは氷の女王に巻き込まれ吹っ飛んでった。
コキンちゃんはジャムおじさんからパンとクッキーを貰い、
ドキンちゃんと食べ、仲直りしながら帰った。

225 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/10/12(木) 12:44:16.02 ID:OlIT/nNH3
気持ち悪
pixivにあげとけ

226 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/10/14(土) 23:19:30.19 ID:vARW2u9oF
かつぶしまんと黒バラ女王

ドキンちゃんとシナモンロールちゃん

227 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/11/28(火) 21:49:18.88 ID:notQuirgd


228 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/12/02(土) 04:04:37.08 ID:C+Fds7Zn8
めいけんチーズとあざみちゃん

229 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/12/02(土) 07:32:30.32 ID:pUpCw2b9y
やきそばパンマンとシルバキンマン

ばいきんまんがお菓子を狙って子供達を襲っていると、やきそばパンマンが来て、吹っ飛ばされる。
アンパンマンが来て、やきそばパンマンは一緒にパン工場に向かう。
ジャムおじさん達にやきそばパンを振る舞い、そして町の皆にも食べさせに行くと町に向かい。
アンパンマンもパトロールに出掛ける。
ばいきんまんは吹っ飛ばされた矢先でシルバキンマンと遭遇。
やきそばパンマンがアンパンマンの仲間だと教えて、手を組む。
やきそばパンマン達が町に向かっている道中。
二人が待ち伏せていた。シルバキンマンが不意討ちをかけ、やきそばパンマンは紙一重で交わす。シルバキンマンが出てきて名を名乗り、交戦する。
シルバキンマンにヘラを破壊されて、やきそばパンマンはやられる。
ソースはばいきんまんに捕まる。
町の皆はやきそばパンマンが遅いのを気にしていて、ンパンマンが来て話を聞き、やきそばパンマンを捜しに向かう。

230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/12/02(土) 07:39:01.16 ID:1Q3mnJZOy
>>229の続き。

シルバキンマンはやきそばパンマンとソースを始末しようと襲いかかるが、アンパンマンがアンキックで制止する。
ソースを先に助けだし、次にやきそばパンマンを助けようとするが、シルバキンマンに邪魔され、ばいきんまんも出てきて交戦する。
ばいきんまんがやきそばパンマンをハンマーで潰そうと襲いかかりアンパンマンが止めるが、シルバキンマンは隙を突いてシルバーガンを撃ち、アンパンマンの顔を銀にして、マントを破いて弱らせる。
ソースがマントとヘラを持って、パン工場に知らせに行く。
必死で逃げるアンパンマンだが、シルバキンマンに捕まりピンチ。
間一髪でソースが駆けつけて、ばいきんまんを
UFOごと蹴り飛ばして、シルバキンマンにぶつけて、地面に衝突。
ジャムおじさん達が来て、マントを着用。顔を交換して復活。
ジャムおじさんが新しいヘラをやきそばパンマンに渡す。
二人は立ち上がった。アンパンマンはシルバキンマン、やきそばパンマンはばいきんまんと対峙。
ヘラヘラチョップでばいきんまんをヘラヘラにして、シルバキンマンにぶつけ、アンパンチでやっつけた。
町に到着して、やきそばパンを振る舞った。

231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/12/04(月) 21:34:21.62 ID:CRElswlyy
ロールパンナとシルバキンマン(前半)

パン工場で、メロンパンナがロールパンナにメロンパンを作ろうと張り切っていた。アンパンマンはパトロールに向かう。
ロールパンナは花畑に居て、メロンパンナの事を想っていた。
そこにばいきんまんとドキンちゃんが来て、アンパンマンの話をして、ロールパンナがブラック化。
アンパンマンを探しに向かう途中。シルバキンマンがアンパンマンを倒す特訓をしていた。
ロールパンナがシルバキンマンを邪魔して、喧嘩になるが、ばいきんまんが止める。
ばいきんまんがロールパンナの事をシルバキンマンに説明。
二人を味方にして、アンパンマンを倒そうと提案するが、ロールパンナはアンパンマンは自分が倒すという事で拒否して、ローリングハリケーンで二人を吹き飛ばして、一人でアンパンマンを倒しに向かう。
アンパンマンを見つけて、ロールパンナが攻撃。
アンパンマンは逃げる。一方でばいきんまん達は飛ばされた先でUFOを直していた。
そして、ロールパンナを探しに向かう。
一方シルバキンマンも別の飛ばされた先で立ち上がり、アンパンマン、そしてロールパンナを倒す決意をし、飛び立つ。

>>532に続く。

232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/12/05(火) 08:09:04.17 ID:UCG6o1g7X
ロールパンナとシルバキンマン(後半)

アンパンマンと戦うロールパンナ。メロンパンナがメロンパンを完成させて向かう。
やがてばいきんまんとドキンちゃん、シルバキンマンが来て、アンパンマンに総攻撃。
シルバーガンでアンパンマンの顔が銀になり弱体化。メロンパンナが来て、ロールパンナに「やめて!」と叫ぶ。
シルバキンマンが止めを刺そうとした時、ロールパンナがパンチで邪魔して、シルバキンマンもパンチをぶつける。
シルバキンマンはロールパンナを本気で敵に回して、二人は戦う。
ロールリボンで拘束するが、シルバキンマンがあっさりと抜け出す。
ロールパンナの攻撃をことごとく交わして、シルバーインパクトでロールパンナを地面に叩きつける。
深手を負って動けないロールパンナを、シルバキンマンが銀にする。
ばいきんまんはそれを見るが、ロールパンナは要らないと考え、シルバキンマンとアンパンマンを追い詰めるが、メロンパンナが連れてマントを破られるが逃げる。
子供がそれを見て、パン工場に知らせに行く。
>>533に続く。

233 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/12/05(火) 15:39:04.64 ID:nQef/E9pj
>>232の続き。

夜になり、メロンパンナは崖まで追い込まれ、大ピンチになる。
メロンパンナはシルバキンマンにロールパンナを戻す様に言うが、シルバキンマンは当然聞き入れない。
二人が姉妹だと知り、ロールパンナと共に消してやろうと、シルバキンマンは崖にヒビを入れてメロンパンナとアンパンマンを崖から落とす。
メロンパンナの叫びが銀にされたロールパンナに響く。
すると、ロールパンナの優しい心が光り出す。
そしてロールパンナが光に包まれて、銀が解けて、白化する。
そして猛スピードで駆けつけ、間一髪でアンパンマンとメロンパンナを助ける。ドキンちゃんが逃げる。
そして、シルバキンマンが再びロールパンナと交戦する。
そこにアンパンマン号が来て、顔を変えて復活。
ロールパンナがシルバキンマン、アンパンマンがばいきんまんとそれぞれ交戦。
ロールパンナがローリングハリケーンでシルバキンマンを包み、アンパンマンがばいきんまんのマジックハンドを掴んでシルバキンマンに投げ飛ばす。
竜巻が消え、アンパンチで二人をやっつけた。
ロールパンナはシルバキンマンが受けたダメージが深く、倒れる。
パン工場に連れていき、翌朝目覚める。
去ろうと飛び立つが、メロンパンナからメロンパンを受け取り、去っていった。

234 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/12/06(水) 13:09:19.19 ID:i/Pm0a2rz
クリームパンダとシルバキンマン

クリームパンダがパン工場に遊びに来ていてクリームパンを食べている。
アンパンマンとメロンパンナはパンの配達に出掛ける。
バイキン城ではばいきんまんがドキンちゃんとケーキを食べながらコンピューターを見ている。
最後に残ったケーキをドキンちゃんと取り合いしていると、シルバキンマンが現れてケーキを食べる。
アンパンマンを倒しに行くと言ってバイキン城を飛び立つ。ばいきんまんも追いかける。
アンパンマン達がパンを子供達に配ってると、シルバキンマンがシルバーガンを撃ってくる。
ばいきんまんも現れて交戦する。
パン工場で帰りが遅いと心配して、クリームパンダが先に向かう。
メロンパンナがシルバキンマンにメロメロパンチを放つが、ばいきんまんに邪魔されて捕まる。
アンパンマンが気をとられ、シルバキンマンが隙にシルバーガンでアンパンマンの顔を銀にする。
クリームパンダが来て助けようとするが、シルバキンマンに止められる。子供達がパン工場に知らせに行く。
クリームパンダがシルバキンマンの事をアンパンマンから聞いて、立ち向かうが軽く払われる。
グーチョキパンチを何度も出すが、何度もあしらわれ、クリームパンダも捕まる。
アンパンマンが助けようとするが、シルバキンマンに叩きつけられる。
大ピンチになるが、アンパンマン号が来て、顔を変えて復活。
二人を助けて、アンパンマンが二人と交戦。
メロンパンナがメロメロパンチで二人をメロメロにして、アンパンチでやっつけた。
パン工場に戻り、シルバキンマンに歯が立たなかった事に落ち込むクリームパンダ。
アンパンマンが助けようとしてくれた事にお礼を言って元気付けて。
皆で夕食を食べた。

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/12/11(月) 07:42:05.83 ID:500RfxJXT
ロールパンナとみずうみ姫

236 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/12/22(金) 14:41:31.59 ID:g4y9njVq0
コキンちゃんとマーマレードさん

ドキンちゃんとわらびちゃん

237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/12/28(木) 10:59:30.80 ID:JrtLm6EWs
ドキンちゃんとマカロンさん

マカロンさんが街でマカロンを振舞っている最中に
ばいきんまんが来るが、しょくぱんまんが来てばいきんまんを撃退。
それを見ていたドキンちゃんは、ドキ子ちゃんに変装して
マカロンさんにマカロンの作り方を教わる。

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/03/11(日) 01:38:44.80 ID:qA9zmGL5e
カレーパンマンとあざみちゃん

239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 14:43:28.66 ID:cgcKQUV4A
さうして靜に、しかも敏活に、給仕をしてくれる。

240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 14:56:44.31 ID:cgcKQUV4A
僕は生鮭の皿を突つきながら、Sに「軍艦のボイは氣が利いてますね」

241 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 15:09:59.96 ID:cgcKQUV4A
とか何とか氣のない返事をした。

242 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 15:23:15.43 ID:cgcKQUV4A
事によると、これは軍艦のボイより、細君の方が氣が利いてゐると思つたからかも知れない。

243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 15:36:30.91 ID:cgcKQUV4A
外の連中は皆同じ食卓についた八田機關長を相手にして、小林法雲の氣合術の事なんぞを話してゐた。

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 15:49:46.39 ID:cgcKQUV4A
元來この士官室なるものへは、副長以下大尉以上の將校が皆な來て、飯を食ふ。

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 16:03:01.86 ID:cgcKQUV4A
そこで僕はこの際、いろんな人の顏を覺えた。

246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 16:16:17.62 ID:cgcKQUV4A
さうしてそれと同時にシイメンの顏には、一種のタイプがある事を發見した。

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 16:29:33.10 ID:cgcKQUV4A
夕飯をしまつた後で、上甲板から最上甲板へ上ると、どこかから男ぶりの好い少尉が一人やつて來て、僕たちを前部艦橋へつれて行つてくれた。

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 16:42:48.55 ID:cgcKQUV4A
軍艦の中で艦首から艦尾を一目に見渡す所と云ふと、先づここの外にない。

249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 16:56:03.99 ID:cgcKQUV4A
僕たちは司令塔の外に立つて何時か航行を始め出した艦の前後に眼を落した。

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 17:09:19.69 ID:cgcKQUV4A
眼分量にして、凡そ十五六呎の高さにゐるのだから、甲板の上にゐる水兵や將校も、可成小さく見える。

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 17:22:35.40 ID:cgcKQUV4A
僕にはその小さな水兵の一人が、測鉛臺の上に立つて青い海に向ひながら、長い綱の先につけた分銅を、水の中へ投げこんでゐるのが殊に面白かつた。

252 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 17:35:50.92 ID:cgcKQUV4A
投げこんでゐると云ふだけでは、甚だ振はないが、實はまるで昔の武藝者が鎖鎌でも使ふやうな調子で、その分銅のついた長い綱をびゆうびゆう頭の上でふりしながら、艦の進むのに從つて出來る丈け遠くへ勢ひよく抛りこむのである。

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 17:49:06.51 ID:cgcKQUV4A
上から見てゐると、抛りこむ度にその細い綱が生きもののやうに海の上でうねくつた。

254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 18:02:22.01 ID:cgcKQUV4A
その先につけてある分銅が、まだ殘つてゐる日脚に光つて、魚の跳ねるやうに白く見えた。

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 18:15:37.47 ID:cgcKQUV4A
僕はへえ危いねと思ひながら、暫の間は感心して、そればかり眺めてゐた。

256 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 18:28:53.03 ID:cgcKQUV4A
それから司令塔の内部や海圖室を見て、又中甲板へひき返した。

257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 18:42:08.63 ID:cgcKQUV4A
すると、狹い通路にはもうハムモツクを釣つて、眠つてゐる水兵が大勢ある。

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 18:55:24.17 ID:cgcKQUV4A
中にはその中で、うす暗い電燈の光をたよりに、本を讀んでゐるものも二三人あつた。

259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 19:08:39.62 ID:cgcKQUV4A
僕たちは皆な背をかがめてそのハムモツクの下を這ふやうにして歩いた。

260 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 19:21:55.53 ID:cgcKQUV4A
その時僕は痛切に「軍艦の臭ひ」

261 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 19:35:11.13 ID:cgcKQUV4A
これはペンキの臭ひでもなければ、炊事場の流しの臭ひでもない。

262 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 19:48:27.69 ID:cgcKQUV4A
さうかと云つて又機械の油の臭ひでもなければ、人間の汗の臭ひでもない。

263 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 20:01:43.18 ID:cgcKQUV4A
恐らくそれらのすべてが混合した、――

264 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 20:15:00.23 ID:cgcKQUV4A
要するにまあ「軍艦の臭ひ」

265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 20:28:15.69 ID:cgcKQUV4A
これは決して高等な臭ひではない。

266 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 20:41:31.41 ID:cgcKQUV4A
こんな事を考へながらふと頭をあげると、一人の水兵の讀んでゐる本の表紙が、突然僕の鼻の先へ出た。

267 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 20:54:47.01 ID:cgcKQUV4A
それには、「天地有情」

268 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 21:08:07.26 ID:cgcKQUV4A
と云ふ字が書いてある。――

269 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 21:21:22.80 ID:cgcKQUV4A
僕は一瞬の間、「軍艦の臭ひ」

270 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 21:34:38.27 ID:cgcKQUV4A
さうして妙に小説めいた心持になつた。

271 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 21:47:53.92 ID:cgcKQUV4A
それでもハムモツクの下を通りぬけたあとで、バスにはいつたら、生れかはつたやうな氣になつた。

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 22:01:09.45 ID:cgcKQUV4A
バスは海水で沸かしてある。

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 22:14:25.02 ID:cgcKQUV4A
それが白い陶器の湯槽の中で、明礬のやうに青く見えた。

274 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 22:27:44.68 ID:cgcKQUV4A
Tの語を借りると、「躯が染まりさうな氣がする位青い。」

275 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 22:41:00.16 ID:cgcKQUV4A
僕は湯槽の中で手足をのばしながら、Tに京都の湯屋の講釋を聞いた。

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 22:54:16.16 ID:cgcKQUV4A
それからこつちでは淺草の蛇骨湯の話をしてやつた。――

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 23:07:31.64 ID:cgcKQUV4A
それ程僕たちのバスのはいり心は泰平なものだつたのである。

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 23:20:47.94 ID:cgcKQUV4A
湯から上ると副長の巡見がすんでゐたから、浴衣に着かへて、又士官室へ行つた。

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 23:34:03.40 ID:cgcKQUV4A
軍艦では夕飯の外に、もう一つ晩飯がある。

280 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/30(水) 23:47:18.84 ID:cgcKQUV4A
その晩はそれが索麪だつた。

281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 00:00:34.43 ID:LJyoQxWBs
僕はそこで酒をすすめられた。

282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 00:13:49.90 ID:LJyoQxWBs
元來下戸だから、酒の善惡は更にわからない。

283 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 00:27:05.34 ID:LJyoQxWBs
が、二三杯飮むとすぐ顏が熱くなつた。

284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 00:40:20.82 ID:LJyoQxWBs
すると僕の隣へ來て、「二十年前の日本と今日の日本とは非常な相違です」

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 00:53:36.26 ID:LJyoQxWBs
その人はシイメンのタイプに屬さない、甚だ感じの好い顏をしてゐた。

286 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 01:06:51.81 ID:LJyoQxWBs
さうしてその顏がまつ赤になつてゐた。

287 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 01:20:07.30 ID:LJyoQxWBs
何でも國防計畫か何かを論じてゐるらしい。

288 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 01:33:22.77 ID:LJyoQxWBs
僕はいい加減に「さうでせう」

289 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 01:46:38.22 ID:LJyoQxWBs
とか何とか尤もらしい返事をした。

290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 01:59:53.67 ID:LJyoQxWBs
それは僕がですな、僕が確に保證します。

291 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 02:13:09.73 ID:LJyoQxWBs
いいですか、確にですな。」

292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 02:26:25.43 ID:LJyoQxWBs
と、その人は、醉はない者にはわからない熱心さを以て、僕の杯と自分の杯とに代る代る酒をつぎながら、大分獨りで氣焔をあげた。

293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 02:39:41.45 ID:LJyoQxWBs
が、生憎僕もさつきから、醉はない者には解らない眠氣に襲はれてゐた所だから、聞いてゐる中にだんだん返事も怪しくなつて來た。

294 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 02:52:56.91 ID:LJyoQxWBs
それがどうにか、かうにか、會話らしい體裁を備へて進行したのは、全く僕がイエスともノオともつかない返事をして、巧に先方の耳目を瞞著したおかげである。

295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 03:06:12.34 ID:LJyoQxWBs
その瞞著した相手の憂國家が、山本大尉とわかつた今になつて見ると、默つてゐるのも可笑しいから、白状してしまふが、僕には、二十年以前の日本と今日の日本と、何がどうちがふんだか、實は少しも分らなかつた。

296 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 03:19:28.50 ID:LJyoQxWBs
尤もこれは山本大尉自身も醉がさめた後になつて見ると、あんまりよくは分らなかつたかも知れない。

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 03:32:44.06 ID:LJyoQxWBs
そこで好い加減に話を切りあげて、僕は外の連中と一しよに、士官室をひき上げた。

298 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 03:45:59.65 ID:LJyoQxWBs
さうしてMと二人で又上甲板へ出て見た。

299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 03:59:15.80 ID:LJyoQxWBs
外では暗い空と海との間に榛名の探照燈が彗星のやうな光芒をうす白く流してゐる。

300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 04:12:31.39 ID:LJyoQxWBs
艦は多分相模灘を航行してゐるのであらう。

301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 04:25:47.00 ID:LJyoQxWBs
僕はハンドレエルにつかまつて、遙か下の海面を覗込んだ。

302 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 04:39:03.01 ID:LJyoQxWBs
が、微かに青く浪が光る丈で、何も見えない。

303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 04:52:18.59 ID:LJyoQxWBs
「かうやつて下を見てゐると、ちよいと飛込みたくなるぜ。」

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 05:05:34.05 ID:LJyoQxWBs
するとMはそれに答へないで、近眼鏡をかけた顏を僕の側へ持つて來ながら、「おい、俳句が一つ出來た」

305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 05:18:50.03 ID:LJyoQxWBs
「どんな句が出來た?」

306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 05:32:05.87 ID:LJyoQxWBs
「遠流びと舟に泣く夜や子規。

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 05:45:21.49 ID:LJyoQxWBs
S君の事をよんだんだがね。」

308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 05:58:36.98 ID:LJyoQxWBs
二人は低い聲で笑つた。

309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 06:11:52.60 ID:LJyoQxWBs
さうしてもう一度海を見て空を見て、それから靜にケビンへ寢に下りて行つた。

310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 06:25:08.07 ID:LJyoQxWBs
エレヴエタアが止つたと思ふと、先へ來てゐた八田機關長が外から戸を開けてくれた。

311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 06:38:23.66 ID:LJyoQxWBs
その開いた戸の間から汽罐室の中を見た時に、僕が先づ思ひ出したのは「パラダイス・ロスト」

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 06:51:39.09 ID:LJyoQxWBs
かう云ふと誇張の樣に聞えるかも知れないが、決してさうではない。

313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 07:04:54.57 ID:LJyoQxWBs
眼の前には恐しく大きな罐が幾つも、噴火山の樣な音を立てて並んでゐる。

314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 07:18:10.19 ID:LJyoQxWBs
罐の前の通路は、甚だ狹い。

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 07:31:25.67 ID:LJyoQxWBs
その狹い所に、煤煙でまつ黒になつた機關兵が色硝子をはめた眼鏡を頸へかけながら忙しさうに動いてゐる。

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 07:44:41.39 ID:LJyoQxWBs
或る者はシヨヴルで、罐の中へ石炭を抛りこむ。

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 07:57:57.47 ID:LJyoQxWBs
或者は石炭桝へ石炭を積んで押して來る。

318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 08:11:12.98 ID:LJyoQxWBs
それが皆罐の口からさす灼熱した光を浴びて、恐ろしいシルエツトを描いてゐる。

319 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 08:24:28.44 ID:LJyoQxWBs
しかも、エレヴエタアを出た僕たちの顏には、絶えず石炭の粉がふりかかつた。

320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 08:37:44.15 ID:LJyoQxWBs
其上暑い事も亦一通りではない。

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 08:50:59.73 ID:LJyoQxWBs
僕は半ば呆氣にとられて、この人間とは思はれない、すさまじい勞働の光景を見渡した。

322 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 09:04:15.17 ID:LJyoQxWBs
その中に機關兵の一人が、僕にその色硝子の眼鏡を借してくれた。

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 09:17:30.63 ID:LJyoQxWBs
それを眼にあてて、罐の口を覗いて見ると、硝子の緑色の向うには、太陽がとろけて落ちたやうな火の塊が、嵐のやうな勢で燃え立つてゐる。

324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 09:30:46.23 ID:LJyoQxWBs
それでも重油の燃えるのと、石炭の燃えるのとが素人眼にも區別がついた。

325 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 09:44:01.85 ID:LJyoQxWBs
唯、如何にもやり切れないのは、火氣である。

326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 09:57:17.44 ID:LJyoQxWBs
ここで働いてゐる機關兵が、三時間の交代時間中に、各々何升かの水を飮むと云ふのも更に無理はない。

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 10:10:33.34 ID:LJyoQxWBs
すると、機關長が僕たちの側へ來て、「これが炭庫です」

328 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 10:23:48.78 ID:LJyoQxWBs
さうしてさう云ふかと思ふと、急にどこかへ見えなくなつてしまつた。

329 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 10:37:04.23 ID:LJyoQxWBs
よく見ると、側面の鐵の板に、人一人がやつと這ひこめる位な穴が明いてゐる。

330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 10:50:19.67 ID:LJyoQxWBs
そこで僕たちは皆一人づつ、床を嘗めないばかりにして、その穴から中へもぐりこんだ。

331 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 11:03:35.30 ID:LJyoQxWBs
中は高い所に電燈が一つともつてゐるだけだから、殆ど夜のやうな暗さである。

332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 11:16:50.73 ID:LJyoQxWBs
まづ坑山の竪坑の底に立つてゐるやうな心もちだと思へば間違ひない。

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 11:30:06.34 ID:LJyoQxWBs
僕はごろごろする石炭を踏んで、その高い所にある電燈を見上げた。

334 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 11:43:22.05 ID:LJyoQxWBs
ぼんやりした光の輪の中に、蟲のやうなものが紛々と黒く動いてゐる。

335 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 11:56:37.55 ID:LJyoQxWBs
雪の降る日に空を見ると、雪が灰をまくやうに黒く見える――

336 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 12:09:53.28 ID:LJyoQxWBs
あれのやうな具合である。

337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 12:23:08.83 ID:LJyoQxWBs
僕はすぐに、それが宙に舞つてゐる石炭の粉だと云ふ事に氣がついた。

338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 12:36:24.29 ID:LJyoQxWBs
此中で働いてゐる機關兵の事を考へると殆ど僕と同じ肉體を持つてゐる人間だとは思はれない。

339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 12:49:41.47 ID:LJyoQxWBs
現にその時も二三人、その暗い炭庫の中で、石炭をシヨヴルで下してゐる機關兵の姿が見えた。

340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 13:02:57.06 ID:LJyoQxWBs
彼等は皆默々として運命のやうに働いてゐる。

341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 13:16:12.67 ID:LJyoQxWBs
外に海があつて、風が吹いて、日があたつてゐる事も知らない人間のやうに働いてゐる。

342 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 13:29:28.29 ID:LJyoQxWBs
僕は妙に不安になつた。

343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 13:42:43.88 ID:LJyoQxWBs
さうして、誰よりも先きに、元の入口をボイラアの前へ這ひ出した。

344 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 13:55:59.43 ID:LJyoQxWBs
が、ここでもやはり、すさまじい勞働が、鐵と石炭との火氣の中に、未練未釋なく續けられてゐる。

345 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 14:09:14.89 ID:LJyoQxWBs
海の上の生活は、陸の上の生活に變りなく苦しい。

346 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 14:22:30.48 ID:LJyoQxWBs
エレヴエタアで艦の底から天上して中甲板の自分のケビンへ歸つて、カアキイ色の作業服を脱いだら、漸くもとの人間になつたやうな心もちがした。

347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 14:35:45.92 ID:LJyoQxWBs
今日は朝から、ぐるぐる艦の中ばかり歩いてゐる。

348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 14:49:01.66 ID:LJyoQxWBs
砲塔、水雷室、無線電信室、機械室、汽罐室――

349 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 15:02:17.10 ID:LJyoQxWBs
勘定するばかりでも、容易な事ではない。

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 15:15:32.54 ID:LJyoQxWBs
それがどこへ行つても、空氣が息苦しい位生暖かくつて、いろんな機械が猛烈に動いてゐて、鐵の床や手すりが油でぴかぴか光つてゐて、僕のやうな勞働に縁の遠いものは、五分とそこにゐると、神經にこたへてしまふ。

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 15:28:48.58 ID:LJyoQxWBs
が、その間に絶えず或る考へが僕の頭にこびりついてゐた。

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 15:42:04.02 ID:LJyoQxWBs
それは歐洲の戰爭が始まつて以來、僕位の年齡のものが大抵考へるやうになつた、或る理想的な考へである。

353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 15:55:19.56 ID:LJyoQxWBs
今このケビンの寢臺の上にころがつて、くたびれた足をのばしながら、持つて來たオオベルマンの頁をはぐつてゐる間もやはりその考へは、僕をはなれない。

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 16:08:35.06 ID:LJyoQxWBs
これは其の後の事だが、夕飯をすませて、士官室の諸君と話してゐると、上甲板でわあと云ふ聲が聞こえた事がある。

355 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 16:21:50.51 ID:LJyoQxWBs
何だらうと思つて、ハツチを上つて見ると、第四砲塔のうしろに艦中の水兵が黒山のやうに集まつてゐた。

356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 16:35:06.52 ID:LJyoQxWBs
さうしてそれが皆、大きな口をあいて、「勇敢なる水兵」

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 16:48:21.96 ID:LJyoQxWBs
ケエプスタンの上に、甲板士官がのつてゐるのは、音頭をとつてゐるのであらう。

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 17:01:37.47 ID:LJyoQxWBs
こつちから見ると、その士官と艦尾の軍艦旗とが、千人あまりの水兵の頭の上に、曇りながら夕燒けのした空を切りぬいて、墨を塗つたやうに黒く見えた。

359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 17:14:52.96 ID:LJyoQxWBs
下では皆が、鹽辛い聲をあげて、「煙も見えず雲もなく」

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 17:28:08.58 ID:LJyoQxWBs
僕はこの時も亦、その或る考へに襲はれた。

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 17:41:24.28 ID:LJyoQxWBs
勇ましかる可き軍歌の聲が、僕には寧ろ、凄壯な調子を帶びて聞えたからである。

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 17:54:40.01 ID:LJyoQxWBs
僕はオオベルマンを抛り出して眼を閉つた。

363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 18:07:55.95 ID:LJyoQxWBs
艦は少し搖れ始めたらしい。

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 18:21:11.39 ID:LJyoQxWBs
主計長の案内で吃水線下二十何呎の倉庫へはいつたり、軍醫長の案内で蒸し暑い戰時治療室を見たりしたら、大分足がくたびれた。

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 18:34:26.86 ID:LJyoQxWBs
そこで上甲板へ出て、水兵の柔道を見てゐると、機關長が氣合術をやつて見せるから來いと云つて人をよこした。

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 18:47:42.50 ID:LJyoQxWBs
その後で、士官次室へ招待されて皆で出かけたら、浴衣がけで、ソフアにゐた連中が皆立つて、僕たちの健康とSの結婚とを祝してくれた。

367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 19:00:57.96 ID:LJyoQxWBs
このケビンにゐるのは、中少尉ばかりである。

368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 19:14:13.44 ID:LJyoQxWBs
だから、甚だ元氣が好い。

369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 19:27:28.92 ID:LJyoQxWBs
中でも、色の黒い、眼の大きい、鼻のつんと高い關西辯の先生の如きは、赤木桁平君を想起するやうな勢ひで、盛んにメートルをあげた。

370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 19:40:45.00 ID:LJyoQxWBs
僕に自來也と云ふ渾名をつけたのも、この先生である。

371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 19:54:00.64 ID:LJyoQxWBs
これは僕の髮の毛が百日鬘の樣だからださうだが、もし夫れ人相に至つては、夫子自身の方が遙かによく自來也の俤を備へてゐた。

372 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 20:07:16.16 ID:LJyoQxWBs
これは決して、僕のひが眼ぢやない。

373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 20:20:31.66 ID:LJyoQxWBs
鏡にさへ向へば、先生自身にもすぐにわかる事である。

374 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 20:33:47.18 ID:LJyoQxWBs
この先生は、僕にハムだのパインアツプルだの色んな物を呉れた。

375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 20:47:02.72 ID:LJyoQxWBs
さうしてその合ひ間には、「自來也はん」

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 21:00:18.55 ID:LJyoQxWBs
とか何とか云つて、僕のコツプへ無暗にビールを注いだ。

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 21:13:34.13 ID:LJyoQxWBs
「今日靴下一つになつて、檣樓へ上つたのはあんたですか。」

378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 21:26:49.68 ID:LJyoQxWBs
彼と僕とは今朝雨の晴れ間を見て、前部艦橋からマストを攀のぼつて、檣樓へ上つて來たのである。

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 21:40:05.48 ID:LJyoQxWBs
やつぱり自來也はんや。」――

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 21:53:21.10 ID:LJyoQxWBs
僕はこの先生とこんな話をしながら、ニコチンとアルコオルとをちやんぽんに使つた。

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 22:06:36.77 ID:LJyoQxWBs
さうしたら、しくしく胃が痛くなり始めた。

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 22:19:52.26 ID:LJyoQxWBs
所が、その痛みは士官次室を失敬した後でも、まだ執拗く水おちの下に盤桓してゐる。

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 22:33:07.78 ID:LJyoQxWBs
そこで僕はTに仁丹を貰つて、それを噛みながらケビンのベツドの上へ這ひ上つた。

384 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 22:46:23.25 ID:LJyoQxWBs
僕が檣の上へ帽子をかぶつてゐる軍艦の夢を見たのは、その晩だつたやうに記憶する。

385 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 22:59:38.75 ID:LJyoQxWBs
明くる朝、飯も食はずに上甲板へ出て見たら、海の色がまるで變つてゐるのに驚いた。

386 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 23:12:54.39 ID:LJyoQxWBs
昨日までは濃い藍色をしてゐたのが、今朝はどこを見ても美しい緑青色になつてゐる。

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 23:26:09.86 ID:LJyoQxWBs
そこへ一面に淡い靄が下りて、其靄の中から、圓い山の形が茶碗を伏せたやうに浮き上つてゐる。

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 23:39:25.31 ID:LJyoQxWBs
僕は丁度來合せた機關長に聞いて、艦が既に豐後水道を瀬戸内海へはいつた事を知つた。

389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/05/31(木) 23:52:40.83 ID:LJyoQxWBs
して見ると遲くも午後の二時か三時には山口縣下の由宇の碇泊地へ入るのに相違ない。

390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 00:05:56.58 ID:B49mhqINk
僕は妙に氣が輕くなつた。

391 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 00:19:12.20 ID:B49mhqINk
僅か何日かの海上生活が、僕に退屈だつたと云ふのではない。

392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 00:32:27.68 ID:B49mhqINk
が、陸に近いと云ふ事は何となく愉快である。

393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 00:45:43.14 ID:B49mhqINk
僕は砲塔の近所で、機關長と法華經の話をした。

394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 00:58:58.58 ID:B49mhqINk
やがて、何氣なく眼を上げると、眼の前にある十四吋砲の砲身に、黄いろい褄黒蝶が一つとまつてゐる。

395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 01:12:14.04 ID:B49mhqINk
僕は文字通りはつと思つた。

396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 01:25:30.04 ID:B49mhqINk
驚いたやうな、嬉しいやうな妙な心もちではつと思つた。

397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 01:38:45.62 ID:B49mhqINk
が、それが人に通じる筈はない。

398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 01:52:01.14 ID:B49mhqINk
機關長は相變らずしきりにむづかしい經義の話をした。

399 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 02:05:16.57 ID:B49mhqINk
唯だ、蝶を見てゐたと云つたのでは、云ひ足りない。

400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 02:18:32.51 ID:B49mhqINk
陸を、畠を、人間を、町を、さうして又それらの上にある初夏を蝶と共に懷しく、思ひやつてゐたのである。

401 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 02:31:48.07 ID:B49mhqINk
芸術家は何よりも作品の完成を期せねばならぬ。

402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 02:45:03.55 ID:B49mhqINk
さもなければ、芸術に奉仕する事が無意味になつてしまふだらう。

403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 02:58:19.03 ID:B49mhqINk
たとひ人道的感激にしても、それだけを求めるなら、単に説教を聞く事からも得られる筈だ。

404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 03:11:35.15 ID:B49mhqINk
芸術に奉仕する以上、僕等の作品の与へるものは、何よりもまづ芸術的感激でなければならぬ。

405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 03:24:50.71 ID:B49mhqINk
それには唯僕等が作品の完成を期するより外に途はないのだ。

406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 03:38:06.51 ID:B49mhqINk
芸術の為の芸術は、一歩を転ずれば芸術遊戯説に堕ちる。

407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 03:51:22.14 ID:B49mhqINk
人生の為の芸術は、一歩を転ずれば芸術功利説に堕ちる。

408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 04:04:37.74 ID:B49mhqINk
完成とは読んでそつのない作品を拵へる事ではない。

409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 04:17:53.26 ID:B49mhqINk
分化発達した芸術上の理想のそれぞれを完全に実現させる事だ。

410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 04:31:08.71 ID:B49mhqINk
それがいつも出来なければ、その芸術家は恥ぢなければならぬ。

411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 04:44:24.28 ID:B49mhqINk
従つて又偉大なる芸術家とは、この完成の領域が最も大規模な芸術家なのだ。

412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 04:57:39.72 ID:B49mhqINk
一例を挙げればゲエテの如き。

413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 05:10:55.27 ID:B49mhqINk
勿論人間は自然の与へた能力上の制限を越える事は出来ぬ。

414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 05:24:10.73 ID:B49mhqINk
さうかと云つて怠けてゐれば、その制限の所在さへ知らずにしまふ。

415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 05:37:26.48 ID:B49mhqINk
だから皆ゲエテになる気で、精進する事が必要なのだ。

416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 05:50:42.11 ID:B49mhqINk
そんな事をきまり悪がつてゐては、何年たつてもゲエテの家の馭者にだつてなれはせぬ。

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 06:03:57.55 ID:B49mhqINk
尤もこれからゲエテになりますと吹聴して歩く必要はないが。

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 06:17:13.29 ID:B49mhqINk
僕等が芸術的完成の途へ向はうとする時、何か僕等の精進を妨げるものがある。

419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 06:30:28.75 ID:B49mhqINk
いや、そんなものではない。

420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 06:43:44.20 ID:B49mhqINk
それはもつと不思議な性質のものだ。

421 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 06:56:59.77 ID:B49mhqINk
丁度山へ登る人が高く登るのに従つて、妙に雲の下にある麓が懐しくなるやうなものだ。

422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 07:10:15.25 ID:B49mhqINk
かう云つて通じなければ――

423 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 07:23:31.16 ID:B49mhqINk
その人は遂に僕にとつて、縁無き衆生だと云ふ外はない。

424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 07:36:46.60 ID:B49mhqINk
樹の枝にゐる一匹の毛虫は、気温、天候、鳥類等の敵の為に、絶えず生命の危険に迫られてゐる。

425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 07:50:02.05 ID:B49mhqINk
芸術家もその生命を保つて行く為に、この毛虫の通りの危険を凌がなければならぬ。

426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 08:03:17.65 ID:B49mhqINk
就中恐る可きものは停滞だ。

427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 08:16:33.08 ID:B49mhqINk
いや、芸術の境に停滞と云ふ事はない。

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 08:29:48.53 ID:B49mhqINk
進歩しなければ必退歩するのだ。

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 08:43:03.96 ID:B49mhqINk
芸術家が退歩する時、常に一種の自動作用が始まる。

430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 08:56:19.45 ID:B49mhqINk
と云ふ意味は、同じやうな作品ばかり書く事だ。

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 09:09:35.02 ID:B49mhqINk
自動作用が始まつたら、それは芸術家としての死に瀕したものと思はなければならぬ。

432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 09:22:51.20 ID:B49mhqINk
を書いた時は、明にこの種の死に瀕してゐた。

433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 09:36:06.63 ID:B49mhqINk
より正しい芸術観を持つてゐるものが、必しもより善い作品を書くとは限つてゐない。

434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 09:49:22.11 ID:B49mhqINk
さう考へる時、寂しい気がするものは、独り僕だけだらうか。

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 10:02:37.58 ID:B49mhqINk
僕だけでない事を祈る。

436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 10:15:53.29 ID:B49mhqINk
内容が本で形式は末だ。――

437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 10:29:08.75 ID:B49mhqINk
さう云ふ説が流行してゐる。

438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 10:42:24.20 ID:B49mhqINk
が、それはほんたうらしい嘘だ。

439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 10:55:39.63 ID:B49mhqINk
作品の内容とは、必然に形式と一つになつた内容だ。

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 11:08:55.06 ID:B49mhqINk
まづ内容があつて、形式は後から拵へるものだと思ふものがあつたら、それは創作の真諦に盲目なものの言なのだ。

441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 11:22:11.09 ID:B49mhqINk
簡単な例をとつて見てもわかる。

442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 11:35:26.50 ID:B49mhqINk
の中のオスワルドが「太陽が欲しい」

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 11:48:42.00 ID:B49mhqINk
と云ふ事は、誰でも大抵知つてゐるに違ひない。

444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 12:01:57.55 ID:B49mhqINk
と云ふ言葉の内容は何だ。

445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 12:15:13.08 ID:B49mhqINk
嘗て坪内博士が「幽霊」

446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 12:28:29.01 ID:B49mhqINk
の解説の中に、あれを「暗い」

447 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 12:41:44.53 ID:B49mhqINk
とは、理窟の上では同じかも知れぬ。

448 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 12:55:00.89 ID:B49mhqINk
が、その言葉の内容の上では、真に相隔つ事白雲万里だ。

449 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 13:08:16.35 ID:B49mhqINk
と云ふ荘厳な言葉の内容は、唯「太陽が欲しい」

450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 13:21:31.84 ID:B49mhqINk
と云ふ形式より外に現せないのだ。

451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 13:34:47.42 ID:B49mhqINk
その内容と形式との一つになつた全体を的確に捉へ得た所が、イブセンの偉い所なのだ。

452 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 13:48:02.91 ID:B49mhqINk
エチエガレイが「ドン・ホアンの子」

453 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 14:01:18.38 ID:B49mhqINk
の序文で、激賞してゐるのも不思議ではない。

454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 14:14:33.87 ID:B49mhqINk
あの言葉の内容とあの言葉の中にある抽象的な意味とを混同すると、其処から誤つた内容偏重論が出て来るのだ。

455 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 14:27:49.43 ID:B49mhqINk
内容を手際よく拵へ上げたものが形式ではない。

456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 14:41:05.18 ID:B49mhqINk
形式は内容の中にあるのだ。

457 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 14:54:20.66 ID:B49mhqINk
或はそのヴアイス・ヴアサだ。

458 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 15:07:36.08 ID:B49mhqINk
この微妙な関係をのみこまない人には、永久に芸術は閉された本に過ぎないだらう。

459 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 15:20:51.58 ID:B49mhqINk
芸術は表現に始つて表現に終る。

460 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 15:34:07.28 ID:B49mhqINk
画を描かない画家、詩を作らない詩人、などと云ふ言葉は、比喩として以外には何等の意味もない言葉だ。

461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 15:47:23.02 ID:B49mhqINk
それは白くない白墨と云ふよりも、もつと愚な言葉と思はなければならぬ。

462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 16:00:38.48 ID:B49mhqINk
しかし誤つた形式偏重論を奉ずるものも災だ。

463 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 16:13:53.96 ID:B49mhqINk
恐らくは誤つた内容偏重論を奉ずるものより、実際的には更に災に違ひあるまい。

464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 16:27:09.39 ID:B49mhqINk
後者は少くも星の代りに隕石を与へる。

465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 16:40:24.90 ID:B49mhqINk
前者は蛍を見ても星だと思ふだらう。

466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 16:53:40.57 ID:B49mhqINk
素質、教育、その他の点から、僕が常に戒心するのは、この誤つた形式偏重論者の喝采などに浮かされない事だ。

467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 17:06:56.08 ID:B49mhqINk
偉大なる芸術家の作品を心読出来た時、僕等は屡その偉大な力に圧倒されて、爾余の作家は悉有れども無きが如く見えてしまふ。

468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 17:20:11.52 ID:B49mhqINk
丁度太陽を見てゐたものが、眼を外へ転ずると、周囲がうす暗く見えるやうなものだ。

469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 17:33:27.25 ID:B49mhqINk
僕は始めて「戦争と平和」

470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 17:46:42.72 ID:B49mhqINk
を読んだ時、どんなに外の露西亜の作家を軽蔑したかわからない。

471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 17:59:58.29 ID:B49mhqINk
が、これは正しくない事だ。

472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 18:13:13.77 ID:B49mhqINk
僕等は太陽の外に、月も星もある事を知らなければならぬ。

473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 18:26:29.25 ID:B49mhqINk
ゲエテはミケル・アンジエロの「最後の審判」

474 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 18:39:44.97 ID:B49mhqINk
に嘆服した時も、ヴアテイカンのラフアエルを軽蔑するのに躊躇するだけの余裕があつた。

475 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 18:53:00.45 ID:B49mhqINk
芸術家は非凡な作品を作る為に、魂を悪魔へ売渡す事も、時と場合ではやり兼ねない。

476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 19:06:16.04 ID:B49mhqINk
これは勿論僕もやり兼ねないと云ふ意味だ。

477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 19:19:32.02 ID:B49mhqINk
僕より造作なくやりさうな人もゐるが。

478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 19:32:47.48 ID:B49mhqINk
日本へ来たメフイストフエレスが云ふ。

479 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 19:46:02.98 ID:B49mhqINk
「どんな作品でも、悪口を云つて云へないと云ふ作品はない。

480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 19:59:18.61 ID:B49mhqINk
賢明な批評家のなすべき事は、唯その悪口が一般に承認されさうな機会を捉へる事だ。

481 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 20:12:34.38 ID:B49mhqINk
さうしてその機会を利用して、その作家の前途まで巧に呪つてしまふ事だ。

482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 20:25:49.93 ID:B49mhqINk
かう云ふ呪は二重に利き目がある。

483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 20:39:05.40 ID:B49mhqINk
その作家自身に対しても。」

484 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 20:52:20.95 ID:B49mhqINk
芸術が分る分らないは、言詮を絶した所にあるのだ。

485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 21:05:36.74 ID:B49mhqINk
水の冷暖は飲んで自知する外はないと云ふ。

486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 21:18:54.00 ID:B49mhqINk
芸術が分るのも之と違ひはない。

487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 21:32:09.54 ID:B49mhqINk
美学の本さへ読めば批評家になれると思ふのは、旅行案内さへ読めば日本中どこへ行つても迷はないと思ふやうなものだ。

488 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 21:45:25.31 ID:B49mhqINk
それでも世間は瞞着されるかも知れぬ。

489 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 21:58:40.80 ID:B49mhqINk
いや恐らくは世間もサンタヤアナだけでは――。

490 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 22:11:56.33 ID:B49mhqINk
僕は芸術上のあらゆる反抗の精神に同情する。

491 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 22:25:11.96 ID:B49mhqINk
たとひそれが時として、僕自身に対するものであつても。

492 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 22:38:27.44 ID:B49mhqINk
芸術活動はどんな天才でも、意識的なものなのだ。

493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 22:51:42.89 ID:B49mhqINk
と云ふ意味は、倪雲林が石上の松を描く時に、その松の枝を悉途方もなく一方へ伸したとする。

494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 23:04:58.39 ID:B49mhqINk
その時その松の枝を伸した事が、どうして或効果を画面に与へるか、それは雲林も知つてゐたかどうか分らない。

495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 23:18:14.28 ID:B49mhqINk
が、伸した為に或効果が生ずる事は、百も承知してゐたのだ。

496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 23:31:29.90 ID:B49mhqINk
もし承知してゐなかつたとしたら、雲林は、天才でも何でもない。

497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 23:44:45.37 ID:B49mhqINk
唯、一種の自働偶人なのだ。

498 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/01(金) 23:58:00.82 ID:B49mhqINk
無意識的芸術活動とは、燕の子安貝の異名に過ぎぬ。

499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 00:11:16.27 ID:7gg1Z09/O
だからこそロダンはアンスピラシオンを軽蔑したのだ。

500 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 00:24:31.74 ID:7gg1Z09/O
昔セザンヌは、ドラクロアが好い加減な所に花を描いたと云ふ批評を聞いて、むきになつて反対した事がある。

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 00:37:47.34 ID:7gg1Z09/O
セザンヌは唯、ドラクロアを語るつもりだつたかも知れぬ。

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 00:51:03.21 ID:7gg1Z09/O
が、その反対の中にはセザンヌ自身の面目が、明々白地に顕れてゐる。

503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 01:04:18.65 ID:7gg1Z09/O
芸術的感激を齎すべき或必然の方則を捉へる為なら、白汗百回するのも辞せなかつた、あの恐るべきセザンヌの面目が。

504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 01:17:34.11 ID:7gg1Z09/O
この必然の方則を活用する事が、即謂ふ所の技巧なのだ。

505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 01:30:49.59 ID:7gg1Z09/O
だから技巧を軽蔑するものは、始から芸術が分らないか、さもなければ技巧と云ふ言葉を悪い意味に使つてゐるか、この二者の外に出でぬと思ふ。

506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 01:44:05.62 ID:7gg1Z09/O
悪い意味に使つて置いて、いかんいかんと威張つてゐるのは、菜食を吝嗇の別名だと思つて、天下の菜食論者を悉しみつたれ呼はりするのと同じ事だ。

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 01:57:21.08 ID:7gg1Z09/O
そんな軽蔑が何になる。

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 02:10:36.53 ID:7gg1Z09/O
凡て芸術家はいやが上にも技巧を磨くべきものだ。

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 02:23:51.96 ID:7gg1Z09/O
前の倪雲林の例で云へば、或効果を生ずる為に松の枝を一方に伸すと云ふこつをいやが上にも呑みこむべきものだ。

510 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 10:39:12.84 ID:7gg1Z09/O
さう云ふ金箔ばかりけばけばしい言葉は、中学生にのみ向つて説教するが好い。

511 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 10:52:28.61 ID:7gg1Z09/O
が、芸術に於ける単純さと云ふものは、複雑さの極まつた単純さなのだ。

512 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 11:05:44.06 ID:7gg1Z09/O
〆木をかけた上にも〆木をかけて、絞りぬいた上の単純さなのだ。

513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 11:18:59.54 ID:7gg1Z09/O
その単純さを得るまでには、どの位創作的苦労を積まなければならないか、この局所に気のつかないものは、六十劫の流転を閲しても、まだ子供のやうに喃々としやべり乍ら、デモステネス以上の雄弁だと己惚れるだらう。

514 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 11:32:15.01 ID:7gg1Z09/O
そんな手軽な単純さよりも、寧ろ複雑なものゝ方が、どの位ほんたうの単純さに近いか知れないのだ。

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 11:45:30.59 ID:7gg1Z09/O
危険なのは技巧ではない。

516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 11:58:46.08 ID:7gg1Z09/O
技巧を駆使する小器用さなのだ。

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 12:12:01.53 ID:7gg1Z09/O
小器用さは真面目さの足りない所を胡麻化し易い。

518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 12:25:17.00 ID:7gg1Z09/O
御恥しいが僕の悪作の中にはさう云ふ器用さだけの作品も交つてゐる。

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 12:38:32.58 ID:7gg1Z09/O
これは恐らく如何なる僕の敵と雖も、喜んで認める真理だらう。

520 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 12:51:48.22 ID:7gg1Z09/O
僕の安住したがる性質は、上品に納り返つてゐるとその儘僕を風流の魔子に堕落させる惧がある。

521 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 13:05:04.50 ID:7gg1Z09/O
この性質が吹き切らない限り、僕は人にも僕自身にも僕の信ずる所をはつきりさせて、自他に対する意地づくからも、殻の出来る事を禦がねばならぬ。

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 13:18:19.96 ID:7gg1Z09/O
僕がこんな饒舌を弄する気になつたのもその為だ。

523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 13:31:35.54 ID:7gg1Z09/O
追々僕も一生懸命にならないと、浮ばれない時が近づくらしい。

524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 13:44:51.05 ID:7gg1Z09/O
天保二年九月のある午前である。

525 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 13:58:06.87 ID:7gg1Z09/O
神田同朋町の銭湯松の湯では、朝から相変らず客が多かった。

526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 14:11:22.38 ID:7gg1Z09/O
式亭三馬が何年か前に出版した滑稽本の中で、「神祇、釈教、恋、無常、みないりごみの浮世風呂」

527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 14:24:37.84 ID:7gg1Z09/O
といった光景は、今もそのころと変りはない。

528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 14:37:53.36 ID:7gg1Z09/O
風呂の中で歌祭文を唄っている嚊たばね、上がり場で手拭をしぼっているちょん髷本多、文身の背中を流させている丸額の大銀杏、さっきから顔ばかり洗っている由兵衛奴、水槽の前に腰を据えて、しきりに水をかぶっている坊主頭、竹の手桶と焼き物の金魚とで、

529 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 14:51:08.86 ID:7gg1Z09/O
余念なく遊んでいる虻蜂蜻蛉、――

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 15:04:24.44 ID:7gg1Z09/O
狭い流しにはそういう種々雑多な人間がいずれも濡れた体を滑らかに光らせながら、濛々と立ち上がる湯煙と窓からさす朝日の光との中に、糢糊として動いている。

531 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 15:17:39.89 ID:7gg1Z09/O
そのまた騒ぎが、一通りではない。

532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 15:30:55.51 ID:7gg1Z09/O
第一に湯を使う音や桶を動かす音がする。

533 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 15:44:10.98 ID:7gg1Z09/O
それから話し声や唄の声がする。

534 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 15:57:26.44 ID:7gg1Z09/O
最後に時々番台で鳴らす拍子木の音がする。

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 16:10:42.03 ID:7gg1Z09/O
だから柘榴口の内外は、すべてがまるで戦場のように騒々しい。

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 16:23:57.60 ID:7gg1Z09/O
そこへ暖簾をくぐって、商人が来る。

537 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 16:37:13.19 ID:7gg1Z09/O
客の出入りはもちろんあった。

538 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 16:50:28.67 ID:7gg1Z09/O
つつましく隅へ寄って、その混雑の中に、静かに垢を落している、六十あまりの老人が一人あった。

539 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 17:03:44.38 ID:7gg1Z09/O
年のころは六十を越していよう。

540 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 17:17:00.06 ID:7gg1Z09/O
鬢の毛が見苦しく黄ばんだ上に、眼も少し悪いらしい。

541 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 17:30:15.59 ID:7gg1Z09/O
が、痩せてはいるものの骨組みのしっかりした、むしろいかついという体格で、皮のたるんだ手や足にも、どこかまだ老年に抵抗する底力が残っている。

542 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 17:43:31.05 ID:7gg1Z09/O
これは顔でも同じことで、下顎骨の張った頬のあたりや、やや大きい口の周囲に、旺盛な動物的精力が、恐ろしいひらめきを見せていることは、ほとんど壮年の昔と変りがない。

543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 17:56:46.49 ID:7gg1Z09/O
老人はていねいに上半身の垢を落してしまうと、止め桶の湯も浴びずに、今度は下半身を洗いはじめた。

544 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 18:10:02.46 ID:7gg1Z09/O
が、黒い垢すりの甲斐絹が何度となく上をこすっても、脂気の抜けた、小皺の多い皮膚からは、垢というほどの垢も出て来ない。

545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 18:23:18.03 ID:7gg1Z09/O
それがふと秋らしい寂しい気を起させたのであろう。

546 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 18:36:33.47 ID:7gg1Z09/O
老人は片々の足を洗ったばかりで、急に力がぬけたように手拭の手を止めてしまった。

547 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 18:49:48.96 ID:7gg1Z09/O
そうして、濁った止め桶の湯に、鮮かに映っている窓の外の空へ眼を落した。

548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 19:03:04.41 ID:7gg1Z09/O
そこにはまた赤い柿の実が、瓦屋根の一角を下に見ながら、疎らに透いた枝を綴っている。

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 19:16:19.86 ID:7gg1Z09/O
老人の心には、この時「死」

550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 19:29:35.48 ID:7gg1Z09/O
の影がさしたのである。

551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 19:42:50.99 ID:7gg1Z09/O
は、かつて彼を脅かしたそれのように、いまわしい何物をも蔵していない。

552 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 19:56:06.48 ID:7gg1Z09/O
いわばこの桶の中の空のように、静かながら慕わしい、安らかな寂滅の意識であった。

553 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 20:09:22.70 ID:7gg1Z09/O
一切の塵労を脱して、その「死」

554 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 20:22:38.30 ID:7gg1Z09/O
の中に眠ることが出来たならば――

555 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 20:35:53.99 ID:7gg1Z09/O
無心の子供のように夢もなく眠ることが出来たならば、どんなに悦ばしいことであろう。

556 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 20:49:09.50 ID:7gg1Z09/O
自分は生活に疲れているばかりではない。

557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 21:02:25.01 ID:7gg1Z09/O
何十年来、絶え間ない創作の苦しみにも、疲れている。……

558 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 21:15:40.54 ID:7gg1Z09/O
老人は憮然として、眼をあげた。

559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 21:28:56.12 ID:7gg1Z09/O
あたりではやはり賑かな談笑の声につれて、大ぜいの裸の人間が、目まぐるしく湯気の中に動いている。

560 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 21:42:11.76 ID:7gg1Z09/O
柘榴口の中の歌祭文にも、めりやすやよしこのの声が加わった。

561 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 21:55:27.65 ID:7gg1Z09/O
ここにはもちろん、今彼の心に影を落した悠久なものの姿は、微塵もない。

562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 22:08:43.32 ID:7gg1Z09/O
「いや、先生、こりゃとんだところでお眼にかかりますな。

563 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 22:21:58.87 ID:7gg1Z09/O
どうも曲亭先生が朝湯にお出でになろうなんぞとは手前夢にも思いませんでした。」

564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 22:35:14.50 ID:7gg1Z09/O
老人は、突然こう呼びかける声に驚かされた。

565 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 22:48:30.22 ID:7gg1Z09/O
見ると彼の傍には、血色のいい、中背の細銀杏が、止め桶を前に控えながら、濡れ手拭を肩へかけて、元気よく笑っている。

566 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 23:01:46.16 ID:7gg1Z09/O
これは風呂から出て、ちょうど上がり湯を使おうとしたところらしい。

567 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 23:15:02.03 ID:7gg1Z09/O
「相変らず御機嫌で結構だね。」

568 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 23:28:17.60 ID:7gg1Z09/O
馬琴滝沢瑣吉は、微笑しながら、やや皮肉にこう答えた。

569 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 23:41:33.14 ID:7gg1Z09/O
「どういたしまして、いっこう結構じゃございません。

570 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/02(土) 23:54:48.77 ID:7gg1Z09/O
結構と言や、先生、八犬伝はいよいよ出でて、いよいよ奇なり、結構なお出来でございますな。」

571 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 00:08:04.30 ID:X0h/fcFDk
細銀杏は肩の手拭を桶の中へ入れながら、一調子張り上げて弁じ出した。

572 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 00:21:22.02 ID:X0h/fcFDk
「船虫が瞽婦に身をやつして、小文吾を殺そうとする。

573 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 00:34:37.51 ID:X0h/fcFDk
それがいったんつかまって拷問されたあげくに、荘介に助けられる。

574 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 00:47:53.15 ID:X0h/fcFDk
あの段どりが実になんとも申されません。

575 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 01:01:08.78 ID:X0h/fcFDk
そうしてそれがまた、荘介小文吾再会の機縁になるのでございますからな。

576 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 01:14:24.40 ID:X0h/fcFDk
不肖じゃございますが、この近江屋平吉も、小間物屋こそいたしておりますが、読本にかけちゃひとかど通のつもりでございます。

577 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 01:27:39.89 ID:X0h/fcFDk
その手前でさえ、先生の八犬伝には、なんとも批の打ちようがございません。

578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 01:40:55.44 ID:X0h/fcFDk
いや全く恐れ入りました。」

579 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 01:54:10.87 ID:X0h/fcFDk
馬琴は黙ってまた、足を洗い出した。

580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 02:07:26.48 ID:X0h/fcFDk
彼はもちろん彼の著作の愛読者に対しては、昔からそれ相当な好意を持っている。

581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 02:20:42.17 ID:X0h/fcFDk
しかしその好意のために、相手の人物に対する評価が、変化するなどということは少しもない。

582 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 02:33:58.11 ID:HpG1+WRjI
これは聡明な彼にとって、当然すぎるほど当然なことである、が、不思議なことには逆にその評価が彼の好意に影響するということもまたほとんどない。

583 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 02:47:13.83 ID:HpG1+WRjI
だから彼は場合によって、軽蔑と好意とを、まったく同一人に対して同時に感ずることが出来た。

584 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 03:00:29.33 ID:HpG1+WRjI
この近江屋平吉のごときは、まさにそういう愛読者の一人である。

585 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 03:13:45.01 ID:HpG1+WRjI
「なにしろあれだけのものをお書きになるんじゃ、並大抵なお骨折りじゃございますまい。

586 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 03:27:00.47 ID:HpG1+WRjI
まず当今では、先生がさしずめ日本の羅貫中というところでございますな――

587 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 12:00:48.22 ID:HpG1+WRjI
ごらんなさい、私の手の掌は傷だらけぢやありませんか。

588 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 12:17:03.97 ID:HpG1+WRjI
さうすれば屹度癒るわ。」

589 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 12:27:49.46 ID:HpG1+WRjI
彼女は冷い手の掌を代り/″\わしの口に当てた。

590 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 12:38:34.92 ID:HpG1+WRjI
わしは何度となくそれを接吻した。

591 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 13:35:37.10 ID:HpG1+WRjI
ごらんなさい、私の手の掌は傷だらけぢやありませんか。

592 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 13:46:23.02 ID:HpG1+WRjI
さうすれば屹度癒るわ。」

593 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 13:57:08.91 ID:HpG1+WRjI
彼女は冷い手の掌を代り/″\わしの口に当てた。

594 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 14:07:54.80 ID:HpG1+WRjI
わしは何度となくそれを接吻した。

595 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 14:18:40.68 ID:HpG1+WRjI
其間も彼女は、溢るゝ許りの愛情の微笑をもらして、わしをぢつと見戍つてゐるのである。

596 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 14:29:26.57 ID:HpG1+WRjI
わしは恥しながら白状する。

597 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 14:40:12.90 ID:HpG1+WRjI
此時わしは僧院長セラピオンの忠告もわしの服してゐる神聖な職務も悉く忘れてしまつた。

598 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 14:50:58.86 ID:HpG1+WRjI
わしは何の抵抗もせずに、一撃されて堕落に陥つてしまつたのである。

599 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 15:01:44.68 ID:HpG1+WRjI
クラリモンドの皮膚の新たな冷さはわしの皮膚に滲み入つて、わしが淫慾のをのゝきが、全身を通ふのを感ぜずにはゐられなかつた。

600 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 15:12:30.87 ID:HpG1+WRjI
わしが後に見た凡ての事があるのにも拘らず、わしは今も猶彼女が悪魔だとは殆ど信じる事が出来ない。

601 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 15:23:16.92 ID:HpG1+WRjI
少くも彼女は何等さうした姿を示さなかつた。

602 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 15:34:03.16 ID:HpG1+WRjI
悪女がこの様に巧に其爪と角とを隠した事は、嘗て無かつた事に相違ない。

603 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 15:44:49.57 ID:HpG1+WRjI
彼女は床をあげて寝台の縁に坐りながら、しどけない媚に満ちた姿をして、時々小さな手をわしの髪の中に入れては、どうしたらわしの顔に似合ふかを見るやうに、わしの髪を撚つたり捲いたりしてゐるのである。

604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 15:55:35.45 ID:HpG1+WRjI
わしが、罪障の深い悦楽に酔つて、彼女の手にわしの体を任せると、彼女は又、其やさしい戯れと共に、楽しげに種々な物語をしてくれる。

605 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 16:06:21.14 ID:HpG1+WRjI
しかも最も驚くべき事は、わしが此様な不思議な出来事に際会しながら何等の驚異をも感じなかつたと云ふ事である。

606 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 16:17:07.02 ID:HpG1+WRjI
丁度夢の中では人がどの様な空想的な事件でも、単なる事実として受入れるやうに、わしにも、是等の事情は全く自然であるが如くに思はれたのである。

607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 16:27:52.91 ID:HpG1+WRjI
「貴方に会はないずつと前から私は貴方を愛してゐてよ。

608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 16:38:38.78 ID:HpG1+WRjI
可愛いゝロミュアル、さうして方々探してあるいてゐたのだわ。

609 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 16:49:25.08 ID:HpG1+WRjI
貴方は私の愛だつたのよ。

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 17:00:10.53 ID:HpG1+WRjI
あの時あの教会で始めてお目にかゝつたでせう。

611 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 17:10:56.43 ID:HpG1+WRjI
私、直に『之があの人だ』

612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 17:21:42.31 ID:HpG1+WRjI
つて云つたわ、それから、私の持つてゐた愛、私の今持つてゐる、私の是から先に持つと思ふ、すべての愛を籠めた眸で見て上げたの――

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 17:32:28.36 ID:HpG1+WRjI
其眼で見ればどんな大僧正でも王様でも家来たちが皆見てゐる前で、私の足下に跪いてしまふのよ。

614 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 17:43:14.10 ID:HpG1+WRjI
けれど貴方は平気でいらしつたわね、私より神様の方がいゝつて。

615 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 17:54:00.36 ID:HpG1+WRjI
「私、ほんたうに神様が憎くらしいわ、貴方はあの時も神様が好きだつたし、今でも私より好きなのね。

616 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 18:04:46.25 ID:HpG1+WRjI
「あゝ、あゝ、私は不仕合せね、私は貴方の心をすつかり私の有にする事が出来ないのね。

617 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 18:15:32.45 ID:HpG1+WRjI
貴方が接吻で生かして下すつた私――

618 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 18:26:18.37 ID:HpG1+WRjI
貴方の為に利の門を崩して、貴方を仕合せにしてあげたいばつかりに、命を貴方に捧げてゐる私。」

619 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 18:37:04.28 ID:HpG1+WRjI
彼女の話は、悉く最も熱情に満ちた撫愛に伴はれた。

620 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 18:47:50.16 ID:HpG1+WRjI
其撫愛はわしの感覚と理性とを悩ませて、わしは遂に彼女を慰める為に、恐しい涜神の言を放つて、神を愛する如く彼女を愛すると叫ぶのさへ憚らないやうになつた。

621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 18:58:36.66 ID:HpG1+WRjI
すると、彼女の眼は、再び緑玉髄の如く輝いた。

622 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 19:09:22.57 ID:HpG1+WRjI
彼女は其美しい胸にわしを抱きながら叫んだ。

623 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 19:20:08.51 ID:HpG1+WRjI
「それなら、貴方、私と一しよにいらつしやるわね、どこへでも私の好きな処へついていらつしやるわね、貴方はもう、あの醜い黒法衣を投げすてゝおしまひなさるのよ。

624 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 19:30:54.46 ID:HpG1+WRjI
貴方は騎士の中で、一番偉い、一番羨まれる騎士におなりになるのよ、貴方は私の恋人だわ。

625 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 19:41:40.38 ID:HpG1+WRjI
法王の云ふ事さへ聞かなかつたクラリモンドの晴れの恋人になるのだわ。

626 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 19:52:27.35 ID:HpG1+WRjI
少しは得意に思ふやうな事ぢやあなくつて。

627 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 20:03:13.86 ID:HpG1+WRjI
あゝ、美しい、何とも云へぬ程仕合せな生涯を、うるはしい、黄金色の生活を、二人で楽むのね。

628 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 20:13:59.93 ID:HpG1+WRjI
さうして、何時立つの。」

629 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 20:24:45.97 ID:HpG1+WRjI
とわしは夢中になつて叫んだ。

630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 20:35:31.89 ID:HpG1+WRjI
其間に御化粧をかへる事が出来てね。

631 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 20:46:18.19 ID:HpG1+WRjI
これでは少し薄着だし、旅をするにはをかしいわ。

632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 20:57:04.12 ID:HpG1+WRjI
それから、私を死んだと思つて此上もなく悲しがつてゐるお友達に知らせを出さなければならないわ。

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 21:07:50.29 ID:HpG1+WRjI
お金に着物に馬車に――

634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 21:18:36.26 ID:HpG1+WRjI
皆支度が出来てゐてよ。

635 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 21:29:22.16 ID:HpG1+WRjI
私、今夜と同じ時刻にお尋ねするわ。

636 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 21:40:08.09 ID:HpG1+WRjI
彼女は軽く唇を、わしの額にふれた。

637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 21:50:54.04 ID:HpG1+WRjI
ランプは消えて、帳が元のやうに閉されると、凡てが又暗くなつた。

638 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 22:01:40.06 ID:HpG1+WRjI
と、鉛のやうな、夢も見ない眠りがわしの上に落ちて、次の朝迄、わしを前後を忘れさせてしまつたのである。

639 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 22:12:26.66 ID:HpG1+WRjI
わしは何時ものやうに朝遅く眼をさました。

640 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 22:23:12.70 ID:HpG1+WRjI
そして其不思議な出来事の回想が終日、わしを煩した。

641 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 22:33:58.70 ID:HpG1+WRjI
わしは遂にそれを、わしの熱した空想が造つた靄のやうなものだと思ひ直した。

642 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 22:44:44.65 ID:HpG1+WRjI
が、其感覚が余りに溌剌としてゐるので、其事実でない事を信ずるのは、甚しく困難であつた。

643 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 22:55:30.59 ID:HpG1+WRjI
そしてわしは来るべき事実に対する多少の予感を抱きながら、凡ての妄想を払つて、清浄な眠を守り給はむ事を神に祈つた後に、遂に床に就いたのであつた。

644 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 23:06:16.25 ID:HpG1+WRjI
わしは直に深い眠りに落ちた。

645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 23:17:02.10 ID:HpG1+WRjI
そしてわしの夢も続けられた。

646 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 23:27:47.55 ID:HpG1+WRjI
帳が再び開いて、わしはクラリモンドの姿を見た。

647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 23:38:33.49 ID:HpG1+WRjI
青ざめた経帷子を青ざめた身に纏つて、頬に「死」

648 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/03(日) 23:49:19.36 ID:HpG1+WRjI
の紫を印した前夜とは変つて、喜ばしげに活々して、緑がかつた董色の派出な旅行服の、金のレースで縁をとつたのを着て、両脇を綻ばせた所からは、繻子の袴がのぞいてゐる。

649 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/04(月) 00:00:05.51 ID:lk9FUGQFb
金髪の房々した捲毛を、いろいろな形に面白く撚つてある白い鳥の羽毛をつけた、黒い大きな羅紗の帽子の下から、こぼしてゐる彼女は、手に金色の呼笛のついた小さな鞭を持つて、軽くわしを叩きながら、かう叫んだ。

650 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/04(月) 00:10:51.49 ID:lk9FUGQFb
「さあ、よく寝てゐる方や、これが貴方の御支度なの。

651 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/04(月) 00:21:38.31 ID:lk9FUGQFb
私、貴方がもう起きて着物を着ていらつしやるかと思つたわ。

652 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/04(月) 00:32:24.21 ID:lk9FUGQFb
愚図々々しちやゐられないわ。」

653 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/04(月) 00:38:40.43 ID:lk9FUGQFb
わしは直に寝床からとび出した。

654 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 19:14:45.60 ID:rNaU7hq8K
考えようとする努力と、笑いたいのをこらえようとする努力とで、靨が何度も消えたり出来たりする。――

655 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 19:23:45.05 ID:rNaU7hq8K
test

656 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 19:25:21.65 ID:rNaU7hq8K
ysss

657 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 19:27:57.69 ID:Ntw29k2lR
それが馬琴には、おのずから微笑を誘うような気がした。

658 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 19:39:28.69 ID:Ntw29k2lR
馬琴はとうとうふき出した。

659 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 19:51:01.22 ID:Ntw29k2lR
が、笑いの中ですぐまた語をつぎながら、

660 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 20:02:31.87 ID:Ntw29k2lR
癇癪を起しちゃいけませんって。」

661 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 20:14:02.48 ID:Ntw29k2lR
「おやおや、それっきりかい。」

662 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 20:25:33.27 ID:Ntw29k2lR
太郎はこう言って、糸鬢奴の頭を仰向けながら自分もまた笑い出した。

663 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 20:37:04.15 ID:Ntw29k2lR
眼を細くして、白い歯を出して、小さな靨をよせて、笑っているのを見ると、これが大きくなって、世間の人間のような憐れむべき顔になろうとは、どうしても思われない。

664 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 20:48:34.74 ID:Ntw29k2lR
馬琴は幸福の意識に溺れながら、こんなことを考えた。

665 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 21:00:05.52 ID:Ntw29k2lR
そうしてそれが、さらにまた彼の心をくすぐった。

666 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 21:11:36.11 ID:Ntw29k2lR
「まだ何かあるかい?」

667 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 21:23:06.77 ID:Ntw29k2lR
いろんなことがあるの。」

668 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 21:34:39.03 ID:Ntw29k2lR
今にもっとえらくなりますからね。」

669 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 21:46:09.79 ID:Ntw29k2lR
「えらくなりますから?」

670 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 21:57:40.76 ID:Ntw29k2lR
辛抱おしなさいって。」

671 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 22:09:11.92 ID:Ntw29k2lR
馬琴は思わず、真面目な声を出した。

672 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 22:20:43.09 ID:Ntw29k2lR
「もっと、もっとようく辛抱なさいって。」

673 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 22:32:13.79 ID:Ntw29k2lR
「誰がそんなことを言ったのだい。」

674 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 22:43:46.65 ID:Ntw29k2lR
太郎は悪戯そうに、ちょいと彼の顔を見た。

675 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 22:55:17.41 ID:Ntw29k2lR
今日は御仏参に行ったのだから、お寺の坊さんに聞いて来たのだろう。」

676 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 23:06:48.18 ID:Ntw29k2lR
断然として首を振った太郎は、馬琴の膝から、半分腰をもたげながら、顋を少し前へ出すようにして、

677 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 23:18:18.94 ID:Ntw29k2lR
「浅草の観音様がそう言ったの。」

678 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 23:29:49.76 ID:Ntw29k2lR
こう言うとともに、この子供は、家内中に聞えそうな声で、嬉しそうに笑いながら、馬琴につかまるのを恐れるように、急いで彼の側から飛びのいた。

679 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 23:41:20.46 ID:Ntw29k2lR
そうしてうまく祖父をかついだおもしろさに小さな手をたたきながら、ころげるようにして茶の間の方へ逃げて行った。

680 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/05(火) 23:52:51.13 ID:Ntw29k2lR
馬琴の心に、厳粛な何物かが刹那にひらめいたのは、この時である。

681 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 00:04:22.65 ID:yOo/BpPB/
彼の唇には幸福な微笑が浮んだ。

682 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 00:15:53.40 ID:yOo/BpPB/
それとともに彼の眼には、いつか涙がいっぱいになった。

683 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 00:27:24.01 ID:yOo/BpPB/
この冗談は太郎が考え出したのか、あるいはまた母が教えてやったのか、それは彼の問うところではない。

684 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 00:38:54.62 ID:yOo/BpPB/
この時、この孫の口から、こういう語を聞いたのが、不思議なのである。

685 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 00:50:25.35 ID:yOo/BpPB/
「観音様がそう言ったか。

686 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 01:01:56.10 ID:yOo/BpPB/
そうしてもっとよく辛抱しろ。」

687 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 01:13:26.81 ID:yOo/BpPB/
六十何歳かの老芸術家は、涙の中に笑いながら、子供のようにうなずいた。

688 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 01:24:57.55 ID:yOo/BpPB/
馬琴は薄暗い円行燈の光のもとで、八犬伝の稿をつぎ始めた。

689 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 01:36:28.15 ID:yOo/BpPB/
執筆中は家内のものも、この書斎へははいって来ない。

690 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 01:47:59.06 ID:yOo/BpPB/
ひっそりした部屋の中では、燈心の油を吸う音が、蟋蟀の声とともに、むなしく夜長の寂しさを語っている。

691 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 01:59:29.76 ID:yOo/BpPB/
始め筆を下した時、彼の頭の中には、かすかな光のようなものが動いていた。

692 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 02:11:00.62 ID:yOo/BpPB/
が、十行二十行と、筆が進むのに従って、その光のようなものは、次第に大きさを増して来る。

693 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 02:22:31.36 ID:yOo/BpPB/
経験上、その何であるかを知っていた馬琴は、注意に注意をして、筆を運んで行った。

694 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 02:34:01.94 ID:yOo/BpPB/
神来の興は火と少しも変りがない。

695 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 02:45:32.50 ID:yOo/BpPB/
起すことを知らなければ、一度燃えても、すぐにまた消えてしまう。……

696 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 02:57:03.11 ID:yOo/BpPB/
そうして出来るだけ、深く考えろ。」

697 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 03:08:33.67 ID:yOo/BpPB/
馬琴はややもすれば走りそうな筆をいましめながら、何度もこう自分にささやいた。

698 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 03:20:04.33 ID:yOo/BpPB/
が、頭の中にはもうさっきの星を砕いたようなものが、川よりも早く流れている。

699 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 03:31:35.22 ID:yOo/BpPB/
そうしてそれが刻々に力を加えて来て、否応なしに彼を押しやってしまう。

700 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 03:43:05.92 ID:yOo/BpPB/
彼の耳にはいつか、蟋蟀の声が聞えなくなった。

701 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 03:54:36.51 ID:yOo/BpPB/
彼の眼にも、円行燈のかすかな光が、今は少しも苦にならない。

702 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 04:06:07.20 ID:yOo/BpPB/
筆はおのずから勢いを生じて、一気に紙の上をすべりはじめる。

703 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 04:17:37.91 ID:yOo/BpPB/
彼は神人と相搏つような態度で、ほとんど必死に書きつづけた。

704 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 04:29:08.61 ID:yOo/BpPB/
頭の中の流れは、ちょうど空を走る銀河のように、滾々としてどこからか溢れて来る。

705 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 04:40:39.66 ID:yOo/BpPB/
彼はそのすさまじい勢いを恐れながら、自分の肉体の力が万一それに耐えられなくなる場合を気づかった。

706 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 04:52:10.75 ID:yOo/BpPB/
そうして、かたく筆を握りながら、何度もこう自分に呼びかけた。

707 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 05:03:41.64 ID:yOo/BpPB/
「根かぎり書きつづけろ。

708 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 05:15:12.22 ID:yOo/BpPB/
今己が書いていることは、今でなければ書けないことかも知れないぞ。」

709 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 05:26:43.27 ID:yOo/BpPB/
しかし光の靄に似た流れは、少しもその速力をゆるめない。

710 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 05:38:13.97 ID:yOo/BpPB/
かえって目まぐるしい飛躍のうちに、あらゆるものを溺らせながら、澎湃として彼を襲って来る。

711 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 05:49:44.95 ID:yOo/BpPB/
彼は遂に全くその虜になった。

712 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 06:01:15.70 ID:yOo/BpPB/
そうして一切を忘れながら、その流れの方向に、嵐のような勢いで筆を駆った。

713 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 06:12:46.60 ID:yOo/BpPB/
この時彼の王者のような眼に映っていたものは、利害でもなければ、愛憎でもない。

714 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 06:24:17.40 ID:yOo/BpPB/
まして毀誉に煩わされる心などは、とうに眼底を払って消えてしまった。

715 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 06:35:48.20 ID:yOo/BpPB/
あるのは、ただ不可思議な悦びである。

716 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 06:47:18.85 ID:yOo/BpPB/
あるいは恍惚たる悲壮の感激である。

717 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 06:58:49.66 ID:yOo/BpPB/
この感激を知らないものに、どうして戯作三昧の心境が味到されよう。

718 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 07:10:20.52 ID:yOo/BpPB/
どうして戯作者の厳かな魂が理解されよう。

719 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 07:21:51.25 ID:yOo/BpPB/
は、あらゆるその残滓を洗って、まるで新しい鉱石のように、美しく作者の前に、輝いているではないか。……

720 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 07:33:21.97 ID:yOo/BpPB/
その間も茶の間の行燈のまわりでは、姑のお百と、嫁のお路とが、向い合って縫い物を続けている。

721 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 07:44:52.57 ID:yOo/BpPB/
太郎はもう寝かせたのであろう。

722 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 07:56:23.53 ID:yOo/BpPB/
少し離れたところには弱らしい宗伯が、さっきから丸薬をまろめるのに忙しい。

723 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 08:07:54.27 ID:yOo/BpPB/
「お父様はまだ寝ないかねえ。」

724 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 08:19:24.95 ID:yOo/BpPB/
やがてお百は、針へ髪の油をつけながら、不服らしくつぶやいた。

725 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 08:30:55.61 ID:yOo/BpPB/
「きっとまたお書きもので、夢中になっていらっしゃるのでしょう。」

726 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 08:42:26.30 ID:yOo/BpPB/
お路は眼を針から離さずに、返事をした。

727 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 08:53:56.93 ID:yOo/BpPB/
ろくなお金にもならないのにさ。」

728 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 09:05:34.78 ID:yOo/BpPB/
お百はこう言って、伜と嫁とを見た。

729 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 09:17:06.48 ID:yOo/BpPB/
宗伯は聞えないふりをして、答えない。

730 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 09:28:37.07 ID:yOo/BpPB/
お路も黙って針を運びつづけた。

731 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 09:40:07.68 ID:yOo/BpPB/
蟋蟀はここでも、書斎でも、変りなく秋を鳴きつくしている。

732 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 09:51:38.26 ID:yOo/BpPB/
夜、盛遠が築土の外で、月魄を眺めながら、落葉を踏んで物思いに耽っている。

733 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 10:03:08.83 ID:yOo/BpPB/
いつもは月が出るのを待ちかねる己も、今日ばかりは明くなるのがそら恐しい。

734 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 10:14:39.40 ID:yOo/BpPB/
今までの己が一夜の中に失われて、明日からは人殺になり果てるのだと思うと、こうしていても、体が震えて来る。

735 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 10:26:10.16 ID:yOo/BpPB/
この両の手が血で赤くなった時を想像して見るが好い。

736 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 10:37:40.76 ID:yOo/BpPB/
その時の己は、己自身にとって、どのくらい呪わしいものに見えるだろう。

737 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 10:49:11.35 ID:yOo/BpPB/
それも己の憎む相手を殺すのだったら、己は何もこんなに心苦しい思いをしなくてもすんだのだが、己は今夜、己の憎んでいない男を殺さなければならない。

738 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 11:00:42.52 ID:yOo/BpPB/
己はあの男を以前から見知っている。

739 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 11:12:13.14 ID:yOo/BpPB/
渡左衛門尉と云う名は、今度の事に就いて知ったのだが、男にしては柔しすぎる、色の白い顔を見覚えたのは、いつの事だかわからない。

740 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 11:23:43.71 ID:yOo/BpPB/
それが袈裟の夫だと云う事を知った時、己が一時嫉妬を感じたのは事実だった。

741 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 11:35:14.57 ID:yOo/BpPB/
しかしその嫉妬も今では己の心の上に何一つ痕跡を残さないで、綺麗に消え失せてしまっている。

742 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 11:46:45.34 ID:yOo/BpPB/
だから渡は己にとって、恋の仇とは云いながら、憎くもなければ、恨めしくもない。

743 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 11:58:15.97 ID:yOo/BpPB/
いや、むしろ、己はあの男に同情していると云っても、よいくらいだ。

744 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 12:09:46.71 ID:yOo/BpPB/
衣川の口から渡が袈裟を得るために、どれだけ心を労したかを聞いた時、己は現にあの男を可愛く思った事さえある。

745 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 12:21:17.54 ID:yOo/BpPB/
渡は袈裟を妻にしたい一心で、わざわざ歌の稽古までしたと云う事ではないか。

746 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 12:32:48.29 ID:yOo/BpPB/
己はあの生真面目な侍の作った恋歌を想像すると、知らず識らず微笑が唇に浮んで来る。

747 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 12:44:19.14 ID:yOo/BpPB/
しかしそれは何も、渡を嘲る微笑ではない。

748 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 12:55:49.92 ID:yOo/BpPB/
己はそうまでして、女に媚びるあの男をいじらしく思うのだ。

749 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 13:07:20.56 ID:yOo/BpPB/
あるいは己の愛している女に、それほどまでに媚びようとするあの男の熱情が、愛人たる己にある種の満足を与えてくれるからかも知れない。

750 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 13:18:51.18 ID:yOo/BpPB/
しかしそう云えるほど、己は袈裟を愛しているだろうか。

751 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 13:30:22.06 ID:yOo/BpPB/
己と袈裟との間の恋愛は、今と昔との二つの時期に別れている。

752 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 13:41:52.84 ID:yOo/BpPB/
己は袈裟がまだ渡に縁づかない以前に、既に袈裟を愛していた。

753 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 13:53:23.63 ID:yOo/BpPB/
あるいは愛していると思っていた。

754 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 14:04:54.57 ID:yOo/BpPB/
が、これも今になって考えると、その時の己の心もちには不純なものも少くはない。

755 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 14:16:25.18 ID:yOo/BpPB/
己は袈裟に何を求めたのか、童貞だった頃の己は、明らかに袈裟の体を求めていた。

756 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 14:27:55.82 ID:yOo/BpPB/
もし多少の誇張を許すなら、己の袈裟に対する愛なるものも、実はこの欲望を美しくした、感傷的な心もちに過ぎなかった。

757 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 14:39:26.46 ID:yOo/BpPB/
それが証拠には、袈裟との交渉が絶えたその後の三年間、成程己はあの女の事を忘れずにいたにちがいないが、もしその以前に己があの女の体を知っていたなら、それでもやはり忘れずに思いつづけていたであろうか。

758 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 14:50:57.05 ID:yOo/BpPB/
己は恥しながら、然りと答える勇気はない。

759 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 15:02:27.86 ID:yOo/BpPB/
己が袈裟に対するその後の愛着の中には、あの女の体を知らずにいる未練がかなり混っている。

760 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 15:13:58.52 ID:yOo/BpPB/
そうして、その悶々の情を抱きながら、己はとうとう己の恐れていた、しかも己の待っていた、この今の関係にはいってしまった。

761 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 15:25:29.14 ID:yOo/BpPB/
己は改めて己自身に問いかけよう。

762 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 15:36:59.70 ID:yOo/BpPB/
己は果して袈裟を愛しているだろうか。

763 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 15:48:30.28 ID:yOo/BpPB/
が、その答をする前に、己はまだ一通り、嫌でもこう云ういきさつを思い出す必要がある。――

764 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 16:00:01.24 ID:yOo/BpPB/
渡辺の橋の供養の時、三年ぶりで偶然袈裟にめぐり遇った己は、それからおよそ半年ばかりの間、あの女と忍び合う機会を作るために、あらゆる手段を試みた。

765 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 16:11:32.21 ID:yOo/BpPB/
そうしてそれに成功した。

766 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 16:23:02.95 ID:yOo/BpPB/
いや、成功したばかりではない、その時、己は、己が夢みていた通り、袈裟の体を知る事が出来た。

767 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 16:34:33.57 ID:yOo/BpPB/
が、当時の己を支配していたものは、必しも前に云った、まだあの女の体を知らないと云う未練ばかりだった訳ではない。

768 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 16:46:04.13 ID:yOo/BpPB/
己は衣川の家で、袈裟と一つ部屋の畳へ坐った時、既にこの未練がいつか薄くなっているのに気がついた。

769 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 16:57:34.73 ID:yOo/BpPB/
それは己がもう童貞でなかったと云う事も、その場になって、己の欲望を弱める役に立ったのであろう。

770 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 17:09:05.97 ID:yOo/BpPB/
しかしそれよりも、主な原因は、あの女の容色が、衰えていると云う事だった。

771 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 17:20:37.42 ID:yOo/BpPB/
実際今の袈裟は、もう三年前の袈裟ではない。

772 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 17:32:08.01 ID:yOo/BpPB/
皮膚は一体に光沢を失って、目のまわりにはうす黒く暈のようなものが輪どっている。

773 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 17:43:38.77 ID:yOo/BpPB/
頬のまわりや顋の下にも、以前の豊な肉附きが、嘘のようになくなってしまった。

774 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 17:55:09.36 ID:yOo/BpPB/
僅に変らないものと云っては、あの張りのある、黒瞳勝な、水々しい目ばかりであろうか。――

775 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 18:06:40.02 ID:yOo/BpPB/
この変化は己の欲望にとって、確かに恐しい打撃だった。

776 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 18:18:10.60 ID:yOo/BpPB/
己は三年ぶりで始めてあの女と向い合った時、思わず視線をそらさずにはいられなかったほど、強い衝動を感じたのを未にはっきり覚えている。……

777 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 18:29:42.05 ID:yOo/BpPB/
では、比較的そう云う未練を感じていない己が、どうしてあの女に関係したのであろう。

778 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 18:41:12.38 ID:yOo/BpPB/
己は第一に、妙な征服心に動かされた。

779 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 18:52:43.16 ID:yOo/BpPB/
袈裟は己と向い合っていると、あの女が夫の渡に対して持っている愛情を、わざと誇張して話して聞かせる。

780 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 19:04:13.86 ID:yOo/BpPB/
しかも己にはそれが、どうしてもある空虚な感じしか起させない。

781 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 19:15:44.49 ID:yOo/BpPB/
「この女は自分の夫に対して虚栄心を持っている。」――

782 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 19:27:15.10 ID:yOo/BpPB/
「あるいはこれも、己の憐憫を買いたくないと云う反抗心の現れかも知れない。」――

783 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 19:38:49.07 ID:yOo/BpPB/
己はまたこうも考えた。

784 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 19:50:19.79 ID:yOo/BpPB/
そうしてそれと共に、この嘘を暴露させてやりたい気が、刻々に強く己へ働きかけた。

785 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 20:01:50.50 ID:yOo/BpPB/
ただ、何故それを嘘だと思ったかと云われれば、それを嘘だと思った所に、己の己惚れがあると云われれば、己には元より抗弁するだけの理由はない。

786 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 20:13:21.51 ID:yOo/BpPB/
それにも関らず、己はその嘘だと云う事を信じていた。

787 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 20:24:52.15 ID:yOo/BpPB/
が、この征服心もまた、当時の己を支配していたすべてではない。

788 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 20:36:22.74 ID:yOo/BpPB/
己はこう云っただけでも、己の顔が赤くなるような気がする。

789 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 20:47:53.62 ID:yOo/BpPB/
己はそのほかに、純粋な情欲に支配されていた。

790 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 20:59:24.32 ID:yOo/BpPB/
それはあの女の体を知らないと云う未練ではない。

791 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 21:10:57.92 ID:yOo/BpPB/
もっと下等な、相手があの女である必要のない、欲望のための欲望だ。

792 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 21:22:28.60 ID:yOo/BpPB/
恐らくは傀儡の女を買う男でも、あの時の己ほどは卑しくなかった事であろう。

793 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 21:33:59.52 ID:yOo/BpPB/
とにかく己はそう云ういろいろな動機で、とうとう袈裟と関係した。

794 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 21:45:30.33 ID:yOo/BpPB/
と云うよりも袈裟を辱めた。

795 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 21:57:01.12 ID:yOo/BpPB/
そうして今、己の最初に出した疑問へ立ち戻ると、――

796 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 22:08:31.79 ID:yOo/BpPB/
いや、己が袈裟を愛しているかどうかなどと云う事は、いくら己自身に対してでも、今更改めて問う必要はない。

797 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 22:20:02.46 ID:yOo/BpPB/
己はむしろ、時にはあの女に憎しみさえも感じている。

798 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 22:31:33.42 ID:yOo/BpPB/
殊に万事が完ってから、泣き伏しているあの女を、無理に抱き起した時などは、袈裟は破廉恥の己よりも、より破廉恥な女に見えた。

799 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 22:43:04.01 ID:yOo/BpPB/
乱れた髪のかかりと云い、汗ばんだ顔の化粧と云い、一つとしてあの女の心と体との醜さを示していないものはない。

800 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 22:54:34.58 ID:yOo/BpPB/
もしそれまでの己があの女を愛していたとしたら、その愛はあの日を最後として、永久に消えてしまったのだ。

801 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 23:06:05.29 ID:yOo/BpPB/
あるいは、もしそれまでの己があの女を愛していなかったとしたら、あの日から己の心には新しい憎みが生じたと云ってもまた差支えない。

802 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 23:17:36.29 ID:yOo/BpPB/
そうして、ああ、今夜己はその己が愛していない女のために、己が憎んでいない男を殺そうと云うのではないか!

803 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 23:29:06.95 ID:yOo/BpPB/
それも完く、誰の罪でもない。

804 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 23:40:37.69 ID:yOo/BpPB/
己がこの己の口で、公然と云い出した事なのだ。

805 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/06(水) 23:52:08.27 ID:yOo/BpPB/
「渡を殺そうではないか。」――

806 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 00:03:39.34 ID:oUQ7l8BgP
己があの女の耳に口をつけて、こう囁いた時の事を考えると、我ながら気が違っていたのかとさえ疑われる。

807 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 00:15:10.11 ID:oUQ7l8BgP
しかし己は、そう囁いた。

808 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 00:26:40.70 ID:oUQ7l8BgP
囁くまいと思いながら、歯を食いしばってまでも囁いた。

809 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 00:38:11.30 ID:oUQ7l8BgP
己にはそれが何故囁きたかったのか、今になって振りかえって見ると、どうしてもよくわからない。

810 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 00:49:41.87 ID:oUQ7l8BgP
が、もし強いて考えれば、己はあの女を蔑めば蔑むほど、憎く思えば思うほど、益々何かあの女に凌辱を加えたくてたまらなくなった。

811 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 01:01:12.54 ID:oUQ7l8BgP
それには渡左衛門尉を、――

812 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 01:12:43.10 ID:oUQ7l8BgP
袈裟がその愛を衒っていた夫を殺そうと云うくらい、そうしてそれをあの女に否応なく承諾させるくらい、目的に協った事はない。

813 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 01:24:13.84 ID:oUQ7l8BgP
そこで己は、まるで悪夢に襲われた人間のように、したくもない人殺しを、無理にあの女に勧めたのであろう。

814 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 01:35:44.43 ID:oUQ7l8BgP
それでも己が渡を殺そうと云った、動機が十分でなかったなら、後は人間の知らない力が、(天魔波旬とでも云うが好い。)

815 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 01:47:15.04 ID:oUQ7l8BgP
己の意志を誘って、邪道へ陥れたとでも解釈するよりほかはない。

816 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 01:58:45.68 ID:oUQ7l8BgP
とにかく、己は執念深く、何度も同じ事を繰返して、袈裟の耳に囁いた。

817 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 02:10:16.30 ID:oUQ7l8BgP
すると袈裟はしばらくして、急に顔を上げたと思うと、素直に己の目ろみに承知すると云う返事をした。

818 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 02:21:47.30 ID:oUQ7l8BgP
が、己にはその返事の容易だったのが、意外だったばかりではない。

819 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 02:33:24.79 ID:oUQ7l8BgP
その袈裟の顔を見ると、今までに一度も見えなかった不思議な輝きが目に宿っている。

820 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 02:45:00.58 ID:oUQ7l8BgP
そう云う気が己はすぐにした。

821 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 02:56:31.20 ID:oUQ7l8BgP
と同時に、失望に似た心もちが、急に己の目ろみの恐しさを、己の眼の前へ展げて見せた。

822 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 03:08:01.96 ID:oUQ7l8BgP
その間も、あの女の淫りがましい、凋れた容色の厭らしさが、絶えず己を虐んでいた事は、元よりわざわざ云う必要もない。

823 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 03:19:33.36 ID:oUQ7l8BgP
もし出来たなら、その時に、己は己の約束をその場で破ってしまいたかった。

824 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 03:31:04.30 ID:oUQ7l8BgP
そうして、あの不貞な女を、辱しめと云う辱しめのどん底まで、つき落してしまいたかった。

825 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 03:42:35.20 ID:oUQ7l8BgP
そうすれば己の良心は、たとえあの女を弄んだにしても、まだそう云う義憤の後に、避難する事が出来たかも知れない。

826 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 03:54:05.98 ID:oUQ7l8BgP
が、己にはどうしても、そうする余裕が作れなかった。

827 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 04:05:36.73 ID:oUQ7l8BgP
まるで己の心もちを見透しでもしたように、急に表情を変えたあの女が、じっと己の目を見つめた時、――

828 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 04:17:07.36 ID:oUQ7l8BgP
己が日と時刻とをきめて、渡を殺す約束を結ぶような羽目に陥ったのは、完く万一己が承知しない場合に、袈裟が己に加えようとする復讐の恐怖からだった。

829 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 04:28:38.09 ID:oUQ7l8BgP
いや、今でも猶この恐怖は、執念深く己の心を捕えている。

830 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 04:40:08.88 ID:oUQ7l8BgP
臆病だと哂う奴は、いくらでも哂うが好い。

831 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 04:51:39.90 ID:oUQ7l8BgP
それはあの時の袈裟を知らないもののする事だ。

832 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 05:03:10.83 ID:oUQ7l8BgP
「己が渡を殺さないとすれば、よし袈裟自身は手を下さないにしても、必ず、己はこの女に殺されるだろう。

833 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 05:14:41.63 ID:oUQ7l8BgP
そのくらいなら己の方で渡を殺してしまってやる。」――

834 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 05:26:12.70 ID:oUQ7l8BgP
涙がなくて泣いているあの女の目を見た時に、己は絶望的にこう思った。

835 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 05:37:43.44 ID:oUQ7l8BgP
しかもこの己の恐怖は、己が誓言をした後で、袈裟が蒼白い顔に片靨をよせながら、目を伏せて笑ったのを見た時に、裏書きをされたではないか。

836 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 05:49:14.24 ID:oUQ7l8BgP
ああ、己はその呪わしい約束のために、汚れた上にも汚れた心の上へ、今また人殺しの罪を加えるのだ。

837 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 06:00:45.12 ID:oUQ7l8BgP
もし今夜に差迫って、この約束を破ったなら――

838 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 06:12:15.92 ID:oUQ7l8BgP
これも、やはり己には堪えられない。

839 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 06:23:46.85 ID:oUQ7l8BgP
一つには誓言の手前もある。

840 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 06:35:17.51 ID:oUQ7l8BgP
そうしてまた一つには、――

841 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 06:46:48.20 ID:oUQ7l8BgP
己は復讐を恐れると云った。

842 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 06:58:18.84 ID:oUQ7l8BgP
それも決して嘘ではない。

843 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 07:09:49.69 ID:oUQ7l8BgP
しかしその上にまだ何かある。

844 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 07:21:20.59 ID:oUQ7l8BgP
この己を、この臆病な己を追いやって罪もない男を殺させる、その大きな力は何だ?

845 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 07:32:51.25 ID:oUQ7l8BgP
わからないが、事によると――

846 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 07:44:21.98 ID:oUQ7l8BgP
己はあの女を蔑んでいる。

847 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 07:55:52.63 ID:oUQ7l8BgP
しかしそれでも猶、それでも猶、己はあの女を愛しているせいかも知れない。」

848 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 08:07:23.29 ID:oUQ7l8BgP
盛遠は徘徊を続けながら、再び、口を開かない。

849 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 08:18:53.97 ID:oUQ7l8BgP
どこかで今様を謡う声がする。

850 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 08:30:24.85 ID:oUQ7l8BgP
げに人間の心こそ、無明の闇も異らね、

851 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 08:41:55.52 ID:oUQ7l8BgP
ただ煩悩の火と燃えて、消ゆるばかりぞ命なる。

852 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 08:53:26.13 ID:oUQ7l8BgP
夜、袈裟が帳台の外で、燈台の光に背きながら、袖を噛んで物思いに耽っている。

853 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 09:04:57.66 ID:oUQ7l8BgP
「あの人は来るのかしら、来ないのかしら。

854 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 09:16:28.41 ID:oUQ7l8BgP
よもや来ない事はあるまいと思うけれど、もうかれこれ月が傾くのに、足音もしない所を見ると、急に気でも変ったではあるまいか。

855 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 09:27:59.14 ID:oUQ7l8BgP
もしひょっとして来なかったら――

856 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 09:39:29.70 ID:oUQ7l8BgP
ああ、私はまるで傀儡の女のようにこの恥しい顔をあげて、また日の目を見なければならない。

857 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 09:51:00.33 ID:oUQ7l8BgP
そんなあつかましい、邪な事がどうして私に出来るだろう。

858 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 10:02:31.07 ID:oUQ7l8BgP
その時の私こそ、あの路ばたに捨ててある死体と少しも変りはない。

859 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 10:14:01.65 ID:oUQ7l8BgP
辱められ、踏みにじられ、揚句の果にその身の恥をのめのめと明るみに曝されて、それでもやはり唖のように黙っていなければならないのだから。

860 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 10:25:32.40 ID:oUQ7l8BgP
私は万一そうなったら、たとい死んでも死にきれない。

861 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 10:37:03.13 ID:oUQ7l8BgP
いやいや、あの人は必ず、来る。

862 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 10:48:33.73 ID:oUQ7l8BgP
私はこの間別れ際に、あの人の目を覗きこんだ時から、そう思わずにはいられなかった。

863 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 11:00:04.32 ID:oUQ7l8BgP
あの人は私を怖がっている。

864 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 11:11:34.96 ID:oUQ7l8BgP
私を憎み、私を蔑みながら、それでも猶私を怖がっている。

865 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 11:23:05.54 ID:oUQ7l8BgP
成程私が私自身を頼みにするのだったら、あの人が必ず、来るとは云われないだろう。

866 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 11:34:36.35 ID:oUQ7l8BgP
が、私はあの人を頼みにしている。

867 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 11:46:07.18 ID:oUQ7l8BgP
あの人の利己心を頼みにしている。

868 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 11:57:37.92 ID:oUQ7l8BgP
いや、利己心が起させる卑しい恐怖を頼みにしている。

869 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 12:09:08.64 ID:oUQ7l8BgP
だから私はこう云われるのだ。

870 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 12:20:39.60 ID:oUQ7l8BgP
あの人はきっと忍んで来るのに違いない。……

871 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 12:32:10.26 ID:oUQ7l8BgP
しかし私自身を頼みにする事の出来なくなった私は、何と云うみじめな人間だろう。

872 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 12:43:40.93 ID:oUQ7l8BgP
三年前の私は、私自身を、この私の美しさを、何よりもまた頼みにしていた。

873 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 12:55:11.72 ID:oUQ7l8BgP
三年前と云うよりも、あるいはあの日までと云った方が、もっとほんとうに近いかも知れない。

874 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 13:06:43.30 ID:oUQ7l8BgP
あの日、伯母様の家の一間で、あの人と会った時に、私はたった一目見たばかりで、あの人の心に映っている私の醜さを知ってしまった。

875 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 13:18:13.93 ID:oUQ7l8BgP
あの人は何事もないような顔をして、いろいろ私を唆かすような、やさしい語をかけてくれる。

876 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 13:29:44.54 ID:oUQ7l8BgP
が、一度自分の醜さを知った女の心が、どうしてそんな語に慰められよう。

877 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 13:41:15.24 ID:oUQ7l8BgP
私はただ、口惜しかった。

878 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 13:52:46.03 ID:oUQ7l8BgP
子供の時に乳母に抱かれて、月蝕を見た気味の悪さも、あの時の心もちに比べれば、どのくらいましだかわからない。

879 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 14:04:17.23 ID:oUQ7l8BgP
私の持っていたさまざまな夢は、一度にどこかへ消えてしまう。

880 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 14:15:47.99 ID:oUQ7l8BgP
後にはただ、雨のふる明け方のような寂しさが、じっと私の身のまわりを取り囲んでいるばかり――

881 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 14:27:18.66 ID:oUQ7l8BgP
私はその寂しさに震えながら、死んだも同様なこの体を、とうとうあの人に任せてしまった。

882 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 14:38:49.51 ID:oUQ7l8BgP
愛してもいないあの人に、私を憎んでいる、私を蔑んでいる、色好みなあの人に。――

883 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 14:50:20.26 ID:oUQ7l8BgP
私は私の醜さを見せつけられた、その寂しさに堪えなかったのであろうか。

884 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 15:01:51.31 ID:oUQ7l8BgP
そうしてあの人の胸に顔を当てる、熱に浮かされたような一瞬間にすべてを欺こうとしたのであろうか。

885 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 15:13:22.10 ID:oUQ7l8BgP
さもなければまた、あの人同様、私もただ汚らわしい心もちに動かされていたのであろうか。

886 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 15:24:52.72 ID:oUQ7l8BgP
そう思っただけでも、私は恥しい。

887 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 15:36:23.37 ID:oUQ7l8BgP
殊にあの人の腕を離れて、また自由な体に帰った時、どんなに私は私自身を浅間しく思った事であろう。

888 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 15:47:53.97 ID:oUQ7l8BgP
私は腹立たしさと寂しさとで、いくら泣くまいと思っても、止め度なく涙が溢れて来た。

889 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 15:59:24.54 ID:oUQ7l8BgP
けれども、それは何も、操を破られたと云う事だけが悲しかった訳ではない。

890 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 16:10:55.55 ID:oUQ7l8BgP
操を破られながら、その上にも卑められていると云う事が、丁度癩を病んだ犬のように、憎まれながらも虐まれていると云う事が、何よりも私には苦しかった。

891 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 16:22:26.39 ID:oUQ7l8BgP
そうしてそれから私は一体何をしていたのであろう。

892 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 16:33:57.18 ID:oUQ7l8BgP
今になって考えると、それも遠い昔の記憶のように朧げにしかわからない。

893 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 16:45:27.81 ID:oUQ7l8BgP
ただ、すすり上げて泣いている間に、あの人の口髭が私の耳にさわったと思うと、熱い息と一しょに低い声で、「渡を殺そうではないか。」

894 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 16:56:58.42 ID:oUQ7l8BgP
と云う語が、囁かれたのを覚えている。

895 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 17:08:29.20 ID:oUQ7l8BgP
私はそれを聞くと同時に、未に自分にもわからない、不思議に生々した心もちになった。

896 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 17:19:59.93 ID:oUQ7l8BgP
もし月の光が明いと云うのなら、それも生々した心もちであろう。

897 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 17:31:30.66 ID:oUQ7l8BgP
が、それはどこまでも月の光の明さとは違う、生々した心もちだった。

898 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 17:43:01.51 ID:oUQ7l8BgP
しかし私は、やはりこの恐しい語のために、慰められたのではなかったろうか。

899 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 17:54:32.20 ID:oUQ7l8BgP
ああ、私は、女と云うものは、自分の夫を殺してまでも、猶人に愛されるのが嬉しく感ぜられるものなのだろうか。

900 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 18:06:02.79 ID:oUQ7l8BgP
私はその月夜の明さに似た、寂しい、生々した心もちで、またしばらく泣きつづけた。

901 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 18:17:33.37 ID:oUQ7l8BgP
いつ、私は、あの人の手引をして夫を討たせると云う約束を、結んでなどしまったのであろう。

902 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 18:29:03.96 ID:oUQ7l8BgP
しかしその約束を結ぶと一しょに、私は始めて夫の事を思出した。

903 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 18:40:34.68 ID:oUQ7l8BgP
私は正直に始めてと云おう。

904 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 18:52:06.24 ID:oUQ7l8BgP
それまでの私の心は、ただ、私の事を、辱められた私の事を、一図にじっと思っていた。

905 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 19:03:37.05 ID:oUQ7l8BgP
それがこの時、夫の事を、あの内気な夫の事を、――

906 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 19:15:07.69 ID:oUQ7l8BgP
いや、夫の事ではない。

907 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 19:26:38.29 ID:oUQ7l8BgP
私に何か云う時の、微笑した夫の顔を、ありあり眼の前に思い出した。

908 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 19:38:09.06 ID:oUQ7l8BgP
私のもくろみが、ふと胸に浮んだのも、恐らくその顔を思い出した刹那の事であったろう。

909 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 19:49:40.65 ID:oUQ7l8BgP
何故と云えば、その時に私はもう死ぬ覚悟をきめていた。

910 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 20:01:11.49 ID:oUQ7l8BgP
そうしてまたきめる事の出来たのが嬉しかった。

911 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 20:12:42.19 ID:oUQ7l8BgP
しかし泣き止んだ私が顔を上げて、あの人の方を眺めた時、そうしてそこに前の通り、あの人の心に映っている私の醜さを見つけた時、私は私の嬉しさが一度に消えてしまったような心もちがする。

912 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 20:24:13.17 ID:oUQ7l8BgP
私はまた、乳母と見た月蝕の暗さを思い出してしまう。

913 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 20:35:43.78 ID:oUQ7l8BgP
それはこの嬉しさの底に隠れている、さまざまの物の怪を一時に放ったようなものだった。

914 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 20:47:17.85 ID:oUQ7l8BgP
私が夫の身代りになると云う事は、果して夫を愛しているからだろうか。

915 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 20:58:48.62 ID:oUQ7l8BgP
いや、いや、私はそう云う都合の好い口実の後で、あの人に体を任かした私の罪の償いをしようと云う気を持っていた。

916 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 21:10:19.34 ID:oUQ7l8BgP
自害をする勇気のない私は。

917 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 21:21:49.99 ID:oUQ7l8BgP
少しでも世間の眼に私自身を善く見せたい、さもしい心もちがある私は。

918 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 21:33:20.79 ID:oUQ7l8BgP
けれどもそれはまだ大目にも見られよう。

919 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 21:44:51.66 ID:oUQ7l8BgP
私はもっと卑しかった。

920 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 21:56:22.59 ID:oUQ7l8BgP
もっと、もっと醜かった。

921 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 22:07:56.38 ID:oUQ7l8BgP
夫の身代りに立つと云う名の下で、私はあの人の憎しみに、あの人の蔑みに、そうしてあの人が私を弄んだ、その邪な情欲に、仇を取ろうとしていたではないか。

922 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 22:19:45.05 ID:oUQ7l8BgP
それが証拠には、あの人の顔を見ると、あの月の光のような、不思議な生々しさも消えてしまって、ただ、悲しい心もちばかりが、たちまち私の心を凍らせてしまう。

923 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 22:31:18.81 ID:oUQ7l8BgP
私は夫のために死ぬのではない。

924 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 22:42:57.86 ID:oUQ7l8BgP
私は私のために死のうとする。

925 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 22:54:31.59 ID:oUQ7l8BgP
私の心を傷けられた口惜しさと、私の体を汚された恨めしさと、その二つのために死のうとする。

926 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 23:06:05.06 ID:oUQ7l8BgP
ああ、私は生き甲斐がなかったばかりではない。

927 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 23:17:36.09 ID:oUQ7l8BgP
死に甲斐さえもなかったのだ。

928 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 23:29:06.75 ID:oUQ7l8BgP
しかしその死甲斐のない死に方でさえ、生きているよりは、どのくらい望ましいかわからない。

929 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 23:40:37.36 ID:oUQ7l8BgP
私は悲しいのを無理にほほ笑みながら、繰返してあの人と夫を殺す約束をした。

930 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/07(木) 23:52:08.31 ID:oUQ7l8BgP
感じの早いあの人は、そう云う私の語から、もし万一約束を守らなかった暁には、どんなことを私がしでかすか、大方推察のついた事であろう。

931 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 00:05:51.14 ID:xSTd+GOKl
して見れば、誓言までしたあの人が、忍んで来ないと云う筈はない。――

932 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 00:17:21.85 ID:xSTd+GOKl
あれは風の音であろうか――

933 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 00:28:53.05 ID:xSTd+GOKl
あの日以来の苦しい思が、今夜でやっと尽きるかと思えば、流石に気の緩むような心もちもする。

934 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 00:40:23.77 ID:xSTd+GOKl
明日の日は、必ず、首のない私の死骸の上に、うすら寒い光を落すだろう。

935 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 00:51:54.40 ID:xSTd+GOKl
それを見たら、夫は――

936 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 01:03:25.02 ID:xSTd+GOKl
いや、夫の事は思うまい、夫は私を愛している。

937 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 01:14:55.69 ID:xSTd+GOKl
けれど、私にはその愛を、どうしようと云う力もない。

938 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 01:26:26.35 ID:xSTd+GOKl
昔から私にはたった一人の男しか愛せなかった。

939 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 01:37:57.23 ID:xSTd+GOKl
そうしてその一人の男が、今夜私を殺しに来るのだ。

940 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 01:49:27.86 ID:xSTd+GOKl
この燈台の光でさえそう云う私には晴れがましい。

941 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 02:00:58.48 ID:xSTd+GOKl
しかもその恋人に、虐まれ果てている私には。」

942 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 02:12:29.06 ID:xSTd+GOKl
袈裟は、燈台の火を吹き消してしまう。

943 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 02:23:59.77 ID:xSTd+GOKl
ほどなく、暗の中でかすかに蔀を開く音。

944 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 02:35:30.57 ID:xSTd+GOKl
それと共にうすい月の光がさす。

945 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 06:49:08.11 ID:xSTd+GOKl
ごらんなさい、私の手の掌は傷だらけぢやありませんか。

946 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 07:00:38.95 ID:xSTd+GOKl
さうすれば屹度癒るわ。」

947 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 07:12:09.83 ID:xSTd+GOKl
彼女は冷い手の掌を代り/″\わしの口に当てた。

948 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 07:23:40.51 ID:xSTd+GOKl
わしは何度となくそれを接吻した。

949 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 07:35:11.10 ID:xSTd+GOKl
其間も彼女は、溢るゝ許りの愛情の微笑をもらして、わしをぢつと見戍つてゐるのである。

950 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 07:46:41.76 ID:xSTd+GOKl
わしは恥しながら白状する。

951 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 07:58:12.69 ID:xSTd+GOKl
此時わしは僧院長セラピオンの忠告もわしの服してゐる神聖な職務も悉く忘れてしまつた。

952 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 08:09:43.43 ID:xSTd+GOKl
わしは何の抵抗もせずに、一撃されて堕落に陥つてしまつたのである。

953 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 08:21:14.07 ID:xSTd+GOKl
クラリモンドの皮膚の新たな冷さはわしの皮膚に滲み入つて、わしが淫慾のをのゝきが、全身を通ふのを感ぜずにはゐられなかつた。

954 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 08:32:44.70 ID:xSTd+GOKl
わしが後に見た凡ての事があるのにも拘らず、わしは今も猶彼女が悪魔だとは殆ど信じる事が出来ない。

955 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 08:44:15.46 ID:xSTd+GOKl
少くも彼女は何等さうした姿を示さなかつた。

956 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 08:55:46.08 ID:xSTd+GOKl
悪女がこの様に巧に其爪と角とを隠した事は、嘗て無かつた事に相違ない。

957 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 09:07:17.53 ID:xSTd+GOKl
彼女は床をあげて寝台の縁に坐りながら、しどけない媚に満ちた姿をして、時々小さな手をわしの髪の中に入れては、どうしたらわしの顔に似合ふかを見るやうに、わしの髪を撚つたり捲いたりしてゐるのである。

958 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 09:18:54.88 ID:xSTd+GOKl
わしが、罪障の深い悦楽に酔つて、彼女の手にわしの体を任せると、彼女は又、其やさしい戯れと共に、楽しげに種々な物語をしてくれる。

959 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 09:30:26.26 ID:xSTd+GOKl
しかも最も驚くべき事は、わしが此様な不思議な出来事に際会しながら何等の驚異をも感じなかつたと云ふ事である。

960 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 09:41:57.00 ID:xSTd+GOKl
丁度夢の中では人がどの様な空想的な事件でも、単なる事実として受入れるやうに、わしにも、是等の事情は全く自然であるが如くに思はれたのである。

961 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 09:53:27.64 ID:xSTd+GOKl
「貴方に会はないずつと前から私は貴方を愛してゐてよ。

962 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 10:04:58.35 ID:xSTd+GOKl
可愛いゝロミュアル、さうして方々探してあるいてゐたのだわ。

963 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 10:16:29.40 ID:xSTd+GOKl
貴方は私の愛だつたのよ。

964 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 10:28:00.24 ID:xSTd+GOKl
あの時あの教会で始めてお目にかゝつたでせう。

965 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 10:39:30.86 ID:xSTd+GOKl
私、直に『之があの人だ』

966 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 10:51:01.46 ID:xSTd+GOKl
つて云つたわ、それから、私の持つてゐた愛、私の今持つてゐる、私の是から先に持つと思ふ、すべての愛を籠めた眸で見て上げたの――

967 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 11:02:44.53 ID:xSTd+GOKl
其眼で見ればどんな大僧正でも王様でも家来たちが皆見てゐる前で、私の足下に跪いてしまふのよ。

968 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 11:14:15.15 ID:xSTd+GOKl
けれど貴方は平気でいらしつたわね、私より神様の方がいゝつて。

969 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 11:25:45.85 ID:xSTd+GOKl
「私、ほんたうに神様が憎くらしいわ、貴方はあの時も神様が好きだつたし、今でも私より好きなのね。

970 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 11:37:16.83 ID:xSTd+GOKl
「あゝ、あゝ、私は不仕合せね、私は貴方の心をすつかり私の有にする事が出来ないのね。

971 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 11:48:47.57 ID:xSTd+GOKl
貴方が接吻で生かして下すつた私――

972 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 12:00:18.36 ID:xSTd+GOKl
貴方の為に利の門を崩して、貴方を仕合せにしてあげたいばつかりに、命を貴方に捧げてゐる私。」

973 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 12:11:49.20 ID:xSTd+GOKl
彼女の話は、悉く最も熱情に満ちた撫愛に伴はれた。

974 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 12:23:19.79 ID:xSTd+GOKl
其撫愛はわしの感覚と理性とを悩ませて、わしは遂に彼女を慰める為に、恐しい涜神の言を放つて、神を愛する如く彼女を愛すると叫ぶのさへ憚らないやうになつた。

975 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 12:34:50.55 ID:xSTd+GOKl
すると、彼女の眼は、再び緑玉髄の如く輝いた。

976 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 12:46:21.63 ID:xSTd+GOKl
彼女は其美しい胸にわしを抱きながら叫んだ。

977 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 12:57:52.34 ID:xSTd+GOKl
「それなら、貴方、私と一しよにいらつしやるわね、どこへでも私の好きな処へついていらつしやるわね、貴方はもう、あの醜い黒法衣を投げすてゝおしまひなさるのよ。

978 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 13:09:23.01 ID:xSTd+GOKl
貴方は騎士の中で、一番偉い、一番羨まれる騎士におなりになるのよ、貴方は私の恋人だわ。

979 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 13:20:53.64 ID:xSTd+GOKl
法王の云ふ事さへ聞かなかつたクラリモンドの晴れの恋人になるのだわ。

980 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 13:32:24.34 ID:xSTd+GOKl
少しは得意に思ふやうな事ぢやあなくつて。

981 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 13:43:55.26 ID:xSTd+GOKl
あゝ、美しい、何とも云へぬ程仕合せな生涯を、うるはしい、黄金色の生活を、二人で楽むのね。

982 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 13:55:25.88 ID:xSTd+GOKl
さうして、何時立つの。」

983 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 14:06:56.66 ID:xSTd+GOKl
とわしは夢中になつて叫んだ。

984 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 14:18:27.25 ID:xSTd+GOKl
其間に御化粧をかへる事が出来てね。

985 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 14:29:57.84 ID:xSTd+GOKl
これでは少し薄着だし、旅をするにはをかしいわ。

986 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 14:41:28.39 ID:xSTd+GOKl
それから、私を死んだと思つて此上もなく悲しがつてゐるお友達に知らせを出さなければならないわ。

987 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 14:52:59.19 ID:xSTd+GOKl
お金に着物に馬車に――

988 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 15:04:29.77 ID:xSTd+GOKl
皆支度が出来てゐてよ。

989 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 15:16:00.92 ID:xSTd+GOKl
私、今夜と同じ時刻にお尋ねするわ。

990 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 15:27:31.66 ID:xSTd+GOKl
彼女は軽く唇を、わしの額にふれた。

991 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 15:39:02.22 ID:xSTd+GOKl
ランプは消えて、帳が元のやうに閉されると、凡てが又暗くなつた。

992 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 15:50:32.84 ID:xSTd+GOKl
と、鉛のやうな、夢も見ない眠りがわしの上に落ちて、次の朝迄、わしを前後を忘れさせてしまつたのである。

993 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 16:02:03.67 ID:xSTd+GOKl
わしは何時ものやうに朝遅く眼をさました。

994 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 16:13:34.34 ID:xSTd+GOKl
そして其不思議な出来事の回想が終日、わしを煩した。

995 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 16:25:04.99 ID:xSTd+GOKl
わしは遂にそれを、わしの熱した空想が造つた靄のやうなものだと思ひ直した。

996 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 16:36:46.98 ID:xSTd+GOKl
が、其感覚が余りに溌剌としてゐるので、其事実でない事を信ずるのは、甚しく困難であつた。

997 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 16:48:17.77 ID:xSTd+GOKl
そしてわしは来るべき事実に対する多少の予感を抱きながら、凡ての妄想を払つて、清浄な眠を守り給はむ事を神に祈つた後に、遂に床に就いたのであつた。

998 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 16:59:48.51 ID:xSTd+GOKl
わしは直に深い眠りに落ちた。

999 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 17:11:19.26 ID:xSTd+GOKl
そしてわしの夢も続けられた。

1000 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 17:22:49.86 ID:xSTd+GOKl
帳が再び開いて、わしはクラリモンドの姿を見た。

1001 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 17:34:20.46 ID:xSTd+GOKl
青ざめた経帷子を青ざめた身に纏つて、頬に「死」

1002 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 17:45:51.05 ID:xSTd+GOKl
の紫を印した前夜とは変つて、喜ばしげに活々して、緑がかつた董色の派出な旅行服の、金のレースで縁をとつたのを着て、両脇を綻ばせた所からは、繻子の袴がのぞいてゐる。

1003 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 17:57:21.93 ID:xSTd+GOKl
金髪の房々した捲毛を、いろいろな形に面白く撚つてある白い鳥の羽毛をつけた、黒い大きな羅紗の帽子の下から、こぼしてゐる彼女は、手に金色の呼笛のついた小さな鞭を持つて、軽くわしを叩きながら、かう叫んだ。

1004 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 18:08:52.75 ID:xSTd+GOKl
「さあ、よく寝てゐる方や、これが貴方の御支度なの。

1005 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 18:20:23.80 ID:xSTd+GOKl
私、貴方がもう起きて着物を着ていらつしやるかと思つたわ。

1006 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 18:31:54.41 ID:xSTd+GOKl
愚図々々しちやゐられないわ。」

1007 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 18:43:25.10 ID:xSTd+GOKl
わしは直に寝床からとび出した。

1008 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 18:54:56.17 ID:xSTd+GOKl
「さあ、着物をきて頂戴。

1009 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 19:06:26.90 ID:xSTd+GOKl
それから出かけませう。」

1010 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 19:17:57.86 ID:xSTd+GOKl
彼女は一しよに持つて来た小さな荷包を指さしながら、「馬が待遠しがつて、戸口で轡を噛んでゐるわ。

1011 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 19:29:28.67 ID:xSTd+GOKl
今時分はもう此処から三十哩も先きへ行つてゐる筈だつたのよ。」

1012 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 19:40:59.36 ID:xSTd+GOKl
わしは急いで着物を着た。

1013 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 19:52:30.84 ID:xSTd+GOKl
彼女はわしに着物を一つ/\渡してくれた。

1014 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 20:04:01.51 ID:xSTd+GOKl
そしてわしがどうかして間違へると着物の着方を教へながら、時にわしの不器用なのに呆れては噴き出してしまふのである。

1015 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 20:15:32.17 ID:xSTd+GOKl
それがすむと今度は急いでわしの髪をなでつけてくれる。

1016 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 20:27:03.20 ID:xSTd+GOKl
それもすむと、ヴェネチアの水晶に銀の細工の縁をとつた懐中鏡を、わしの前へ出して、面白さうにかう尋ねる。

1017 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 20:38:34.56 ID:xSTd+GOKl
私をお附きにかゝへて下すつて?」

1018 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 20:50:07.85 ID:xSTd+GOKl
わしはもう、何時ものわしではない。

1019 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 21:01:38.50 ID:xSTd+GOKl
そして自分でさへこれが自分とは思はれない。

1020 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 21:13:09.15 ID:xSTd+GOKl
云はゞ今のわしが、昔のわしに似てゐないのは、出来上つた石像が、石の塊に似てゐないのと同じ事なのである。

1021 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 21:24:40.05 ID:xSTd+GOKl
わしの昔の顔は、鏡に映つた今の顔を下手な画工の描き崩した肖像のやうに思はれた。

1022 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 21:36:10.92 ID:xSTd+GOKl
わしの虚栄心は此変化に心からそゝられずにはゐられなかつた。

1023 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 21:47:41.86 ID:xSTd+GOKl
美しく刺繍をした袍はわしを全くの別人にしてしまつたのである。

1024 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 21:59:12.77 ID:xSTd+GOKl
わしは或型通りに断つてある五六尺の布がわしの上に加へた変化の力を、驚嘆して見戍つた。

1025 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 22:10:45.39 ID:xSTd+GOKl
わしの衣裳の精霊は、わしの皮膚の中に滲み入つて、十分たつかたたぬ中にわしはどうやら一廉の豪華の児になつてしまつた。

1026 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 22:22:16.68 ID:xSTd+GOKl
此新衣裳に慣れようと思つて、わしは室の中を五六度歩いて見た。

1027 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 22:33:47.57 ID:xSTd+GOKl
クラリモンドは花のやうな快楽を味ひでもするやうに、わしを見戍りながら、さも自分の手際に満足するらしく思はれた。

1028 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 22:45:18.28 ID:xSTd+GOKl
「さあ、もう遊ぶのは沢山よ、ロミュアル、これから出かけるのよ。

1029 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 22:56:49.81 ID:xSTd+GOKl
私達は遠くへ行かなければならないのだわ。

1030 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 23:08:20.76 ID:xSTd+GOKl
さうして遅れちやあいけないのだわ。」

1031 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 23:19:51.48 ID:xSTd+GOKl
彼女はわしの手を執つて、外へ出た。

1032 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 23:31:22.32 ID:xSTd+GOKl
戸と云ふ戸は、彼女が手をふれると忽ちに開くのである。

1033 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 23:42:53.36 ID:xSTd+GOKl
わし達は犬の眼もさまさずに其の側を通りぬけた。

1034 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/08(金) 23:54:24.00 ID:xSTd+GOKl
門口でわしは、前にわしの護衛兵だつた、あの黒人の扈従のマルゲリトンを見た。

1035 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 00:06:00.19 ID:lQq61yd/S
彼は三頭の馬の轡を控へてゐる――

1036 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 00:17:31.08 ID:lQq61yd/S
三頭共、わしをあの城へ伴れて行つた馬のやうに黒い。

1037 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 00:29:02.76 ID:lQq61yd/S
一頭はわしの為、一頭は彼の為、一頭はクラリモンドの為である。

1038 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 00:40:33.46 ID:lQq61yd/S
是等の馬は、西風の神の胎をうけた牝馬が生んだと云ふ西班牙馬に相違ない。

1039 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 00:52:04.06 ID:lQq61yd/S
何故と云へば彼等は風のやうに疾いからである。

1040 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 01:03:34.71 ID:lQq61yd/S
門を出る時に丁度東に上つて路上のわし達を照した明月は戦車から外れた車輪のやうに、空中を転げまはつて、右の方、梢から梢へ飛び移りながら、息を切らしてわし達に伴いて来る。

1041 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 01:15:05.43 ID:lQq61yd/S
間も無く一行はとある平野に来た。

1042 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 01:26:36.06 ID:lQq61yd/S
其処には四頭の大きな馬に曳かせた馬車が一台一叢の木蔭に待つてゐる。

1043 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 01:38:09.76 ID:lQq61yd/S
で、それへ乗り移ると今度は馭者が気違ひのやうに馬を走らせる。

1044 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 01:49:40.57 ID:lQq61yd/S
わしは片手をクラリモンドの肩にまはして、彼女の片手をわしの手に執つてゐた、彼女の頭はわしの肩に靠れて、わしは半ば露した彼女の胸が軽く、わしの腕を圧するのを感じるのである。

1045 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 02:01:11.20 ID:lQq61yd/S
わしは此様な熾烈な快楽を味つた事はない。

1046 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 02:12:41.85 ID:lQq61yd/S
其間にわしは凡ての事を忘れてゐた。

1047 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 02:24:12.60 ID:lQq61yd/S
わしが僧侶だつたと云ふ事を覚えてゐるのも、わしが母の腹の中にゐた事を覚えてゐるのと同じ程にしか考へられなかつた。

1048 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 02:35:43.43 ID:lQq61yd/S
此悪魔がわしの上にかけた蠱惑は、是程大きかつたのである。

1049 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 02:47:14.06 ID:lQq61yd/S
其夜からわしの性質は、或意味に於て二等分されたやうに思はれる。

1050 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 02:58:44.71 ID:lQq61yd/S
云はゞわしの内に二人の人がゐて、それが互に知らずにゐるのである。

1051 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 03:10:15.52 ID:lQq61yd/S
或時はわしは自分が夜になると紳士になつた夢を見る僧侶だと思ふが、又或時には、僧侶になつた夢を見てゐる紳士だと思ふ事もある。

1052 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 03:21:46.29 ID:lQq61yd/S
わしは夢と現実とを分つ事も出来なければ、何処に現実が始まり、何処に夢が定るかさへも見出す事が出来なかつた。

1053 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 03:33:17.41 ID:lQq61yd/S
貴公子の道楽者は僧侶を馬鹿にするし、僧侶は、貴公子の放埒を罵るのである。

1054 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 03:44:48.07 ID:lQq61yd/S
互にもつれ合ひながら、しかも互に触れる事のない二つの螺線は、わしの此二面の生活を、遺憾なく示してゐる。

1055 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 03:56:18.68 ID:lQq61yd/S
しかしわしは、此状態が此様な不思議な性質を持つてゐるにも拘らず、一分でも気違ひになる気などは起らなかつた。

1056 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 04:07:49.33 ID:lQq61yd/S
わしは常に、思切つて溌剌とした心で、わしの二つの生活を気長く観照してゐたのである。

1057 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 04:19:19.97 ID:lQq61yd/S
が、唯一つ、わしにも説明の出来ない妙な事があつた――

1058 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 04:30:50.71 ID:lQq61yd/S
即ちそれは同じ個人性の意識が、全く性格の背反した二人の人間の中に存在してゐたと云ふ事である。

1059 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 04:42:21.54 ID:lQq61yd/S
の寒村の牧師補と思つたか、クラリモンドの肩書附きの恋人、ロムアルドオ閣下と思つたか、どうか――

1060 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 04:53:52.34 ID:lQq61yd/S
これがわしの不思議に思ふ一つの変則なのである。

1061 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 05:05:23.21 ID:lQq61yd/S
兎も角も、わしはヴェニスに住んだ。

1062 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 05:16:54.01 ID:lQq61yd/S
少くも住んだと信じてゐた。

1063 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 05:28:24.86 ID:lQq61yd/S
わしが此幻怪な事実の中にどれ程の幻想と印象とが含まれてゐるかを正確に発見するのは到底不可能である。

1064 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 05:39:55.52 ID:lQq61yd/S
わし達は、カナレイオの辺の、壁画と石像との沢山ある、大きな宮殿に住んでゐた、それは一国の王宮にしても恥しくないやうな宮殿で、わし達は各々ゴンドラの制服を着たバルカロリも、音楽室も、御抱への詩人も持つてゐた。

1065 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 05:51:26.44 ID:lQq61yd/S
殊にクラリモンドは、大規模な生活を恣にするのが常であつた。

1066 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 06:02:57.17 ID:lQq61yd/S
彼女の性格にはクレオパトラに似た何物かが潜んでゐるのである。

1067 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 06:14:27.96 ID:lQq61yd/S
わしはと云ふと又王子のやうな宮臣の一列を従へて、常に大国の四福音宣伝師か十二使徒の一人と一家ででもあるやうな、畏敬を以て迎へられてゐた。

1068 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 06:25:58.60 ID:lQq61yd/S
わしは大統領を通すのでさへ、道を譲らうとはしなかつた。

1069 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 06:37:29.42 ID:lQq61yd/S
魔王が天国から堕落して以来、わしより傲慢不遜な人間が此世にゐたとは信じられぬ。

1070 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 06:49:00.05 ID:lQq61yd/S
わしは又、リドットにも行つて、地獄のものとしか思はれぬ運をさへ弄んだ。

1071 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 07:00:31.05 ID:lQq61yd/S
わしはあらゆる社会の最も善良な部分――

1072 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 07:12:02.13 ID:lQq61yd/S
没落した家の子供達とか女役者とか奸黠な悪人とか佞人とか空威張をする人間とか――

1073 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 07:23:33.01 ID:lQq61yd/S
そして此様な生活に沈湎しながらも、わしは常にクラリモンドを忘れなかつた。

1074 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 07:35:03.81 ID:lQq61yd/S
わしは実に狂気のやうに彼女を愛してゐたのである。

1075 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 07:46:34.63 ID:lQq61yd/S
一人のクラリモンドを持つのは、二十人の情婦を持つのにも均しい。

1076 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 07:58:05.64 ID:lQq61yd/S
否、あらゆる女を持つのにも均しい。

1077 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 08:09:36.46 ID:lQq61yd/S
彼女は其一身に、無数の容貌の変化と無数の清新な嬌艶とを蔵してゐる――

1078 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 08:21:07.21 ID:lQq61yd/S
真に彼女は女のカメレオンである。

1079 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 08:32:37.89 ID:lQq61yd/S
彼女はわしの愛を百倍にして返して呉れた。

1080 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 08:44:08.67 ID:lQq61yd/S
彼女の求めるのは唯、愛である――

1081 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 08:55:39.29 ID:lQq61yd/S
彼女自身によつて目醒まされた、清浄な青春の愛である。

1082 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 09:07:11.83 ID:lQq61yd/S
しかも其愛は最初の、又最後の情熱でなければならない。

1083 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 09:18:55.53 ID:lQq61yd/S
かくしてわしも常に幸福であつた。

1084 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 09:30:26.14 ID:lQq61yd/S
唯、不幸なのは、毎夜必ず魘される時だけで、其の時はわしが貧しい田舎の牧師補になつた夢を見ながら、昼間の淫楽を悔いて、贖罪と苦行とに一身を捧げてゐるのである。

1085 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 09:41:57.13 ID:lQq61yd/S
わしは、常は彼女と親しんでゐられるのに安んじて、わしがクラリモンドと知るやうになつた不思議な関係を此上考へて見ようとはしなかつた。

1086 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 09:53:27.75 ID:lQq61yd/S
併し彼女に関する僧院長セラピオンの言は、屡々わしの記憶に現れて、わしの心に不安を与へずにはゐなかつた。

1087 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 10:04:58.37 ID:lQq61yd/S
其内に暫くの間クラリモンドの健康が平素のやうにすぐれなかつた。

1088 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 10:16:29.13 ID:lQq61yd/S
顔の色も日にまし青ざめる。

1089 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 10:28:00.01 ID:lQq61yd/S
医師を呼んで診せても、病気の質がわからないので、どう治療していゝか見当が附かない。

1090 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 10:39:30.78 ID:lQq61yd/S
彼等は皆、役にも立たぬ処方箋を書いて、二度目からは来なくなつてしまふのである。

1091 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 10:51:01.35 ID:lQq61yd/S
けれ共彼女の顔色は、著しく青ざめて、一日は一日と冷くなる。

1092 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 11:02:32.02 ID:lQq61yd/S
そして遂には殆どあの不思議な城の記憶すべき夜のやうに、白く、血の気もなくなつてしまつた。

1093 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 11:14:02.64 ID:lQq61yd/S
わしは此様に徐々と死んでゆく彼女を見るに堪へないで、云ふ可からざる苦痛に苛まれたが、わしの苦悶に動かされたのであらう、彼女は、丁度死なねばならぬ事を知つた者の末期の微笑のやうに、悲しく又やさしく、わしの顔を見てほゝ笑んだ。

1094 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 11:25:33.40 ID:lQq61yd/S
或朝、わしは彼女の寝床の傍に坐つて、直側に置いてある小さな食卓で朝飯を認めてゐた。

1095 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 11:37:04.29 ID:lQq61yd/S
それはわしが一分でも彼女の側を離れたくないと思つたからである。

1096 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 11:48:35.11 ID:lQq61yd/S
で、或る果物を切らうとした所が、わしは誤つて稍々深くわしの指を傷けた。

1097 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 12:00:06.72 ID:lQq61yd/S
すると血がすぐに小さな鮮紅の玉になつて流れ出したが、其滴が二滴三滴、クラリモンドにかゝつたと思ふと彼女の眼は忽ちに輝いて、其顔にも亦、わしが嘗て見た事の無いやうな、荒々しい、恐しい喜びの表情が現れた。

1098 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 12:11:37.67 ID:lQq61yd/S
彼女は忽ち獣の如く軽快に、寝床から躍り出て――

1099 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 12:23:08.35 ID:lQq61yd/S
丁度猿か猫のやうに軽快に――

1100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 12:34:39.28 ID:lQq61yd/S
わしの傷口に飛びつくと、云ひ難い愉快を感じるやうに、わしの血をすゝり始めた。

1101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 12:46:10.34 ID:lQq61yd/S
しかも彼女は静かに注意しつゝ、恰も鑑定上手が、セレスやシラキュウズの酒を味ふやうに、其小さな口に何杯となく啜つて飽かないのである。

1102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 12:57:40.98 ID:lQq61yd/S
と、次第に彼女の瞼は垂れ、緑色の眼の瞳は円いと云ふよりも、寧ろ楕円になつた。

1103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 13:09:11.94 ID:lQq61yd/S
そしてわしの手に接吻しようとしては、口を離すかと思ふと、又更に幾滴かの紅い滴を吸ひ出さうとして、わしの傷口に其唇をあてるのであつた。

1104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 13:20:42.73 ID:lQq61yd/S
血がもう出ないのを見ると、彼女は瑞々した、光のある眼を輝かしながら、五月の朝よりも薔薇色に若やいで、身を起した。

1105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 13:32:13.54 ID:lQq61yd/S
顔はつや/\と肉附いて、手も温かにしめつてゐる――

1106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 13:43:44.20 ID:lQq61yd/S
常よりも一層美しく、健康も今は全く恢復してゐるのである。

1107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 13:55:15.00 ID:lQq61yd/S
「私もう死なないわ、死なないわ。」

1108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 14:06:45.79 ID:lQq61yd/S
悦びに半ば狂したやうにわしの首に縋りつきながら、彼女はかう叫んだ。

1109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 14:18:16.65 ID:lQq61yd/S
「私はまだ長い間貴方を愛してあげる事が出来てよ。

1110 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 14:29:47.65 ID:lQq61yd/S
私の命は貴方の有だわ。

1111 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 14:41:18.28 ID:lQq61yd/S
私の中にある物は皆、貴方から来たのだわ。

1112 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 14:52:48.95 ID:lQq61yd/S
貴方の豊な貴い血の滴が、世界中のどの不死の薬よりも得難い、力のつく薬なの。

1113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 15:04:19.68 ID:lQq61yd/S
その血の滴のおかげで私は命を取返したのだわ。」

1114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 15:15:50.54 ID:lQq61yd/S
此光景は長い間、わしの記憶に上つて来た。

1115 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 15:27:21.18 ID:lQq61yd/S
そしてクラリモンドに対する不思議な疑惑をわしに起させた。

1116 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 15:38:52.26 ID:lQq61yd/S
丁度其の夜、睡がわしを牧師館に移した時に、わしは僧院長セラピオンが平素よりは一層真面目な、一層気づかはしさうな顔をしてゐるのを見た。

1117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 15:50:23.24 ID:lQq61yd/S
彼はぢつとわしを見つめてゐたが、悲しげに叫んで云ふには「お前は霊魂を失ふ丈では飽足りなくて、肉体をも失はうとするのかの。

1118 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 16:01:54.02 ID:lQq61yd/S
見下げ果てた奴め、何と云ふ恐しい目にあふものぢや。」

1119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 16:13:24.91 ID:lQq61yd/S
彼のかう云つた調子は、強くわしを動かした。

1120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 16:24:55.51 ID:lQq61yd/S
が、此記憶の鮮かなのにも拘らず、其印象さへ間も無く消えてしまつて、数知れぬ外の心配がわしの心からそれを移してしまつた。

1121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 16:36:26.11 ID:lQq61yd/S
遂にある夜わしはクラリモンドが、食事の後で日頃わしにすゝめるを常とした香味入りの酒の杯へ、何やら粉薬を入れるのを見てとつた。

1122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 16:47:56.69 ID:lQq61yd/S
それは彼女がさうとは気が附かずに立てゝ置いた鏡に映つて見えたのである。

1123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 16:59:27.35 ID:lQq61yd/S
わしは杯をとり上げて、口へ持つてゆく真似をして、それから、後で飲むつもりのやうに手近にあつた家具の上へのせて置いた。

1124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 17:10:57.98 ID:lQq61yd/S
で、彼女が後を向いた隙を窺つて、中の酒を卓の下へあけると、其儘、わしの閨へ退いて床の上に横になつた。

1125 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 17:22:28.89 ID:lQq61yd/S
わしは少しも眠らずに、此神秘から何が起るか気を附けて見出さうと決心したのである。

1126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 17:33:59.64 ID:lQq61yd/S
待つ間もなく、クラリモンドは、寝衣を着てはひつて来た。

1127 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 17:45:30.36 ID:lQq61yd/S
そして寝床の上に上つてわしの傍に横になつた。

1128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 17:57:00.99 ID:lQq61yd/S
彼女はわしが睡つてゐるのを確めると、わしの腕をまくつて、髪から金の留針をぬきながら、低い声でかう呟き始めた。

1129 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 18:35:16.64 ID:lQq61yd/S
栗梅の小さな紋附を着た太郎は、突然こう言い出した。

1130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 18:46:47.57 ID:lQq61yd/S
考えようとする努力と、笑いたいのをこらえようとする努力とで、靨が何度も消えたり出来たりする。――

1131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 18:58:18.78 ID:lQq61yd/S
それが馬琴には、おのずから微笑を誘うような気がした。

1132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 19:09:45.37 ID:lQq61yd/S
馬琴はとうとうふき出した。

1133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 19:21:16.33 ID:lQq61yd/S
が、笑いの中ですぐまた語をつぎながら、

1134 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 19:32:47.02 ID:lQq61yd/S
癇癪を起しちゃいけませんって。」

1135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 19:44:18.02 ID:lQq61yd/S
「おやおや、それっきりかい。」

1136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 19:55:49.71 ID:lQq61yd/S
太郎はこう言って、糸鬢奴の頭を仰向けながら自分もまた笑い出した。

1137 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 20:07:20.71 ID:lQq61yd/S
眼を細くして、白い歯を出して、小さな靨をよせて、笑っているのを見ると、これが大きくなって、世間の人間のような憐れむべき顔になろうとは、どうしても思われない。

1138 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 20:18:51.56 ID:lQq61yd/S
馬琴は幸福の意識に溺れながら、こんなことを考えた。

1139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 20:30:22.29 ID:lQq61yd/S
そうしてそれが、さらにまた彼の心をくすぐった。

1140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/06/09(土) 20:41:53.26 ID:lQq61yd/S
「まだ何かあるかい?」

1141 :1001★:Over 1000 Comments
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。

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