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https://digital.asahi.com/articles/ASN5Q6Q4CN5LULUC014.html

「みどりの日」環境相表彰　弘前の小山さん

野鳥愛護の活動に半世紀にわたって励んできた青森県弘前市の小山（おやま）信行さん（80）が、今年度の環境省「みどりの日」自然環境功労者環境大臣表彰を受けた。野鳥を観察する場所の整備や、生息地の保全への取り組みが評価された。

　県内から表彰されたのは小山さんと、県レッドデータブックの編集の中心を担う「青森自然誌研究会」。4月に環境省で予定されていた表彰式が新型コロナウイルスの影響で中止され、18日に県庁で表彰状の伝達式があった。

　小山さんが野鳥愛護の活動に本格的に取り組んだのは、1965年から。弘前市で「日本野鳥の会弘前支部」の前身となる「弘前野鳥の会」を設立。以来55年間にわたり、弘前公園や禅林街などで野鳥の観察会を企画してきた。

　バードウォッチングの楽しさを教えたり、自然保護の重要性を説いたりするほか、野鳥の違法飼育の取り締まりにも協力した。県職員として長年勤め、81年からは会の弘前支部長を務めている。

　思い出深い場所は、白神山地だ。世界遺産に登録される前の80年代、青森県側（西目屋村）から秋田県側（現在の八峰町）までを結ぶ「青秋林道」の計画が持ち上がった。ブナ林の伐採予定地に、国の天然記念物クマゲラの生息地が含まれていた。

　「クマゲラを守ろうという気持ちが大きかったのです」。自然保護団体や有識者らと、林道に反対する協議会を結成。地域の住民に白神山地の重要性を訴え、当時の知事に計画反対の意見書を送るなどして、90年の計画中止に追い込んだ。

　長年、弘前公園で小中学生向けの自然観察会の講師も務めている。野鳥が近づいてくると、「生き物同士で観察だね」と言ってなごませる。「子どもたちに自然の美しさや大切さを伝えていきたいです」

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