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ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【244】

145 :木村健一:2023/11/02(木) 21:24:03.56 ID:/mgdheEO.net
小説「何でも屋の事件簿3 お金を借りに来たお客さん」

 何でも屋に、朝からお金を借りに来ている人が居座っていて困ると、部下が嘆いている。何でも屋は「借りに来たんでしょ? お金をくれという人よりは、ましだと思うけどね」などと言って、様子を見守っている。午後になって、何でも屋は「2万円借りて、どうするの?」と話を切り出した。
お客さんは、最初、口ごもっていたが、どうやらギャンブルに使って、儲けようと思っているらしい。「それも一つだけどね」などと何でも屋は言っている。

「お金が手に入ったら、商売をするといいよ」と何でも屋は言う。
お客さんに「元手がかからないのは、絵を描くか、文章を売ることです。得意なのは?」と何でも屋。お客さんは「絵」だという。
「じゃあ、文房具店に行って、画用紙と色鉛筆を買ってくることだね」もちろん、道具が良いには越したことは無いが、「まあ、あとは応用で」などと何でも屋は言っている。

お客さんは「描いた絵はどこで売ったらいいだろう?」と言っている。何でも屋は「別に、駅の付近でいいんじゃない?」なんて言っている。お客さんは「それじゃ、警察に捕まる」と言っている。「そうかもしれないね。だけど」と何でも屋。「神様は見ているよ。君がどれくらい頑張ったかを」

日が暮れてきたので、今日のところはこの辺まで。お客さんが「寝るところがない」というので、一晩だけ、仕事場を課してあげることにした。「明日は午前中描いて、午後には売りに行くんだよ」

翌日、朝早くから、お客さんは何でも屋を後にした。「きっと、画材をそろえて、絵を描いているんじゃないかな」何でも屋は、いつも通りである。
 お客さんは、言われた通り絵を描き、午後になって、駅の付近で売りに行ったようだ。

 案の定、警察に捕まってしまったが、どうやら住み込みの仕事を紹介してくれたようである。お客さんから「何とかなりそうだ」と何でも屋に電話が入った。

(おわり)

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