上野のパンダに比べて報道されない和歌山のパンダ､繁殖力は折り紙つき専門家｢世話をする人の経験や技術が上野と和歌山では違う｣ [597533159]

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東西パンダ格差　“白黒”つけたいが…赤ちゃん生まれても上野と和歌山で温度差
2018.8.22

和歌山県白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」でメスのジャイアントパンダの赤ちゃんが誕生した。
だが、昨年６月に東京・上野動物園で「香香（シャンシャン）」が誕生した際の盛り上がりに比べると報道も控えめで、「温度差を感じる」との声も。
上野の赤ちゃんパンダ公開が２９年ぶりなのに対し、和歌山では１８年で１６頭の繁殖に成功していることも一因のようだが、
東西パンダの何が違うのか。白黒ハッキリさせたいところだが…。

「アドベンチャーワールド」でのパンダの誕生は２年ぶり。
今月１４日、オスで２５歳の「永明（エイメイ）」とメスで１７歳の「良浜（ラウヒン）」との間に生まれた。
わずか７５グラムで誕生し、２０日時点の体重は７６・６グラム。良浜から母乳を自力で飲み始めたという。

永明は「前妻」との間に６頭、良浜との間に今回の赤ちゃんを含めて９頭の子を作った“絶倫パンダ”。
中国に返還されたパンダもいるため、同施設に現在いるパンダは６頭となった。

２０００年以来、１６頭のジャイアントパンダの繁殖に成功している同施設の広報担当者は
「空気や温度、四季の変わり方が中国に似ている。白浜の環境がいいのが１つある。
お父さんパンダとお母さんパンダの相性がいいことも挙げられると思う」と話す。

ネット上では「同じパンダの赤ちゃんでも、上野だとニュースやワイドショーでも連日のように取り上げて、わいわいお祝いムード満載なのに。
なんか世の中の温度差を感じる」との声が相次いでいる。

一方、シャンシャンと父親の「リーリー」、母親の「シンシン」の計３頭がいる上野。
シャンシャン誕生から１年以上たった今も見学は最大１２０分待ちの人気だ。

上野での赤ちゃんパンダ公開は１９８８年の悠悠（ユウユウ）以来。２００８年から約３年間、パンダを飼育していなかった時期もある。
１１年２月に中国からリーリーとシンシンを借り受けたが、同園担当者は
「生まれて１週間で亡くなったり、その後しばらく交尾に至るような強い発情が来ないこともあった。今回晴れて生まれて育っている」と説明する。

上野と和歌山の繁殖の差はどこにあるのか。

「人の経験や技術にかかってくるところが大きい」と強調するのはパンダの生態に詳しい動物行動学者の新宅広二氏。
「パンダは排卵の日が１年間に１～２日しかなく、タイミングを見極めて交尾させなければならず、繁殖が難しい。
また、パンダの質にも当たり外れが多い」と解説する。

パンダ人気の東西格差について新宅氏は「和歌山は頭数が多いので、関西の人にとってはありがたみが少ないこともあるのかもしれないし、
上野ブランドで『東の文化』のイメージが付いていることも背景にあるのではないか」と推測する。

人気の東と実力の西。灰色決着といったところか。

http://www.zakzak.co.jp/smp/soc/news/180822/soc1808220004-s1.html

上野のパンダに比べて報道されない和歌山のパンダ､繁殖力は折り紙つき 専門家｢世話をする人の経験や技術が上野と和歌山では違う｣ [597533159]

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