ヤマザキとのライセンス契約を終了させモンデリーズが自社で売り出した中国産オレオ､ヤマザキ時より大きく売り上げを落とす一体なぜ [597533159]

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「リッツそっくり商品」でヤマザキビスケットの巻き返しなるか
2018.2.19

山崎製パンの子会社であるヤマザキビスケット（旧ヤマザキナビスコ）が、リッツやオレオなどの製造販売のライセンス契約を解消してから1年余り。
ヤマザキは、リッツやオレオに“そっくり”の商品を昨年12月に投入し、市場での巻き返しを図っている。
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ライセンス契約を解消で
自ら育てたリッツブランドと闘うことに

「最初の一口でわかるんです。新鮮な軽さ、香ばしさ」。「ルヴァン」のCMでお馴染み、女優の沢口靖子のこのセリフ。
確かに、一口食べてみないと違いは分からないかもしれない。ヤマザキビスケットが新たに発売した「ルヴァンプライムスナック」は、それほど「リッツ」によく似ている（写真）。

昨年12月にヤマザキが投入した新商品のルヴァンプライムスナック（通称赤ルヴァン）と「ノアール」。
その形状はリッツとオレオにそっくりだ。投入の背景には、モンデリーズとの販売制限に関する取り決めがあった。

元々ヤマザキは、モンデリーズからのライセンスを受けて、長らくリッツの製造販売を手掛けていた。
ところが16年の8月、直接日本での販売を行おうとしたモンデリーズは、ヤマザキとのライセンス契約を解消。
リッツやオレオといった従来の商品は、モンデリーズがインドネシアで製造し、国内で輸入販売することとなった。
ヤマザキは主力商品を失うとともに、自ら育て上げたリッツブランドとの闘いを余儀なくされた。

ヤマザキがライセンス契約の終了と同時に発売したのが青いパッケージの「ルヴァン」（通称青ルヴァン）だ。
だが、ライセンス解消の際に、ヤマザキとモンデリーズとの間には「類似商品を一定期間は販売できない」という条件が存在した。
そのため、ルヴァンはリッツに似た触感や風味のクラッカーではあるが、形状が八角形などあくまで異なる仕様にせざるを得なかった。

この類似商品を販売できない期間が終了したのが昨年12月。その瞬間に投入したのが、冒頭の通りリッツとオレオに真っ向から競合する赤ルヴァンとノアールというわけだ。

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それまで、ルヴァンは苦戦が続いていた。図は、スーパーマーケットのPOSデータを扱うTure Dataによる両ブランドのプレーンタイプの商品のみの販売数量の推移だ。
モンデリーズ側が安売り傾向を強めた背景もあり、特に昨年の後半でリッツに軍配が上がっている（右図）。

その要因の一つは、圧倒的なブランド認知の差だ。ヤマザキビスケットの調査によれば、ブランド認知率は、リッツが90％なのに対し、ルヴァンはいまだ60％と大きな差がある。

旧リッツ、旧オレオの味を求める消費者

長年のクラッカーの製造販売に対する知見がありながら、ルヴァンに関してみれば、新規参入者としての戦いを強いられているわけだ。

赤ルヴァン投入の狙いは明確だ。こうした厳しい戦いのなかで、かつてのヤマザキリッツに親しんできたユーザーを取り戻すことだ。

「青ルヴァンの発売で市場が動いたことは確かだが、新しい顧客が取れても昔のユーザーを獲得しきれていない実感があった。
クラッカーの購買層は、60代などの高齢者が中心。赤ルヴァンは、今まで40年に渡り積み重ねてきた“ヤマザキのクラッカー”を求める人たちの声に応えた商品だ」と、
ルヴァンシリーズの開発を担当するヤマザキビスケットマーケティング部の岡田均氏は言う。

ノアールについても同様だ。オレオがモンデリーズの販売に切り替わってから、かつてヤマザキが販売していた旧オレオと比較して、
売り上げは大きく減少したというデータもある。旧オレオの味や品質を求めている客が想像以上に多かったということだ。

消費者の声を聞けば、モンデリーズの現リッツなどに対する品質の不満も出ている。そこが付け入る隙になる。
ヤマザキは、長年培ったノウハウや技術を生かし、味や品質面での差別化を狙う。

「確かに、この一年苦戦してきたのは事実。しかし、新商品の展開もあり、先は見えつつある」と語気を強めるのは、ノアールの開発担当を務めるマーケティング部の須藤敦寛氏。
12月は通常よりもかなり大きな広告費用を投下したこともあり、赤ルヴァンやノアールの出足は好調だという。

昨年は、リッツショックで大きな減益に追い込まれたヤマザキビスケット。今年は新商品によって挽回できるか。実力が試される時だ。

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ヤマザキとのライセンス契約を終了させモンデリーズが自社で売り出した中国産オレオ､ヤマザキ時より大きく売り上げを落とす 一体なぜ [597533159]

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