【アルコール蒸留部】消毒液自作スレッド [982282904]

http://img.5ch.net/ico/u_sofa.gif
定番!化学実験「物質の状態変化」
蒸留でエタノールを取り出す

実験のねらい
「物質の状態変化」の単元の中で，液体を加熱すると気体に状態変化し，そのときの温度を沸点とよび，沸点は物質によって決められていることを学習する。
ここでは，この性質を利用した蒸留の実験を行う。
身近な物質である水(沸点100°C)とエタノール(78℃) が混合した液から，エタノールを取り出す。
最初に得られる液が，沸点の低いエタノールだけが沸騰して冷やされて取り出されたことを実感させたい。

準備
器具:目盛りつき試験管(3)，試験管立て，ガスバーナー，
ゴムせん，ゴム管，沸騰石，ビーカー，ガラス管，丸底フラスコ，スタンド，金網，マッチ，蒸発皿，ろ紙，燃えさし入れ
試薬:エタノール

実験操作(授業展開)
【展開1】
丸底フラスコにエタノール3cm^3と水9cm^3を入れた混合液と沸騰石を入れ，図のような装置を組み立てる。
【展開2】
小さい炎で混合液を静かに加熱し，出てくる液体を試験管の中に集める。
試験管に液体が程度集まったら，試験管を交換し，同様に操作してあわせて試験管 3本に液体を集める。
3本目の試験管に液体が集まったら，試験管からガラス管を取り出して火を止める。
【展開3】
1本目の試験管に集められた液体のにおいを調べ，手につけてみる。
また，液体をろ紙にしみこませ，ろ紙に火がつくか調べる。
2本目，3本目，純粋なエタノールでも同様な操作を行う。
【結果とまとめ】
エタノールと水の混合液を加熱して，最初に試験管にたまった液は，
におい，手につけたときの感触，燃え方などが，エタノールのそれに一致するため，エタノールであると推論できる。
また，3本目の試験管にたまった液は，最初の試験管の液のような性質は見られず，水であるとわかる。
つまり，この方法で混合液からエタノールが取り出せた，ということになる。
解説
この実験でフラスコを出る部分の蒸気を温度計で測定し，加熱時間と混合物の温度のグラフをとると，
右図のように一定の沸点をもたず，エタノールの沸点より少し高い80℃を越えたあたりで，温度上昇はゆるやかになることがわかる。
また，エタノールが96%の水溶液の沸点は78.15℃と純粋なエタノールの沸点(78.3°C)より低いため，
蒸気も最初に冷やされてたまる液体も 96%のエタノール水溶液になってしまう(このような現象を共沸という)。
したがって蒸留ではそれ以上にエタノールの割合を増やすことはできない。
なお，エタノールを手につけたときに，
気化熱がより大きい水を手につけたときよりも冷たく感じるのは，
体温で水以上にエタノールが気化するためである。
http://edu.chemistry.or.jp/teibanjikken/jhigh/pdf/1-1.pdf