http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015042802000237.html
【ワシントン＝斉場保伸】オバマ米大統領との首脳会談のためワシントンを訪れた安倍晋三首相は
二十七日夕（日本時間二十八日朝）、ナチス・ドイツによるユダヤ人大量虐殺の歴史資料が多数展示
されるワシントン市内のホロコースト博物館を訪れた。
視察後、首相は記者団に対し、「戦後七十年の節目の年にホロコースト博物館を訪れ、厳粛な気持ち
になった。悲劇も善意の勇気も風化させず記憶にとどめ、日本として世界の平和と安定のためにより
積極的に貢献しなければならないとの決意を新たにした」と述べた。
首相は一月の中東歴訪時もエルサレムのホロコースト記念館を訪ねている。
首相は「ザ・ホロコースト・ネバー・アゲイン」（大量虐殺は二度とあってはならない）と述べた。
また、第二次世界大戦中、ナチスの迫害から逃れたユダヤ人たちにビザを発給し続けた
故杉原千畝氏から、発給を受け、命を救われたユダヤ人男性一人と女性二人に面会し、言葉を交わした。
首相は「一人の勇気ある行動で何千という尊い命を救うことができた。そして彼のビザで、
日本に向かったユダヤ難民を助けた日本の人々も少なからずいた」と感慨深く話した。
「彼らの勇気に私たちは習いたい。こうした日本人がいたことを私は誇りに思う」と述べた。