「iPhone10周年ですが今のお気持ちは？」日本人記者がバカな質問した瞬間、Apple副社長から笑顔が消える。また日本人が全世界に恥晒す。 [483468671]

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北京に出張して日本の若い起業家に会った。ポケットからスマホを取り出して見せてくれた。「いいデザインでしょ。性能も遜色（そんしょく）ないんですよ」。中国のシャオミー（小米科技）製だ。
ｉＰｈｏｎｅ（アイフォーン）そっくりで、ずっと安く、若者に人気があるという。店の雰囲気もアップルストアを思わせた。昨年秋のことだ。

　アップルの成長を支えた中国市場は地元企業が押さえるようになり、米中貿易摩擦も販売に影を落とす。年が明けて業績見通しを下方修正すると世界の株価が急落、アップル・ショックと呼ばれた。
２０１６年９月期の決算では、ｉＰｈｏｎｅの販売不振から１５年ぶりの減収減益になっていた。

　いまもアップルがＩＴの巨人であることに変わりはない。それでも、誰もがあっと驚く革新性は乏しくなった。
力を入れる音楽や動画の配信では、アマゾンやネットフリックスが存在感を示す。人工知能（ＡＩ）を使うスマートスピーカーは出遅れた。

　１７年９月。米カリフォルニア州クパチーノの新社屋で発表会があった。開場を待つ人のなかに、
故スティーブ・ジョブズとともにアップルを創業したスティーブ・ウォズニアックがいた。声をかけると「日本は大好きなんだ。日陰に行って話そう」と誘ってくれた。

　新製品の話をし、何ということもなく聞いた。「ｉＰｈｏｎｅから１０年、新社屋もできて感慨深いでしょう」。
人なつっこい笑顔が真顔になった。「僕は過去を振り返ったり、記念日に感慨に浸ったりしないんだ」

　発表会が始まった。最高経営責任者（ＣＥＯ）ティム・クックはジョブズについて語り、「スティーブを思わない日はない」と涙をみせた。
「スティーブがいてくれたら」という思いにも聞こえた。アップルの「物語」を引き継ぐ発表会の舞台は「スティーブ・ジョブズ・シアター」と名付けられている。＝敬称略（宮地ゆう）
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