愛知、自動運転で先陣めざす。トヨタ、デンソー、名古屋大学発ベンチャー等が参入。未来の首都は自動運転車が走る大都会に [157776492]

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愛知、自動運転で先陣めざす

　愛知県の官民が自動車の自動運転の実現に向けて動き出した。県は2017年度から完全自動化で運転者がいない「レベル４」の車を公道で
走らせる実験に乗り出す予定で、18日には受託希望事業者向けの説明会を開催した。一方、企業も技術開発や投資に相次いで名乗りを上げている。
自動運転技術は車業界の勢力図を一変させる可能性がある。車産業の集積地である愛知県が技術開発をリードできるかが焦点だ。

　レベル４の実用化は25年とされているが、警察庁は５月にも安全基準を出した上で公道実験を認める予定。県は16年度に15市町で自動走行の実験に
取り組んだが、今年度は遠隔操作を活用したレベル４の公道実験を目指している。東京都なども実施する方向だが、大村秀章知事は「県内全域を対象に
する愛知が一番先行している」と強調する。

　将来的に無人走行車両を利用したタクシーの送客サービスや無人配送サービスなどの実現を目指している。

　中部企業も関連ビジネスへの参入に動き出した。アイサンテクノロジーは三菱電機などと組み、地図の整備を急ぐ。昨年度の県の実証実験を受託し、
17年度の実験にも参入を目指している。
　鉄鋼・機械商社の岡谷鋼機は米国のベンチャーに3000万円強出資した。先頭のトラックのみを人が運転し、無人トラックが連なって「隊列走行」する技術の実用化を目指す。

　トヨタ自動車は20年をめどに、高速道路で車線変更や追い越しが自動でできる市販車を発売する計画だ。昨年には自動運転車の開発に必要な人材を求め、
米シリコンバレーに研究開発会社も設けた。デンソーはＮＥＣなどと連携し完全自動運転の実用化を視野に、情報セキュリティーや人工知能（ＡＩ）技術を開発している。

　名古屋大発のベンチャー、ティアフォーは自動運転に必要な基本ソフト（ＯＳ）である「オートウエア」の普及活動に取り組む。

　警察庁の自動運転車の基準案などについて、企業からは「安全を担保しながら自動運転という技術を国として支援する姿勢を強く感じる」
（アイサンテクノロジーの加藤淳取締役）と評価する声が多い。参入企業が広がる可能性も高い。（押切智義、広沢まゆみ）
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFD18H24_Y7A410C1L91000/