乙武洋匡さん「不倫騒動でレッテルを貼られたが、松本人志さんに必要な人間と言われて立ち上がろうと思いました・・」 [175746563]

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（一語一会）作家・乙武洋匡さん　ダウンタウンの松本人志さんからの言葉

■本当に必要な人だと思う

社会的に死んだ自分に、できることはもう何もないだろう。そう思っていた。
２年前、不倫騒動への世間からのバッシング。
「自業自得だった」。自宅に引きこもり、思考をとめ、ボーッと日々を送っていた。

両腕と両足がない先天性四肢切断という障害があり、車いすが欠かせない。
半生を描ログイン前の続きいた著書「五体不満足」を１９９８年に出版。多くの人の障害者観を覆し
「清廉潔白な乙武君」のイメージが広がった。

その後、「どんな境遇に生まれてもチャンスがある社会をつくりたい」と、スポーツライターや小学校の先生などに挑んだ。
だが参院選の立候補を検討していた２０１６年３月、週刊誌の不倫報道。
離婚し、政治への道も閉ざされる。

報道から８カ月後、フジ系バラエティー番組「ワイドナショー」の収録で、ダウンタウンの松本人志さんらが自宅に。
騒動から初のテレビ出演。松本さんから、「乙武さんは本当に必要な人だと思う」と言われた。
「ありがたかった。このまま社会的に死んだままでいいのかと、自問するきっかけになった」

その後、テレビ局から出演のオファーが舞い込むように。
だが、求められる役割は「女好きなエロキャラ」。

自分が社会に伝えたいメッセージとのギャップに苦悶（くもん）した。
１７年３月に日本を離れ、１年間かけ、世界３７カ国・地域を巡った。

ヨーロッパでは、困っている人に自然と手を差し伸べる価値観に、居心地の良さを感じた。
オーストラリアのメルボルンは特に住みやすく、「永住」が頭をよぎった。

しかし、いばらの道でも、日本で、マイノリティーを排除しない寛容な社会の実現に尽くそうと、思い直した。

「松本さんの言葉がなければ、そのまま永住していたかも」と振り返る。

帰国後、１冊の小説を書き下ろした。

タイトルは「車輪の上」。

車いすの青年がホストに挑戦し、葛藤する姿を描いた。

他の登場人物も「ＬＧＢＴ」や「真面目な子」といったレッテルにあらがおうともがく。

「他人に貼られるレッテルへの絶望。それでも生きていくという覚悟を描きたかった」。

自らの将来は真っ暗だと思う。
それでも、松本さんの言葉を胸に、目の前の仕事に向き合っていく。

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