【速報】不都合な情報を「フェイク（偽）ニュース」と非難する動き広がる　アジアで言論の自由後退 [399259198]

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東南アジア各国の首脳らが、自身に不都合な情報を「フェイク（偽）ニュース」として非難するケースが目立っている。
この地域では伝統的に、開発独裁体制下で言論を弾圧してきた国が多い。
一方、これらの国々に民主主義を唱えてきた米国では、トランプ大統領がこの用語を使いメディア批判を展開。
これに乗じた動きならば、東南アジアに根付き始めた言論の自由が後退しかねない。

「偽ニュースが、社会構造や国の団結を次第にむしばんでいる」。
シンガポールのオン・イェクン第２国防相は１月下旬、英シンクタンク、国際戦略研究所（ＩＩＳＳ）の会議で各国の国防関係者を前に講演し、
地域の安全保障上の課題として朝鮮半島情勢とテロと並び「偽ニュース」を挙げた。

ある外交筋は「安保関連会議で『偽ニュース』が安保上の課題として取り上げられたのは初めてでは。ピンとこなかった」と首をかしげた。

会議に参加した日本国際問題研究所の小谷哲男氏は「各国は世論向け情報戦の偽ニュース対策に乗り出しているが、メディア規制につながりかねないもろ刃の剣だ」と指摘する。

東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）は、昨年１１月の首脳会議の議長声明で「偽ニュース」に言及。情報担当相らが拡散防止に取り組む姿勢を歓迎した。
今年の議長国を務めるシンガポールは、同問題を格上げして協議するとみられる。

フィリピンのドゥテルテ大統領は先月、多数の死者を出している「麻薬戦争」に批判的な報道をしてきた有力ニュースサイト「ラップラー」について、「『偽ニュース』を垂れ流している」と批判した。
フィリピン証券取引委員会は、外国人によるメディアの所有を禁じる憲法の規定に違反したとして、米国のファンドから出資を受けている同サイトに対し認可取り消し命令を出した。

また、マレーシアのナジブ政権は、一連の公金流用疑惑の追及報道を「偽ニュース」と反論。
近く予定される解散総選挙を控えて先月、偽ニュース対策の新法制定方針を表明した。

ミャンマーでは、アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相が昨年９月、イスラム教徒少数民族ロヒンギャへの迫害疑惑について、
「偽ニュースが多くの問題を引き起こしている」と弁明した。

http://www.sankei.com/smp/world/news/180218/wor1802180015-s1.html

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