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日本初の「ろう者」のバス運転士パート6

304 :名74系統 名無し野車庫行 (ササクッテロラ Sp17-h2aC):2020/05/11(月) 15:31:29 ID:3L1Z2vTAp.net
「最初に反対したのは私です」
5社目が東京バスだった。書類審査を通過し、面接へ。その場で向き合った代表取締役の西村晴成さん(48)は「熱意がものすごく伝わってきた」と振り返る。
「(松山さんは)用意周到やったわけですよ。(筆談)ボードを持ってきたり、(音声)変換器があります、とか。
今までトラックの運転手をやってて(ろう者の)仲間も増えていたのに、夢がバス運転士やから、って辞めて。要は、退路を断って来た。これは相当な思いがあるな、と」
西村さんは、社員それぞれに「意見を聞かせてほしい」と問いかけた。すると、「採用に賛成」という意見は出てこない。
取締役・統括本部長の佐藤智彦さん(39)は言う。
「正直、最初に反対したのは私です。障がいを持った方と一緒に仕事したことがなかったので、どのようにフォローすればよいか、想定ができなかった。
お客様とのやりとりや安全面、社との連絡をどうすればいいのか、と」
運行管理部の久保田健治さん(69)は、松山さんの入社後に研修を担当した人物だ。久保田さんも採用に不安があったという。
「ちょっと難しいんじゃないか、ということを申し上げたんです。社長(代表取締役の西村さん)も『みんながそう言うならば……』と」
5社目の不採用通知を受け取った松山さんは、観光バス乗務の就職を一度諦め、福祉バスやスクールバスの採用試験を考え始めた。
覆った、不採用通知
「(不採用を決めて)家に帰ってからも、ずーっと、彼のことが気になって仕方がなかったんですね。僕がチャレンジしてやれへんかったら、誰がチャレンジしてやるんかなと……。
あくる日、佐藤に、経営判断として(松山さんを)採用したいと思っているから、もう1回、彼と話したい、と。彼の夢をかなえるべくやってみようとなったんです」
2度目の面接を経て東京バスに入社した松山さんは、社員のアドバイスやサポートを受けながら、研修を無事にこなした。
松山さんは「研修で使用したバスは観光バスだったので、高級感があり、かなり緊張して走った覚えがあります。足が震えてました」と笑う。
研修担当の久保田さんは、こう振り返った。
「むしろ、楽しんでいるように感じましたよ。同じ大きさの車を彼はトラックで経験してましたから、運転技量は大丈夫。ただ、『トラックの運転だな』が第一印象でした。
私たちが運ぶのはお客様。車酔いをしたり、不快感を与えたりするようではいけない。まずは、優しい運転。止まる時、カーブを曲がる時。一つ一つを毎日のように指導しました」
「偏見というより、誤解が多い」
法改正などで選択肢が広がっているものの、聴覚障がい者の就労には、依然として課題も多い。
早稲田大学障がい学生支援室に勤務する志磨村早紀さん(28)は「聴覚障がい者に対する偏見というより、誤解が多い」と話す。
志磨村さんは、松山さんと同じ「感音性難聴」。だが、普段は手話ではなく、口話でコミュニケーションしている。職場では、障がいの当事者として、身体障がい学生への支援を担当。一番多いのが、聴覚障がいのある学生だという。

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