１１月の全国の景気動向、４カ月連続で悪化 帝国データ
帝国データバンクが３日まとめた１１月の全国の景気動向調査によると、企業の景況感を示す景気動向指数（ＤＩ）は前月比０・６ポイント低い４３・５と、４カ月連続で悪化した。円安が進行したことで仕入れ価格の上昇が加速したことや、人手不足の深刻化などが背景にある。
ＤＩは、５０より上回れば景況感がよく、下回れば悪いことを示す。業種別にみると、１０業種中で５０を下回るのは、「建設」を除く９業種で、８月から４カ月連続で同じ傾向が続いている。
前月に比べ、ＤＩが悪化したのは、「金融」「運輸・倉庫」以外の８業種。なかでも「農・林・水産」が３・２ポイント低い３８・６、「小売」も０・８ポイント低い３５・５と低迷が続いている。
帝国データでは、「企業は人手不足に対し、賃金上昇を防ぐため、非正規雇用を増やしている。この結果が消費低迷につながっている」（昌木裕司・情報企画課課長）と指摘。今後のＤＩについては、今後１年間は横ばい程度で推移すると分析している。
調査は２万３４７５社を対象に１１月１４〜３０日にインターネットで実施。１万５１６社（全体の４４・８％）から回答を得た。同社によると、中小企業の割合は全体の８割に上るという。
http://www.sankei.com/economy/news/141203/ecn1412030033-n1.html