公明党は二十六日、防衛省の内部部局（内局）の
背広組（文官）が制服組自衛官より優位を保つと解釈される
「文官統制」規定の廃止を含む同省設置法改正案について、
二十四日に続いて了承を見送った。
政府は当初予定していた二十七日の改正案の閣議決定を見送った。
現行の防衛省設置法は一二条で、防衛相が制服組トップの
統合幕僚長や陸海空の幕僚長に指示などをする際、
背広組の官房長や局長が「大臣を補佐する」と定めている。
戦前の旧日本軍の暴走を教訓に、制服組の暴走に
歯止めをかけられるように設けられた仕組み。
文官統制を廃止すれば、文民統制（シビリアンコントロール）を
弱体化させる恐れが指摘されている。
防衛省がまとめた改正案では、官房長や局長は各幕僚長と
対等な立場で大臣を補佐するとした。自衛隊の運用を
担当していた内局の運用企画局も廃止し、
制服組の統合幕僚監部に一元化する。
公明党は二十四日に部会で改正案を了承したものの、
一二条改正などについて政府から説明がなかったとして、
党全体では了承しなかった。二十六日に政調部会長会議を開いたが、
政府側からの説明が十分でないことを理由に再び了承を見送った。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015022702000140.html