長崎県の五島で記録的な大雨 厳重警戒を
前線や湿った空気の影響で九州北部を中心に大気の状態が不安定になり、特に長崎県ではこの２４時間に降った雨の量が多いところで平年の９月１か月分の２倍近くに達する記録的な大雨になっています。
気象庁は土砂災害や川の増水と氾濫などに厳重に警戒するとともに突風などにも十分注意するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、九州北部など西日本を中心に広い範囲で大気の状態が不安定になっています。
２９日午前０時までの１時間には▽長崎県が西海市に設置した雨量計で６４ミリ、長崎県が諌早市に設置した雨量計で５７ミリの非常に激しい雨を観測したほか、午前０時半までの１時間には、長崎市長浦岳で４２ミリ、大分県日田市で３２ミリの激しい雨が降りました。
長崎県の五島ではこの２４時間に降った雨の量が４００ミリを超え、平年の９月１か月分の２倍近くに達していて、気象庁は２８日、「５０年に１度の記録的な大雨となっているところがある」という情報を発表しました。
また、長崎県の佐世保市と松浦市、平戸市、それに佐賀県伊万里市でも、この２４時間に降った雨の量が２００ミリを超えています。
これまでの雨で長崎県と佐賀県、福岡県、大分県、それに京都府では土砂災害の危険性が非常に高くなり、「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。
前線が停滞し大気の不安定な状態が続くため、２９日夕方にかけて西日本を中心に雷を伴って激しい雨が降り、局地的には１時間に５０ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。
２９日夕方までの２４時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、四国で２００ミリ、九州北部で１８０ミリ、近畿で１２０ミリ、九州南部と中国地方、北陸、関東甲信で１００ミリと予想されています。
気象庁は土砂災害や川の増水と氾濫、低い土地の浸水に厳重に警戒するとともに、竜巻などの突風や落雷にも十分注意するよう呼びかけています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160928/k10010709801000.html