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【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! 第31章【クロスSS】

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/11(木) 01:32:40.53 ID:xMmQP0rn.net
●前スレ
http://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1435231235

●保管庫ゲッタークロスオーバーSS倉庫
ttp://wikiwiki.jp/gettercross/

●避難所
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12795/1293605807/

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/11(木) 01:39:13.48 ID:a46RwBHx.net
>>1

俺もお前と同じゲッターロボのパイロットだったが膝にマグマ砲を受けてな…

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/11(木) 01:40:39.69 ID:X77jc4XA.net
すまん
端末の調子がおかしくて変だわ

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/11(木) 08:20:19.45 ID:EUgPfe12.net

前スレは虚無ったのだ

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/11(木) 13:08:45.22 ID:uqCRcMDH.net
すまない、本当にすまないと思っている(立てられなくて)

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/11(木) 16:28:06.60 ID:ntxIVl0O.net
スレ立て乙
たしか980過ぎてレスが一定時間つかないと落ちるんじゃなかったっけ

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/11(木) 20:42:08.45 ID:uqCRcMDH.net
前スレのラストで言われてたけど野獣先輩〜説のこじつけ感と
ゲッターと外作品の繋ぎ合わせ妄想のしやすさは少なからず似通ったところがある気がする
あくまで個人的な意見だけど

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/11(木) 22:34:28.81
スレ立て乙
>>1には早乙女研究所で働く権利をプレゼントだ

せっかく立ててもらったところ悪いんだけど
検索してみたら古いスレを見つけてしまった
こっちから埋めないか?

【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! 第29章【クロスSS】
ttp://maguro.2ch.sc/test/read.cgi/anichara/1406814409/0-

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/12(金) 03:28:17.79 ID:i7udALd+.net
ちょっと過疎りすぎんよ〜っ

前スレでアラスカ戦線が出てたけどスパロボで再現してほしいと思うな正直
恐らくは中盤辺りで地上ルート通ったらアラスカ戦線で、宇宙では00のメメントモリ攻略とか同時にやるのは凄く胸熱なんだが

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/12(金) 07:06:53.89 ID:E9wRa/hd.net
アラスカ戦線でのスーパーロボット軍団はどのくらいの強さになるのか気になるな

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/12(金) 07:49:31.89 ID:i7udALd+.net
>>10
・ステルバー=二人乗り、変形あり、高運動性、移動力高い、射撃系リアル機体
・ロボスーン=高耐久力、装甲、二人乗り、タンク系スーパー機体

・BB7=高運動性特化、ビーム兵器持ち、低耐久力、装甲のリアル機体、描写的にマップ兵器持ち
・グスタフ=変形機能、長射程攻撃持ちの射撃系スーパー機体

こんな感じ?

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/12(金) 07:52:05.90 ID:E9wRa/hd.net
グスタフは二回くらい破壊されても別機体になって使えそうな気がする
戦法によってはわざと破壊されることになったりして

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/12(金) 16:38:49.84 ID:i7udALd+.net
最近の傾向から行くとステルバー以外は召喚技扱いになりそうだけどなあ

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/12(金) 23:30:52.86 ID:E9wRa/hd.net
ロボストーンの突撃は格好良かったな
それにしても、ドラゴンタートルってかなりでかいな
特に大決戦だとテキサスが全長1500メートルに拡大しつつ原作通りに激突してるから更に巨大化しとる
下手したらチェンゲの真ドラゴン最終形態よりでかそうだ

15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/13(土) 00:10:06.40 ID:J6008Oe/.net
>>14
最近リメイクゲッター小説で機体や戦艦の設定集が出てたがそれによるとテキサス艦が4200m、タートルが13500mと設定されていたな

原作よりデカすぎて草

16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/13(土) 00:12:29.49 ID:EhKLb5Gj.net
…4200m…だと…(驚愕)

17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/13(土) 07:59:38.18 ID:b4PC/h2U.net
テキサスマックが4.2kmに見えた

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/13(土) 08:39:51.41 ID:EhKLb5Gj.net
真テキサスマックかな?
にしても地上を移動する物体としては破格のデカさだな

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/13(土) 09:19:38.81 ID:J6008Oe/.net
>>18
小説内の設定なら「テキサス級空陸両用攻撃戦艦」と書かれていた

空陸両用……だと?

20 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/13(土) 09:50:09.09 ID:GLEh+xYo.net
スーパーロボットあんだけ積んでるタワーも相当でかそうだけどあれ地面走ってんだよな……

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/13(土) 09:54:52.34 ID:J6008Oe/.net
>>20
あれホバーじゃね?

22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/13(土) 11:10:19.91 ID:KdtNyaQ6.net
確かホバー走行だね
ブロックで切り離したりゲッター炉心搭載されてたりと、タワーは何気に高性能だな
隼人が設計したんだろうか

23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/13(土) 11:52:37.66 ID:GLEh+xYo.net
そっかホバーなんだな、

ホバーか……

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/13(土) 12:46:48.21 ID:KdtNyaQ6.net
邪真ドラゴンが何週にも渡って巻き付いてるところを見るとタワーも結構でかいな

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/14(日) 01:17:10.09 ID:hugf3PVZ.net
全長260mぐらいの戦艦大和は三千人乗員が居たらしいから
タワーもそれなりにいるんだろうな

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/14(日) 01:36:38.09 ID:VCwd0n5u.net
タワーが某所で外付けHDDとか新・隼人の校しゃとか言われてて大草原

>>15
リメイクゲッター小説の最新話を見るとそろそろシメにかかってるように見えるな
果たしてあの設定でどんな結末を迎えることやら…

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/14(日) 07:10:23.79 ID:n4cB6Yxw.net
新隼人の校舎www
確かに外付けハードディスクというか、パソコンの周辺機器みたいな外見だな

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/14(日) 08:28:57.13 ID:sq0z4pYh.net
真ドラゴン探して世界中を移動してるあたり、タワーも機動力高そう
そして大体のスペースがステルボンバーの格納庫という
仕方ないことだけど、號で活躍したステルボンバーがあっさりと粉砕されたのは少し寂しかったな
まぁ、クレーターバトルだと最初から破壊されてるけど

一月以上経った上に短いけど、やや自堕落な人らの話を投下します

29 :流れ者達の平凡な日常:2016/02/14(日) 08:46:31.61 ID:sq0z4pYh.net
「……」

薄暗い灯りの灯る個室の中、佐倉杏子はぼんやりと正面を眺めていた。
真紅の瞳に映るのは、煤煙のような黒を帯びた己の顔。

電源を落とされた、少し古びたデスクトップパソコンのモニタが、彼女の顔を映していた。

遡ること数時間か十数時間前。
優木と名乗る同類と眷属をぶちのめして帰宅。
奪ったグリーフシードで浄化を済ませ、菓子袋を幾つか空にして眠りに落ちた。

それから、再び目を覚ます。
どのくらいの眠っていたか定かではないが、注ぐ光は月光であった。
柔らかな光の中、床に腰を下ろした者の背中が見えた。
位置と音から、食料を弄っているらしい。

視認と同時に、杏子は仕掛けた。
毒のような殺気を槍に添付し、刺突を放つ。
接触の寸前、突出した槍は擦り抜けられ、直後に胸と腹に衝撃が走った。
仰け反った視界に、突き出された右の拳が見えた。
胸の宝石から拳一つほど下の当たりで、衝撃が嵐のように暴れ狂っている。

渦巻く痛みの走る場所を、細指を包した手が撫でる。
途端に、抉れた肉は盛り上がり、割れた骨が繋がった。
痛みは戦意に転化され、杏子は赤い瞳を爛の輝かせ、真紅の獣となって反撃者へと襲い掛かった。
対する黒髪の少年もまた、鋭い牙を覗かせた。
異種の刃が交差し、その度に火と鮮血が花となって咲いた。

30 :流れ者達の平凡な日常:2016/02/14(日) 08:56:04.06 ID:sq0z4pYh.net
それから先は例によって、空腹を合図に一応の決着となった。
どちらかの、或いは両方からの胃袋の悲鳴の認識と共に槍と戦斧の乱舞は止んだ。

その時は丁度、互いの得物が互いの喉元に突き付けられていた時だった。
体表に寄り添った刃は、少女と少年の皮を薄く切り裂いていた。

「締めだな」

斧を引かずに、ナガレが告げた。
斧の柄の先端部分の鋭角が、杏子の細い喉元に先を立てている。
そして、杏子のそれもまた同じであった。
互いの得物の鋭角は血管にまでは至っておらず、血の一滴も溢れていない。
僅かな震えすら起こしていない、完璧な静止状態だった。

「…あぁ」

槍を消失させ、杏子は変身を解除。
ナガレは斧を背中に収納して大きく息を吐いた。
頬と額、そして左肩に肉の裂け目が生じていた。
ポケットから慣れた手付きでケース入りの軟膏を取り出して塗り付け、絆創膏を貼っていく。

「そんなもんで治るのかよ」

皮肉を込めて、そう言おうとした杏子だったが、絆創膏を貼るナガレの手を見て取り止めた。
午前中の稽古で負わせた手の甲の傷は、赤黒い肉の色を僅かに残して塞がっていた。
糸で縫われた様子も無い。
手の甲を横文字に切り裂いた傷の深さは数ミリ程度ではあったが、どう考えてもおかしい。
明らかに人間の治癒能力を越えている。
そもそも、魔法少女たる自分とある程度戦えてる時点で何かがおかしい。
今更ながら、人間かどうか怪しく思えてきていた。

「なぁ杏子。ちょっと街行かねぇか?」

一通り貼り終えたナガレがそう告げたが、しばらく気付かなかったのも無理は無かった。
葬れる口実が出来たと気持ちを切り替え、
「ああ」
と杏子は返した。
ちらりと横目にみた食料は、もう尽きかけていたため、街に繰り出すのは悪くないと思っていた。

31 :流れ者達の平凡な日常:2016/02/14(日) 09:00:09.95 ID:sq0z4pYh.net
そして、連れて来られたのがここだった。
偶然にも、杏子のよく行くゲームセンターのすぐ近くだった。
繁華街の一角にある雑居ビルの地下一階に降りると、やたらと広い空間が広がっていた。
呆気に取られていた杏子を尻目にナガレは店員を呼び、会話をしていた。
店員の肌は浅黒く、身長も彼女の知る成人男性よりも高い。
どうやら、外国人のようだった。
ナガレとの会話の中で「メキシコ」「不法滞在」「久しぶり」「人違い」といった単語が生じていたが、
杏子はそれらを無視した。
どことなく面倒な感じがしたので、関わりたく無かったのである。

店員に案内され、個室に入った。
部屋というよりも部屋の隅といったような狭い空間の大半を、黒いリクライニングシートが占領していた。

「ネカフェってとこか。贅沢なクソガキだな」

シートに身を預けて皮肉を呟いた杏子の目が、薄暗がりの中で見開かれた。
備えられた案内表には、食事のメニューも記載されていた。
固定電話を起動させ、即座に注文した。
ラーメン、スパゲティ、炒飯、カレーライス、アイスクリーム、
フライドポテト及びチキン等等。
目に付いたものを片っ端から注文していく。
運ばれてきたそれらは瞬く間に消耗され、彼女の座る椅子の後ろに、皿が山となって堆積した。
料金の事は考えていなかった。
誘ったのはナガレである。
よって金は奴に払わせるべきだと彼女は思っていた。
払えない時は、置き去りにして逃亡してしまえばいい。
そうなると狩りに支障が出ると思ったが、今日の事を思えばそうでも無さそうにも思えた。
結論として、いなくなってから考えればいいということで落ち着いた。

32 :流れ者達の平凡な日常:2016/02/14(日) 09:09:42.76 ID:sq0z4pYh.net
このあたりで、喉が渇いてきたことに気が付き、足を机から降ろして部屋を出た。
飲み物は飲み放題であったが、自分で補充しなければいけないことが億劫だった。

情けない軋み音を立てて、薄っぺらい木の戸が開く。
出てすぐに、彼女は奇怪なものを目にした。
積み上げられた書物から、人間の下半身が生えていた。
そう思えるほど、そいつは莫大な数の書物を抱えて歩いていた。

「邪魔だよ」

通路の幅は約1メートル程度。
その周囲には杏子が今まで入っていた個室の同型がびっちりと広がっている。
それにより、幅は大分制限されていた。
端的に言えば、とても狭かった。

「あぁ、悪い」

多少の自覚はあるのか、ナガレは道の端に寄りつつ、素直に返した。
すれ違いざま、杏子は右足をナガレの足の前に伸ばした。
それを予期したかのように、彼は足の分だけ高さを上げて杏子の足を回避。
睨む杏子を尻目に、杏子の2つ隣の部屋へと入っていった。

喉の乾きも忘れて、杏子も同じく部屋へと戻った。
先ほどの光景に対して、頭を整理したかったのである。

魔法少女戦線
魔法少女大戦
魔法少女戦記
魔法少女同盟
魔法少女都市
エイリアンvs魔法少女
魔法少女の描き方
魔法少女入門

覚えていた限り、これらがナガレが運んでいた書物のタイトルだった。
それらが各3〜5巻。
累計にして、30巻は軽く越えている。
高々と積み上げられたそれらを、ナガレは器用に運搬していた。
そして、杏子を案内したことから、ここには幾度か来ているらしい。
また、ここにきて午前中の謎の言葉が思い出された。

33 :流れ者達の平凡な日常:2016/02/14(日) 09:13:24.11 ID:sq0z4pYh.net
「まさか」

導き出された答えは、忌々しいほどに明らかだった。

「あれが、『勉強』か?」

頭の中に湧いたこの感情を呆れにすべきか怒りにすべきか、その区別は難しかった。

「訳が分からねぇ。分からねぇけど」

紙コップに残った、オレンジジュースの最後の一滴を舐め取り、言の葉を紡ぐために息を吸った。

「あいつは、この世界にいちゃいけねぇような気がする」

何でそう思ったのかは分からないし、知りたくも無かった。
気が付くと、杏子は手に書物を持っていた。
部屋に入る前に、新刊コーナーの中から半ば無意識に手にとったものだった。
先程まで掴まれていた紙コップは無残に握り潰され、亡骸となって後ろの皿の上に横たわっていた。
じっくりと漫画を読むのは、彼女にとって随分と久しぶりのことだった。

幻想の世界を垣間見たかったのかもしれない。
正体不明の存在と組んでいる現状を抜きにしても、救いの無い人生からのせめてもの逃避として。

奇しくも、杏子が選んだ漫画のジャンルも、夢と希望を振り撒く少女たちの物語であった。










つづく

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/14(日) 09:23:47.70 ID:sq0z4pYh.net
ここまでで

ロボガのバレンタインのカカオポンちゃんはともかくプロト姉様はヤバい…
宇宙生物と合体とかゲッター線を変換したチョコとか
これもインベーダー野郎の侵略行為の一環なんだろうか(小並感)

35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/14(日) 22:40:34.63 ID:hugf3PVZ.net
オつ

案外煮込めばイケる味かも

36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/15(月) 07:44:38.65 ID:+tpJ7128.net
インベーダー煮込み…文字通りの闇鍋だな

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/16(火) 19:55:18.49 ID:K2IbW/Ec.net
インベーダー時々ドグラの闇鍋

まあ、虚無戦記の連中なら喰っても平気だろうな

38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/18(木) 22:23:17.01 ID:2FPx/xkB.net
今更ながら初代トランスフォーマーを見始めたけど、昔のアニメのせいかカオスな所が多いな
コンボイのやけに粗雑な口調とか

敷島博士はデストロンにかなり興味を持ちそうな気がする
連中って兵器から進化した存在らしいし

39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/18(木) 22:38:35.02 ID:T6zgHHP8.net
そういえばラインバレルゲッターにも敷島でたな
基本原作キャラのデザインを踏まえているなか全く違うが
見た目が若いし父親が原点の敷島の見た目なんだろうな

40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/18(木) 22:43:01.87 ID:2FPx/xkB.net
まだ未見だけど、何かのはずみで原作に近い外見になったりして

テレビ版ゲッターロボのその後を描いたゲッターロボ対ゲッターロボGで
敷島博士が出てるのが地味に怖い
闇ルートでゲッターロボの素材集めてたとか恐ろしいことやっとるし

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/19(金) 00:04:18.98 ID:pg9VJI0o.net
ハメのリメイクゲッターSSにデンドロ装備のテキサスマックが出てきて草

42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/19(金) 00:33:34.00 ID:DhZUjyyl.net
全身にトゥーマッチハイパワーライフルでも装備してるんだろうか

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/19(金) 01:12:23.18 ID:pg9VJI0o.net
設定集によれば機関砲、各ミサイル、プラズマビーム砲の計135門+テキサスマックの火器合わせたらメカザウルス数千機を一撃に殲滅だって……(驚愕)

44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/19(金) 06:41:43.72 ID:DhZUjyyl.net
数千機か…それだけで戦争終わりそう

45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/19(金) 09:18:22.36 ID:pg9VJI0o.net
>>44
アラスカ戦線のメカザウルス投入数が15000機だってよ(白目)

46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/20(土) 01:19:22.66 ID:PgIwb6Mp.net
えええ…

世界を相手にしてるから、まぁ多少はね?

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/20(土) 18:31:41.26 ID:PgIwb6Mp.net
ロボガで今度はゲッちゃんがキューティーハニーと化してしまったらしい
…確かに、変形というか変身は共通してるな

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/20(土) 19:50:48.96 ID:vB9ENdcKe
そういえばハニーちゃんもダイナミックプロのキャラだったな
変身後の髪型がマジンガーの甲児くんと似てる気がする

49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/21(日) 01:19:48.84 ID:1zeouW1R.net
そういえばハニーちゃんもダイナミックプロ所属だったな
たしか漫画版は人型ロボットって設定だったからそのまま出れるんじゃないか?

50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/21(日) 11:29:22.71 ID:MSJ30NLq.net
大体の作品がアンドロイドみたいだね
キューティーハニーFだと人工生命体で、子供を産んでたりするとか

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/21(日) 16:18:07.76 ID:Sz6uXXY2.net
「ハニーちゃんもダイナミックプロ所属」が芸能人事務所みたいだ、で思ったんだが
ゲッターチームがそういう事務所に所属するとしたらやっぱりスタント系かな

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/21(日) 16:41:08.56 ID:MSJ30NLq.net
外見も良さげなのでスタントも主演もできそう

演技力は…連中ならなんとかなるだろ(適当)

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/21(日) 16:52:36.24 ID:rLgWhuCs.net
ムサシと弁慶は体型も体型だからキグルミや悪役やらされてばっかでどっかで愚痴ってそう

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/21(日) 16:59:12.71 ID:MSJ30NLq.net
スーツアクターをやる竜馬
ウルトラマンに入ったら面白そうな気が

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/21(日) 19:11:42.67 ID:1zeouW1R.net
例の構えを取ったのに癖で「ゲッタービーム」と叫ぶ竜馬
なぜかほんとにビームが出てセットが爆発四散、監督からこっぴどく怒られるも
覆面なのが幸いし、後で音声だけを取り直して大迫力のシーンが出来上がる

こうですか分かりません

>>51
個人的にはアイマスのつもりで言ったけど ほかの人とのバランス考えるとスタント系の事務所のほうがそれっぽいな
アイマス路線でいくとゲッターチームがプロデューサーなのか アイドルなのかで展開がかなり変わってきそうだ

56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/21(日) 19:37:11.99 ID:MSJ30NLq.net
アイマスと言えばクロスオメガでゲッターとゼノグラが共演してたな
某動画サイトで見た程度だけど、竜馬と並ぶ春香のシーンはシュールだ
春香も竜馬を見て怖がってたし

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/21(日) 21:39:55.27 ID:1zeouW1R.net
すでに共演してたってのにびっくりだ その動画探してみる

ウルトラマンといえばゲッターDの三話来てたぞ

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/21(日) 21:48:06.89 ID:MSJ30NLq.net
武蔵登場だっけか
何か色々とありそうだったな

まだ読めてないけど、石川先生版のウルトラマンタロウは読んでみたい
レビューサイトで見たシーンだけど、怪獣に喰われて消化されつつの変身とか怖すぎる

59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/21(日) 23:43:35.43 ID:rfH3/sSC.net
リメイクゲッター小説最新話でゴールがジャテーゴに殺されて退場したか
恐竜帝国乗っ取られて和平交渉も破綻したしどうなることやら…

60 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/22(月) 02:07:14.22 ID:10MuDkw6.net
殺し尽くして生き残るか根絶やしにされるかだろう
號と同じ展開にならない限り、飛焔で隼人が言ってたような感じで

61 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/22(月) 04:46:24.41 ID:TjrOW/TP.net
内心は嫌だったらしいけどあのゴールが人類と和平を結ぼうとしていたことは凄く珍しいと思うんだ

62 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/22(月) 07:18:48.34 ID:10MuDkw6.net
ジャテーゴと言えばドラマCDだと地竜一族を操ってたな
ネオメカザウルスジャキオーの語感の良さ好き

63 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/24(水) 00:13:15.89 ID:cbq5iKRr.net
>>61
どう見てもただの死亡フラグだと思う
恐竜帝国が住みやすい環境は人類にとって住みにくい環境だし、
ニッチ的に見て人類との共存は難しいんじゃないか?

と思ったけど、そうなると、カムイはどうなるんだろう。

ハーフが生まれるってことは遺伝的に近いって考えるなら、
ゲッター線に耐性のある地竜一族は、実は先祖が人類との混血で、
そのせいで人類を嫌ってる恐竜人どもから迫害されてたのかもなー 

64 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/24(水) 00:30:09.60 ID:MZNic3gP.net
地竜族といいカムイといい特異の能力を持つとあまり好かれないのはそこら辺は人類と結構同じだよな
鬼や悪魔みたいな感じで

リメイクゲッター小説に登場するステルバーってレールガンとか高周波振動するナイフとか核弾頭バズーカとか装備してて草生えるんだよなあ

65 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/25(木) 01:13:49.35 ID:aZYHkj8B.net
やったぜ。投稿者:変態糞竜馬 (8月16日(水)07時14分22秒) 昨日の8月15日にいつものチームメイトの隼人(仮名:22歳)と同じチームメイトの弁慶(19歳)と俺(20歳)の3人で浅間山にある早乙女研究所のシャワー室で盛りあったぜ。
今日は明日が休みなんで麓の町のコンビニで酒とつまみを買ってから滅多に人が来ない所なんで、
そこでしこたま酒を飲んでからやりはじめた。
3人でち〇ぽ舐めあいながら持って来たいちぢく浣腸をパイロットスーツ越しから3本ずつ入れあった。
しばらくしたら、けつの穴がひくひくして来るし、糞が出口を求めて腹の中でぐるぐるしている。
隼人にけつの穴をなめさせながら、弁慶のヤローのけつの穴を舐めてたら、
先に弁慶の穴から俺の口に糞をドバーっと出して来た。
それと同時に隼人も俺も糞を出した。もう顔中、糞まみれになった。
3人で出した糞を手で掬いながらお互いの体にぬりあったり、
糞まみれのち〇ぽを舐めあって小便で浣腸したりした。ああ^〜たまらねえぜ。
しばらくやりまくってから又浣腸をしあうともう気が狂う程気持ちがなかなかいい。
隼人のけつの穴に俺のち〇ぽを突うずるっ込んでやると
けつの穴が糞と小便でずるずるして気持ちが良い。
弁慶も隼人の口にち〇ぽ突っ込んで腰をつかって居る。
糞まみれの隼人のち〇ぽを掻きながら、思い切り射精したぜ。
それからは、もうめちゃくちゃに隼人と弁慶の糞ち〇ぽを舐めあい、
糞を塗りあい、二回も男汁を出した。もう一度やりたい。
やはり大勢で糞まみれになると最高だぜ。こんな変態空手家の俺と糞あそびしないか。
ああ^〜早く糞まみれになろうぜ。
長野の浅間山の早乙女研究所であえる奴なら最高や。わしは163*90*53,おっさんは165*75*60、や
糞まみれでやりたいやつ、至急、メールくれや。
土方姿のまま浣腸して、糞だらけでやろうや。

66 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/25(木) 06:29:59.81 ID:ZNjIaA00.net
きたない
せめて内容書き換えて、どうぞ

まぁ確かに、新の連中の歳は弁慶<竜馬<隼人
な気はする
或いは竜馬が最年少

67 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/25(木) 23:02:48.09 ID:C3P/Fubk.net
ホモネタはガチホモ版かやおい版でどうぞ
もしくは某動画サイトとか とにかく身内でやったほうがいい
ここだと笑おうにも笑えん

自分は全員同い年だと思ってた。同い年なのに「なんだこの知能の差は」的な
シリアスな笑いを取ろうとしてるのかと
年齢差あるとしたら隼人が最年長っぽいってのは同意

ゲッターDの年齢は隼人が年長っぽいが武蔵と竜馬はどうなってるんだろうか?

68 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/26(金) 00:34:00.02 ID:GHutfaSZ.net
知能とか頭の柔軟さを見たら
テレビ版:弁慶≧隼人>武蔵>竜馬だな

チェンゲ:隼人>凱≧渓≧竜馬=弁慶>ゴウ?ゴウは不思議ちゃんだから未知数すぎる。後は隼人以外は同格ぽい

ネオ:隼人>翔>凱>(越えられないジャパニーズマウンテンモンキーの壁)ゴウ

新ゲ:隼人>竜馬>弁慶
新ゲ竜馬ってただ教養がないだけで長い目で見れば竜馬に軍配上がると思う

69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/26(金) 07:30:38.31 ID:v5oD7awl.net
チェンゲの號は、敷島博士の分析だと脳のスペックが異常に高いらしいね
真ドラゴンを制御するためとかで
ネオゲの竜馬は出番が少なかったから仕方ないけど、大体の作品の竜馬は
ゲッターロボを改造したり作製したりしてるんだよな
漫画版だと整備してるシーンあるし、テレビでも割とよく戦闘中に修理してる時があったりとか

70 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/26(金) 21:11:12.42 ID:rPNXASRg.net
そりゃゲッター線に愛されてるからな

71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/26(金) 21:27:20.20 ID:v5oD7awl.net
整備してたらゲッター線が働きかけて誘導するんかね
小説版で幼いミチルさんに乗り移った時みたいに

72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/27(土) 22:56:50.55 ID:WGfrsA6w.net
ほう 小説にはそんな描写があるのか
 
普段からむちゃくちゃしてるのに最後には丸く収まってるところから見て
竜馬は常にゲッターの監視下に居る気がする
ほらこう天の声みたいな感じで、ピンチのときとかに心の声みたいになにか聞こえてるとか

やめとこ これ以上はホラーだ


だいぶ間が空いたけど 続き投下します

73 :ゲッターロボGene:2016/02/27(土) 22:58:54.35 ID:WGfrsA6w.net
彼らは格納庫に隣接している待合室から出たのち、連れ立って司令室に向かった 
そこへあわてた様子で一人のメカニックがやってくる。
機体の格納庫に隣接しているということは、当然機体を整備するためのメカニックたちも
そのそばを通ることになる。その体格の良いメカニックはケイの前で立ち止まった。

「ケイ!古田たちを見なかったか!」

「ガイ 私は見てないけど どうかしたの?」

弁慶が率いてきた日本チームは、現在は全員がタワーの機体を整備する役割を担っている。
当然ケイも含めた全員だが、彼女だけはなぜか、もっぱらお茶くみなどの雑用を担っている。
余談になるが、それは司令官である隼人が裏からひそかに手を回したのが原因だ。
彼女がそのうちパイロットになることが分かっていたゆえの対応だったが、
事の全容は隼人本人しか知らない。

さて話を戻そう。目を丸くするケイに、ガイの表情が曇る。

「ゲッターの修理に使うコードを取りにいかせたんだが あまりにも遅いんで見に来たんだ」

それを聞いたケイの顔色も曇った。

「・・・・・・もしかして」

「どうかしたのか?ケイ」

難しそうな顔をする二人に、異変を察したリョウが割り込んでくる。
その時、遠くから、壁に何かを叩きつけるような音が響いた。
ケイはその音に敏感に反応する。

「! 私ちょっと見てくる」

まずケイが駆け出し、ガイがその後を追う。

「あ おい待てよ ケイ!」

リョウがその後を追い、残りの人間も必然的に彼らの後を追った。


ケイとリョウ達が音のした場所にたどり着くと、そこにはシュワルツと数人の部下が居た。
そして彼らの足元にはボロボロの古田がいる 何が起きたのかは説明せずとも分かるだろう。

「チッ サルの仲間がきやがったか」

「シュワルツ!」

ケイが憎しみをこめた目を彼に向ける。彼は取り乱すこともなく言った。

「おいおい 上官に向かってなんて口の聞き方をするんだ? やっぱり日本人はサル以下だな」

あざけりの表情を浮かべた彼と、屈強な部下達に、ケイはかまわず殴りかかろうとする。
最後尾から、遅れてやってきたガイが、彼女を後ろから羽交い絞めにして抑えた。

「あんなのが上官だって?」

露骨に不快感を表すリョウに武蔵が言った。

「あいつは確か ロボット中隊の副隊長だったはずだ 隊長はどうしたんだ?」

「ランバートは あいつは このサル共に殺されたんだ!」

74 :ゲッターロボGene:2016/02/27(土) 22:59:30.68 ID:WGfrsA6w.net
シュワルツの指がケイを指す。突き刺すような気迫が二人を襲った。

シュワルツの怒号を合図に周囲の視線がケイとガイに集まった。

「誤解よ 彼はインベーダーに寄生されていて・・・・・・助けたかったけど ああするしかなかった」

「ふん そういっておけば、死体を見せる必要もない。簡単にもみ消せる。そう踏んだか?」

シュワルツはその碧眼に憎悪をこめて睨み付ける。
 
「またお前ら日本人が 俺の大事なものを奪っていきやがった! つくづく卑怯な奴らめ!」

シュワルツは言葉と共にタワーの壁を強く殴った。それから手袋をきつくはめ直し、拳を作る。

「一人では何にもできねぇ癖に、群れになると、とたんに卑怯で凶暴になりやがる
 俺はそんな日本人が大嫌いなんだ!そんなのに腕を触られたら腕を切り落とすね」

そこまで言ったシュワルツの前に、竜馬が立ちはだかった。

「そんぐらいにしとけよ」

「ほう ずいぶん余裕だな カミカゼさんよぉ」

シュワルツはその指先を目の前の男に向け、挑発するように言った。

「会えて嬉しいぜぇ〜 アンタのことは聞いてる 未だにゲッターなんぞに乗ってる命知らずの特攻バカなんだってな! 
 あんたらがゲッターなんてバケモンを作らなきゃ 一生会うこともなかっただろうよ!」

シュワルツは皮肉たっぷりに、竜馬に詰め寄った。

「違う ゲッターは」

竜馬はそこまで言って言葉に詰まる――化け物なんかじゃない 人を守るためのものだ――
彼の口はどうしてもその先の言葉を吐き出せなかった。

「はっ何が、違う。だ バケモンをバケモンっていって何が悪い バケモンの親玉さんよぉ」

「てめぇ 言わせておけば!」

竜馬が前に踏み出そうとした瞬間、パシンと乾いた音が辺りに響く、
見ると、いつのまにか、竜馬の隣に居たジーンが、素早く踏み込み、シュワルツの頬を平手撃ちにしていた。

「これで、貴様は首をおとさなくちゃならなくなったな」

洗練された手腕は、本人の美貌もあいまって優雅で見惚れるほどだ。
彼女の豪胆さは、さすがのシュワルツの心も動かしたらしい。

「アンタ名前は?」

「ジーンだ で、反撃はどうした?」

「いい名前だな 俺は日本人が大嫌いだが、アンタは名前からして、こいつらとは違うみたいだな」

話しかけてくるシュワルツを気にも留めず、用が済んだとばかりに背をむけたジーン、
シュワルツは何とか足止めしようと言葉を続ける。

「待て、俺はレディとは争わない それが俺の誇りだ」

「そうか それは」

75 :ゲッターロボGene:2016/02/27(土) 23:00:04.71 ID:WGfrsA6w.net
ジーンはその言葉に足を止めると、振り返った。

「いい心がけだな」

その口元が裂けるように醜悪にゆがんでいたのを、見られた者はいたのかどうか。

その刹那、ドゴォンという大砲でも当たったような、重い音があたりに響く。

音の出所はシュワルツの足のすね いわゆる弁慶の泣き所だった。

「!!・・・・・・」

彼はあまりの痛みに悲鳴を上げることすら出来ず、その場に倒れこむ。

その音を発生させた本人は醜悪な笑みを貼り付けたまま、今度は倒れた彼のわき腹に凶器の足を乗せる。

ジーンはその表情に反し、穏やかな声で言った。

「私は白人だの男だのと、上から他人を見下すような権威主義者が大嫌いでな」

その足にだんだんと力がこもり、彼の体をぎりぎりと踏みつける。

「貴様のような強者気取りの馬鹿が、おかしなまねをするから格差が広がるんだ!」

ジーンはだんだんと声を荒げ、それと共に足先でいたぶるように攻撃を加える。

それを遠巻きに見ていたリョウが、何かに気が付いたかのようにハッとすると

竜馬のそばによって来た。

「なあ竜馬」

「ん?どうした」

「さくしゅって何だ?」

彼女としてはジーンを止める気はなさそうである。竜馬は少し考えた後言った。

「俺も知らねえ そういうのは あとでハヤトに聞け」

彼もまた目の前の惨事に目を向ける気はなさそうである。

余談だが、この後、「さくにゅう」と間違えて覚えて帰ったリョウのせいで、ハヤトが飲んでいたコーヒーを

大事な書類にぶちまけるという事件が起こったが、それはまた別の話だ。

さて話をもどそう。

「ジーンを止めないと!」

さきほどまで彼に殴りかかろうとしていたケイが、今度は慌てて止めに入ろうとしているが、

明らかにキレている彼女に触れるのは危ないと、ガイがまた羽交い絞めを続けている。

その間もジーンの攻撃の手は緩まない。しばらくはひたすら蹴り倒していたが、

ジーンはおもむろに、倒れているシュワルツの腕を引き上げ、そこに関節技をかけようとする。

その行動を見ていた竜馬が、それに反応した。

76 :ゲッターロボGene:2016/02/27(土) 23:00:44.32 ID:WGfrsA6w.net
「! おいジーン やめろ!」

(奴を止めてくれ 頼む)

辺りの期待を一心に受けた竜馬が、次に放った言葉はこうだった。

「腕はダメだ」

一見止めたような発言と裏腹に、その顔に浮かぶ凶悪な笑顔に、周囲に失望が広がる。

シュワルツも腐ってもパイロットである以上、ロボットを操作する腕は守らねばならない。

だがほかの部分は知ったこっちゃない。ジーンも彼の真意を汲み、相変わらずひどい笑顔で言った。

「分かった 腹にする!」

「ぐふぉっっ」

そう言ってトドメの一撃を放つと、ドワォという快音と共にシュワルツの体が宙を舞う。

同時に彼の意識も飛んだ。数々の修羅場を潜り抜けてきた上官が、なすすべなく気絶したことに動揺し、

彼の手下たちは哀れにも、あたふたしている。

「まだやるか?」

「ひぃ 嫌だ! 助けてくれ まだ死にたくない!」

彼らは必死に身を伏せ、その場で祈りをささげている。その横を、ジーンら一行は悠々と立ち去った。

そんな中、ガイだけはドサクサに紛れ、すっかり忘れられていた古田を連れて医務室へ向かった。





「竜馬 なんですぐに黙らせなかったんだ?」

ジーンは再び司令室への通路を歩きながら、隣に並んだ男の顔を見つめ聞く。意外に整っている顔をした彼は

赤いマフラーに顔をうずめ、目を合わせようともせず短く言った。

「・・・・・・ああいうのは好きに言わせとけ」

その割には結局手を出そうとした事をジーンはいぶかしむ。しかし彼女が言葉を続ける前に、
リョウが会話に割り込んできた。

「けどよ。古田ってのが殴られたんだぜ! こっちも殴り返さねぇとやられっぱなしだったろ!」

 思い出すと、拳を強く握り、いきり立つリョウを武蔵がいさめた。

「まあまあ 済んだことで そうかっかすんな 美人が台無し」

武蔵が最後まで言う前に、竜馬が重い口を開いた。 

「・・・・・・あいつらが日本人につらく当たんのはな。ゲッターを憎んでるからだ 俺は昔、早乙女研究所に
 いたからな  俺が下手にやり返すわけにはいかねぇだろ?」

その一言に場の空気が重くなる。

77 :ゲッターロボGene:2016/02/27(土) 23:01:22.68 ID:WGfrsA6w.net
リョウとジーンも、前回の騒動の後、タワーが出来るまでの経緯を聞いている。

当然、早乙女博士が前の平和な世界を壊す元凶になったことも、早乙女博士の元で、隼人たちがゲッターを
駆っていたことも知っている。

だからこそ頼りにされているのだが、同時に世界を壊した者として、憎しみも一心に受けていた。

つまり、彼らは本当は、早乙女と関わりのあった竜馬や隼人たちが憎いのだ。

だが、力でも知識でも到底敵わない、しかも戦いの司令官でもある彼らを真っ向から相手にする勇気はなく、
格下と見た人間をいじめて発散しているに過ぎない。

だから、仮に竜馬が力を振るえば、その歪みがタワーに亀裂を生む。そのことを彼は感覚で理解していた。

「そんな顔すんな。俺らがカタをつけるまでの間の辛抱だ。終わったら矢でも鉄砲でも持って来いってんだ。 
 そんときは正々堂々 相手をしてやるさ」

彼は昔のように無理に明るく笑ってから、そばに居たジーンの頭を撫でる。

「ありがとな お前らはこんなこと気にせず 思いっきりやりゃあいい なんかあったら遠慮なく言えよ」

ジーンの顔は、元になった人間に似て、内に秘める感情が顔に出ることはめったにない。

そのジーンが耳まで真っ赤にしてその顔を伏せ、彼の手にその身を任せていた。

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/27(土) 23:05:32.50 ID:WGfrsA6w.net
ここまでで終わりっす

シュワルツはその・・・・・・ホントすまん 婚約者いたのに名前すら出さなくてホントすまん
キャラ崩壊注意とつけとくべきだったかも知れない 何でもするから許して

あと ネタバレになるかも知れないが、二つ言っとくことがある
一つ 竜馬は死にません

結論読者丸投げ派の信徒なもんで
論理的に考えたら死ぬんじゃね?って描写で止めます
竜馬は死んでないと思ってもぜんぜん問題ないんで
そこはセルフで補間してもらえればいいと思ってる

二つ目、ジーンさんには とある秘密があります。
台詞に注目すると分かるかも知れないし、分からないかも知れない。

何とか終わらせて他のに取り掛かりたいな〜と思いながら帰ります

79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/28(日) 01:17:44.22 ID:e2nnoebh.net
搾乳ワロタ

80 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/28(日) 21:23:31.61 ID:B8azzTpv.net

キャラ崩壊で思い出したけど、スパロボ4コマだと隼人は色々いじられることが多いな
スパロボRで母さんのシチューを作るベガに「いい…」と言って號にマザコンと言われる話で爆笑したのを思い出した

81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/29(月) 21:48:27.07 ID:3k6QZ72L.net
作者やでー ひょっとしたら叩かれるかと思って出したけど笑ってもらえて安心したわ

>>79
その後、ハヤトがリョウを注意したら
「だって 竜馬が聞けって」
と誤解を招く言い方をしたせいで 後日、竜馬と話し合い(物理)をするハヤトが目撃された
という裏話を今考えた。

当然ギャグなんで、シリアスの合間に適当なタイミングでぶち込んどく

>>80
隼人さんはネタキャラだから仕方ないね
テレビ版の隼人はミチルさんが死んだ母さんに似てるからゲッターチームに入ったという経歴と一話の名言からして ひいき目に見てもマザコン
他の世界の隼人は知らんけど 完全無欠のキチガイよりマザコンのほうが人間くさくてクスッと笑える
自分が読んだ四コマだと髪型で呼び出されてたのがあったな

82 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/29(月) 21:53:31.58 ID:MpEM/fI3.net
ネオゲで早乙女研究所に行く隼人→道の真ん中に座ってる號→を跳ねる隼人
→ブチ切れる號

がかなり笑えた
いや、元々かなりおかしいシーンなんだけどね

83 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/29(月) 21:57:10.61 ID:85JlhEfC.net
昭和のアニメ版見てないけど
母親が亡くなってるし、それが切欠で父とギクシャクしてるらしいし複雑ではあるんだろうなと

でも、母親を思い出すからというのが恥ずかしいからといってボインちゃんっていうのうは……
昔のニヒルキャラなジョークとしては割りと普通だったのかな

84 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/02/29(月) 22:01:59.41 ID:MpEM/fI3.net
ネタを抜きにして見ると中々クールで格好いいんだけどね
問題は、何故それをスパロボの人物図鑑での声あり台詞に登録したしということで

テレビ版は昔、つべに落ちてた頃に友達の家で観まくってたな
今思えばノリやテンポが初代トランスフォーマーに近いところがあった気がする
主人公が図らずとも外道とまではいかないけど酷いところがあったりとかも

85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/01(火) 02:13:00.86 ID:sD8HhC00.net
作中で自分のことも母親の事も愛さなかったって父親に怒鳴るレベルで
トーチャンとは溝が深かったから
カーチャンに対する気持ちは人一倍強かったんだろうね

カーチャンの死に目にトーチャンいなかったんじゃなかったっけ?

86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/01(火) 06:08:09.82 ID:yxXg8Bbn.net
どうしても間に合わなかったらしい
母親もそれを承知だったので母親自身は旦那を恨んだりはしてなかった

ちなみに隼人の姉はゲッターロボ〜Gにかけて婚約者を亡くしたり重傷を負ったりと
何気にかなり不幸な人だったりする

87 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/01(火) 06:43:00.12 ID:fCEB6Fer.net
東映版ゲッターで一番かわいそうなのは16話最初で一度の凡ミスで処刑されたキャプテンクックさんだろうな
だいたいのキャプテンは多少のミスでもゴールから挽回のチャンスを与えられたのにクックさんだけは問答無用でマグマに落とされたからなあ

そういえばハメのリメイクゲッター小説にもザンキとクックが出てきてたが
クックがラドラの親友で精鋭部隊の一人って設定でなによりザンキのメカザウルスがまさかのガン=カタ使いで大草原

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/01(火) 21:10:40.86 ID:yxXg8Bbn.net
ゴール様は時々厳しいからな
ガレリィ長官も前もって説明しとけよと
ラドラを入れれば処刑されたのは3人だっけな(クック、ラドラ、ザンキ)
人材育成は大事ですよ、ゴール様
恐竜兵士も特攻作戦で多数玉砕してたし、これじゃ滅ぶわ

89 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/03(木) 23:44:03.43 ID:PxIUapTy.net
>なによりザンキのメカザウルスがまさかのガン=カタ使いで大草原

マジンカイザーSKLのオマージュかな?

90 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/04(金) 06:37:46.98 ID:+pCwEXUP.net
スパロボでSKLと新の共演が見てみたいもんだな
前の作品にあった真マジンガーの甲児くんとの合体攻撃みたいに敵に地獄を見せてほしい

91 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/04(金) 22:32:52.74 ID:HjeXkhsP.net
某所のif展開捏造した動画内にSKLと新ゲが共演したのがあったな
テキストのみでロボ乗ってなかったのに完全に地獄だった

92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/05(土) 15:52:31.61 ID:oSPZ3dVo.net
久しぶりにサーガ引っ張り出してこよう

93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/05(土) 21:20:00.02 ID:WL3b9mcF.net
サーガのゲッターロボの力強い感じが好きだな

最近トランスフォーマーにハマってるんだけど、連中って数百万年規模で戦争してるのか
石川世界でもこれだけの年数戦ってる連中はいるだろうけど
よくそんなに戦えるもんだな

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/08(火) 00:46:58.85 ID:y+ug8xvP.net
ハメのリメイクゲッター小説でついにゲットマシン方式の最終後継機が来たな
名前もゲッターロボを超えるっていう意味を込めて「エクセレクター」だって

95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/08(火) 00:55:10.55 ID:/iGtwUgn.net
元々ここにいたとはいえ外部のSSだからあんまりのっていいのかわからんな

ゲッターの大きさって真やGが他のロボモノと比べるといいのかもしれんが
初代は35mでファフナーぐらいしか似たような大きさの知らんな

96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/08(火) 04:17:11.82 ID:xQSlHqz2.net
30m台のロボットって結構珍しい部類なのかもね(自分の知識が足らないだけかもしれんけど)
MSが15〜20数mあたりでスーパーロボットが50m〜ってイメージがあるな

映像化されてる作品での人型(真ドラゴンや巨大ドラゴンは除く)
ゲッターロボで一番でかいのは神ゲッターロボかな
次点だと真ゲッターよりやや大きい偽ゲッターGは60m近くありそうな気が

97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/08(火) 18:32:51.43 ID:WQsP2Jae.net
話外れるかも知れんが、地球防衛軍4.1にて
バトルマシン:プロテウスが大体20mから30mあるんだよね。等身大の人間視点で見ると、それだけでも相当でかい
んで、新規に追加されたメカがあるんだけど、それはおよそ50mあるんだわ
そらもう天をつく大巨人よ。重厚感半端ない

比較画像でジャイアントロボやビゴーが動きの重厚感の割に大きくないのを見て嘆いたこともあったが、ありゃ迫真の出来だったわけだな
とまあ、何がいいたいかって言うと、直立する50mは相当でかいぞっていいたい
ぶっちゃけ20、30mでも恐怖を感じるレベル

そんなゲッターGは空飛んで格闘して武器投げてビーム出す
恐ろしいな!

98 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/08(火) 20:18:54.66 ID:xQSlHqz2.net
デカいロボットだとトランスフォーマーにもちょくちょくいるな
大体が2〜7m前後に対して1000m級のメトロフレックスやダイナザウラーとか惑星サイズのユニクロンとか
尤も、初代トランスフォーマーは大きさの概念が破綻してる時もあるけど(作画ミスなど)

空飛べて分離出来て得体の知れないエネルギーを使ってて時々暴走したりするゲッターロボって
よくよく考えれば属性の塊なんだな

99 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/09(水) 12:35:33.72 ID:ZafKk+BS.net
誰でも乗れる(乗れるとは言っていない
暴走する(進化しないとは言っていない

100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/09(水) 20:51:16.19 ID:ZNGz85w2.net
石川智晶の「不完全燃焼」という曲を思い出したわw
あの曲は妙にゲッターロボに似合ってる部分があって好きだな

101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/12(土) 01:47:14.83 ID:XG1fAv9z.net
チェンゲ久々に見た
ハヤト最後まで一緒に行けてよかったなあホロリ

102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/12(土) 06:38:05.24 ID:cdvoaRQm.net
タワー爆発→吹き飛ばされる隼人を真ジャガーのハサミが回収
→器用な動作でコックピットに→ゲッターチーム復活だ!
→片っ端からぶった切ってやる!→やたら格好いい軌道で合体
→邪真ドラゴンの手を砕いて体内に侵入
→ミチルさん型インベーダーにトラウマを刺激される
→竜馬の責任だと言ったりミチルさんの腰に手を回したりしてる

この上げてから落とす流れ結構すき

103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/12(土) 13:28:09.76 ID:8Sk8I0S/.net
>>94
見てきたがまさかの天使の翼を持つゲッターロボか・・・

104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/12(土) 19:50:05.11 ID:U+991hGg.net
ついでに惑星破壊をやったな

105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/12(土) 20:17:52.98 ID:yger+nob.net
ストナーサンシャインに至ってはチェンゲでは最初ぐらいしかまともに活躍しなかったな

106 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/12(土) 20:19:40.32 ID:cdvoaRQm.net
惑星破壊ってロボットものの一つの到達点な気がする
ゲッターロボだとエンペラーが押し潰したり新と多聞天の戦いの余波で破壊されたりしてるな
あとはファイナルトマホークか
つくづく物騒なロボットだなぁ(小並感)

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/12(土) 20:22:53.55 ID:cdvoaRQm.net
>>105
しかもその一発も相手を仕留め切れて無かったからな
コーウェン君とスティンガー君は逃げたから仕方ないとしても直撃してるはずの
偽ゲッタードラゴンが行動可能な状態だったし、
ストナーサンシャインの犠牲者は早乙女博士だけというのがまた

108 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/12(土) 20:26:50.47 ID:8Sk8I0S/.net
>>104
しかもそれやったのがバスターランチャーみたいな物騒な兵器なんだよなw

チャンバー内正常加圧中って文字があったし

109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/12(土) 20:44:34.33 ID:cdvoaRQm.net
アヌビスのベクターキャノン思い出すな
そういえばジェフティやアヌビスもとんでもない戦闘力だったような

110 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/12(土) 21:42:40.56 ID:8Sk8I0S/.net
あのゲッター小説もついに完結編に突入したな
サブタイ見る限りラスボスはラドラっぽい?

111 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/13(日) 23:11:11.67 ID:OmJ+TAXa.net
異世界に転生するアニメが今期同時に複数あったけど
ゲッターチームが来たら……黒平安ってあったな

112 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/13(日) 23:29:04.18 ID:FfACW1/l.net
ゲッター線がある世界に転生転移したら生きていける気がしない
庇護を求めて研究所に潜入しようにも片手で散弾銃撃ったり凶悪テロリスト押さえつけるようなパワーが必要

113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/14(月) 06:22:20.75 ID:nK/rY/up.net
>>110
最新話みたけどさ、
ゲッター→天使の翼を持つ最強のゲッターロボ

メカザウルス→天使の翼を持つ最強のメカザウルス

これもうわかんねえな

114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/14(月) 22:22:37.29 ID:lPNPqG7L.net
ゲッター世界に転生、というか石川世界だと生きていける気がしないな…
普通に生活してたとしても怪物同士の戦闘に巻き込まれて死にそう

個人的には纐纈城世界が一番怖い
世界観の設定からしてかなりホラーだし

115 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/14(月) 23:19:00.80 ID:Zx+rBJ2U.net
ゲッターに天使の羽と聞いて違和感感じたけど よ〜く考えたら
あいつら最初は町二つ丸焼きにするために使わされてるからむしろ適役だな

ソドムとゴモラはどこになるのか想像するだけで怖い

余談だけど天使の羽ってのは、ワシやタカなどの猛禽類の翼なんだって
ソースは天使の囀りっていうホラー小説 内容はゲッターとは別ベクトルでグロいよ

116 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/14(月) 23:21:51.02 ID:yn0XvUTy.net
恐竜にも羽毛があったとか、進化して鳥になったのもいるとかあったな
最近ならキョウリュウジャーにもそういうイメージデザインのパーツが有るらしいし
司令役が鳥だしね

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/14(月) 23:57:37.70 ID:lPNPqG7L.net
ゲッター飛焔の羽は今までのゲッターとは大分変わってたな
ある意味天使の羽に近いかもしれない
生き物っぽいし

118 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/15(火) 00:53:14.15 ID:c6gAA16/.net
転生ネタといえば保管庫のラ=グース戦線は秀逸だな
これほど生まれたくない世界も珍しいが

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/15(火) 08:39:37.94 ID:sggUCboE.net
まさかのジャックとメリーが戦死かよ……

120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/15(火) 20:48:19.99 ID:c6gAA16/.net
戦争だからね、仕方ないね

ネオゲのテキサスマックのスタイリッシュな外見結構すき
でもガタイが違い過ぎたとはいえメカザウルスにボコボコにされてたのが悲しかったな

121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/15(火) 21:16:05.28 ID:0mmfjzk8.net
ラインバレルの人のゲッターようやく最初の戦いが本格的にはじまったよ
隼人と武蔵の掘り下げ話をやるタイミング明らかに間違っていたような

122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/17(木) 21:34:22.29 ID:aZaKFrkn.net
リメイクゲッター小説がついに次で最終話でラスボスが出て来たけど

ラスボスが遙か太古にゲッター線に駆逐されたとある異星人が総力を上げて作り上げた、惑星規模で全て作成できる人工的な神で
そいつが地球に来てゲッター線に対抗するために爬虫人類を作り上げたらしいな

123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/17(木) 21:51:25.34 ID:9dqvAXBu.net
何故それをここで言うのかね

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/17(木) 21:57:42.01 ID:aZaKFrkn.net
>>123
すまない

125 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/18(金) 02:55:14.49 ID:BRfpEkoP.net
ゲッター線無関係の敵の方が違和感

126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/18(金) 21:50:17.36 ID:5gdvStGH.net
スパロボみたく、別作品の怪物的な存在に挑むゲッターは見てみたい
ゲッターが苦戦する展開は個人的に結構好きだ

127 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/18(金) 21:53:21.57 ID:HaY85nkM.net
強くて無双は格好いいけど
敵の恐ろしさをちゃんと描写しないといじめチックになるし

そもそも、どのゲッターも基本的に苦戦を強いられるとか言うのも多いからな
そもそも敵が格上だからキチガイじみたゲッターを使うとかだしな

128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/18(金) 22:41:38.84 ID:5gdvStGH.net
無敵戦艦ダイの絶望感は半端じゃなかったな
それまでのメカザウルスを圧倒するデカさの上、ゲッターロボをフルボッコにしてたし
唯一与えられたダメージも、眼球をドリルで抉って、
しかもそれで僅かに怯ませただけっていうのがなんとも

129 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/19(土) 02:48:22.78 ID:ZY8Jr1b0.net
サーガ読み直してたけど大体敵が強くて大丈夫かってレベルでボコボコにされるイメージ
Gとか真とかその後のパワーアップが爽快だけど

130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/19(土) 14:26:23.54 ID:1rGfqlu1.net
関節が割られたりとかよくあるな
武蔵の特攻とかも見てて思うけど、半壊以上の状態でも武器が
作動するとか凄まじく頑丈だな、ゲッターロボは

131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/19(土) 21:02:13.18 ID:WJZq9tGv.net
個人的には漫画版のゲッターと敵のバランスは、ブッチギ状態の真とか除けば
ゲッターロボ大決戦ぐらいのバランスだと思う
あいれはタイマンなら大抵の敵はそこまで苦戦はしないけど複数で来られるとかなり困るし

132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/19(土) 22:25:44.60 ID:1rGfqlu1.net
確かにそんな感じするな
タイマンなら負けないけど3体くらいこられると結構きつい

133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/19(土) 23:33:28.37 ID:08WTJodq.net
>>131
そもそもゲッターロボは宇宙開発用とかなしにしても、合体機構踏まえても武装が貧弱過ぎる
ミサイルマシンガンとかレーザーキャノンみたいな外付け兵器があるならともかくマジンガーみたいに各形態に飛び道具系内蔵武装が少ししかないし集団戦には無理がある

134 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/20(日) 07:00:09.27 ID:+c55K+0M.net
その点ゲッターロボGは無双のイメージがあるな
ウザーラ内でパワーアップもしたのか数十体の百鬼獣を撃破しとるし

135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/21(月) 09:07:32.77 ID:m+ZmmG1G.net
気付いたら3月もそろそろ終わりで
前からまた一月以上空いたけど、気ままに生きてる人らの話を落とします

136 :流れ者達の平凡な日常:2016/03/21(月) 09:11:02.15 ID:m+ZmmG1G.net
轟音が鳴り響き、世界の一部が砕け散る。
灰色の霧となって消えていく世界の一角より、黒い影が旋風と共に飛び出した。
影は二つあった。

「使い魔野郎が。手こずらせやがって」

ヒトガタの影が呟く。
呼応するように、使い魔と呼ばれた影は動いた。
異界を照らす黒色の灯りが、その全貌を少年の視界に曝け出す。
腐敗の道を歩む臓器に似た赤黒い塊から、蜘蛛の脚が生えていた。
だが8本ある内の5本は既に半ばほどから欠損しており、ささくれた断面からは紫の体液が漏れている。

「アニメや漫画よりも、ずっと変な形してんなぁ」

その言葉の直後、全長80センチほどの使い魔の身体は、
僅かな原型だけを残して破砕されていた。
右の拳を異形の挽肉から抜くが早いか、少年は今度は背後へと腕を振るう。
細くも逞しい腕の、折り曲げられて刃のような鋭さとなった肘の先端で破裂音が生じた。
耳障りな悲鳴を上げて彼の足元に落下したものは、先の異形と同じ形をしていた。

踏み付けにてトドメを刺すと、ナガレは周囲を見渡した。
軽い一瞥であったが、彼の眼は自身に迫る複数の異形を確認した。
同じくして、彼の鼓膜がある音を捉えた。
金属が擦れる音だった。

「何バカな事を言ってやがる。夢と現実の区別はちゃんと付けやがれ」

頭の中に響く声に対して、ナガレは脚を撓めて上へと跳んだ。
瞬時に身長の倍程度の高さへと飛翔した少年の足の爪先のすぐ近くで、鎖の束が渦を巻いた。
渦の中には、捕縛された複数の使い魔がいた。
分解させた槍の柄を杏子が軽く引くと、鎖に莫大な力が加わった。
耐久力の限界まで締め上げられた使い魔の肉が破裂し、体液を撒き散らした。

137 :流れ者達の平凡な日常:2016/03/21(月) 09:15:06.52 ID:m+ZmmG1G.net
「油断すんな。まともに齧られたら、あたしらでもヤバい」

槍を振るって残骸を吹き飛ばしつつ、跳躍。
ナガレよりも先に立つ。
守る為ではなく、より多くを殺戮するために。

先に出た杏子の上方より、複数の使い魔が迫る。
長槍が煌めき、切っ先の十字がそれら全てを両断した。
降り掛かる汚液を避け、結界の奥へと進んでいく。
僅かに遅れ、ナガレも彼女に続く。
その間にも、異形の群れは迫ってきたが、二人の魔人を止めるには至らなかった。

「おい、クソガキナガレ。もっと早く走れねぇのか?」
「まだこいつに慣れてなくてな。近い内に追い抜いてやるよ、魔法少女」
「ワケの分かんねぇコト言ってんじゃねえ」

軽口と挑発を述べつつ、槍と斧が振られていく。
その度に使い魔達が残骸となって床に散らばり、無残な堆積物が量産される。
骸の山と体液の河を作りながら、少女と少年は異界を進む。
二対の鋭い眼光が、聳える扉を捉えた。

「邪魔だ!!」

長槍の刺突が扉を破砕すると、開けた空間が広がった。

「けったくそ悪い臭いだな」
「…あぁ、景色もな」

少年と少女の身を叩いたのは、生臭いほどの命の匂いだった。
床面には無数の細長い葉が生い茂り、蔓と蔓が絡み合い、大木のように聳えているものまであった。
転がる複数の髑髏の眼窩から伸びた蔓の先端で、赤紫色の花が咲いている。
それは、剥き出しになった内臓に見えた。
葉脈は鉛筆程の太さを持ち、脈動さえ確認できた。
葉脈の蠢きと共に、臓物状の花弁が収縮し、腐敗の匂いを振りまいている。

嫌悪感を宿した両者の目が、鋭く動いた。
視線の先には、撓る太い枝があった。
枝の上には、巨大な瘤が生じていた。
それの中心には、巨大な眼球があった。
次の瞬間、伸ばされた槍に枝は切り裂かれ、赤紫の液を散らした。
肝心の標的は、間髪の差で退避していた
その正体が何であるかは、考えるまでもない。

138 :流れ者達の平凡な日常:2016/03/21(月) 09:22:40.51 ID:m+ZmmG1G.net
「逃がすな!!」
「うるせぇ!んなこた分かってる!」

跳ね回る蚤のような動きで、魔女は木々を移動していく。
その度に木々は揺れ、無数の葉を振り落とす。
落ちていく葉に変化が生じていく。
地面に近付くに連れ、表面を泡立たせ、身を増殖させていく。

「そらよっ!」

成形が完了し、牙を剥き出しにした使い魔の右から左へと戦斧が一閃。
同様に接近していた使い魔も巻き込み、4つの肉片が生成される。

それとは別の方向から、複数の使い魔が杏子に迫った。
真紅の衣装の末端部分が霞み、破裂音が続いた。
背中から肉の裂け目を見せ、使い魔達が骸となって弾け飛ぶ。
邪魔者達を排し、虚空となった空間に杏子の拳が突き出されていた。

「やるじゃねえか」

こちらは、肘鉄と膝蹴りを同時に使い魔に叩き込んでいる。
巨大な圧力に耐えきれず、使い魔は風船の様に破裂した。

「ちょっと殴り方を練習したのさ。あとでテメェにもくれてやる」
「そうかい。でもタダじゃ悪いよな?」

殺気が高まりつつある中、一対の魔人が異変に気付いた。

「ぐぁっ」
「ぐぅっ」

似たような苦鳴を上げ、杏子とナガレが反発する磁石の如く反対方向へと吹き飛ぶ。
続いて、その隙間の地面には巨大な質量が激突した。
撒き散らされた異界の土と砕け散った葉の中で、異形が鎮座していた。
腫瘍じみた肉塊をベースとし、血管の浮き出た眼球が中心に嵌め込まれているといったところは
眷属たる使い魔のアップグレード版というところだが、
身体から伸びる手足に相当する部分は、血管とも葉脈ともつかない
毒々しい赤紫色の管の束となっていた。

襲来した魔女を相手に、少女と少年が得物を構える。
彼らの右と左の肩口は、薄く切り裂かれていた。
本体の落下より前に到来した管状の腕によるものだった。
管の表面は平面ではなく、無数の鋭い突起で覆われていた。
少し遅れていれば、肩どころか半身をもぎ取られていたかもしれない。

139 :流れ者達の平凡な日常:2016/03/21(月) 09:27:41.15 ID:m+ZmmG1G.net
「不細工な野郎だ」

負傷の痛みなど無いのか、現れた魔女を前にナガレは鋭い歯を見せて笑っていた。
魔女を獲物として見ているということは、容易に分かった。

「御託はいからきっちり働け!猟犬!」

自分も似た表情を浮かべている事に気付いているためだった。

降り下ろされる両腕の側面を2体の人影が駆ける。
砕け散った異界の土へと、魔女の上空からの影が降りていた。
杏子は一跳びで、体高4メートルの魔女の上空へと昇っていた。

地へと深々と突き刺さった腕による迎撃よりも、魔人たちの刃の方が速かった。
斧と槍が、魔女の体表に裂け目を入れた。

眼球の直ぐ下の唇を震わせて魔女が叫ぶ。
異形の悲鳴の直撃を受けつつ、ナガレが上から下へと滑らせていた刃を引き抜き、左から右へと一閃。
残酷な十字を眼球に刻まれた魔女が盛大な悲鳴を上げた。
悲鳴ごと、肉が内側から切断された。

切断面から、十字の刃の切っ先が見えた。
1メートルほど柄を伴って肉より出でた後に反転、再び肉に埋没し、縦に横にと切り刻む。
殺戮の旋風が魔女の全身を覆い尽くし、鋭角に近い断面を見せて魔女の肉片が地に注ぐ。

散らばり消え行く肉片を、杏子は静かに見下ろしていた。
赤い炎を宿した、氷の目付きだった。

「弱ぇな」

ほらよ、と続けて、ナガレが黒い物体を放った。
「ああ」と繋げて、杏子は受け取る。
黒い卵型の宝石、グリーフシードが彼女の手の中に握られていた。

「ハァ…」
「んだよ、そのしけたツラは。良かったじゃねえか。楽に済んでよ」
「うるせぇ。弱すぎて拍子抜けしてんだよ」

異界の消滅に合わせ、杏子は変身を解除した。

140 :流れ者達の平凡な日常:2016/03/21(月) 09:38:26.81 ID:m+ZmmG1G.net
顕れたのは、寂れたショッピングセンターの一角だった。
テナントは無く、階自体が空室となっており、
至る所に立ち入り禁止のテープが巻かれていた。
その内側には、古い椅子や机が乱雑に並んでいた。
かつての賑わいの面影は微塵もなく、結界を消し去ったというのに鬱屈とした空気が満ちている。
長居は無用と行動に移しかけた時、異変に気が付いた。

「…くそったれ」

ナガレの声が、それに続いた。
通路の奥に、彼の視線は向けられていた。
そこに目をやった杏子も、言葉の意味に気が付いた。
チカチカと未練がましく灯った照明に、それは照らされていた。

「…あたしが先に行く」

少し逡巡し、ナガレは頷いた。
杏子が先に歩を進め、ナガレが続く。

両者の鼻孔を掠めるのは、血臭だった。
近付くに連れ、匂いは濃くなっていった。
身体から溢れ出したものに、汚物も多分に含まれているためだった。

「災難だったね」

床に座り込むものの背後に立ち、杏子が告げる。
緑色の髪の毛をした幼子がいた。
纏った服も、暗緑色のワンピース。
緑の色に、両者は先程の異界を連想されずにはいられなかった。

幼子の前には、血の海が広がっていた。
床の色が分からないほどたっぷりと溢れた液体の真ん中に、人間の残骸が転がっている。

上半身と下半身は、腹筋を削ぎ落とされた腹の奥から溢れた臓物によって、辛うじて繋げられていた。
両手両足は正しい位置にはなく、肘と膝の辺りで無惨に捻じ切られ、
骨と骨との接合部分を剥き出しにされていた。
仰向けになった胸部は、胸の肉と肋骨が全て剥ぎ取られ、
内部に据えられた肺と心臓を晒している。
そこから少し上の、辛うじて茶色の頭髪と分かる頭部に描かれた死に顔は、
ゆっくりと嬲り殺しにされた事を物語るように、苦悶と絶望に満ちた顔付きで固まっていた。

141 :流れ者達の平凡な日常:2016/03/21(月) 09:44:32.61 ID:m+ZmmG1G.net
「だけど、泣いても喚いても家族は帰って来やしねぇ」

家族と言ったのは、その死骸の近くに、女の下半身が転がっているのを見つけたためだ。
腰の辺りから上は、どこにも見当たらなかった。

「運命と思って、諦めな」

最後の一言が、幼子の背に当たり、消えた。
突き放すような、虚無を孕んだ声色だった。

「うん」

小さな頷きをし、幼子が振り返る。
明瞭な発音に、杏子の身が強張った。
恐怖による声の震えや動揺が、その声からは感じられなかったのである。

「わかったよ」

幼子の青い瞳が、杏子とナガレを映していた。
彼女のその眼からは、涙の痕跡が窺えなかった。

「パパ、ばいばい」

向き直り、立ち上がる。
そして、骸となった父親の顔に手を伸ばす。
しかし、長さが足りなかった。
腰も曲げ、必死に体を伸ばしていく。

「あっ」

無理に伸ばしたために、バランスが崩れた。
血の海へつんのめりかけた幼子の身体が、宙に浮く。
しかし、落下はしなかった。

「気ぃ付けろ、ガキ」

後退し、幼子の脇の下を捉えた手をゆっくりと下ろす。
幼子が自分の足で立てることを確認してから、杏子は手を引っ込めた。
その身体は、驚くほどに軽かった。

142 :流れ者達の平凡な日常:2016/03/21(月) 09:48:03.51 ID:m+ZmmG1G.net
「たすけてくれて、ありがとう」

小さな身体で、幼子はめいいっぱいのお辞儀をする。
思わず、杏子も軽く頭を下げていた。
下げつつちらりと背後を見ると、ナガレも似たような事をしていた。
だがこちらは軽くではなく、深々と頭を下げていた。
顔は見えなかったが、混乱していることは分かった。

頭を上げる前に、幼子の膝が震えた。
糸の切れた人形のように崩れる身体を、杏子は抱き抱えた。

「…ゆま、おなかへった」

杏子の腕の中で、幼子は項垂れている。
安堵によるものか、青い瞳を宿した眼は閉じられていた。
そして、浅い呼吸音はやがて、寝息へと変わっていった。

「……」
「……」

無言で、視線を交差させる杏子とナガレ。
分かったのは、互いに困惑しているということだけだった。

悩んでいる内に、人の声が聞こえ始めていた。
回廊を歩く音もする。

少女と少年の前には惨殺死体が。
そして手元には気を失った幼子がいる。

両者に残された道は、一つしかなかった。









つづく

143 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/21(月) 09:51:14.63 ID:m+ZmmG1G.net
ここまでで
今回の話の大体は初代おりこ☆マギカ一巻の開始から15ページくらいまでの出来事です
読み返してみると凄まじく顔芸が多いな、この漫画(おりこマギカ)

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/21(月) 11:27:52.10 ID:SdTW3004.net


145 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/22(火) 07:55:59.61 ID:odVenSHB.net
ハメのリメイクゲッター小説がついに完結したけどあまりにもアレすぎて(バッドエンド的な意味で)戦慄した…

146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/22(火) 21:22:56.38 ID:ZlxGeQyi.net
ゲッター線恐ろしや

宇宙的恐怖だな

147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/22(火) 21:34:19.95 ID:zrmd7SVn.net
恐ろしいことに宇宙の法則に従った存在なんだよな
正体は魔獣戦線に出てきた神の一柱かそれが作ったものなんだろうし

148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/22(火) 21:54:24.32 ID:ZlxGeQyi.net
真ゲッターもそう言われてたな

ゲッター線の存在が異常というか異質なのは新だな
改めて見てみると完全にラ=グースポジションていう
他の作品だと生命だから仕方ないかで割り切れる部分もあるけど
新のゲッター線は地獄を作り続ける悪魔みたいな存在になっとるし

149 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/22(火) 23:27:14.98 ID:odVenSHB.net
小説でゲッター線が主人公達人類を失望、見限った結果が完全敗北して地球滅亡したラストだったがあとがきで作者が一つの結末として意図的にそうしたらしいね

そしてあの作者がライフの人だった驚き

150 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/22(火) 23:29:52.65 ID:ZlxGeQyi.net
ゲッター線「竜馬がいないやん!竜馬に会いたかったから世界作ったの!」

割りとこんな感じで宇宙を滅ぼしてそう

151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/23(水) 07:21:12.39 ID:F7g68cq8.net
號の時点だとゲッター線は宇宙の意思みたいなものだったし、アークでも明確にゲッター線の意思であれをやってるのかはぼかされていたと思ったけど
ある意味二次創作でキャラ付けされたようなものなのかな、現在のゲッター線のイメージっていうのは

152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/23(水) 07:47:24.76 ID:TQZteUD4.net
時々ヤンデレって言われるけど、そう思うようになったのは、個人的には新からだな
ただ不気味さで言えば、作品全体の雰囲気の暗さから漫画版真ゲッターの時が一番怖い気がする
この作品からゲッターの宇宙規模の殺戮が始まったし

153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/24(木) 01:26:16.03 ID:kt39otb4.net
ポケモンとかの育成要素があるゲームの廃人がようやく見つけた
超理想的な個体がゲッターから見た流竜馬みたいなものかな

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/24(木) 04:15:06.60 ID:l91I7iV1.net
>>149
虚無らず終わらせただけでもある意味凄いな

155 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/24(木) 06:16:37.51 ID:9kRJDnNa.net
>>153
その例は、かなりしっくりくるな
竜馬を生み出すために無数の宇宙の残骸や地獄が生まれてそう
新の地獄変もその一つか

ポケモンといえば保管庫のポケモンネタが面白すぎる
一岩さん、なにやってるんだw

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/24(木) 15:50:14.97 ID:A596gfnF.net
ゲッター線がポケモン廃人だとおもったら
なんだか愛着湧いてきた

157 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/24(木) 21:18:46.50 ID:9kRJDnNa.net
ゲッター線「ショタ竜馬作ったわ」→偽書
ゲッター線「魔獣っぽいのになった」→チェンゲ
ゲッター線「僧兵スタイルで」→ネオ
ゲッター線「ケン・イシカワから色々と」→新

なんかベルセルクの深淵の神みたいだ

158 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/26(土) 09:44:34.48 ID:G/tOlL0H.net
>>149
一方ガイアーの人は流竜馬モデルのオリ主でガンプラバトルを書いていた

159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/26(土) 13:00:59.20 ID:FnzUvcKG.net
>>158
なんか対称的な感じに思える
ガイヤーの人(というか大体のゲッター作品の二次書く人は)はゲッターの伝統に重んじているに対してライフの人はなんか反逆児的なタイプだな

160 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/27(日) 02:04:09.25 ID:+osLnGHL.net
作品同士のパワーバランスとか難しいよね

161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/27(日) 11:41:38.00 ID:kTzQ8a+X.net
>>149
気になって見てきたが救いが無さ過ぎる終わり方だったわ…ヒドス

162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/27(日) 13:41:40.84 ID:+osLnGHL.net
バッドエンドのゲッター作品とは珍しいな(本編もバッドエンドといえなくもないが)

163 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/27(日) 16:40:31.14 ID:kTzQ8a+X.net
あとがき曰く作者が最近のケンイシカワ要素なゲッターは見飽きたから真逆にしたらしいね

164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/27(日) 20:02:11.80 ID:+osLnGHL.net
イシカワ世界の過酷さは異常だからな
それに順応出来てる連中はもっとヤバいから翻弄される様子も面白いかもね

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/27(日) 20:43:04.96 ID:kTzQ8a+X.net
>>164
強い敵→やってやるぜ→苦戦の末こちらが勝つ→新たな強敵登場→ならまたぶっ潰すまでよ

これの繰り返しだからな

166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/27(日) 21:13:25.10 ID:+osLnGHL.net
数で圧倒的に押されてるのに爆発等で押し返したりとか
チェンゲも強い敵というか数で苦戦するのが多かったな
「これじゃキリがない!」って台詞もよく言われてた

167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/28(月) 03:57:57.30 ID:ti+Kc4tJ.net
>>162
桜多版もある意味バッドエンド?

168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/28(月) 07:12:50.08 ID:MjZ6Xyo1.net
ゲッターチーム死んじゃったからなあ…
初代アニメ版も初期案だと隼人以外死亡だったみたいだし

169 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/28(月) 09:24:09.51 ID:ti+Kc4tJ.net
>>168
確か竜馬が真面目すぎてつまらないから殺すかみたいな話になったけどスポンサー側が大反対して決めた結果が武蔵だけ殺すことになったんだよな

ところであの小説ってあとがきでエンペラーが過去にも未来にも存在しない宇宙で適応する生物をひたらすら探し回っているらしいな

170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/28(月) 16:17:09.74 ID:/8gY3VEZ.net
好きなロボアニメの一つであるマジェスティックプリンスが続編を映画でやるらしくて喜んでいるけど
アレは敵がアーク出てきた未来の人類みたいな奴らだったな

キャラデザつながりでファフナー2期で島に残ったファフナーが使えるようなった力って
ゲッターでも幾つかは真似できそう

171 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/29(火) 01:01:34.73 ID:ny4ImNNP.net
映画やるのか
未見だったけど見てみるかね

トランスフォーマーの大ボス、ユニクロンの設定をwikiで見たけど、時天空みたいな存在で草
時天空やラ=グースもそうだけど、スケールがでかすぎて宇宙が単位に思えてくるわ

172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/31(木) 01:29:44.63 ID:TYpKxAID.net
ゲッターロボの操縦難易度(負荷を除く)ってどのくらいなんだろうか
新を見る限りだとかなりシンプルなコックピットになってるけど

173 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/31(木) 05:32:26.64 ID:4qnL8JWQ.net
>>172
ゲッターロボに限らず基本的に特機か軍用機によって違いが出ると思う

174 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/03/31(木) 23:59:20.43 ID:IvxvnT7I.net
>>172
漫画版とOVAしか知らないけど極端に難しいってことはなさそう
隼人が被せられた電子頭脳が初代の時点であること考えると
自動化も結構できるだろうし

ただ、その分力を引き出せるかは別だろうし
素人とベテランでは結構な差がでるとおもうし
特に合体とか初代VSGでやったように合体時間で致命的になってるし

175 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/01(金) 01:02:05.77 ID:8SFmETif.net
チェンゲで竜馬が乗ったゲッターの強さは凄まじかったな
実質的な出番が一話限りなのが残念でならない

176 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/01(金) 09:21:56.55 ID:dVdPyDcN.net
そういえば完結したハメのオリゲタ小説のあとがきで作者が主人公達がゲッターロボの合体変形を使いこなせるまでの過程ってあまり書かれてないって突っ込んでたな

177 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/01(金) 17:21:50.83 ID:8SFmETif.net
ゲッター號だとそれなりにリアルに描かれてたな
変形というより合体訓練で精神的にまいったりとか

178 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/02(土) 00:57:49.10 ID:SKts9449.net
一騎当千って三国志ものがあったなあ
まだシリーズ続いているらしいけど褐色の娘しかしらんな

179 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/02(土) 00:59:33.61 ID:SKts9449.net
すまん誤爆した

三国志関係ならアークに孔明がいたな
まあ、結局中華要素は見た目と名前以外はほぼないけど

180 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/03(日) 07:42:35.92 ID:/U+0ytvp.net
そういえばゲッターには褐色の女の子っておらんな
女の子自体が少ないといえばそれまでだけど

181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/03(日) 07:56:30.68 ID:tTNN/v/7.net
>>180
そもそも竜馬達初代ゲッターチーム以外が稀少な存在だし

182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/03(日) 09:42:09.81 ID:/U+0ytvp.net
ゲッター號までを見てると號の方が選ばれてる感じもするんだけどね

183 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/03(日) 10:46:25.33 ID:tTNN/v/7.net
けど人気とそれによる扱いでいったら竜馬の方が圧倒的に上なんだよなあ

184 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/03(日) 12:02:38.56 ID:/U+0ytvp.net
ゲッターに限らず、初代主人公って強いからな、色々と

185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/04(月) 20:32:55.33 ID:zh+UvOR2.net
あかまなまやはたまなやなかあはやなたにゅにたまなやまぬかまやなかやまやにや

186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/06(水) 12:54:42.83 ID:miASoZWR.net
ゲッターDの話題が全く振れられない件について

187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/06(水) 13:17:07.30 ID:t4XaUEBp.net
まだ序盤だからじゃないかな?

188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/06(水) 13:45:25.33 ID:Onsd/th+.net
序盤だからとは思うけど
よんでてもうちょい話題にできることが欲しいなぁとおもう

最新号だとゲッターの顔が般若みたいな口から
見慣れた感じのになったくらい?

189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/06(水) 13:50:41.34 ID:miASoZWR.net
正直そろそろまたアニメしてほしい気持ちがあるが円盤が売れる売れないという観点から行くと出しにくいのかもな

190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/06(水) 16:35:31.92 ID:t4XaUEBp.net
確かに映像化されたゲッターはまた観たいなぁ
そういえばチェンゲもう少しで20年前の作品になるのか
新も12年前で

191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/06(水) 16:49:21.39 ID:Onsd/th+.net
ラインバレルでアニメ化実績ある2人で連載してるから
あわよくば…とは思ってるんじゃないかな
これは自分の希望も含めてだけどw

192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/06(水) 17:22:52.21 ID:VLP5E7bp.net
ゲッターDは連載始めてから数ヶ月だけど
テンポが凄く悪く感じる
隼人武蔵の過去編を挟んだからだろうけど
伏線回でもあったからな
あと一話以外のページ数が少なめに感じる

193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/07(木) 07:51:56.94 ID:io5ykFlS.net
それにしてもゲッター乗りの過去が掘り下げられるっていうのは珍しい
今までの作品だと、竜馬の家庭環境の一端とか小説での隼人ぐらいしか描かれてないな

194 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/07(木) 08:24:31.34 ID:ZTkRnoa9.net
そういえばリメイクゲッター小説の主人公って三号機乗りにいじめられるような弱気な子だったけどそんな経緯を持つタイプの主人公ってゲッターロボどころか古今の主人公ではあまりいないよな

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/07(木) 20:58:22.12 ID:io5ykFlS.net
気弱な主人公といえば、グレンラガンの初期のシモンを思い出すな
ゲッターロボのキャラだと基本的に気が強いというか精神力が高いな
個人的には號で米軍基地のゴミ漁りしてた古田がシュワルツに抗議したあたりが印象的だ

196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/08(金) 07:58:09.57 ID:3UyoUUTZ.net
>>194
エヴァのシンジみたいな主人公を嫌う人は多いみたいだしやはり好かれないんだろうな

ましてやゲッターでの弱気キャラは全身死亡フラグみたいな物だし

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/08(金) 12:44:04.05 ID:F3Dcx0pc.net
ゲッターだと一般人でもそれなりにメンタルが強いな
アークで目の前で両親が蟲化した子供らが泣きべそ程度で済んでるのには驚いた
拓馬の質問にもはっきりと明瞭に答えてるし

198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/09(土) 22:26:45.82 ID:Sfy+7frZ.net
ゲッターロボ號を読み返してみると、號の頑丈さに驚く
延々と攻撃を庇い続けてたのによくあれだけ動けるもんだな
あと何気に、號の状態で長距離を飛行可能とか性能高いな

また間が出たけど、拾いものをした家無し達の話を投下します

199 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/09(土) 22:29:53.04 ID:Sfy+7frZ.net
「なぁクソガキさんよぉ。そのお荷物をどうすんだ?」

ポニーテールを揺らしつつ歩き、チョコレート菓子を食みつつ杏子は傍らの少年に問うた。

「最初に担いで連れ出したのはてめぇだ、魔法少女」

猛禽の眼で杏子をギロリと睨みつつ、ナガレは歩く。
その背中には、幼い身体が一つ。
暗緑色の髪の毛をした幼子が、小さな寝息を立てていた。
起こさないようにするためか、両者は声を発していない。
互いの睨みと眼光で、何を言っているのか大体分かるようになっていた。
無論、以心伝心という訳ではない。
会話の大半が幼い悪口と戦闘関連であるために、予測の幅が狭いのであった。

歩きつつ、更に真紅と黒耀の視線が交差。
数十の悪意の応酬の果てに責任の擦り付けあいが不毛であることに両者は気付いた。
ナガレは後ろに回していた左手を戻し、人差し指で胸板を小突き、杏子を見る。
杏子も視線で応答。
了解の意を伝えた。

「警察に連れてく。今の内に交番の前にでも置いとけばいい」

それを声には出さず、彼は心で呟いた。

「薄情だな」  

それを読み取り、杏子も思念で返した。
その音無き声色には、苦さと棘が。

「その役は俺がやってやるよ。てめぇは先に帰るか時間でも潰してな」
「言われるまでもねぇ。
 つうか、せめて聞くぐらいはしろよ。シャコウジレイってのがあるだろ?」
「どうせ断るつもりだろうが。
 それに、てめぇが警察にとっ捕まったらそれこそめんどくせぇ」

ナガレの言葉に、杏子の返答がしばし途切れた。
警察の厄介になるというところで、思い当たる点があった。

200 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/09(土) 22:34:24.00 ID:Sfy+7frZ.net
「余計なお世話だ。今度はもっと上手くやるさ」
「あ?そっちじゃねえよ」

あっさりと否定するナガレであった。
それなりの思いがあって返答した杏子は、肩透かしを喰らった気分だった。

「魔法少女ってのがバレたらどうすんだ?下手すりゃ研究所送りだぞ?」
「は?研究所?」

聞き慣れないにも程がある単語を投げられ、杏子は言葉に詰まる。
それを気にせず、彼は続けた。

「魔法少女ってのは珍しいんだろ。新聞にもアニメの番組欄にしか、魔法少女は載ってねぇ」
「そりゃそうだろ。あたしらのことは一般には知られてねえからな」
「上手く溶け込めてんな。中々出来るのことじゃねえぞ」
「お褒め頂き光栄だね。そんで、その研究所とやらに送られるとどうなる?」

多分の不信感と、僅かな恐怖が杏子の好奇心を煽っていた。

「ああ。研究所ってのはヤベぇぞ。解剖に改造、拘束と監禁、拉致や麻酔と分解。
 それに何の役に立つか分からん研究や危険な妄想、液体や氷漬け大好き人間どもの巣窟だ」

どういうリアクションをしていいのか杏子には分からなかったが、
捕獲され、為すがままにされれば地獄が待つことだけは分かった。
捕まる気もしなければ拘束されるつもりも無かったが、これは確かに面倒そうだった。

「まるで見てきたみてぇじゃねえか。テメェの故郷かなにかか?」

とりあえずということで、問う。

「まぁ10分の1くらいは外れちゃいねえよ。つうかこれは前に話したはずなんだが」

言われてみれば、そんな気もしていた。
思い出そうとすると、例の如く頭痛が走った。

「あー、もーいい。テメェの話なんざ、一々覚えていられるか」
「覚えの悪さまで、俺のせいにするんじゃねえ」

話は数度に及んでいるらしく、ナガレからしたらこれは当然の反応だっただろう。

201 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/09(土) 22:38:24.36 ID:Sfy+7frZ.net
「聞きたくもねぇ与太話なんざ、そんなもんだよ」
「てめぇがしろって言った時にしか話してねぇはずなんだが」
「じゃあそれがおかしいのさ。テメェの記憶違いさ」
「そういや知ってるか。頭を良くするには刺激を与えるのがいいんだとよ」
「それならあたしも知ってる。効率的な刺激の与え方もな」

剣呑な雰囲気が、両者の間で編み込まれていく。
その繊維は、殺意と戦意で出来ている。

「それじゃ話がはええな。帰ったら実行しようぜ」
「負けた方が金と飯の調達な」

この時点で、両者の頭脳は一応の相棒を撃滅する手段の捻出に演算能力が傾けられていた。
そのため、継続されていたある事柄が蔑ろになっていた。
それらのやり取りは、声によって行われていたのである。

数歩歩き、びたりと止まる。
それに気が付いたのである。
杏子はゆっくりと視線をそちらへ流し、ナガレは首を左に向かせた。
ボサついた暗緑色の前髪の奥に、澄んだ青色の瞳を宿した双眸があった。
それらは、少年と少女の姿を映していた。

「おはようございます」

眠そうな声で、幼子は言った。
反応に困り、二人は一時、肉の柱と化していた。

「…おはよう」

距離が近いせいか、ナガレの方が先に回復していた。
だがその声は、やや上擦っていた。

「…おなかへったよ」

杏子は口に咥えた棒状のチョコレート菓子を唇で玩び、上下に揺らした。
数百メートル程先のビルの2階に、ファミリーレストランの看板が見えた。
時刻は13時30分。
中途半端な時間且つ平日ということもあり、窓から覗く人影は疎らだった。
其処へ向けて歩き出す杏子は、首を傾げて振り返る。
この時もまた、言葉は必要なかった。
金はテメェが出せと、真紅の瞳は告げていた。

仕方がないとばかりに軽い吐息を漏らし、彼はその後に続いていった。

202 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/09(土) 22:43:25.09 ID:Sfy+7frZ.net
入店し、店員の案内に従い席へと座る。
並び方をそれぞれの髪の色で表せば、

緑机赤
黒机

の配置となっている。
半ばほど夢の世界に入っている幼子の胃が、悲鳴の様な音を挙げた。
ナガレが幼子に注文を聞こうとした時に、杏子が手を挙げた。
それに気付いた若い女性店員が足早に近付き、丁寧な口調で注文を伺う。

「ドリンクバー3つ。あと、ここからここまでな。早くしろよ」

杏子のここからとはメニューの先端で、ここまではその終わりだった。
彼女が開いたページには、ステーキの写真が散らばっていた。
店員の顔が一瞬強張るが、直ぐに笑顔へと戻り、店員は注文を繰り返した後に席から離れていった。
店員が厨房へと引っ込んでから、

「気が利くな」

とナガレは告げた。
ふん、と鼻を鳴らして杏子は返した。
少女と少年の傍らで、彼らより更に幼い子供が
震えていた。

「大丈夫だ。怖い奴はもういねえよ」

今度はナガレが声を掛けた。
幼子の震えは止まり、彼女はゆっくりと視線を上げていく。
最初に向かいに座る杏子をちらりと見てから、彼の方へと向いた。

「あなたは、おにいちゃん?」

しばしの硬直。
した後に右手をゆっくりと挙げて顔に這わせ、輪郭を確かめる。
そして、彼の予想は確信へと至った。

「…ああ、俺は男だよ」

男らしい部分もあるが、歳相応の幼さが垣間見えるために中性的な要素もある。
全体的にみて美形であることがそれに拍車を掛けていた。

203 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/09(土) 22:48:28.50 ID:Sfy+7frZ.net
「おにいちゃんもお腹空いてるの?」
「…そうだな。腹は減ってる」

声のトーンがおかしかった。
地を這いながら、絞り出したような声だった。

「じゃあ、たくさんたべなきゃだめだよ。その背ものびないよ?」

途端、見えない刃が彼の肉体を貫いたように思えた。
脳内イメージにて、ナガレの姿は全身を無数の刃に貫かれていた。
額に突き刺さったそれは、自分の得物に置き換えておいた。
少しだけ、面白いと感じた。

「ゆまもね、はやくおおきくなりたいんだよ。
 それにはまず、たくさんたべなきゃねっ!」

今まで黙っていた事の反動か、幼子は思いの外、饒舌だった。

「そうだな、食べ物は全てだな。そうか、そういうことだよな」

理屈は分かるが、何かがおかしい。
無駄に壮大な言い方だった。

「がんばろうねっ!」
「…うん」

ああ、ではなく「うん」。
混乱の極地に近い場所に、ナガレは立っているのだろうと杏子は解釈した。
何処か憐れなものを感じたせいか、杏子は笑う気にはなれなかった。
それほど、その姿には悲痛なものがあった。

また、杏子の鼓膜と感覚は、骨が軋む音を捉えていた。
発生源は、額に添えられたナガレの左手からである。
少し前に、使い魔の頭を握り潰すのを見たことがあった。
魔法少女なら珍しくは無いが、彼は人間の筈だ。
どう少なく見積もっても3桁に達する握力で自身の顔を圧搾している。
幼子の言葉が、相当に応えたようだった。

だがとりあえずは、先ほどの研究所の話もあるので、
彼が人間であるという考えはいい加減に改めるかと、杏子はナガレの苦悩を他所にそう思っていた。

「おねぇちゃん」

それまでの話し相手が機能不全に陥った為か、幼子の話し相手が杏子に移る。
ジロリとナガレを睨んだが、そちらは頭蓋を(或いは顔の造形を)苛む事に忙しいようだった。

204 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/09(土) 22:52:23.18 ID:Sfy+7frZ.net
「どうした?」

仕方なく、という風に気怠げに、言葉に応じた。

「ええと…あ、えっと…」

何を用いて表現すべきか、迷っているようだった。
幼子の瞳に宿る恐怖の色から、杏子はそれを察した。

「怖い奴か?」

問いかけに、幼子は頷いた。

「あれはな、魔女って言うんだ。お前の」

そこで少し、言葉を詰まらせた。
脳内では、「お前の両親を殺した奴だ」と紡いでいた。

「…お前の事を襲った奴だ」

言葉を反らし、言い終える。
それだけで、疲労感を覚えていた。
遭遇した生存者自体が少ないために、こういう事に慣れていなかった。

「マジョから…たすけてくれて」

ありがとう、と続け、幼子は頭を下げた。
深々と、見ているこちらの首が痛く思えるほどに。
その姿に、杏子は苛立ちと憤りが合わさったような感情を覚えた。

「勘違いするなよ、ガキ。
 あたしらはテメェが居たことなんて知らなかったんだ」

感情のままに、言葉を紡ぐ。

「そっちがたまたま居合わせただけさ。感謝される云われもねぇよ」

突き放すような口調になっているのは分かったが、それでも続けた。
そして、「だから明日からは全部自分で何とかしな」と。
そう続けるつもりだった。

「ゆま」

言いかけたところで、不意に声を挟まれた。
しっかりとした、意志の篭った口調であった。

「がきじゃないよ。わたしの名前は、ゆま」

思わず、杏子は呆気に取られていた。
強固な何かを、その口調から感じ取ったのである。
ナガレもまた、頭から手を外してそちらを見ていた。
彼の口元には、笑みが浮かんでいた。
そこに、獲物に向ける凶悪さは、微塵も感じられなかった。

「よろしくな、ゆま」

ナガレの言葉に、暗緑色の髪の幼子、ゆまは青い瞳を輝かせた。
名前を呼ばれたのが、とても嬉しいようだった。

205 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/09(土) 22:57:35.44 ID:Sfy+7frZ.net
「俺の名前は」
「こいつはナガレというんだ。人間にギタイしてる狼だ」

言い掛けたところに、杏子が割り込む。
半分は嫌がらせ、もう半分は除け者になっているようで癪だったためだ。
要はやはり、嫌がらせのためだった。

「おおかみ?」
「おい」

先程の穏やかさは何処へ行ったのかと言わんばかりの凶悪な目付きで杏子を睨む。
杏子はそっぽを向いて、
「冗談だよ。猟犬よりゃいいだろ」
と一応の謝罪。
ナガレの気は晴れる訳もなかったが、彼は怒りの表情を直ぐに引っ込めた。
ゆまがそちらに顔を傾けたからだった。

「かみさま?」

オオカミという単語が分からなかったらしく、
幼子の認識は更に曲介した事柄へと進化してしまっていた。
神様という単語に、杏子もナガレも複雑な表情を浮かべた。
杏子には、彼が何故そんな顔になるのかは分からなかったが、
彼も「神」という言葉が嫌いな事は分かった。
一瞬、黒耀の瞳に宿ったのは、紛れも無い憎悪の光だったためだ。

「俺は人間だよ。んで、こいつは」

何と続けるべきか、ナガレは少し迷っていた。
だが、彼が言葉を続ける必要は無かった。

「ひょっとしておねぇちゃん、まほうしょうじょ?」
「何っ!?」

杏子とナガレは思わず、大きな声を出した。
叫び声と言っても良かった。

「テレビでよくみたよ。おねえちゃん、あれみたいにふわふわしてたしぴょんぴょんしてた」
「…そうだよ。あたしは魔法少女だ」

誤魔化せる手段が見当たらず、杏子は肯定せざるを得なかった。
次いで、ゆまはナガレをじっと見た。
その幼い瞳には、期待の色が。

それに対し、ナガレは力無く首を振る。
俺は違うと言っているのだ。
再び骨が軋む音が鳴った。
テーブルの下で固く握られた拳が、肉と骨とを苛んでいた。

「……いつか見つけ出してやる」

手を解きつつ、幼子に聴こえないよう、小さくナガレは呟いた。
それが思念となって、杏子に届いてしまっていた。
真意は不明だったが、幼子以外に向けた言葉のようだった。
また、言葉に込められた感情を解析するのは、やめにしておいた。
頭痛どころじゃ済まなくなると、杏子の本能が危険を告げていた。

206 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/09(土) 23:03:36.43 ID:QV94q/MF.net
支援

207 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/09(土) 23:03:41.62 ID:Sfy+7frZ.net
残念そうな顔をしたゆまに、杏子は軽く手招きをした。
幼子はそれに気付き、そちらへと顔を向けた。

「あたしの名前がまだだぞ」

ぱぁっと、光が差し込んだかのように、ゆまの顔が綻んだ。
表情豊かな奴だと、杏子は思った。

「あたしは杏子。佐倉杏子だ。おねぇちゃん、じゃねえ」

先程の仕返しということか、杏子は悪戯っぽい表情を浮かべていた。
ゆまはそれに気付いたどうかは定かではないが、

「よろしくねっ!キョーコ!」

と、これまた輝くような笑顔で返した。
自分の顔もまた、僅かに緩んだのを杏子は感じた。
それは笑みを象ったらしく、ゆまもまた微笑んだ。
そして、傍らで半ば硬直しているナガレの体を揺らし始めた。

「ねーねぇ、ナガレは魔法つかえないの?
 本当に魔法少女じゃないの?じゃあ何なの?おしえておしえてよっ!」
「…あぁ、うん。俺は魔法少女じゃないよ。男だから。
 このツラでも声でも男だから…こんなんでも、俺だから…」
「え!なにそれ!どういうこと!?おしえておしえてっ!」

次から次へと、笑顔を浮かべる幼子だった。
だがそれを見ていると、杏子の心に黒い何かがこびり付いた。
ゆまの姿が、記憶の中の幼子と被ってしまっていた。
外見はかなり違うが、歳は同じくらいだったかもしれない。
思い出すだけで、心に罅が入るような気持ちになった。
それを掻き消すように、杏子はチョコレート菓子を口に運んだ。
心の裂け目を埋めるように咀嚼し、飲み込んでいった。





つづく

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/09(土) 23:09:04.03 ID:Sfy+7frZ.net
ここまでで
グロ描写の多いスピンオフ、おりこ☆マギカの幼女登場
作者の作風のためか、原作では話毎に(下手したらコマごとに)顔の形が変わる顔芸要員でもある

209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/09(土) 23:15:38.58 ID:QV94q/MF.net


210 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/11(月) 20:52:08.66 ID:gLnImMPL.net
顔芸で思い出したけど初期の隼人って時々凄まじく怖い顔になるな
鼻が潰れてるというか猿人みたいな顔というかな

211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/12(火) 01:19:27.85 ID:1LQWg397.net
ヒッ

212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/12(火) 06:50:58.32 ID:3mnPJLi8.net
革命活動やってた時の粛清とか見てると、あの時の隼人は本気で狂ってたんじゃないかと思う

213 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/12(火) 08:15:10.97 ID:3mnPJLi8.net
スパロボクロスオメガ、クレヨンしんちゃんのカンタムロボ参戦らしい
アイマスの時もあったけど、竜馬と会話するしんのすけとか想像するとシュールすぎるw

214 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/13(水) 19:35:03.63 ID:wDZH9o9b.net
ゲームの方のロボガを久々に見てみたら地獄大元帥が追加されてて草
にしても、ロボガはキャラの設定が凝ってるな

平凡な日常、投下します

215 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/13(水) 19:38:52.98 ID:wDZH9o9b.net
16時15分。
そのスーパーマーケットは、にわかに活気の兆しを見せ始めていた。
家族の帰宅に間に合わせるよう、多数の主婦と混雑前を狙っての若い客層の客足が目立っていた。
その中には家族を伴って歩く幼い子供達の姿も見えた。
親の進路に先行して走り回り叱咤されるもの、商品をねだる者等、多々色々。

その中に、一人の幼子がいた。
暗緑色の髪の毛をした、同じく濃い目の緑色のワンピースを着た少女であった。
ややボサついたセミショートの左右は黄色い髪留めで括られており、猫の耳のようにも見えた。
歳は10歳にも至っておらず、少女というよりも幼女とした方が正しかった。
生鮮食品売り場の通りを、一人で歩いていた。

「ひぐっ、うぐぅっ…」

何人かが異変に気付き始めていた。
子供が気付いて親に伝え、陳列作業をしている店員達も手を止めてそちらを見た。

「うぇえええんっ!ママぁ!パパぁ!」

一人で店内を歩く幼女の泣き声が店内の一角に響き渡った。
最寄りの店員が駆け寄り、膝を屈めて目線を等しくし、優しく語りかける。
幼女は嗚咽を漏らしながら舌足らずな口調で、「パパ」「ママ」と繰り返す。

それに呼応するように、様子を見守っていた人々が再び各々の行動を再開していく。
迷子の子供なら、店員が或いは同僚がなんとかするだろうとし、何事も無かったかのように通り過ぎていく。
この時に生じていた注目点の集中は即ち、貴重な好機であった。
時間にして、一分足らず。
そしてそれだけで、事は足りた。

216 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/13(水) 19:43:08.61 ID:wDZH9o9b.net
突如として、幼女が疾走。
小柄な身体が、陳列棚と客の間を滑り抜けていく。
その先には店の外へと進む若い女の後ろ姿があった。
女は首を左右に振っていた。
何かを探しているようだった。

「ばいばいっ!」

幼女は走りつつ振り返り、店員に向かって小さな手を振った。
その顔には涙の痕跡は見当たらず、陽光のような朗らかな笑顔があった。
受け取った店員は元より、それを見た客や他の店員たちの心にも温かいものを与えていた。
幼女へと手を振るものも何人かいた。

彼女は店内を走り抜け、既に店を出た女を追った。
女は出口を右に曲がり、駐車場へと進んでいく。
その先には車に乗った若い男がいた。
女は男の手際の悪さに悪態をつきつつ乗車し、店の敷地内から出ていった。

その傍らに、暗緑色の幼女がいた。
既に店内からでは彼女の位置は伺うことは出来ない。
客も店員も、母親を見つけた迷い子のように思えただろう。
去っていく車に、幼女は少しだけ寂しそうな顔を見せたが、
小さな身体を目いっぱいに動かして走り続けていった。

「こっちだ」

どれほど進んだか。
不意に、少女の声がした。
音では無く、感覚として幼女の頭の中に木霊していた。
幼女は顔を再び輝かせ、発生源へと目をやった。

217 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/13(水) 19:48:59.65 ID:wDZH9o9b.net
感覚としての音だったが、それは己の左側面からのものと分かっていた。

「キョーコっ!」
「上出来だ。ゆま」

路地裏から伸びた少女の左手が幼女の右肩に添えられた。
手の主は真紅の魔法少女、佐倉杏子だった。
残った右手は手下げのバッグを持っている。
どこでも売っているであろう、地味で簡素な作りのバッグの口からは菓子パンの袋が見えた。

「えっへん!ゆま、泣きまねには自信があるんだよっ!」
「ありがとよ。お陰で大量だ」

つまりは、そういう事だった。
そして、そこに近付く足音が一つ。

「お疲れさん」

少女と幼女の話し声に混じり、少年の声が鳴った。
声の質は、変声期の少し手前といったところの、高めの声色だった。

「ナガレっ!」

杏子の背後からい出た少年へと、幼女が飛び付いた。
ロングスリーブのシャツで覆われた少年の手が伸びてゆまの脇腹を捉え、転がすように背後に回す。
彼女もコツを心得ているのか、回転の終点であるナガレの背中に至ると同時に
彼の背中を両足で挟み、手を彼の首へと回した。

「この乗り方は危ねえぞ。転んだら怪我しちまう」
「ナガレなら大丈夫だよっ!それよりはいっ!」

ゆまが、ナガレの鼻先に光るものを押し付けた。
白い棒付きの、緑色の飴だった。
杏子が袋と記憶を確認。
袋の口の開き具合はゆまに見せた時と寸分違わず、また、盗んだという覚えもなかった。
杏子は今度はゆまのワンピースのポケットを確認。
角ばった盛り上がりと丸い膨らみが見えた。

218 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/13(水) 19:53:06.43 ID:wDZH9o9b.net
少しだけ間を置いて、ナガレは飴を口に咥えた。
鋭い歯が飴の端を捕らえ、舌で絡めて口腔内へと緑を押し込む。

「ベロの使い方、おみごとだねっ!」
「ああ、ありがとう」

彼が普通の言葉を使うと、杏子は何故か違和感を覚えた。
だが、それは直ぐに気付いた。
見事なまでに、似合っていないのだった。
「ありがとよ」等の、崩した言い方で無いということは、
やや混乱しているのだろうと解釈し、彼女は納得した。
見れば、ナガレのトゲトゲした髪の一端をゆまが弄んでいた。
見てる杏子が痛々しさを思えるほどに髪を捻り、手を話すと、
多少の逆回転の後にまた元に戻った。
それを、次々と続けていく。
ナガレの髪は、幼女に玩ばれていた。
「おもしろい!」と、杏子にとっては何が面白いのか理解不能な遊びをして、ゆまは笑っていた。

その行為を咎めることはせず、ナガレは「上手上手」と、理解不能を理解不可能に進化させる相槌を打っていた。
虚無的な相槌を打ちつつ、ナガレは己の胸板を小突いた。
何時の間にか、これが両者間の合図になっていた。

「とりあえず、初仕事は上手くいったな」

ナガレの意思は、そう言った。

「それで、何か文句あるのか?」
「別に。生きる為にやってることだ」
「なら許されるってか。いい考えしてるな、テメェは」
「どうとでも言いいやがれ。とにかく、俺もお前に説教できる程立派じゃねぇよ」
「当然だ。されてたまるかっつの」

それぞれゆまと会話をしつつ、意思にて音無き声を交わらせる。

「だけどよ、いきなりハードだな」
「それはあたしもそう思ったさ。
 でも本人に頼まれたんだから仕方ねぇ。一人で生きる知恵をくれってよ」  
「一人で、か」

憂うような意思だった。
杏子もまた、似たような気持ちだった。

219 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/13(水) 19:56:43.78 ID:wDZH9o9b.net
「そっちは?さっき何か言われてた気がするけど」
「昔話を聴きたいって言われた」

一瞬、歩みまでが停止しかけた。
研究所云々に引き続いての不穏な単語だった。
言葉で見れば普通のはずだが、そう思えて仕方なかった。

「誰の?」  

一応、尋ねてはみた。
答えなぞ、分かりきっていた。
杏子の脳裏にレストランでのやり取りが思い浮かんでいく。
ゆまは、ナガレの正体を知りたがっていた。

「俺の」

はぁ、と意志の溜息が二つ同時に発生した。
奇妙な感覚に、会話が数瞬途切れていた。

「大丈夫だ。ヤバいところは誤魔化す」
「ヤバいところイコール全部じゃねえか」

詳細の記憶は無いが、良からぬ話である事に間違い無かった。

「そうなんだよな。だから苦労してる」
「普通に絵本でも読んでやればいいんじゃねえの?一応、【昔話】だ」
「それだ」

ナガレの同意は、鮮烈な色を宿しているように思えた。
例えるなら燃え立つばかりの、赤。
最も分かりやすい、感情の起伏の色だった。

「だが普通に話してると飽きられるな。ちょっと書き加えてやろう」
「…例えば?」
「桃太郎はよく考えりゃ略奪者だし、浦島太郎は得体の知れないもんに拉致られてる。
 ここらへんを脚色してだな、飽きさせないようにしてやんのよ」
「そうか、頑張れ」

杏子は自分が何かとんでもない事を促してまったのではないかと、
そう思えてならなかった。

「ところで、他に家族はいねぇのかって聞いてみたか?」
「さっきそれとなく聞いてみたけど、はぐらかされた。それに」

ナガレが「それに?」と聞いた。
恐る恐ると言った口調から、彼もなんとなく察していたのかもしれない。

「あたしらから、離れたくねぇんだとさ」
「…そうかい」

ナガレの返答を最後に、両者は思考を打ち切った。

220 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/13(水) 20:00:18.21 ID:wDZH9o9b.net
彼らにはやるべき事があった。
戦闘の傷と衣服の修復は済ませてあったが、体表を這う汗は落とす必要がある。
単に気分が悪いためと、対外的な理由も二つ。
一つは不備があると、確実に相棒から煽られること。
二つ目は、幼女を不快にさせないためだった。

「おい、ゆま」

ナガレが足を止め、背後に語りかける。
ゆまの行為は髪を結ぶことへとエスカレートしていた。
幸いにして、成功はしていなかった。
毛髪が強かにすぎて、幼子の力では成し遂げられなかったのである。

「俺はここまでだ。次は」
「キョーコの番っ!」

捻りと伸ばしを解除し、ナガレの肩を足場としてゆまが飛翔。
杏子が面食らったのも無理は無いが、魔法少女の動体視力で補足、
ナガレの動きを参考にして同じように背負う。

「うぅん、ちょっとおそいねっ!」
「ごめんな、練習するよ」
「がんばろうねっ!」
「…うん」

自分でも口調がおかしくなったと杏子は自覚した。
ペースを乱されている、そんな気がした。
そしてそれは、気ではなくて事実だろうと思っていた。

「あ、ちょっと待って」

ゆまが杏子の肩をぽんぽんと叩き、歩みを停めさせた。

「ナガレ、またごほうびあげる!」
「ん?」

手招きしてナガレを招致し、頭を垂れた。
ナガレは困惑した表情を浮かべた。

「なでていいよっ!」
「…え?」
「わたし、前にテレビでみたんだよ。犬や猫さんて、
 安心できる人じゃないと頭をなでさせてくれないんだって!」
「うん?」
「ナガレはごうかくだよっ!いい子だから、ゆまをなでなでさせてあげるよっ!」
「…いい子?」
「うん!とってもいい子だよっ!」
「ええと、何でかな?」

まともな口調ということは、混乱期にあるということである。
今回彼を苛む評価事例は【いい子】という言葉であった。

221 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/13(水) 20:03:52.52 ID:wDZH9o9b.net
「ゆまがいい子って認めたからっ!」
「そうなのか」

返答もどこか虚無的だった。
杏子との舌戦や戦闘よりも、この幼女への応対の方が、彼に疲労を蓄積させていた。

「そうだよっ!これはそのにんていしきだよ!」

本人にその気は無く、見た目は可愛らしい幼子であったが、この場において彼女は暴君だった。
少なくとも、ナガレからしたらそうだった。
そして彼に拒否権は無かった。

律儀にもポケットから取り出したハンカチで右手を拭き、手を伸ばした。
伸ばして、止まった。
戸惑っている様子だった。
指先が小刻みに上下しているのは、力の加減を探っているためだろうか。
数回繰り返し、ようやく手がゆまの髪の毛へと至った。
細くもしなやかな五指がボサつき気味の幼女の額の辺りに触れた。

そこで少し、動きが止まった。
彼の指の停止に先駆け、ゆまの身体が震えた。
杏子の細首に添えられていた丸っこい指にも、一瞬だが強い力が篭った。
少し驚き首を傾げた杏子は見た。
見てしまった。

困惑気味だったナガレの表情が一変していた。
それはほんの少しの間だったが、はっきりと見えてしまった。
先程は丸みを帯びていた目は細まり、刃の鋭さを宿していた。
そこに宿る瞳には、感情の渦が巻いていた。
どす黒い黒とも藍色とも付かない色が混じり合い、瞳となってそこにあった。
少年は今、憎悪の眼差しを宿した、悪鬼の顔付きとなっていた。

ナガレはそれらを全て閉じ、一瞬の後に再び開いた。
少なくとも、表情が多少はマシになっていた。
少しの疲れたような顔付きなのは、その反動なのだろうか。
だが明らかに、ゆまに玩ばれている時の疲労の様子とは異なっていた。

「満足したか?」

一通り撫で終わると、ナガレは言った。

222 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/13(水) 20:07:01.47 ID:wDZH9o9b.net
「うん!ありがとっ!」

見上げて笑顔を振りまいたゆまに、ナガレの顔付きに緩みが生じた。
だが、どこか引きつったものは残っていた。
ナガレを見るゆまの視界に、巨大な何かが映り込む。
それまではナガレの髪遊びで夢中だったために、気が付いていなかった。

「おっきなお風呂やさん!」
「銭湯だよ」

杏子が補足し、歩いていく。
巨大な煙突の根本にある古めかしい建物の前方に、のれんを張られた入口が見えた。

「ゆま、お風呂やさんはじめて!」

目を輝かせて杏子から降り、ゆまは走り出した。

「走るんじゃねえ!転んじまうぞ!」
「キョーコもはやくっ!ナガレも急がないとおいてっちゃうよ!」

杏子の注意も耳に入っていないようだ。
転ばれては厄介と、杏子とナガレが続いていく。
その様子は、王に従う下僕に似ていた。

「おい、あたしのをよこしな。あと、覗くんじゃねえぞ」
「あいよ。そっちこそ、今日は風呂代をちゃんと払え。そんでな、んなことするか」

軽口を交わし、ナガレが上着の内側に手を回す。
抜刀のように取り出して杏子に何かを投擲した。
杏子はそれを片手で受け取り、腰に添えた。
それは直径30センチほどのプラスチック製の桃色の洗面ボウルだった。
彼の収納技能には杏子も初めは驚いていたが、その内気にしなくなった。
今回の様に、理不尽な現象が相次いだためである。

223 :流れ者達の平凡な日常:2016/04/13(水) 20:10:08.86 ID:wDZH9o9b.net
ご丁寧にも、窪みの中には石鹸が入っていた。
また石鹸の傍らには、二枚の千円札が添えられていた。

「風呂場に入る前に、でかいタオルを買っとけ」

そう告げて、彼は先に歩きだした。
彼もまた、自分用のボウルを持っていた。
色は淡い青色だった。
言葉の意味を探り、ゆまへの配慮だと認識した。
感心するというよりも、この少年が他人に気配りが出来ることに驚いていた。

先行したナガレが、銭湯の入り口付近でゆまと接触。
ゆまの大袈裟なジェスチャーとナガレの顔に浮かんだ汗から察するに、
何やら要求を突きつけられているらしい。
また不味いことになっているに違いなかった。

「ガキどもめ」

吐き捨てて、足早に現場へと向かう。
彼を助けるつもりは殆ど無かったが、ゆまを取られたように思えて我慢がならなかった。
同時に杏子は、会って数時間の幼子に感情と労力を注げることに、小さな疑問を感じていた。

だが、悪い気持ちはしなかった。








つづく

224 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/13(水) 20:36:11.81 ID:wDZH9o9b.net
ここまでで
今回は幼女無双

225 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/13(水) 22:50:47.34 ID:YhdHkv+8.net


別冊チャンピオンのゲッターはエンペラーを匂わせるものが出てきたな

226 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/13(水) 22:57:20.46 ID:wDZH9o9b.net
副題(宇宙最後の3分間)の原因になるのかな?

同作者のアンソロジーでのエンペラーは巨大感が伝わってきてて良かったな
あと何気に神ゲッターがいるところとか

227 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/14(木) 16:04:58.53 ID:jESEIwbD.net
真マジンガーZEROの最初の方を読み返してみたら
さやかさんが「ゲッターロボじゃないっつの!」とか言ってるのな
特に意味はないと思うけどZEROの結末を考えるとちょっとまだ世界は危ないんじゃないかって思えてくるな

228 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/14(木) 23:22:17.06 ID:FbmuEzDR.net
クロムクロでロボが鬼とかいわれていたりするから
ゲッターをちょっと思い出した
鬼と関わりがあるロボはゲッターだけじゃないから
個人的な感想だけど

229 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/14(木) 23:38:08.66 ID:jESEIwbD.net
ちょっとググってみたけど、珍しい頭の形してるね
確かにどことなく不気味な感じが怪物としての鬼っぽいな

230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/15(金) 01:24:51.69 ID:19PJznuX.net
主人公がノースリ太眉に重力に逆らった髪型だから
見たくてそわそわしてるんだけど
見られる環境じゃなかった…

231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/15(金) 01:43:52.33 ID:BnHeMC+w.net
BSかぁ…

重力への反逆といえばゲッターチームというか竜馬のマフラーもだったな
ロボットの画像見たけど、どことなくグレンラガンみたいな配色だな

232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/16(土) 10:21:01.86 ID:bIaN7HYO.net
ダイノゲッターを読んだけど、人型と恐竜に変形するあたり
トランスフォーマーみたいだな(トランスフォーマーにも異常に強い恐竜タイプがいる)
ダイノゲッターの場合は更にゲットマシンで合体するプロセスもあるし、
何気に技術だけで考えると歴代でもかなりというか最高峰なんじゃないかな

233 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/16(土) 12:49:52.04 ID:LnvlISyk.net
チェンゲのおっさんゲッターチームがパイロットスーツ着て発進するところ好き

234 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/16(土) 15:28:21.84 ID:bIaN7HYO.net
あのスーツどこにあったんだろうね
真ゲッターの備え付けか各自が持ってたってとこかな

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/16(土) 21:30:29.22 ID:UdbRQfJ3.net
秘書さんが保管してそう

236 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/16(土) 21:41:52.05 ID:bIaN7HYO.net
號よろしくヤマザキって呼ばれてるけど役名は「秘書」なんだよね
あの人は隼人が虚無ってしまったのが可哀想だったな
恐らく男女の仲だったろうし

237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/17(日) 22:51:56.94 ID:k0zg/NzF.net
ちゃんとした備品としてなら予備の備え付とかありそう
ただ、TV番だと竜馬のと隼人のヘルメット以外は自前だからな

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/17(日) 23:40:29.35 ID:oTZS/qaX.net
本来はどの形態も竜馬の姿で搭乗するんだよな
武蔵の服装は突っ込みどころ満載だけど即席の戦装束とみれば、
まぁなんとなく分かる気がしてきたり(個人的な感想)

改めてパイロットスーツを見てみると、新の竜馬のスーツはちょっとジャージっぽいところあるな

239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/18(月) 23:09:31.87 ID:j4JOm4RN.net
いつだったか、恐竜帝国の罠で竜馬と隼人が盲目にされた(確か毒ガスのせいで)けど
武蔵はヘルメットを着けていたからってことで平気だったな
そういう問題なのか…

小説のスーパーロボット大戦みたいに、テレビ版をクロスの題材に出来ないものかな

240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/19(火) 00:00:43.43 ID:tWWhYDfV.net
果たしてTV隼人と新ゲ隼人はおっぱい談義で盛り上がれるのか

241 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/19(火) 06:07:23.21 ID:0QKhE8YO.net
照れ隠しのためのセリフによって時空を越えてボインちゃん好きとされる隼人達に草
多分、TVアニメと新が自分の境遇について話したら
新の凶行についてアニメ版隼人ドン引き
アニメ版の身体能力を見て新隼人戦慄
とかになったりして

そういえばTVアニメだと隼人は14か15の女の子に好意を持たれてたな
作中の様子からして隼人も結構いい感じに思ってた模様

242 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/20(水) 01:43:46.10 ID:lpm1ALW1.net
偽書ハヤトは人格自体はまともだけど針で暴走してるっていうのが面白かったな
偽書は精神に変調をきたして狂ってたけど、新や漫画版はそれが素っていう対比になってるのもまた

243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/20(水) 18:49:20.22 ID:RCgfHiZa.net
いつの間にか4インチネルの竜馬受付開始してた
…サンプル画像だとあんまり動いてないけど下半身どうなんだろうね、アレ
ちゃんと動くのかな

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/20(水) 19:19:00.83 ID:lpm1ALW1.net
画像見たけど、強そう(確信)
個人的には無印の時の魔獣慎一のフィギュアも欲しいな

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/20(水) 19:42:55.82 ID:Y6clkz0I.net
ゲッター1と並んで銃向けてるところカッコいいな

246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/20(水) 19:51:53.37 ID:lpm1ALW1.net
上着の靡き方や腕のがっちりした感じが格好良いなぁ
誇張なしに、同じ大きさだったらどのゲッターと殴り合っても勝てそうな気がする

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/21(木) 00:48:26.08 ID:3XAhEYry.net
4インチネルは隼人もすごいガチムチ体型だった覚えが
ゲッターチーム売れれば他のイシカワ、ダイナミックキャラも出るかしらね…

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/21(木) 11:35:00.13 ID:6wOVnPRt.net
将造が立体化したら買うわ
出たら結構売れると思うんだけどなぁ

個人的には新の増長天とか欲しい
貧乏くじ引いてた時もあったけどドラゴン的な外見で格好いいし

249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/21(木) 23:53:46.38 ID:L3YSzkPU.net
多聞天が個人的にはデザイン的に好きだわ
あのデザインで虚無戦記ではモブなのがすげえわ

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/22(金) 05:18:30.74 ID:fqwqmQth.net
確かにそれは思った
その他にも、ラ=グースに突撃する仏軍はかなり細かく書き込まれてて、
じっと見てると軽くSAN値が削られてくる

それらが呼吸か寝返り程度の些事で絶滅するとか、改めてどうなっとるんだ…

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/23(土) 22:36:59.96 ID:HJdeIJWw.net
保管庫の「ラ=グース戦線」でのオリ主っぽいキャラクターのその後が気になる

252 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/23(土) 23:45:44.57 ID:gJvNfr2P.net
強く生き抜いてると信じたい

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/24(日) 05:36:48.68 ID:EBaJatx+.net
ラ=グースの眷属「異世界から来た奴がいると聞いて」

まぁ、虚無戦記は宇宙規模の物語だし細胞も竜の民を滅ぼすために
超長期間時空を放浪してたみたいだし異世界の存在も珍しくはないのかな?

254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/24(日) 23:45:49.68 ID:GqEhpn3q.net
〇〇宇宙って感じの単語が出ていたから
単に別の星域とかじゃなくて別の世界とかそういうもんだろうとは思う

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/25(月) 00:49:03.85 ID:ecY2RrOh.net
イシカワワールドになると宇宙が少し大きめの単位に思えてくるから不思議だ
ゲッターだと新竜馬も色々な宇宙に行ってそう

そういえば去年辺りに5000光年の虎のドラマCD聴いたけど、声優さん達の
熱演もあってかなり怖い内容になっていた
神々が星を滅ぼしてる時の描写とかは、想像すると軽く病めてくるくらいに

256 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/28(木) 20:52:13.66 ID:oZdlGZYP.net
ラ=グースはあれだけの力がありながら人間みたいな陰湿さや邪悪さがあるところも怖い
空間支配能力で生きたままグチャグチャにして弄ぶとかどうなってるんだ…

257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/29(金) 00:33:03.60 ID:XExPd3QR.net
子供がありのすを潰したり
捕まえたバッタの足をもぎ取って遊ぶような感じなんだろうな

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/04/29(金) 01:38:49.92 ID:4pK16QTy.net
5000光年の虎によると小さな子供たちが無邪気に微笑んでるようだったらしい

尚、ドグラをばら撒いたり超常現象起こして惑星の人間を虐殺してる最中の様子

259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/01(日) 21:53:32.13 ID:wA5OTZ8V.net
もうそろそろGWか
書店回って石川賢作品を探してみるかな

260 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/03(火) 06:52:31.55 ID:42QUFAMd.net
遊戯王の映画を観てきたが…海馬社長はそのうち空間支配能力覚えそうだったな

261 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/06(金) 21:22:19.20 ID:DP/A9Tot.net
マッドマックスを見てみたけど、チェンゲ世界もこんな風だった時期があるんだろうか

262 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/06(金) 23:52:18.30 ID:KwdWb6Og.net
ゲッター線などスーパーロボットのの法律的な立場おこるシビルウォーとかも想像できそう

263 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/07(土) 04:21:55.84 ID:naAg0aeJ.net
漫画版だと政府から無尽蔵に資金引田てて凄いよね

264 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/07(土) 07:29:37.48 ID:IywcxT22.net
ゲッター號だと政府に差し出し要求されたり施設を閉鎖されてたな
でもそのせいでタガが外れてゲリラ戦したりしてたみたいだけど
個人的にはこのあたりの話が気になる

265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/08(日) 18:53:05.74 ID:NsqywEVy.net
ゲッター線汚染された大地でヒャッハー達を殺戮する極道兵器

あれ、やってる事変わらなんな

266 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/09(月) 00:50:47.06 ID:nKtPQnIR.net
ゲッター炉心を讃えよ!
な奴らとかが出てきそうな世界観だな

267 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/09(月) 05:17:52.10 ID:otmOIx8N.net
被曝しまくってて、なんか進化しちゃってそう
そういえばゲームのマッドマックスだと頭にチェーンソー叩き込まれても
平然と生きてるキャラがいるそうな

…ハチュウ人類よりタフだと思うんですがこれは

268 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/10(火) 17:15:08.53 ID:EMx31yNc.net
地獄公務員達もヒャッハー狩りが似合いそうと思ったら作中で既にやってたな

269 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/11(水) 20:32:31.43 ID:eFR5tt4l.net
チラララァ!

@Tsukiyo_rui: ちょっと、今週はんぱない
既にロードバイクが盗まれて、ディスプレイのバックライトが寿命で亡くなられ、スマホを落として画面に罅が入って、牡蠣にあたって腹痛に苦しんでいるのだけれど

270 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/11(水) 22:15:05.15 ID:YE7bsRTU.net
そうか、スマホとは…故障とは…

271 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/12(木) 07:53:35.62 ID:RW40gTl7.net
食あたりというか食中毒ならガンバレ武蔵だけど、
ゲッターチームまでが重症になったあの食中毒は一般人なら即死してる
レベルなんじゃないだろうか
下手したら宇宙細菌よりも恐ろしいな、色々な意味で

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/15(日) 21:24:16.43 ID:Zd+uwJgh.net
そういえば古いSFのオチで異星人が病原菌で全滅したってのがあるから
食中毒って全滅ってのも意外とあるかもしれない
敵が厨房に潜んでなくて良かった もし居たらセガールあたり呼び出さないとマズイことになってそう

>>239
亀ってレベルじゃないんだが気になったので
テレビ版竜馬を放りこめそうな世界ってなると学園物かな?
あとは同世代が活躍してるようなアニメもあるね そう考えると範囲が広いけど
最大の難関としてテレビ版竜馬の性格の再現が難しいってのがある
スパロボだと優等生らしいけどグレートマジンガー対ゲッターロボだと結構キツイ性格のようにも見えるし
アニメ全部はまだ見れてないから良く分からん

まだ保管庫にはないっぽいから挑戦したら初になるのか?

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/15(日) 23:36:29.62 ID:A8HPUz/5.net
TV版は近場でレンタルしてないからみれてないな
通信速度や状況が不安定だから動画配信サイトとの契約もできないし

274 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/16(月) 10:08:04.80 ID:y/4p83iV.net
秋葉原の某店にテレビ版の円盤があったな
買わなかったのを少し後悔してる

テレビ版竜馬はスパロボWだと良さげな学校生活送ってたな
別作品のキャラのプロフィールを述べてるシーンとかあるし

275 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/19(木) 14:44:51.92 ID:pMeQWL1s.net
三人で円陣組んでるとこ好き

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/19(木) 19:34:24.18 ID:LLQAStdo.net
OPのアレいいよね
それだけに武蔵が死んだ後は悲しくなる

個人的には新のEDで歩いてくる三人も好き

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/20(金) 11:44:43.63 ID:buceDDZs.net
ロボガでZちゃんがさやかさんになったのが追加されたな
この流れだとゲッちゃんもミチルさん化するんだろうか

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/20(金) 12:31:11.74 ID:RXyr0rUJ.net
http://i.imgur.com/4xjCy30.jpg
http://i.imgur.com/gQQv1sC.jpg
いいなこれ

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/20(金) 15:55:29.99 ID:buceDDZs.net
何気に弁慶と竜馬のスーツが同じだな
そのドラマCDはまだ聴いたことが無いけど、隼人のスーツってテレビ版と同じく自前なのかな?

280 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/20(金) 18:58:26.77 ID:3G3v967N.net
まる子の姉ちゃんとかエクセレン役の水谷優子さんが亡くなったのは凄くショックだわ・・・
ここで言えば魔獣戦線(旧アニメ版)のマリア役だな

281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/20(金) 21:01:40.67 ID:w1MFsmE7.net
それにしてもこのスーツ何もパイロット守る気無いな
けど若者チームのスーツと並べるとカッコよく見える
やっぱりマフラーなのか

282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/20(金) 21:14:42.11 ID:n4npFmcX.net
まあ、これより重装備に見えるとはいえ薄い感じに見える
兜甲児のパイロットスーツでもかなり保護されているらしいから
これでも十分なんでしょう
ゲッターって単純なスペックではマジンガーより低い時もあるし

283 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/20(金) 23:46:21.15 ID:buceDDZs.net
そういえばマリアだったな…
ご冥福をお祈りします

甲児くんのスーツは暗黒寺が殴ってもビクともしない上に、桜田版だと防弾機能もあったな
それにしても竜馬のはまだいいとして、
ミチルさんのスーツは青少年には刺激が強すぎるような気が…

284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/23(月) 22:57:41.69 ID:97vsDQLO.net
次のコンクリートレボルティオにゲッターロボっぽいやつがでるらしい
まあ、たぶんマジンガーと合わせたネタなんだろうけど

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/29(日) 00:53:27.58 ID:VtUNBza9.net
大分前のだけど、アークのリボルテックはいい出来してたな
敵を引き裂くモーションが凄く格好いいし
獣の様に暴れることが似合うのは、他のゲッターには無い特徴だと思う

286 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/30(月) 00:46:24.40 ID:3gckM4Ej.net
ロボガでバドとライガーに新衣装来たけど、この二人はやたらと人気だな
それにしても、毎回OPでゲッター2に残虐行為をされてるバドがこんな風になるとはね…

287 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/05/30(月) 22:28:57.57 ID:1fBMBmSd.net
ロボガも息長いな

288 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/01(水) 23:59:56.10 ID:G15qRhde.net
ロボットの数も多いしな
個人的にはガラダK7とゴーゴン大公が好きだな

289 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/03(金) 00:32:07.56 ID:WkKk/8ct.net
幼年期の終りにをいまさらながら読んだけど
確かに石川賢は影響受けているといわれると確かにそうだなあと思うな

ただ、精神生命体のラ=グースうや魔獣戦線の神が
オーバーロードと同じ進化の袋小路だったりとかで
物質的な体を持つ存在のほうが進化の可能性があるというのは面白いなと思ったけど
魔獣にせよゲッターにせよ物理と精神的な存在の違いとはいえオーバーマインドと同じように融合はしてるんだよな……

290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/03(金) 06:35:53.69 ID:5hdmDKKZ.net
個人的には遊戯王5Dsが色々と面白いと思ったな
ラスボスが実質的に主人公と同一の存在で、
地獄みたいな未来を過去を変えるためにやって来たとか

未来世界が滅んだ理由は、遊戯王なのでカードゲームが原因なんだけど
欲望が加速し続けたせいでエネルギーシステムが暴走したってことになってる
ラスボスの声は石川英郎さんというのもまた

291 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/04(土) 19:48:08.91 ID:Ios6K3iv.net
スパロボ新作発表されてチェンゲ参戦だけど
特に目新しい事なかったね

292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/04(土) 20:00:59.26 ID:G0MdSfjP.net
マジンガーZERO参戦無かったっけ?

293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/04(土) 20:18:44.66 ID:Ios6K3iv.net
このスレ的にってことね
ダイナミックプロ的にはZERO(機体のみ)参戦来たね

この調子でマンガ本編の参戦にも期待が高まるよ

294 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/04(土) 20:30:25.77 ID:RGT0QGB7.net
正直ZEROはなんか変な方向にいったきもするし話の内容もぶっ飛んでるから
機体のみって方がいいのかもしれんが
グレートカイザーとかかなでもプロがどうなるか

295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/04(土) 21:07:17.53 ID:G0MdSfjP.net
ZEROはラスボスになったりしてね

296 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/05(日) 00:37:26.47 ID:rg6gDLjY.net
マイトガインのラスボスの可能性もあるな
クロスアンジュのラスボスも立ち位置的には神みたいな存在だし
神みたいなのを倒そうという話なのかな

なら、新ゲッターのほうが相性いいかもな

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/05(日) 00:44:55.42 ID:wHgiVT0s.net
個人的には新ゲッターvsマジンガーZEROは見てみたいものだなぁ
ZEROは最終的に神に相当する存在になってたし

298 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/05(日) 00:49:43.31 ID:rg6gDLjY.net
マジンガーZEROは因果律操作は他の世界の存在には使えないっぽいから
新も終盤惑星壊すレベルの戦いをしていたから結構いいところまでいきそう
ZEROも因果律操作とか抜きで破壊描写はどこまでいっていたかはよく思い出せないけど同じぐらいだった気はするし

299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/05(日) 06:39:25.02 ID:wHgiVT0s.net
無印の時のラストにて超新星爆発の熱を顕現させた最終攻撃ですら
覚醒したばかりZERO単体のブレストファイヤー以下だとか
他にはルストハリケーンで富士山を根本から巻き上げて粉砕、光子力ビームが地球を貫通

新だと多聞天との宇宙空間での斬り合いで惑星を幾つも巻き込む大爆発を起こしてたな
なんて傍迷惑なロボット達なんだ

300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/05(日) 11:17:04.63 ID:mtzDhNIE.net
ZEROはゲッター勢を超える最大火力を叩き出すけど燃費は最悪、ゲッター勢は高火力で且つ各形態を生かした臨機応変な対応ができる性能になりそう

つかチェンゲまたかよ、天獄編で散々やりつくしたのに

301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/05(日) 18:11:49.42 ID:wHgiVT0s.net
作中のマジンガーZは光子力エンジンの出力と超合金Zがチートじみてたな
全長十数〜数十kmのゴードンヘルが「破壊出来ないなら震動与えて結合外すわ」ってしたあたり固すぎる

対暗黒大将軍だと特殊振動波で弱体化されてたけど、あの戦法はゲッターにも有効かもね

302 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/05(日) 18:36:55.64 ID:Zxr0s++x.net
OVAゲッターの装甲はチップの集合体だしね
真に通用するかはわからんけど

303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/05(日) 19:08:07.65 ID:wHgiVT0s.net
超合金ニューZみたいに弱体化振動波を無力化しそうだな
よく考えたらあの作品のグレートの性能もヤバいな
ニーインパルスキックとか格好良すぎ

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/05(日) 23:43:18.85 ID:rg6gDLjY.net
テラフォーマーズでゲッターロボを思い出すようなものがあったな
人間を収容しての実験場があって、人間と相容れることがないといわれていたりとか

305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/06(月) 00:10:00.23 ID:5eEKyeEa.net
アークでのマザーを見ると、昆虫軍団も人間の拉致はやってそうだな

306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/06(月) 00:50:52.57 ID:IpnEdmnJ.net
マジンガーZEROのグレートはグレートブースターで地球7周半するようなトンデモだったな

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/06(月) 09:40:55.63 ID:5eEKyeEa.net
鉄也さんもいいキャラしてたな
まさかのクローン設定には驚いたけど

改めてみると真マジンガーZEROは色々なところからネタを引っ張ってたな
グレートマジンカイザーがZEROにかました頭突きは
(多分)津島先生のマジンカイザーでグレートがカイザーにやったシーンからだろうし

308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/07(火) 15:03:06.61 ID:L0eaM77s.net
ZEROのグレートはパイロットへの負荷も尋常じゃなかったな
鉄也さんの手が衝撃で千切れたあたりも相当怖いけど、
所長が試しに乗ったら負荷が強過ぎてほぼ全身の細胞が壊死したとか生々しくて恐ろしい

309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/08(水) 17:46:59.28 ID:Pd+k6k5S.net
ゲッちゃんにミチルさんverが登場か
ミチルさんといえばパイロットスーツがやたら恥ずかしいデザインだけど、
その内ゲッちゃんもあれを着せられてしまうんだろうか

310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/10(金) 10:40:55.19 ID:QbDL4fbu.net
ラインバレル漫画版
フルメタル・パニック小説版
マジンガーZERO

なのになんでゲッターロボサーガは参戦してないんですか!!?
あとヤマトが参戦出来たからジャキガンオーとか虚無戦記とか、バグとかそういうのの参戦も期待していいんだな?
サーガと虚無戦記はよう

311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/10(金) 15:00:04.94 ID:Y3SFUqbn0.net
石川賢先生が生きてたら同じように参戦してたんじゃないかなと思う

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/10(金) 16:56:10.45 ID:Pw4RN1Kn0.net
ZEROにZ編の甲児くん乗ってるし、ゲッターでもやってほしいもんだな

313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/10(金) 19:23:09.63 ID:C3eMxuWu0.net
散々、真ゲッターにTV版竜馬が乗るってのを……
それも十年ぐらい前か……

314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/10(金) 23:09:07.81 ID:LEiuYwE7a.net
そういえばそうか

そのせいで、第二次αの武蔵の自爆シーンはサーガとネオの台詞を武蔵が言いつつ
チェンゲ由来のブラックゲッターが炉心引きずり出しをやるというカオスになってたな

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/12(日) 01:07:35.44 ID:LnN7JXdR0.net
再現はほぼなかったけど、一応完全漫画版は新スパロボで参戦はしてるな

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/12(日) 12:33:07.80 ID:nyEi8Dwn0.net
石川先生の書き下ろしと何気に豪華なのもまた

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/12(日) 20:08:55.78 ID:rq6q6D8T0.net
あんまり関係ない話だけど、ゲッターロボの主題歌やら挿入歌は聞いてると元気が出てくるわね

318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/12(日) 22:20:21.72 ID:+ymTgeLAa.net
ネオゲのrisingとかすき
あとやっぱり、ゲッターロボ!の勢いはいいなぁ

319 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/12(日) 22:24:10.42 ID:50mVaa610.net
ゲッターopはロボとパイロットのバランスが良くて好き
Gのライガー不遇は許さん

320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/12(日) 22:43:45.64 ID:+ymTgeLAa.net
最終回で無双したから…
ライガーというかミチルさんが

無印でもゲッター2は弱かった印象があるな
打点が微妙にたりないって感じで

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/12(日) 22:50:32.92 ID:Bp/EPQqD0.net
まあ、ゲッターにかぎらずにタイプチェンジ物って
基本形態でもないとスピード系がわりと不遇になったりするからな
ウルトラマンとかティガも割りとそうだったし
続編のダイナは改善反省とかはあったらしいがやっぱり相対的にはパワーのほうが目立っていたし

322 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/12(日) 23:15:39.05 ID:nyEi8Dwn0.net
パワーだと強さが視聴者にもわかり易いしね
ティガだとゴルザを力で上回ったりシルバゴンや強化ゴルザには逆に力負けして
相手の強さを示したりとかで

例によってまた一月経過したけど、投下します

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/12(日) 23:16:37.60 ID:Bp/EPQqD0.net
支援

324 :流れ者達の平凡な日常:2016/06/12(日) 23:18:56.76 ID:nyEi8Dwn0.net
「ほらよ。到着だ」

背負った幼女に声を掛け、杏子は両足を折り畳む。

「ありがと!キョーコっ!」

杏子の後頭部を撫でながら、ゆまは降りた。
その姿を、青白い光が照らし出す。
陽はとうに暮れ、空では月と星が煌々とした輝きを放っていた。

「ここ、魔法少女のひみつきち?」
「ま、そんな所だよ」

秘密基地という単語が嬉しかったのか、ゆまは歯を見せて笑いつつ、教会の中へと走っていった。
その背中に杏子は「転ぶんじゃねえぞ」と投げかけた。

「ご苦労さん」

入り口を抜けて足を止め、下方に向けて言った。
声の先に、壁に背を預けた少年がいた。

「汁気のある物は、今度からはあんまり溜め込むんじゃねえぞ」
「…あいよ」

杏子は一瞬、ムッとした顔を見せたが、飲み込むようにして堪えた。
身に覚えがありすぎたのである。

気分を切り替え、教会の内部を見渡す。
至るところに散らばっていたゴミはおろか、細かな木の破片さえも見当たらなかった。

「案外、掃除が上手じゃねえか。30分でここまでやるたぁね」
「言ったと思うが、これでも独り暮らしが長くてな」

言いつつ、彼は背を伸ばした。
強靭な筋肉の内側に据えられた背骨が、屈伸に合わせてぼきぼきと鳴った。

325 :流れ者達の平凡な日常:2016/06/12(日) 23:22:03.78 ID:nyEi8Dwn0.net
「ついでに、軽い修繕もしといた。少なくとも破片で転ぶこたねぇだろうよ」
「ぎゃんっ!」

言った途端、それが起きていた。
4つの眼が発生源へと光の速度で向けられた。

「これ、ゆまの!?」

振り返り尋ねるゆまに、ナガレが頷く。

教会の中央に忽然と置かれていたのは、真新しい布団であった。
清潔感のある白を基調としたそれらの上で、ゆまは柔らかな感触を楽しんでいた。

「結構いいのを買ったじゃねえか」
「風邪を引かれたら可哀想だ」
「…それもそうだね」

沈黙の間は、気遣いが出来たことへの驚きによるものだった。

「おい、ゆま」

気分を切り替え、杏子は声を投げ掛けた。

「疲れただろ。もう今日は寝るぞ」
「まだねむくないよ?」
「明日も忙しいんだ」
「ふうん、正義のみかたは大変だねぇ」

正義という言葉に、杏子とナガレの顔に難色じみた色が浮かぶ。
当の発言者はそれを尻目に布団へとダイブし、掛け布団の内側へと潜り込んでいった。

枕に頬を乗せ、目を閉じるが早いか、小さな口からは寝息が溢れ始めた。
一分ほどその様子を確かめてから、少女と少年が行動を開始した。
杏子は修繕と清掃の施されたソファへと、ナガレはいつもの壁面へ。
彼ら彼女らの寝床へと。

横になった杏子が手を伸ばして振った手は、ナガレへの労いの意であった。
適当な様子であったものの、嫌な気分はせず、
了解の意思を飛ばすと、彼は腕を組み目を閉じた。

326 :流れ者達の平凡な日常:2016/06/12(日) 23:25:36.23 ID:nyEi8Dwn0.net
それから僅か30秒後、彼は再び目を開けた。

「何をされてるので?ゆまさん?」

右側に視線を落とすと、そこにはゆまが立っていた。

「ナガレのまね〜〜」
「……うん、そうだな。上手だよ」

幼女の腕の組み方と身体の傾け方は、サイズと体格を除けば
寸分違わずに彼のそれと一致していた。

どうやら、先程の寝息は演技らしかった。
スーパーの客や店員を出し抜いた件もあり、この幼子は妙な強かさを備えているようだ。

「ねぇねぇ、これもしゅぎょーなの?」
「いや、俺の趣味だよ」

修行とすれば真似されかねず、ナガレは身を削るしか出来なかった。

「ふーん、つまんないねっ!」

趣味というのは無論本心からでは無かったが、幼子の言葉はナガレの心を撃ち抜いた。
壊れどころか傷も付かないが、それだけに鈍い痛みを彼に与えていた。

「キョーコ、こっちにおいでよっ!」

再度布団に潜り込み、ゆまは杏子を手招いた。

「あたしはいい。こっちのが慣れてる」
「嫌なの?」
「…うっ」

目を潤ませて見つめる幼子に、杏子の内面が締め上げられる。
光るものが溢れる前に、杏子は決断をしなければならなかった。
また、選択肢は一つしか無かった。

「分かったよ」

足早に祭壇を降り、ブーツを脱いでからゆまの布団へと潜り込む。
幼子の体温で温められた布団の内部は、とても心地が良かった。

327 :流れ者達の平凡な日常:2016/06/12(日) 23:29:06.80 ID:nyEi8Dwn0.net
杏子の胸元にしがみつくゆまが、背後を振り返る。
視線の先にいるのは無論、ナガレである。
振り返りを察したが早いか、彼は焦りを感じていた。
ゆまの要望の可能性に気が付いたのである。

そしてそれは、何としても避けたかった。
幼子の涙を出すことなく、可能な限り穏便に済ませる方法を、必死になって演算していく。
一秒程度で、彼の演算能力が崩壊した。

その必死な思念は勝手に飛び出しており、杏子の感覚を雑音のように刺激した。
彼女は仕方なく、助け舟を出すことにした。
攻撃という意味合いも含めての。

「あいつはいいんだ。趣味は大事だからな」
「ふーん、そっか!壁とおやすみを楽しんでねっ!ナガレ!」
「…うん、わかったよ」

憔悴しきったナガレは力なく手を振った。
それで満足感が得られたのか、ゆまはそれからすぐに寝息を立て始めた。
二人の魔人もまた眼を閉じ、息を浅くしていった。
一時間か二時間ほどの時が経ったか。
杏子とナガレは眼を開いた。
傍らと視線の先にいる幼子は安らかな寝息を立てていた。
流石に今度は、演技では無いようだった。

「寝たか?」
「あぁ」

無論それを口には出さず、思考を飛ばして会話を紡ぐ。

「多分こいつ、小一か小二ってとこだろうけど…学校でのイジメか?」

傍らの幼子を眺めつつ、杏子が問う。
しかしながら、彼女にも答えは分かっていた。
分かりたくも無いものが。

「親だろうな」

断ち切るように、ナガレは応えた。
苦々しい歯軋りさえも、幻聴として感じられた。

328 :流れ者達の平凡な日常:2016/06/12(日) 23:33:05.07 ID:nyEi8Dwn0.net
「そいつの額を見ただろ。あれは…」

そこで彼は言葉を止めた。
言葉に出す事は無意味だと思ったのである。

「なぁ、ナガレ」

再び、杏子が尋ねた。
喉の奥から絞り出すような思念の声だった。

「この胸糞悪いもんの処理は、どうすりゃいい?」

胸を焦がす感情を両眼に宿し、それをナガレへと向けていた。
彼女の顔に浮かんでいるのは、呪いとは正にこれとでも云うべき形相だった。
ナガレはそれを正面から見据えた。
杏子とは対照的に、厳しさはあるものの、正気を保った眼つきをしていた。

だが、彼もまた平常では無かった。
胸元で組まれた両腕の末端部分たる両手は、互いの肘に指を巻き付けている。
獲物を包んだ蛇の如く、それらは肉に食い込んでいた。
もう少し力を加えれば皮膚が裂け、血が滴り落ちるだろう。

「そういう時は、何かに噛み付くのがいい」

言い聞かせるように、ナガレが応える。

「我慢てのは身体に悪いからな。少なくとも俺はそうしてきたし、
 情けねえんだが、他の方法を知らねぇ」

少し間を置き、ハッと一つ息を付き、杏子が応じた。

329 :流れ者達の平凡な日常:2016/06/12(日) 23:38:28.48 ID:nyEi8Dwn0.net
「狂犬か、テメェは。ガキのくせに、救えねぇ奴だな」

顔に浮かぶのは、不敵な笑み。
先程に比べ、幾分か余裕が出来ていた。
ナガレも返答として、表情で返した。
こちらも似たような形状だった。

「こいつと会ってから、今で大体半日か」
「そうなるな」
「いい顔で寝てる。ちょっとムカつくぐらいに」 
「安心してんのさ。お前さん、子守の才能でもあるんじゃねえのか?」
「ぬかせ、クソガキ」

呼応してせせら笑うような思念をナガレは送り、それが終わると彼は眼を閉じた。
頃合いだという事らしい。
明日の事を考えると、確かにそろそろ寝た方がよかった。
ナガレの方はというと、既に眠りについていた。
寝付きのよさは、幼子であるゆまに匹敵している。
同レベルだと思いつつも、ゆまに失礼なので脳内で訂正。

そこで杏子は、自分の手が伸びていることに気が付いた。
暗緑色の髪を生やしたゆまの頭を、無意識の内に撫でていた。
掌から伝わる、ややガサついた感触が妙に心地良かった。
指を髪の中には入れず、表面だけに手を添える。

それでも、髪の下にある肌の質感はしっかりと伝わってきていた。
胸中に再び、どす黒い炎か生じたが、幼子の寝顔がそれを抑えていった。
これ以上の思考は無為と考え、杏子は布団に身を深く沈めた。
幼子の体温を感じつつ、杏子は眠りに落ちていった。






つづく

330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/12(日) 23:43:54.91 ID:nyEi8Dwn0.net
ここまでで

投下速度は上げたいものだ

331 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/12(日) 23:45:28.74 ID:Bp/EPQqD0.net


まあ、書くのって時間いるしね

332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/13(月) 18:22:51.96 ID:EBOdFemg0.net
>>317
DRAGONが本当に好き
歌詞的に、虚無戦記の弥勒にも合ってるところとかも

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/13(月) 23:13:43.08 ID:Ihdip9nl0.net
(チェンゲの初期ED曲好きです)

334 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/14(火) 14:42:53.07 ID:osRaPBWma.net
何気に歌ってる人の一人が、どれみというかオペレーターの中の人なんだっけ

335 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/14(火) 21:02:08.71 ID:HYnS7AZO0.net
今更だけどチェンゲの連中って、15か6の時には月面でインベーダーと戦ってたのかな?
だとしたら、いつも通りと言えばそうだけど壮絶だな

336 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/14(火) 21:19:34.95 ID:awGdZAkS0.net
第一部が二十代後半なら18頃じゃないかな月面は

337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/14(火) 21:58:53.33 ID:HYnS7AZO0.net
若いなぁ…

クレーターバトルは聴いてみたいんだけど、レアすぎるんだよなぁ…
若い頃のチェンゲ連中の青春とか見てみたいのだけれども

338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/15(水) 19:03:37.70 ID:9rYkrSy/M.net
チェンゲもやっぱスカウトだったんかな

339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/15(水) 20:29:52.06 ID:d+MqHJll0.net
スカウト(拉致)
第二次Zだと拉致だったんだっけか
あと、チェンゲ竜馬も空手やってたりとか

拉致といえば漫画は体力が切れたところを捕獲、新は麻酔弾だったけど
野獣でも即昏倒する麻酔弾受けて動いてる竜馬ってやっぱり凄いな
小説版でも筋弛緩剤が短時間で解毒されたりと訳が分からないよ…

340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/16(木) 08:09:44.55 ID:cptcYnpm0.net
新を見返してみたら麻酔弾で昏睡したときの竜馬の寝顔が安らかすぎて草

341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/16(木) 19:25:37.15 ID:lfY6YJ7p0.net
暴力団をボコってビール飲んで殺し屋と戦ったあとならそりゃあぐっすりよ

342 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/16(木) 19:40:49.59 ID:DtkGjLv+a.net
今知ったけど某所のオリジナルゲッター小説が完結してたんだな
まさかバッドエンドにもっていくのは予想つかなかったが

343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/16(木) 21:31:07.76 ID:cptcYnpm0.net
>>341
冷静に分析されると短時間で凄いことやってんなw
そういえば隼人も、状況からして登山して早乙女研究所まで向かったのかな
体力的には全く問題無いんだろうけど、場面を想像するとシュールだ

344 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/16(木) 22:20:57.24 ID:lfY6YJ7p0.net
飲酒した後に猛獣用の麻酔を打たれるって相当やばい気もする

345 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/16(木) 22:27:16.15 ID:cptcYnpm0.net
しかも麻酔弾って猛獣の毛皮を通す様に鋭くなってるし、
弾丸でもあるから対象を殺さない様に本来は尻とか体幹から離れた所にやるんだろうけど

作中だと普通に首筋に当たってるんだよな
それで少し痛がる程度
頑丈すぎる

346 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/17(金) 00:09:38.97 ID:t3Y5C4m00.net
>>344
描写を省いてるだけだろうけど、酔ってる様子も全く無いな
ビールが好きみたいだけど、麻酔薬同様、飲んだ側から解毒されるんだろうか

全く話は変わるけど石川先生版のウルトラマンタロウが今月末に発売だとか
これは買わねば

347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/17(金) 11:54:29.87 ID:t3Y5C4m00.net
一ヶ月以上前に告知されてたみたいだけど、ロボットガールズにダイノゲッターが参戦するのかw
ダイノゲッターは原作に近いところがあるし、
着実にゲッちゃんがゲッター線に汚染されつつある気がする

348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/21(火) 20:19:35.45 ID:5QzgnK1xa.net
月末に石川版のウルトラマンタロウが発売するのか
概要程度しか見れてなかったけど、あれも虚無戦記に関連してもおかしくなさそうな内容みたいだな

349 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/24(金) 22:21:40.01 ID:AOvMlwq20.net
唐突だけど晴明の正体って何だったんだろうな?
あれも宇宙人の一種かね?

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/26(日) 15:35:31.53 ID:wMRQjNu80.net
別宇宙からの存在じゃね
たぶん、その宇宙の地球じゃないんだろうけど

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/26(日) 17:22:24.07 ID:RSpNh+A50.net
もしかしたら史実の晴明を殺害して成り代わってたりして

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/29(水) 18:07:03.09 ID:UH0Iz4BmaNIKU.net
チェンゲ以降のゲッターてなんであんなにケンイシカワ風に近づけたがるんだろうな
思い切って一新してみてもよいのではないかと思う今日この頃

353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/29(水) 20:04:21.28 ID:4g01DX1Y0NIKU.net
スタッフの愛とか
或いは、内容的に石川先生の絵じゃないと似合わなそうって判断されたのかも

ゲッターで今風の絵に近いのだと偽書あたりかな

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/30(木) 00:27:34.69 ID:UtTcDS84a.net
OVA以降はゲッター線とかキャラクターの狂気な演出場面ばかり持ち上げられるけどストーリー面はほとんど話題にならないよな

355 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/06/30(木) 15:12:54.82 ID:JUPtvzxQa.net
チェンゲの邪真ドラゴン戦からのラストまでのジェットコースターみたいな感じ好き

356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/01(金) 07:58:10.24 ID:CzhlZ4/la.net
つか新ゲッターからはもう漫画展開だけってこともあってゲッターは下火気味になってる気がする
そもそも漫画でもあまり話題にならない時点・・・

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/01(金) 09:20:42.78 ID:K4daka6z0.net
石川先生が存命だったらまだしもなぁ
そのあたりは古い作品だし、まぁしゃーないかと

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/01(金) 15:38:09.74 ID:9MS2VlZR0.net
自分としてはたかしげ宙の小説はもったいないなーと思った
二巻の冒頭書いてるレベルでやる気合ったのに
あれを漫画化してくれれば…

359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/01(金) 19:52:10.48 ID:n97dc/Ita.net
丁度いいところで終わるんだもんなぁ…
博士、竜馬、隼人のキャラクターとしての背景が深く描かれてたのが印象的だったな
あとはゲットマシン搭乗による常人への健康被害描写とか

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/01(金) 22:37:18.67 ID:3HoSiqBM0.net
ラインバレルのは敷島と息子が出てたな

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/02(土) 22:33:40.75 ID:iSaPOSpG0.net
敷島の息子とかかなり気になる
単行本もそろそろ出るみたいだし読むか

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/03(日) 03:22:43.84 ID:/4H2fPgc0.net
賢ちゃんの遺伝子は生きてるけど賢ちゃんの直接の子供はほぼ全滅…
豪ちゃんが死んだら本気で危ないなこりゃ

363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/03(日) 19:19:41.85 ID:mPyszmZ8a.net
そのあたりは…仕方ないね

最近知ったけど、今の遊戯王って次元戦争やらかしてるのか
各次元に主人公やヒロインの色違いがいたりとか
超展開は遊戯王だといつものことだけど、異世界の自分っていうところだと竜馬の事を思い出してしまう

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/04(月) 22:11:58.88 ID:1U60gz3Va.net
ゴジラ対ビオランテやってるけど、ビオランテもある意味、チェンゲのゴウみたいなものか

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/09(土) 20:16:14.28 ID:nZC+SAAwa.net
ゲッターロボDEVOLUTIONを読んだけど、竜馬がチンピラを蹴散らすところの笑顔が素敵で草

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/16(土) 22:13:24.36 ID:p8yIddlm0.net
厨二チックな竜馬のイメージが強いなその漫画
厨二と言ってもかっこつけではなくいろいろすれてる方向なんだろうけど

367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/17(日) 22:01:45.33 ID:R2dw36fw0.net
虚無戦記のドグラ古墳の話が怖すぎる
元々はホラー特集の一つだったらしいけど、当時のちびっ子にはトラウマだったろうな

368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/18(月) 20:12:49.63 ID:VdKXaJVs0.net
>>366
親の死体があんな様子だったしなぁ…
一話で言われてた通り、周りを巻き込みたくないっていうんだろうけど

369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/18(月) 22:09:20.19 ID:Ng1lIqq10.net
なんかあの人たちのマンガ読んでると
漫画で読んで憧れた厨二感じゃなくて
それに影響されて自分が書いた黒歴史の厨二感が思い出される

370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/18(月) 22:21:27.05 ID:y/WY4xLS0.net
ラインバレル、ウルトラマン、ゲッターとも一種のモラトリアムみたいな要素があるからな
まあ、大人に矯正される系統のものではあるからな

371 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/18(月) 23:06:49.59 ID:AFLmTfZ+a.net
ウルトラマンだと、宇宙漂流中にウルトラマンタロウに遭遇してテンションがあがるも、
それが石川版タロウだったために複雑な心境になる新竜馬について妄想したことあるな
あの作品、一応セブンとエースもいるけど黒ずくめで怪しすぎるんだよなぁ

372 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/22(金) 08:44:55.10 ID:YxWg6zXH0.net
最近、赤い通り魔ことレッドマンが一部でリバイバルブームになってるらしい
番組の都合なのは分かるけど、石川作品の基準で考えてもあの通り魔は怖い気がする

373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/23(土) 20:41:15.47 ID:5oC12G720.net
サーカス?

374 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/27(水) 09:24:01.42 ID:KSG+Pz5B0.net
ゲッターチームならサーカスの演技も体得できそうだな
ビジュアルが怖すぎるが

375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/30(土) 08:33:41.94 ID:W+7dq7mS0.net
シン・ゴジラのシンは新、真、神ということらしい
どうしてもゲッターを連想してしまうな

昨日観てきたけど、ゲッター線とも相性が良さそうなゴジラだったな

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/30(土) 15:58:07.17 ID:ea2Ryf6F0.net
>>375
スパクロで共演するしな。

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/30(土) 19:52:13.33 ID:W+7dq7mS0.net
エヴァコラボからってことか
竜馬達のゴジラに対する反応が気になるな

何気に、昭和のゴジラシリーズと初代ゲッターロボって終了と開始がかなり近い時になってるんだな
時代を感じる

378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/07/30(土) 23:56:50.46 ID:6T6rDvSH0.net
>>375
幻魔大戦じゃね?

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/01(月) 09:20:21.56 ID:7sa9AxeVa.net
ゴジラ細胞がチートすぎる
特にスペースゴジラの誕生の経緯を見てみると、
空間支配能力もそのうち獲得しそうな気がしてくる

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/01(月) 09:28:44.85 ID:3eINXDKS0.net
ビオランテの白神博士は有能だけど娘を失ったから仕方ないにしても
いろいろぶっ飛んでる気がするな

チェンゲの早乙女ならある程度の理解は示しそうな気はする
っで、死にかけた娘の細胞を移植したバラにゴジラ細胞とゲッター線を……

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/01(月) 12:43:17.69 ID:oQvDl91x0.net
あの早乙女博士ならやりそうだな
…それが真のゲッター計画だったりして(異聞的な意味で)

2年前のGODZILLAは設定とか生息環境を考えると恐竜帝国と絡められそうな気がする

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/02(火) 08:29:54.31 ID:b7Rn2Cq20.net
マグロ食ってる奴をサイボーグ化してメカジラにする恐竜帝国
流石に普通のメカザウルスよりは強くなりそうだ

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/02(火) 22:14:51.10 ID:b7Rn2Cq20.net
最も多くの敵と戦った二代目ゴジラが好きだな
ガイガンやメカゴジラに血まみれにされつつ、ミニラに頑固親父として接してる所を見ると和む
あと改めて見てみると、岩投げ好きだな、二代目は

また時間が空いたけど、魔法少女+少年と幼女の話を落とします

384 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/02(火) 22:19:06.58 ID:b7Rn2Cq20.net
「ゆま。あんたはあたしに好かれたいか?」

ファミレスの机を挟んで、杏子はゆまに問うた。
即座にゆまは頷いた。
両眼には涙が溜まり、首の動きによって溢れ、彼女の両膝を濡らした。

自分でも胸が悪くなる横柄な言い方だったが、杏子は言わずにはいられなかった。
俯くゆまの視線の先には、皿に盛られたカレーライスが横たわっていた。
一口程度の容量が消えていた事を除けば、ほぼ新品の状態だった。

「なら、好き嫌いはすんじゃねえ。
 思った通りの味じゃなくても、出された物はきっちり食いな」

再び頷いたゆまはカレーライスを小さな口へと掻っ込んだ。
想定していた辛味を越えていたらしく、咀嚼する彼女の表情には苦いものが張り付いていた。
それでも合間を置かずに口へと運び続ける。
呼吸を忘れたのか、数口目を飲み込んだ際に来るしげにむせていた。
苦しむゆまに水の入ったコップを差し出し、「すまん、ゆっくりでいい」と告げる。
微笑み頷くゆまはそれを受け取り、一気に飲み干した。

その様子を眺めつつ、杏子は事の起こりを思い出し始めた。
遡る事、約10時間。

特に何か合ったわけでは無いが、無性にイラついた。
なので、今日も今日とて魔法少女漫画を読み耽るナガレに槍を振るってみた。
首の薄皮であれば上々、本体であれば尚よしということで、
半ば程度の本気での一撃だったが、その程度では精度が足りなかったようだ。
少しばかりの余裕を持ってかわした彼の蹴りでの反撃を槍で撃ち落としたのを契機に、本格的にコトを始めることとなった。
まず、場所を移すことから始まった。

385 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/02(火) 22:22:23.20 ID:b7Rn2Cq20.net
寝床から少し離れた場所にある寂れた公園が、彼らの訓練場だった。
急激な土地開発の影響で住宅地からは離れている上に利用者は滅多になく、
外灯も杏子によって破壊済みであるために、訓練にはもってこいの場所であった。

互いに距離を取り、得物を携えた状態で停止する。
ほぼ同時に、第一歩を踏み出した。
戦意と殺意を携えての全力での加速に移ろうとしたときに、あまりにも場違いな音が発生した。

「ふたりとも、がんばってねっ!」

幼子の無邪気な声援に、両者は一瞬停滞した。
だが直ぐに再開し、刃と槍が斬り結ばれた。

斬り合いつつ、頃合いを見計らって思念で会話を重ねた。
要件は、厄介ごとの押し付け合いだった。
その中の一つに、幼子の相手があった。

当初は負けた方がゆまの世話をする、だったのだが、どういう訳か途中で意図が逆転。
勝者がゆまの相手をすることとなった。
心なしか、そうなった時から訓練兼憂さ晴らしが殺し合いに昇華したような気がしていた。
結果は現在の通りである。

敗者は食糧と生活品、そして金品の確保のために街へ繰り出す羽目になった。
魔法少女と、人間であるという可能性が日増しに減りつつある少年との戦闘は、ゆまにはいい見世物となったらしく、
勝者には盛大な拍手が与えられた。
槍を杖にして立つ杏子が見たものは、ゆまに

「さっきのすごかったねっ!ゆまにもおしえてっ!」

と、輪郭のやや歪んだ手を引っ張られるナガレの姿だった。
月の光が僅かな夜であったにも関わらず、ゆまには両者の戦闘がよく見えていたようだった。
或いは、適当に言っていただけなのかもしれない。
視認していたとしたら、化け物がもう一人いることになる。

とりあえず、さっきのというのについては心当たりがあった。
顎を撃ち抜きかけたものか、脇腹を抉ったものの何方かだろうと思っていた。

「今度な」

と返したナガレの口元は敗北への悔恨で歪んでいた。
その時の彼は、歪んだジャングルジムの一角に背中をめり込ませていた。

386 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/02(火) 22:28:21.46 ID:b7Rn2Cq20.net
頭の中に響く鈍痛と耳鳴りを抑えつつ思い出すと、
斬り合いの最中、鎖で縛って激突させてやったというのが思い出された。
その際、激烈な金属音が生じていた。
ジャケットの裏にある、多数の金属製の凶器のためなのだが、色々な意味で異常だった。

普段は音の欠片すら鳴らさず、また重さの片鱗さえも見せないでいるのに、
いざ戦闘となると長さ20センチの長釘やナイフやらが内側から山と溢れ、
魔法少女の三歩手前程度の腕力による精密な投擲を行ってくるのである。

瞬時に見切り、槍で迎撃するのだが、それでも幾つか、10本中の2本程度が肩や太腿を掠める。
そうして出来た隙を逃さずに接近。
本命とでも言うべきなのか、ナガレは拳と脚を暴風の様に振り回す。
認めたくは無かったが、接近戦では自分の方が不利であると杏子は認識していた。
技量とでも言うべきものが、杏子のそれを上回っているのである。

だが前述の通り、今回は杏子が勝った。
戦闘結果を反芻し、回復量と機動力の優劣によるものだったと杏子は分析した。
口内で転がる何本かの歯と曲がった腕や脚を治癒しつつ、

「それも、そいつの趣味の一つだ」

と、トドメのように告げてゆまをナガレから剥がし、変身を解除する。
まだ少し各部が痛むが、自然治癒に任せる事にした。
魔力も勿体無い。

「ぞんぶんに楽しんでねっ!」

ゆまは完全にナガレの趣味を誤解したらしく、邪魔をしないという意志の元だろうが、
後ろを振り向きもせずに杏子の先を走っていった。

後を追う杏子は、ちらと後ろを振り返った。
一応、「さっさと起きろ、馬鹿野郎」という労いの言葉でも掛けてやろうと思っていた。
彼が前日に話した「ストレス解消法」は、それなりの成果を彼女に与えていた。

先の光景を視認すると、杏子は沈黙した。
声を掛けるべき相手は、そこにはいなかった。

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/02(火) 22:29:55.40 ID:a4GM5zE10.net
支援

388 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/02(火) 22:32:39.62 ID:b7Rn2Cq20.net
いつの間に行ったものか、破壊されたジャングルジムには縦横無尽に白いテープが巻かれ、
至る所に「使用禁止」の貼り紙がされていた。
時間で考えれば、10秒程度で行ったということとなる。
また、散らばっていた鉄の破片も残らず撤去されている。
恐らくは、戦闘中にも並行して回収を行っていたいたのだろう。

ご都合主義を通り越し、半ばホラーじみた光景だったが、杏子は深く考えないように務めた。

そんな事を頭の片隅で思い出しつつ、新しい狩場の開拓について考えていると

「トイレにいきたい」

とゆまが言った。
行ってくる、ではなく行きたいときたのは、同伴を希望とのことなのだろう。
面倒くさい。
面倒くさいが選択肢はなしに等しい。
ゆまの表情は既に、大泣きの予兆を見せている。
こんなところで人目を集めるのは御免だった。

「…ああ、一緒に行ってやるよ」

にぱっと笑ったゆまが楽しそうに先行し、杏子が後を追った。
個室に入ったゆまが済ませるのを、扉の前の狭い回廊で待つ。

ここに至り、杏子は考え始めていた。
いつ、この厄介者を自分の生活から切り離せばよいのか、ということを。

思えば少し前から、色々と狂いっ放しであった。
本来の自由奔放な生き方は、どこぞからの流れ者に邪魔され、
自身の能力も減衰したまま、回復の兆しも見せていない。
それなりに楽しめていた気ままな生活を簒奪した少年には憎しみさえ抱いていたが、
狩りの効率を考えてみるといないよりはマシなので組んでいる。

そう、思う事にしていた。

389 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/02(火) 22:36:07.24 ID:b7Rn2Cq20.net
それにもし拒否したとしても、恐らくあちらが放っては置かないだろうと。
本気で排除するには面倒くさく、仮に絶命に追い込んだとしても、
恐らく手足の一本は道連れにされるだろうと思っていた。
損得で考えてみると、利用した方がいいということで、その存在は許容されていた。

しかし、今共にいる幼子は違う。
たまたま出会い、放逐するタイミングを逃し、だらだらと一緒にいるだけだった。
一緒にいて悪い気はしないが、それだけだ。
いずれ戦いの場で邪魔になり、魔女に殺されるか、気が触れるかに決まっている。
そして、生活費等の諸々の経費が圧迫されている。
居るだけで金を喰い、遊行費を激減させている。
少年が簒奪者であるのなら、ゆまという幼子は寄生虫のようなものだった。
自分にとっては、害悪とも言える存在だった。
それであれば、取るべき手段は限られている。

「殺すか」

その言葉は、自然と、息を吐くようにして出た。
数秒ほど経ってから気が付いた。
自身の思考が、どす黒い悪意に浸っていることに。

「…クソッ!!!」

指輪が煌めき、杏子の全身を真紅が覆う。
同色の戦衣に包まれると同時に、杏子は十字槍を召喚。
同じくして、煤のように澱んだ空気が杏子の全身を叩いた。
次の瞬間には、彼女の視界に、異界が広がっていた。
縦にも横にも、赤紫の世界が広がっている。

構わず、杏子は跳躍した。
着地と同時に前へと踏み出す。
ひたすらに、異界を進んでいく。
至る所で黒々とした渦が巻き、歪な四肢を生成し、
出来損ないの人型となって杏子に襲い掛かった。
それら全てを、槍の一閃が薙ぎ払った。
進路を阻害するあらゆる物を、槍と鎖が破壊していった。
降り注ぐ体液と肉片の雨を浴びつつ、杏子は駆けた。
そして、見つけた。

390 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/02(火) 22:39:31.11 ID:b7Rn2Cq20.net
「ゆまっ!!」

臓物色の床にへたり込む幼子を確認すると同時に杏子は叫んだ。
同じく、彼女の背中を悪寒が撫でた。
振り向きざまに槍を一閃。

汚濁の体液が飛び散り、異形の肉片が宙を舞った。
すれ違いざまに杏子が視認したのは、目も鼻も口も無い、球体の頭部に頭巾を被った人形のような姿の魔女。
お伽噺の赤頭巾をデフォルメしたような、1メートル少々の小柄な体格のそれは、
杏子の背後で無様に転倒した。
先の斬撃で切断されたのは、魔女の両足の先端部分だった。

這いつくばった魔女の体表に亀裂が走る。
衝撃による破損ではなく、自らその身を裂いていた。
陸に揚げられた魚のようにビタリと跳ね、魔女は上空に身を踊らせた。
その時には既に、人の形は消失していた。
引き裂けた部分の先端は鋭い刃となり、3本の爪、ないしは牙を連想させる異形となった。

それらの切っ先は、幼子へと向けられていた。
だが接触まで2メートルを切る前に、複数の刃の中心を更になる鋭角が貫いた。

「させるかよ」

瞬時に回り込んだ杏子が、変型した魔女を真っ向から迎え撃っていた。
杏子が魔力が衝撃となってが迸り、刃と柄部分に変形した胴体を木っ端微塵に破砕した。
降り注ぐ体液と破片を払い、杏子は首を後ろに回した。

見れば、幼子の首筋には黒い幾何学的な模様が浮かんでいた。
それは、魔女の全ての破片が床に落ちた時に消えた。

同じくして異界もまた崩壊し、手洗いまでの小さな回廊となった。
魔女の異界生成能力というか異界への転移能力には、
呆れを越えて感服さえ、杏子に感じさせていた。

391 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/02(火) 22:42:49.17 ID:b7Rn2Cq20.net
変身を解くと同時に、杏子の顔に苦悶が浮かんだ。
砕け散った破片の幾つかが頬を掠め、肩の肉を抉っていた。
即座に治癒を開始したが、肉の盛り上がりがやや遅い。
宝石を確認してみると、内部で蠢く濁りが見えた。
仕方なくポケットから大きめの絆創膏を取り出し、損傷した箇所を塞ぐことにした。
その血の滲みを、ゆまはじっと眺めていた。

「…キョーコ、大丈夫?」
「ちょっとな、力を使い過ぎちまった。疲れたのさ」

そう答えたものの、ゆまの表情は晴れなかった。
強がりで言ったが、杏子の顔は苦痛を浮かべたままだった。

「こんなのかすり傷だ。心配すんな」

今度は無理に笑顔を作り、答えた。
自分でも似合わないことをしていると、杏子は思った。

「死んじゃだめだよ?」

杏子の腰を抱きしめ、ゆまは言った。

「ゆまのそばから、いなくなっちゃやだよ」

小さな身体のどこに、と思えるほどの力が幼子の両手から発せられ、杏子の腰を締め上げた。
知ってか知らずか、幼子の手の下には掠めた破片によって出来た切り傷があった。
苦痛に思わず呻き声が漏れかけたが、出すわけにはいかなかった。

「どこにも行かねぇから、もう泣くな」

ゆまの頭を撫でながら、杏子は呟いた。
痛みを伴う幼子の拘束に、杏子は全身を覆う縛鎖の姿を幻視していた。


それからほぼ同時刻。
廃墟になりかけの教会の内部で動く影があった。
日課と化した清掃作業を、愚痴をこぼしつつも、少年は真面目に行っていた。
どこにでもある自在ほうきでゴミを集め、赤いプラスチックのチリトリで掬い、
丁寧にもゴミ袋に種類ごとに分別して捨てていく。
壁面に開いた穴は数日前に塞いだが、細かい隙間が無数にあるらしく、埃の侵入を許していた。

一息付き、清掃道具を壁に預け、室内の中央に向けて歩き出す。
膨れたコンビニ袋から炭酸水入りの500mlペットボトルを取り出し、水か茶のように一気に飲み干す。
それが終わると満足げに作業場に戻り、清掃を再開していった。

392 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/02(火) 22:47:36.68 ID:b7Rn2Cq20.net
その様子を、扉の影から窺っているものがいた。
監視者の少女の心には、嗜虐心が渦巻いていた。
この建物の主への怨みと、弱きものに対する自分の優位性を確認するための行為として。

どう痛めつけてやろうか、どれに喰わせてやろうか。
それがこの女の思考の大半を占めていた。
下衆な思考は視線さえも曇らせ、自ら集中力を掻き乱していた。
その間に、黒い髪の少年の姿は消えていた。

「何か用か?」
「ふゃあ!?」

背後から声を掛けられ、慌てふためきながら、女が振り返った。

「あいつの友達か?悪いが、多分しばらく帰って来ねぇ」

そう告げた少年は、青みがかったジャケットに黒のアンダーシャツ、
灰白色のカーゴパンツと、動きやすそうな衣服を纏っていた。
それなりに美形且つ、野性味のある顔立ちは年相応、自分と同じかやや下程度と判断した。
トゲトゲとしているが自然と纏まった髪型が特徴的であった。
総じての女の評価は「生意気そうなクソガキ」であった。

「くふっ」

女の口から、笑い声が溢れた。
特異的な発音に、少年が怪訝な表情を浮かべた。

「なら、伝言を残しますよ」

少年から後退しつつ、女は可憐に微笑んだ。
誰もが好意を持ちそうな、形とすれば美しい笑みで。
それが歪んだ。
左右非対称に。
邪悪な形に。

「てめぇの肉に刻んでなぁあ!!!」

女の右手に光が収束。
結晶状の杖が生成された。
その先端には光が宿り、矛先は少年に向けられていた。
歪みきった笑顔で、女は少年を見た。
これから嬲り尽くす相手に恐怖を与えるために。

直後、白い閃光が迸った。
だが女は気付かなかった。
強烈な閃光により生じた、一瞬の不可視の世界で少年が浮かべていたのは、
困惑でも恐怖でもなく、半月の笑みであることに。






つづく

393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/02(火) 22:56:10.71 ID:b7Rn2Cq20.net
ここまでで
書き始めたときに序盤だったおりこ★マギカもそろそろ佳境っぽいし、ペースは上げねば

394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/02(火) 23:18:36.86 ID:a4GM5zE10.net


395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/04(木) 16:31:32.45 ID:8DxKdswK0.net

號の竜馬登場シーンの「手紙」かな?

396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/04(木) 18:23:29.38 ID:XH1+oudx0.net
あのシーンは旧作との繋がりを表すいいシーンだったな
リアルタイムで読んでた少年たちは困惑したかもしれないが

397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/05(金) 18:44:47.46 ID:HbPnLKhTa.net
手紙って…ああ、そうか、そういう事か

「天と地と」でもそんな風にされた人いたな
苛烈な時代背景が一目で分かるシーンだけど、あれは酷ぇ

398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/08(月) 23:57:58.29 ID:4P/VTG6I0.net
シンゴジラ見たけど
漫画版の真ゲッターのビームや暴発ストナーサンシャインとかあんな感じになるのかな

399 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/09(火) 03:07:07.93 ID:4CMxIkKEr.net
全方位攻撃というとサンダーボンバーの方が印象的
ストナーで焼いたの虫だし

400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/09(火) 06:57:47.33 ID:tNZdTVvc0.net
今回のやつより、vsデストロイアの時の体内放射に近い気がする
普通なら至近距離の相手を跳ね飛ばす程度の威力が広範囲の熱攻撃になってるやつ

401 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/09(火) 09:00:21.54 ID:l0JrVg6M0.net
アニメだと、真ドラゴン第1形態が背中からゲッタービームまき散らしてなかったっけ?

402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/09(火) 09:05:58.69 ID:tNZdTVvc0.net
腹というか胸からも撃ってたんだっけ?
無数のゲッターGで構成されてるだけに、全身からもビームを撃てそうだな

ゴジラの影響で東宝特撮作品観てたけど、真ライガーってゲッター版轟天号みたいだな

403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/10(水) 18:39:04.51 ID:gokXnyQm0.net
エヴァとゴジラのクロスから結構経つけど、あれもいい作品だった
マジンガーZ 対 昭和メカゴジラは燃えた
あと何げに強いブラックホール第三惑星人とか

サボらず書いたら書けました
コメントで、手紙にされかけた話の続きを投下します

404 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/10(水) 18:43:11.73 ID:gokXnyQm0.net
「おい、クソガキ」

普段のつもりで、杏子は言った。

「死ぬんじゃねえぞ」

いつもとは逆の意味の言葉だが、発音と感覚も、同じように言ったつもりだった。
それを口に出すまで、数秒を要した。

「死ぬならせめて、その前にそいつらをあたしに寄越せ」
「勝手に持ってきゃいいだろうが」

眼を開けたナガレの返答はいつもの通りだった。
少し、気怠げなところを除けば。

「邪魔になるから、明日は休んでろ」
「悪ぃな」

返答の後に、ナガレは杏子へと物体を投擲。
漆黒の卵型の宝石の数は、3つあった。
受け取り、仕舞い、歩き出す。

「よぉドクズ」

最初の位置から約10メートル。
地面の上に横たわった、というよりも広げられているそれに声を落とす。
対比として、ナガレの姿を思い出した。
樹木を背にして地面に座る彼の四肢、至る所の皮は裂け、肉が削げていた。

纏った衣服で血液が付着していない場所はほぼ無いと言ってよく、
全体として、赤黒のヒトガタとなっていた。
しなやかなだった指は、先端に行くに連れて歪な形となっていた。
恐らくだが、無事な形の爪は、一本として残ってはいないだろう。

それでもその両手は、彼の得物である戦斧の柄を、掌の中に留めていた。
どういう仕組みか不明だが、斧の刃は内側にスライドし、ほぼ鉄棒の状態になっていた。
よく考えればこの斧も不気味だが、今はそれを気にしている時ではない。

全身の負傷の中で、杏子は奇妙なものを記憶していた。
彼の右肩のあたりの傷が、妙に気になっていた。
戦闘で受けた傷にしては、綺麗な傷口をしていた。
嫌な予感がしたが、答えは知りたくなかった。
それに、数ある傷の一つに過ぎない。
無数の切り傷に加え、衣服の下には相応の打撲の痕もあるはずだ。
だが優木と比較すれば、それらでさえ、マシだった。

405 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/10(水) 18:46:40.92 ID:gokXnyQm0.net
「口はきけるか?つうか、生きてる?」

ナガレから10mほど離れた箇所に、大の字になって横たわる女がいた。
黄を基調とした、フリルをふんだんに使った長袖のワンピース。
だったものが、岩場の乾いた海藻のように肌に付着している。
接近した時、杏子の足元で水音が跳ねた。
よく聞く音だった。
ついでに、焦げ臭い臭気も漂っていた。
杏子にはなんとなく、原因が分かり始めていた。

優木の身体の至る所には、生々しい火傷が貼り付いていた。
乳房のあった箇所は肋骨が露出する程に焼け爛れ、薄黄色の体液を滲ませている。
当然、高熱の陵辱は衣服にも及び、優木の服は炭化寸前の化学繊維の襤褸となっていた。
顔と髪型の損傷が軽微なのは奇跡に近い。
だがそれも他と比較した上でのことであり、あくまでも、原型を僅かに留めているといった程度だが。

「ひっでぇ格好だな。お似合いさね」

無力化された相手に、杏子は辛辣に告げた。
優しくする理由もなく、前の恨みは忘れていない。

「また暴発したのか。魔法少女やめちまえよ」

言葉の棘を放りつつ、更に状況を見る。
杏子の右眼の眉が吊り上がった。
優木の、四肢の先端の向きがおかしいのである。
手首、足首などに肉の「ねじり」が出来ている。
亀裂状になった肉の伏目には、白い破片が突き出ていた。
それらの末端も肉の中に埋まっている。
さながら、骨と肉の格子だった。
これなら容易に傷が治らない。
というよりも、治せない。

「ざぐぁ……ぎょ&#12436;ごぉ゛……」

歯が噛み合っていない。
杏子は自身の経験則から、舌も断裂していると考えた。
それに恐らくは、顎自体も粉砕されているのだろう。

406 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/10(水) 18:51:08.67 ID:gokXnyQm0.net
「なん…なんだぁ…?あのがぁ…キぃ……」

治癒を開始したか、発音が明瞭になっていく。
火膨れが水疱のように弾けた。
顔の火傷も煤色の部分が剥がれ、下からは若い肌が盛り上がる。

「知るか」

本心からの一言だった。

「それよりあたしの質問に応えな。何の用だ?」
「ナガレっ!」

凄惨な光景に似合わない、幼い声が生じた。
心中で杏子は舌打ちした。
教会の外に来ないように念を押したが、
もう少し強く言えば良かったとの後悔だった。

「ナガレ起きてっ!死んじゃやだ!死んじゃやだよ!」

首の襟を掴み、前後に揺する。
この状態でもトゲトゲとした髪型は形状を保っていたが、それらを支える首はグラグラと揺れ、
半円運動を描き、後頭部を樹木に激突させていく。
周期としては、3秒に一回のペースで。

ゆまによる、善意からの残虐行為に対し、ナガレは「大丈夫」と言って返していた。
不運なことに、その言葉は激突音と幼女の叫びに掻き消されていた。
実際に殴ったことから分かる経験から、衝撃吸収力に優れるナガレの毛髪と
使い魔や、弱い魔女程度になら殴られても脳震盪や激痛で済む頑健な頭蓋なら、
あのくらいの衝撃なら大丈夫だと杏子は思った。

とは言え今は傷んでいる可能性があり、定期的に呻いているので、
それなりに効いているようだった。
本心としては、もう少し楽しみたかったが、助け舟を出すことにした。
幼子を動物虐待に加担させるのは、心が痛む。

「そいつなら大丈夫だよ。そんな程度じゃ死ねないからな」
「本当!?」

ビタリとゆまの動きが止まった。
ここでようやく、「大丈夫だ」とナガレの声が伝わった。
警戒の為、優木に目を注いでいたが、背後から安堵の吐息が聞こえていた。
それで終わったと思っていた。

407 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/10(水) 18:56:09.10 ID:gokXnyQm0.net
幼子の手が伸びた。
ナガレの静止も間に合わなかった。
「よせ!」の叫びは、後からきた。

「えいっ!」

ドゴっと、重い音が鳴った。
その後には、粘ついた水音が付随していた。
最後か前者とほぼ同時に、優木の悲鳴が挙がった。
杏子の傍らを一気に走り抜けたゆまが、優木の顔面に鉄棒を叩き下ろしていた。

「えいっ!このっ!このっ!」
「えげっ、へげぇっ!ぐが!げぇ!」

幼子とは言え、両手による全力。
そして何より、魔女や魔法少女の攻撃に耐える超硬度の謎物質による打撃は
優木に多大な損傷を与え始めていた。

「よくもナガレをいじめたなっ!弱いものいじめのバカ!まったく!この!おろかものっ!」

幼子にしては豊かな語彙で、ゆまは優木を叩き続ける。
ひとしきり叩いた後に停止、疲れたと思いきや今度は腹を叩き始めた。
新鮮な悲鳴が上がり、後回しにされていた破損箇所からは鮮血が跳ねた。

「やめろ!」
「やめろ!」

静止の声は同時だった。
振り被った鉄棒を、ナガレが掴んでいた。
急な稼働によって湧き上がる苦悶を押さえつけ、平常の顔付きを浮かべる。

「もういい。俺の気は済んだ」

激しく肩を上下させるゆま。
呼吸は荒れ切っており、瞳孔も開いている。
今になって、恐怖や罪悪感がこみ上げてきたらしい。

「今度はそいつに手当てしてやってくれ。喜ばれるぞ」

急ぎ、杏子が告げた。
やるべき事を与えられ、幼子の恐怖心は薄らいでいった。
ナガレの手を引き、先程の木の元へと向かっていく。
ナガレが通った後の地面には小さな皿程度の血溜まりが出来ていた。
立っているどころか、生きているのが不思議だった。

408 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/10(水) 19:03:14.18 ID:gokXnyQm0.net
「……痛ってェーな。くそったれが……あの緑髪のメスガキ、あんたの子供ですか?」
「なわけねぇだろ」

猥雑さを宿した呼び名が杏子の理性を刺激した。
だが、今はゆまを刺激したくなかった。
可能な限りの、気にしないような口調で返した。
それに気付いたか、優木の顔が邪悪な笑みで歪んだ。

「いやぁ、あいつが振りかぶった時、中々面白いモンが見えたんですよ」

新たに形成した舌を、治癒が完了した唇の上で跳ねらせた。
まぐわう蛇のような、淫らさをもった動きだった。
力が無い分、再生力は高いようだった。
ゆまに与えられた傷がみるみる内に癒えていく。
その様子に、杏子は不気味なものを覚えた。
改めて考えてみれば、魔法少女は化け物にしか思えない。

「やめろ」

そのせいもあったか、声には力が篭っていない。
他者の不幸を願える女の言う事が何か。
杏子は分かりたくも無かった。

「あんた、喫煙もしてそうですしねぇ。火も消せるし、愉しめる。こりゃ一石二鳥ですねぇ」
「やめろって言ったぞ」

ゆまはナガレの手に包帯を巻きつつあった。
役に立てるのが嬉しいのか、血塗れの少年が目の前にいるという、
異様な光景にも目を背けず、一生懸命に手当をしていた。
幸いにして、優木の声には気付いていない。
この純真さを、乱すわけにはいかなかった。

ナガレも優木の言葉に気付いていた。
杏子に届く彼の思念は、獄炎のような荒々しい波長となっていた。

「そこだけじゃねぇのは分かってますよぉ。どうせ、あのガキの外も中身も弄ってて、
 テメェはそれ見てマスでも掻いているんでしょお?」

優木は続ける。
心底からの愉しみを湛えて。

「だからなんですかねぇ、私、気付いちゃったんですよ」

杏子が一歩踏み出した。
全身から真紅が溢れ、彼女に戦衣を纏わせた。

「あの糞汚え緑髪したメスガキは」

顕現した槍を握り、優木へと降り下ろした。
次の言葉を言わせぬように。

そうしたはずだった。
槍は地面に、虚しく刺さっただけだった。

「遅ぇよ、バァーッカ!」

声は、遙か上空で生じていた。

409 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/10(水) 19:09:09.83 ID:gokXnyQm0.net
「くっふっふ、あんたはもう終わりですよぉ、佐倉杏子」

不快な笑みを交えた声が、彼らから遠ざかっていく。

「両手両足が飛び散ったあんたを、グッチャグチャに弄ぶ日が愉しみですよぉ」
「…何だと?」

怒りが脳内を駆け巡っていた。
臨界点に近付いていたのか、むしろ冷静に言葉を受けていた。
現状の把握の為に、優木の跡を視線で追った。
陽光下であるというのに、動きを捉えることが出来なかった。
優木が視界から消えるまで、10秒と掛かっていなかった。

「仲間がいやがったか」

ゆまの手当を受けつつ、ナガレが思念で呼び掛けてきた。

「明日、対策を練ろうぜ。ちゃんとしねぇとヤバそうだ」

作戦を練るのは性にあっていないが、今回ばかりは仕方ないと、杏子は自分を納得させた。
接近に気付けず、更に至近距離の一撃さえも躱せられたとすれば、
こちらは逆に一撃で殺されかねない。

「先に決めとくことがある。優木の奴はあたしが殺す」
「それでいいのかよ?」

反論にイラッときたが、意志の口調からすると反対と言う訳では無いらしかった。
「なら、どうすんだ?」と、問うた。

「俺達が奴のツラを見る度に、奴には死んだ方が、マシに思える目に合わせ続ける。
 あのくらい邪悪な奴には、それが妥当じゃねえかと思うんだが」

ゆまの前にいるために、表情自体は普通だったが、思念の波長は荒れ狂う業火のままだった。
放っておけば、その内、口から火となって噴き荒れるのではないかとさえ思えた。

思えば、優木は最初を除いてナガレの事を口にしなかった。
ゆまを罵倒こそしたが、彼に対しては何も言わなかった。
つまり、口にもしたくなかったという事だ。
優木が負っていた傷は、暴発による火傷だけではなかった。

「それも悪くねぇな」

生き地獄ほど辛いものもない。
そして、いい見せしめになるだろうと。

「ところで、一つ頼みがある」

早速、先程の記憶の整理を始めていると、ナガレから思念が飛んできた。
先程の怒りは収まっていたが、今度は困惑の色が多かった。

「ゆまに服を脱がされそうだ。
 助けてくれ、いや、あの、マジで、早く、手が、動か…」

どう対応すべきか、杏子は悩んだ。
少なくとも、気休めにはなりそうだった。

410 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/10(水) 19:30:50.03 ID:gokXnyQm0.net
風見野の町を、黒い影が疾駆する。

「あぁごめん。ちょっと邪魔が入ったんだ。
 うん、そう、ささささと一緒だよ。大丈夫、仲良くしてる」

影は、少女の声を発していた。
快活ではあったが、どこか芝居じみた口調だった。

「うん、うん、ばっちし。すぐにいけるよ。
 え?何を言ってるんだい?君の頼みは私の望みだ。何でもするし、何でも出来るよ」

爪先が屋上の一部を叩き、ビルとビルを飛び越えていく。
屋上の人間はおろか、雀や烏ですら気付かない。
庭園の植物の葉が、僅かに揺れ動く程度だった。

「当たり前じゃないか。私の心臓は、君の為に鼓動を刻んでいるんだよ?
 この思考を紡ぐ脳も、私のすべては血の一滴から肉の一粒まで君の物だ」

言葉遊びではなく、本心からの言葉だった。
声には、愉悦があった。

「うん。じゃ、また後でね。あぁ、私もだよ」

名残り惜しさを滲ませつつ、影は息を吸った。

「愛してる」

その一言には、影の全てがあった。
十分に間を置き、影は通信を切った。
そのまましばらく、無言で飛翔していく。
数十メートル程の下方に人混みが形成されているが、誰一人として気付いていない。

だがそれに、少しの変化が生じた。
群衆の中の何人か、100人に1人程度の顔に、僅かな水滴が付着していた。
その日はよく晴れており、雨など考えられなかったが、
不運な者たちはさして気にせず、人によっては拭いもせずに歩みを継続していった。

だが何人かは、特に白い布で拭き取った者達は、思わず足を止めていた。
自らの顔に付着した液体に、赤の色を見たために。

「すまないね。この方が運びやすいんだ。
 手や足がぷらぷらするのは、どうも格好が悪くてね」

飛翔する影の、黒衣を纏った左手が何かを掴んでいた。
これもまた黒い布であり、それが何かを包んでいる。
いびつな球状に膨らんだそれの直径は約80センチ。
そこから、液体は滴っていた。

「抱きしめれば楽なのだけど、それは彼女と愛し合う時のためにとっておきたい。
 要約すると、君の為には勿体無い」

袋の口の部分から、何かがはみ出ていた。
女の指だった。
その隣には、細い脚のふくらはぎが突き出ていた。
その上を、血と体液が伝わっていた。
脚と手の向きはそれぞれ逆を向いており、袋の張り方からも、残った手足の存在が伺えた。
人間一人が袋の中にいるとすれば、掻き混ぜられたとしか思えない形状となっている。

411 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/10(水) 19:34:01.10 ID:gokXnyQm0.net
「元気そうだね、よかったよかった」

はみ出た指の屈伸を見て、影はそう言った。
その様子に何かを感じたのか、影の口から息が零れた。
笑い声だった。

「面白いなぁ。楽しいなぁ。愉しみだなぁ。魔法少女は、これだからやめられない」

そこで、不意に硬直した。
そして再び、笑い始めた。

「やめられない」

陰気と快活が混じった声で続けていく。

「止められない、辞められない、罷められない、止められない、辞められない、辞められない辞められない、罷められない」

演技ではなく、本心から。
湧き上がる感情を、影は言葉にしていった。
次第に声は哄笑となり、影が飽きるまで続いていった。

陽光に照らされ、一瞬地面に刻まれた影は、魔鳥の羽ばたきの残滓であった。

「………」

沈黙を続けていた袋が、もぞりと動いた。
動けるだけ動かした結果は、僅かな痙攣程度だった。
それでも、口は動いた。
再び舌を落とされても、歯を叩き潰されても、動かす程度は出来た。

「……ブッ壊れが」

音にせず、口の動きだけで優木紗々は呟いた。
地獄の苦痛にある筈なのに、それが歪んだ笑みを形作っているのは、
更なる地獄を他者に与えんとする、凝縮された悪意によるためだった。





つづく

412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/10(水) 19:37:48.17 ID:gokXnyQm0.net
ここまでで
やや酷い目に遭ってますが、読み返してみたらやっぱりドクズだったのと
原作だと更に酷い状態になってる筈なのでということで

413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/16(火) 21:55:59.35 ID:xS0DIwov0.net
今更だけど、ラインバレル作者のゲッターを単行本で読んだ
早乙女博士が怖すぎる

414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/20(土) 20:29:19.52 ID:j+cM+qOja.net
ロボットガールズでダイノゲッターが参戦したけど…まさかの古代生物とは

415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/20(土) 22:43:55.48 ID:HHNBWfHh0.net
そして、身体は大人頭は子供設定とは

416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/21(日) 06:32:50.00 ID:XANyRy4a0.net
トランスフォーマーのダイノボットっぽい
まぁ、あれは恐竜をヒントに作られた問題児軍団だが

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/22(月) 20:30:36.78 ID:6xXWmYpF0.net
古代の卵から生まれたダイノゲッターガールズ
ということは、ロボガ世界にはゲッター線に満ちた時代があったのだろうか
そう考えると妄想のし甲斐がありそうな気がする
海外版の怪獣王と組み合わせたりとかも

平凡な日常、投下します

418 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/22(月) 20:35:03.53 ID:6xXWmYpF0.net
「あぁ、やっぱりまた暴発してたのか」

優木の撤退から数時間後。
用事を済ませ、幼子を寝付かせたのを確認してから、両者は思念で会話を始めていた。
ちょうど12時を回った頃だった。
一応、「明日」である。
寝ようとしたが、互いに眠れなかったようだ。

報告を聞いた杏子は侮蔑の意を顕にしてごちた。
物を手放したら落ちる、水に触れたら濡れるといった、当たり前の現象について話しているようでもあった。
傍らでは手当に奮闘していた幼子が、安らかな寝息を立てていた。

「すげぇ威力だったぞ。死ぬかと思った」

壁を背にして対応するナガレもまた、似たような様子だった。
だが、姿は普段とやや異なる。
血塗れの服は予備に取り替えられていたが、
顔以外の肌の露出した部分には白い包帯が巻かれていた。
出血は既に止まっているのか、紅の滲みは薄かった。

「ま、怪我の大半は魔女どものせいだ。余程鬱憤が溜まってたんだろうな。
 洗脳が解けた途端、思う存分に暴れまくってたぞ」
「てことはテメェ、一応は正気の魔女を倒しやがったのか。
 聞きたくないんだけど、本当にテメェは人間か?」
「少なくとも、お前さんらの同族じゃない」
「クソつまらねぇ答えをどうもありがとよ」

せせら笑うようにして返し、駄菓子を食む。
彼女の歯と唇に挟まれ、細長いチョコ菓子が個気味の良い音を立ててへし折れた。

「ま、やったじゃねえか。褒めてやる」
「駆けずり回って同士討ちに持ってったんだよ。
 トドメを刺したのは、あのクソガキの暴発だ。俺だと打点が足りねぇよ」
「そればっかりは仕方ねぇだろ」

杏子の声には同情の色があった。
普段と違う様子に、ナガレは多少の違和感を覚えた。
声の調子も妙に大人しい、というよりも優しげだ。

419 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/22(月) 20:41:57.42 ID:6xXWmYpF0.net
不思議どころか不気味だったが、話を続ける事にした。
杏子の眼を見る限り、彼女が正気であることは分かった。

「それに魔女の内の一匹は取り逃した。
 何故か知らねぇけど、あのクソガキに最後まで付き添ってたのがいてな」
「それもしかして、死んだ魚の目ん玉みたいなのをしたデカい奴か?ブサイクなやつ」
「ああそうだ。ブサイクなズングリムックリ野郎だ」

妙に語感の良い蔑称だった。
発言者自身、言った後に思い出し笑いのような笑みを浮かべていた。
何処かから拝借した言い回しのようだった。

「…ヒデぇ言い方だな。まぁ、ピッタリだけど」
「そいつに一撃もらっちまった。掠っただけで、全身このザマだ」

輪郭が少し歪んだ右手を上げ、犬歯を見せて彼は笑った。
反対に、杏子は顔をしかめた。
杏子の記憶に残るその魔女の拳の破壊力など、想像したくもない。
更にそれを受けて生きている人間など、悪い冗談にしか思えない。
だが目の前にいる以上、認めるしかない。
それに、彼が嘘を言っているようにも思えなかった。

「その割にはテメェ、元気だな。怪我がそんなに楽しいのかよ?」

そして、杏子も笑った。
こちらも鋭い犬歯を見せて。
弱味を見せる事を、彼女は良しとしなかった。
それに、幸いにして彼は自分側の存在であった。
少なくとも今はということは、頭の隅に追いやっていた。
これ以上、不安な事は増やしたくない。

「なワケねぇだろ。ただ、しかめっ面してても辛気臭ぇからな」
「それもそうだね。んなツラしてたら、あたしがブン殴ってやる。
 …で、怪我の具合はどうなのさ?」
「手当が良いからな。悪くねぇよ。
 …と言いたいとこだが…まともになるまで2日はかかるな」
「…長ぇな」

無論、異常な回復力なのは分かっている。
但し、魔法少女相手に2日の猶予は長過ぎた。

「ところで、何か妙に優しいけど心配してくれてんのか?」
「死なれたら困るからな。あたしの盾がいなくなる」
「連中相手に、俺じゃ盾にならねえぞ?
 攻撃は貫通するだろうから、お前が血みどろになるだけだ」
「じゃあ戦って弾除けになれ。矢も鉄砲も撃ち落とせ。
 その為にも、さっさと治せよ。2日って言ったんだから、それ以内にな」
「ああ。休んでる暇は無ぇ。
 それに、あの黒いのを何とかする方法考えねぇと、ロクに眠れやしねぇ」
「色まで見えてたか。視力は無事みてぇだな、残念」

先程の言葉とは矛盾するが、ノルマ的に毒を吐き、続けな、と杏子は言った。

420 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/22(月) 20:46:52.56 ID:6xXWmYpF0.net
「あと、身長は俺と同じくらいだったかな」
「チビだな」
「つまりてめぇとも大して変わらんてことだろうが。それより、ゲス女と逃げた先を見えたか?」

優木に対しては、余程腹が立っているのか、呼び名が変わっていた。
その呼び名も似合ってると思ったので、杏子は特に言及しなかった。

「いいや。目で追うのが間に合わなかった」
「動きは速かった。でも、何か変だと思わねえか?」
「確かにあの時、あたしは検討違いの場所を見ていたような気がする」

傍らで寝息を立てる幼子を、杏子はちらりと見た。

「テメェも、ゆまに斧を取られるのを止めれなかったな」
「伸ばしたんだが、間に合わなかった」

彼の口内で、牙のような歯が軋んだ。
武器を取り上げられた事が、かなり堪えているらしい。

「あたしの槍も躱された。あの距離じゃ、外す方が難しいってのに」
「速いってのは間違いねぇ。だが、それだけじゃこんなに差は出ないな」

相手は速い。
逆を返せば、こちらは遅い。

つまり……。

「対策があると思うか?」

しばらくの間を置き、ナガレが問うた。
予測された敵方の魔法は、強力にすぎていた。

「魔力だって無尽蔵じゃねえんだ。その内、打ち止めになるさ」

同じ見解を抱いていた杏子は、更に時間を置いて返した。
皮肉気な笑みを浮かべてはいたが、苦い表情は隠しきれていなかった。

「もし予感が当たってたら、魔女なんざ只のデカい的だな」

苦さを吐き出すように、杏子は吐き捨てた。

421 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/22(月) 20:51:53.32 ID:6xXWmYpF0.net
「ところで今更なんだが、魔女ってなぁ、ありゃ一体何なんだ?」
「さぁね。前にも話したけど、よく分からねぇ化け物さ」

杏子の顔に不快感が翳る。
魔女とは日常的に接する存在ではあった。
だがいざ考察するとどうしても、遭遇した惨劇の場を思い出してしまう。
敗者への憐憫の意は少ないが、場面としては気分のいいものではない。
話は脱線気味になっているが、杏子は答える事にした。
対抗策が思い浮かばないというためもある。

「人の不幸や血肉の味が大好きで、変な空間で変な事やってる糞ったれな化け物。
 大元はどこで生まれたのかも分からねぇし、興味もねぇ」
「化け物って連中の大体がそうだが、傍迷惑な奴らだな」
「でも狩ってりゃ、たまにだけどこいつを落とす」

先程、ナガレより渡された黒い卵を上着のポケットから取り出し、見せる。

「これさえありゃ、魔力は尽きねぇ。好き勝手のし放題さ」
「その大きさじゃ、携帯すんのも楽だろな」

杏子は肩を竦め、ナガレは小さく吐息を吐いた。
敵方の魔力は、実質的に無尽蔵の可能性が高いと両者は判断した。
その割には、両者に恐怖の色は無い。
闘志に満ちている、というのではなかった。
対策を考えるのが面倒で、それ故に憂鬱になっているようだった。

「そういや魔女についてなんだが、特に一つ、気になる事がある」
「何だよ?言ってみな」

戦力差について考えると頭痛がしてきてならなかった。
気晴らしになればいいと、杏子は再び、ナガレの質問に答える気でいた。

「なんで奴らは…」

そこで、ナガレの口は動きを止めた。
同時に、視線が動いた。
その先には、教会の入り口があった。

422 :流れ者達の平凡な日常:2016/08/22(月) 20:57:48.66 ID:6xXWmYpF0.net
「何か来た」

背を壁から離し、何時でも背面から得物を取り出せる体勢を取る。

「音も立てずに近付いて来んぞ。それに、何か嫌な感じだ」

無音の存在を感知出来るのもどうかと思うが、後者については、杏子も同意見だった。

「あれは敵じゃねえ。でも、気は抜くな」

布団から静かに滑り出て立ち上がり、数歩進む。
ナガレには、杏子が床の布団を隠そうと、庇おうとしているように見えた。
来訪者から。
入り口に向けられる杏子の眼は、魔女達に向けられるそれと同じ形になっていた。


「やぁ、久しぶりだね。佐倉杏子」


女の声に近いが、抑揚が無く、機械音声のような声が生じた。
発生源に眼を送ったナガレの顔が訝しげに歪み、杏子は嫌悪感を顕にした。
4つの眼の先にあったのは、2つの赤い光点。
光の乏しい深夜の世界でありながら、それらは煌々と輝いていた。
両者にはそれらが、小さな血溜まりに見えていた。





つづく

423 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/22(月) 21:00:52.09 ID:GP2spBUx0.net


424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/22(月) 21:09:03.79 ID:6xXWmYpF0.net
ここまでで
ゲス毛玉(優木談)出るまで時間かかり過ぎだな…

425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/23(火) 17:35:31.12 ID:OPG0bCnla.net
知らない内にゴール様までガールズ入りしてたのか
しかも子持ちで
ジーグのヒミカとかもそうらしいけど、これは予想外だ

426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/24(水) 22:32:49.90 ID:hMmEfH/Wa.net
某アメリカ大統領「ちょっとラ=グース戦線まで行って来る」

427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/24(水) 22:41:12.39 ID:v5u0uxRZa.net
どうしたw

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/25(木) 07:03:28.81 ID:k329m2Bwa.net
>>426
フロムなら仕方ないな

あのゲーム、何から何まで極道兵器に通ずる要素ありすぎて草生える

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/25(木) 18:05:22.34 ID:V29K3vq80.net
極道兵器のゲームとか、すっげぇ面白そうだな
触発されて読み返したけど、最初の頃に金貸し屋で大虐殺するところとか
やってることは外道もいいとこなんだけど何故か嫌悪感が無いっていうあの感覚w

430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/26(金) 14:56:08.18 ID:fHPE3iura.net
時天空引退だってよ

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/26(金) 15:06:32.01 ID:VTfLHP9+0.net
「あの野郎…」って言った人か
お疲れ様でした

432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/28(日) 17:10:40.48 ID:OmvG36zq0.net
にしても、時天空って凄い名前だな
僅かな描写とこの名前だけでヤバい奴って分かるのがなんとも…

433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/30(火) 21:14:44.28 ID:8tW+sAqR0.net
シンゴジラに影響されてガメラを見返したけど、ガメラも凄まじい性能してるな
ゲッターの顔も亀の甲羅モチーフだし、なんとか絡められないものかな

434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/30(火) 21:18:50.62 ID:4yxz3QfB0.net
ガメラの設定ってたしか古代人に作られた地球の守護者だっけか
っで平成二作目で地球の力を使ってしまったために全てを滅ぼしかねない
大量のギャオスとイリスが復活だっけか

古代人と恐竜帝国を絡めれそう

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/30(火) 22:01:48.71 ID:k3Eq7XPxa.net
そうそう

結構前に出たガメラ対バルゴン(レギオン〜邪神覚醒までの間の話)によると、
古代人は文化として生物の遺伝子改良が好きだったらしく戦争用にも使っていった挙句
行き着いたのが人間虐殺用のギャオスだったとか(諸説あり)
確かに恐竜帝国とかなり相性良さそう

マシーンランドで繰り広げられる恐竜帝国vs無数のギャオス、そこに乗り込んでくるガメラとか

436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/08/31(水) 20:26:47.00 ID:okHRcpuV0.net
放射能を浴びてゴジラばりに巨大化するハチュウ人類…はもうやってるな
しかもゴール様で、二回ほど

ネオゲは宇宙船のテクノロジーなんだろうけど、
もう一つはゲッター線を浴びて進化したっていう結構衝撃的なやつで

437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/03(土) 20:28:59.98 ID:k7RMa+BZ0.net
シン・ゴジラ2回観て気付いたけれど、今回のゴジラが何でもありに近い性能というか生態で草
ゲッター線さえも吸収してどんどん進化していきそうだ

438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/03(土) 20:51:40.86 ID:1G+W2CeLa.net
こち亀ついに連載終了か・・・
40年間もほぼ休みなくやれたのは漫画家としては最高だな
賢ちゃんにも見習ってほしいわ

439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/03(土) 21:12:01.56 ID:k7RMa+BZ0.net
みたいだね
石川先生は…旅立たれるのがあまりにも早かった…

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/03(土) 21:12:49.95 ID:6QomO/Rz0.net
まあ、漫画の終わりなんて作者だけの都合でもないからなんとも言えんからな

441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/03(土) 22:52:35.54 ID:k7RMa+BZ0.net
雑誌が虚無るパターンもあるからな

他の作品はある程度まとまった終わり方(戦いは果てしなく続くという意味で)
してるからまだ分かるんだけど、

出たかゲッタードラゴン!

↑の続きは気になって気になって仕方がない
カムイの様子だと、あの状態のドラゴン相手でも勝算がありそうなのが特に気になる

442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/06(火) 20:55:12.08 ID:dBIG0Iwea.net
極道兵器が続いていたらどうなったんだろう、っていうのはよく考えるな

今月最初の平凡な日常、投下します

443 :流れ者達の平凡な日常:2016/09/06(火) 21:00:04.27 ID:xHGcFQhG0.net
「相変わらず、この場所が好きなんだね。杏子」
「うるせぇな。どこに住もうがあたしの勝手だ」

室内に足を踏み入れたのは、四足で歩く白色の獣。
子犬か成猫程度の大きさで、ゆったりと膨らんだ尾を振りつつ歩いてゆく。
漠然と見れば、猫科の動物の一種に見えなくもない。

だが前述の小動物と異なる点は幾つもあった。
猫に似た外耳からは触手とでも呼ぶべき物体が垂れ下がり、
その先端は人の手を思わせるような形に枝分かれしていた。
更に触手の半ばには金色のリングが体表に触れることなく静止---滞空しているのであった。
明らかに、真っ当な進化を辿って生まれた生命体ではなかった。

そしてこの獣は、猫のそれに似た口元を動かすこと無く人語を発し、佐倉杏子と会話をしている。
紛れもない現実世界の事柄でありながら、
魔女が創り出すそれとは異なる異界が、そこには形成されていた。

「君には魔女と戦う使命があるんだ。
 だから僕としては、常に万全の状態の維持を望んでいるんだよ」
「…ここは汚えってか?」

ギラついた視線を向けられた獣は、左右の触手を僅かに上下に揺らした。
人間で言う、肩を竦めるという行為に相当するらしかった。

「君が良いというのなら、僕はもう何も言わないよ。
 それに今気付いたけど、前に来たときよりも衛生面は大分改善されてるね」

右の前脚を器用に折り曲げ、獣は一つの埃も付着していない足裏を視認した。
白い顔に穿たれた赤い眼で。
良く言えば完熟したミニトマト、悪く言えば凝縮された血溜まりの赤が相応しい色の眼をしていた。

「掃除は大事だからな」

そこに声が投げ掛けられた。
高めだが男らしい錆色のある、少年の声。

444 :流れ者達の平凡な日常:2016/09/06(火) 21:04:24.77 ID:xHGcFQhG0.net
「よぉ」

音の発生源へと、獣は眼を這わせた。
二度、三度と眼を瞬いたのは、つい先程までその場所には居なかったはずと、思い返しているようだった。

「君、僕の姿が見えるんだね」

傍らに立つ少年に、淡々とした声で獣は応じた。
少女のそれにも聴こえる獣の声には抑揚が無く、感情の起伏も感じられなかった。

「でなきゃ声を掛けねぇだろが」

見た目と声で判断すれば、愛くるしいとさえ思える獣であったが、ナガレの口調には棘があった。
獣に送られる視線もまた、疑惑と不信に満ちている。

「ふむ、珍しいね。こういったケースは久しぶりだよ」

感嘆とも言える言葉だったが、前のものと同じく、声からは感情らしいものは伺えない。

「キュゥべえ、テメェ何しに来やがった?」

痺れ切らしたのか、両者のやり取りを断ち切るように杏子が言った。
その口調は、ナガレ以上に刺刺しい。
キュゥべえという呼称を、ナガレは脳内で数度繰り返した。
獣を見つめる視線は、更に不信の光を強めつつあった。

「呼ばれたからね」

その短い一言が、杏子の眉間を歪ませた。
それに構わず、獣は杏子の方を見た。
正確には、杏子の背後にいるものを

「久しぶりだね、千歳ゆま」
「…ぬいぐるみさん?」

振り返ると、布団から身を半ばほど起こしたゆまがいた。
この時に初めて、彼女はゆまの姓を知った。
こんな事で、知りたくは無かった。

「前にも言った筈だけど、僕はぬいぐるみじゃないよ。僕はキュゥべえ。よろしくね、ゆま」
「来てくれたんだ。あれ、夢じゃなかったんだ」

両者はかつて、出会った事があるらしかった。
杏子はそれを知らなかった。
ゆまと会話することは多かったが、過去について話す事は避けていた。
キュゥべえと名乗る獣を前にしたゆまの顔には、安堵と、そして怯えが混じり合った表情が浮かんでいた。
どの様な状況下で遭遇したのか、杏子には察しが着いた。

445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/06(火) 21:09:34.47 ID:4gLfa6UO0.net
支援

446 :流れ者達の平凡な日常:2016/09/06(火) 21:11:02.13 ID:xHGcFQhG0.net
「そうだよ。少し覚えているみたいだね。嬉しいよ」

相も変わらず、声には感情が含まれていない。
声自体の愛らしさが、聴くものにプラスの感情を呼び起こさせるだけだった。
だが杏子はそれに、心臓が高鳴るのを感じていた。
恐怖に近い感情だった。

「なら、もう分かっている筈だよね」

キュゥべえの声が不意に、別のものに変化した。
声も同じく、表情も変わらない。
だが、声で覆われた内面に明確な意思が湧き上がりつつあった。
少なとも、杏子はそう思った。
鼓動は更に、激しさを増した。

「僕と」

次の言葉に、思いたる節があった。
というよりも、それしか無かった。
言わせる訳にはいかなかった。
心臓は遂に、脈打つ度に激しい痛みを伴うに至っていた。

「よく喋るケダモノだな、てめぇ」

ゆまの前にいた獣の頭を、ナガレが左手で掴み、自分と同じ目線の位置まで引き上げていた。
獣が言いかけていた発言は無論、最後まで紡がれることは無かった。

「何をするんだい?」
「話の途中で悪いな。
 でもよ、いきなり出てきて何をワケの分からねぇ事ほざいてやがんだ?」
「分からないのは当然だよ。この件に関して、君は完全に部外者だ」

凶悪そのものといった目付きと口調と化したナガレに対しても、獣の反応は変わらなかった。
構わず、ナガレは続けた。

「どの辺りから部外者になるのかは分からねぇけどな、なんとなく、てめぇはいい感じがしなくてね」
「君の気分で決められるのは、僕には迷惑だ。その理論に根拠はあるのかい?」
「動物図鑑も読んだがな。てめぇみたいな生き物は載ってなかったし、俺も初めて見た。
 そんなよく分からねぇ奴を締め上げるのに、細かい理由が必要か?」
「未知のものだからといって、暴力を振るっていい理由にはならないはずだよ。
 何でこんな事をするんだい?僕は君に、何も危害を加えていないじゃないか」
「これから、何かしてこねぇとも限らねえだろ」

静かに、しかし着実に、五指には力が込められていった。
少しずつ、白い獣---キュゥべえの顔の輪郭が歪み始める。

「わけが分からないよ」
「なら、分からせてやる」

この時、少しずつずれたタイミングで、4つの眼が杏子を見た。
先のものは、血溜まりのようなキュゥべえのそれであり、
後のそれは、黒曜の輝きを放つナガレの瞳。

前者は「君は僕の味方だよね?」との、遠回しな淡々とした救難信号。
後者は「お前もやるか?」との誘致の視線。

「ナガレ、そいつを寄越せ」

少し考え、杏子は後者を選んだ。

447 :流れ者達の平凡な日常:2016/09/06(火) 21:19:03.05 ID:xHGcFQhG0.net
「このケダモノ野郎。ガキに余計な事を吹き込みやがって」

キュゥべえをナガレから引っ手繰り、目前に吊るし上げた。
尾を掴まれ、逆さ吊りとされている。

「君も僕を虐めるのかい?これは予想外だ。驚いたよ」
「全然、驚いてるように見えないね」

拘束したまま歩き出し、かつての寝床へと赴く。
そして勢い良く、獣の後頭部を古びたソファの手摺に打ち据えた。

「痛いよ、佐倉杏子」
「知ってる」

そう言いつつ、杏子は獣に痛覚があることについて驚いていた。
それならばと、尾の圧搾を強めていく。

「それならやめてくれないか?僕と君は、種族は違えど仲間じゃないか」
「仲間ねぇ…便利な道具の間違いじゃねえか?」
「それは解釈の仕方の問題だよ」
「相変わらずゴチャゴチャ五月蠅えな。動物らしく、人間様が調教ってのをしてやろうか?」
「やめて!キョーコっ!」

そう叫ばれたのは、指の表面が獣の皮膚の弾性の限界を感じ始めていた頃だった。
杏子の側へと走り寄った幼子の悲痛な叫びが、杏子の指から力を奪った。

「いじめはよくないよ!キョーコは正義のみかたでしょ!?」
「それは…」

唐突ということもあったが、言葉に詰まった。
そうだと言える訳もなく、否定もしたくなかった。
したところで、幼子が悲しむだけだった。

「確かに、いじめはよくねぇな」

その一言は、彼なりの助け舟だったのかもしれない。

「さっきは締め上げて悪かった」

淡々と、感情を込めない言い方だったが、ナガレは素直に謝罪した。
「許してくれ」と言わないあたりに、悪意というか意思が込められていた。

「僕の身体は正常だよ。それに謝罪はいらないよ。そんなものに意味は無いからね」

拘束が緩んだ杏子の手から抜け落ちるように、獣は床へと着地した。
この時もまた、音は生じていなかった。

「さて、残念だけど僕はそろそろ帰るよ。今日は時期が悪いみたいだ」
「いつ来ても同じだ。テメェは好かねぇ」
「それにしても変わったね。佐倉杏子。君はもっと利己的で個人主義者だったはずだ。
 他人にここまで干渉するなんて、僕には信じられないよ」
「てめぇの評価なんて、知ったことかよ」
「とりあえず忘れないでほしいのは、最も優先されるのは彼女の意思だということだ」

杏子を見上げていた赤い目が、杏子の斜め下へと向いた。
血溜まり色の眼には、緑髪の幼子の姿が映っていた。

448 :流れ者達の平凡な日常:2016/09/06(火) 21:24:18.65 ID:xHGcFQhG0.net
「またね、ゆま」 
「うん。ばいばい」

年長者2名の警戒心を他所に、ゆまは無邪気に手を振った。
幼子による愛くるしいリアクションに対して、獣は殆ど反応を示さなかった。
代わりに、首がぐるりと動いた。
赤い眼は、黒髪の少年を映していた。

「俺のツラでも気になるのか?」
「情報は得ておきたいね」
「なら教えてやる。俺はナガレだ。それ以上は教えてやらねえ」

【それ以上は】の一言は、杏子の関心を僅かに誘った。
記憶を辿ると、本当の名前は言われたことが有るような気がした。
途端に、例の頭痛が襲った。
なんとか脳裏から忘却させると、途端に痛みは消え去った。

「それだけでも十分さ。またね、ナガレ」

くれてやるから一緒に消えろ、と思わず杏子は言いかけた。
幼子が泣き喚くのは明確なため、なんとか堪えた。
彼らに背を見せ、獣はやや足早に室内を歩き、外に出た。
身体は闇と同化して見えなくなり、靡く尾もすぐに後を追った。

ゆまは十数秒ほど、獣の消えた方向を見送りのように眺めていたが、やがて睡魔に屈したか、
自分の布団へと戻っていった。
おやすみなさい、との彼女の声に、残った両者も同じく返した。
互いに、その言い方は自分に似合わないとは思いつつ。

「あれがお前さんらの元締めか。変な野郎だ」
「その割にはあんまり驚いてねぇな」

そう思念を交わしたのは、数分が経過してからだった。
同時に警戒も解除され、両者はそれぞれの寝床へと戻った。

449 :流れ者達の平凡な日常:2016/09/06(火) 21:31:28.53 ID:xHGcFQhG0.net
「アニメや漫画にも、ああいう感じの連中がいるからな。
 フワフワっつうかモコモコしたっつうか体毛を生やした、いつもニコニコとした正体不明の知的生命体がよ」
「細かく分析すると不気味だな。つうか、まだ魔法少女物を漁ってたのか」
「あれでも中々参考になってね」

何の参考にしているのか、考えたくもないが予想は着いていた。
視聴・熟読の目的が魔法少女の効率的な撃滅方法の研究についてなのは、恐らく間違いないだろう。

「アニメと現実は違うけどな。
 でもあいつの言う事は、兎に角胡散臭ぇ。テメェも出し抜かれねぇように気を付けろ」
「そうする。ああいう得体の知れない野郎は、身に覚えが無いわけでもねぇからな」

そう応えた途端、ナガレからの思念が急速に弱まった。
眠りに落ちたらしかった。
全身に負った傷に蝕まれている事を思えば、ここまで意識が持ったのは異常と言う他なかった。
それも、気絶ではなく睡魔に身を委ねての安らかな眠りとあっては、
杏子は呆れるしかなかった。

それに倣う訳ではないが、杏子も目を閉じた。 
無論、傍らには緑髪の幼子がいた。
今の平和を味わうように、杏子は右手で幼子の頭を優しく撫でた。
それを数回繰り返し、彼女は眠りの世界へと墜ちていった。







つづく

450 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/06(火) 21:33:35.35 ID:4gLfa6UO0.net


451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/06(火) 21:34:36.61 ID:xHGcFQhG0.net
ここまでで
QBの無機質さは出せただろうか

452 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/07(水) 01:30:06.90 ID:pwc4IBG20.net
ワシと契約してゲッターチームになってよ!

453 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/07(水) 03:36:31.85 ID:Qfk3VGNl0.net
契約(拉致)

454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/08(木) 08:18:20.24 ID:YNwF7t810.net
契約で思ったけど、早乙女研究所の給料ってどのくらいのものなんだろうか
某魔界都市と化した新宿の警官の危険手当は通常の50〜100倍らしいけど、それなりの金を貰わないと割に合わない気がする

455 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/08(木) 23:01:17.38 ID:zjKc8eWo0.net
ただ、後年の世代である號の反応見ると
恐竜帝国とかの存在は結構伏せられていて精々テロリスト扱いだろし
死んでも機密保持のために遺体が遺族に渡されなさそう

456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/09(金) 06:56:26.11 ID:eB3yyxU/0.net
遺体が残らない人も多いだろうしな…
真の時には全員そうなったし

457 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/09(金) 20:05:29.18 ID:lhhv/SH0a0909.net
スカイリムやってて思ったが竜馬って間違いなくドラゴンボーンだと思う
シャウトで宇宙震撼させるし

458 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/09(金) 21:46:52.26 ID:eB3yyxU/00909.net
ニコニコの大百科見てみたけど、空間支配能力みたいの使えるのか(殺せないはずのドラゴンを完全消滅可能の)
確かに、竜馬は竜殺しの才能ありそう
というか、初代やアニメで既に無数の竜を殺してるか

459 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/09(金) 21:53:13.04 ID:lYnltwHd00909.net
そもそも、ゲッター線自体がそれ系の力持っていてもおかしくないしな

460 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/09(金) 22:06:13.30 ID:eB3yyxU/0.net
殺した相手を取り込むみたいだからな
ゲッターに殺される(死ぬだけでも適用されるかも)→理解→ゲッター側に
というこの鬼畜ムープ

461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/09(金) 22:46:29.48 ID:lhhv/SH0a.net
俺もお前みたいにゲッターパイロットだったが恥をかいてしまってな

462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/09(金) 22:50:59.42 ID:eB3yyxU/0.net
それはもう死んでるというか取り込まれてるというか…

にしても、恥=死
っていうのは恐ろしいな
合体失敗による死=恥、なのかもしれないけど

463 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/10(土) 17:38:54.38 ID:ULKo0tuba.net
>>457
竜馬「デイドラだかエイドラだか知らねえが自ら神と名乗る奴にろくなヤツはいねえ!」

ここまでは想像した

464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/10(土) 19:28:36.23 ID:SPywrDko0.net
出たな…出たな!4インチネルの竜馬!
…出来は良さそうなんだけど、サイズ的に他のトイとちょっと絡めにくいかも
ゲッターロボ系だけで遊ぶならともかく

465 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/10(土) 23:02:36.31 ID:uP9AdFl90.net
竜馬のフィギュアなら怪獣のフィギュアとかと殴り合わせたいな
リボルテックとかで出ないもんか

466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/11(日) 12:46:17.90 ID:8zu6fVZ40.net
シンゴジラ第二形態こと蒲田くんにのせてみたりとか?

467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/11(日) 12:48:55.20 ID:dS6GgF6a0.net
蒲田くん人気だよな
ソフビの全長が30センチらしいから背中に乗せたらぴったりかもしれん
或いはあのとぼけた顔に右フックするとか

468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/12(月) 19:30:10.80 ID:/7RLlQUpa.net
竜馬と怪獣の組み合わせは、某赤男のそれに近い気がしてきた
流石に、竜馬はあいつほど凶悪じゃないとは思うけど

469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/12(月) 22:39:16.97 ID:bWUIbZxha.net
ダークソウルシリーズをプレイしてると
竜馬:オーンスタイン、竜狩り系
隼人:深淵の監視者
武蔵:処刑者スモウ
と連想してしまう俺は廃人だな

470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/12(月) 22:43:05.04 ID:dDDSb5qL0.net
ゲッターチームを何かに当てはめるっていうのは、自分もよくあるな
他には、ヤンデレ風の曲を聴くとゲッター線を連想したりとか…

471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/13(火) 07:19:25.04 ID:LalZl9hBa.net
>>469
このスレでダークソウルの話がでるとはな・・・
竜馬はアルトリウスでもよさそうだなDEEP RED的な意味で

472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/13(火) 07:59:57.30 ID:KpEKL12V0.net
死にゲーらしいけど、竜馬と隼人なら生身のままダンジョンを突き進めそう

三号機は……死んだら交代ということで

473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/13(火) 12:40:46.93 ID:HuTEyMzWa.net
死んだら経験値兼お金を担う物が全て消し飛ぶ、大半の雑魚敵の攻撃でライフが半分以上削られる、罠の大半が即死ポイント、
初心者すら本気で殺しにかかってくる雑魚やボスばかりのおかしい難易度のチュートリアル、一部ほぼノーヒットの不親切な各エリアの仕掛け、隠し部屋、フロムの悪意etc.

そんなゲームだよソウルシリーズは

474 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/13(火) 18:20:54.49 ID:nvzjhiUo0.net
ゲッターを連想って言ったら
こないだのガンダムUC最終回のラスト周辺の表現が超自然的で
バナージがゲッター線に取り込まれたんじゃないかとヒヤヒヤしてたw

475 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/13(火) 18:33:24.42 ID:hE0OBCPVa.net
ゲッターにハマった友人いわく、「宇宙」「進化」「空間」「理解」
という単語を見ると、反射的にゲッターを連想するようになったそうな

476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/17(土) 23:24:18.58 ID:xAo6PjuFa.net
>>473
来月末に追加DLC第一段が来るから楽しみだわ
かれこれ13周目クリアしたから飽きてきてしまった

477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/18(日) 02:01:05.08 ID:5y6uclwU0.net
そうか…DLCとは(中略)
進化の源だったんだ!!

間違ってはないな

478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/18(日) 07:06:17.76 ID:J56IFqNea.net
>>471
あのゲームは防御より回避することが最重要だから新ゲの竜馬達の身のこなし様を見るとなんなくやっていけそうだな
ダークソウルは敵の魂を吸い込んで自分の力に変えたり選ばれた人間は火の力(ゲッター線みたいな存在)を纏って世界の統べる王になれたりと以外と石川賢作品と相性がいいのでは?

479 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/18(日) 08:18:07.47 ID:5y6uclwU0.net
普通の人間ならただ搭乗するだけでズタボロになるゲッターロボを平然と乗ってるしなぁ
作中でも凄い事だって描写されてたけど、改めて考えると身体の造りからして人類とはかけ離れてるんだな

480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/19(月) 10:11:19.67 ID:ZptiMNKnd.net
もう、人間の個体差や鍛えたとかの種族から見たら誤差のレベルを超えてるからな

481 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/19(月) 20:00:41.55 ID:y313LVoM0.net
戦闘に特化した人類って感じだな
特に竜馬

482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/22(木) 20:07:54.77 ID:6iAh40nKa.net
>>471
ダークソウルってシリーズ通して自分が王になって未来永劫火に焼かれ続ける苦痛の無限ループか拒否して闇の世界、つまり世界を終焉させる2択の結末しかないあたりを見るとなかなかシビアな世界だよなあ

483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/22(木) 21:28:06.51 ID:ggJQS+w/a.net
こう見ると果てしなく戦い続けるゲッターはまだ救いがある…のかな?

484 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/25(日) 21:38:14.70 ID:nlQyGPaLa.net
連中の何が凄いかって、倦怠感と無縁なところだと思う
いつでも何処でも生命力マックスって、どうなってるんだと

485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/26(月) 00:26:41.05 ID:jo+AhYxBa.net
>>471
そういえばフロム繋りでシャドウタワーってゲームの最終ダンジョンが「虚無」なんだよな
ラスボスより前座ボスのほうが遥かに強いが

486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/26(月) 13:34:13.31 ID:Maoz4p+80.net
本屋で見た幼女戦記の表紙がゲッター眼だったな中身は見てないが
あと、ダンガンロンパで洗脳されたり絶望に染まったときの表現がゲッター眼だったな
アニメの評判はいまいち良いのを聞かないが

487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/26(月) 17:21:10.49 ID:gUmo+T8Da.net
調べてみたら、中々見事なぐるぐるお目々してて草
結構ハードな転生ものみたいね

488 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/27(火) 06:13:10.55 ID:Rp9mCZWba.net
まさかのライフの続編が新連載してて草
前作と別物らしいけどこりゃライフクロスの人の新作を期待せざるえないな

489 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/27(火) 06:35:47.27 ID:7bgkGGL90.net
またあの人か
(ペースとか色々)憧れるなぁ

490 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/27(火) 07:15:28.55 ID:Rp9mCZWba.net
一応4話まで見てきたが主人公が女刑事のサスペンス物か
ゲッターとは相性悪いな

491 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/27(火) 14:56:58.87 ID:62Zla7/Tr.net
来世はボインちゃんにしてくれー!

492 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/27(火) 15:02:26.27 ID:YN0art1Va.net
隼人が別世界に転生



怖すぎる

493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/27(火) 22:12:52.79 ID:avhkwIfm0.net
隼人ってまじで色々できそうだからな
昨今はチート系で成り上がりが流行っているイメージがあるが
チートなくても普通に成り上がれるというかゲッターに乗れる時点で天然のあれだしな
インチキや反則はしてないから(犯罪してるが)チートとはいい難いがそれレベルにはすごい存在だからな

494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/27(火) 22:33:34.94 ID:7bgkGGL90.net
たまたま読んだ転生作品だと、転生直前に神様が「お前にこの中から好きな能力やるよ(意訳)」とされてたけど、
隼人の場合は素が強力すぎて、いらない訳じゃないけどそのまま乗り切れそうだな
某Wikiだとメアリースーも真っ青なスペックとか言われてて草生やした記憶があるわ

495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/27(火) 22:43:31.41 ID:Y/PeznKh0.net
頭良いし体強くて戦闘も上手いしカリスマもあるからな…
ゲッター適正でこそ竜馬に劣るけど地上であれこれやるだけなら最強クラスかと

496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/27(火) 22:46:52.99 ID:7bgkGGL90.net
ゲッター線も、「こいつやべぇ。見なかったことにしとこ」とでも思ったんだろうか

497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/27(火) 22:48:59.43 ID:avhkwIfm0.net
論理的に考えるとかで本能のゲッター線とは相性が悪いとか
実は隼人の方から無意識下で拒絶してるとかありそう

そもそも、黒平安編はある意味異世界転生だな
隼人はダイナマイトを作ってたな

498 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/27(火) 23:43:24.78 ID:Y5oygmA1a.net
竜馬が装備してたロケットランチャー風の兵器の異常なまでの精密性
というか、噛まれたらアウトな連中の本拠地に単騎で乗り込んでるのに怯えどころか緊張すらしてないとか、
これはメンタルがヤバいのかバカなのか、それとも両方なのか…

499 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/28(水) 09:04:16.39 ID:xGorCs7ga.net
異世界転生だと、現地の女とイチャつくことがあるな
竜馬は盟友的な感じだったけど、弁慶は嫁にしてたし、確かに異世界転生ものっぽいな
隼人はチンピラを撃退した程度だったが

500 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/28(水) 20:00:03.06 ID:KMAZASP50.net
ファンタジーゲッターの流れなので

北欧の神々の時代を終わらせたラグナロクはゲッター線が停滞した世界を進める為に起こした説

火の巨人スルトがゲッター1、フェンリルがゲッター2、ヨルムンガンドがゲッター3でユグドラシルはゲッタービームで焼かれたという……

501 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/28(水) 20:53:47.12 ID:t0/fcUZN0.net
剣と魔法と魔道機械な世界のマジック・ザ・ギャザリングで

プレインズウォーカーと化したゲッターチーム
ゲッターロボでエルドラージ(ラ=グースみたいな超怪物)と激闘を繰り広げ、
竜馬は両手に斧を抱えてタルモゴイフ(2万くらいする高額モンスター)に斬りかかり、
隼人は危ない魔法や機械造里に没頭し、
3号機乗りは人々を邪悪から守りつつ、死んだり生き返ったりする

502 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/29(木) 02:11:12.44 ID:pAwcvgA9r.net
好きになった流行りものはまずゲッターと絡めてみる
排出できる妄想になるのは稀だけど、久し振りに新を見る動機にはなった

503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/29(木) 03:14:03.59 ID:QC8TnFsg0.net
君の名は。の前前前世を聴いてるとゲッターロボを思い出す
正確にはゲッター線から見た竜馬というか

504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/29(木) 09:11:43.90 ID:pAwcvgA9r.net
スパークルかけながら號とかいい
昨日までは序章の序章ってのは大体のゲッターチームがそうなんだよね…
敵討ちを成功させても虚無感が抜けない竜馬に知能と暴力を持て余し学生運動に走る隼人…

505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/29(木) 11:42:13.50 ID:5lLslHWia.net
ダークソウル3に登場するボスで神喰らいのエルドリッチってのが「来るべき時に備えてモンスターや人間、果てには神を喰らって力を吸収して自身も化け物と化した聖職者」らしいけど来留間源造に通ずるものがあるな

506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/29(木) 11:42:35.59 ID:5lLslHWia.net
ダークソウル3に登場するボスで神喰らいのエルドリッチってのが「来るべき時に備えてモンスターや人間、果てには神を喰らって力を吸収して自身も化け物と化した聖職者」らしいけど来留間源造に通ずるものがあるな

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/29(木) 11:44:04.95 ID:5lLslHWia.net
間違えて二回投稿しちまったスマソ

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/29(木) 12:24:18.89 ID:/COeCGhyaNIKU.net
トカゲかインベーダー野郎の仕業だな
隼人といえば、去年の画展で目だ!耳だ!鼻!シャツを買ったけど一度も着れてないな

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/29(木) 13:03:17.63 ID:pAwcvgA9rNIKU.net
逆にいつ着るんだそんなもん

510 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/29(木) 13:56:43.20 ID:/COeCGhyaNIKU.net
そうなんだよな
なので部屋に飾ってる

511 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/29(木) 21:21:26.81 ID:SLyng5zC0NIKU.net
まあ、そういうアニメとかのシャツはその使い方がよくあるような
イベントがよくあるコンテンツならそれに着ていくとかあるけど
その場合は上に羽織った邦画いい気もするが

512 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/29(木) 22:39:25.43 ID:QC8TnFsg0NIKU.net
表面が目だ、耳だ
で、裏がかなり広い部分を使っての 鼻!
だからかなり目立つね
洗うと色も落ちそうだし、いっそ絵画と思って飾ることにするわ

また画展やらねぇかなぁ

513 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/30(金) 07:16:33.99 ID:U+a73Bf6a.net
ゲッターの別スレでデボリューションがやけに叩かれまくられてんだがそんなに面白くないの?

514 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/30(金) 08:22:33.96 ID:gIlwOe+va.net
ダークファンタジーというか暗黒ラノベだけど、今度アニメ化もする
され竜の最新刊で偽書ダークネスの血肉の君みたいなのを創ってる奴がいたな
製造目的は見ようによってはイオナスよりえぐいと、中々邪悪な奴だった

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/30(金) 20:37:46.49 ID:H2Eiwuup0.net
>>513
個人的にテンポが悪いし、根暗な竜馬見たいかと言われるとな……他の二人はまあ現代風リファインと割り切れるが
作者の過去作も見てるとまたモラトリアム抱えた子供か……って感じはするな

516 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/30(金) 21:31:18.64 ID:Is3VF9Z10.net
>>513
自分の目で確かめたほうがいいとおもうよ
とりあえず別冊チャンピオンで立ち読みしてみるとか

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/09/30(金) 22:10:50.92 ID:gIlwOe+va.net
あの竜馬は段々成長してくんだろうな
子供状態の竜馬といえば、普通の子供からいつもの竜馬に進化したダイノゲッターには笑った

518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/01(土) 18:46:02.19 ID:7R7NZDywa.net
野口さん「桜田版の神隼人が語尾に「にゃん」てつけてたの、言えやしない・・・言えやしないよ・・・クックッく」

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/01(土) 19:45:57.05 ID:6p9b89kpa.net
桜多先生の漫画は色々と衝撃的だったな
マジンガーZの時点で、異世界の巨大半魚人と戦ったりしてるし

520 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/02(日) 01:12:37.84 ID:QnQs/MOL0.net
>>519
鉄也さんも殉職で大介さんにマリアちゃんとさやかさんはコールドスリープ、
名ありキャラで無事生還したのはひかるさんとサイボーグになった甲児くんとズリル長官位っていうなぁ。

ゲッターチームもミチルさん除いて全滅だし。
……崩壊した世界を復興するためにミチルさんと甲児くん、ひかるさんにズリル長官が残った技術と力を合わせて作業用の新しいゲッターロボを造り上げた所から始まる桜多版『ゲッターロボ號』みたいな妄想をしたことはある。

521 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/02(日) 05:37:09.10 ID:QNSp9mqo0.net
あしゅら男爵の暴走や内乱中の国家の平定、アニメ以上に凄惨なミケーネとの戦いでサイボーグ化までしたのに
迎えたのは実質的な全滅エンドとか、甲児君が可哀想すぎる

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/07(金) 21:41:46.27 ID:grcdFe+E0.net
桜多版のミチルさんは結構可愛いと思う
ハゲたけど

523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/08(土) 07:32:57.72 ID:MgurQHwVa.net
数年前に渋で結構盛り上がってたオリジナルゲッター物が下火になっててさみしいな

524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/08(土) 10:09:44.53 ID:Xef3l0Vca.net
アニメだって数年前とかになると古くなるからね
仕方ないね

525 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/08(土) 19:52:53.41 ID:0uBdzN8N0.net
シンゴジは進化するし君の名は。のムスビはまんま石川作品だし今年の夏は盛り上がると思ってたんだが…

526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/08(土) 21:47:45.38 ID:UROVtAyR0.net
まあ、ダイノゲッターやラインバレルの人のがもっと盛り上がればな
ラインバレルの方はランドウや
敵はゲッターのプロトタイプを模した形をしてるとかでてたが

527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/08(土) 23:00:02.03 ID:9xfbn6nLa.net
ss、書こう!

528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/13(木) 22:45:42.90 ID:lWie4Ds+0.net
ゴールデンカムイに敷島みたいなキャラが出てきたな……
作者ネジ外れる話が時たまあるのが怖いなアレ

529 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/15(土) 14:32:46.09 ID:S+amTF5ya.net
調べてみたけど、とりあえずヒロインの変顔で草

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/18(火) 20:53:33.85 ID:zVDbjtaX0.net
顔芸だと、號のケイも凄まじい顔芸をしてたな
石川先生の作品には珍しいほどのまともで可愛いキャラだったけど、あの最期は哀しかったな
ケイの肉体自体は、アークの頃にも残っていそうだ

531 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/19(水) 00:49:59.57 ID:36XDLSxk0.net
あの真っ当な萌えキャラ風の登場しといて精神崩壊だからね…

532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/19(水) 01:01:59.44 ID:hCwc3pr10.net
普通だったら翔が抜けた分の女性分の補給かと思ったら……(翔がそのポジかは別として)

533 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/19(水) 05:35:39.34 ID:oKQNfztW0.net
翔は、怪我して裸で検査受けてるシーンまで女キャラってことを忘れてたわ

534 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/19(水) 17:46:32.89 ID:B+ivl/Tba.net
基本的にダイナミック系のヒロインは踏んだり蹴ったりな扱いになるからなあ

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/19(水) 21:20:26.94 ID:oKQNfztW0.net
全滅エンドのあったハレンチ大戦争とかもあるだろうけど、
その最たるは知名度的にも美樹ちゃんだろうか

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/20(木) 23:16:50.50 ID:zOVp0Xpz0.net
イデオンはある意味伝説の全滅だな

537 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/21(金) 07:19:13.01 ID:weW3eh7Sa.net
クトゥルフも全滅というか滅亡示唆エンドが多いな

538 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/21(金) 23:44:23.07 ID:GXhMs8/W0.net
クトゥルフは基本人間は力ないものだし
可能性がありうる虚無戦記のほうがまだかなりましだろうし

539 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/22(土) 21:20:36.99 ID:qj5ZYiFna.net
宇宙からの色 in 新ゲッターロボ

うん、奴らなら順応しそうだな
実った果実も普通に喰いそう

540 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/23(日) 01:02:39.36 ID:mY/xdJeD0.net
あの世界人類がわりと特殊な生命だし
進化して神と戦う虚無戦記ルートもありだと思う

541 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/23(日) 09:28:17.30 ID:+yVCmo0Za.net
久々にライフとのクロスを読み返してみたけど作風とは言え竜馬が終始戦闘しない作品って珍しいな

542 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/23(日) 09:48:20.07 ID:C2070zmU0.net
ウボ=サスラか古のもののどちらかが起源なんだっけか

543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/24(月) 14:52:35.54 ID:8DuFnL0X0.net
ショゴスの親戚から進化したのかシュゴスベースの人工生命が元だったのかどっちだっけ

544 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/24(月) 18:07:01.99 ID:pXzavIEea.net
クトゥルフも色々あるからなぁ
新竜馬は神を殺していく内に、その宇宙の住人に旧神扱いされるようになったりして

545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/25(火) 23:15:40.84 ID:kniP4IAa0.net
ドリフターズの菅野がゲッターのキャラみたいとか言われていたな
今期アニメはもう一作菅野がでてるあるな

546 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/25(火) 23:37:57.85 ID:ocKqjRcJ0.net
アレに出てくる日本人はゲッター乗ってても違和感ない連中ばっかだ
はるあき除いて

547 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/26(水) 05:25:50.83 ID:mFLR8eSL0.net
ヒラコーのキャラクターもぐるぐるお目々になったりするしな

548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/28(金) 23:34:21.04 ID:zFPk0Cia0.net
次のスパロボに新たなマジンガー出るらしいが
ttp://tamashii.jp/item/11620/

マントあたりになにかゲッター的なものを感じる

549 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/29(土) 01:00:06.64 ID:Q1sJ/CZl0.net
石川先生いたらゲッターも新しいの来ただろうなぁ

550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/10/29(土) 11:32:25.45 ID:durHAZjKa.net
それな
アークも戦艦型に進化して宇宙戦を繰り広げたかもしれんね
名前的に

551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/03(木) 21:35:25.60 ID:TpCqC7zM0.net
このマント、短冊状っていうのかな?
(自分の好きな小説にそんな表現をされてるマントを羽織ったキャラがいるもので)

こういうマントのゲッターも見てみたかったな

552 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/06(日) 21:23:35.55 ID:/7siHhB10.net
マジンガーZEROもいる作品でどんな立ち位置になるのかが楽しみだな

553 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/07(月) 18:21:27.36 ID:M3xP3vDD0.net
ZEROはゲッターよりマイトガインのラスボスと相性が良さそう

554 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/07(月) 20:48:06.88 ID:7IOvXEhOa.net
ガンダム、マジンガーは次々に新規が来るのにゲッターと来たら・・・

555 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/07(月) 21:03:26.00 ID:7IOvXEhOa.net
ガンダム、マジンガーは次々に新規が来るのにゲッターと来たら・・・

556 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/07(月) 22:41:55.70 ID:b7Ac71nVa.net
ロボガでゲッター勢が頑張ってるから、そこからの派生に期待したい

557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/07(月) 23:21:32.95 ID:M3xP3vDD0.net
別冊チャンピオンのが盛り上がってればなあ……

558 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/08(火) 06:11:54.48 ID:lcps7Lkfa.net
最近のスパロボでもゲッターだけ身内ネタがほとんどでクロスオーバー面は竜馬がフルメタの用務員になったぐらいであんま印象ないなあ

BXでSKL勢が聖戦士コウムインになったり真マジンガーとのオリジナル合体技やらかしたりとはっちゃけてたが

559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/08(火) 07:21:08.44 ID:nUbvQU7j0.net
スカルと真の合体技は良かったな
喰らった相手が可哀想すぎて笑えてくる

560 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/09(水) 00:21:24.28 ID:F6rmNvwV0.net
スパロボVスレでマジンエンペラーGのことをエンペラーって略してるの見ると
脳みそが上手く切り替わらなくて何度もゲッターエンペラーのことかとドキドキしてる

561 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/09(水) 19:28:19.12 ID:W5PeKyyU0.net
エンペラーって名前のロボットも珍しいからな 
ゲッター以外にいたっけか?

562 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/10(木) 18:30:40.22 ID:QZm+y+XS0.net
カイザーとかのほうが使われているイメージが有るなロボ名には
エンペラーはどちらかと言うとボスとか敵側が使っているイメージが有るな

563 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/10(木) 18:43:31.68 ID:AUl6tRhm0.net
帝王を名乗るロボットだと、メガトロンの「破壊大帝」もあるな
初代は「慈愛大帝」と呼ばれることもあるようだが

564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/11(金) 18:11:34.03 ID:/6o7rYpR01111.net
真ゲッターロボで、ゲッターエンペラーによる大量虐殺を初めて読んだ時の衝撃と、
ラストの虚無感は今でも忘れられない
宇宙を埋め尽くして進撃するゲッター艦隊も怖すぎ

また空いてしまったけど、平凡な日常いきます

565 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/11(金) 18:19:18.38 ID:/6o7rYpR01111.net
細くしなやかな指が、親指と人差し指で挟んだ硬貨を機械に投じた。
楽しげな音楽が周囲の騒音に負けじと鳴り響き、内部のモーターが唸りを挙げる。
前面の半ばに空いた5つの穴から、丸い牙をかち鳴らしつつ、玩具の鮫たちが現れた。
即座に、暗い影がそれらを覆い、直後に破裂音が鳴った。
接触の寸前、影に制動が掛けられていた。
それにも関わらず、鮫の殲滅はただ一度の振り下ろしで成されていたようだった。
行った当の本人は、生意気そうな顔付きの中で、怪訝な色を見せていた。
それを十数回と繰り返したところで、機械の動きと音楽は鳴り止んだ。
最後にスコアの入力が来たが、少年は適当としか思えない数字を選んだ。
『123』の文字が、電子の世界に烙印となって残された。

「かなり久しぶりのせいかな。力加減が難しい」

腰を屈めて、黒い瞳で筐体の穴の奥を覗いていた。
そこは暗闇ではあったが、彼の眼は機械の損傷を認めなかった。
穴の数だけ繰り返して確認すると、彼は安堵の吐息を漏らした。

「ナ〜ガ〜レぇ〜」
「悪い、待たせたな」

不満げに頬を膨らます幼子に、少年は無害な凶器、筐体と紐で結ばれた布製のハンマーを手渡した。
輝く笑顔で受け取り、小さな手で硬貨を入れる。
その間に少年は、筐体に備えられていた足場を取り出し設置した。
ゆまが転ぶことなくそれに乗るのを確認してから、ゆっくりとその場を離れていった。

「過保護」

歩く最中の、彼の脳に思念の刃が突き立った。

「てめぇもさっき、同じ事をしてただろうが」

似たような鋭さの意思を、彼も発信者に送り返した。
先程のゆまに対する優しげなものなど消し飛んでいた。
缶型の灰皿が据えられた長椅子の一角に、彼は腰を落とした。
一つ左の長椅子の隅に、赤髪の少女が座っていた。

「で、今日で四日経ったワケなんだけど」

駄菓子を喰いつつ、杏子が告げた。

「平和だな」
「ノンキな事ほざいてんじゃねえよ。バカ」
「現状を言ってみただけだ。ガキのくせに、んなにカリカリしてんじゃねえよ」
「分かりきってる事なら、ほざくなよ」
「話しかけてきたのはてめぇだけどな」

彼らの会話からは、平和の欠片も伺えなかった。

566 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/11(金) 18:26:01.76 ID:/6o7rYpR01111.net
「しっかし、テメェ」
「ん?」

噛み砕いた飴を食みながら、杏子はナガレを見た。
これに限った事ではないが、睨むような目付きだった。

「ホントに一日か二日で治しやがったな。何回目か忘れたけど、本当に人間か?」
「治すって言っただろ。嘘はつきたくねぇもんでね」

そう言われつつ、杏子はナガレの足から頭までを刺すような視線で検分した。
四日前は全身が血みどろで、腕の怪我の一部からは、骨が見えかけていたはずなのに、それらは既に古傷となっていた。
翌日は、流石に歩行も億劫そうだったが、その翌日からは平気で走り廻り、挙句には跳んだり跳ねたりをしていた。
ちなみにそれを確認したのは、ゆまと鬼ごっこをしているのを目撃したからである。
一刻も早く、脳内、あわよくば現実から滅殺したいと彼女は思っていた。

更に翌日、即ち昨日は日課の訓練という名の模擬戦を再開出来ていた。
ほんの僅かに手加減が加えられた、杏子の最初の斬撃は、激烈な一閃で返された。
弾かれた刃の奥にいたナガレは、犬歯を見せて笑っていた。
意図は恐らく、「遠慮すんな」との挑発だったのだろう。
勿論、激昂と共に杏子はそれに返した。
激戦は数時間に及び、互いに疲労は感じていたが、奇跡的に出血を伴う怪我は無かった。
そのせいか、その日はよく眠れた。
それが妙に腹立たしく、杏子の苛立ちの原因の一つとなったのだが。

「ところで、お前は遊ばねえのか?」
「ガキ一人とクソガキ一匹の世話と見張りで忙しいんだよ」

それを受け、ナガレはケラケラと笑った。
杏子は苛立ちを隠しもせずに鼻を鳴らした。
会話をしつつ、ゆまから片時も目を話していない事がバレているのが恥ずかしかったのだ。

「んじゃ交代だ。遊んでこいよ、魔法少女」

笑いの形を変化させ、ナガレが告げた。
軽くしゃくられた顎の先には、筐体に向かって叫びつつ、
容赦のない打撃を鮫に浴びせ続けるゆまがいた。

567 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/11(金) 18:34:56.66 ID:/6o7rYpR01111.net
「…ああ。そうさせてもらおうじゃねえか」

そう言い、杏子は立ち上がる。
挑発的な口調は残っていたが、口の端には僅かな綻びがあった。

「テメェの側にはいたくねぇしな。今は特に」

振り返りもせず、杏子はナガレから離れていく。
一応の別れの挨拶のつもりか、左手が水平に挙げられ、左右に微細に揺れている。

「ほざいてな。せいぜい楽しめ」

言い終えると、笑みを描いていた唇が大きく広がった。
鋭めの歯を見せての、見事なまでの欠伸だった。
年相応に可愛らしいとも言える黒曜の瞳の穿たれた眼は、平和を楽しむように眠りの形に閉じられていた。

それらは直後に、爆ぜるように一変した。

「おいおい」

ゆっくりとした口調ではあったが、それは噴き上がる何かを抑え込んでのものだった。

「展開が早すぎんだろ」

丸みを帯びていた眼は、刃の切っ先の鋭さを宿していた。
両眼に映る景色は、人口の光と猥雑な音の嵐が吹き荒れる人の世界では無くなっていた。
様々な色が混じり合い、世界が輪郭を失っていく。

「今までが長すぎた。挽回しようとしてるんだろうよ」

同じような視線を、少女もまた幼い顔に宿していた。
遊行に興じようとした矢先のためか、怒りの度数は少年のそれを上回っているようだった。
彼女の全身は既に、真紅の衣で覆われていた。
両手にも、長大な十字槍が握られている。

568 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/11(金) 18:39:52.33 ID:/6o7rYpR01111.net
「キョーコ、これってもしかして」

構えつつ視界を塞ぐように、幼子を背に寄せる。
ナガレは杏子より前に出た。
それが醜い世界から、幼子を隠す盾となるためなのか、
先に敵の姿を見たいからなのか、杏子には分からなかった。

「くぅっふっふ〜〜」

聴者達の目尻は、ゆまを除いて、極大の不快感によって吊り上がった。

「ようこそおいでくださいました。赤毛の家無し糞女と、キッタネェ髪の色した腐れ糞餓鬼」

極彩色の闇の中。
浮遊する巨大な魔女の頭に乗った優木は優雅に一礼しつつ、そう告げた。

「相変わらずふざけた笑い方しやがって。このドクズが!!」

激昂する杏子の叫びが、異界の空気を震わせた。
一瞬、優木の笑顔が歪に歪んだ。
だがそれを無理やり押し込め、優木は平静を装った。

「あー、赤い糞蝿が喧しい羽音をブンブン鳴らしてほざいてますねぇ。
 油断してゲーセンごと結界に飲まれた奴らが、何を言ってるんですかねぇ」
「細かい状況説明ありがとな。
 にしても、たかが蝿を潰すってのに、大層な手間を掛けてやがるじゃねえか。ビビってる証拠だろうがよ」
「くふふっ、佐倉杏子。私が前にテメェに行った事を覚えてますかぁ?
 糞同然の腐れ脳味噌が、記憶なんていう高度な技能を会得してたらの話ですけどぉ」

文字通り、降りかかる不愉快な声と言葉に、杏子は己の眉毛が引き攣るのを感じていた。
跳躍に移ろうと、一瞬の身構えを取ったが即座に解除。
背後にいる幼子の震えが、彼女をその場に縛り付けた。
杏子の怒りを感じ、怯えの表情を見せた優木もそれに気付き、毒の笑みを浮かべた。
その様子に、杏子は更なる怒りを覚えたが、同時に
「この流れは前にもあったな」
と、冷静な思考を描いていた。
慣れてきたためだろうとの判断に、慣れるまで付き合わされているという嫌悪感が浮かんだ。
初めのうちに殺しておけばという思いは、否が応にも湧いてきた。

「くふふっ、糞は糞同士で寄り添い合うのがお似合いですねぇ」

楽しそうに、優木は笑いながら言う。
可憐な美少女の小さな唇が紡ぐ言葉は、汚物にも等しい汚猥さに満ちていた。

569 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/11(金) 18:44:49.85 ID:/6o7rYpR01111.net
「さっきから糞、糞と喧しい女だな。ちったぁ、恥ずかしくねぇのか?」

それに割り込む、鋼の声。
甲高くはあったが、確かに男の声だった。

「この家無しの野良猫女。その餓鬼もどこぞで盛って、孕んで路地裏で産んだんでしょお?」
「さっきと表現が変わってんぞ。言葉のお勉強か?」
「学校にも行けねぇ糞猿が、人間様に楯突こうなんて、身の程知らずもいいとこですよぉ」
「猿は学校に行かねぇだろ。…あ、いや。別にお前の猿扱いを認めてるワケじゃねえからな」

そう言いつつも杏子から飛んできた凶悪な睨みに根負けし、ナガレは素直に軽く頭を下げて謝罪した。

「直立歩行する糞に語りかける気分が分かりますかぁ?佐倉杏子ォ?」
「こいつに代わって応えてやる。
 最近読んだ本で似た場面があったからそのまま使おう。『今の気分だが?』」

このあたりで、ナガレも杏子も気付き始めた。
ゆまもまた、不思議そうに目を瞬いていた。
優木の毒々しい言葉は幼子の理解を越えており、何かを呟いているとしか思えておらず、
なんら精神的な痛痒は与えられていなかった。
その代わり、幼子は大いなる謎に首を傾げていた。
考えても答えは出ず、彼女は年長組を頼りにすることにした。

「ねぇねぇ、ナガレ。キョーコ。
あのおろかもののおねぇちゃん、ナガレの声がきこえていないの?ナガレの事がみえないの?」

その言葉通り、状況としてはその表現で合っていた。
棘で紡がれたような言葉をぶつけているのに、優木はナガレに対し、何らの反応も示していなかった。

「ナガレ、透明になれるの?」 
「あー…俺単体だと流石に無理かな」
「子供に変な事を教えんじゃねえ」

認めたくは無かったが、会話を挟んだことで杏子は自分の怒りが急速に減衰していくのを感じていた。
少なくとも、敵との対峙よりはマシなのだろうと思った。
戦いに便利だからいいとして、無理矢理に納得させた。
その間も、ナガレと優木の謎対峙は続いている。
腹立たしいが、優木の罵詈雑言には参考なるものがいくつもあった。
対するナガレのものも、本の知識の流用のためか、実用的な言語の扱いが多かった。
合わせて20ほど覚えたあたりで、流石に飽きてきたのか杏子は動いた。
今、槍を投げれば殺れるなと思っていた。
簒奪者と襲撃者を二匹とも。

570 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/11(金) 18:49:34.05 ID:/6o7rYpR01111.net
『「あー、そこの栗毛の魔法少女」』

投擲の構えに入っていた杏子は、その音を前に停止した。
ただでさえ大きなナガレの声が、数倍に増幅されていた。
杏子の背中にいるゆまは、いつの間にか小さな手で小さな耳を塞いでいた。
杏子の事を放置しつつ、ナガレが目配せか何かで伝えていたのだろう。
彼女がナガレを憎む理由が、また一つ誕生していた。

そんな事は知ったことではないのか、ナガレは言葉を続けた。

『「変な色の空に聳えてる、白くてデカい不細工なズングリムックリ野郎に乗ったお前だお前」』

その間も優木は身振り手振りを交えながら何かを言っていたが、完全に掻き消されていた。
優木が乗っている魔女は、自らの両側面を巨大な手で塞ぎながら悶えていた。

『「気付いてるかどうかは知らねぇけど、声が震えてんぞ。緊張してんのか?」』

自分は爆音を挙げつつも、相手の声はきっちりと聴こえているようだった。
地獄耳としか言いようがない。
そして今更ながら、杏子はナガレが赤色の拡声器を使っている事に気が付いた。
完全な素手の状態にある彼が、それをどこから取り出したのか、
すぐに分かる自分が嫌になってきていた。

『「もしかしてアレか?魔法少女にも怪我の後遺症とかあんのか?そのせいか?」』

少し後ろを顧みると、ゆまが楽しそうな顔をしているのが目についた。
ナガレが拡声器を取り出した場面を見た模様であり、熟練の奇術を見た観客のような目付きをしていた。
同じ奇術なら無数の刃による串刺しか切断。
それを種無しでしたろうかと、杏子は思った。

『「目と耳がやられたか?ついでに鼻は無事か?
 健康保険とか忌々しいくらいに不死身な身体の仕組みとかの制約でお前らも行けるか知らねぇけど、
 闇医者でもいいから病院には行った方がいいぞ」』

忌々しい、のあたりでナガレは杏子をチラリと見た。
優木という敵がいなければ、間違いなく杏子はナガレに襲い掛かっていただろう。

『「ついでに、これは恥ずかしくなってきたから教えてやる。
 そのいかにも魔法少女なスカートな。短すぎてさっきから中身が」』
『『「ううううっるっせぇえええええええええええええええ!!」』』

音と思念の、両方で言葉が炸裂した。
音に混じった破壊の成分のためか、ナガレが手にした拡声器が無惨に砕け散った。

「元気じゃねえか。にしても歳が歳だからしょうがねぇんだろうが、文字通りの金切り声だな」

顔に付いた破片を払いつつ、不敵な笑みを浮かべてナガレが応えた。
鋭い切っ先を持った破片の群れは彼の肌へと突き立つように殺到していたが、一欠片とて皮膚を突き破る事が出来ていなかった。
殴り過ぎたせいで面の皮が厚くなっちまったかと、杏子は少しだけ後悔した。

571 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/11(金) 21:32:35.13 ID:5jEx5IJI01111.net
おつ

572 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/13(日) 00:49:24.34 ID:lzkDEiwH0.net
規制喰らったので、避難所に落とします

573 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/14(月) 23:01:59.69 ID:1zvuApJb0.net
マジンエンペラーの詳細来てたから見たけど、あれってグレートの派生なのか
カイザーとの区別って考えると納得できたわ

574 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/16(水) 12:23:59.92 ID:XmAzH3Nea.net
真マジンガーZEROでグレートマジンカイザーが頭突きかましたシーンって、
漫画版のマジンカイザーから来てるのな
ZEROはゲッターロボとも戦って欲しかったな
まぁ一応、戦ってはるか

575 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/16(水) 13:37:07.95 ID:q54es3tor.net
真っ先に賢ちゃんのゲッターが駆けつけるシーンでうっかり泣いた

576 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/16(水) 14:45:21.84 ID:4ZFHU+kva.net
ガン
ガン
ガン
ガン!!←ここでゲッター1出現

確かにあれは感動した

577 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/16(水) 23:34:01.53 ID:+6mPl57e0.net
ラインバレルの作者のゲッターはようやく竜馬のウジウジが晴れた気はするな
テンポが良ければなあ……ウルトラマン抱えてるのもあるから大変なんだろうけど

ただ、ウルトラマンにもいわれているけど幅があんまりないというか……

578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/17(木) 00:30:53.33 ID:xgm6Pyye0.net
そういや作者が2巻の修正作業してるってツイートしてたけど
近いうちに出るのかな?

579 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/17(木) 06:48:52.45 ID:0aTyQds60.net
最近読めてないけど、これはこれで新しい竜馬ということで自分は好きだな

580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/17(木) 20:17:49.88 ID:0aTyQds60.net
連続になってしまうけど、最近になって怪獣娘というものを知った
ロボットガールズと違ってこっちは平和みたいだ

怪獣より凶暴なロボットガールズって一体…

581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/17(木) 21:59:32.48 ID:4D99xUWF0.net
まあ、怪獣の方は原作が今でも子供向けでやってるわけだし……
レッドマンは過去のこととしておこう

582 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/17(木) 22:10:30.56 ID:0aTyQds60.net
レッドマンの歌、レッドマンの部分がゲッちゃんに聴こえなくもない
そして、その通りに聴いても特に違和感がないという

583 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/18(金) 21:09:05.45 ID:8oMqIDkR0.net
初代ゲッターのOPのゲッター1も、改めて見ると結構怖い
鬼みたいな外見も相まって、殺人鬼みたいにも見える

短いけど、平凡な日常いきます

584 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/18(金) 21:13:24.51 ID:8oMqIDkR0.net
「キョーコっ!ナガレっ!」

幼子の悲痛な叫びが異界に響いた。

「ゆま、そこで大人しくしてろ!!」

赤髪の少女が叫び、黒髪の少年が幼子に向かって頷いた。
両者の足元には、数滴の真紅が咲いていた。

「来るのは分かってたけどよ。また魔法少女か」

刃を解き放ち、斧となった鉄柱を握る右手から、鮮血が零れ落ちていた。

「魔法少女なんざ、珍しくもなんともねぇよ。猟犬らしく、集中してろ」

肩から出血しつつも、杏子は槍を構えていた。
その切っ先は、新たな敵に向けられていた。

「遅いですよぉ。私、ゴミどもに集られちゃったじゃないですかぁ」

可憐な笑顔を見せながら、優木は傍らの存在に声を掛けた。

「失礼だねぇ。さささささ」

気怠そうな声で、その少女は応えた。

「この前の謝罪も込めて、君のリクエストに応えてあげたのに」

黒髪の少女は左眼だけで優木を見た。
右眼は、黒い眼帯で覆われていた。

「なんだっけ。『糞ムカつく糞餓鬼どもを、合図をしたら刻んでください』だっけか」

気怠い声には、静かな怒りが込められていた。

「暇だったなぁ。結界の外で待ってるの。嫌だったねぇ。ゲーセンなんて煩い処」
「し、仕方なかったんですよ!あいつら糞餓鬼の居場所はそんなものですって!」
「ふぅん。そういうことにしとこうか。掠めはしたけど、刻めはしなかったしね」

慌てる優木を前に、少女の反応は冷ややかだった。
道化の戯言とでも思っているのか、僅かな怒りの色も消えていく。
優木の服装は、道化に似ていた。
対して黒い少女は、奇術師のそれに近かった。
上半身の服装は黒い燕尾服によく似ていた。
腰を短めの黒いスカートが覆い、太腿は肌の色を晒しつつ、膝には白いストッキングが通されていた。
そして両手を、純白のレースで包んでいた。
体型は小柄で、身長は優木とほぼ同じく150そこそこといった程度。
この場にいる、ゆま以外の者達と同じ程度であった。

585 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/18(金) 21:19:10.44 ID:8oMqIDkR0.net
道化と奇術師。
彼女ら二人が並ぶ様子は、曲芸の一幕のようだった。

「魔法、少女か」

斧を構えたナガレは、刃の眼付きで彼女らを見つつ薄く笑った。
奇術をマジックと捉えた、軽い冗談のようだった。
直後、槍と斧が閃光を煌めかせた。

「噂と報告、それと期待の通りだね」

槍と斧の交錯点の背後から、黒い少女の声がしていた。

「ふむふむ、君が佐倉杏子か」

真後ろで生じた声に、杏子が右の裏拳を叩き込む。
虚しく虚空を切った拳に、朱色の線が刻まれた。

「真っ赤だね。とても綺麗だ。素敵だね」

左隣に立った少女は、両の掌に赤いものを乗せていた。
杏子の上衣の裾の切れ端だった。
それを、黄金色の瞳で眺めていた。

「でも彼女に比べれば、この程度の美しさは塵芥以下のゴミ屑だ」

可憐な薔薇色の唇を尖らせ、息を小さく吐いて吹き散らす。
そこに、斧は振り降ろされた。
赤が無惨に飛び散った。
杏子の上衣の一部だけが。
少女は、弧を描いて、背後に悠然と跳んでいた。
着地した少女は前を見据えた。
無表情に近かった顔付きに、疑問の色が湧いていた。

「少年か?君は」
「他に何に見える?」

対象的に、ナガレは無表情に近くなっていた。
答えを予想したことによる、怒りのためである。
少年は一歩、前へ進んだ。
杏子は逆に後退を選んだ。
相手の出方を見る為と、巻き込まれたくないために。

「顔は結構キレイだし、少しボサついてるけど、その黒髪もいい色だ。
 私よりも、少し長いところもポイントが高い」
「答えになってねぇぞ」

ナガレが更に進む。
少女はニコリと笑った。
優木のそれとは違う、無邪気な笑顔だった。

「私と服を取り替えっこしても通じるかもね。お嬢さん」

何かが切れた音を、杏子は確かに聞いた。

「おわあぉおっ」

間合いを詰めたナガレの横薙ぎに、少女が慌てた声を出す。
ふざけは半分、残りは確かな驚きから。

586 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/18(金) 21:22:23.12 ID:8oMqIDkR0.net
「今度はこっちが掠めちゃったか。凄いね、君。新種の使い魔か、突然変異の生物かい?」

小柄な体格にしては豊満な胸元に、うっすらと生じた隙間を少女は撫でた。
それだけで、衣服の傷は塞がった。
外見が外見だけに、奇術のそれにも見えた。

「喧しい。鍛えりゃな、人間でもこのくらいは出来んだよ」

敵意の眼差しを向けつつナガレが言う。
その言葉に、黒い魔法少女は苦笑した。
優木と杏子は「何言ってんだこいつ」という考えを浮かべていた。
優木が足場にしている不細工な魔女は、「きっ、きっ」と奇声を挙げている。
また杏子は、防御結界に包まれたゆまが、神妙そうに頷いているのを見た。
見間違えと思うことにした。

「それはそうとして」

黒い魔法少女は、空気を切り変えるかのように切り出した。

「仕方ないか。私の魔法も無敵じゃない」
「バカ言うな。たった今から、俺はてめぇの敵だ」

あたしもな、と。
杏子は付け加えたくて仕方が無かった。
無論、黒い魔法少女に対してではない。
重ねて無論ながら、半ば冗談としてではあったが。

「お怒りのようだね、少年。鏡でお顔を見るといいよ。可愛い顔が台無しだ。
 私が魔法少女でなかったら、胃液が逆流してたかもだ。怖い怖い」
「安心しろ。すぐに、ゲロなんざどうでもよくなる」

呪詛を吐くナガレの顔は、修羅のそれとなっていた。
少し遅れて、少女が微笑む。
空いた間は、唾を飲み込む時間であった。

「でも残念。君は私には勝てないよ。私には魔法がある。速度低下の魔法がね」

後半の単語が、場に沈黙の時を降らせた。

「テメェ。自分から手の内を晒すたぁ、あたしらを舐めてんのか?」

破ったのは、杏子による憤怒の声。
自らを複数形で言ったことにも、彼女は気付いていなかった。
優木が思わず怯え、ナガレも怒りを抑えて感心したほどに迫力のある啖呵だったが、
受けた本人は小さく口を開き、首を左に傾けていた。
「キョトン」という効果音を、見た者全てが脳裏に描いた。

587 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/18(金) 21:26:21.35 ID:wHWExrOW0.net
支援

588 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/18(金) 21:26:39.23 ID:8oMqIDkR0.net
「晒すも何も、もう何回も見せたじゃないか。気付いて無かったのかい?」

黒い魔法少女は、無知な子供を諭すような、哀れみの混じった表情になった。

「この前、さささささを拾ったときには、君らの周りに魔法を撒いておいたんだよ。
 だから君らは、ワンテンポ遅れて私達を見送ったのさ。なので私の事を追い掛けられなかった。
 はい、以上!謎解き回終わり!」

唐突な早口に、杏子も一瞬、怒りを忘れた。
その後も、彼女は続けた。

「え…?あの、何かリアクションは無いのかな?ガガーンとか、バァーンっ!とかさ。
 効果音とか擬音も無しかい?」

黒い魔法少女の様子が、最初と一変していた。
思わずナガレは、入れ替わりでは無いかと疑い周囲を目配せし、探った。

「ある訳ねぇだろ。マンガや小説じゃあるまいし」

目視で確認出来ずとしてから、義務的に彼は突っ込んだ。

「それともアレかい?漫画みたいに、私が実例を示して示して示しまくって、
 時間にして数ヶ月後か最終決戦直前的な劇的な盤面で君達が驚愕して打ち震えるような演出を望んでいたのかい?
 君達はそれを待っていたのか?そうなのか?そうなんだよね?そうだよね!?」

無視をされていたが、ナガレには怒る気も無かった。
ただ、唖然としていた。

「ごめん!本当に申し訳ないっ!
 少しだけど、本気で謝る!ごめんなさい。すいません!赦して呉れっ!」

ぺこぺこと、オーバーな挙動で首を縦に振る魔法少女に、ナガレも杏子も、しばし言葉を失った。

「なんだこいつ」

やっとの思いで、ナガレが言った。
少女の謝罪は、その間も続いている。

「あいつはテメェの敵なんだろ?つまりはもうお友達と同じだ。あたしに振るな」
「キョーコ。あのおねぇちゃん、こわいよ」

確かに怖い。色々な意味で。
そして、脅威としても。
ふざけた調子だが、僅かな接触だけでも、戦闘力の高さは十二分に伝わってきていた。
至近距離からの斬撃も回避した上に、与えられた傷は、細胞の断面が見えそうなくらいに滑らかだった。
刃によるものに間違いないが、その正体にも気付けていない。

589 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/18(金) 21:37:31.39 ID:8oMqIDkR0.net
だが、それらはどうでも良かった。
そう思えるほど、両者は腹が立っていた。
幼子の顔に浮かんでいるのは、捕食者の前の獲物の怯え。
小さな歯がかちかちと鳴り、身体には震えが生じている。
杏子とナガレが、同じ結論に達した。
連中は死に値、ないし地獄を見せるのが妥当との判断だった。

「あたしは優木をやる。あの黒いのはテメェが狩れ」

怒りの矛先を優木にシフトさせ、杏子が体勢を整える。
同時に、ゆまの周囲に赤い鎖状の防御結界を展開させた。
護る為と、残酷な光景を見せない為に。

「あのゴキブリ。さっきから、テメェをじーーーーっと見てるぞ。良かったな」
「教えてくれてありがとよ」

それは、ナガレも分かっていた。
黒い魔法少女の謝罪は、今この時も続いていたが、彼女の視線はナガレに注がれていた。
その視線に、ナガレが自身の眼光を合わせた。
少女の口から、片時も絶えずに放たれていた言葉が途切れた。

「さぁてと、そろそろ始めようじゃないか」

満足げに、少女は宣言した。言い終えると、優木に眼をやった。
美しい黄金色の瞳が、優木を射抜くように見つめる。
痙攣のように震えた優木が、握った杖を振りかざした。

「では共に。存分に楽しもうじゃないか。恐らくは、私よりも若き勇者よ」

優木の魔法が展開。
少女とナガレの間、両者を隔てる異界の地面に、黒色の滴りが広がった。

「ナガレだ。次からそう呼べ」

察しが付いているのか、その声には微塵の怯えも驚きもない。

「ならば私も応えよう」

芝居掛かった様子で、少女は深々と一礼した。
皇帝に仕える従者のように。

「私はキリカ。呉(くれ)キリカ。
 これから君を地獄に招く、ただの普通の魔法少女だ」

直後、両者の輪郭が消失。更なる異界へ消えた。

「ゆまを守れ。ついでに、てめぇも死ぬな」

という思念が、消失の寸前に届いた。

「テメェの心配だけしてろ」

挑発的な杏子の思念は虚空に漂い、消えた。優木が叫び、無数の影が聳え立つ。
結界の一部を開き、ゆまの頭を一撫ですると、杏子は内から湧き上がる破壊衝動を解放した。
跳躍し、紅の外套を翻しながら、
魔女の群れへと襲い掛かるその様は、真紅の悪鬼のようだった。



つづく

590 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/18(金) 21:42:02.82 ID:wHWExrOW0.net


591 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/18(金) 21:44:33.34 ID:8oMqIDkR0.net
ここまでで

おりこの主人公の一人、キリカさん登場
原作だとメンタルが危険な領域に突入中

592 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/20(日) 19:06:44.17 ID:c6cC7RdM0HAPPY.net
そろそろチェンゲ以外の作品がスパロボに出てくれないかな
新ゲの参戦作品が一つだけなのは勿体無い気がする

593 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/21(月) 01:28:52.41 ID:cn5C6hVj0.net
出れるだけマシという状況は分かってるが
やっぱりもう一度新も参戦してほしいな
もっとも、ゲッター線バリバリやばいことを明確に描写しているし
スケールも滅んだ別宇宙とか出ているから本筋に入れたらまとめるのが大変そう

更に贅沢言えば新から十年ぐらい経ってるから新作アニメを……むりか

594 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/21(月) 02:11:37.07 ID:lynBxTTV0.net
地獄変経験した後の、竜馬が世界から隔離されてるような感覚が怖い
自分があんな立場なら間違いなく発狂するだろうけど(クトゥルフ作品の登場人物みたく)、
表面上は特に変わりなく、あまつさえ殴り込み掛けるとか、やっぱり竜馬ってやべぇな

595 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/21(月) 07:18:34.64 ID:GZGbGflZa.net
>>592
ネオゲは話題性が物足りないし新ゲは大分マイルドに抑えないといけないしチェンゲのほうが出しやすいのかもね三部作で一番人気作だし
携帯機ではハブられてる分据え置き機では結構優遇されてるような気がする

596 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/21(月) 18:08:19.43 ID:lynBxTTV0.net
新ゲは隼人がマジな悪人だからな

597 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/21(月) 23:14:42.44 ID:cn5C6hVj0.net
何を目的にしてるテロリストだったんだろうかな
力を持て余していて暴れたかっただけとかでも十分なキャラでもあるとは思うが

598 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/22(火) 17:53:36.75 ID:ubIcxoWc0.net
自分が読んでる小説だと、「家具」の地位向上を目指して破壊活動をする輩がいるとあった
流石にそこまでイカれてることは無いと信じたい

小説版同様、自分の力を試したいからってことだったんじゃないだろうか

599 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/23(水) 17:44:31.13 ID:rr6LEAkI0.net
街中で行動してる隼人を撮影出来た政府の人は、何気に凄いと思う
直後に隼人にバレて殺されてるかもしれなけれど

平凡な日常いきます

600 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/23(水) 17:48:27.00 ID:rr6LEAkI0.net
「そらそら行くよ」

言葉と共に、愉快に笑う少女の声が異界に響く。
それに、耳障りな金属音が重なった。

「まだ行くよ」

同じく、音が続く。
金属音は更に増えていた。
一際大きな音が鳴り、異界の空気を震わせた。
少し遅れて、小さな着地音が鳴った。

「あいつもそうだが、その細腕のどこにそんな力がありやがるんだ?」

少女から10メートルほど距離を離したことを確認してから、ナガレが吐き捨てた。
息はやや荒く、吹き出た汗が薄っすらと、彼の体表を濡らしていた。

「でも、まだまだ君も元気だね。お姉さんは嬉しいよ」

対する少女は、全く息を切らせていない。
一滴の汗の珠すら浮いていない。

「見た目の歳なんざ、大して変わらねぇだろ」
「ちなみに、私の歳はいくつに見える?
 しんきんぐたいむは15秒。ちっくたっくちっくたっく」
「15」

即答だった。
そしてその頃には、彼の呼吸も平静となり、汗の噴出も停まっていた。

「ぴーんぽんぱんぽーん。凄いね、大当たりだよ」

パチパチと両手を打ち鳴らし、讃えている。
ふざけた言動だったが、ナガレの顔には油断の色は無い。
ナガレは片時も、呉キリカから眼を離してはいなかった。

「だからこれで死んで呉れ♪」

声は彼の目前で生じていた。
直後、衝撃と金属音が鳴り響いた。

「中々、面白ぇのを生やしてるじゃねえか」

左右から自身を挟み込むように振られたそれを、彼は両手に握った斧で防いでいた。
呉キリカの得物は、禍々しい湾曲を描いた黒い鎌だった。
魔力で形成されたそれは、白い手袋に覆われた、キリカの手の甲から生えていた。
根本から、鎌としての湾曲に至るまでの長さはおよそ50センチ。
右手と左手に、それぞれ三本ずつ。
計六本が、彼に迫っていた。

601 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/23(水) 17:55:32.06 ID:rr6LEAkI0.net
「おっかしぃなぁー。
 遅くしてるのに、なんでざっくりしっかり刻めないんだろ。なんで反応できるのさ?」
「動きの悪いポンコツの扱いと、格上の相手には慣れててな」

動きが単純で見切るのが楽だと、彼は言わなかった。
迫りくる切っ先に対し、彼は最大限まで腕を伸ばし、全ての力を注いでいた。
だがそれでも、鎌特有の湾曲した形状と、持ち主による凄まじい剛力により、距離は縮まりつつあった。
先端は彼の両頬に至り、肌との接点からは紅の珠が浮いた。
鎌の進行は、そこで停まった。
キリカが不思議そうな顔をしながら鎌を押すも、遅々として進まなかった。

「ねぇねぇ少年、あとで何でもするからさ。
 すこーしだけ力を緩めて、速やかに死んで呉ないかな?」

膠着状態に陥ってから約一分経ち、キリカが口を開いた。
口元は笑っていたが、眼には寒気が宿っていた。
苛立ちとも、無関心にも見えた。
少年は応えなかった。
代わりに彼の両腕に一瞬、巨大な力が宿った。
それが、鎌を少しだけ押し返した。

驚いたのか、少し遅れて反応したキリカの両手が交錯。
顔を切り分けられる一瞬前に、少年がその間を抜ける。
キリカが眼で追うと、地面に背中を預け、自分を見上げているナガレが見えた。
「何してんの?昼寝?」
と思いかけた直後、彼女の腹部を激震が襲った。
吹き飛ぶキリカの影を追うように、長い両脚が伸びていた。

緩い放物線を描き、キリカは吹き飛ばされていく。
背中から打ち付けられる寸前、空中でその身体が猫のように柔らかくしなり、軽やかに着地した。

「痛ったたた。全く、なんてことをしてくれるんだ」
「腹への蹴り」

腹部を擦るキリカに、ナガレは素っ気なく返した。
その間も、眼は一時としてキリカから離していない。

602 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/23(水) 18:03:46.22 ID:rr6LEAkI0.net
「君も学校の保体で習っただろう?
 女の人のここには、赤子を育む袋と、産み落とすための通り道があるんだよ?
 謂わば人類の至宝だ。至極大切に扱い賜え」

キリカの抗議に、ナガレは嫌そうな顔をした。
本当に、本当に苦々しい表情だった。

「そこはもっと下だ。俺が蹴ったのはハラワタと肝臓の方だ」
「ちぇー、バレたか。でも容赦無いね、君」
「俺はてめぇの敵だって言っただろうが。手加減する理由があるか」
「でも、そこは蹴らなかったじゃないか。口ばっかりで、残念至極」
「ほざきやがれ。
 てか、されたかったみたいに言うんじゃねえ。それともお前、まさかそういう趣味なのか?」
「変な推察はやめていただきたいね。私は至って健全な中学三年生だ」

ナガレの問に、キリカは「えへん」と言わんばかりに胸を張って答えた。
比喩ではなく、物理的にもかなり張れていた。
彼女の乳房は、年齢と体型に叛逆しているかのような豊満さを誇っていた。
その豊かな胸を、キリカは抱きしめた。

「楽しいなぁ。駒としての戦いの中で、こんな思いを抱けるなんて」

「楽しい」、と「駒」という単語が、ナガレの眉を細ませた。

「ああ、そうか」

何かを悟ったのか、キリカが重々しく呟いた。

「友達って、こういうものだよね」
「…何?」

理解不能といった表情が、極大の警戒心を宿している少年の顔に重なった。

「傷付けられつつ、こちらも傷付け、嫌な気分になったり、楽しませてもらったりする。
 これを友情と云わずして、君。なんとするとお思いで?」

キリカの問に、ナガレは直後の反論を押し留めた。
数秒考え、口を開いた。

「確かに、ダチ公ってのは面倒くさくも気安いな」

警戒心と少しの理解、そして不敵さを宿した笑みが、彼の顔に浮かんでいた。
肯定に気を良くしたか、キリカは顔を綻ばせた。
純粋な、喜びによる微笑みだった。

「だから君を、私の友達に任命する。
 これからは君を、「友人」と呼ぼう。よろしくね、友人」
「俺の知ったことか。勝手にしやがれ」
「ふふ。肯定と受けさせて戴くよ」

面白そうに、かつ丁寧にキリカは会釈した。
そして、顔を見上げ、

「それじゃ、さよな」

まで言った。
言い切る事は出来なかった。
ナガレに顎を蹴り上げられていたからだ。

603 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/23(水) 18:09:39.05 ID:rr6LEAkI0.net
「話が長ぇ」
「痛ったいなぁ!何すんのさ!」

先程同様に吹き飛び、華麗に着地する。
あまりに同一な光景に、ナガレはリプレイかなと思っていた。

「お前、細い見た目の割にタフだな。なんか野郎を思い出すぞ」
「え!?佐倉杏子は男なのかい!?」
「なわけねぇだろ。ここにはいねぇ別の奴だよ」

会話を交えつつ緩やかに足を進め、間合いを吟味していく。
また、キリカの言葉を想像したのか、彼の背筋を悪寒が撫であげていた。
緊張感を塗り潰すほどの、激烈な悪寒だった。

「まぁ、キョウコの奴も結構強ぇな」

悪寒を拭うために、彼は敢えて話題を振った。
早めにこれを解除しなければ、危険だと判断したのである。

「そうだね。佐倉杏子は、かなり強力な魔法少女だ」

少女という単語によって、ナガレが平常心を取り戻した。
キリカもまた、顎の痛みが収まったらしく、ゆっくりと歩いていく。

「最近は大人しいけど、少し前までは近隣のあすなろ市とかで派手に暴れ回っていたらしいよ。
 私はこれでも新米だから、詳しくは知らないんだけどね」

歩きつつ、左手の鎌が振るわれた。
ナガレは両手の斧で受けたが、左の斧が弾き飛ばされた。  

「おお、よく飛んだね」

一旦離れてニコリと微笑み、再び歩く。
妙に軽いとキリカは思ったが、その感触はすぐに忘却されていた。

「常にお菓子をもぐもぐしつつ、その町の魔法少女をブチのめし、
 魔女をブチ殺していくその様は、『飢えた破壊魔』と呼ばれていたりいなかったり」
「その渾名、今考えたろ?」
「うん」

再度、鎌が振られた。
今度は両手が使われていた。
ナガレは右手で柄を握り、左手を斧の側面に添え、激烈な衝撃に耐えた。

「そう謂う君は何なんだい?」

鎌と斧が交錯する隙間から、キリカが問うた。
言葉に混じり、砂糖の甘い香りがナガレの嗅覚を刺激した。

「お前も菓子好きか。歯はちゃんと磨いとけ」

の声を無視し、キリカは続ける。

604 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/23(水) 18:15:23.48 ID:rr6LEAkI0.net
「斧振り回して魔法少女と戦えるイキモノなんて、私は見たことないよ。
 今見てるけど、やっぱり変な気分だ」
「まぁ、確かに。逆の立場なら、俺もちょっと引く」

魔法少女の剛力に耐えつつ、ナガレは一瞬、異界の空を見た。

「でも魔法なんてもんがあって、魔女なんて化け物どももウジャウジャいるんだ。
 そんな世界なら、俺一人くらい軽い誤差だろ」
「誤差というか、深刻なエラーだと思うよ」
「そういえばこの前、変な生き物に会ったな。キュゥべえとかいうケダモノ野郎だったか」
「ああ、しろまるか」
「しろまる?」
「身体が白くて背中に丸の模様があるからね。だからしろまる」
「どっちもふざけた名前だな。口にすると脱力するところが似てる」

行為自体は別として、口調は和やかだった。
異界よりも、異常な光景だった。

「一本だけだと、寂しいね」

キリカの黄金色の眼は、ナガレの斧に注がれていた。
何を思ったのか、哀切の色があった。

「まぁな」

再び、ナガレは空を見た。
その唸り声が、彼の耳に届いた。
キリカもまた、空を仰いだ。
自身に向かって、飛来するものに気が付いた。

「あ。そこにあったんだ」

回避のために跳びはねかけたキリカの足をナガレの蹴りが踏み潰していた。

直後。
ザクリ、と。
見事なまでの破壊の音を響かせ、飛翔していた斧がキリカの顔に刃を埋めた。
切断面からは熱い血潮と体液が溢れ出した。
衝撃により砕けた骨の破片が、同様に千切れた肉片と寄り添って剥がれ落ちた。
刃は彼女の顔に5センチほど埋没し、右目から顎筋に掛けてを断ち割っていた。
眼帯で覆われた右眼と秀麗な鼻筋、桃色の唇。
それらは、無惨に破壊されていた。

その状態で、キリカは蹴りを放った。
鎌の一振りのように廻されてきた右脚を、ナガレの左腕が受けた。
杏子の斬撃に匹敵する衝撃が奔るが、彼は耐えた。
彼の両足を支える異界の地面に、両足の裏を起点とした、蜘蛛の巣状の罅が入っていた。

605 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/23(水) 18:19:02.46 ID:rr6LEAkI0.net
「ひっどいことするなぁ、友人」

口から血を滴らせながら、キリカは言った。
口内にも侵入している刃によって、言葉を紡ぐ度に舌と唇が削られ、鮮血が撒き散らされていく。

「ブーメラン、てやつか。油断、しち、やった、ねぇ」

途切れ途切れに言いつつ、キリカは両腕を振るった。
言葉を紡いだ事で、口からは更なる鮮血が溢れた。
遂には舌が半分ほど、肉片となって口外へと零れた。

「ねぇ、ゆうじん。かよわいわたしをいじめて、どんなきぶんだい?」

文字通りの舌足らずな状態で、キリカは更に喋り続けた。
だがナガレは、それらに応えられなかった。
キリカが振るった両手の鎌から衝撃波が迸り、異界の地面を切り裂いていた。
傷の長さは凡そ50メートル。
幅約50センチ隙間が、キリカの鎌の数だけ地面に刻まれていた。
それが、次々に、縦横に飛来した。
着弾した箇所が大きく抉れ、隙間は溝になり、遂には大孔となった。

一瞬、後ろに眼をやったナガレが見たのは、家一軒は楽に入りそうな、荒涼とした深い孔だった。
まるで、巨大生物の足跡のようだった。

「ゆうじん、どんなきぶんか、おしえてよ」

答えるために、思考を紡ぐ余裕は無かった。
避けつつ、或いは斧で受け流しつつ、ナガレは間合いを詰めていく。
発動している速度低下により、挙動にタイムラグが生じていた。
遅れた分だけ、衝撃の刃が彼の肉体を切り刻む。

どれだけの破壊の嵐が吹き荒れたのか、異界の景色は一変していた。
キリカを中心とした半径50メートルの範囲は、
彼女の足元の僅かなスペースを除き、歪なすり鉢状になっていた。
そして少年は、キリカの前に立っていた。
衣服には無数の切り口が開き、鮮血が滴っていた。
直撃を受けることは無けれど、掠めただけで全身に傷を負っていた。

その時、キリカは腕を振るった直後だった。
そこに、彼は斧を振るった。
キリカが背後に身を逸らすが、腕の挙動が一瞬遅かった。
残った眼で、キリカが様子を伺う。
斬撃の嵐の中に放たれた長い釘が、彼女の肘を貫いていた。
そして、本来は彼女の頭部へと落とされた斧の一撃は、キリカの両手を切断した。

606 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/23(水) 18:28:52.26 ID:rr6LEAkI0.net
鎌の部分が地面に突き立つより速く、ナガレは再度斧を振るった。
水平の一閃は、彼女の左脇に吸い込まれ、その逆から抜けた。
大量の脂肪と肉が、飛沫のように千切れ飛んだ。
それだけではなく、肋骨と肺、そして心臓までもが、一瞬にしてずたずたに破砕されていた。
破壊された両手から、血液の滝を降らしながら、キリカは細い胴体を捩った。
動きに合わせて、血液が激しく飛散する。
その一角を、ナガレは斧の側面で受けた。
接触の瞬間、無数の針の落下音のような金属音が鳴った。
先程の意表返しなのか、魔力により、血液がどす黒い釘と化していた。
大小様々な黒釘には、キリカの鎌の面影があった。
避け切れなかった分が彼の手と膝に霧雨のように接触し、深々と突き刺さる。
しかし、身体の一部を針山地獄とされながらも、彼もまた動きを止めなかった。
キリカも、長い脚を鎌のように振り回した。

丸い先端をした靴の先まで血にまみれた左脚を、斧を盾としてナガレが両手で受け止めた。
超硬度の物体を介していながらも、暴れ狂う衝撃に、
彼の腕どころか上半身全ての関節が軋み、両腕の骨には無数の微細な罅が入った。
踏みしめられた地面が深々と抉られ、彼の踝までが、岩の様に硬質な地面に埋まった。

激痛と嫌悪感の中、少年の口元に緩い半月が浮かんだ。
「ああ、丁度よかった」という思念を、キリカは受けたような気がした。

更に力を篭め、足場を固めると、ナガレはキリカの顔に突き刺さった斧の柄を握りしめた。
そして重力に引かれるように、下方へと滑らせる。
鼻骨と口蓋、喉と胃袋。
先に横に割られた心臓、続く腹部の内臓たち。
全て、垂直に落ちていく刃によって無慈悲に破壊されていった。
下腹部に至る前に、ナガレは刃を抜き取った。
途端に、キリカが両膝を地面に落とした。
落としつつ、両手を激しく前に振るった。
溢れる血液が凶器の群れになり、ナガレへと迫った。

その幾つかを受け、肌を削られながら、彼は右脚を振るった。
それは破壊されたキリカの顔を、更に破壊し尽くした。
同時に降り掛かっていた凶器の群れから、黒い光が弾けた。
それは、霧散した魔力の輝きだった。
飛来した凶器と既に突き刺さっているものたちが、少女の体温を宿した血液に戻り、
彼の半身を鮮やかな紅で染め上げた。

蹴りの直撃を受けた少女の顔から、顔の部品が弾け飛び、
頭部を支える頚もまた、あらぬ方向に折れ曲がった。

そして嵐に巻き込まれた木の葉のように、虚脱した肢体が吹き飛んでいった。 
受け身を取れるわけもなく、小柄な少女の身体は、頭から地面に叩きつけられた。
地面との激突の瞬間砂埃のように、細かな肉片と血液が宙に舞った。

607 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/23(水) 18:33:28.19 ID:rr6LEAkI0.net
ざっくりと開かれた頭部が、内面の紅を晒していた。
頭の破壊孔から、断面を見せて零れ落ちた灰と桃の色の物体から、ナガレはキリカの脳の破壊を確認した。
胴体に開いた巨大な傷の十字架からも、大量の体液が溢れ出す。
キリカの周囲が、瞬く間に血の海へと変わってていった。
自らが吐き出していく血の海に、黒い魔法少女は沈んでいた。
全身を引き裂かれた無惨な姿は、獣に貪り食われたかのようだった。

肉塊となったキリカを、ナガレは見下ろしていた。
トゲのように突き出た髪も、可愛らしいとも評された顔も、紅に染まっていた。
血を吸い、重くなった髪は、トゲというよりは角に似ていた。
杏子がこの姿を見れば皮肉も込めて、「真紅の子鬼」と評したかもしれなかった。
キリカの血で染められ、彼の表情は紅の裏へと隠れていた。
ただ、周りの紅に対抗するように、眼だけが煌々と輝いていた。
黒曜石のような瞳の中には、渦が巻いているようにも見えた。

「おい」

渦巻く瞳を湛えながら、ナガレは叫ぶように言った。

「バレてんぞ。黒カマキリ」

言葉を合図としたように、倒れていたキリカの身体が、軽やかに宙を舞った。
そして、音も立てずに足の方から着地した。

「うーん、両断されるってのはやっぱり嫌なものだねぇ」

極めて、明瞭快活な発音だった。
傷どころか一滴の血も着いていない額から鼻梁を、
先に切断されたはずの白い手袋で包まれた右人差し指で優しくなぞり、キリカは微笑んだ。
朗らかな微笑みの先には、血と傷にまみれた少年が立っている。
対するキリカには先述の通り一滴の血の付着も、僅かな損傷も無かった。
身体の各部を彩るレースは、純白の輝きを放ち、漆黒の燕尾服も、新品の艷やかさを持っていた。

「やあやあ友人。たぁーっだいまーっと」
「戻る必要はねぇ。あの世に全速前進してやがれ」
「辛辣だねぇ。でも、何で分かったんだい?心臓は今も止めてるのにさ」
「目玉をパチパチさせながら、ニヤニヤと笑ってる死体なんざあるか」
「あははは。あんなにズダボロだったのによく分かったね。鳴る程。友人は、そんなにも私の事が気になるのか」
「あぁ。どうしたら殺せるのか、それをすっげぇ知りてえよ」
「じゃあ満足いくまで、とことん試してみるがいい。友人のためだ。付き合うよ」

遊びに誘うかのような、とても軽い口調だった。
垂れ下がらせた長い両手が緩やかに交錯すると同時に、キリカの手の甲から禍々しい凶器が顕れた。

608 :流れ者達の平凡な日常:2016/11/23(水) 18:37:13.02 ID:rr6LEAkI0.net
「てめぇ、本当にあいつの同類か?つか、生き物か?」

顔を染めたまま、ナガレが問うた。
両手に携えた斧を軽く振り、かけてやめた。
血と脂肪は、既に斧の表面から滑り落ちていた。
刃には、キリカの顔がはっきりと映れるほどに、清潔な光が宿っていた。
鏡面のような刃に映るキリカが微笑む。
但し、先程のそれとは異なる冷たい笑みで。

「私は、魔法少女だ」

応えたキリカの瞳に、黄金の渦が巻いていた。
殺意と歓喜が同居した輝きだった。
認識とほぼ同時に、キリカの輪郭が歪んだ。
振り下ろされた鎌を、ナガレの斧が迎え撃つ。
激しい火花を散らしながら、黒と銀の刃が噛み合う。
刃の持ち主達は、歯を見せて笑い合っていた。

「無駄話をして回復を待った甲斐があったよ。弱った君を刻んでも詰まらないからね」
「こっちもお前らがマジモンの不死身だって分かったから都合がいい。手加減しなくて済むからよ」

挑発と受けたか、キリカがにぃっと笑った。
肉食獣の微笑みだった。
微笑みと共に剛力が加算され、少年を前に押しやっていく。
対応し、ナガレが細長い足を荒れた地面に突き立てて耐えた。
吹き飛ばされれば、速度低下によって継続時間が伸ばされた滞空中に切り刻まれる。
斧と鎌が一瞬離れ、再度激突した。
それが、次々と繰り返されていった。
キリカの鎌の衝撃が地面の孔を更に広げ、戦場の光景が移り変わっていく。
だが地形の変動には目もくれず、両者は相手を破壊する行為に夢中になっていた。

「野郎にガキがいたら、こんな感じか」

振るう度に新たな鮮血を伴う斬り合う中で、
半月の笑みを伴って零されたその呟きは、彼以外の誰にも聴こえる事はなく。
直ぐ様続いた、少年と少女の怒号と、得物たちの悲鳴によって掻き消された。






つづく

609 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/23(水) 18:41:36.37 ID:rr6LEAkI0.net
ここまでで
今回は流血多め

隼人と言えば、一作目のおりこのマミさんは偽書のハヤトに似てて草(髪型的な意味で)

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/23(水) 22:21:28.39 ID:abekTyiu0.net
ケン・イシカワ作品で不死身のキャラって、死なないから果てしなくひどい目に合うだけの存在のような気がする

611 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/23(水) 22:44:43.80 ID:rr6LEAkI0.net
テレサとユンクは悲しかった
ネオゲに二人がいた時は、ちょっと救われた気がしたな

612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/23(水) 23:37:56.91 ID:v9F7jzT40.net
何でもかんでも出しゃあいいってわけではないけど
今までのゲッターで救われなかったキャラクターをデヴォゲで救ってやってくれないかなぁと
思うことがある

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/23(水) 23:44:20.90 ID:8QUMchU40.net
投下乙

>>612
本音言うとゲッターの場合は将来的に良くてビターエンドになりそうな気もするんだよな
新ゲッターみたいにそしてアイツはいなくなったみたいな感じで

まあ、去っていくエンドはカリオストロの城のルパンみたいに爽やかにできなくはないけどね

614 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/24(木) 02:24:05.03 ID:udNEMEEg0.net
>>613
スパロボNEOのED版「アバヨ、ダチ公!」は再開を願う爽やかな旅立ちの言葉になってたな。
……第二次NEO出ないかなー。TV版のゲッター號とOVA新ゲッターをクロスオーバーさせてランドウの黒幕に四天王がいたみたいな。

615 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/24(木) 12:13:51.09 ID:bUi9Zv1U0.net
参戦作品を「ゲッターロボ大決戦!」で括る荒業をやればいけそう

福山潤の號は中々良かったな
良くも悪くも若々しくて

616 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/25(金) 21:44:05.41 ID:tHBApcSJa.net
スパロボVのチェンゲはほとんどZの使い回しになりそう
立ちポーズも変更なしだし

617 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/25(金) 23:00:20.65 ID:JhuRxD+KH.net
ZEROの扱いとゲッターとの関連性とか気になるな

618 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/26(土) 06:02:52.07 ID:TqG5Au610.net
アメコミ読んでるとゲッター線もこんな感じなんだろうかと思う設定がちらほら
いや正直メタだらけで、傍から見ると何言ってんだこいつになりそうだけどw

619 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/26(土) 07:58:26.59 ID:dL57TBZ3H.net
話のスケールでかいしね

実物は未読だけど、レビューで読んだトランスフォーマーのアメコミには
石川作品でも通用しそうな感じの残虐非道な連中がいたな
あと、トランスフォーマー自体が魂が自然発生するやつと工場で造られるやつに別れてるとか

620 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/26(土) 17:39:17.53 ID:dmV7uF+za.net
>>617
ZEROはいるだけ参戦だったはず

621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/26(土) 18:35:34.92 ID:7HyKof6F0.net
アメコミ原作のフラッシュのドラマ版見てるけど
スピードフォース(フラッシュの力の源)がゲッター線じみた存在だったな
歴史的には向こうのがあるんだろうけど

622 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/26(土) 22:08:04.03 ID:dL57TBZ3H.net
同じDCのグリーンランタンも、確か結構ヤバい存在なんだよな

そういえば、ゲッター線も緑だな

623 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/27(日) 03:22:41.76 ID:x6lVczuv0.net
ヤバいというか宇宙警察なんでケンイシカワ宇宙のヤバいに比べればまあ
アメコミも大概すごいスケールのが居るけどそういうのでもイシカワキャラと違って人間くさいというか
善や中立系が多いのと話の通じるのが多いだけ有情か

624 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/27(日) 12:12:32.83 ID:TyjOfnUI0.net
石川宇宙の超種族に苦慮するキャラクターの苦悩っていう視点でも物語が描けそうだな

625 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/27(日) 22:03:54.84 ID:TyjOfnUI0.net
連投になってしまうけど、最近、疾風戦法なるものを知った
元ネタは小説家になろう連載の作品内の、敵は格上だからまともにやっても勝てない
ならば甲冑を脱ぎ捨てて身軽になって突撃するというトンデモ戦法なんだけど、
石川作品の連中ならその場のノリで強くなる…のだろうか

にしても、衝撃的な戦法だ
長文失礼

626 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/28(月) 07:53:51.19 ID:UUqwJ/Gq0.net
武田勝頼の素肌攻めとか

ダグラムで装甲全部外して軽装化した敵メカが出てきた記憶があるな。
ゲリラのロケットランチャーで撃破されてた。

627 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/28(月) 12:28:32.98 ID:z6X0KaRI0.net
ロボット残党兵でも装甲を解除して、超高速移動する機能があったな
勿論、被弾したらアウトの捨て身の戦法

628 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/28(月) 12:34:02.88 ID:HC1egrPk0.net
石川漫画のキャラなら鎧着たほうが圧倒的にパワーアップしそう
ただし、その鎧はトンデモ存在

629 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/28(月) 12:51:12.02 ID:fIRZPyfIa.net
シャドウタワーってゲームに騎士バルロンっていう鎧と全裸の二種形態があるボスがいるけど、
鎧→HP6000
全裸→HP12000
攻撃力や素早さはともかく防御力が全裸形態のほうが上回るってどういうことなの・・・

630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/28(月) 18:15:16.23 ID:z6X0KaRI0.net
ゴッド・オブ・ウォー3のヘラクレスもそんな感じだったな
最初は兜+鎧+武器(獅子を模した巨大なナックル)を装備してるけど、
戦闘が続くに連れてそれらが奪取ないし破壊されていって最後は半裸+素手になる
それが最終形態だから一番強いっていうね
ギリシャ神話でも最高峰の英雄だけあって、腕力だけで小さい体育館くらいの戦場を持ち上げたりと大暴れしたりする

まぁ、最期は…奪われた自分の武器で顔面、というか頭がアレな事になるんだけどね

631 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/28(月) 19:30:51.15 ID:fIRZPyfIa.net
>>630
つまり拘束具ってわけか
Gガンの東方腐敗だな

632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/28(月) 19:38:02.37 ID:z6X0KaRI0.net
そして声優は梁田清之さんなのでゲッター的には武蔵と武蔵坊だったりする

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/28(月) 21:27:07.36 ID:HC1egrPk0.net
>>631
なんて誤字を
まああれは冗談か何かで実際はMF着たほうが強いとは思うが
生身のドモンと東方不敗なら東方不敗のほうが勝ちそうな気はするな
そう言う意味では拘束具になってるとはいえそうだけど

634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/28(月) 22:32:40.66 ID:z6X0KaRI0.net
不治の病であの強さなんだよな…

個人的には、仕方ないとは言えスパロボでのゲッター線の詫びっていう表現には少し困惑したな
まぁ、ネオゲのゲッター線は作風的に、なんとなく穏健派な気がしないでもないけど

635 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/28(月) 23:55:25.74 ID:HC1egrPk0.net
最近サクラ大戦と新ゲッターのクロスSSをハーメルンで見たが
新ゲッターのトンデモ歴史からつながるのも戦う敵がオカルトよりな化物なのも相性いいんだな
サクラ大戦はアニメ専門チャンネルで昔軽く見たのと概要ぐらいしか知らんが

636 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/29(火) 06:58:00.36 ID:AJyuKqLH0.net
それ面白そうだな
読んでみるか

↑の疾風戦術の作品を叩くわけじゃないけど、その作品を読んでたら

農作物を育てるために肥料が無いから栄養源として砂糖を撒く

虫が砂糖に集るから作物と一緒に食虫植物を育てよう

なんて斬新なアイデアなんだ

というのが出てきた
これはゲッターや石川賢的には、敵を迎撃するために早乙女研究所で
ドグラやインベーダーを飼育するようなものかと思ったが、
案外、早乙女研究所の連中なら飼い慣らすかもしれんね

637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/29(火) 11:12:23.36 ID:8SK8s7ad0.net
ゲッター線は世界毎に適した方針で活動するんじゃね?とか思った
スパロボだと仲間との協力がゲッターを強くするから結束&強い仲間を、とか
新竜馬は戦わせた方が強くなるから積極的に強敵をぶつける、とか
平行世界全部を使った育成シミュレーション的な

638 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/29(火) 18:54:48.19 ID:AJyuKqLH0NIKU.net
竜馬の戦闘力で思ったけど、描写されてる限りだとネオゲが一番強そう、というかタフ

他にはある意味亜種的存在の偽書のリョウは義手のおかげか力がヤバい
片手で大岩持ち上げてぶん投げてたし

639 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/29(火) 23:38:46.14 ID:ftbZo+Q4aNIKU.net
>>636
チェンゲ竜馬ってそういう描写があまりないから印象薄いけど片手持ちでぶれずにショットガン連射してたり地味に恐ろしいことしてるよなあ

640 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/29(火) 23:46:52.42 ID:aId009dG0NIKU.net
竜馬って幼い頃から親父に鍛えられまくったから脅威の身体能力で
野良犬の首を一撃ではねてるなあ……折るとかならわかるけどどうやったんだろう
もう、ビール瓶を手刀で切れるとかそう言うレベルじゃないな

641 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/30(水) 01:01:47.63 ID:W20FTwxW0.net
麻雀ゲッターだと?

642 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/30(水) 06:34:42.11 ID:o2JiNi8M0.net
竜馬の親父による、幼子に砂箱突きを延々とやらせるって行為に狂気を感じる
グローブみたいに腫れ上がってって表現も地味に怖い
幼少期からそんなことやってて、よく人格が曲がらなかったものだな

643 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/30(水) 07:02:53.53 ID:78RAOQBEa.net
>>642
神聖な空手大会に物理的に乗り込んでめちゃくちゃにしたり野犬の首平然と撥ね飛ばす奴なんですがそれは

644 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/30(水) 07:21:18.44 ID:o2JiNi8M0.net
ま、まぁ、空手大会は親父の復讐ということで、
あと犬の首ハネは正当防衛ということで、まぁ多少はね

それ以外には隼人の部下の手の甲に傘を突き立てたりしてたな
一応、まともな人間に対しては普通の対応してるんだけどね
隼人の校しゃの場所を聞くときとか(粛清された死体を見ても平然としてたのはちょっとアレだけど)

645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/30(水) 11:12:46.76 ID:qEONlyPgd.net
しかし、今の当てること前提の総合とかの格闘技とかの存在とか考えると竜馬もその父も時代が悪かったのかな

646 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/30(水) 17:55:55.50 ID:o2JiNi8M0.net
新の竜馬は昇段試験で相手を半殺しで締め出しだったな
多分、相手以外にも止めようとした連中とかも同じ目に合わせてそう
普通の人に対しては人当たりは良さそうなんだけどね
ヤクザに対しても、最初は殴らせてたし、返済が遅れてるのを謝ってたし

647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/30(水) 22:57:11.99 ID:o2JiNi8M0.net
>>641
遅くなったけど確認してきた

なんだこりゃw
ゲッター線とかアトランティスとかネタが濃そうwwww
あと、早乙女博士と思しき人の顔がかなり怖い

648 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/30(水) 22:59:17.60 ID:W20FTwxW0.net
しかも、同人誌でゲッター描いてた人らしいからな
……R18ふたなりというアブノーマルで

649 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/30(水) 23:02:53.36 ID:o2JiNi8M0.net
あっ(察し)
読んだことないけど、多分「ちぇんげ」ってやつかな

まぁ、本家のケン=イシカワからして方向性は違っててもド変態なギャグ漫画を多数排出してるから…

650 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/01(木) 20:00:46.23 ID:fJlPfdsF0.net
ゲッターチームやロボで麻雀は大歓迎だけど
告知ページのキャラが女の子っぽかったんだよなぁ

あれが竜馬だったら自分はちょっと読みづらい…

651 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/01(木) 20:26:00.54 ID:nxEJk0Zda.net
まぁ、男塾も女性化してるしな
奥義で性別変換する奴は暁にいたけど

女だとしても、何気に初の女主人公てことで個人的には楽しみかな

652 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/01(木) 21:32:29.81 ID:Z2wS6UEC0.net
アンソロにも女性中心の漫画とかあったな

653 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/01(木) 21:55:34.83 ID:bZuE00H90.net
そういやあったな。大井昌和先生のやつ
流ミロクとかいう最強すぎる名前が印象的だった
あと伝統なのかスーツの乳首っぽいマーク

654 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/04(日) 00:31:29.80 ID:7kcOuZS40.net
ロボガでプロト姉貴と独眼鬼の新規が来たけど……エロすぎて草(独眼鬼は犯罪かなり際どい)

655 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/04(日) 07:55:58.06 ID:8Xw3+8cna.net
https://youtu.be/ykOCLxUTthI
このボスと戦ってると新ゲ最終話の覚醒シーンを思い出すな

656 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/04(日) 08:29:10.41 ID:7kcOuZS40.net
いい感じの激戦しとるね
格好いい
新の神様って、よくよく見返すと強敵どころの強さじゃないな

ゲッターの炉心強化で真ゲッター並

大量のゲッター線でパワーアップ

暴走→覚醒で強化

でやっと倒せたとか
流石は神か

657 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/04(日) 21:19:42.63 ID:1NiV6HSa0.net
元ネタの仏教的に四天王は有名だけど上はまだかなりいるのがまだ恐ろしい
というかもう上位は次元の壁が違うだろうしな

658 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/04(日) 21:30:24.71 ID:7kcOuZS40.net
新竜馬の戦いは、ゲッター線の手の上って感じがするのもあってか悲壮感があるな(個人的に)
他の竜馬には仲間がいるけど、あの竜馬は孤独なところも余計に拍車をかけるというか

659 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/05(月) 22:10:38.24 ID:+mnJ/Isz0.net
>>657
新で竜馬が突撃してた連中も、兜率天羅王似の神を除いても四天王より強そうな気がする

文字通りの四面楚歌で味方は撃滅対象でもあるゲッターロボだけっていうのが、なんとも

660 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/06(火) 07:27:00.61 ID:ln/u9647a.net
いくら竜馬でも、生身でも遥かに強い虚無戦記キャラより格下だから結局ゲッターに勝つためにはゲッターに敢えて乗るしかないんだよな

そういえばライフの続編らしいライフ2なるものが今、月刊アフタヌーンで連載してんのな
人の命を何とも思わない悪魔のような知能殺人犯の美青年対そいつに妹を惨殺されて復讐を誓う女刑事の話みたいだが
ここでクロスするなら特別非道特捜隊と絡ませるか(適当)

661 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/06(火) 07:29:23.59 ID:ln/u9647a.net
いくら竜馬でも、生身でも遥かに強い虚無戦記キャラより格下だから結局ゲッターに勝つためにはゲッターに敢えて乗るしかないんだよな

そういえばライフの続編らしいライフ2なるものが今、月刊アフタヌーンで連載してんのな
人の命を何とも思わない悪魔のような知能殺人犯の美青年対そいつに妹を惨殺されて復讐を誓う女刑事の話みたいだが
ここでクロスするなら特別非道特捜隊と絡ませるか(適当)

662 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/06(火) 07:32:01.98 ID:ln/u9647a.net
間違えて連投したわスマソ

663 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/06(火) 12:09:07.47 ID:qvi1GmCS0.net
非道捜査隊とかいうレイパーはNG
石川先生の漫画は大体揃えたけど、お下劣系の作品は宇宙長屋しか持ててないな…

664 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/06(火) 18:13:14.63 ID:VTmSN5T30.net
ソープ行ったら嫁と再開とか、AVみたいな展開に草
ホモ竜は外見で見たら結構強そうなところも笑える

665 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/06(火) 18:40:32.14 ID:ln/u9647a.net
いくら竜馬でも、生身でも遥かに強い虚無戦記キャラより格下だから結局ゲッターに勝つためにはゲッターに敢えて乗るしかないんだよな

そういえばライフの続編らしいライフ2なるものが今、月刊アフタヌーンで連載してんのな
人の命を何とも思わない悪魔のような知能殺人犯の美青年対そいつに妹を惨殺されて復讐を誓う女刑事の話みたいだが
ここでクロスするなら特別非道特捜隊と絡ませるか(適当)

666 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/06(火) 18:41:22.04 ID:g3frMC4d0.net
時空が歪んのね

667 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/06(火) 19:21:18.43 ID:VTmSN5T30.net
ラ=グースが宇宙を歪めているんだろう

読み返してみると、真田十勇士も正真正銘の化け物すぎる
最序盤での主人公の技が、次元を斬る剣技ってものヤバい
個人的には、ここを読んでた時に菊地秀行先生の小説みたいだと思ったな
あっちの作品も、主人公がえらくぶっとんだ能力持ってるし

668 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/06(火) 22:30:06.17 ID:oqFCqrNXa.net
いくら竜馬でも、生身でも遥かに強い虚無戦記キャラより格下だから結局ゲッターに勝つためにはゲッターに敢えて乗るしかないんだよな

そういえばライフの続編らしいライフ2なるものが今、月刊アフタヌーンで連載してんのな
人の命を何とも思わない悪魔のような知能殺人犯の美青年対そいつに妹を惨殺されて復讐を誓う女刑事の話みたいだが
ここでクロスするなら特別非道特捜隊と絡ませるか(適当)

669 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/07(水) 07:23:57.91 ID:E+lm63q+0.net
にしても麻雀ゲッターはどんな感じになるんだろうか
多分、「そうか、麻雀とは…ゲッターとは…」
って感じのセリフは出てくるだろうけど

670 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/08(木) 07:18:36.99 ID:fThQsTSX0.net
今更だけど、ゲッターロボアークの新装版出てたのな
中島かずきさんの帯文章は感動した

671 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/08(木) 07:42:01.25 ID:6zQjUhyUa.net
正直新ゲ以降の作品で話題になったのって偽書ぐらいだよなあ

672 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/08(木) 12:28:40.39 ID:GiExqQfT0.net
>>671
それもゲッター線の影響か完結してないけどな

673 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/08(木) 19:34:59.17 ID:fThQsTSX0.net
ポニテのド淫乱姉貴に幻惑喰らってテコキされて射精させられた了きゅんすき

非道に対してブチ切れするし、子供には優しいしと主人公らしいんだけどね
イデアを虐殺するときは職殺。の連中並にイカれた表情してるけど

674 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/10(土) 09:37:38.08 ID:lEhoBc+Fa.net
ロボゲイシャという作品を少し観たけど、ゲッター3みたいのが出てて草

675 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/11(日) 20:17:53.84 ID:yday5eu00.net
また少し空いてしまった
平凡な日常いきます

676 :流れ者達の平凡な日常:2016/12/11(日) 20:27:49.08 ID:yday5eu00.net
「あぁ、なんて言ってたっけ?。
 両手両足が飛びっただか刻まれただっけか」

荒い息を吐きつつ、杏子は告げた。
彼女の声と足音に、巨大質量を引き摺る破壊的な摩擦音が続いている。

「少し前にも同じ感じになっただろうけど、今度はどうだい?」

後ろを振り返った杏子の顔には、邪悪な笑みがあった。
杏子の右肩には槍の柄が乗せられていた。
その先は多節棍形態となり、床の方へと続いている。
それが、巨大な物体に蛇のように渦を巻いて絡み付いていた。
物体は「きっきっ」と奇声を発していた。

うつ伏せにされた、不細工な魔女だった。
巨大な背中に、同様にうつ伏せを強制された優木がいた。
魔女も優木も、無事な場所を探すのが困難なほどに痛めつけられていた。
優木に至っては、拘束具と化した槍の先端部分が右の尻に間抜けな角度で突き刺さっていた。

「テメェの暴発のお陰で、ちょっと楽が出来た。感謝してるよ」

皮肉をたっぷりと添付して話す杏子だったが、優木からは何の返答も無かった。
というのも、

「えいっ!ていっ!てやぁっ!」

と叫ぶ幼子の声が、優木の怨嗟の声を遮断していた。
尻に突き刺さった槍による痛みと羞恥が、洗脳魔法の発生を阻害していた。
そして何より、幼子の行為が問題だった。
幼子の両手には、杏子が魔法で作り出した槍のミニチュア版が握られていた。
槍の穂の部分は無く、50センチ程度の棒の部分だけであったが、十分に用途は成せていた。
用途とは、拷問のことである。
幼子はそれで、優木の背をひたすら叩き続けていた。
たまに、後頭部も殴っていた。

「そろそろ、ナガレのところにいこう」

ゆまは汗を拭いつつ提案した。
幼子の顔は、あまり楽しそうではなかった。
相棒と違い、残虐趣味がある訳ではないと見て、杏子は安堵した。

「そうだな。あんなのでも、いないと困る」

頃合いとみて、杏子は歩みを停止した。
曳き回しにも、そろそろ飽きていた。
優木を叩き起こし、結界を開かせようと思ったところ、

「ていっ」

大きくふりかぶり、優木の首筋に棒を激突させるゆまの姿が目に映った。

「ねたふり、よくないよ?」

苦痛に喘ぐ優木に、心配そうに語りかけるゆまに、杏子は背筋が薄ら寒くなる感覚を感じていた。
引き攣った顔で優木が魔法を展開し、彼女らは更なる異界へ進んだ。

677 :流れ者達の平凡な日常:2016/12/11(日) 20:32:48.57 ID:yday5eu00.net
果ての見えない天井から、無数の鎖が垂れ下がってた。
地面すれすれで揺れる末端部分には、幾つもの人骨が結ばれていた。
腐りかけの肉がこびり付いているものもあった。
骨の表面には無数の細かな傷があり、どういう経緯で為されたかの想像がついた。
鎖で縛られ、ゆっくりと食事にされたのだろう。
幼子の目に入る前に、杏子は新たに槍を生成し振るい、鎖を切断。
うず高く積もった鎖で骸を覆い尽くさせながら、杏子は歩いていく。
しばらく歩いた処で、異変が生じた。
杏子が切断する前に、大量の鎖の山が地面に散らばっていた。
そして地面自体にも、無数の裂け目が刻まれていた。
視線を彼方へと移した杏子は、思わず息を呑んだ。

地面に、巨大な孔が開いていた。
それが、幾つもあった。
ゆまを抱きかかえ、優木の拘束を激烈に強め、背後からの悲鳴を無視して杏子は跳躍した。
傷だらけの異界を、真紅の魔法少女が駆けていく。
主に震動が来るのを避ける為か、不細工魔女が浮遊していたことにより、移動はスムーズだった。
そして、真紅の眼が蠢く何かを捉えた。

破壊孔の淵に、不細工魔女に匹敵する巨大な物体が転がっていた。
綿飴のような体表から、蜘蛛の脚と魚の尾が突き出ていた。
5メートル近い巨体を横倒しにして震えているのは、言うまでもなくこの結界の主たる魔女であった。

魔女の例に漏れず、異常な外見をしていたが、
それは魔女にとっての常であるため異常としては当らない。
それは杏子も承知であったが、状況が異常だった。
正確には、魔女の傍らにあるものが。

最初は、魔女の肉片だと思った。
痙攣をして横たわる魔女の肉体は至るところが抉れ、
綿飴状の体表とは不似合いな生々しい赤黒い肉の中身を見せていた。
死ぬ寸前の状態を維持し、未だに絶命出来ていない魔女の哀れな姿だった。

周囲に散らばる肉片の中に、大きめの物体があった。
視認した杏子は、顔面の筋肉が引き攣るのを感じた。
優木は「ひっ!?」と悲鳴を挙げた。
ゆまは、無言で見つめていた。

「あはっ♪」

少女の声が挙がった。
嬌声に近い発音だった。

「友人ったら飽きないねぇ。普通なら、もう2000回はイってるよ♪」

数は2つあった。
床に横たわるものと、それに重なり動くものに。

「痛覚を遮断しなかったら、とっくに狂ってるね。
 尤も、痛くないのも詰まらないから、遮断し始めたのは1999.5発目。
 つまりさっきの君のパンチが顔面に半分埋まった瞬間だけど」

続きかけた言葉は、肉が弾ける音に掻き消された。
重なっているものが放った拳が、顔面を深々と陥没させていた。
骨をも砕く無慈悲な殴打は、最初の嬌声の時から間断なく続いていた。

678 :流れ者達の平凡な日常:2016/12/11(日) 20:37:04.29 ID:yday5eu00.net
「あれ?てことはもしや、ひょっとして?」

砕けた顔で、呉キリカは器用に明瞭な声を発音した。

「もう狂ってんだろ」

絶え間なく殴りつつ、ナガレが反す。
その全身は、燃え立つばかりの赤で染まっていた。
所業も相まって、杏子にはナガレが真紅の悪鬼に見えていた。

「友人ったら、酷いねぇ」

顔に迫った殴打を、キリカの右手が優しく包む。
対象的に、左手はナガレの首を荒々しく掴んでいた。
そして、ゆっくりと起き上がっていく。

「はい、たのしいたのしいキジョウイもどきはここらでしゅーうーりょーおおおーーうっ♪」

楽しげに言うキリカの顎は半ばでへし折れ、歯も根こそぎ千切れていた。
歯茎も赤黒に、骨の白が混じった挽肉と化している。
それらは、言葉を言い終える頃には完全に治癒されていた。
溢れ出た血や体液も、艷やかな肌に染み込んでいった。

「流石に休まずやってたら疲れるよね。ゆっくりしっとり休みなよ」

破裂していた眼球が膨らみ、まるで塗料か粘土を伸ばしたかのように、肉が傷を埋めていく。

「はははは。さすがの友人も、これで永遠にぐっど★ないとかな?」

立ち上がり、血塗れのナガレを宙吊りにしつつ、キリカは剛力を左手に篭めた。
同時に、彼女の手に何かが交錯した。

「あはは。それは、流石に、頑張り、すぎ」

ナガレの左手だった。
こちらもキリカの細首に指を深々と食い込ませ、凄まじい力で肉と骨を圧搾していた。
切れた唇の端からは獣の唸り声の様な息が漏れ、渦巻きを宿した黒い瞳でキリカを睨んでいた。

「頑張る、ねぇ、ほんと、に、さ」

笑顔のままで言葉を紡ぐ花弁のような唇から、何かが盛り上がっていた。
混じった唾液の粘性により、シャボン玉のように膨れた血泡だった。
更に右手がキリカの拘束を振り解いて合流。
程なくして、耳を塞ぎたくなるような生々しい破壊音が生じた。
キリカの頸が折れた音だった。

同時に、ナガレの口から苦鳴が漏れた。
彼の胸板に、キリカの右膝が突き刺さっていた。
同時に膝には、ナガレの肘鉄が撃ち込まれていた。
一瞬の間を置き、ナガレの身体が吹き飛ばされた。
威力を半減させていたが、それでも彼の身体は7メートルほど宙を舞い、
胸は数センチほど経込み、口からは血霧が吹き零れた。
血を吐きつつ四肢を床に押し付け、
四足獣の体勢となり、ナガレは頸をだらりと垂らしたキリカを睨みつけた。
この時にようやく、彼は侵入者達に気が付いた。

679 :流れ者達の平凡な日常:2016/12/11(日) 20:43:43.85 ID:yday5eu00.net
「ああ、君たちもいたのかい」

感慨もなく、頸が左に傾いた状態でキリカは呟いた。
どうでもいい落とし物を見つけたかのようだった。

「よっと」
軽い呟きと共に、へし折れた頸は軟体動物のように緩やかに動き、元の位置へと折れ戻った。

「ちょっと待ってて呉給え。今、友人をさくさくっと片付けるから」
「黙れ」

キリカの言葉を無視し、杏子は瞬時に間合いを詰めた。
長槍が旋回し、柄がキリカの頬を打ち据えた。
肌の弾ける音の代わりに、金属音が彼女に応えた。

「何をするんだい?佐倉杏子」

右手の鎌で槍を受け止め、理解不能と言った表情でキリカは問うた。

「死闘のマナーを知らないのかい?私は友人と遊んでるんだよ」
「喋るな。この気狂い」

真紅の魔力が槍の柄に迸り、多節が発生。
自らを受け止めるキリカの右手に絡み付いた。
一気に圧搾し、キリカの腕を破砕、する直前に多節に倍する亀裂が刻まれた。
槍の破片の奥から、杏子の拳が繰り出された。
「へぇ」と呟いたキリカの顔に、杏子の拳が激突。
全ての前歯と唇が喉奥近くまで埋没した。
拳と口蓋の接点から、鮮血が滔々と滴っていく。

「……そんなものか」

その状態で、キリカは先程と同様に平然と喋った。
治癒をしていく肉が、杏子の拳を押しやっていく。
生理的な嫌悪感と、危険性を察知し、杏子は素早く飛び退いた。
直前、キリカの鎌が空を切った。
下がらなければ、胴体を切断されていた。

「さっきも見たけど、力も技も申し分ない。
 でも、致命的に詰らない。当たり前だけど、やっぱりいつもの魔法少女だ」

ぺっ、と。
キリカが口から紅を吐き捨てた。
千切れた舌と歯。
そして唇の一部だった。

「その点、我が友人は素晴らしい。
 私達魔法少女に遥かに劣る塵同然の存在である、
 弱っちいはずの人間の身ながら、何度も何度も私に健気に果敢に向かってくる」
「ゴミってとこだけ、同意してやる」

距離を離し、杏子は槍を構えた。
一瞬、ナガレを見た。
骨こそ見えてはいないが、彼の両腕は、複数の箇所で肉が裂けていた。
当然、キリカのように治るということもない。

「思わず胸がときめいたよ。まるで道徳の時間のクソ真面目な感動話のようにね」

杏子はキリカの左眼に、光るものを見た。
彼女は涙を浮かべていたのだった。

680 :流れ者達の平凡な日常:2016/12/11(日) 20:48:47.74 ID:yday5eu00.net
「それなのに……君は邪魔をした」

そして、哀しみは怒りに変成した。

「これは、私と友人への侮辱だよ」

憤怒の表情で、キリカは杏子を見据える。

「さっきから友人、友人と五月蠅えな。欲しけりゃくれてやるよ」

負けじと睨む杏子とキリカの視線が、空中で激しく絡み合った。
5秒ほど継続した後、キリカは唐突に視線を流した。

「とは云え、ぷろれすごっこにもそろそろ飽きてきたよ。甘い物も食べたいし…それに」

数秒ほど停滞し、細い両手で豊かな胸を抱きしめた。
眼には、怒りも悲しみも、そして侮蔑も無かった。

「嗚呼、会いたい。今すぐに会いたい」

黄金の瞳は、恍惚と輝いていた。
「私の愛を注ぎたい。私の愛を示したい。
 無限と言う名の有限の中で、私は君に全てを注ぎ、捧げよう」

独り語りを始めるキリカに、誰も言葉を発せなかった。
キリカは異常に過ぎていた。
行動パターンが安定せず、何を考えているのか想像すら出来なかった。
ただ、異常な回復力といい、特異極まる存在であることだけが分かっていた。
キリカの顔が、再び動いた。
黄金の瞳の中に囚われているのは、彼女を「狂っている」と評した少年だった。

「それを邪魔する友人よ。君は邪悪だ。この宇宙にいてはいけない存在だ」
「だろうな」

杏子は自身が除外されたと気付いた。
呉キリカの思考は、彼女には理解不能だった。
それに、宇宙という単語に平然と返す一応の相棒も意味不明だった。

「しかしまぁ、引き篭もりである私の数少ない友人だ。
 その、なんだい。その好で、とても残酷に殺してあげよう」
「友人なら優しくしろよ。本当にカマキリみてぇな女だな」

新たな情報が追加されたが、ナガレはそれについては応答しなかった。
軽口で応えつつ、杏子に下がれと思念を送った。

681 :流れ者達の平凡な日常:2016/12/11(日) 20:52:43.77 ID:yday5eu00.net
「君に散々刻まれ、そして砕かれたことは、私の大事なクソどうでもいい、大切な腐れ思い出だ。
 帰って甘ぁぁぁあいシロップたぁぁあーーーーーーっぷりのパンケーキを頬張るまで、十分に一回くらい記憶の片隅でちらぁっと思い反してあげるよ」
「それなら、いっそ忘れちまえ」
「君に散々飲まされた、自分の血反吐に着想を得たんだ。この技は少し前に開発したのだけれど、名前がなくてね」

キリカの両手の鎌から、黒い粒子が迸る。
それは黒い霧となり、キリカに寄り添うように広がっていく。
震える膝を黙らせ、ナガレが強引に立ち上がる。
何本かの指が捻れた両手で斧を構え、キリカと対峙する。
その様子に、キリカは満足そうに微笑んだ。
天使と、獣の間の様な笑みだった。

「ヴァンパイア・ファング」

呟きと共に、キリカは両手の鎌を振り下ろした。







つづく

682 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/11(日) 20:56:25.20 ID:yday5eu00.net
ここまでで

キャラクターの精神がやられてきてるせいか、
読み返すとおりこもぐるぐるお目目が多くて妙な親近感が湧いてくる

683 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/12(月) 22:04:47.72 ID:LUdyFCTW0.net


684 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/12(月) 22:41:58.13 ID:7FmVqEcA0.net
ゲッター退化の最新話、中々面白い感じになってきたね
皇帝の欠片もいい感じに危なそう

685 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/15(木) 07:13:04.81 ID:xRN48WAA0.net
ぐるぐるお目々って結構よく見る表現だけど、一目で「こいつやべぇ」って分かるから、
表現方法の中でも秀逸な一つだと思う

初代ゲッターで「ゲッタートマホークで叩きのめしてやる!」と叫んでる時の竜馬とか、
必死さと狂気がいい感じにミックスされてて怖い

686 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/16(金) 04:09:10.64 ID:t47MN0+G0.net
麻雀ゲッター読んできたけど、思ってたよりも主人公が強くて草
顔付きも凶悪で個人的に結構期待

687 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/17(土) 22:24:01.71 ID:qbFZKgrM0.net
今更だけど、ロボガの独眼鬼はどうしてああなった…

688 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/21(水) 06:39:20.51 ID:HY6VhVUW0.net
そろそろ来年になるけど、早乙女研究所の職員に正月休暇はあるんだろうか

689 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/22(木) 23:31:22.25 ID:++15sI+D0.net
基は人間の百鬼はともかくほかは人類史で特別な日なんて関係ないだろうね

690 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/23(金) 08:44:25.36 ID:ibenUvZ50.net
恐竜帝国は建国日とか大事にしそう

691 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/25(日) 16:38:28.07 ID:dDOw7Rbt0XMAS.net
麻雀ゲッターなんてあるのか
単行本出たら買おうかな

692 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/25(日) 16:39:55.09 ID:dDOw7Rbt0XMAS.net
>>685
(ヤバイ)
http://i.imgur.com/pwHu71m.jpg

693 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/25(日) 17:34:07.74 ID:E9VZK18PaXMAS.net
麻雀ゲッターの主人公はゲッター版Zちゃんて感じですき

694 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/25(日) 21:37:46.85 ID:mbako8TI0XMAS.net
麻雀ゲッターの主人公は、服装といい顔付き(血まみれになってる時に「また麻雀やろうな」って言ってる時が特に)が妙にエロい

695 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/25(日) 21:57:23.04 ID:80qlb1VE0XMAS.net
掲載誌が大人向けだし、
既に女という変化球だからこそできることなのかもな
あれで男でやっても原作や新の二番煎じとかみたいになりかねないからな

696 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/26(月) 14:12:29.71 ID:1/EIHKQNa.net
新竜馬は麻雀打てそう

697 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/26(月) 20:03:45.58 ID:wk8knAv20.net
久々に「天と地と」を読み返した
この作品の上杉謙信、というか景虎が不幸すぎて軽く滅入った
というか、ラストシーンは虚無感がヤバい

698 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/29(木) 14:21:31.91 ID:XJx5pzTAaNIKU.net
そう言えばコードギアスが三期やるらしいね
復活のルルーシュとかあいつ死んでなかったのかよw

699 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/29(木) 14:30:35.86 ID:OfTsI1XRaNIKU.net
小説版だと、明確に近い形で生存が示唆されてたんだっけか

ロボットものといえば、最近ダイターン3を観てみた
これは痛快な作品でいいね

700 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/29(木) 17:24:28.36 ID:OfTsI1XRaNIKU.net
ホビー雑誌読んだら、
竜馬、隼人、真ゲッター1、ブラックゲッター
のアイマスクが発売とあって草
…ブラックゲッターのは少し欲しいかな

701 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/12/31(土) 21:11:51.54 ID:ZbtAPU2Q0.net
今年もあと数時間か
ゲッター的には最後の最後に麻雀ゲッター始まったのが衝撃的だったな(個人的に)

702 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/02(月) 22:38:03.28 ID:cI+BsRKk0.net
あけおめ
話題になってる(当社比)みたいだから
近代麻雀買って読んだ あのバカバカしさがゲッターらしくていい
バン子可愛かった

703 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/03(火) 08:45:34.61 ID:vnM98MIa0.net
あけましておめでとう
これを機に麻雀覚えようかな

704 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/03(火) 09:41:01.69 ID:kitsziIna.net
千点取られるたびに顔面パンチな

705 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/03(火) 11:08:22.02 ID:vnM98MIa0.net
最終的には
・主人公
・死にかけの敵キャラ
・主人公の戦友の弟
・その他多数の死体
っていうカオスな盤面になったんだっけか

706 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/06(金) 23:48:04.96 ID:C+ETcIZp0.net
>>704
>>705
なんの漫画だよって突っ込もうと思ったらどっちも麻雀漫画なのは確定だと気が付いた
自分が知らなかっただけで麻雀は実は格闘技だったと言われたら信じそうだ

707 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/07(土) 00:20:55.35 ID:8Mf5qVX50.net
確か、調布市民ってサイトであらすじを読んだことがあるな
主人公が麻雀をやる経緯も、食肉加工された戦友の仇討ちっていうんだから怖い

708 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/07(土) 05:59:18.51 ID:8Mf5qVX50.net
雀鬼2025って作品だな
かなりレアな漫画っぽい

709 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/08(日) 21:24:17.98 ID:Xiip0o9N0.net
探し方が悪いのかググってもヒットしなかったけど著者石川賢ですべてを察した
そうか麻雀とは(ry
そういえば先生はゴルフ漫画も描いてたそうだが似たような感じなんだろうな

710 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/08(日) 22:08:59.54 ID:0T0btZtq0.net
>>709
超護流符伝ハルカのことなら、似たような感じだよ。多分。(こっちは雀鬼2025は見たことない。)

あと、作者のゴルフ体験記みたいなのもあるらしい。

711 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/09(月) 07:31:34.33 ID:jODF9LDN0.net
桃太郎地獄変とか画集は手に入ったけど、ハルカだけがどうしても見当たらない
ゲッターロボ大全とかと一緒に再販してくれないかなぁ…

712 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/09(月) 20:25:46.57 ID:DVif2FP30.net
噂には聞いてたけどホントいろんなの書いてるんだなぁ
サムライスピリッツのナコルル描いてたの知ったときはわが目を疑った
ゲッターのほかには柳生十兵衛死すしか持ってない自分はまだまだだ
とりあえずまだアンソロ持ってなかったからポチって来た

713 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/09(月) 20:38:40.94 ID:jODF9LDN0.net
古本屋だと、「天と地と」「魔空八犬伝」「柳生十兵衛死す」あたりはたまに見かける
ゲッターロボシリーズも時々あるな

自分は一時期、宝探ししてる感覚で県内の書店を巡ってたな

714 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/17(火) 05:57:12.73 ID:+nxH5Pe7a.net
自分は格ゲーは詳しくないけど、それでも餓狼伝説のコミカライズは
「これ絶対オリジナルの皮を被ったナニカだな」と思いながら読んでたな
ラスボスがオカマみたいな外見してて草生やした記憶がある

715 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/18(水) 21:47:20.70 ID:rNZwwyPg0.net
麻雀ゲッター、ゲッタービームに草不可避
にしても主人公の子可愛いなぁ

716 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/18(水) 22:21:32.12 ID:fw3J5GxQ0.net
しかし、ふたなりゲッターエロ同人からよく……

717 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/18(水) 22:42:25.74 ID:rNZwwyPg0.net
ゲッターロボのデザインも結構格好いいとこがいいね

ゲッターの同人誌でそれってあたり、ある意味愛を感じるから正解なのかもね

718 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/21(土) 05:36:24.66 ID:HGyfi5grd.net
>>714
餓狼本編も3では夢枕的チャイナ伝奇路線に進んだので、石川先生の嗅覚は間違って無かったと思うんじゃ
……ギースがカッコ悪い?
連載開始の時点では、ギースさまがしょうゆになって帰って来るなんて誰にも想像出来なかったんじゃ!

719 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/21(土) 06:33:14.77 ID:8pRwWd4u0.net
パワーゲイザーを喰らってグニャグニャにされた人が可哀想過ぎて草
まぁ、北斗の拳のヒャッハーみたいな外道だったからいいけど

720 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/24(火) 21:23:44.26 ID:78fvrGFX0.net
麻雀ゲッター、よく見るとゲッターの体型が微妙にエロいな
妙な色気がある

721 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/29(日) 00:51:45.61 ID:qOoRLfdYa.net
隼人ポジションの子はボインちゃんになるんだろうか

722 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/29(日) 10:56:52.85 ID:+g+pe9Dn0.net
一月以上空いたけど、平凡な日常いきます
ボインちゃんと言えば、おりこもボインちゃんだな(色んな意味で中学生には思えない)

723 :流れ者達の平凡な日常:2017/01/29(日) 11:00:30.97 ID:+g+pe9Dn0.net
振り降ろされていく鎌に、変化が生じていた。
緩い湾曲を描いた部分が、軟体動物のように「ぐねり」と歪んだ。
歪み、のたうつち、そこから新たな線が生えた。
線を起点に黒い魔力が液体の様に流れたと見えた途端、魔力は鎌へと化けた。
それが、次々と。
一瞬の停滞なく連鎖していった。

全身に赤黒を纏わせた少年には、
大量出血によって霞む視界の中でも、それらの動きがはっきりと見えていた。
血に飢えた長大な爪と自らの接点へと斧の腹を盾として広げた少年に、呉キリカは八重歯を見せて微笑んだ。
僅かに上下した可憐な唇は、「じゃあね」と言っていた。

金属音が鳴り響き、肉を破る音と共に鮮血が跳ねた。

「え、ちょっと」

巨大な盾が、ナガレの前に広がっていた。
鮮烈な紅色の血は、そこから滴っていた。
盾は、血肉で出来ていた。

「何、してんの?」

本気の疑問の問い掛けが、キリカの口からこぼれた。
同時にじゃらんという音を立て、伸びた鎌が最初の一振りへと格納された。
物理的な音を生じさせながらも、元の鎌の厚みが全く変じないところが、魔力らしい。

「テメェ、こいつを、殺し、たかったんだろ」

盾が口を訊いた。
佐倉杏子の声をしていた。

724 :流れ者達の平凡な日常:2017/01/29(日) 11:03:59.33 ID:+g+pe9Dn0.net
「散っ々に、いった痛しい、クソ長い台詞まで考えて、ほざいてよぉ」

杏子の身体の各所に、肉の裂け目が生じていた。
携えた槍の穂も、先端が欠けている。
迫る吸血の牙を逸らし、体幹から外させたものの、幾つかが肉を抉っていた。
その内の一つは彼女の左頬を切り裂き、無惨な傷を少女の顔に刻んでいた。
長さ5センチほどの裂傷の奥には、鮮血を霞めさせた真珠色の歯が見えた。

「言い方も分からねぇ、変なアクセントつけやがって。どうせ同じような意味の難しい字を当てて考えてんだろ?」

正常な発音を阻害する箇所の治療を最優先させ、杏子は言葉を紡いだ。
湧き上がる憎悪に任せたまま、次の言の葉を探していく。

「何だっけ、残酷に殺してやるだっけぇ?それに、ヴァンパイア・ファングぅう?」

巨大な疑問符を頭に浮かべたキリカの目元が、微かに歪んだ。
杏子はそれに対し、愉快なものを感じた。
それが分かるよう、杏子は表情を変えていった。
嘲弄の意が伝わるように、露骨なまでの悪意を込めて。

「それがなんだ?
 それがどうしたゴキブリ女。こいつもあたしも、まだ生きてる。
 テメェは間抜けだ!おもちゃどころか、ゴミのお片付けもできねぇクソガキだ!」
「…『ガキ』だって?お前、もう赦さないよ」

へぇ、と杏子はほくそ笑んだ。
食い破るべき箇所を見つけた、獣の笑みが浮かんでいた。

725 :流れ者達の平凡な日常:2017/01/29(日) 11:08:53.85 ID:+g+pe9Dn0.net
「誰が許してくれと頼んだ」
「空気読め。テメェが混じると余計にこじれるから寝てろ、バカ」

己の言葉を遮る声に、杏子は思念で返した。
キリカの方を見ると、ガキという一言がキリカの理性を刺激したのか、彼女は歯を軋ませて悶ていた。
一種の麻痺状態と見え、杏子はナガレと会話をすることにした。
この少年との会話は不愉快なことが多いが、そのせいか妙に冷静になれることを最近知った。
嫌いだからこそ、弱みを見せたくないがための効能だろうと。

「隙を見てブッ殺す。無理なら足腰立たねえようにブチのめす」
「手伝うぞ」
「引っ込んでろ足手まとい。その内、盾にでも使ってやらぁね」
「ああ、了解」

はっ、と吐き捨てた直後、杏子は言葉の内容を思い出した。
途端に、寒気が背筋を撫でた。
嫌味でもなく拒絶でもなく、承諾ときていたことに。

「そん時ぁ、言え。時間ぐらいなら稼いでやる」

血を滴らせつつ、ナガレが立ち上がる。
手首から垂れる鮮血が、斧の表面を滑っていく。
滴る血の源流を辿っていくと、最上部にナガレの顔が見えた。
何を思っているのか、血塗れであるにも関わらず、
彼の顔には清々しささえ感じるほどの笑みが浮かんでいた。

「何笑ってやがる。頭がおかしくなったのかよ?」
「泣き喚くよりゃマシだろうよ」
「そんな情けねえことした時ぁ、あたしがてめぇの顔面を潰してやるよ」

妙に可笑しく見え、杏子も似たようなものを返した。
牙を見せての微笑みは、紅い獣か、悪魔のそれだった。
だがその反面、脳内には、如何にすれば呉キリカを滅殺できるかという問が黒霧の渦を巻いていた。

打撲や裂傷どころか、心臓はおろか脳を破壊してさえもキリカは立ち上がって来た。
そして、問題はそれだけでは無かった。

726 :流れ者達の平凡な日常:2017/01/29(日) 11:13:16.35 ID:+g+pe9Dn0.net
不可視の存在であったが、キリカの怒りと同時に速度低下の魔法が発生したことに両者は気付いていた。
先程から、口腔から体内に降りる大気が、妙に重く感じられるようになっていた。

なので、せめて笑う事にしたのだった。
少なくとも、杏子の理由はそれだった。

「だめだよっ!」

臨戦態勢に入った時(直後に腕の一本は持っていかれるだろうなと、杏子とナガレが思った時)に、
痛切な響きを宿した幼子の声が鳴った。
全員が思わず、その方向を向いた。
その先にあった光景に、杏子とナガレは絶句し、キリカはまたしても、巨大な疑問符を頭の上に生じさせた。
ご丁寧にも鎌を変形させ、実体化させていた。

「ひょっとして、それは……もしかして、人質かい?」

5つの視線の先には、緑髪の幼子と、巨大生物に括りつけられた道化女がいた。
幼子の左手には、優木の道化の帽子が握られていた。
小さな手の先で、栗色の珠が揺れている。
そして残った右手は、長さ30センチほどの長釘が握っていた。
キリカとナガレの戦闘の際の物だろう。
鋭利な先端は、優木の顔の左側に、耳孔の手前に添えられていた。
キリカが口にした通り、人質以外の何でも無かった。 
当の優木は塞がれた口から唾液を溢れさせ、両眼はメンタルの混濁を表しているのか、半ば白眼を剥いていた。
よく見れば、瞳孔が左右に揺れている。
相当に参ってしまっているらしい。
無論、同情する者はいなかった。
一人を除いては。

「やめてくれっ!」

悲痛な叫びを、キリカが挙げた。
先程のふざけた演出は、影も残さず消えていた。
だが彼女が手を伸ばした途端、釘が数センチほど前進した。
優木の口から、布越しながら凄まじい悲鳴が生じた。

727 :流れ者達の平凡な日常:2017/01/29(日) 11:16:39.72 ID:+g+pe9Dn0.net
「キョーコとナガレにらんぼうしないでっ!」

幼子の方も必死だった。
故に、小さな手はガクガクと震えていた。
当然、それは無意識の拷問となり優木を苛んでいった。

「駄目だ、駄目だ、駄目だ」

呆然とした表情で、キリカは呟いた。

「ささは大事だ。目的のために必要だ。さささささは大切だ。必要な物だ。無くしちゃ駄目だ」

キリカの変貌にナガレは怪訝な、ともすれば心配そうな表情をし、杏子は不愉快そうに眉を顰めた。
このあたりの違いは、同性か異なかによるのかもしれない。
或いは、殺し合いの中で親近感でも芽生えたのか。

「恨めしい。私の愚鈍な頭が恨めしい。
 私の頭じゃ、今後の作戦が立案出来ない。
 グリーフシードの適切な管理と保管、襲撃の手順さえも立てられない」

鎌を解除し、キリカの細指が自身の顔を這った。
直後、彼女の八重歯を思わせるほどに先端の尖った爪が、一斉に顔の皮膚に突き立った。
瞬時に爪の大半が肉の中に埋没し、みるみるうちに鮮血が溢れ出した。

「彼女の望みを果たせない」

虚ろな表情を血に染めたキリカの姿は、全ての在り処を失った子供のようだった。
この世にただ独り取り残されたかのような、絶対的なまでの孤独感が漂っていた。

「君の…勝ちだ。緑のちびっこ」

憔悴しきった様子でキリカが告げた。

「今日はここまでだ。私達は退こう」

同時に、少女と少年の呼吸も軽くなった。
先に解放するとのことだろう。
同時に、キリカの全身から黒い光が弾けた。
奇術師を思わせる服装が消え、一瞬の裸体を顕にした直後に、
白いワイシャツと短めの丈のピンク色のスカートを履いたキリカが現れた。
左腿のあたりにバンドを巻いたりと、
やや奇抜な格好ではあったが、少し派手な学生服に見えないことも無かった。

728 :流れ者達の平凡な日常:2017/01/29(日) 11:20:23.68 ID:+g+pe9Dn0.net
「そんなに、このポンコツが大事か?」

変身を解除したキリカに、杏子が優木を手渡した。
投擲とも言う。

「彼女は私の参謀だ。少年マンガでもよく言うだろう?仲間は大事さ」

その割には、サッカーボールの受取のように腹部を蹴り上げ、肩に担ぐと言った扱いをしていた。
その上空には、例の不細工魔女が控えている。
じっと優木を見つめているところからして、心配しているらしい。恐らくは。

「一種の時限爆弾だな」

気絶寸前の優木に指示し、二人の魔法少女は、使役する魔女と共に更なる異界に消えていった。
彼女らの撤退を確認した後、ナガレが思念で呟いた。

「あたしに言ったのか?分かるようにしろ」
「その内、裏切るだろうなってことよ。
 参謀ってのには、時々そういう病気になる奴が出る。新指導者病とでもいうべきかな」
「なるほど」

素直に同意していた。
洗脳という魔法と、他人を人とも思わない性格からして、その傾向は感じられていた。

そうしている内に、世界に異変が生じていた。
異界が、崩壊を開始したのである。

「さ、かえろうよっ!」

並び立つ両者の間に滑り込んだ幼子の提案に、杏子とナガレは頷いた。
屈託のない笑顔を前に、年長組は複雑な思いを浮かべずにはいられなかった。
彼女がいなければ、自分たちは死んでいたのだと。
それらの心境も知らず、異界に射し込んだ光が、彼ら彼女らを出迎えた。






つづく

729 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/29(日) 11:22:14.24 ID:kciP/jWR0.net
おつ

730 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/29(日) 11:32:16.48 ID:+g+pe9Dn0.net
ここまでで

ロボガもまたアニメやらないかな

731 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/01/30(月) 18:03:55.53 ID:71R6qVb60.net
ユバの徴ってソシャゲを虚無戦記と絡められないかと妄想しはじめた
未開地の連中を弾圧する侵略者を神の力で撃退するとか、相性は良さそう

732 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/02(木) 18:11:46.72 ID:GWxK98cC00202.net
ソシャゲをやるゲッターチームを妄想したが、
普通のスマフォじゃすぐに壊れそうな気がする
特に隼人

733 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/02(木) 18:43:09.90 ID:/WEQ079Ba0202.net
のび太「ドラえもん!スネ夫のメカザウルスは空を飛んでるから攻撃できないよ、ゲッターチェンジして!」
ドラえもん「・・・気楽に言ってくれるなあ。のび太君、ゲッターチェンジに一体いくらかかると思ってんだ?」

734 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/02(木) 19:32:18.86 ID:GWxK98cC00202.net
ゲッター線「この世界は私のもの。あなたの宇宙も私のもの」

735 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/03(金) 06:58:41.79 ID:Okda2Luka.net
ロボガでプロト姉さんがブラックゲッター(みたいなの)と化してて草

736 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/03(金) 22:25:03.89 ID:PwvLcrLQ0.net
第二次αでブラックゲッターの自爆で死んだゴール様なのに

737 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/03(金) 22:40:44.00 ID:DYEWjzA90.net
あの展開は、よくよく考えるとカオスだったな
アニメ武蔵がチェンゲ由来のブラックゲッターに乗って、
漫画版とネオゲ冒頭をミックスしたような感じで自爆するっていう

738 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/03(金) 23:41:06.03 ID:XUY+og6K0.net
節分だから鬼の話しようと思ったら違うことで盛り上がってて笑った
ソシャゲは意外と遊び方で性格出るから面白そうだね
ゴール様の死に様にバリエーションがあることに指摘されていまさら気が付いた

>>732
「もし新ゲの世界にポケモンGOがあったら」ってネタを考えたことがある
割り込みの上短いけど試しに清書して投下してみる
LINE風アプリで会話したらこうかな?って感じだから読みづらかったらすまない
そして盛大にずれてたらすまない

739 :竜馬「ポケモンGO始めたぜ」1/2:2017/02/03(金) 23:45:37.65 ID:XUY+og6K0.net
りょうま<(ポケモンGO始めたぜ)

          (    いまさらか 俺はもう全種コンプしたぞ)>神隼人


          (      飽きたから物は試しとアカウントを)
          (インターネットで売ったら結構な小遣いになった)>神隼人


  (たかがデータにポンと数十万出せる人種というのは理解しかねるな)>神隼人


武蔵坊ベンケイ<(やっとかよ もう少し早けりゃな)

武蔵坊ベンケイ<(ちょっと前まではポケモンGOやってるかわい子ちゃんを)

武蔵坊ベンケイ<(自然にナンパできてウハウハだったのによ 南無三)


りょうま<(うるせーな ちょっと訳あってスマホが手に入んなかったんだよ!)

     (この辺にポケモンいねーみてーだから俺ちょっと新宿行ってくるぜ)

             
武蔵坊ベンケイ<(おう アイツら無駄に都会っ子だから町中にしかいねーもんな)

                          
(下手に原作通りなら無人発電所や絶海の孤島に相当の人間が集まることになるぞ)>神隼人

                  (あとは南アフリカのギアナ高地にもだな)>神隼人 


武蔵坊ベンケイ<(ああ 伝説のポケモンってやつか)


〜〜〜〜〜〜〜〜それから数時間後〜〜〜〜〜〜〜〜

740 :竜馬「ポケモンGO始めたぜ」2/2:2017/02/03(金) 23:47:05.00 ID:XUY+og6K0.net
りょうま<(ひどい目にあったぜ)

                    (どうした 人でも撥ね飛ばしたか?)>神隼人


武蔵坊ベンケイ<(そのネタはマジでやめろ)


りょうま<(あーまあ似たようなもん? 人っちゃあ人だけどよ いわゆる裏家業の奴らだな) 


りょうま<(夢中でポケモン捕まえてたら、うっかりヤクザの縄張りに入っちまって)


りょうま<(当然絡まれてよ もちろん全員ボコって警察に突き出して来たんだが)


りょうま<(その組のヤクザから永久に借りてたスマホも没収されちまった……)


            (なるほど 借金を重ねた挙句 ブラックリストに載って)
            (スマホを買うためのローンが組めなかったというわけか)>神隼人


武蔵坊ベンケイ<(ヤクザの方に同情する日が来るとは思わなかったぜ)

741 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/03(金) 23:52:18.94 ID:XUY+og6K0.net
以上で終わりっす 
やっぱりずれるな AA含めた文章は難しい
短い上に突っ込みどころしかない内容ですまないと(ry
冬になってからちっともやってないんで仕様を間違って覚えてるかもしれん

742 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/04(土) 00:24:42.44 ID:Z0RJbb/d0.net

こんなん草生えるわw

743 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/04(土) 04:02:38.78 ID:uWhAj6Dua.net
竜馬「くそぉ!またゴールデンゴーレムとやまたのおろちかよ!」
隼人「ほぉ・・・20連ガチャでダークドレアム二体とゾーマ、ネルゲルか。普通だな」
武蔵「俺100連ガチャして全部銀世界だったんだが・・・」

744 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/04(土) 06:27:07.26 ID:Z0RJbb/d0.net
竜馬「またタルモゴイフが出やがった」&#8656;14000円くらい
隼人「これでもう20枚目だったか?
   お前、それで借金を返せるかもな。ちなみに俺はエムラクールだ」&#8656;6000円くらい
武蔵坊弁慶「……彗星の嵐」&#8656;100円くらい

MTGのモダンマスターズ2015というパック
定価は1パック1000円である(店だと更に上乗せされて1500円くらいで売られている)

745 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/05(日) 00:59:31.37 ID:X4pVnIVW0.net
てっきり同じ人かと思ったらID違うだと
上二人とも乙っす
どっちも隼人竜馬の運良すぎてワロタw
そして武蔵の運の悪さよ
二人に運を吸い取られてるのかってレベルで爆死してるな

746 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/05(日) 07:09:07.04 ID:55CywREU0.net
竜馬→ゲッター線の加護による強運、に見せかけて本人の強運
隼人→その後の置いてけぼり等への穴埋めのための現在の強運
3号機乗り→単なる不運

平凡な日常いきます

747 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/05(日) 07:11:22.39 ID:d8H5YK+Xa.net
ドラクエに関しては竜馬のはどちらかといえば運が悪い方(レアの中では下から数えたほうが早いヤツら)
隼人のはチート使ったんじゃね?と思うくらいに運がいいとかそういう問題じゃない
武蔵のは悲しいな・・・

748 :流れ者たちの平和な日常:2017/02/05(日) 07:17:37.58 ID:55CywREU0.net
「がらがらがらがら」

喉で鳴り、脳がそんな音として拾う振動を、彼は密かに楽しんでいた。
別段面白い訳では無かったが、疲労感と眠気の残るぼやけた頭脳は、それさえも娯楽として判断していた。

「ぺっ」

公園の水飲み場の排水口に落ちた、
直前まで口内にあったものを、ナガレはじっと見つめた。
無色の唾液と白い歯磨き粉が主であるはずのそれは、毒々しい紅に染まっていた。
歯ブラシに目をやると、こちらも似たような有様だった。
ぼやけながらも分かりきっていた現実に、ナガレはなんらの驚きも抱かなかった。
強いて言えば、

「血の気が多くて、結構なこった」

と、ぽつりとごちた程度であった。
どこか、他人事のような口調であった。

その時、彼の鼓膜が、軽やかな歩みが土を踏む音を捉えた。
手は速やかに前に伸び、勢い良く蛇口を捻った。
受け皿に留まっていた血溜まりは、即座に洗い流された。

「おはよ」

自らの覚醒を促したものに振り返り、ナガレは呼びかけた。
杏子では無かった。
彼女相手なら、彼はこんな口を利きはしない。
こんな、多少は優しげな声色にもならない。

ただ何処か、無理をしているような硬さがあった。

749 :流れ者たちの平和な日常:2017/02/05(日) 07:26:16.98 ID:55CywREU0.net
「おはよ!ナガレっ!」

緑髪の幼子が、彼の背後から駆け寄ってきた。
手には小さな緑色の歯ブラシと、丸みのあるプラスチックコップが握られている。

「棒持って走るな。危ねぇぞ」
「走るどころか、跳びはねながらおのを振り回したりするひとにいわれたくないよっ!」
「…ウム」

正論に対する超正論とでも言うべき反撃に、少年は黙った。
そうしている内に、ゆまが歯をしゃかしゃかとやりだした。
彼はその間、口内の血を舌で一通り舐め取った。
幼子の前では、あまり血を見せたくはないらしい。
その割には、血塗れになっていることが多いのだが。

三、四回ほどがらがら、ぺっぺとやると、ゆまはナガレの方を向いた。
彼の対応が数秒遅れたのは、幼子の吐き出したそれの色を見ていたからである。
それが白く染まっている事を確認した時の感情に、彼は自身でも驚いていた。
随分と、忘れていたような心の動きであったために。
それが安堵によるものだと、彼は認めたくはなかった。

改めて、ゆまの方を見た。
右手を顔の横に垂直に立て、もじもじと身体を動かしていた。
すぐに気が付いた。
彼等には、朝に交わしているあいさつがあった。

「大丈夫だ。来な」

そう言うと、彼はゆまとは対象的に、指先を下方に向け、右掌を晒した。
手を差し伸べるような形だった。

掌には、純白の包帯が巻かれていた。
ゆまが不安げな表情でナガレを見た。
彼は、コクリと頷いた。
直後に、2つの掌が重なった。
バシィ、という激しい音が、そこから生じた。

「いい気付けになった。ありがとさん」

受けてから数秒、ナガレが言った。
震える奥歯を黙らせながらの、必死の言葉だった。

痛みを戦闘を停止する理由とはしない彼であったが、それでも痛いものは痛かった。
ゆまとバトンタッチをした其処は、昨日の戦闘でキリカに抉られた箇所であった。
鎌ではなく、彼女の牙に。

どうやら、彼女の顔面へ無数の殴打を繰り出していた時に負ったものであるらしかった。
皮膚は丸ごと剥ぎ取られ、表面から3ミリ程の部分の肉が削られていた。

750 :流れ者たちの平和な日常:2017/02/05(日) 07:32:59.83 ID:55CywREU0.net
一晩寝たことで肉は粗方補充されていたが、鋭敏な生肉を覆う皮膚の再生はこれからだった。
文字通り筆舌に尽くし難い痛みが彼の脳内を駆け巡り、
彼の言葉とは裏腹に、彼の自意識を虚無という甘美な安らぎへ連れ去ろうとしていた。

「ほうたい、あたらしいのにしたの?」
「むず痒くてね。朝起きてすぐに替えたんだ」

会話をすると、痛みが和らぐ気がしていた。
原因は、幼子相手に相応しい言葉遣いを探すための、脳のフル回転による麻痺だということに彼は気付いていない。

「いえば、ゆまが替えてあげたのに」
「包帯の下はグロ…いや、あまりいい気分のものじゃないし、手が汚れる。気持ちだけ受け取るよ」
「そのときは、手をあらえばいいんだよ。もっとおうようをきかせなきゃ」
「まぁ…そう言えばそうだけど」

痛みよりも、疲労感がナガレの中で強くなり始めていた。
慣れない口調を継続するという行為は、こうも人を苛むものかと、哲学じみた考えを始めたあたりからも、
ゆまという幼子が彼に与えているダメージの程度が伺えた。

「ところで、あいつは?」

先の杏子の考えと似ていた。
正気を保つには、そうしなければならない相手を、即ち仮想敵を作るに限る。

「キョーコなら寝てるよ。よっぽど疲れたみたいだね」
「だろうな」

返答しつつ、ナガレは思い出す。
呉キリカが杏子に与えた傷は、相当に効いていたらしく、
本拠地即ち廃教会戻り、ゆまを寝間着に着替えさせたと同時に杏子はソファにぶっ倒れた。
その後、物陰で全身に包帯を巻き、新しい服に着替えたナガレもまた床に崩れ落ちた。

魔力節約のために治療を最小限にしたせいで、杏子もナガレほどではないが血塗れであった。
そんな二人と幼子一人が人目を避けて教会に辿り着くには、凄絶な苦労があった。
裏路地を這いずり回り、挙句に地下道まで歩かされた際には、
二人合わせて100回ほど、キリカは彼等彼女等の脳内で滅殺され、優木は10000回ほど爆殺されていた。

「でも、ちょっと寝すぎだな」

楽しさの向こう側にある思い出を振り返りつつ、ナガレは胸に手をやった。
体内時計は、今が8時半だと告げていた。
腹時計、空腹感ともいう。

「悪いけど、起こしてやってくれねぇか?俺もすぐ行くからよ」
「うん、わかった!」

言うが早いか、元気に駆け出して行った。
教会とこの公園までは、幼子の足でも片道3分程度のため、すぐに戻って来るだろうと思った。
応答した際の、ゆまの眩しい笑顔が彼の脳裏に焼き付いていた。
彼に頼られたことが、余程嬉しかったのだろう。
全速力で走り出す幼子の姿を、公園の角を曲がり、見えなくなるまで彼は見送った。

751 :流れ者達の平和な日常:2017/02/05(日) 07:38:14.44 ID:55CywREU0.net
「よぉ」

ゆまが視界から外れた時に、彼は声をかけた。
無表情に近い顔付きだった。

心中から混み上がるものを、抑えてのものだった。

「変なところで会ったな」
「そうでもないよ」

返事はすぐにあった。
包帯の下で、彼は血の疼きを覚えた。
彼の背後に、一人の少女が立っていた。
白いワイシャツとミニスカートを履いた、私服姿の呉キリカだった。
振り向いたナガレが見た彼女の顔には、朗らかな微笑が浮かんでいた。

「ここは天下の公道だ」

どこかから拾ってきたセリフだろうと、ナガレは判断した。
そもそもここは公園である。

「で、やんのか?」

軽い確認ごとをするような、ナガレの声だった。

「まさか」

おどけた様子でキリカが返した。
その細身の身体が、ずいと動いた。

「親睦を深めに来たのさ」
「顔が近ぇ」

顔と顔とが隔てた距離は、握りこぶしが一つほど。
人型の蛇に巻き付かれた様な錯覚を、ナガレは覚えた。

「へぇ」
「何だよ」
「あんなに刻んだっていうのに、もう普通に歩けるんだ。
 膝とかクギまみれにしてあげたから、てっきりぽっきり折れてるのかと思ったよ」
「てめぇほどじゃねえが、傷の治りは早くてね」

ナガレの童顔には、うっすらとした軟膏の痕があり、その下には薄赤の線が走っていた。。
対するキリカには無論、傷跡の残滓さえない。

「分かってるかもだから言っとくと、これだけ近いと速度低下も意味ないのさ。
 私まで遅くなるからね」
「ウソくせぇな。信じられるか」
「それは君の勝手だが、君に安心感を与えたいという私の優しさと思ってほしい」

更に近付き、指一本程度の厚みで隔たれた先からナガレの鼻孔に届いたのは、甘ったるい香りを孕んだ美少女の息であった。
同年代の異性どころか、同性でも理性が狂いかねない色気が、主の無意識の内に宿されていた。

だが、ナガレの顔には迷惑だと言わんばかりの苦々しい表情をしか浮かんでいなかった。
間違いなく本心からのそれであったのだが、キリカはそれを照れ隠しなのだと受け取った。

752 :流れ者達の平和な日常:2017/02/05(日) 07:44:07.31 ID:55CywREU0.net
「何を見てんだ?」

何時でも拳を顔面と腹に叩き込めるようにしつつ、恫喝そのものの口調でナガレは問うた。
ゆまとのやり取りの際には、徹底的に排除していた要素が多分に含まれた声色だった。

「君の眼さ。この前から気になっていたんだ」
「それだけのために態々?」
「昨日はよく眠れなくてね。頭の中を整理してみたら、このせいだと気付いたのさ」

黄金の眼が、黒曜石の瞳を見ていた。
黒曜石は、黄金を映していた。

「吸い込まれるようなというか、呑み込むような黒い眼だ」
「分かりにくい」
「綺麗、というか奇麗な眼だね」
「分かりにくすぎる」

くふりと笑みが零れたと同時に、キリカは背後にぴょんと跳ねた。
魔法少女の超身体能力ではなく、年相応の少女の動きだった。

「これで私の用事は済んだ。また逢おう、我が友人」

しばし呆気にとられていたが、すぐに意識を切り替えた。
今の闘争の気配は消えたが、それは未来へと持ち越された。
ならば、かける言葉は決まっている。

少年の黒曜石の瞳が、ゆらりとした光を放った。

「ああ」

黒の上で輝く、白光とも黒紫とも見える、原始の焔のゆらめき。

「今度はもっと楽しませてやる」

奇麗と言い直したその眼の中に、渦が巻いたような。

キリカには、そう見えた。

「きひっ」

狂気を孕んだ笑みが、鋭い八重歯を宿した、口腔の内側で鳴った。

753 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/05(日) 21:47:36.52 ID:X4pVnIVW0.net
終わりでいいのかな?
とりあえず乙

>>747
743だけど そうなのか ググったら最高レアリティのモンスターだし
評価低くても使えないことはないのかと思ってた

そして脳内でなぜか竜馬だけ無課金で当てたことになってたのもある
新ゲの万年借金の貧乏キャラのイメージが強すぎてな
どちらかというと後先考えず一万円単位でぶっこんで引いてそう

754 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/06(月) 07:16:23.55 ID:66Li3H3Ta.net
規制喰らったので、保管庫に上げました

755 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/06(月) 07:41:27.13 ID:guyR1mzaa.net

>>753
>>733のものだけどこの二匹は確かに弱いことはないし使えるんだけど、この二匹以上に有能なヤツが多すぎるから相対的に弱く見えてしまうから

756 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/06(月) 07:42:35.51 ID:guyR1mzaa.net
ごめん間違えた>>745だった

757 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/06(月) 17:47:06.71 ID:66Li3H3Ta.net
>>755
なんとなく真ゲッターに近いものがある気がする
1が素で超性能すぎて他の形態になる必要が…ってところで

758 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/06(月) 21:04:10.20 ID:IWyYsar20.net
>>755
なるほど納得 最近のスマホゲーだとよくある現象だね
グラブルくらいしかやってないんだが自分の持ってるキャラも微妙な立ち位置らしい
サプチケで引き換えたヨダ爺でワンパンするからどうでもいいんだけどね

>>757
あー確かに 最近のスパロボのゲッターは変形使いこなせなくても強いもんね
後半はストナー発射機になる竜馬さん 雑魚なら任せろな隼人
精神コマンド気合を気迫に変えてから勝負もとい変えたら出番なしな武蔵
結局武蔵が不幸なことに変わりないってのがアレだな

759 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/06(月) 21:23:17.40 ID:PmjuhUNL0.net
各形態が長所を活かせるといえば、スパロボNEOは中々良かったような
スパロボDだと敵の攻撃が苛烈だから耐えて気力上げるために3になったりしてたな
なんだかんだで打点高いし、ゲッターパンチのモーションもカッコ良かったと結構印象に残ってるな

760 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/07(火) 18:12:43.21 ID:lUWBxU/e0.net
スパロボDの真ドラゴンはとりあえずドラゴン形態をメインにしてたけど
ステータスで見るとポセイドンがやたら強いという
ゲームだから仕方ないんだけど、あの巨体で動いたらそれだけで戦線が崩壊しそうな気もする
敵味方両方の

761 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/07(火) 21:10:48.09 ID:BFOD6j2f0.net
相手がゲペルニッチ様とか、ゲペルニッチ様も恐れる破滅の王とかだから、妥当なスケールじゃね?

762 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/07(火) 21:31:35.94 ID:lUWBxU/e0.net
ペルフェクティオは怖かったな
何が怖いって、あれだけの面子がいて滅ぼせてないってところが

ヤバさ的にはラ=グースと比べても遜色ないと思う

763 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/07(火) 22:10:13.68 ID:2KN99FnU0.net
体が出た瞬間に宇宙1つが消滅だからな
スパロボでは並行世界全て含めて消滅させるやつもいたな

764 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/08(水) 00:14:38.03 ID:Ru8YX/np0.net
ペルフェクティオでググったら虚無戦記に出てきそうな機体に乗ったお方が
未プレイなのに設定と曲だけでSAN値が減ってゆく

765 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/08(水) 06:15:35.50 ID:RgXRW2kt0.net
bgmも格好いいけどSAN値削られるぞ
ちなみに、Dの男主人公の曲のアレンジ曲とのこと

スパロボwikiに色々詳しく載ってるな
ラ=グースに似てるっても書かれてあったり

766 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/08(水) 07:28:20.34 ID:pLG/nxlSa.net
ヴァルシオン(シロッコ機)→運動性:320 装甲:13000

767 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/08(水) 11:47:51.47 ID:NtayXQ2fa.net
装甲が意味不明だな
でも、ダメージインフレのせいでそのくらいないとやってられないんだっけか

768 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/08(水) 15:57:15.63 ID:rQlo+MVf0.net
君はゲッターに選ばれたフレンズなんだね!すごーい!

友よまた会おう

769 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/08(水) 18:04:10.58 ID:RgXRW2kt0.net
エキサイト翻訳的なやつかな?

770 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/08(水) 23:15:33.99 ID:RgXRW2kt0.net
調べてみたら、けものフレンズってやつだったか
妙な中毒性からなのか「カルトアニメ」と評してるサイトも出てきて草

獣人族の駆るゲッター作品て読んでみたいな
大井昌和の作品でちらっと出てきた連中が乗ってるようなやつ

771 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/09(木) 06:31:28.29 ID:CM3KwFY50.net
モン娘の駆るゲッターロボ…は、種族によってはゲッター線が搭乗者にとって害になりそう
特に爬虫類系

772 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/09(木) 18:29:28.73 ID:CM3KwFY50.net
きららマギカが実質的に今号で虚無ってしまった…
アラサーマミさんは移籍でおりこは単行本の加筆で完結とのこと
ゲッターロボアークみたいだ

平凡な日常いきます
今回は平和です

773 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/09(木) 18:32:52.03 ID:CM3KwFY50.net
「つくづく思うんだけどよぉ。テメェ、本当は何だ?」
「何回か話しただろうが」
「信じられねぇ。もっとマシな答えをよこせ」
「研究所行く前は」
「もういい、黙れ」

呉キリカとその参謀の襲撃から4日が経過していた。
そして今、5日目になろうとしていた。
廃教会の前。
青白い月光の映える夜の世界で、魔法少女と人類らしき少年は対峙していた。
会話の節ごとに、得物が食い合い金属音が炸裂する。
いつも通りの二人であった。

そしてまたナガレは首筋への一閃を斧の腹で弾き、杏子は返し刃を節状に変えた槍の柄で受け流した。

「頃合いか」
「そうだな」

淡々と言い終え、杏子は変身を解除し、ナガレは両斧を背中に仕舞い込んだ。

「どうだった?」

ナガレは尋ねた。

「速さがいつもより一割くらい足りてねぇ。力も少し弱い」

手に宿る感触を思い出しながら、杏子は述べた。

「あたしとしては、なんでその程度しか下がってねぇのかが分からねぇ」
「弱けりゃ訓練にならねぇだろ」
「そりゃそうだ。けど、やっぱりテメェの回復力は異常だ。トカゲみてぇだぞ」
「その例えはどうなんだかな。俺はまだ見た事ねぇけど」

意外と都会育ちなのか?と、そんな思いが杏子の脳裏を掠めた。
すぐにどうでも良くなった。

「まぁいいや。一応いい汗かけた。明日も飯が美味そうだ」
「お前は本当に食うのが好きだな」
「美味い飯を喰う以上に、人生で他にどんな楽しみがあんのさ?」

返答にナガレは苦笑した。

「達観してんな」
「うるせぇ」

吐き捨てると、杏子はポケットを漁った。
直後、やや砕けていた表情が急激に強張った。

774 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/09(木) 18:37:34.94 ID:CM3KwFY50.net
「金が足りねぇのか?」
「…ゲーセンで使い過ぎた」
「家計簿とまでは言わねぇけど、小遣い帳くらい付けろよ」
「喧しい、流れ者。テメェもちったあ稼げ」
「あ?何言ってんだお前」
「は?」

返した杏子の口調には本気の怒気が含まれていた。
彼女の予測した次の言葉は「お前が稼ぐに決まってるだろ」「なんで俺が」「親父狩りでもしろよ」
とかの言葉であった。
(これに限ったことではないが、杏子の脳内の彼は現実の2倍ほど我儘で傍若無人である。)
無論、それに対する回答は決まっている。

「金なら稼いでるぞ。この前もゲーセン行く前にバイト代貰ってきた」

襲撃のタイミングを測っていた時のその一言は、精妙なるアッパーカットに等しい痛打を彼女の頭脳に与えた。
10秒ほど、杏子の思考は停止した。

「…バイト?」

やっとの事で、そう絞り出した。
突然の硬直に「こいつ大丈夫か?」と言わんばかりに首を傾げた少年の顔が、
杏子の視界にぼんやりと浮かんできた。

「言ってなかったか?半月前から、週3回入ってるって言ったと思ってたんだが」
「そういや…真夜中たまに消える時があったな」

思考の再活性のため、必死に思い出す。
これ以上の隙を晒し続けるのは危険だと判断したのである。
一応とは言え相棒としているにも関わらず、
杏子の脳内の彼は人の姿をした邪竜か、地獄の魔獣であるらしい。

「ああ、それ。一応、出てくときはゆまには伝えてあったんだけど」
「なんで、あたしは知らねぇんだ?」
「暗記力を鍛えるんだな」

言い終えると、ナガレは首をひょいと傾げた。
傾げ前に首のあった場所を、
時速250kmの速度で小指の先端程度の大きさの小石が駆け抜けた。
「なんか来るな」と思ったことによる回避だった。
尚、過去に幾度か回避に失敗し、喉あたりに喰らっていた。
その時の効果は、3秒ほどの咽返り、であった。
そのタフネスさに魔法少女たる杏子も呆れ、それでも嫌がらせとして有効と見て、時々報復法として用いていた。
弾の補充が楽であるのと、魔力の燃費が良いためである。

775 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/09(木) 18:42:22.22 ID:CM3KwFY50.net
因みに、先日の戦闘の際に杏子はこれを優木にも試していた。
結果、喉をべっこりと潰された優木は窒息状態となり、魔力の暴発を起こしたのであった。
その際に杏子の顔に浮かんだのは、世にも邪悪な笑みだったという。

「冷やかし行くから場所教えな」

そしてそれが、今もまた現出していた。
指弾をかわされ、不機嫌になっているせいもあった。

「んなツラすんなよ。てか何回か会ってるぞ」

やり取りは既に慣れているのか、ナガレは割りと冷静であった。
少なくとも見た目では。

「お前、最近甘い物食い過ぎ。太るぞ」

そう答えたナガレの顔に、邪悪さの片鱗が浮かんでいた。
元がそれなりに秀麗な顔付きをしているだけに、その表情はよく似合っていた。
これは、杏子にも言える事であったが。
よく似合うだけに、相手に与える苛つきも多かった。
彼なりの報復だった。

「いつものネカフェか。よく雇ってもらえたな」

これ以上は流血沙汰になるとみて、杏子が平静となった。
正確には、それを装った。
自分の方が大人であるという自負もある。

「色々交渉してね。いや、苦労したよ」

こちらも似たような状態となった。
両者とも、意図的に落ち着いた風な声を演技し始めた。

狂気じみたやり取りは続く。

「配膳以外に何やってんだ?まさか調理とか?」
「漫画本片付けたり、掃除やったりかな。
 見た目がコレだから、マジマジと見られねぇようにレジに立ったことはねぇけど」
「確かにテメェの腐れ話がホントかどうかはともかく、見た目はあたしの年齢以下だからな」
「ほざけ。まぁでも、ぶっちゃけ非合法だからな。結構こき使われてる」
「その割には楽しそうじゃねえか」
「ああ楽しいよ。もっと早くに知っといても悪かなかった」

ここの辺りは本心らしい。
束の間、背後にある邪さが消えていた。

776 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/09(木) 18:45:58.78 ID:CM3KwFY50.net
「面白い話って言えば、この前は問題行動やらかした奴をふんじばって裏方に連れてったかな。
 カルロ…いや、店長に説教されてたか」

それが、邪悪さが、さっと濃さを増した。
相方を試しているような眼差しも、少し混じっていた。

「何やらかしたのさ、その客」
「部屋を汚しやがった」
「飯の汁こぼしたとか?」
「……まぁ、汁だな。うん。ま、それはいいとして」
「良くねぇ、気になる」
「知らない方が幸せな事もあるんだぞ?明日はバイトだし俺は寝る」

こう言った時、彼は少し後悔していた。
思ったより面白くない、そう思っていたのである。
そして、その半分程度の罪悪感も覚えていた。
敵とはいえ少女の顔面を破壊し、
またゲーセンでゆまにちょっかいを出した年上の連中を4割ほど殺した後にゴミ袋に詰め路地裏に放置したときも
あまり思わなかったそれが、濃厚に浮かんできていた。
平静を装う影で、彼は杏子の興味が失せるのを願った。

「寝てる間に解体されたくなけりゃ、さっさと教えろ簒奪者」

この一言に、彼は多大な後悔を覚えた。
そして、逆に吹っ切れた。
次は気をつけよう。
そう、心に誓って。

「ヒントその一、客は男だった」
「…ギブ。次」
「その二、汚されたのはマウスと画面とキーボード」
「マウスってのはコントローラーだっけか?
 それは分かるけど、画面?キーボード?それに汁?」
「その三、部屋のティッシュは在庫切れ」

杏子は沈黙で返した。
重苦しい雰囲気に、彼の舌も重かった。

「最後だ。ある意味の発生源はパソコンのデスクト」

紅の光が雷光の様に迸り、彼の言葉を遮断した。
紅の雷は、銀の盾が受け止めた。
組み合う十字槍と斧の先に、全力で押し合い、互いの空間を貪らんする少年と少女がいた。
形勢は、後者の優勢だった。

「くたばれ」
「俺も悪かった。けど、聞いたのはてめぇだろ!」

怒りにより、杏子は無表情に近い顔付きとなっていた。
羞恥による顔の紅が無ければ、亡霊の様にも見えただろう。

777 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/09(木) 18:50:13.82 ID:CM3KwFY50.net
「てか、お前そういうネタ分かるようになってたのか。もっと純真だと思ってたぞ」

これは一応、彼なりの賛美であったらしい。
但しこの場では火に油どころか、
水爆大怪獣に放射能を与えるに等しい行為となっていた。

「よくよく考えたら野郎と一緒にいるのは久々だからなぁ…」

わなわなと、杏子の肩が震えた。
その間も、槍に伝わる腕力は増大していった。

「テメェらの事、調べるつもりでパソコン開いて色々見たんだよ!!
 そこで知ったんだ!知っちまったんだよ!!
 テメェら男って、マジで最悪だな!欲望の塊か!?」

叫ぶ杏子の声には、絶望感さえ浮かんでいた。
心なしか、胸の宝石もくすんで見えた。
己の同種であるはずの生物が、化物だと知ったような。
そんな思いが彼女を蝕んでいるらしかった。

「それで、行き着いたのがネカフェのパソコンのエロ動画か?
 随分、マニアックなもん見ちまったんだな」

率直だが、彼も一応は考えて返答していた。
「てめぇに言われたくねぇ」
よりは、優しい答えだと思っていた。
声にもどこか、哀切なものが含まれている。

それらを全て、杏子は負の方向に理解した。
胸の宝石の黒ずみが弾け、眩い紅光がナガレの顔を叩いた。

直後に彼の鼓膜を震わせた叫びは、人の声帯が奏でるものでは無かった。
だがしかし、紛れもなく。
彼の鼓膜を震わせたヴォイスと、彼の身体を宙高くにかち上げた技は。

まさしく佐倉杏子のものであった。






つづく

778 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/09(木) 18:54:09.93 ID:CM3KwFY50.net
ここまでで
遅れた分は早めておきたい

779 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/09(木) 21:49:58.48 ID:rHkMGxvZ0.net
おっつ〜
ついに虚無ってしまったか 結構長く続いたって印象だけど終わるのはやっぱ寂しいね

>>770
ゲッタートマホークの代わりに猫パンチを繰り出してくるゲッターか
可愛いさが兵器って新しすぎる(多分違う)
モン娘じゃなくて猫耳になるけどもストライクウィッチーズという頭おかし(ry
パンツじゃないから恥ずかしくないとのたまう戦闘機美少女化アニメがあってだな

何ゲッターに乗せるか、チーム分けをどうするかって問題をクリアできれば
この作品ならゲッターチームと共同戦線張るって設定でクロスオーバー作れるかも
(ググったらもういくつかあるっぽいが内容は読んでないので知らない)

>>771
つ地リュウ一族(ゲッター線に強いからっていじめられた我々を忘れてもらっては困る)

鳥は爬虫類の進化した姿って言われるから鳥系のキャラは危ないかもね
爬虫類系モン娘ってパッと思いつかないんだが、誰が危ないだろうか
必死に考えた結果ドラえもんの映画竜の騎士が思いついたけど
関連項目にゲッターロボがあるし、実質虚無戦記の一部だな

780 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/09(木) 22:06:48.65 ID:CM3KwFY50.net
きらマギは5年弱は続いたとか
ネタがまどか由来だけなのによく持ったというか(虚無った原因は続編が出てないってのもある気がする)
少し寂しくなったのでかずみマギカ読み返してみたけど…やっぱり魔獣戦線っぽいな
展開とかバイオレンスさとか色々と(割りと重要な場面で「そうか、そうだったのか」という台詞が出てきたりもする)

モンスター娘のいる日常だとメインヒロインにラミア(下半身が蛇)とハーピィの娘がいるな
竜の騎士は確かにゲッターロボでのハチュウ人類っぽい
作中での恐竜絶滅の脅威を排除するために過去に…ってところが面白かったな

781 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/09(木) 22:08:10.89 ID:PhXWO5Ul0.net

モンスター系か
今やってる亜人ちゃんとかは突然変異的なものだったな

782 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/09(木) 22:20:15.31 ID:CM3KwFY50.net
爬虫類というかドラゴンだと、今ちょうど小林さんちのメイドラゴンというのがやってるな
同じ竜でも、竜馬に従者は…と思ったらゲッちゃんに従えられてたな

783 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/10(金) 05:19:31.10 ID:lLchtg3Xa.net
爬虫類と言えばハメでオリゲタ小説を書いてた人がピクシブでオリジナルメカザウルスを投稿してたな

784 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/10(金) 06:56:17.58 ID:xT2Ggfdm0.net
見てきた
アニメや漫画版でもそうだったけど、メカザウルスって
肌のゴツゴツ感が生物じみてというか絶妙な気持ち悪さがあっていいな

785 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/10(金) 16:27:45.29 ID:lNVQ55lQ0.net
けものフレンズが話題になってたからツイッタ見てたらこんなものが
ttp://i.imgur.com/Iiyel8H.jpg

786 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/10(金) 17:55:55.01 ID:xT2Ggfdm0.net
フォローが「そうか、そうだったのか」で溢れてそう

787 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/10(金) 21:28:36.23 ID:JHyOnXC60.net
そうか、そうだったのか。けものフレンズとは
ハチュウ人類とは百鬼帝国とは わかったわかったぞー(ゲッター線にて蒸発)

>>782
そういえば出てたね
ゲっちゃんの執事の竜馬はTV版ぽいせいか竜馬って感じしないな
代わりにチェンゲ竜馬を執事にしたらちょっとした騒ぎになるたびに屋敷が無くなりそう
具体的にはゴキブリ出るたびに重火器を持ち出してきそうだ

788 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/11(土) 01:06:26.50 ID:EPrr6fai0.net
ゴキブリ=インベーダー

久々にニコニコでゲッターロボ関連の動画漁ったらゲッターロボでの
君の名は。の予告パロディがあって草生えた

789 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/11(土) 05:35:25.66 ID:Ex3pwxkFa.net
獣でこんなのひらめいた

野獣「ゲッター1行きますよ、行きますよいくいく〜」
MUR「おいちょっとまてい、肝心なとこ洗い忘れてるゾ(合体シーケンスミス)」
KMR「やめてくれよ・・・(絶望)」
野獣「(合体はもう)ダメみたいですね」
MUR「そうだよ」

三人は幸せなハジをかいて終了

790 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/11(土) 06:43:24.24 ID:EPrr6fai0.net
便乗して投下。元ネタは下ネタ注意
原題は某漫画家に似てると言われてる某セクシー男優のポエムというか怪文章

・神隼人
神隼人が捕獲されて 頭にゴテゴテのヘルメ被って
ゲッター2に合体すると  たった3分で操縦覚えてる
その時の神隼人の発狂する姿にドン引きするって ヒーローにして凶悪面だぜ!
ヘルメかぶった竜馬ゎ怒鳴るけど  隼人全然聞いてねぇし
新ゲッターロボ2話最後の3分間ゎ30分以上にわたり 主人公側のゲッター2が暴れる
そんなのあり得ない!
走り回るゲッター2の表面を竜馬が登るァ
マヂ苦しいゥ(常人なら) 衝撃で落ちそう(常人なら)
力が入らなくなった鬼の腹が大きく裂かれて 鬼の死骸にゲタドリが容赦なく突き刺さる

脳天が痺れる残酷な快感に叫ぶ声もマイクで拡散されて
最初ゎゲロ吐きそうだった神隼人も
暴走で理性が薄れてくると
最後ゎ神に竜の鉄槌が下される クールキャラの神隼人はネタキャラでもあるんだよ

ドワオ

隼人左頬に竜馬パンチが撃ち込まれると同時に 神隼人も意識がぶっ飛び気絶
そのあと白眼を剥いたまま動かなくなった

神隼人の夢枕に現れたのゎ

あの、円環の女神様

「この宇宙の長野県には、こんなにおぞましいものがいるなんて…こんなの絶対おかしいよ!」
(あっ…あっ そうか、そういうことだったのか)

「ゲッター…ゲッター…ゲッター…!」
「やめて!来ないで!あなたが来るところはここじゃない!帰って!帰らぬか!帰れ!」

円環に強力なバワー(拒絶)をされて現世帰ると  早乙女研究所の独房で隼人脳内会議が始まった
やっぱり ゲッター線とゎ面白いな

791 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/11(土) 06:56:12.65 ID:EPrr6fai0.net
>>789
大先輩が割りと冷静で草
でも最後の一言で格好よさが崩壊して更に草
野獣のミスに気付いたんならなんとかしろよw

792 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/11(土) 09:41:25.99 ID:WvbR6Uoua.net
遠野「ターヘルハヤトリアさん!?」

793 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/11(土) 19:28:10.81 ID:EPrr6fai0.net
ゲッター線には気をつけよう!(ゆうさく)

気を付けてもどうにもならないんだよなぁ…

794 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/12(日) 09:15:15.88 ID:agao2n0Q0.net
そういえば偽書の連中は敷島博士に昏睡捕獲されて全裸に剥かれた挙句にデータ採りされてたな

795 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/12(日) 19:54:54.78 ID:agao2n0Q0.net
獣と言えば、おおかみこどもの雨と雪というのもあったな
久々に観てみたら、父親のおおかみおとこの見た目と雰囲気が少し竜馬に似てる気がしたな
ボサついた髪型とか、獣らしい野性味が出てるってところとかで

796 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/12(日) 21:27:41.24 ID:V+/9CEsF0.net
途中でフラッとどこか行くとかか
言われてみればけっこう似てるね。あと主人公の女の子も漫画版竜馬の嫁っぽい要素がある
子連れの女手一つで田舎に家買って農業始めちゃうとか、基本笑顔が素敵でめちゃくちゃ根性あるとことか

けものフレンズからの連想で野獣先輩大人気すぎるでしょう(正論)

>>788のゴキブリ=インベーダー説
・黒い
・素早い
・一匹見つけたら30〜100匹は近くに居る
これらの特徴からすると何も間違ってないな

君の名は予告見てきた チェンゲ竜馬と新ゲ竜馬同士の入れかえとは新しいな
いろいろとツッコミどころはあるけどもガニメデは月よりデカいことは知ってたが
京都は寺がいっぱいあることしか知らなかった竜馬が爆誕してしまいそうな予感

797 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/12(日) 21:41:20.61 ID:agao2n0Q0.net
好きになった人は、神々が畏れる人でした

小説版のおおかみこどもの〜によると、おおかみおとこは死期を迎えてた可能性が示唆されてたりする(個人的な感想だけど)
狼状態の死体は肋骨が浮き出てたりとかでかなり衰弱してたっぽい
(失踪寸前、財布と買い物袋を家の前に置いてたらしく、何かしらのことで精神的にヤバくなってたのかも)

竜馬の場合だと死ぬと言うか虚無るというかになるんだろうけど
あと、人として一生を終えるか永劫の戦いに臨むかで…

…それなりに面白い話になりそうな気がしてきた

798 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/13(月) 18:20:31.17 ID:yDnA6mjY0.net
髪型がゲッター退化の竜馬に似てるな>>おおかみおとこ
作中だと殆ど語られてなかったけど、おおかみ人間の誕生は魔術的なものなのか、進化なのか…

平凡な日常行きますねぇ

799 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/13(月) 18:25:57.56 ID:yDnA6mjY0.net
「ここは、一つ、相打ちと、いこう。それなら穏、便だ」

途切れ途切れになりながら、ナガレは告げた。
言葉の途切れた間は、喘鳴が埋めていた。

「…了解」

渋々と言った具合に杏子は返した。
変身を解除し、ナガレも得物を仕舞い込む。
数分前の巻き戻しかデジャヴそのものの光景だった。

「ところで、何見てんだ?」

交戦状態にあった時からの疑問を杏子は問うた。
自分を見るナガレの視線に、違和感を感じていた。

「ん、ああ、いや」

彼は数秒ほど口籠ったが、結局は話す事にした。
先程の教訓に適っているのかどうかも、結局のところ試してみなければ分からないということで。

「お前の後ろに、亜空間が広がってるんじゃねえかと思って」
「……は?」

意味不明な回答に、遂にこいつはイカれたのかと杏子は思った。
もしかして、呉キリカの影響を受けたのではないのかとも。

「あたしに分かるように説明しろ」

当然の問だった。

「髪、伸びすぎてやしねぇか。
 変な例えなのは自分でも分かってるんだけどよ、
 横に広がりすぎてて、別次元の入り口みてぇになってるぞ」

800 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/13(月) 18:30:32.28 ID:yDnA6mjY0.net
怒りよりも先に、ちらと目線を背後へと送った。
自分の外見を気にするこのあたりの仕草は、彼女には珍しく少女らしいものだった。

そして彼女は見た。
自分の膝関節の裏まで届きそうな程に伸びた、己の赤髪を。
そしてほぼ同時に、それを前から見た様子も分かった。
ご丁寧にも、ナガレが丸鏡を彼女に向けていたのだった。

忌々しくも、彼の指摘は正しいと彼女も理解した。
ふわりとした輪郭を持って広がる自分の挑発は、空間に空いた異界の孔のように見えた。
自分がその前にいるということは、杏子に複雑な心境を与えていた。
広がった鮮やかな紅は、巨大生物の口腔にも見えていた。

「さっきも言ったけど、今なら手持ちに余裕がある。
 女に対して言うのもなんだが、金ならやるから切ってきたらどうだ?戦いん時には邪魔になるかもしれねぇぞ」
「考えとくよ」

ぶっきらぼうに杏子は返した。
多少の恥ずかしさを押し込むように、
どうせならいい所で切るかと考え始めていた。

「あ」

ナガレが呟いた。

「そういえば」
「何さ?また異次元だかについてか?
 それとも今度は時間と空間の関係か、生命の神秘と宇宙について語るつもりかい?」

皮肉の糊を塗る杏子であった。
素材とした単語は、なんとなく頭に浮かんだものを用いていた。
宇宙に放逐すれば、この少年は死ぬのだろうか。
そんな事も思っていた。

「ゆまが新しい服を欲しがってた」
「へぇ…」

彼女にとっては初耳だった。
先を越されたというのが、少し悔しかった。

801 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/13(月) 18:41:53.70 ID:yDnA6mjY0.net
「俺に服選びは出来そうにねぇし、髪を切ってさっぱりしてから、二人で街を散策し行ってきたらどうだ?」
「厄介事を押し付けるつもりか。でも、悪かねぇな」

言葉の通り、自然な笑みが杏子の顔を染めた。

「その間、テメェはどうすんだ?」
「魔女退治でも行くさ」
「随分と仕事熱心じゃん。関心関心」
「茶化すなよ。
 最近、行方不明になる連中が増えてる。多分、魔女だろ」
「十中八九、そうだろね」
「駅前やらで家族の特徴を書いたビラを撒いてる光景は、見てて気分がよくなくてな。
 元を断っちまおうって思ってたところだ」
「あっそ。ご立派なこって」

そうは言ったが、口調に悪意も嘲りも篭っていなかった。
言葉が顕した通りの、感嘆の響きがあった。
これには、杏子も驚いていた。

「行方不明の奴が戻って来る訳でもねぇから、ビラまきが終わる訳でもねぇんだけどよ」

ぽつりと言ったナガレの眼は、いつもより黒が濃く見えた。
時々、彼はこういう一面を覗かせる。
落ち込んでいる訳でも、鬱屈に身を寄せている訳でもない。
魔女の暴虐に、怒りを燃やしているのだった。

眼の中にある黒は、感情が凝縮したものだと、杏子は思った。
それが更に深くなると、時折見せる渦巻く瞳となる。
恐らく、そうなのだろうと。

「好きにしな」

自分の感情は気取られないよう、無感情を演じて言った。
彼の中に、かつて自分も持っていた感情を覚えたからだった。
声に出すどころか、心の中で言葉に変えるのも恥ずかしい気分になるのだが、
それは「正義」とでも称する心意気だった。
性格からして、彼自身もそれを認めることは無いだろう、とも思っていた。

そう思った途端、複雑な感情を覚えた。
それはつまり、自分と彼が似たような性情である。
と認めることになるためであった。

「でも、それは今度にしな」

それを拭うように、気晴らしのように言葉を紡いだ。

802 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/13(月) 18:50:10.56 ID:yDnA6mjY0.net
「テメェ一人じゃ、返り討ちがいいとこだ。せめて、怪我を完治させてからにしろ」
恐らく、今の相棒なら大抵の魔女とは五分と踏んでいた。
だが、魔女の強さはピンキリであり、自分達の敵も魔女だけではない。
彼自身も分かっているのか、反論は無かった。
彼女もうっすらと気付いてはいたが、ゆまとの外出云々は彼なりの気遣いでもあった。
最近のゆまの世話をしていたのはナガレであったので、その負い目があったのかもしれない。

「それにな、テメェはあたしの猟犬だ。犬が勝手に彷徨くな」

先程同様、言葉はともかくとして穏やかに近い声色であった。

「服選びはあたしがやる。
 だけど、テメェも一緒に来い。あたしはいいけど、ゆまが寂しがる」
「そうか?」
「ああ。少しは自覚しろ。何故か分からねぇけどテメェはあの子に好かれてる」 
「なんでだろな?」

心底からの疑問の声だった。
答えは決まっていた。

「知るか。本人に聞け」
「んなこと出来るか。恥ずかしい」

杏子はまたしても驚いた。
彼の頬が、薄い赤に染まったのである。

「へぇ、テメェにもそういうとこあるのか」
「うるせぇ。俺だって人間だぞ」
「人間?テメェが…? は? は…、は、…ハハハハハハ!!」

その言葉に、杏子は笑うしか無かった。
苦笑ではなく、声を挙げての笑いになっていた。
眼には、涙さえ浮かんでいた。

「あー、悪い悪い。発言より、テメェが恥ずかしがってるツラは面白すぎた」

その言葉にも、笑いの喘鳴が混じっていた。
ナガレはというと、怒る気はないか、或いは気力が萎えたのか杏子から眼を逸していた。

「少し休む事も必要か」

その言葉は、そんな時にこぼされたものだった。
そう発した時の口元には、微笑が浮かんでいた。
彼にしても珍しい、穏やかな形をしていた。
ひとしきり笑った杏子が、首を後ろへと軽く傾げた。
「そろそろ寝るぞ」
との意思らしかった。
断る理由もなく、ナガレも頷いた。
程よい疲労感と、そして悪くない気分に、よい眠りへの期待が湧いた。

その時。


「やぁやぁ」

闇の中より、朗らかな声が届いた。

「いい夜だね、お二人さん」

呉キリカの声は、彼らを優しく冷やす夜の大気を肌と肺を苛む酸へと変えた。

803 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/13(月) 18:56:48.89 ID:yDnA6mjY0.net
ここまでで

亜空間云々は、初代おりこ★マギカ1巻14ページの杏子を見たときの自分の感想です

あと、最近というか最終回の新説おりこでキリカの願いが出てきたけど…ゲッター線と相性が良さそうな願いだったな
相方のおりこもそうだけど

804 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/14(火) 20:50:59.87 ID:k1iKVoMs0St.V.net
連続になるけど、書けたので続きで
某メタルマンの人の最新作で虚無戦記ネタが出てきて笑った(前々からゲッターネタはあったけどね

平凡な日常いきます

805 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/14(火) 20:57:04.94 ID:k1iKVoMs0St.V.net
「隠れてないで、さささささも来なよ」

闇より出でた呉キリカは、己を包んでいた闇の彼方へと手招きをした。
その先から、小動物の震えのような気配が伝わってきた。

「ああ、来いよ」
「大歓迎だ」

緊張感を塗り潰し、二人の顔に戦意が満ちる。
そしてこの時には、邪悪さを滔々と湛えた殺意が戦意を上回っていた。
声は自然と優しげだった。
なので余計に、怖かった。

「ほらほら、歓迎してくれるってさ」
「キリカさん、歓迎の意味が間違ってますよぉ…」

闇の中から、おずおずとした挙動で魔法少女の優木が歩み寄る。
露出した肩には、例によって小型の不細工な魔女が座っていた。

「え!?そうなのかい!?私は、学校で何を学んでいたんだ!?国語の教師は嘘つきのエロオヤジだったのか!」
「いや、あなた最近行ってないでしょ。学校」
「いーやーだーよー!がっこーはいーやーだー!」

頭に両手を添えこの世の終わりを予知した予見者の如くな
オーバーリアクションで呉キリカは悶ていた。

「殺すか?」

その様子は、杏子の苛立ちを誘発させた。
無理もない。

「気持ちは分かるが様子を見よう。
 腐れ参謀はともかく、黒カマキリに暴れられたら面倒だ」

答えたナガレは冷静、のようだがよく見れば奥歯をギリリと噛み締めていた。
その様子に、杏子も冷静さを(少なくとも外見上は)取り戻した。
彼の言葉の通り、戦闘に突入したら厄介どころか敗北する可能性さえある。

806 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/14(火) 21:01:52.79 ID:k1iKVoMs0St.V.net
「俺にいい考えがある」

その思念に、杏子はとても不安になった。
奇妙な話だが、ナガレ自身も理解しているらしく、弱めの発音の意思だった。

「おい、呉キリカ」

暴れ続けるキリカにナガレは言った。
そちらに、キリカの顔が向いた。
ゾンビかなにかとでもいったような、
ぐらりとした姿勢且つ焦点の合わない眼で、また口から唾液を垂らしていた。
そんな無惨な姿でも、美少女のカタチは保たれていた。
口から垂れた唾液の様子は淫らにも見え、妖艶ですらあった。
それら全てを、ナガレは無視した。
というか、興味の範疇に入れていなかった。

「これ、なーんだ?」

その投げやりな声は、彼の感情を表しているようだった。

「お、お菓子だぁぁぁああ!!」

彼が背中から取り出したのは、菓子類が満載された大きめのビニル袋だった。
キリカの黄金の眼は、そこに釘付けとなった。

「友人!これは私のために!?」
「ああそうだ。寄りすぐって買ってきた」

大嘘である。
実際は、杏子が万引きしてきたものである。
役に立つかも、ということで彼が背中に仕込んでいたのだった。
にも関わらず、汗臭さも血の匂いも、挙句の果には体温によるチョコレートの溶解さえも生じていない。
仕舞い方にコツがあるとは彼の談だが、杏子はこいつ自体が亜空間か別の世界そのものじゃないか?と疑いはじめていた。

杏子の苦悩を他所に、ナガレが菓子袋を放った。
緩やかな放物線を描いて飛来したそれを、キリカは丁寧に受け止めた。
そして、豊かな胸の前で抱きしめた。

「ありがとう友人。これで私達は餓死しなくて済んだよ」

眼に涙を湛えながらキリカは言った。
よく見れば、少しやつれているような顔付きだった。
だがそれが本当なのかは分からない。
相手は、惨殺体の状態から平然と蘇る怪物なのだ。
肉体の形状操作が出来ないとは思えなかった。

807 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/14(火) 21:06:49.36 ID:k1iKVoMs0St.V.net
「で、何の用だ?」
「ん?ああ、えーと」

殺意を圧し殺し、交流窓口と化したナガレであったが、対するキリカは早くも菓子を頬張っていた。

「んー?んー?」

ひょい、ぱく。
ひょい、ぱく。
と、リズミカルな挙動でドーナツがキリカの口に消えていく。

ドーナツの直径は10センチほどであったが、一口で喰われていた。
多少噛まれてはいるのだが、ほぼ丸呑みに近かった。
爬虫類、それも蛇の様な食事法だった。

「なんだっけなー、どんなんだっけー…」

口の周りの菓子の欠片を舐めとる様にも、色気が漂っていた。

ナガレは言うに及ばず、優木は嫉妬心に溢れた眼差しと少なからず熱っぽい視線を送り、
杏子は自分の菓子が次々と餌食になる様子に心中で怒りの業火を燃やしていた。

「あ、思い出した!」

輝く笑みと共に、キリカは叫んだ。

「君たち、いい身体してるね!」
「…は?」

杏子とナガレは、同時に言った。

「あ、間違えた。失敬失敬。いい技と魂をお持ちだね!」

大して意味は変わっていない。
そして、次の言葉は彼らを絶句させた。



「私達の仲間にならないか?」

808 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/14(火) 21:12:16.48 ID:k1iKVoMs0St.V.net
杏子の心臓はドクリと鳴り、処理能力を越えた思考が頭痛となって脳を痛めた。
大気の酸味は、濃さを増したような気がしていた。

「俺達に何をさせようってんだ?」

先に回復したのは、ナガレだった。
声色は意外と安定していた。
顔には不敵な笑みまでがへばりついていた。
吹っ切れたのだろうと、杏子は思った。
同じ心境に至ったのか、胸と頭の痛みは嘘のように消えた。

「?」

首を傾げ、キリカは二人を見た。
新種の生き物を見たかのような眼差しで。

「魔女退治の他に、何があるんだい?」

優しく諭すように、キリカは言った。

「てっきり、ヤバい事の片棒担がされんじゃねえかと思ってね。『魔法少女殺し』とかよ」

これには、探り込むような意図含まれていた。
他は嫌味と挑発である。

「失敬な。それは副業だ」

それには気付かず、キリカは豊かな胸を張った。
このタッパでなんでこんな、とナガレは思った。 
無論、あくまでも人体の不可思議さについての感想である。
尚、杏子は少なからずの感情のむかつきを覚えていた。
嫉妬だという事には、カノジョ自身は気付いていなかった。

「それも云わば、カウンターというやつだよ。身の守りは必要だろう?」

キリカの回答に、ナガレは「そうなのか?」と杏子に思考を飛ばした。

「ちょっかいを掛けてくる魔法少女は、それなりにいる」

忌々しさは隠されていなかったが、それは肯定の意であった。
彼らのやり取りは露知らず、キリカは続けた。

「最近、この街どころか近隣の市で魔女が激増している。
 これは由々しき自体だ。行方不明者を探す家族の姿を見ると悲しくなるよ」
「ほう」

共感とも、驚きとも取れる発音だった。

「それに対抗するために、我々は争っている場合ではないと思ったのだよ」
「その争いを持ち込んだのはどこのどいつだ?」

ナガレは、ドが付くほどの正論をぶつけた。

809 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/14(火) 21:18:48.96 ID:k1iKVoMs0St.V.net
「勿論私達さ。何を疑問に思う必要が?」

憤慨しつつ、キリカが答えた。
流石に、ナガレも呆れた。

「殴り過ぎたか」

その一言には、多少なりともの後悔が宿っていた。

「後腐れがねぇように、次はちゃんと壊しときな」
「100回くらい見たんだけどな。脳味噌が飛び散るとこ」
「頭で物を考えてねぇんじゃねえのか?」
「なるほど」

現実と向き合うため、そこで思念を打ち切った。
「なるほど」の発音に、杏子は禍々しいものを感じた。

「つまりこないだのは…
 そこの参謀殿がお越しあそばされたのはそのためのテストだったってか?」
「ウム。君達は見事試練を乗り越えた」

握った右手を伸ばし、キリカは可憐な親指を建て、彼らの健闘を湛えた。

「耐えろ。後で寿司でも奢ってやる」

そう思念で告げたナガレも、思念が震えているように思えた。
耐えられたのは、キリカの肉体を幾度となく破壊したことにより殺戮・破壊衝動が満たされたためである。
それが無ければ、確実にここで死闘が展開されていた。

「どうする?」

再び湧いてきた、狂おしいほどの感情を堪えつつナガレは思念で聞いた。

「俺はお前さんの猟犬だ。主の決定に従ってやる」
「こんな時だけ犬扱いを認めるのか。都合のいい事ほざきやがって」
「もしもの時は、黒カマキリは俺が引き付ける。お前はゆまを守れ」
「当たり前だ。テメェなんかに大事なゆまを任せられるか」

そう交信し終えると、妙な間が出来た。
互いの意思を心中で復唱した。
自分の遺志も思い返した。
それによって生じた間であった。

810 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/14(火) 21:23:53.17 ID:k1iKVoMs0St.V.net
「…あたしのキャラじゃねえな」
「…別に、恥じることでもねぇさ。
 まぁどっちにしたって、俺はお前を恨みゃしねぇよ」

そこに、

「ゆまさえ守ってくれるんならな」

と加えた。
不敵な微笑の意思で、杏子は答えた。
そして、キリカの方を向いた。

「グリーフシードは、十分貰えるんだろうね」

杏子の問に、キリカは微笑んだ。
微笑み返したくなるほどの、朗らかな笑みだった。

「勿論さ。なにせ大元はそこらにゴロゴロいるんだ」

ほいっ、と言いつつ、キリカは手を軽く振った。

「それは前金だ。受け取り給え」

杏子は視線で形状を把握してから、注意深く受け取った。
糸で先端部を括られ数珠繋ぎとされた、6個のグリーフシードだった。
黒ずみの様子からして、狩りたての新品のようだった。

「商談成立、かな?」
「ああ」

言い終えた直後、杏子は重い息を吐きかけた。
堪えたのは、弱味を見せたく無かった為だ。

「お疲れさん」

と、ナガレも思念を送った。
この時は、流石に悪い気はしなかった。

「いゃぁ、良かったよ。
 ホントはドキドキしてたのさ。嫌われちゃってたらどうしようかなーって」
「好かれてる自覚があったのか?」
「さぁて、晴れて仲間となった友人よ」

ナガレの問を、キリカは無視した。
或いは、本当に聞こえていなかったのかもしれない。

「これで何時でも、キリカお姉さんと遊べるね♪
 あ、でも。遊べるって云っても、えっちぃなことは駄目だよ。
 私はまだ清い身のままでいたいからね」
「あっそ」
「それにここで言う遊びってのは骨身を削り、内臓を掻き回す血深泥の戦闘行為のコトだ。そこらへんを弁え給え」
「とりあえず、てめぇは学校行けよ」

辛辣なナガレの一言に、キリカは寂しそうな顔をした。

811 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/15(水) 06:10:35.52 ID:Qgfv7NoJa.net


ミユキ「あ〜っ焼肉食いてえ」
ミチル「それな」

ふとこんな会話が思い浮かんだ

812 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/15(水) 06:38:02.44 ID:2+vf2aCPa.net
また規制喰らったので保管庫に落としました

メカザウルスウルとゲッタードラゴンのパーティにブラックゲッターとメカザウルスバズが加入した感じです(大決戦的な意味で)

813 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/15(水) 06:54:59.65 ID:2+vf2aCPa.net
偶然の一致だとは思うけど、ミユキとミチルの組み合わせはかずみマギカでもあったな

アニメ版ゲッターでの最期が悲劇だっただけに、
スパロボで仲間になってるミユキ姉さんを見ると救われた気分になる
原作だとかなり苦しそうな死に方してたしね…

814 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/16(木) 08:34:29.31 ID:gCgxzldKa.net
姉妹といえばロボガのプロト姉さんは可愛いな
下手したらゲッちゃんよりも人気かもね

815 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/16(木) 22:24:00.11 ID:/Yb8ZmPr0.net
けものフレンズが気になって設定を見たら、連中は宇宙からの物体で女の子に変異した動物だったのか

ゲッター、というか石川賢作品を知ってると凄まじく物騒に思えてくるな

816 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/16(木) 22:37:16.39 ID:H3ea3pTT0.net
アニメしか知らないけど元々あの世界の人間は絶滅してる説が

817 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/16(木) 22:47:04.90 ID:/Yb8ZmPr0.net
そうだとしたらかなり怖いな

そういえば、アプリの方だと絶滅動物もクローン技術で再生されてたらしい
新説魔獣戦線かな?

818 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/17(金) 17:58:15.23 ID:0jsOuBtS0.net
>>811
お嬢様と王女に何があったんだ…

819 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/18(土) 01:04:47.19 ID:BXqdrHEy0.net
ゲッタービームでミディアムに焼きあがったメカザウルスから香ばしいにおいが漂ってたんじゃないかね
だから焼肉が食べたくなったんだよ
 
仮にそうだとしても結局どういう状況なのか何一つわからねぇ 

820 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/18(土) 06:18:08.00 ID:Dt/iWR0d0.net
メカザウルスって、操縦してるとそういうことありそう
機械と肉の接合部分からそんな匂いが漂ってくるとか
アニメ版のゲッタービームは、観てる限りだと調理には良さそう
ネタにされるくらいに火力低いし

平凡な日常いきます
途中で止まったら、例によって保管庫に落とします

821 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/18(土) 06:21:59.84 ID:Dt/iWR0d0.net
「なあ」

どこかいびつな、哀切さを孕んだ声が少年の口から生じた。

「そんな顔すんなよ」

膝を折り曲げ、威圧感を与えぬように視線を相手よりもやや下にしつつ、ナガレは言った。
彼自身は意識していなかったが、従者の姿勢だった。
彼がこんな事をする相手は、今のところこの宇宙の中で、一人しかいない。

「…あのいかれたおねえちゃんとおろかもの、ナガレとキョーコのおともだちになるの?」 

公園の赤い長ベンチに座り、頬を膨らませつつゆまは言った。
言葉遣いからしても不機嫌なのは間違いないが、幼子特有の愛らしさはそれを打ち消してはいなかった。

「まぁな」

困ったような表情と声色だった。
本心からのものだろう。

「ゆまは、ナガレのともだち?」
「そうだよ」
「ゆま、いらなくならない?」

幼子の悲痛な言葉から、少年は彼女の意図を察した。
それに、少年は力強く頷いた。

「おはなしをもどすけど」
「うん」

この幼子に対して、彼は素直だった。
警戒する必要が無いためだろう。

「お友達は、えらんだほうがいいよ?」
「…おう」

外見的には彼の歳の半分程度の幼子の言葉は、全くの正論であった。
完全無欠といってもよい。

822 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/18(土) 06:26:11.96 ID:Dt/iWR0d0.net
「だから、こんどからはテストをしようよ」
「テスト?」

困惑気味に彼は応えた。
その様子に、ゆまはにまっと微笑んだ。
何が面白いのか、ナガレには分からなかった。
自分の様子を面白がっているのではないといいなと思いつつ、
幼子の言葉に耳を傾けることにした。

「そうだよ。手落ちがあるのはだめだよ?
 ともだちになるにあたって、1番大切なものをみぬかなきゃ」
「なんだい、そりゃ」

ナガレの問に、ゆまは靴を脱いでベンチの上で立ち上がり、右手に小さな拳を作った。
そして、幼子の拳が突き上げられた。
天に挑むかのように、右手は高々と挙げられていた。

「それは!勇気と知恵と!正義をつらぬくただしい心をしらべるテストだよっ!」

力強い、幼子の宣言が昼の公園に鳴り響いた。
途端、木の枝で羽を休めていた鳥たちは一斉に飛び立ち、
池の鯉は跳ね、野良猫は背筋を縮ませた。
一瞬だが、公園内の空間はこの幼子が支配した…ような雰囲気が漂った。
少なくともナガレはそう思った。

「…正義…正しい…心……か」

幼子の快活さとは対象的な、呻くようなナガレの声だった。

「そうだよっ!」
「俺が受けたら落ちそうだな」
「ええっ!?」

幼子の驚きの直前、

「…つうか、あいつらも駄目だな。結成すらしねぇや」

とナガレは呟いていた。
それは、自身以外の耳には届かなかった。

823 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/18(土) 06:30:06.20 ID:Dt/iWR0d0.net
「大丈夫だよ!ナガレとキョーコはめんじょだもん!
 だって、しけんかんさんはゆまなんだから!」
「裏口か」
「そう!ナガレとキョーコはとくべつなのっ!」

一瞬、彼は苦虫を噛んだような表情をしたが、それはゆまには見せず、
努めて自然な笑みを彼女に返した。
直後に、

「ありがとよ」

と言った。
そして、自身の右手をちらりと見た。
手の汚れの有無を確認すると、彼はゆまの頭に手を置いた。
軽く擦るように、彼女の頭を撫でた。
頭頂部を基点とした撫で方だった。

「あー…血行がよくなってくるきがするよ」
「渋い例えだな」
「しぶいとは、ちょっと違うとおもうよ?」
「…やっぱ国語の勉強はしといた方よかったな。あと社会と歴史も」

呟いたナガレを、ゆまが見上げた。
気付いた彼もまた、手を除けた。

「ナガレ、正義ってことば、きらいなの?」
「そう見えるか?」
「ゆまがさけんだとき、困ったようなかおをしたよ?」

この幼子は、妙に洞察力が高かった。
日常の細かい仕草からも、対象者の感情を読み取ることが出来ていた。
彼と杏子も、それには気付いていた。

訓練と言う名の喧嘩以上殺し合い未満程度の戦闘にての勝ち負けを
二人の表情等で察し、労いの言葉をかけるという事が続いたためである。 
また或いは、苦痛の表情は出していないにも関わらず、
怪我の位置や程度も見抜いたりということもあった。

824 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/18(土) 06:33:55.01 ID:Dt/iWR0d0.net
この歳でそんな事が出来るということに、二人は驚きよりも憎悪が湧いた。
ゆまにそんな事を、出来るように強いた存在に対して。

「俺が捻くれてるだけだよ」

自嘲気味に、文字通り自らを嘲笑うようにナガレは言った。

「捻くれてるって、こころがねじまがってるってこと?」
「…流石にそこまでじゃねえかな…。
 でもうまく説明できねぇ。俺も、まだガキだな…」
「ゆまもまだまだちいさいからねぇ…」

互いの神妙な口調は妙にシンクロしており、二人はそれについて、少し笑った。

「ナガレ」
「ん?」
「正義のいみが分かったら、ゆまにもおしえてくれる?」
「ああ、分かったらな。でも、何時になるか分からねぇぞ?」
「いいよいいよ!気長にまつからっ!」
「ひょっとしたら一生…つぅか、永遠に分からねぇかも」
「それでもいいよ」

えいっ、と一声掛けると、ゆまはベンチより跳ね、自らの足で地面に立った。
そして、ベンチに座るナガレを見据えた。
青い眼は、射抜くような視線をしていた。

「ゆま。ずっと一緒にいたいよ。ナガレとも、キョーコとも」

彼の姿が、青い眼の中に映っていた。
その中に映る彼は、水晶の牢獄に囚われた、囚人のようだった。

「そっか」

彼は、そう返した。
それ以上は、言葉を発さなかった。
ただ、再び彼女の頭に手を伸ばした。
治りかけの傷で埋め尽くされた手の甲の下で、青い眼の元から一筋の涙が頬を伝った。
彼は、それに気付かないふりをした。
幼子も、それを見せまいとしていた。

自身の願望は叶うものではないと、心の何処からか去来した声が彼女に告げていた。
涙は、そのために零れたのだった。

825 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/18(土) 06:37:26.77 ID:Dt/iWR0d0.net
「ゆーーーーぅうううーーーーじいいいいーーーーーん」


虚空より響いた叫びは、彼らの心境を完全に無視していた。

「ゆま、下がれ」

彼の指示に、ゆまは無言で従った。
振り返ったナガレの眼には、黒炎が宿っていた。獄炎とも言った。
そこに、黒い影が去来した。
その前に、赤い影が奔った。

「何だ?」

鋼の声で訊いたナガレの顔に、数滴の紅が掛かった。
頬の傍らを抜けた鎌が、彼の左頬を浅く裂いていた。
だが、紅の発生源はそこではなかった。
彼の右手の先から、それは来ていた。
そこには、赤い布で巻かれた赤い玉があった。
そこに、彼の拳が半ばほど突き込まれていた。
紅は、その隙間から噴出したものだった。

黒い奇術師風の服装が、赤い玉からぶら下がっていた。
呉キリカの身体が。

「はがはがはむ」

赤布で顔面をぐるぐる巻きにされ、顔の何処かに拳を突き入れられたままの、キリカの言葉だった。 

「何?」

その言葉に、ナガレは応じた。
シュールな光景どころか、布の内側の事を考えれば狂気的な絵面だった。

「杏子が腐れ洗脳参謀を半殺しにして、今も野郎を追跡中?原因は?」

それに、また似たような音が返ってきた。
先程と同じく、彼はそれを解読した。

訳ではない。
思念による会話をしていたのだった。
口に出していたのは、まだ慣れていないためだった。
また杏子相手のそれとは、仕様が異なっているらしかった。

826 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/18(土) 06:41:17.84 ID:Dt/iWR0d0.net
「そりゃキレるだろうよ。
 てか、なんで一緒に行動してたんだよ。で、俺にそれを解決しろと?」
「いや、全く。あっちは勝手にやってればいいよ」

明瞭な発音と共に、布は破砕された。
それより一瞬早く、彼の手は下がっていた。
砕け散る赤布の霧の中、にんまりと笑ったキリカの顔があった。
傷跡は無論、毛筋の欠片も残っていない。

「暇だから、あーそーぼー♪」
「昼間から何ほざいてやがる。それに、俺は暇じゃねぇ。ゆまと遊んでる」
「ふぅん…なるほど。そうか、そういうことかぁ」  

色気を湛えた瞳でナガレを一瞥すると、キリカは跳んだ。
一瞬遅れ、ナガレの拳が空を切った。
何かが焼け焦げる匂いがした。
キリカの黒髪が、数本寸断されていた。
それだけだった。

キリカ本人は、既に彼の背後にいた。

「ねぇねぇ友人。どんな感触だい?」

愉しげに、キリカは訊いた。
赤い舌を、淫らにも見える動きでくねらせつつ。

「布で、包、まれた蛇の腹か、ナメクジって、とこ、だな」

左手が彼の頸に絡みつき、右手が彼の胸の前を這っていた。
当然、彼女の胴体は彼の背に密着していた。
巨大な双球が、多量の弾力性を維持しつつ大きく経込んでいる。
彼の耳元での囁きも、甘ったるい発音と匂いが纏わりついていた。
だがそれは、性的な誘惑ではなかった。

彼女の行為は、冥府への誘いだった。
彼女の両手には、地獄の万力に等しい力が加えられていた。

「あはは。面白い喩えをするねぇ。友人は博識だね。素晴らしい」
「てめぇこそ、昨日、つうか今朝の話を、忘れてるみてぇだな」
「だから、仲間なんだからこうして遊んでるんじゃないか。友人はうっかりさんだなぁ」

並の人間ならとうに(触れられた途端に)、強風で朽ちる枯れ木のように砕けているはずだが、
彼は激烈な圧迫感と激痛だけで済んでいた。
骨も筋肉も、損傷には至っていない。

827 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/18(土) 06:46:42.79 ID:Dt/iWR0d0.net
「君、佐倉杏子とつるんでるところからして、
 なんとなく、そーいうんじゃないかぁーっと思ってたんだ」
「……怒らねぇから、言ってみな」

その途端、キリカは背筋に何が奔るような感覚がした。
それは原始的な直感による危険信号であったのだが、彼女はそれを無視した。
それよりも、その先が気になっていた。

心中で紡いでいた言葉を言えば、彼がどうなるのかを。

「君って、多分ロリコ」

彼女は、思考の最後の一文字を言う事が出来なかった。 
というよりも、明確な思考は其処で途切れた。
彼女が最後に記憶したのは、

「友人が何らかの技らしき、大袈裟気味な言葉を叫び」

「そのとき空は青く、まるでそこに吸い込まれるようで」

「そして友人と世界が逆さまになっていて」

「遠くで翠の眼が自分を睨んでいた」

という断片的な事象だった。

「…気絶はすんのか」

肩で息をしつつ、ナガレは大の字で横たわる魔法少女を見下ろしていた。
気絶の影響か、直後に普段着のキリカへと姿が変化した。
どこか制服っぽい、あのやや奇抜な服装だった。

「魔法使えば、いや、ちょっと本気出しゃあんな布切れ余裕で避けれるだろうによ。
 俺を何だと思ってやがんだ。面白い玩具かっつの」
「どうするの?」

離れていたゆまが、ナガレに駆け寄ってきた。

「…よくねてるねぇ、このおねえちゃん」
「ああ」

悪影響があっては、という考えのもと「ムカつく」とは続けなかった。
気絶したキリカは、安らかな眠りの表情を浮かべていた。
底の、というより得体が知れない女だと、ナガレは思った。

828 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/18(土) 06:50:58.05 ID:Dt/iWR0d0.net
「こういう奴には……やっぱこれかな」

そうごちた時、彼は己の右拳を見ていた。
何を考えているのか、そこにあったのは懐古の視線だった。

「ま、とりあえず片付けるか」
「どうやって?」
「針金か鎖で縛って回収だな。人目に気をつけねぇと」

布袋にでも入れて、と彼は続けた。
危険すぎるビジュアルだったが、特に気にしている様子もない。

「夜用に今度、棺でも作るか。ヴァンパイアファングとか言ってたしよ」

と、割と真面目な口調で言った。
視線はキリカの頭から足の爪先まで、そして肩幅を見渡していた。
冗談では無いらしい。

「ねぇねぇ、あれなんてどうかな?」

ゆまが指差した先の物体を視認した途端、ナガレは唸った。
少年の唸り声に、

「あれをくさりに巻いて、いかれおねえちゃんをしばるって、いい考えじゃないかなっ?」

の声が続いた。
幼子の人差し指は、公園の隅に張り巡らされた、野犬の避けの有刺鉄線を指していた。

確かに理には叶っていた。
そして、残酷にも過ぎていた。

ゆまのアイディアを撤回させるために、
彼が彼女を説得するのに要した時間は20分を越えた。







つづく

829 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/18(土) 07:03:58.32 ID:Dt/iWR0d0.net
ここまでで
原作読む限り、ゆまちゃんはややメンヘラ気味

関係ないけれど、久々に初代ゲッターロボの漫画を読んだら
大雪山に調査に向かった時のリョウの格好がラフすぎて思わず笑った

830 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/18(土) 07:19:19.88 ID:+9vCNgDBa.net


>>829
そのあと墜落して脱臼してるもんなw気軽過ぎる

オリゲタ小説書いてた人が渋でイケメンぽくなったニオンを描いてて草生えたわ、
てよく考えたらライフクロスの人だったな

831 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/18(土) 08:01:23.08 ID:Dt/iWR0d0.net
あのパイロットスーツ、特に上半身のはボディペイントかってくらいに厚みが感じられないんだけど、
結構頑丈なんだろうか
というか、作中で上半身裸の状態で乗り回してるところを見ると特に問題がないのだろうか(少なくともあの連中には)

上半身裸で思い出したということで、少しアレな話だけど
ニオンの攻撃による早乙女研究所半壊状態での出撃の際の

隼人「よしリョウいくぜ ここまで来た以上考えるのはよせ」
↑自分の上半身の服を破り捨てる隼人+汗だくで深刻な表情をしている竜馬

は、ここだけ見るとかなり危ないシーンだ

832 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/19(日) 16:37:54.14 ID:iCcLFMZ30.net
>>819
食中毒もといゲッター線照射障害不可避
ゲッター線で汚染された食物を摂取したら、漫画版真ゲの博士みたいになりそうだ

それはそうと、偽書でリョウが食ってた餃子味の魚はちょっと美味そう
ビジュアルがアレすぎるけど

833 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/21(火) 06:49:09.70 ID:3UqDnzBe0.net
偽書もその内、スパロボ参戦しねぇかなぁ
昔のスパロボて真ゲッターのデザインが新規で描かれたみたいに、他形態のダークネス化とかやってほしいもんだ

834 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/21(火) 07:29:43.01 ID:PGAuKNx/a.net
>>833
賢ちゃんが亡くなってるから限りなく難しいだろうな

835 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/21(火) 19:04:03.99 ID:3UqDnzBe0.net
ああいや、西川先生が新しくダークネス化のデザインやってくれないかなと思ったもんで
ゲッター號で描かれなかった真2の下半身や真ゲッター3を、スパロボ参戦を機に石川先生が描いてくれたみたいにってことで

西川先生といえば、この人アニメーターもやってたんだな
一作目の方の吸血鬼ハンターDのスタッフとしてクレジットされてて驚いた

836 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/22(水) 19:19:32.50 ID:cbb86ufA0.net
今更ながらゲッターロボオリジナル版の巻末コラムを読んだけど、
ゲッターロボって現状に加えてあと三つの形態になれる可能性があったのか…

平凡な日常いきます

837 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/22(水) 19:24:42.03 ID:cbb86ufA0.net
「ひ…ひ…ひぃっ!」

ゴミが散乱した、薄暗い路地裏を黄色い影が疾駆していた。
少女の口からは、唾液と喘鳴が間断なく溢れていた。

「ひゃあっ!」

情けない悲鳴と共に、優木は頭から転倒した。
左足に突如生じた、急制動によるものだった。

「げぇっ!げっ!」

運悪く口の中に飛び込んできた汚物を、優木は急いで吐き出した。
出したものは、見なかった事にされた。
口内に充満した味覚は、芳醇な腐敗臭を伴っていた。
腐敗した食物だけマシだったと、優木は思う事にした。
味覚を遮断する、という思考は浮かばなかった。
心中に広がる、莫大なる恐怖によって。

「テメェさぁ」

どこか舌足らずな口調に、じゃりんという金属音が重なった。
直後、優木の身体が宙を舞った。
力の根源は優木の左足首にあった。
魔力で出来た、黒い鎖が巻かれていた。

振り回される優木によって生じた風が、無数のビニル袋や紙屑を舞い上がらせた。
それらとすれ違い、優木の身体が地面に激突した。
衝撃により痺れる頭を持ち上げる優木。
見上げた先に、佐倉杏子の顔があった。
少女の顔には、この世の全てに愛想を尽かしているかのような不機嫌さが表れていた。

「本当に弱ぇな。ちったぁ鍛えろ」
「あんた、仲間に、こん、な、ひどい、ことを」
「その仲間のあたしを洗脳しようとした奴は、どこのどいつだったっけ?」

己を見上げる優木に、杏子は凶悪な笑みを送った。
威嚇中の猫科動物のような顔をしていた。

「ええと、『ざまぁみろ!これでテメェは私の忠実な部下ですよ!』だったっけ?」
「ひぃっ!」

這いながら後退する優木と、歩み寄る杏子。
尚、優木とは逆に、杏子は槍こそ顕現させてはいても、素の姿のままだった。
杏子にとっての多少の身体強化は、優木にとっての魔法少女としての力を上回っていた。
単純な力関係にしてみれば、野兎と獅子の対比にも等しい。

838 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/22(水) 19:30:57.29 ID:cbb86ufA0.net
「『風見野の魔法少女のニューリーダーはこの私、優木紗々で決まりなんですよぉ、くぅっふっふぅ〜〜』」

声真似は、よく似ていた。
但し、オリジナルの場合は歪んだ笑みが顔に描かれていたが、杏子の顔には嫌悪感が刻まれていた。

「はっ、『ニューリーダー』か」

そう言うと、杏子は両手を伸ばした。
と、優木が認識する前に、両手が獣のそれのように、優木の細首を荒々しく掴み引き上げた。

「やっぱりテメェ、あたしら以外の他の連中にもちょっかい出してんのか」

睨みあげる杏子の視線を、優木は逸らそうとした。
万力に等しい力によって、それは果たせなかった。

「…こんなことして、キリカさんが黙っちゃいませんよぉ?」

可能な限り、そちらを見ないようにしつつ、優木が囁いた。
口元に薄っすらとした優越感が浮かんでいるあたりに、この少女の性格が滲み出ていた。

「ここにいねぇ奴に、何が出来る?」
「テレパシーで」
「試せば?」

救援を発信するまでに、佐倉杏子は何をするのか、そして自分は何をされるのか。
優木の心に恐怖が湧き立つ。
だが、恐れの泡の中には希望もあった。
黒い魔法少女の足元、己の吐き出した血潮に沈む佐倉杏子の姿が優木の心の中に浮かび上がった。
どちらを取るかの答えは、きっかり一秒後に出た。
彼女にしては、熟考に値する時間であった。

「おい、てめぇら」

力の発生と思念の放出を、その声が打ち砕いた。
脳内に響いたそれに優木は困惑し、杏子は舌打ちを放った。
同時に、優木を力強く投擲しながら。

839 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/22(水) 19:36:54.10 ID:cbb86ufA0.net
「小競り合って無駄なエネルギー使ってねぇで、魔法少女の本分果たせよ」
「うるせぇ、クソガキ」

悲鳴を上げて飛び荒ぶ優木の声が一瞬断絶し、肉が潰れる(轢死体が生成されるようなとも)ような音が鳴った。
杏子の鎖はまだ、優木に結び付いている。

「そう言うテメェは何してやがんだ?まさか、ゆまは放置か?」
「そう疑んなよ。一緒に遊んでる。ついでに、今は一緒に工作作業中」
「今日は何を造ってんだ?椅子か?棚か?」

彼には時折、こういう事をする趣味というか習性があると、杏子は認識していた。
因みに、先には杏子の旧寝床であるソファの改修がされていた。

だが、破損箇所が修復されていたのはいいのだが、座席の押し加減を誤ると内側からナイフの群れが飛び出す仕様にされていた。
彼の説明中に、それを振り切りソファに飛び込んだ杏子にも責任はあったが。
そこで怪我はしなかったが、直後に行われた二人の激戦にて、両者は散々に打ちのめされた。

元々は不埒な侵入者の撃退や訓練兼喧嘩のギミックとしてのものだったが、
ゆまが来てからはそれらの仕組みは撤廃されていた。

それはそれとして。
余計な改造はともかく、仕上がり良質だったので、杏子は少しだけ期待していた。
理由は、互いに所有している魔法少女系の書籍が邪魔になってきたからだった。

「棺桶」

何を言われたのか、杏子が理解するのに5秒ほどかかった。
それ以上の言及はしなかった。
疲れるのと、入れ物には違いないと自分を納得させたためである。

「怪我には気を付けろよ。勿論、テメェのコトじゃねえ」
「分かってる」
「もしもゆまに怪我させたら、その十倍の程度の傷をテメェの全身に刻んでやる」
「大丈夫だ。ライオンに噛まれても大丈夫な手袋と作業服、子供用の溶接面を着けて完全防備してある」
「…映像をよこせ」

あいよ、の声と共に杏子の視界に別のものが入り混む。

840 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/22(水) 19:40:57.30 ID:cbb86ufA0.net
「ナガレは、はつめいかさんだねっ!」

通常の世界を薄っすらと背後に透けさせつつ、
全身を先の説明のものと思われる装備に身を包ませたゆまの姿が現れた。
薄灰色の作業服らしき姿が、何故か妙に似合っていた。
そして、子供用溶接面なる代物には、子供というか少女らしさをアピールしているのか
頭部の左右に猫耳のような意匠が施されていた。
可愛いと思えたのは、そのせいかもしれなかった。

「…まぁ、ゆまが楽しそうにしてるからいいや。
 じゃ、テメェの眼ん玉引き抜くか、回線を閉じるかしな。あたしとしては、前を希望」
「お前のでも構わねぇけど?ついでに、野郎相手にその言い方は誤解を招くぞ」
「はぁ?何が?」

ならいいや、と疲れたようにナガレが言うと、陽炎のように彼の視界の中のゆまは消えた。
消え行く幼子のその背後に、棺と思しき造りかけの物体が横たわっていた。
木目を晒している内側に既に、キリカらしきモノが収納されていたのはこの際、良しとした。

「洗脳参謀と仲良くしろとは言わねぇけどよ。もう少しなんとかならねぇのか?」
「あたしとテメェが仲良くなれるか?それと同じさ」
「最近は結構まともだった気がするんだが」
「気の迷いさ。つまらねぇことほざくな」
「なんかやたら攻撃的だな」

しばし、ナガレは考えた。
そして、優木に思念が伝わってないと見ると切り出した。
酷く、疲れた様子で。

「ひょっとして、そういう日か?」
「あ?なんのことだよ」
「男の俺が言うのもなんだけど、結構辛いと聞いてる。
 そういう時は連携にもズレが出っから、前以て言ってもらえんなら、合わせるようにする」

杏子の回答はすぐには無かった。
当然だなと、彼は思った。
責任を取る必要があった。

「いや、言い方が悪かったな。すまん」
「だから、何だって?」
「え?だから、お前」
「は?何の話だか分からねぇ」

再び、沈黙が降りた。
少年は気まずさに、少女は理解不能による困惑によって。

「気にするな。俺も忘れる事にする」

更に疲労した声でナガレは言った。
不慣れな事はするものでは無いと、その声は告げている。
彼自身に対して。

841 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/22(水) 19:44:56.91 ID:cbb86ufA0.net
「変な野郎だな。エロ本でも拾ったのかい?」
「それは分かるのか。いや、拾ってねぇけど」
「テメェ、本気でどうしちまったんだ?呉にやられたのか?」

そこで、ナガレはぐっと唸った。
背中にまだ残る感触は、未だに彼を苦しめていた。
欲情にではなく、単純な嫌悪感として。

「まぁ…それはそうとして、こないだのはどうする?出掛ける件」
「今訊くコトか?」
「いつもみてぇに夜に会話するのは面倒だ」

それもそうだと、杏子は思った。
特に今日、というか今朝は色々あったコトもある。
今日はたっぷりと惰眠を貪りたかった。

「ちょっと待て。今メモの準備する」

尻のポケットから、小さいメモ帳を取り出すと同時に
杏子の右手に魔力が集約した。
赤い光が寄り集まり、一本のペンとなった。
形状には、彼女の槍の面影があった。

「言いな」
「俺の予定だが、明日はバイト。
 明後日は魔女狩り、その次と次もバイトだな」
「5日目は?」
「キリカと試合、ということだが、実際は決闘だろうよ」
「精々頑張りな。負けたらぶっ殺してやる。
 で、残り2日が空いてるってことでいいか?」
「ああ」
「なら7日目で決まりだね。多分前の日はテメェ、ボロボロになってるだろうし」
「だろうな」
「もしかして、その為の棺桶?」
「入るのは俺じゃねえけどな。見たかもしれねぇけど、吸血鬼もどき用だ」
「いっそ一緒に入っちまえば?埋めてやるぞ」
「言ってろ。じゃ、そういうことでな。遅くなんなら連絡よこしな」
「うるせぇ。
 勝手に先に飯食って寝てろ。んじゃ、ゆまによろしくな」
「おう」

そこで、交信は終わった。
さてと、と呟き、杏子は槍を持った手を引こう、として止めた。
獲物は既に、近くに来ていた。

獲物の傍らに、影を落とす巨大質量があった。

842 :流れ者達の平凡な日常:2017/02/22(水) 20:01:08.17 ID:cbb86ufA0.net
「あんたら」

きっ、きっ、と鳴く不細工な魔女が居ることで、優位性を覚えたらしく、
口調に嘲りの成分が混ぜられていた。

「本当は仲いいで」

そこで優木の顔は歪んだ。
咄嗟に巨体が手を伸ばし、優木の帽子の端を抑えた。
優木を盾にしたようにも見えた。

だがそれも、先程の投擲とは比較にならない速度と衝撃によって吹き飛ばされた。

「はりけーんだか、たいふーんだか、それにすとーむ、だっけか」

頭痛を感じつつ、杏子は呟いた。
魔女の巨体に押し潰されつつ、優木は彼方で輝く赤光を見た。
光は、佐倉杏子の姿をしていた。
その中で特に輝く光が3つあった。

杏子の胸の宝石と、幼めの顔に穿たれた双眸は、血潮もかくやというほどの赤を放っていた。
宝石はともかくとして、眼から生じているそれに、優木は精神的な失調さえ覚えていた。
正気を保てたのは、視覚を伝える眼球が半ばほど破壊されていたためである。
その証拠に、眼球の再生と共に優木は意識を失った。

「クソガキが。こいつをあたしに教えたコトを、たっぷりと後悔させてやる」

激烈な頭痛に耐えながら杏子が呟いた一言と、彼女がその時に浮かべていた凄絶な表情は、
眠りという安息に誘われた筈の優木に、地獄の様な悪夢を見せる原因となった。





つづく

843 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/22(水) 20:09:32.69 ID:cbb86ufA0.net
ここまでで
久々に口喧嘩

漫画版まどかを読んでて思いついたことだけど

杏子「あの坊やをモノにしてぇってんなら簡単さぁ。テメェのアレでも見せてやら、大喜びよ、きっと」

少なくとも原作の四肢破壊提案に比べたら平和だ(失敗したら即魔女化しそうだけど)

844 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/23(木) 05:28:32.01 ID:naQ/6osKa.net

スパロボV見たけどゲッターは多少新規カット入ってるけど基本的には第3次Zの使い回しか
ストナーの発射モーションは上に持ち上げて振り落とすバージョンになってた

845 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/23(木) 06:30:17.10 ID:uCgNlVn60.net
ニルファやサルファの時と同じ感じか→ストナー

846 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/23(木) 06:47:47.68 ID:naQ/6osKa.net
>>845
それだ

847 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/23(木) 10:09:52.69 ID:W1sZCpoha.net
ストナーなら、個人的には初代αの演出がすき

848 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/23(木) 17:46:42.25 ID:PRpdPfHMa.net
>>847
同意
真ゲ全形態のモーションが一番いいのはWだな

849 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/23(木) 18:20:52.04 ID:uCgNlVn60.net
ストナーを発射した後の翼の動きが格好良すぎるな
バルディエルを瞬殺した時のインパクトは忘れられない

更に驚いたのは、外伝でバット将軍が乗ってきたところだけどね…

850 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/23(木) 18:30:32.08 ID:lgESfPAha.net
>>849
どうだ?真ゲッターロボを敵にまわした気分は?

851 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/23(木) 18:55:41.86 ID:uCgNlVn60.net
ストナーサンシャイン使う時にも特殊セリフあった気がする
それと、結構打点高めの攻撃を受けると
「心臓が…」
とか言ってたような
細かいなぁ

852 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/23(木) 21:04:29.07 ID:uCgNlVn60.net
気になったので、ちょっと動画観てきた
身体を溶かしながら真ゲッターを操縦するバット将軍が凄まじすぎる
ゲームだから仕方ないけど、作中での真ゲッターが異常な程に強いのはゲッター線がそれに応えたのだろうか

自分は未確認だけど、それをネタにしたアンソロジーがあるとのこと
内容はバット将軍を洗脳して自軍に加えようとする話だとか
外道すぎる

853 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/24(金) 06:56:08.56 ID:jdUKzc5R0.net
真ゲッターロボの発掘を行ったメカザウルスや恐竜兵は、見つけた時にはたまげただろうなぁ
掘り起こした瞬間、何人かドワォしてそう

うしおととらの「混ぜるな危険」が竜馬とゲッター線の関係に聴こえてきて草生えた
特に新ゲの

854 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/25(土) 00:04:49.71 ID:YD1bSbA80.net
友人と漫画版真ゲッターロボを読み返したけど、
舞台が主に研究所っていう閉塞感、ゲッターエンペラーの不気味さ、
狂気に陥っていく博士に言葉を囁くゴールとブライの幽霊とか、
これはロボット漫画というかホラー漫画に近い気がする

855 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/25(土) 05:44:21.73 ID:FQ4+2WiUa.net
スパロボVでようやく勇壮きたな
真ドラゴンいたけどまたファイナルトマホークなしかよ・・・
つか全部第3次Zの使い回しでがっかりしたわ

856 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/25(土) 06:16:30.14 ID:YD1bSbA80.net
勇壮いいよね
個人的に、地上から真ドラゴンが現れたときが一番好き

幾度となくネタにされてるけど、あんな超かっこいい演出で放ったストナーサンシャインが
破壊したのはゲッタードラゴンの顔と末端部分を少々ってのは…

857 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/25(土) 11:10:18.47 ID:YD1bSbA80.net
スパロボVのダイナミック系の戦闘シーンを見たけど、
想像以上にZEROが凄まじかったな

それと、○○○○はご愁傷様だな。ホントに

858 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/26(日) 08:49:38.96 ID:wYzW05aha.net
スパロボVでエヴァのシンジ、パナージ、ハサウェイが竜馬の弟子になってて顔中草まみれや

859 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/26(日) 09:40:40.14 ID:ALkLsj+Ca.net
ええええ…
いや、αでもシンジくんやらの若い連中がスーパー系の皆さんの影響で逞しくなるのはあったけどさ…
シンジくんなんて、そのせいかサルファで性格が強気になってるし

確かチェンゲの竜馬も空手やってたみたいだし、これは鳥龍館不可避ですねぇ

860 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/26(日) 09:55:33.53 ID:wYzW05aha.net
クシィーガンダムの戦闘演出でゲッター機動してるのがよおく分かったわw

861 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/26(日) 09:59:32.35 ID:ALkLsj+Ca.net
真ゲッター的な機動といえば、マジェプリの機体もそんな感じに動いてたな
ああいう慣性を無視した動きって、変態機動とか呼ばれるんだっけか

未完成だけど、スパロボの戦闘シーンやら漫画版のゲッター読んでたら
小ネタで一つ書けそうになってきた
書けたら落とそうと思う

862 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/26(日) 21:05:15.70 ID:BZZqHny80.net
前から少し言われてたけど、けものフレンズはゲッターと親和性が高そう
かばんちゃん、サーバルちゃん、に加えて竜馬のジャパリパーク探検隊御一行様ということで

863 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/26(日) 21:15:49.54 ID:FIhq4Tpk0.net
スパロボはいいよね 好きなキャラがいろんなキャラとしゃべるのを見てると
いつの間にか自然とグッズが増えてロボ全般に詳しくなってる
見事なまでのロボオタ製造機だよなぁ

小ネタ 地味に期待してるよ

知り合いからマジェプリ勧められたけどまだ見てなかったな
ロボのデザインは好みだしゲッター機動あるなら見てみようかな

864 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/26(日) 21:20:11.42 ID:FIhq4Tpk0.net
>>862

かわいい かわいい いろいろ濃い

どの竜馬も意外と仲良くできそうなのが草不可避

865 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/26(日) 21:24:06.86 ID:BZZqHny80.net
戦闘も結構派手だし、主人公連中の掛け合いが見てて面白い作品だと思うよ→マジェプリ

866 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/26(日) 21:29:06.02 ID:BZZqHny80.net
かばんちゃん「えぇと、これは…」
ラッキービーストくん「これは、インベーダー、だよ。セルリアンより、攻撃的、だよ」
チェンゲ竜馬「こいつが有機体ならブッ殺す!メカならブッ壊す!」
サーバルちゃん「えー!なにー!難しい言葉使ってて、すっごーい!」
かばんちゃん「でも、なんかうねうねしてて危ないですよぉ!」
新竜馬「ああ、だがな!敵にケツ向けんのは性に合わねぇんだよ!!」
サーバルちゃん「うわー!もう一人増えた!なんで!?すっごーい!」

867 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/26(日) 22:16:05.43 ID:s9et1Ecw0.net
こんなもんがあったな
ttp://i.imgur.com/4mUChAd.jpg
ttp://i.imgur.com/y8bUdKf.jpg

868 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/26(日) 22:44:00.05 ID:BZZqHny80.net
融合しようがしまいが、サーバルちゃんはそのままの思考に見えて草

869 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/26(日) 22:47:00.38 ID:FIhq4Tpk0.net
画像見た そうか そうだったのか
ゲッターとはフレンズとは これはひどい(ほめ言葉)

>>866
分裂なんて物理法則もあったもんじゃねぇな
ツッコミどころしかないせいで笑い死ぬかと思ったw
特にインベーダーもパークにいる世界とか笑うしかない セルリアン逃げて

870 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/27(月) 05:40:12.67 ID:YXGQ4bzM0.net
アルパカちゃん「よぉおこそぉおおお、じゃぱりかふぇええええ!」
新竜馬「よお、久しぶりだな!」
アルパカちゃん「あああ、りょおおまさぁぁん!あいいたかぁったよおおお!」
新竜馬「神々の連中が手強くてな。ま、とりあえずビールで」
アルパカちゃん「かしこまったよぉおお!でも、今充電中で火は使えねぇから、料理はできねんだぁ…」
新竜馬「エネルギーならここにもあるぜ」
→寄せ集めゲッター
アルパカちゃん「おお!これならばっちしだよおおお!ちょっとまっててぇ!この前ぇ、小っちゃいりょおまさんのフレンズに食材を色々もらったんだぁぁ」→歯ブラシ付きの餃子味の魚等など

871 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/27(月) 05:50:59.25 ID:YXGQ4bzM0.net
チェンゲ隼人「3号機、サーバル!お前はレバーを握っているだけでいい!」
サーバルちゃん「ねぇねえ、これ、どーやって動かすのー?」
かばんちゃん「サーバルちゃん、レバーは握るだけで」
サーバルちゃん「みゃ!みゃ!うわーっ!  たーのしーーーー!」

872 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/27(月) 05:58:26.06 ID:YXGQ4bzM0.net
バット将軍「ゴール様、完全に迷ったようです」
ゴール様「うぬぅ、地下迷宮とは姑息な人類どもめ」
ガレリイ長官「ゴール様、あそこに何者かがおります!」
ツチノコ「ああああ!何してんだおまえらあああ!?」
ゴール様「シャベッタアアアア!!!」
バット将軍「何者だ!貴様!」
ツチノコ「見て分からねぇのか!ツ!チ!ノ!コ!だ!よ!」
ガレリイ長官「ツチノコ!?」
ゴール様「何だ!?知っているのか」
ガレリイ長官「ツチノコとは、マグマの神々の言葉で「最も尊いもの」とあります」
バット将軍「とすると、あれは、あのお方こそが」
ゴール様「我らが神、大魔神ユラー様!?」
ツチノコ「お前らぁぁ!ここがどんなに重要な遺跡か、分かってんのかぁぁあ!?」
ゴール様「お許しください、ユラー様!そしてどうか、我々をお救いください!」

873 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/27(月) 18:00:12.50 ID:YXGQ4bzM0.net
勢いで書いた

フレンズたちと融合してる慎一なんていいかもしれない
多分、このままじゃ自分もフレンズになっちまうと危険視して、
序盤で切り離して生身で親父に挑むことになるだろうけど(OVAの時みたいに)

874 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/28(火) 19:23:03.00 ID:m4kVN02Pa.net
ハシビロコウちゃんがゲッターらしきものを操縦してるイラストがあって草

875 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/02/28(火) 22:46:24.34 ID:KU9nV/Jq0.net
ハシビロコウちゃんはゲッターチームだった?
カバンちゃんとサーバルちゃんの三人でボスに乗ってセルリアンに
説得(物理)かましていくアニメですねわかりますん

ゲッター汚染ならぬフレンズ汚染の感染力凄いな。大量にあって笑った 
ここがジャパリパークなんだね!すごーい!

876 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/01(水) 06:10:40.04 ID:9Aa6NhqAa.net
どわおフレンズなるMADも出来てたしね
その内、サーバルちゃんの声で爪を振り回す隼人の動画も作られそうだ
「みゃみゃみゃみゃみゃ!」とか叫びながら鬼化した部下を惨殺する隼人とか

遺跡とか絶滅とか不穏なワードが出てきてるし、
けものフレンズの世界は聖ドラゴンがエンペラーになるために外宇宙に出たあとの
忘れ去られた地球の物語だった…とかの妄想が出来るかもね

877 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/01(水) 19:58:55.61 ID:sUNxlL2B0.net
870の続き
ツチノコ「あいつら(ハチュウ人類)…絶滅してなかったのか…」

けものフレンズ見てて思ったけど、連中の体力って異常じゃないかと思い始めた
多分、ゲッターの衝撃には耐えられると思う(操縦出来るとは言っていない)

878 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/02(木) 17:36:27.29 ID:rVbegmDxa.net
スパロボVのマジンガーZEROつええ、と思ったら素のマジンガーの時点でかなり強いな

ZEROの今回の扱いって、ある意味
テレビアニメの連中が真ゲッターを乗り回してた頃のそれに近い気がした

879 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/02(木) 22:35:44.73 ID:7If5GYdj0.net
そういえば、隼人の校しゃで隼人を襲撃したのはカメレオンのフレンズだったな

設定によれば、オスだろうが問答無用で少女化させるとか、サンドスターが怖すぎる
インベーダーを恐竜に変貌させた時の真ゲッターのゲッタービームみたいだ

880 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/03(金) 17:36:00.83 ID:qsUSvONga0303.net
そんなに新しい話題でもないけど、ニコ動の「地上に舞い降りた天使たち」
をタグ検索すると3と4位が竜馬無双シーンな件

まぁ、天からの使いみたいなものかもしれないけどさぁ…

881 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/03(金) 22:51:35.76 ID:F8MHHOsR0.net
ゲッペラー様は宇宙にいるわけだ。宇宙ってことは地球から見れば天 あとは分かるな?

冗談はおいといて、天使のような人っつったら女性思い浮かべるだろうし、言いたいことはよくわかる 分かるんだけど
どっから説明したらいいのかわからないけど、結論から言えば天使ってのはもともと男だよ
ここでリメイクゲッター描いてた人が題材にしてたソドムとゴモラの原典に初期の天使の性別がわかる記述がある


〜こっからゲッターキャラ交えて出来るだけ分かりやすい説明〜
いろいろとひどい上にアーッな話なんで読みたくなかったら飛ばしてよし〜

イスラエル人の聖典「創世記」の一説「ソドムとゴモラ」改変

いろいろあって町を「ドワォ」することにしたゲッペラー様
けど預言者にしてやった早乙女の爺がしつこく「やめろ」ってとめるんで
ちょっとお前ら様子見てこいとばかりにゲッターチームの残り二人を
天からの使者もとい「天使」として送り込む。
んでそのまちに住んでた達人さんのお家にとめてもらおうとしたところ
どっからか沸いたヒャッハーな奴らが

「おうここにイケメンが来ただろケツ出せや」

と乗り込んで来たため問答無用で町ごとドワオされました

めでたしめでたし

的な記述があるんで初期の天使が男なのは確定だね


こんなひどい内容が聖典だなんて、ユダ公ってのは救いようが無いな(感心)
内容を書き込んで無事でいられんのか不安だわ

けどこれだけは言える イスラム教なら即死だった



>>879
お茶吹くとこだった フレンズってつけるだけでなんでも破壊力が増すな
ある意味ゲッター線みたいなとこあるもんね
てことは竜馬たちがコラボで出るとしたら強制女体化……いやなんでもない

882 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/03(金) 23:13:09.43 ID:qsUSvONga.net
ええ…

神つながりになるけど、久々にOVAの魔獣戦線を見返した

信じられないんだが、慎一がゴジラらしきものと戦ってるシーンがあった

バルビア博士の病院で実験用魔獣と戦ってるシーン、
魔獣と戦う慎一とゴジラ(体格と背中の背びれからして間違いなさそう)が戦う場面が一瞬映る
因みに、戦いの結果ははっきりしない
円盤持ってる人またはつべで見つけた人は見てみて、どうぞ

883 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/04(土) 06:45:37.42 ID:cNcsSUBea.net
>>881
作者というかキャラデザ関係でケロロ小隊がけものフレンズ世界に行ったこともあるとか
その際、サンドスターの影響で少女化したそうだゾ

あの連中、見た目は可愛いけど年齢的にはおっさんにはなってないとしても
割りといい歳な感じが…

884 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/04(土) 23:10:18.04 ID:DBJ1fNwx0.net
ソドムとゴモラって、かなり堕落しきった街なんだっけか
宇宙長屋ばりにお下劣な場所だったんだろうか

885 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/05(日) 09:03:12.45 ID:8a3j5RSF0.net
魔獣戦線で親父が創ろうとした魔獣はフレンズに似た外見してて、

源三「お前の失敗が新しい成功を生んだぞ。見ろ!」

とか言って慎一に見せたのが喋り方を含めてサーバルちゃんみたいになった静江さんだった…という妄想をした
…これはこれで怖すぎる

平凡な日常いきます
規制食らったら避難所に落とします

886 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/05(日) 09:08:27.96 ID:8a3j5RSF0.net
「何してやがる?」

帰宅した直後、開口もとい開思一番に佐倉杏子は思念でそう言った。

「テレビ観てる」
「見りゃ分かる」
「裏に捨てられててな。勿体ねえから拾って直した」

廃教会内部の一角に、ナガレは座っていた。
しかも正座で。
言葉通りに彼の目の前には、やや古めの箱型テレビが置かれ、音と光を放っていた。
彼はそれを、片時も目を離さずに見つめていた。
ブラウン管の中で、少女達が異形相手の大立ち回りを繰り広げている。
例のごとく、魔法少女ものであった。

「思わずスルーしちまったけど、テメェ機械の修理なんて出来たのか」
「こう見えても、ちっとばかし得意でね。というか、得意になっちまった。ちなみに、電源はバイト先になんとかしてもらってる」
「バイトでパソコンの点検でもしてんのかよ?
 つか、テメェのバイト先って何かおかしくねぇか?普通、んなことしねぇだろ」
「俺にも色々あるんだよ」
「あっそ」

溜息と共に出された応えに、杏子は素っ気なく返した。
正直なところ、それよりも気になる存在が近場にあった。

「15年前に製作された名作、『魔法少女戦線』の新作、『魔法少女戦線the apocalypt』だ」

黒い棺から、その思いは生じていた。

「私の引きこもりがちなスクールライフも、これがあったから、多少成共救われた」

ご丁寧にも蓋に刻まれたネームプレートを見るまでもなく、中身は呉キリカであった。
テレビの正面にはナガレが。
その右隣には、キリカが詰め込まれた黒塗りの棺があった。
そして、ナガレの左隣にはゆまがいた。
彼の模倣ということなのか、こちらも正座をし、画面を凝視していた。
両者とも、キリカの発言を無視していた。

887 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/05(日) 09:12:11.80 ID:8a3j5RSF0.net
「むぅ、つれないねぇ。普通そこは、「そうか」ってぽつりと言ってさ、でもその内には
 私を追い込んだ苦悩に対する理不尽への熱き怒りの嵐がドワワォワーーッて湧き上がってるものでは?」

抗議と共に、棺の蓋がガタガタと鳴った。
言うまでもなく、不気味な光景だった。

「とりあえず、教えてくれてありがとよ」

キリカの抗議の10秒ほど後に、ナガレは返した。
ちょうど、二次元の魔法少女達が敵対する異形の群れを虹色の光に還元し終えたシーンだった。
画面内の少女達は歓声を挙げ、互いに抱き合っている。
よく見ればナガレの右手にはペンが握られ、左手の上に広げられたメモ帳にその切っ先を走らせている。
これもまた驚くべきことなのだが、精緻なイラストが描かれていた。
魔法少女達が退魔の閃光を放つ様子が、事細かに速筆で描画されている。

「デレたね、友人」

蓋のガタつきが、ビタリと止んだ。
代わりに、

「デ〜れたデレた♪ぶっあいそーぉな、ゆぅーじんがデ〜れ〜た〜♪」

妙にテンポの良い歌らしきものが発生しはじめた。

「でっかいおめめと、ちゅーせーてき〜な可愛いお顔〜♪わ〜たし〜をい〜じめる〜邪悪なゆ〜じ〜ん♪」

普段なら、可愛いときた時点で彼は相手に躍りかかっていた。
それが、無かった。
彼はひたすらに画面を観続け、ペンを走らせている。

888 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/05(日) 09:15:18.72 ID:8a3j5RSF0.net
「め〜ざすは悪い〜神々とか悪魔とか、他には適当に鬼とか虫とか、ヘビやトカゲや葉っぱや草とか色々なの〜〜♪」

ネタが尽きたのか飽きてきたのか、歌が適当になり始めていた。
尤も、歌手本人も内容をロクに考えてはいない、ある意味、叫びに近い歌だったのだが。

「がんばれ♪がんばれ♪愉快なゆ〜ぅ〜じぃ〜ん〜♪」

余韻を残しつつ、キリカはそこで口を閉ざした。
満足げな、やり遂げた声色だった。
だが、ナガレからのコメントは無かった。

「あ…あれ、あれ?無反応?なんで?なんで?」

直後棺がズレ落ち、中のものが顕れた。
言うまでもなく呉キリカの上半身が、棺の内部から生えていた。
内部で変身したのか、黒を基調とした奇術師風の服装をしていた。
そのせいか棺とそれとの組み合わせは、妙にマッチしていた。
そして、顕れたキリカの顔には狼狽の様相が刻まれていた。

「何故…なんだい、友人」

聴くものに、思わず罪悪感を抱かせるような痛切な声だった。

「私は、こんなにも、君の事を…的確に顕した唄を捧げたというのに」

杏子にはキリカが何を言っているのか、全く分からなかった。
直ぐにも惨殺したかったのだが、魔法少女姿になっている以上、慎重に為らざるを得なかった。

「何故なんだ。私の何が悪いんだ。分からない、分からない…友人の考えは、もう、わけがわからないよ……」

怒りよりも、嘆きの感情が杏子の心に湧き始めた。
キリカは引きこもりとのことだが、近場の人間は大層苦労しているだろうと。

その近場の人間が、現状の自分らであると気付くのに時間は掛からなかった。

889 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/05(日) 09:18:46.09 ID:8a3j5RSF0.net
「キリカおねぇちゃん、おしずかに」

それまで沈黙を続けていたゆまが声を発した。
画面を凝視しつつ、落ち着いた声で。

「ナガレはいま、とっても集中しているんだよ。へたくそな替え歌で邪魔しちゃ、めっ!だよ」

幼子の溌剌とした声に、杏子は驚いた。
声には怯えの欠片もない。
安心しきっているのだった。
それが、忌まわしき相棒と自分が一緒に居ることにより安全を確信しているためなのか、
不在時にキリカに対して慣れてきたためなのか、杏子には分からなかった。
それと、キリカの謎歌に原型がある事に対して少しだけ驚いた。
情報源は相棒に違いないので、後に問い質すこととした。

「…ちびっ子は、優しいね」

キリカは、首をぐるりと傾けた。
それに対しても、ゆまの視線に変化は無い。
見たくないのかもしれなかった。
当たり前と言えば、そうなのだが。

「わたしはちびじゃないよ、ゆまだよ」
「ゆまっちって呼んでいいかい?」

ゆまは右手を小さな顎に添えた。
そして、視線は前を向いたまま、神妙な顔でこう告げた。

「ナガレをいじめないなら、いいよ」
「了解。ゆまちゃんって呼ぶよ」

対するキリカも即答で返した。
邪悪な優先順位が、キリカの中で確立されているようだった。

「ナガレに、またひどいことするの?」
「戦うだけさ。友人も私も、ちょーっと血塗れになるだけだよ」

そこでゆまはしばし、先程と似た様子で思考した。
エピソードが終わり、エンディングに差し掛かった処で、幼子は結論を出した。

「それなら、きょようはんいだよ」

こちらも、謎の法則が定められている模様であった。

「テメェ、このままでいいのか?」

流石に憐れになったのか、杏子は相棒に思念で語りかけた。

890 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/05(日) 09:22:34.42 ID:8a3j5RSF0.net
「良い訳ねぇだろ。と言いたいんだがよ、何を思おうがそいつの勝手だ」
「それもそうだな。それにしても、随分仲良くなっちまってんな」
「俺の友達だからだそうだ。それに、俺やお前がいるから怖くねぇってよ」
「…責任重大だな」
「あぁ、全くだ」

そこでナガレは思念を打ち切った。
現実の事柄で、直に解決すべきことがあった。

「ところで、そろそろ話が終わるけどお前は何時までいる気だ?」

キリカの撤去ないし扱いについてだった。
時刻は既に、夜の9時を廻っている。
ついでに、翌日は平日である。

「大丈夫だ。迷惑はかけない」

既にかけている。
帰る気はさらさらないらしい。
予告を見終え、テレビを消したナガレは小さく溜息をついた。
ワンシーズンの一気見による疲労か、キリカに対してのそれかは定かではない。

「家主はこいつだ。直接言え」
「寝袋なら持ってきたよ、友人。一緒に入るかい?キリカお姉さんが優しく抱いてあげるよ」

最早珍しくもないが、ナガレの言葉をキリカは半ば無視した。
余程に泊まりたいらしい。
そして、杏子とは会話する気が無いようだ。
対する杏子も厄介事が一つ減ったと、内心で歓迎していた。
そもそも相棒の友人など、好きになれる訳もない。

「刻むつもりか?」
「分かりきった事を訊くなんて、友人は丁寧だなぁ」

棺からぬるりと、キリカが上半身をくねらせ抜けた。
優美なカーブを描く腰を棺の縁に引っ掛け、上半身を床に押し付けた姿は人型の蛇を思わせた。
歳に似合わぬ、官能的な姿だった。

「そうだね。胸の間からおへその辺り迄、細い鎌を縦に走らせて、それで友人を刻むとかかな。
 我ながらむにゅむにゅってしてるぼでぃーだから、結構気持ちいいと思うんだ。
 肌と臓物と骨を切り裂く苦痛は、まぁ、新感覚ってことでどうかな?」
「ガイガンかてめぇは」

聞き慣れない単語で、ナガレは返した。
顔は無論、キリカの残虐且つ破廉恥な発想に対しての呆れと嫌悪感で染まっている。

891 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/05(日) 09:25:45.36 ID:8a3j5RSF0.net
「あはは。何かは知らないけど、強そうな名前だね。私に似てるのかい?」
「黒が基本で片目っつうか隻眼な所や、両手が物騒だったりするから、割りと似てる。
 ついでに、そいつの相棒はともかく野郎本人はあんまり強くねぇ。ぶっちゃけ見掛け倒しだ」
「なんだいそれは。あめこみの悪役かなにか?」

事細かな設定に、キリカも疑問を覚えていた。
なに?友人の友達?などとも訊いていた。

「そこら辺が空いてる」

意匠返しか、ナガレはそれを無視した。
指差した先は

「友人の隣だね」

彼が何時も寝床としている壁面の側だった。
キリカが何故、そうと直に答えられたのかは知りたくもないが、いい口実になりそうだと杏子は思った。
目的は無論、参謀への暴力的な尋問である。

「視姦するのは構わないが、翌日の報告書は忘れないで呉給え」
「監視だボケ」
「残念だったねぇ、すっけすけの寝袋じゃなくって。私、こう見えて寝る時は裸になる派なのだよ」

想像したのか、ナガレの顔に闇が曇った。
ような気がした。
眼が細まり、内部の輝きがぎらつき始めた。
流石に、精神的な疲労が怒りに転化されてきたようだ。

「きりか」

抑えたのは、幼子の硬い声だった。

「ナガレに、へんなことをおしえないで」

床で体を伸ばすキリカの前にゆまは立ち、青い眼で見下ろしつつ言った。
見上げるキリカの黄金の眼と、幼子の青い眼が虚空で交差している。
激しさこそないが、確かな重苦しさがあった。
少なくとも、ゆまから発せられるそれには。

「日々観察してて、分った事があるんだが」

ナガレは再び、杏子に思念を繋いだ。
今度は、怒りが困惑に転化されていた。

「ゆまの俺への見方は、年下の友達か後輩だ」
「……出来の悪い弟じゃねえのか」

思い当たる年少者に対する呼び方が更にもう一つあり、ナガレも杏子も思い浮かばない訳でも無かったが、
互いに気付かない風を装った。




つづく

892 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/05(日) 09:31:24.75 ID:8a3j5RSF0.net
ここまでで
キリカちゃんの謎歌の原型は一応、「ゴジラマーチ」です
聴いてみると、かなり真っ当にいい曲
シン・ゴジラ視聴後だと違和感マックス過ぎるけど

どうでもいいけど、アラサーマミさんの作者の旦那が早速、
けものフレンズの本(意味深)を出してた
ハチュウ人類並に仕事が早すぎる

893 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/06(月) 19:26:15.62 ID:vY2l5gRH0.net
>>610
亀だけど、死んでも地獄というのがね
ドグラと一体化した連中とかも可哀想だな
他には纐纈城主も色々きつそう
全身が爛れてるって…

894 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/07(火) 14:44:56.06 ID:LZA8LXK70.net
>>881
それだと、ロボットガールズが近いかもね
シングルマザーやってるゴール様とか
やたらエロい格好したベガ大王とか

他にもジーグの敵で、元から女性のヒミカはともかくイキマは家庭不和を抱えた教育ママにされてたのには複雑な思いがした

895 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/07(火) 19:18:23.27 ID:LZA8LXK70.net
少し前に思い浮かんだネタが書けたから少し見直したら落とそうと思う
大体ふざけ、少し真面目?な内容で

896 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/08(水) 20:36:44.66 ID:dDoWb9dZ0.net
直したので投下します
思ったより長くなった
下手したら途中で止まるかも

897 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/08(水) 20:39:54.76 ID:dDoWb9dZ0.net
久遠の闇を、それは進んでいた。
時折、白い輝きがその傍らを通り過ぎ、紅の装甲を照らし出す。
直近に迫った光が一つ、巨大な紅の一角に触れる、寸前で暗緑の光によって弾かれた。
発生した緑はしばし、整然と並んだ六角形の壁面の形を取っていたが、数度の明滅の後に消えた。
緑の光に接触した物体は、原子すら残らずに消滅していた。

「相変わらず、御大層なもん使いやがって」

その声は、障壁の内側で生じていた。
ぞっとするほどの、男を感じさせる錆色の声だった。

「お前と違って、こっちは一人じゃなくってね」

先のものと似た声だった。
但し、こちらはより落ち着いた口調であった。

「来る時に見たけど、この前よりデカくなってんな」
「だな。さっきの光、月よりでかかったぞ」
「呆れたな。一体どこまでいきやがる」

続くそれらも、似た声だった。
変化は、気持ち程度のものしかない。

「だが、これでもまだまだ成長中っつうか進化の途中だ」
「ああ。前に来た所は太陽系くらいのサイズだと聞いた」
「合体にどんぐれぇかかるのか、これもう分かんねぇな」
「その言い回しやめろ」
「なんで?」
「よせ、こいつはしばらく地球に戻ってない」

何処まで続くとも分からぬ、長机に添えられた椅子に腰掛け、口々に好き放題の事柄を喋っている。
その部屋というか空間の上部にこれといった照明は無かったが、彼らは互いの顔を認識していた。
闇の中でも見通す眼を持っているのか、或いは…。

その一角に、彼もいた。

「さっさと俺を戻せ。料理が焦げる」

逞しい両腕を胸の前で組みながら、誰へともなく、不機嫌そのものの声で彼は言った。
見た目は18から20程度。
年齢的には大学生あたりが近いが、どういう訳かラフな私服の上にエプロンを羽織っていた。
エプロンの色は燃え立つような赤だった。
そのせいか、何人かは返り血だと思っていた。
それを、誰も気にしていなかった。

898 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/08(水) 20:46:41.60 ID:dDoWb9dZ0.net
彼が発した声は、空間内の音の一つであり、それ程大きな声でもなかったが、近場の者は興味を持った。

「料理だぁ?また恐竜でも仕留めたか?」
「割りと美味いよな、あいつら」
「ホモ竜だけは御免だけどな。アイツの美味い部分て、よりによってアレだからよ」
「個人的にはザイ、バド、ズーの順で美味いと思う」
「俺はその逆だな」
「とりあえず俺はカツ丼がいいなぁ。粗末にする奴はコロス」
「こっちに義手向けんな、危ねえ」

どれもみな、比較的若いが様々な年齢層の者達だった。
上は30代の半ば、下は15歳程度。
中学生とそう変わらない物までいた。
学生服を着ている者もいる。
また、カツ丼云々と言った個体は殊更幼い印象を与える顔つきと姿をしていた。
身長も150そこそこであり、顔だけを見れば少女に見えなくもない。
声もまた、外見に相応しく、男というより若い女のそれに近い。

「落ち着かねぇ奴らだ」

話の切っ掛けを作った個体は、やや忌々しげに呟いた。

「今日は何を作ってたんだい?兄貴」

問い掛けたのは、中性的な顔をした幼い個体だった。
先にあった通り、彼の両手は鈍い光沢を放つ金属塊…鋼鉄の義手に替えられていた。
本人も眩しさが気になってきたのか、白い包帯を義手に巻きながら『兄貴』に問うた。

「苺と米の混ぜ物だ」
「へ?」

童顔の少年の顔が、引き攣りと共に停止した。
理解を越えた事柄を聞いた事による、フリーズである。

「苺と米を炒めてる最中、ここに連れてこられた」
「苺と…米?炒める?一緒に?同じフライパンで?」
「そうだよ」
「何その邪悪コラボ。
 クソッタレ悪魔野郎への貢物?だとしたら兄貴でも容赦しねぇよ?」

少年の眼に、黒黒とした渦が巻いた。
眼内の渦は、怒りと戦意で練られた感情の坩堝だった。

「ちょっと小洒落た料理だ。簡単じゃねぇけど、それに見合って美味い」
「へぇー。じゃ、レシピ教えてくれよ。
 今度ムサシに作ってもらうからさ。そんでもって、ハヤトにはヤラネ」

その答えに、兄貴と呼ばれた方は大いに笑った。
こちらも似たような関係を築いているらしい。
同時に少年の怒りも消えていたようで、眼は尋常な光を取り戻していた。

899 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/08(水) 20:53:22.73 ID:dDoWb9dZ0.net
「で、今回の要件は何だよ」

笑い終えると、彼は何処ともなく言った。
答えはすぐにあった。
同じく、何処ともなく。

「特にない」
「あ?」 

その声は、何十かほど、ハモっていた。
『呼ばれた』ことに不満を抱いているものは、それなりに多いようだ。

「いや、皆どうしてっかなぁって思ったら、てめぇらが来てた」

はぁ、と多数のため息が一斉に生じた。

「前々、というか毎回言ってるけどよ」

口火を切ったのも、赤エプロンの個体だった。
周りと比較しても若年の部類だが、若年層の中では年長に当たるらしく、
発言力を行使…というか喋らずにはいられない性分らしい。

「俺らがまず抹殺すべきなのは、ゲッター線じゃねえのか?危なすぎんだろ、コレ」
「俺も兄貴に賛成ー!皆もアンチの方使おうぜアンチ!」

義手の少年が楽しそうに追随した。
姿形と相まって言葉の通り、この二人は実の兄弟にも見えた。

「それはお前、いや、お前らの都合だろ。俺らは上手くやってんだよ」
「仲良く宇宙を破滅させたり虐殺したりか」
「いい趣味してんな、全くよぉ」
「こっちはいい迷惑だ」

座っている者達の中にも、宇宙単位の暴虐の主に嫌悪の声を挙げる連中がいた。
声には微塵の恐れや萎縮もない。

「その内、お前らにも分かるさ」
「特に若いのよ。そんなんだから、ああなんじゃねえのか?」

それは赤エプロン相手への言葉だった。

「お前の機体、いつも通り勝手に着いてきてたから格納してあるが、中々興味深いな。
 見掛けは旧式だが、中身はまるで別物だ。ま、これはいい。気になるのはエネルギーだ。
 お前のお嫌いなゲッター線がメインだが…各部に妙なエネルギーの痕跡がある」
「何か分かったのかよ?」

声は冷静そのものだったが、裏側には戦意があった。
事の次第によっては、彼は行動を起こすつもりであった。

「不明という事が分かった。ま、それはいい。珍しいことでもねぇ。
 問題はあのダメージだ。本体の再生機能は完全に停止してるし、
 艦のリペア機能もちょっとその気になって使ってるが、
 溶接もまともに進まねぇ。それでもなんとかして、完璧に着けたつもりでもすぐ外れちまう。何があった?」
「説明する義務はねぇな」
「いい獲物を見つけたみたいだな。大事にしな」
「言われるまでもねぇ」

どこか、ばつの悪そうな言い方だったたが、回答の際、彼は確かな笑みを浮かべていた。

900 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/08(水) 20:58:25.96 ID:dDoWb9dZ0.net
「じゃ、とりあえず議題を出そう。ヒマだしな」
「いや、別にいいってば」

異論を無視し、声の主は指を鳴らした。
同時に、彼らの前に無数のファイルが出現した。
赤エプロン含む十数名が中身より先にファイルの背面を見ると「コ&#10005;ヨ」と書かれていた。
他の連中はすぐさま中身を見た。
義手の少年は、何時の間にか席を外していた。
先程までいた場所に

「よばれたから、ゲットボマーにかえる。あばよあにき。あとのことはたのむよ」

と、汚い文字で書かれた紙が置いてあった。

「この間遭遇した敵対存在だ。ちょっとまとめてみた」
「この人食い超音波鳥野郎、宇宙にもいやがんのか。しかも銀色になってやがる」
「名前は元々のそれにの頭に「宇宙」って付けた感じだ」
「映画の経費節約でできたみてぇだな」
「実際そうだぞ。少なくとも俺の世界だとな」
「同じくこっちでも空想の産物だ。それによれば、肉は臭くて食えたもんじゃねえらしい」
「包丁野郎はグルメだな。畜生の分際で」
「お次は吸血鬼と宇宙生物の戦争か…古いSFみたいだ」
「やりあったことがあるが、吸血鬼共は生身も強い。完全消滅させても戻ってきやがる」
「連中の科学力は未だに解析できねぇ。頭よすぎんだろ」
「それでも種族としては落日だそうだがな。ワケがわからねぇよ」
「報告によれば、ゲッター線も一切の効果が無いそうだ」
「大した奴らじゃねぇか。伊達に『貴族』を名乗ってねぇな」
「さて、次は」

先程のやや剣呑な空気はどこへやら。
我先にと情報を求めてファイルを眺めていく。
その様子に辟易としたものを感じているのはやはり、エプロン姿の個体だった。

「まるで、新しい玩具をもらった子供だな」

傍らの、自分より幾らか歳上の者の言葉に、彼はそちらをムッとした表情を浮かべた。
睨んだ先にいた者は、ボロボロのコートを羽織っていた。
服装は、薄汚れた空手着を着用していた。
腰の黒帯もまた、至るところに切り込みが入っている。
歴戦を表す徴だろう。
それらを、赤エプロンは無視した。

ただ、黒帯に注いだ視線は若干、長かった。
段位には、何かしらの執着があるのだろうか。

「小さい子供をナメんなよ。こいつらより遥かに上等だ」
「お前、随分落ち着いてるじゃないか。最初の時とはまるで別人だぞ」
「俺だって色々あんのさ」
「だろうな。ま、俺もそうだがよ」

そう言って、空手着の男は数枚の写真を放った。

901 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/08(水) 21:06:23.98 ID:dDoWb9dZ0.net
「なんだ、コリャ」
「ああ、それはな。最近発見した、空間同士の戦闘記録だ」
「桃色と白のピンボケ写真にしか見えねぇぞ」
「どっちが優勢だ?」
「白だ」
「で、こっちはどうした?」
「ゲッタービームをブチ込んどいた。白い方に」
「それで?」
「そいつはこっちに向かってきてる。その隙に桃色は戦線を離脱したみたいだ」
「おい」

ワリといい加減な、空手着の行為に、赤エプロンの口調に怒気が満ちた。
彼らの会話は、他の連中にも伝わっていた。

「さぁ、戦いだ!ってか?」
「面白そうじゃねえか。俺も混ぜろや」
「じゃ、準備すっか」
「その前に風呂行くわ」
「俺はコーヒーでも飲んでくら」
「電話型のスターボーダ貸してくれ。家族と艦隊に、遅くなるって連絡しとく」

まるで飲み屋に行くような感覚の者もいれば、

「何か手は打ったのか?」
「斥候は出すべきじゃねえのか?」

比較的に冷静な者もいた。
尤も、その顔は戦いへの喜びに溢れている。

「無人のゲッター軍団8000体をとりあえず突撃させてみた。すぐ音信不通になった」
「破壊された、じゃなくて音信不通か。技術をパクられても知らねぇぞ」
「ぶっちゃけるとな、相手の想像はついてる。
 多分、いつかの報告にあった『星々を喰う魔物』だ。さっきの写真は、そいつと別の奴との戦いだ」
「別の奴って?」
「恐らくは概念的な存在だろう。ゲッター線の知り合いかもな」

赤エプロンの青年は写真を、正確には桃色の部分をじっと見ていた。
そして、小さく溜息をついた。
誰にも聞こえない声で
「無茶しやがって」
とつぶやいていた。

「おい、「俺」よ」

写真をテーブルに置き、喧騒に向かって叫んだ。
似たような顔の中の一つ、先の空手着が振り向いた。

「すぐに戻せるんだろうな?」
「ああ」

空手着は即座に答え、周囲を見渡した。
周りもまた、そちらを向いた。

「テメェはすぐ元の戦場でトカゲどもと切り結べるし、お前は鬼を叩きのめせる。
 そっちはインベーダー共を皆殺しにできるし、お前は神々やトチ狂ったゲッターと存分に遊べる」

視線を送りながら、彼は続ける。

902 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/08(水) 21:12:44.52 ID:dDoWb9dZ0.net
「マジモンの悪魔と戦ってるのもいたな。それに怪獣やら怪人、あぁ、機械獣や魔神、魔獣、果ては光の戦士と奇形獣狩りを競ってるのもいたか」

それから、最初の青年の方向に向き直り

「安心しろ。焦げることもねぇようにしといてやるよ」
「俺をオチに使うんじゃねえ」
「誰がお前だけと言った?」

ん?とした表情で彼は後ろをちらりと見た。
何人かが目を逸らした。

「あいつら、あの顔で料理なんざできたのか。世も末だな」
「鏡って知ってるか?」

これほど的確なツッコミも、中々無いだろう。

「うるせぇ、俺は行くぜ。こっちに来られると面倒なんだよ」
「それは多分、あいつらも同じだろう」
「だろうな。認めたかねぇが、てめぇらは比較的にマトモだからな。だから俺も、てめぇらとは戦わねぇようにしてる」
「そこに続くのは『今はな』、か?小説の、ちょっと洒落たシーンみたいな遣り取りだな」
「うるせ」

その叫びを、機械の鞭が遮った。
鞭は、床面から伸びていた。
床下を這う機械類が、変質させられたものだった。
直後、青年が消えていた。
代わりに眩い光が去来した。
濃密な緑の色を湛えた光だった。
それは、先程まで青年が居た場所から生じていた。
光は盛り上がり、空間を埋めていった。
椅子もテーブルも、床も天井も、その光に飲まれて行く。

「ははは。この艦を喰って復活したか。
 てめぇ自身は嫌ってる割に、相変わらずゲッター線からはベタ惚れされてやがる」

声は確かに、喰われていく空間から生じていた。
愉快そのものといった声だった。

「凄まじいエネルギーを発してやがる。ビッグバンを起こすなよ。
 この宇宙の生命は、せっかくここまで来たんだからよ」
「てめぇと一緒にすんじゃねえよ、エンペラー」

直後、更に緑を喰い破り、深紅の巨人が顕れた。
巨大な空間の中で、38メートルの巨体が屹立し、切れ長の眼に光が宿る。
広い背中で、体表と同色のマントが垂れていた。
一瞬、マントに深緑の色が宿った。
その直後、限りなくゼロに近い時間差で、巨人は久遠の闇へとい出ていた。

903 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/08(水) 21:21:38.91 ID:dDoWb9dZ0.net
その周囲で、次々と光が発生していった。
光が弾け、広がり、形を成していく。
2本の頭角を持ったものもいた。
3本角の、口から鋼の髭を生やしたものもいた。
40メートル程度のものも、それの数百倍になるものも大勢いた。
それが、無数に続いた。
暗黒の世界の一角が、血のような深い赤で染まりきった。

「間もなく例の魔物が来る。
 作戦と武器使用、その他諸々は俺も好きにするからてめぇらもそうしろ」

言葉と共に、無数の赤は光と化した。
前進する光の背後には、光の群れをより集めたよりも、なお巨大な赤が控えていた。
この場の巨神の頂点に立つ、『皇帝』の威容であった。

光達の挑む、世界とでも呼ぶべき空間が、次々と白く塗り潰されていった。
宇宙の黒が消え行く様は、異常としか思えない光景だった。
目覚めによって生じる夢の終わりが、辛うじてそれに近いものなのかもしれない。

夢の終焉。
それは、一つの世界の終わりという意味に等しい。
彼等が挑むのは、具現化された終末だった。

それに対し、誰もみな、一片の恐れも抱いていない。
彼らは戦士であり、皇であった。
まごうこと無き人間でありながら、人間を越えた者達だった。
古の人々は、実在の生物を組み合わせ、空想において最強の生物、「竜」を創り上げた。

彼らもまた人類という種が生んだ、最強の存在の一つだった。
彼らは、人の姿をした竜だった。


宇宙を消し去る虚無の神に挑むは、無数の竜の戦士達。
虚無を消し去らんとする、機械の化け物どもの群れであった。




『竜馬雑談』  終劇

904 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/08(水) 21:27:01.77 ID:dDoWb9dZ0.net
ここまでで
色々な人がいるということで、ひとつ

905 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/09(木) 09:50:24.48 ID:qr/oIBB10.net
汚くなってる竜馬もいるのか…(恐怖)

906 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/09(木) 16:00:49.12 ID:00y7aQBp0.net
>>905
書いた奴だけど、たまたまそういう言い回しになっただけだと思うゾ(多分ね)

907 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/10(金) 08:38:28.71 ID:02F9griY0.net
けものフレンズの最新話の情報見たけど…サンドスターがある意味、ゲッター線よりヤバい物に思えてならない

908 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/11(土) 06:36:58.49 ID:NgT2RrUs0.net
>>905
汚い=偽書ゲッターロボダークネスの世界
ってことかな?

よくよく考えると、怒りでパワーが増幅されるアンチゲッター線って恐ろしい代物だな
特に3人のシンクロより単体でやった方が強い新竜馬とは相性がいいかもしれない

909 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/11(土) 10:03:46.38 ID:kN0hiq1i0.net
あーいや
うん、分からなくていいからそれでいいや…

910 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/11(土) 10:13:04.06 ID:NgT2RrUs0.net
汚いと言えば、ガンバレムサシは壮絶だったな

まぁ、そのお陰で武蔵の残酷な死に様の悲しさが少し薄れたから
読んでてちょっと救われたって気になったけど

911 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/11(土) 17:34:48.29 ID:dhcPzefua.net
そろそろゲッターの新作アニメをオナシャス!

俺たちはもう新ゲから13年間待ってんだよお!

912 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/11(土) 18:56:07.86 ID:RCj/p+nLa.net
新ゲのほの暗いというか怪奇的なところもいいけど、
ネオゲみたいに王道的なのも観たいなぁ

アニメと言えば虚無戦史MIROKUを観てみたが、途中から猿使いのとっつあんなるオリキャラが出てきてたな
ついでに弥勒が魔界転生のフルアーマー十兵衛の鎧を開発してたのには草生えた

913 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/12(日) 07:10:20.54 ID:NTTpD4F70.net
よくよく考えると、石川賢作品てアニメ化には恵まれてる方なんだな
正直なところ、魔獣戦線がアニメ化してたって知った時には驚いたし、中身も結構面白かった

近所のビデオ屋に、アポカリプスも置いてあるんだが…借りてみるべきだろうか

914 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/12(日) 20:53:18.43 ID:NTTpD4F70.net
新ゲッターみたく、曲が色々あると楽しくていいな
新ゲの曲は各キャラの特徴を表してていい曲ばかりだったな

殺伐とした作風だったけど、エンディングテーマの歌詞を考えると、連中も多少なりとも安らぎを求める一面もあったのかな

915 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/13(月) 19:28:11.59 ID:shAmQ/Uk0.net
吠えろ 竜の戦士よ
というフレーズは問答無用に格好よすぎる

書いてたら長くなったので、分割する意味合いも込めて平凡な日常いきます

916 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/13(月) 19:31:24.24 ID:shAmQ/Uk0.net
「ふぅむ、どうしたものかな」

神妙な声で呟き、呉キリカは背後を向いた。

「いやぁね」

すらりとした背中と、黒いスパッツに覆われた肉付きの良い尻。
細く長い両脚が見えた。
声は、脚の間の者に掛けられていた。

「このまま脚で捩じ切るというのは、はたして君の終焉に相応しいものか」

キリカの両脚の間に、豊かな黒い頭髪を携えた、少年の後頭部が見えた。
ナガレの背中に腹と胸を這わせたキリカの両脚は、彼の首に蛇の様に絡みついていた。
刻一刻と圧搾を強める両脚の剛力に対し、脹脛に喰い込んだ両手が抗っていた。
細い指の先端は肉に埋没し、鮮血を溢れさせていた。
その様子は獲物に喰い込んだ、鷹の爪を思わせた。
肌を伝い、頬にまで達したその血を、キリカはぺろりと舐め上げた。
甘美な菓子を食んだかのように、黒い魔法少女は朗らかな微笑みを浮かべた。
痛みなど微塵も感じていないのか。
それとも、それさえも愉しみに変えているのか。
抗いを続ける少年は、後者であると踏んでいた。

「でもね、それは君が悪いのだよ、友人」

ナガレにぶら下がりつつ、キリカが両手を、ふざけたような万歳の形に上げた。
その腕は、肘から先が無かった。
鮮やかな桃色をした断面から、真珠のような白塊が突き出ていた。
切断の上に、打撃によって更に砕かれたらしく、キリカの両腕は歪な肉の柱となっていた。

917 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/13(月) 19:35:40.63 ID:shAmQ/Uk0.net
ふと見渡せば、彼らが絡み合う地点から少し離れた場所に、地に突き刺さる2本の金属塊が見えた。
漂白の刃を晒した斧が、黒黒とした硬質な地面に槍状の柄を埋めている。
槍と地面の間には、白手袋で覆われた繊手があった。
手の甲のど真ん中に突き刺され、異界の地面に縫い付けられていた。

残酷どころか、猟奇趣味さえ伺える所業であったが、理に適った行為であった。
縫い付けられた五指は、わきわきと蠢いていたのである。

「さらば友よ。何処かは分からないけど、また逢おう」

言い様、キリカは身体を捻った。
残像が陽炎の様に霞む程の速度で。
本来なら、同時に少年の脛骨は砕ける筈であった。
骨の破砕音は鳴らなかった。
少年もまた、それに追随する速度で首を捻ったのだった。

「わぁお、友人てば、大胆♪」

代わりに、布と肉を引き裂く生々しい音が生じた。
場所は、キリカの下腹部のやや上の辺り。
ほんの少しの腹筋の浮いた腹部。
そこに、ナガレの牙が突き立っていた。
圧搾により血走った眼は、普段以上の禍々しさを彼に与え、
血染めの牙は、彼の童顔から可愛らしさや人間らしさといったものを根こそぎ奪い去っていた。

「よしよし。よく頑張ったよ」

その顔を、白手袋の繊手が優しく撫でた。
少し遅れて、金属の落下音が生じた。

次いで、「ぐちゅり」と、淫らにも聞こえる音が鳴った。
黒い魔力の光を介し、キリカの両手が繋がる音だった。

「では、さらば」

変わらずの朗らかな笑みと共に、6本の凶器が彼女の手の甲より顕れた。
それが振られるのと、彼女の腹部を咥えたままの少年が、荒々しく首を振るのは、後者の方が疾かった。

918 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/13(月) 19:39:30.35 ID:shAmQ/Uk0.net
鎌が少年の頬を掠めるのと、キリカが背中から異界の地面にめり込んだのはほぼ同時だった。

「がはっ…」

途端、一瞬だが、キリカの動きが停止した。
電力の切れた、人形のように。
彼はその隙を逃さなかった。
間髪入れずに、仰向けになったキリカの細首に、固く握られた右拳による、下段突きが撃ち込まれた。

「やっぱ、いいねぇ。友人って」

喉が粘土のように潰れ、脛骨が折れる直前、彼の脳裏にキリカの思念が届いた。
拳から伝わる生々しい感触は、その言葉に塗り潰された。
それが届いた事を知ってか、キリカはゆっくりと眼を閉じた。
勝ち誇ったかのような、安らかな表情だった。

「今回はテメェの勝ちか」  
「どうだかな。こいつは俺で遊んでやがる」

キリカの喉から拳を挙げると、ナガレは傍らを見上げた。

「あたしが認めてやってんだから、それでいいのさ。テメェの感想なんて知ったことかい」

魔法少女姿の杏子がいた。
杏子はチラリと、ナガレの姿を一瞥した。

「怪我は大した事無さそうだね」
「ああ。この分なら今日中に治る」

今日のキリカの攻撃は、斬撃よりも打撃の方が多かった。
それでも、彼の腕にはヒビが入り、肋骨には歪みが生じた。
治るというのは、無論それらについての事だった。
この辺りについては、杏子は最早疑問にすら思わなくなってきていた。

「言っとくけど、テメェの心配したワケじゃねえからな」
「へいへい。俺もゆまとの約束を破る事だけが気掛かりだ」

心配と言えば、両者はキリカについても特に何も思っていなかった。
どう長くても、あと3分もすれば復活するに決まっていると分かっていた。
因みにその時間には、死体の真似をし、ナガレへの奇襲を狙う時間も含まれている。

「お前も来るか?」

振り返り、ナガレは言った。
声の先に、道化姿の魔法少女がいた。

919 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/13(月) 19:42:51.26 ID:shAmQ/Uk0.net
「これは…あなたとキリカさんの試合ですから」
「忠告しとくが、お前さんも鍛えた方がいいぞ?」

目を背けた優木へと、ナガレは歩を進めた。
杏子は一瞬、それを止めかけたが、結局は本人の好きにさせた。
ナガレの斧は、未だに床に落ちたままだった。

「私は魔女の使役がメインですので」
「その魔女を突破されて、よくボコられてるようだが?
 それによ、敬語なんざ使わなくていいぞ。好きに喋りな」

この時点で、優木との距離は5メートルを切っていた。
そろそろかな、とナガレは思った。

「では遠慮なく。んな面倒なことしてられっか!バーカ!」

優木の顔が歪み、左手が突き出された。
その隣で生じた細い腕の影が急速に膨張、したと見るや白色の巨大質量がナガレの元へと去来した。
優木とナガレの間を埋めるのは、不細工魔女の巨腕であった。
避けようもなく、巨腕はナガレに激突した。

肉の潰れる音を予感し、優木は邪悪な笑みを浮かべた。
この時点で、杏子は一種の予感をしていた。
優木の望みが叶ったことは、今までに無かったと。

「悪くないタイミングだな。余計な一言さえなけりゃあよ」

今回もそれは当たっていた。
顕現した巨腕の傍らに、ナガレはいた。

「すげぇ力だがよ。受けようはあるもんだ」

剛力が掠めたのか、上着の裾が千切れていた。
だが、その下の肉に損傷は無かった。
軽いステップを踏むと、彼は前へと踏み出した。

「ほれ」

同時に、パァン!という音が鳴った。
「ぎぎっ!」という悲鳴は、遠く聴こえた。
優木が恐る恐る背後を見ると、遥か彼方に吹き飛んでいく、小型形態の不細工魔女がいた。
掌底の衝撃に耐えきれなかったのか、部分的に巨大化させた腕は細い根本を千切らせ、地面に落下していた。

920 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/13(月) 19:46:18.17 ID:shAmQ/Uk0.net
「人間が…魔女を殴り飛ばすなんて…いや、そもそもなんで避けれるんですか!?」
「何回ぶん殴られたと思ってやがる。こっちも学習くらいはするさ」

口角に泡を吹かせて捲し立てる優木に対し、ナガレの態度は平静そのものだった。
というよりも、オマケ程度とは言え魔法少女相手の連戦により、疲弊していたのである。

「いや、可笑しいでしょが!あんた人間でしょ!?」
「そりゃそうだろ。他に何がある?
 こいつには一度、全身をズタズタにされたし、キリカにも同じ様な目に合わされてるからな」

魔女を殴り飛ばした右手を、彼は目の前に掲げた。
細いが、鋼線の様な隆起を見せた腕だった。

「多分、治った時に強くなったんだろうな。てか、筋肉ってそういうもんだろうが」
「いや、だからおかしいですってば。明らかに人間越えてますって」
「それはそうとして、お前さんは鍛えとかねぇとな。敵は多いみてぇだし」
「けっ、魔女軍団で返り討ちにしてやりますよぉ」
「へっ、そうかい」

ほくそ笑んだナガレを見て、優木はやり取りはこれで終わったと思っていた。
身体を鍛えるなど億劫極まりなかったし、いざとなれば、『仲間』を洗脳すれば済む。
そう思っていたからこそ、気付かなかったのだろう。
己の胸倉へと伸ばされた、少年の手に。

「今の内に聞いとく。目下のとこ、てめぇが敵対してるのは何処のどいつらだ?」

ずいと顔を近付け、ナガレは訊いた。
悲鳴さえも上がらなかった。
彼の眼の内に描かれた渦に、呑まれたかのように。

921 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/13(月) 19:49:27.70 ID:shAmQ/Uk0.net
「答えろ。てめぇだけの問題じゃねえんだ」

静かな声色なのは、彼なりの優しさであったのかもしれない。
それも、禍々しい渦と血糊の付いた横顔で台無しになってはいたが。

「あす…なろ市の」

聞き耳を立てていた杏子が、ピクリと反応した。
地名が出た途端、背中を冷気が撫で、毛穴からは冷や汗が噴出した。
彼女はこの時、祈りに近いものを心中で唱えていた。
地名に続く名前が、『それ』で無いようにと。

「プレイ…アデス…星…団」

杏子の体表を覆う寒気は、瞬時に熱へと転化した。
彼女は、それが叫びとなって喉元まで迫り上がるのを感じた。
口を開いたが、叫びは上がらなかった。
言葉が意味するものを理解し、一種の膠着に陥っていた。

「テメェ…よりにもよってあいつらに喧嘩売ってやがったのか」

声を絞り出すのに、幾分かの時間が掛かっていた。
言葉を留められていた喉は、焼け付いたかのように熱かった。

「団ってこた、チームって事だよな。御大層な名前だけどよ…ヤバいのか?」
「正義の味方気取りのお花畑どもだ。ムカつく連中さ」
「人数は?」
「減ったりしてなきゃ、6人だ」

会話しつつ、杏子は気分が戻っている事に気が付いた。
少し考えると、すぐに納得した。
プレイアデスより、こいつの方が嫌いなせいだと。
そう思う方が楽だった。

連中よりも、少年の事を脅威と認めている、などと云うよりも。




つづく

922 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/13(月) 19:52:43.96 ID:shAmQ/Uk0.net
ここまでで
原作を読み返してみると、やっぱりキリカの胸はでかすぎる

チェンゲから19年、ネオゲから17年、新から13年
それとまどかももう6年前の作品なのか
時間が経つのは早すぎる

923 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/15(水) 06:42:05.89 ID:pfM4tp3B0.net
発売から少し時間が経った経ったスパロボVだけど、ZEROの扱いってエンペラー並みらしいね
作中の活躍もそんな感じだったけど

924 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/15(水) 17:43:42.58 ID:pf4WIamBd.net
作中では出してはいけない存在扱いだったからな
でもまあ、あれは戦う相手がゴードン以外が従来のマジンガークラスで
差が激しいからそうみえるだけで恒星間レベルの戦いをするのではきつそう
神になったらなったでは知らないもの相手に干渉できなくなるし

925 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/15(水) 17:50:42.17 ID:pfM4tp3B0.net
ゴードンヘルもどうかしてる性能だったな
原作での体表の凹凸が渓谷なみって表現が巨大感を演出してて良かったな

926 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/16(木) 00:00:21.54 ID:Tx/RGOh40.net
まだクリアしてなくてその部分知らないんだけどマジンカイザーSKLはもっと強い何かの写しだって設定があるから
マジンガー系統にもゲッペラー様みたいなのが居るのかもしれないね

927 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/16(木) 01:48:45.62 ID:2TRS0mD00.net
OVAのマジンカイザーって、まだまだ力を隠してるみたいだし(カイザーブレード発現の際のやり取りから)、
本編完結後に更に上位の存在に進化した可能性があるかもね

個人的な妄想だとSKLは、外見の凶悪さから本編で逃亡したDr.ヘルがカイザーを模して造った存在…とか

928 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/16(木) 05:24:41.32 ID:1gq6LWl1a.net
話変わるが超合体戦士サンゴットVのオープニング見てたら凄く切ない気分になるのは何故だろうか?

929 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/16(木) 06:33:16.27 ID:2TRS0mD00.net
見てきた
テレビアニメ版のゲッターロボを観たあとだと…うん、特に心にくるものがあるな
誰とは言いたくないが、エンディングテーマで、その形態だけ子供たちに名前を呼ばれなかったりするしね


そうか、だからアークで悪墜ちを…
そうか、そうだったのか…
新しい司令官とは…ダーク・デス砲とは…

930 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/17(金) 06:41:17.97 ID:IkCg6Yo+0.net
けものフレンズの10話観てきたが…

真サーバルちゃん
   対
ネオサーバルちゃん

というのを思わず連想してしまった

931 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/17(金) 20:55:07.95 ID:7CGAnkQ/0.net
新「ひょっとして俺ハブられてる?」

真(チェンジ)なのか真(しん)なのか それが問題だ

932 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/17(金) 22:16:37.96 ID:Vi34jWTxa.net
新竜馬は自分からハブられに行ってるような(色々な意味で)

933 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/18(土) 23:56:13.94 ID:KS0xvKVN0.net
分かるかも、新の竜馬は愛想はいいんだけど気が付いたらいなくなってるイメージ
テレビ版は別人として、他の竜馬は一見とっつきにくいけど、
一度仲良くなったらずっと仲良くしてくれそう

928だけどよく考えたら機体名は真(しん)一択だったでござる
改めて考えると真!でチェンジって読ませるのは最高に頭おかしいな(ほめ言葉)

>>894
亀だが鋼鉄神ジーグ見たよ 珍しい日本神話モチーフの敵が出てくる話だったけど
ダイナミック風の王道展開って感じで面白かった。あと早乙女のインパクトにいろいろ持っていかれた気がする
銅鐸の正体最後までよくわかんなかったが もしかしてゲッター線なのかなぁアレ

934 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/19(日) 08:41:05.61 ID:T50Das4Ha.net
新竜馬は新ゲ世界自体がゲッター関連除けば現実世界そのままだから
生活感とかに人間らしさを感じれるから好きだな

神ジーグのヒミカ様の可愛さすこ
特にアイキャッチでセクハラされてるとことか

935 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/19(日) 15:07:15.23 ID:5p8vjPp5a.net
つかデボと牌やってるのに全然話題に
上がらないのは何故だ?

936 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/19(日) 16:49:51.09 ID:boXGiLXt0.net
デボは単行本派なのと、牌は雑誌が微妙に高くてね…

デボのゲッター1のゴリマッチョな感じは結構好き

937 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/19(日) 17:26:12.63 ID:yDCM6xqR0.net
そういえばスパクロのサクラ大戦シナリオにメカザウルスが登場するらしい

つまりTVアニメ版ゲッターロボとサクラ大戦のクロスがあり得る……?

938 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/19(日) 18:46:01.45 ID:boXGiLXt0.net
自分自身は未プレイで、情報を聞いてるだけだけどクロスオメガって中々カオスだよなぁ
ゴジラまで出るとは思わなかった

939 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/19(日) 23:13:30.83 ID:ItiLdq5b0.net
>>935
単純に雑誌派が単行本派へのネタバレ気にして自重してんだと思う
自分は単行本出たら話すかーと思ってるうちに話を忘れる派だ
デボゲはいま面白くなってきたとこだし話せたらいいとは思うよ(ステマ)

牌も見てるっちゃー見てるけど
ねーちゃんいい体してんなゲッターチームに牌らないかい?
ですべてが解決しそう

>>937 
>>938
クレヨンしんちゃんやアイマスまでいるんだから別に驚くことでもない(麻痺)
ゴジラ出たのはしってるんだけどその時始めなかったから持ってないんだよな
フレにして時々眺めてるけど鱗の質感がすごくよく出出来ててスタッフの本気っぷりがうかがえる
ニコ動で見たイベントパートでは声付きだったし地味に優遇されてて草だったわ

940 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/20(月) 08:59:25.67 ID:a7mwgILP0.net
しんちゃんの場合は夢って事になってるんだっけか

しんちゃん本編のカンタムロボ回がやたらよく出来てて笑える
というか、HEATSとのマッドもあった気がする
久々に見てみるかな

941 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/21(火) 20:22:16.33 ID:UUi6DaY40.net
けものフレンズのフレンズって、魔獣戦線の魔獣みたいなものかなぁ

と、石川賢作品を勧めた友人に言われた
これは重症だな

942 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/21(火) 20:26:02.47 ID:w+3V29jNa.net
やめて!メカザウルスの総攻撃であなたただ一人出撃したら間違いなく返り討ちされちゃう。
お願い、死なないでムサシ君。ムサシ君に万が一何かあったらリョウ君やハヤト君、そして私達はどうなるの?ここを耐えれば新ゲッターロボは完成するんだから!
次回、『こ れ が ム サ シ の 最 期 だ!』。

943 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/21(火) 20:41:09.73 ID:UUi6DaY40.net
まさかの遊戯王ネタに草

武蔵の最期だけど、描写の壮絶さも凄いけどゲッター1の頑丈さもヤバイな
土手っ腹に風穴空いて片腕もがれてもトマホークが正常に作動するわと

944 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/21(火) 21:05:15.33 ID:UUi6DaY40.net
一週間空いたけど、平凡な日常いきますねぇ

945 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/21(火) 21:08:26.90 ID:UUi6DaY40.net
「いざとなりゃ、こいつを差し出せばいい」

刺すような視線で杏子は優木を見ながら言った。
視線を反らしたくても、ナガレに拘束され、それ以上首が回らなかった。

「それは困る」
「…あ?」

優木に向けられていた視線が、ぎろりと動いた。
深紅の瞳は、キリカを映していた。

「彼女は私の参謀と言った筈だ。生命を賭して、私は彼女を守るよ」
「それ程の価値があるのかい。こんな奴に」
「ある」

威圧的な杏子の言葉に、キリカも毅然と返した。

「なぁキリカ。プレイアデスとやらについて、お前は何か知ってるか?」

数秒後の未来を予想し、ナガレは横槍を挟む事にした。
自分の流儀では無いことは分かっていたのだが、争っている場合ではない事は彼も理解していた。
少し間を置き、キリカは話し始めた。

「少し前。あすなろに行った時だった」

目的が本当かどうかはともかくとして、彼と杏子は黙って聞くこととした。

「丁度、魔女を倒した時だったよ。少し消耗したとはいっても、私も彼女も魔力には余裕があった」

【彼女】という単語を、ナガレと杏子は脳裏に刻んだ。

946 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/21(火) 21:12:16.83 ID:UUi6DaY40.net
「結界が割れていく時の、不意を突かれたとは云え……逃げ帰るので手一杯だった」
「不死身のお前がか」
「両手と片足もぎ取られて、腸もごっそりやられちゃね。あと、顔も半分溶かされちゃったよ」

その言にナガレは唸り、杏子は不快気に鼻を鳴らした。
ジェスチャーを交えての説明が妙に生々しく、特に腹の辺りを擦る手の動きは
巨大な獣の舌に舐め上げられているかの様に見えた。
無惨な破壊を語る際ですら、朗らかな笑みを浮かべているのが不気味だった。

「さささささとも、ちょうどその時、知り合ったんだ」
「…テメェさっき、【彼女】、って言ったよな?」
「てことは、そのあすなろに行ったのはお前の他にも誰かいるのか」

杏子の問を、ナガレが補足する。
二人を見返したキリカの顔には、寂寥があった。

「そいつは、今どうしてる?」
「それは」

ナガレの問を間近で聞いた優木が、呻く様に呟いた。
横目でそれを追ったナガレの眼は、優木の怯えた顔を見た。

「健在さ」

きっぱりとした口調だった。
確信そのものと云ってもよかった。

「彼女は、『美国織莉子』はあんな塵屑共に好きにされたりなんかはしない」

新たに出てきた名前を、ナガレは口中で転がすように呟いた。
高貴そうな名前だなと、彼は思った。
同時に、そいつがどうなったのかもある程度察しがついた。

「余程、大事な奴みたいだな」

物静かな一言は、心中に湧き上がる胸糞の悪さによるものだった。
『仲間』に対しての、彼なりの配慮でもあった。

「大事…?」

それを受けたキリカの眼は、黄金色の鬼火を宿していた。
眼に宿る感情は、怒りであった。

「言葉でなんて、顕わせられるものか」

ぷつりと、肉が弾ける音がした。
キリカの口元から、一筋の血が垂れていた。
艷やかな唇を、彼女の八重歯が貫いていた。
それは、彼女なりの自制であった。
恐らくは、今にもナガレを刻みに掛かりたいのだろう。
無礼な…相応しくない言葉を用いた事による怒りによって。

947 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/21(火) 21:15:51.86 ID:UUi6DaY40.net
「じゃあ聞くけどさ」

黄金の鬼火が、深紅の魔法少女に向けられた。

「なんでテメェは、そんな大事な奴を置いてきちまったんだ?」
「彼女がそう言ったからさ」
「…は?」

あまりにもきっぱりとした言い方に、杏子は思わず聞き間違えではと思った。

「『これでいい。心配しないで』ってさ。だから全く以って、原子だか分子だか一つ分程度の心配さえもしてないよ」

キリカの言葉を聴くナガレと杏子は、得体の知れない違和感を味わっていた。
大切な者を奪われておきながら、焦りや狼狽が、彼女自身の言葉通りに欠片も微塵も見られない。

美国織莉子なる人物がどんな存在であろうが、全幅の信頼を置いているにしても度が過ぎている。
これは一種の洗脳ではないかと、杏子は再び優木を見た。
ナガレも同じ考えに至ったらしく、優木は4つの鋭い眼に睨まれる羽目となった。
痙攣のように震えた首を、彼らは優木なりの否定の意と認識したが、何処まで正しいのかは分からない。

しかしながら、演技のようにも見えなかった。
自分に酔い、相手を騙くらかそうとしてる時はともかく優木は今、完全な混乱状態に陥っていた。
嘘がつけるほど余裕があるとは思えなかった。

それを踏まえ、両者は改めて呉キリカの異常性を垣間見ていた。

「それにね」
「もういい!」

多少なりとも生じていた畏れを断ち切るように、杏子は叫んだ。
びゅんと、空気が鳴った。
迎え撃つかのように、金属音が生じた。

「退け、クソガキ」
「そうもいかねぇだろ」

斧の刃と槍の穂が噛み合っていた。
先にキリカが腕を接着した際に跳ねたものを、何時の間にか回収していたらしい。
ちなみに優木は、斧の抜刀の直前に突き飛ばされていた。
それでも激烈な尻餅を付いたらしく、涙を浮かべながら、両手で尻を擦っている。

948 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/21(火) 21:19:47.42 ID:UUi6DaY40.net
「月並みだけどよ、仲間割れはよしな」
「仲間だぁ…?厄介者の間違いだろうが」

槍を引き、構えを直す。
姿勢を低く取り、槍の先端を相棒へと向ける。
全力の突撃の態勢を、彼女はとった。

「次は本気で行くぞ。こいつらの首を叩き落とすついでに、テメェのそれも並べてやろうか?」
「ああ、やってみろ。
 お前一人で、プレイアデスとやらを撃退出来んならよ」

暫くの睨み合いの末、杏子は構えを解いた。
無論、舌打ちをするのも忘れなかった。

「気持ちは分かるが、協力するようにした方がいいだろ。俺らは仲間なんだからよ」

言ってて彼は、胸が煮え立つような感覚を覚えていた。
情熱では無く、恥ずかしさから。
杏子もまた、奇怪なものを見る眼で彼を見ていた。
ふんと、鼻息を小さく鳴らすと、杏子は魔法少女姿を解除した。
白けた、ということらしい。

「分かったんなら、もう寝ようぜ。柄にもねぇこと言ったから疲れちまった」

そう言うと、彼は今なお尻餅をついている優木に視線を送った。
普通の目付きであったがそれが却って不気味だったのか、
優木は首をガクガクと上下に激しく降った後に不細工魔女に結界の解除を命じた。
直後に異界が消滅し、彼らは尋常な世界へと帰還した。
先程までは無限に等しい空間が広がっていたが、魔法が解けた後に顕れたのは彼らの根城たる廃教会の内部であった。

「おかえりなさいっ!」
「起きてたのか。寝てろって言ったろ?」
「そういうわけにもいかないよっ!」

出迎えた幼子の頭に、杏子は軽く右手を置いた。
幼子の足元で、防御結界の余韻がふっと消え去った。
力の弱まっている今、魔法少女形態と恒常的な防御結界の維持には消耗が伴うが、
幼子の安全が確保出来るというのであれば、どうということはない。
最近寝床に設置した目覚まし時計をちらと見ると、時計の針は真夜中の2時を指していた。
ナガレとキリカの戦いは夜の9時から始まっていた。
この幼子は、ずっと待っていたのだった。

949 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/21(火) 21:23:11.57 ID:UUi6DaY40.net
「勝ったんだよね?」

上目遣いで、幼子は杏子に問うた。
認めるのは少しだけ癪だったが、答えなければならなかった。

「ああ、ナガレが勝った。キリカをボッコボコにしてやってたよ」
「その通り。私は紛うこと無き敗者だ」

横に並び、胸を張って応えるキリカの事を、杏子は心の底から頭がおかしいとしか思えなかった。

仕方ないと言えば仕方ないのだが、どこの世界に直接戦闘を繰り広げた上で無傷な敗者がいるというのか。

「おめでとっ!ナガレ!」

それでも、幼子は少年の勝利を確信していたようだ。
杏子の言葉への疑いなど、微塵も無いらしい。

「ああ。ありがとう」

丁寧に杏子の手を除けゆまはナガレの胴体へと駆け込んだ。
その様子を見た杏子は、
「あっ…」
と寂しげに且つ同情の吐息を漏らし、キリカは
「良かったね、友人♪」
の意思を送った。
ゆまが己の頭を打ち付けた箇所は、ナガレの肋骨の辺りだった。
内側に、への字に窪んでいる場所だった。

「ありがとう、ゆま」
の一言は、震える唇を何とか抑えて発せられたものだった。
圧し曲がった肋骨は、彼の内臓を優しく撫でたことだろう。

「では、私はこのへんで…」
「じゃあな。夜道にゃ気を付けてな」

そそくさと立ち去ろうとした優木にナガレが掛けたその一言は、
単純に年頃の娘が真夜中に独りで彷徨く事についての気遣いであったが、優木はこれを脅迫と受け取った。

「さささささ、一緒に寝るかい?」

キリカの誘いに、優木は首をガクガクと前後に振った。
余程の事を想像したのか、壊れた人形のようなギクシャクとした動きだった。
因みに、キリカが誘致した寝床は例のナガレ製黒棺である。

950 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/21(火) 21:26:46.67 ID:UUi6DaY40.net
既に先に其処へ潜り込んだキリカが蓋を開け、優木は中へと飛び込むように這入り込んだ。
外側から見れば、どう見てもキリカ一人で満杯になる程度の寸法であるのに
内側から生じる筈の軋み音の類は生じていなかった。
ナガレ特有の謎収納術が、ここでも発生しているのだった。
最早改めて突っ込む気も失せていたが、棺の内側から生じた思念は杏子の気を引いた。

「何事も試しだからね」

直後に生じた、優木の悲鳴というか断末魔とでも云うべき悍ましき感情は、聴かなかったことにした。
ナガレにやろうとしているコトを、優木で試しているらしい。
流石に少しだけ、優木が気の毒になった。
だがそれも2秒程度した後には、生ゴミか粗大ゴミか、あれらは何方に分類されるのかという思いの方が強くなった。

思いつつ、身体の方は動かしていた。
前以ってゆまが用意してくれていた寝床に、杏子はゆまと共に潜り込んだ。

「よく堪えたな」
「半分、というか7割くらいは本気だったけどね」

十数分後、幼子が完全に寝息を立て始めたのを見計らい、ナガレは思念を送った。
杏子もその積りであったらしく、返事はすぐに来た。

「あたしは、前々から気に入らなかったのさ。正義を振り翳して戦うバカ集団なんて。
 それがこっちを狙ってきてるんなら、
 結構な事じゃねえか。堂々とぶちのめせるってもんさ」
「闘志が盛んで結構なこった。安心したぜ」
「よくよく考えりゃ、何時もと変わらねぇ。寧ろ楽しくなってきたって感じさ」
「波風立ってるのは悪くねぇ、ってか?」

返答しかけたが、杏子は止めた。
少なからず共感する処があるのが、癪であったためだ。

「ま、そういう事にしといてやるよ」

それにも関わらずこう返したのは、自分の気持ちに嘘をつきたくなかったせいだろう。
下手に否定しても、先の発言とも矛盾が生じる。

「んじゃな。また明日」
「ああ、おやすみ」

言ってから、はっとした。
彼女は「黙って寝ろ、馬鹿」という積りであった。
おかしいと思い布団の中の右手を眼前まで翳すと、微細な震えが確認できた。
そのまま胸に手を当てると、指先は高鳴る鼓動を捉えた。
原因は分かりきっていた。
戦意以外の感情もまた、彼女の心に広がり始めていたのだった。

951 :流れ者達の平凡な日常:2017/03/21(火) 21:30:15.10 ID:UUi6DaY40.net
傍らの幼子の前髪を、ちらりと上げる。
小さな額に刻まれたものを見て、杏子は覚悟を決めた。
小さく吐息を漏らし、少し経った後に、杏子は壁面に寄り掛かる相棒の方に視線を向けた。

「なぁ、まだ起きてるか」
「…起きちまったよ」

心音が一瞬、臓器自体が跳ね上がるかのように高鳴った。
それでも、やらなければならなかった。

「悪いんだけどさ」
「ん?」

やや弱々しげな杏子の態度に、ナガレは少なからずの疑問を抱いたようだった。

「あんたの昔話、してくれよ」
「なんだ急に。優木の仕業か?」

そう聞いたのも、無理はない。

「深い理由なんてねぇよ。ただ、ちょっと気になったのさ」
「お前、俺の話を聞くと」
「ああ。何故か分からねぇんだけど、頭がすっげぇ痛くなる」
「だったら、なんでまた」
「いいから言えよ。今ならテメェの話を、信じてやってもいい」

これは、一種の口実だった。
本来の目的は気を逸らすことにあった。
「心の整理が付かない時は、何かに噛み付けばいい」
これは、彼から言われた事でもあった。

「頼む」

傍らの幼子の為にも、己の内にある恐怖は払拭する必要があった。
それが、如何なる苦痛を伴うものであったとしても。

「ああ分かった。だが、無理はすんじゃねえぞ」

ぶっきらぼうな口調は変わらないが、自然とどこか優しげだった。
思念の調子から、杏子の具合をそれとなく察したのだろう。
先の杏子同様、やや時間を置いた後に、彼はこう切り出した。

「まず、俺の名前は」

次にくるであろう激痛に備え、杏子は歯を食い縛った。




つづく

952 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/21(火) 21:33:19.76 ID:UUi6DaY40.net
ナガレくん「俺の名は。」

ここまでで

アプリ版というか、先代らしきサーバルちゃんの声は杏子と同じ野中藍さんなのか
よく考えると野中さんの演じてきた役からしたら、竜馬みたいな口調をしてる杏子ってかなり珍しいんだな

953 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/22(水) 23:13:47.82 ID:LccnQHeZ0.net
ふと、問題児シリーズとゲッターのクロスを考えた

十六夜がネオゲ世界、飛鳥がチェンゲ世界、耀が新ゲ世界から来たという設定でゲッターに乗って箱庭世界で神々とかとガチンコバトルを繰り広げるというところまで考えた

まぁこいつらゲームしてねぇな!?ってなって諦めたけど

954 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/22(水) 23:27:10.15 ID:ZSTKLqjm0.net
問題児シリーズは未読だけど、ゲッターというか石川賢勢力が問題児すぎるんだよなぁ(戦闘ものに限らず、ギャグ漫画でも)

955 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/23(木) 18:55:07.68 ID:BXuQotgP0.net
「荒野の出前持ち」ってタイトルの、石川先生の初期のギャグ作品を集めた本を買ったけど色々と面白すぎる

ギャグも狂気と下ネタに溢れてて、
笑えるんだけど凄く怖い
…ぶっちゃけ、言葉で説明出来ねぇや

956 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/23(木) 23:24:50.24 ID:oqx4Pt5M0.net
>>941 >>942
連続で重傷者出すぎワロタ フレンズは魔獣ってのは大体あってる(二次被害)

>>952
いつも乙であります。

声優さんと演じてるキャラがどことなく似てるってのはあるよね
テレビ版竜馬やった神谷さんは生真面目な人だって言うし
竜馬は実を言えば純粋な真面目系ではないらしいが
女に弱かったり金にうるさかったりって書いてあるがどんなだw

あと気になって仕方ないから突っ込ませてくれ ナガレくん名乗ってんじゃねーか!

>>953
ググったらいわゆる異世界召喚ものだね 古いたとえだとゼロの使い魔とか
主人公が現代人で向こうでは魔法が主流で〜みたいなかんじかな?
竜馬たちならどこでも無双しそうだから、どこに呼び出されても読み応えあるの出来そうだよねぇ
竜馬たちに敵の魔法が効いたらそれはそれで怖いな

個人的にはフェイトというか聖杯戦争あたりと親和性高そうと思ってる。
あの世界って歴史が現代と一緒じゃないらしいから、月面戦争後に
インベーダーが復活しなかった世界線ってことにすれば
竜馬も隼人も英雄枠で呼び出し可能に出来そうだ。

え武蔵?いたのかいなかったのかハッキリしないから
実は居なかった説が有力になってんじゃないか(暴言)

(ごめんよ武蔵。綺麗に落とせるからってオチで多用してホントごめんな)

957 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/23(木) 23:36:04.18 ID:BXuQotgP0.net
けものフレンズ11話が…やべぇよやべぇよ…
観てて割とマジでゲッター助けてな気分になってきた

武蔵を英霊として呼び出すってのは面白そう
ただ問題なのは、各媒体で死にまくってるからどの武蔵が来るのかってことだな

958 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/24(金) 00:33:16.07 ID:PqqUJhsY0.net
呼び出せた英霊が片っ端から武蔵だったら笑える
しかも何人かというか半分くらいは武蔵伝の武蔵だったら更にワケが分からなくなる
ついでに、柳生十兵衛死すのサイボーグ武蔵まで出てきたら…ダメだ
自分でも訳が分からなくなってきた

959 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/24(金) 10:36:41.64 ID:kxRT2dNu0.net
http://video.fc2.com/mycontents.php

960 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/24(金) 19:56:06.53 ID:TejgOg0Ia.net
けものフレンズ繋がりで魔獣戦線を見返したけど(我ながらそれはどうかと思ってるけど)
改めて見ると実の親子でのガチ殺し合いって凄い話だ

一瞬、けものフレンズと魔獣戦線のクロスを妄想した
ジャパリパークが13使徒の実験場の跡地で、セルリアンが時天空の破片ってあたりまでは考えた
かばんちゃんもダイナミック系男子っぽい髪型をしてることだし(暴論)

961 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/26(日) 05:34:50.55 ID:ZvtwBMH50.net
アニメ版ゴジラの情報来たけど、ゲッターにも合いそうな設定が幾つかあったな
アニメってことで表現のしやすさがあるのか、ゴジラの戦闘力もやたら高いみたいだし

962 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/27(月) 01:59:18.26 ID:vBAA5EOg0.net
>>958
確か一度に呼び出す英霊は7体までだから余裕でイケそう
呼び出せる人数とか細かい設定ってのは作品によって違うらしいんだがいくつもあって訳ワカメだ

>>960
けものフレンズではなくまじゅうフレンズだったのか
そうかそうだったのか(略
絵が描けるフレンズのおかげで今日も腹筋が鍛えられるね!

>>961
興味あったんで見てきた
暴論かもしれないが、ゴジラとゲッターを入れ替えたら竜馬の地獄変みたいな展開になりそう
未来の地球で人間じゃない巨大な何かが殺し合いしてると考えたらって仮定の話だが
地獄変の方が心にくるものがあるけど、ゴジラも普通に楽しみだね

963 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/27(月) 07:47:58.73 ID:vkjhopGV0.net
まぁ、竜馬とゴジラって似てるとこ色々あるしね
絶対的な強者であることや放射線と関係があって、個体によっては暴走したりとか
少し違うかもだけど、地獄変の竜馬は最凶とも呼ばれる怨霊ゴジラとバーニングゴジラに似た状況な気がする

964 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/27(月) 14:42:10.47 ID:MwKKDKBfa.net
最近知ったがマジンガーが新作映画化するらしいな
最近のマジンガープッシュはすさまじいのにゲッターはまだチェンゲに頼ってるのはなぁ・・・

965 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/27(月) 15:43:38.66 ID:t6TbkpZU0.net
多分デボリューションの原作が溜まってくればチェンゲの代わりに参加してくれるようになるよ

まぁその場合、流石にゲッターチームの声優は旧作でもOVAでもない別の人物に変わりそうだけど

966 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/27(月) 17:39:14.89 ID:vkjhopGV0.net
何度も言われてるけど、サーガをやってほしいもんだね。マジで

ロボガも久々に見てみたらライガ様とポンちゃんに新フォームが来てたな

967 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/27(月) 17:44:21.39 ID:t6TbkpZU0.net
地獄変で思い出したけど、ハメの新ゲッターとサクラ大戦クロスの奴の最後も地獄変に繋がる終わり方だったな

帝国華撃団が地獄変世界の竜馬に喰われて吸収END

968 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/27(月) 17:56:28.86 ID:vkjhopGV0.net
えええ…

まぁ、ゲッターロボ自体バッドエンドみたいなものになってるから仕方ないね

969 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/27(月) 19:56:24.83 ID:MwKKDKBfa.net
>>968
そういえばここでも書いてたハメのリメイクゲッター小説も、人類がゲッター線に見捨てられて地球上では主人公と敵側の女の子の二人以外は全滅した最悪の結末だったな・・・

虚無ることが多い古今の公式、二次創作のゲッター作品中で一応ちゃんと終わらせた希少な作品ではなかろうか?

970 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/27(月) 20:28:34.32 ID:vkjhopGV0.net
作品を進めるのって大変だからね
キャラクターを動かすのって難しそう

971 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/28(火) 18:29:03.54 ID:bVZ9J2ev0.net
せやな(途中放棄してしまった人間の意見)
一応書くことは書いたんだが時間たつと続きを出しにくいってのもあると思う
ちゃんと書き続けてたり、しっかり終われてるのは素直に尊敬するわ

972 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/28(火) 22:45:11.13 ID:9cRMJkMwa.net
>>971
ライフクロスの人は約2年間の空白があったけどそこから怒涛の勢いで終わらせたのは草生えたな

973 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/29(水) 00:00:37.58 ID:uAmyZwnO0.net
空白期間があっても
投稿してええんやで…

974 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/29(水) 19:17:27.32 ID:SbU+hLe40NIKU.net
ライフクロスの人凄いな。確かそのライフっていじめを題材にしてんだっけ
自分はそういうのハナっから読めないから読んだ上に二次書けるってのは
相当メンタル強いんだね 
前例があるならいいよな?(お手本のような日本人気質)

>>973
そう言ってもらえるならちょっと頑張ってみようかな
思ってたやつと違うからって返品は無しな
まあ嫌なら読まなければいいし、お互い特にデメリットは無いからやってみるわ

975 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/29(水) 19:37:47.35 ID:vlpUr2/l0NIKU.net
好きなように自由な発想で書くのがいいと思うゾ

976 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/29(水) 23:36:52.17 ID:TQqrkkkqaNIKU.net
>>974
>ライフクロスの人凄いな

その後オリジナルゲッター小説もすさまじい勢いで完結させてるような猛者だからなあ

977 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/30(木) 19:49:57.59 ID:2rAW6CYI0.net
けものフレンズが最終回か…
そういえばジャパリパークって火山島なんだな
火山島…謎のエネルギー…動物の変異…セルリアン…
ジャパリパークは真ドラゴンとの決戦場の跡地だった…?

まぁぶっちゃけ、集めたゲッター線の量とか2話目のゲッタービームによるインベーダーの変異とか考えると
何が起こっても不思議じゃないんだよなぁ

978 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/31(金) 02:47:53.55 ID:EkOM+pgt0.net
アメコミが好きなので、ヒーロー達がクトゥルフ的巨大生命と
そのおまけに恐竜のお化けと戦うエピソードにゲッターチームぶちこんでみるミニシリーズ…とか書いても需要ねぇかなあ

979 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/31(金) 07:10:16.53 ID:a193FjK80.net
面白そうなんですがそれは…

980 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/31(金) 19:00:01.60 ID:a193FjK80.net
海外系の作品としたら、SCPシリーズも相性よさそう
敷島博士とか嬉々として682の破壊実験に繰り出しそう

981 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/31(金) 22:13:51.75 ID:irRgG4EZ0.net
>>978
ここに需要あるぞ 
Xメンシリーズのウルヴァリンとか竜馬っぽいし意外と実写系の作品と合うんじゃね?
最初に短編を書いてみていけそうと思ったらシリーズ化って感じでどうかなー


あと作品を書くか悩んだときは周りの需要じゃなくて
自分が書きたいかどうかの方が重要だよ。作品を作るモチベが違う
動画作りとかでも言えるけど何時間もかかる上に一銭にもならないし
このスレだとあんまないけど、上手くても下手でも
作業をやったこともない人間から色々注文つけられる(かもしれないし)


まあ案ずるより産むがやすし、相方はきよしって言うしやってみようよ

982 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/31(金) 22:30:01.30 ID:343A2rpP0.net
クロスアンジュとデヴォリューションのクロス

どっちも主人公が戦いの中で覚醒していくし意外と合いそう

983 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/03/31(金) 22:46:13.21 ID:a193FjK80.net
成長系の主人公すき

石川賢作品のキャラは最初から強い事が多いけど、弥勒は度肝を抜かれたな
空間を斬り飛ばすとか初期技にしては強すぎんだろと

OVAでは素手(魔界転生の十兵衛の鎧を着用)の状態で虚空斬波を発射してて草生えた

984 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/01(土) 19:13:01.56 ID:08ogiukaa.net
スパクロにサクラ大戦が参戦したがサクラ大戦3のOP見たがあれ全部手描きと知って良い意味でバッカじゃねえのwだわ

985 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/01(土) 19:16:54.61 ID:xsSqPAWla.net
作画が良いアニメだとトランスフォーマー・ザ・ムービーもヤバかったな
ユニクロンとゲッターエンペラーの殴り合いとか見てみたいもんだ

986 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/01(土) 19:29:47.77 ID:kay/51bY0.net
次スレは>>990でおk?

987 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/01(土) 19:46:40.45 ID:xsSqPAWla.net
いいと思うゾ

988 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/02(日) 07:51:38.55 ID:05GwCXwl0.net
けものフレンズEDが魔獣戦線の慎一と真理阿の曲に思えてきた
歌詞の最後の方の一文とか「どうかこれからもどうぞよろしくね」とか

あの2人(ついでに親父と無数の人々)の場合は「どうか」の意味がアレになるけど

989 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/03(月) 17:36:04.01 ID:GQw1uWgO0.net
ピクシブ見てたらミライさんがサーバル型のゲッターロボで武蔵の自爆をやらかすイラストがあって盛大に笑った

とりあえず、サンドスターってすげぇな(確信)

990 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/03(月) 18:39:32.83 ID:f+OvxJZP0.net
ゲッターで検索したらゲッター號っぽい終わり方してる絵もあってワロタ

991 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/03(月) 19:14:43.16 ID:GQw1uWgO0.net
サンドスターの性質が動物をヒト化させるって事考えると、
サンドスター=ゲッター線の救済枠
って見方もありかもしれない

ゲッター號と他作品の組み合わせだとムゥを喰った真ゲッターをアルティメットまどかにした絵が面白かったな
シュワルツの「ウオオ、ゲッターが敵を喰っちまってる〜〜〜!」に相当する台詞を
QBが感情剥き出しの表情で叫んでてかなり笑えた

992 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/03(月) 20:07:11.82 ID:GQw1uWgO0.net
とりあえず、次スレ作ってみるかな

993 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/03(月) 20:14:05.78 ID:GQw1uWgO0.net
ttp://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1491217820/
立てました

994 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/03(月) 21:05:39.71 ID:8quFfD2W0.net
>>993

995 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/03(月) 22:41:51.84 ID:GQw1uWgO0.net
さぁ旅立ちだ!(いつもの)

996 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/03(月) 23:31:31.17 ID:vBMkZypZ0.net
出たな>>993
乙でーす

997 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/04(火) 06:24:39.28 ID:Xkk5vFIz00404.net
けものフレンズのヘラジカさまの声がどこかで聴いたことあると思ったら
ロボガのギルギルガンだったか
あと、ライオンはZちゃんだったな

998 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/04(火) 09:03:42.59 ID:GHts2z2Sa0404.net
そろそろ旅立ちか
久々にネオゲを観返すかな

999 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/04(火) 17:45:14.81 ID:Xkk5vFIz00404.net
焔の眼という作品を読んだけど、作中の武道家がその内空間支配能力でも覚えるんじゃないか?って位に強かった
作中だと爆裂拳みたいに人体を破壊してた上に無数の戦車を素手でなぎ倒すというか
砂利みたいに宙に巻き上げさせてたな

1000 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/05(水) 18:02:02.55 ID:gd2Qjv7+0.net
埋めなきゃ…(胸につのる使命感)

1001 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/05(水) 21:28:04.85 ID:R5D9XYUF0.net
出たな!


1002 :名無しさん@お腹いっぱい。:2017/04/05(水) 21:31:52.63 ID:gd2Qjv7+0.net
出たなゲッタードラゴン!!


ドワォ

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