渡辺美里の至高は「１０ｙｅａｒｓ」だよな！！　１９８６年の西武球場からライブ行ってる俺が言うんだから間違いない [811556825]

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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52150970U9A111C1TCR000/

IT規制導入へ行政に専門人材を　渡辺安虎氏

各国政府が大手IT（情報技術）企業が持つ個人データの保護や市場支配力を巡る規制を強める動きが目立ってきた。日本も10月に閣僚や公正取引委員会委員長による「デジタル市場競争会議」を発足し、議論が本格化している。

大手ITへの規制のあるべき姿は経済学者の間でも見方が分かれるテーマだ。さらに政府が規制ルールを新たに作っても、実際に案件を審査する際には高度な知見を持った人材が必要になる。本稿は規制を現場で執行する体制について問題提起をしたい。

新たな規制ルールの下で大手ITの審査に入る際には、法的な議論に加えてデータの分析力が必要になるだろう。たとえばIT企業が「消費者に不利益をもたらした」と証明する際には、その企業が持つ膨大なデータを解析した上で、何がどれだけの不利益をもたらしたかを立証しなくてはならない。

審査に対し、大手ITは万全の態勢を整えるだろう。米グーグルをはじめ「GAFA」と呼ばれる巨大企業はデータ分析のできる経済学者チームを雇い、その分析結果に基づいて弁護士たちが法的な議論を組み立てる可能性が高い。日本のIT企業でも今後同様の流れは加速するだろう。

規制する政府側はどうだろうか。実際に大手ITへの調査を担う米国の連邦取引委員会には、経済局に80人を超す経済学者が正規職員として在籍している。同じく司法省反トラスト局の経済分析グループでは50人を超す経済学者が正規職員として働く。
合計150人に迫る経済学者が、合併審査をはじめ個々の案件審査に従事している。彼らはデータに基づき計量経済学的な分析を行い、政府内の弁護士とともに働いている。

米国に限った話ではない。欧州委員会の競争当局にもチーフエコノミストの下、約30人の経済学者が案件審査のための分析を担っている。

日本はどうだろうか。公取委に確認すると、経済学の博士号を持つ職員はわずか2人だという。法曹資格を持つ職員が32人であり、同じ専門家でも数の差が激しい。米欧の当局に比べるとデータ分析のできる人材の不足が深刻だ。

もちろん政府も問題を認識しているだろう。公取委には経済分析グループがあり、これまでも個別案件についてデータ分析を行ってきた。経済学博士号の保有者を対象とした職員の公募や、職員の博士課程への派遣も行っている。経済学者にかぎらず、データ分析のできる人材を育てる努力は続けていくだろう。

しかしながら、このままでは体制整備を上回るペースでデータ分析の必要のある案件が生じる恐れがある。政府が規制ルールを作っても、人材不足により個別案件の審査で的確な判断が下せない事態もありうる。そうなれば日本経済の未来への影響は大きい。

デジタル経済という新潮流に応じて新たなルールを作るというせっかくの機会だ。「仏作って魂入れず」とならぬよう、規制を運用するのに十分な体制の整備が必要だ。経済学の知見に基づいてデータ分析ができる体制の整備や人材の育成など、政府は大きな議論を展開してほしい。

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