中国「こびとテーマパーク」は障がい者の社会参加を進めるか？─台湾には「小人症レストラン」も [377482965]

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中国「こびとテーマパーク」は障がい者の社会参加を進めるか？─台湾には「小人症レストラン」も | クーリエ・ジャポン
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中国「こびとテーマパーク」でショーをする「こびと」たち

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「小聚人×涮涮鍋」スタッフたち。左が”大頭”店長

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接客時の目線はちょうど客の目の高さになる

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厨房の調理台やシンクの高さも、通常より低めに設置されている

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「小人国」内の住居で土産物をハンドメイドする「こびと」たち

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中国「こびとテーマパーク」のキノコ型の住居と住民の“こびと”たち

2 ：番組の途中ですがアフィサイトへの＼(^o^)／です ：2020/10/25(日) 20:56:07.89 ID:sFfwoqQKa.net ?2BP(2222)

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中国にある小人症そのものをアトラクションにしたテーマパークが、障がい者を「見せ物」にしているとの非難を呼んでいる。一方、台湾では最近、小人症や自閉症の患者だけで営む火鍋店がオープンし、人気を博している。当事者たちはこうした事業をどのように受け止めているのだろうか。

小人症の人々が働くレストラン

台湾のテレビ局系ニュースサイト「三立新聞網」は、台北市で開業した個性的な火鍋店「小聚人（小さな人の集まり）×涮涮鍋（しゃぶしゃぶ）」が人気を博しているもようを伝えた。

「小聚人×涮涮鍋」は、自身も小人症で、軟骨無形成症、骨形成不全症などの小人症患者・家族の支援団体、中華民国軟骨発育不全症病友関懐協会を主宰する葉文龍会長が開設。小人症患者が社会参加しながら自活する場として設けられた。従業員は皆、身長130cm以下の小柄な人ばかり。テーブルや椅子の陰に隠れて客が見失ってしまうこともしばしばだという。

「健常者の1歩は、われわれの3〜4歩に相当するので、疲れやすいのが玉に瑕」と笑う店長の“大頭”程勁捷は、厨房や店内のそこかしこに踏み台やスツールを配置し、従業員が気軽に一休みできるような環境にしている。

小人症患者は立った時にちょうど座席に座った客と目線が並ぶので「親密な接客が喜ばれている」と程店長は自信を見せる。ある視覚障がい者が来店した時は、鍋で火傷をしないよう、食器の配置を工夫した。「これまで、盲人に火鍋は危険だと言われ火鍋店には入店を拒まれてきたが、痛みのわかる店員さんたちのお陰でいい経験ができた」と感謝されたという。

台湾の「多様性の尊重」

“大頭”の恋人で118cmのフロアスタッフ・姚景婷は「われわれのような障がい者の家族は、安定していて生活保障もある公務員になることを望みます。ただ採用されるのは容易ではない。とはいえ一般企業は、小さすぎる従業員を積極雇用しようとしません。飲食店や工場は、従業員の作業スペースの位置がわれわれには高すぎて、機械や器具の扱いにも困難が伴います」

多くの小人症患者は幼少期からいじめや嘲笑、侮蔑的なあだ名、差別にさらされ、就職のハードルの高さから、一般社会への参加を諦めている人が多い。

フロアスタッフは全員、朗らかな小人症患者。厨房は、自閉症患者たちが取り仕切っている。清掃スタッフの魏徐は、生まれつき胸腺が無い（あるいはほぼ機能していない）先天性免疫不全疾患の胸腺低形成（ディ・ジョージ）症候群を患っており、小人症の従業員よりも疲れやすく、根を詰めすぎないよう同僚たちが気遣う。

「多様性の尊重」を前面に掲げる蔡英文（ツァイ・インウェン）総統が2016年に就任して以来、台湾社会に、マイノリティと共存し多様な個性を持つ人びとを認め合う気風が醸成されてきていることも、「小聚人×涮涮鍋」が受け入れられている背景になっているようだ。

中国の「こびとテーマパーク」

中国では驚くべきことに、小人症の人民を「見世物」にした世界唯一のテーマパークがある。雲南省昆明市中心部から20kmほど南西の山あいに2009年、設けられた「小矮人王国（小人国）」。ここには中国全土から集まった（集められた？）10〜50歳代の小人症患者約100人が共同生活し、観光客向けにステージパフォーマンスを披露したり、レストランや売店で接客したりしている。彼らは春〜秋は、おとぎ話に出てくるようなキノコ型の小さな家に住み、土産物のハンドメイド製品を内職したり、ガーデニングやネット通販、カラオケパーティーを楽しんだり、ペットや家畜を育てている。冬場は冷暖房完備の共同宿舎で起居するという。「小人国」は「小矮人帝国（小柄な人民帝国）」という仮想国家コミュニティで、外交部（外務省）や軍隊が設けられ、住民から国王（村長）や守護天使が選出されている。

観光客から絶えず好奇な目やカメラのレンズを向けられることを除けば、「小人国」には、自活して暮らしを営む“普通”の人民の姿がある。オープン以来、住民同士で数組の夫婦が誕生し、「小人国」で産まれた赤ちゃんも何人もいるという。親の決めた結婚を拒否し、広西チワン族自治区の故郷を捨てて「小人国」にやって来た趙彬文は、ほぼ同じ背格好の女性、彭美と出会って恋に落ち、「小人国」でロマンティックな結婚式を挙げた。

3 ：番組の途中ですがアフィサイトへの＼(^o^)／です ：2020/10/25(日) 20:56:15.57 ID:sFfwoqQKa.net ?2BP(2222)

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国内外から批判の声も

ただ「小人国」はオープンと同時に、中国内外から「障がい者を見世物にするな！」「障がい者を食い物にする不道徳な事業！」「見るに堪えない！」「常識を疑う発想！」といった激しい非難の声を浴びせられた。

東北部・吉林省の障がい者団体は「好奇の目で変わったものを見るための施設にどんな意義があるのか」。米国人小人症患者のゲイリー・アーノルドは「ニューヨーク・タイムズ」紙の取材に「ひどすぎる。動物園と変わりない。『小人国』という名称そのものも侮蔑的だ」と怒りの声を上げた。

これらの声に運営会社の社長・陳明鏡は「純然たる慈善であり、社会事業だ」と反論。陳によると、オープン後も絶えず全国から求人応募が送られて来ており、この事実は、中国の障がい者は依然として就業機会を得られていない実態を反映していると説明する。陳は「成都時報」紙に「ゆくゆくは2000人前後の小人症患者たちが楽しく暮らせる環境を構築したい」と抱負を語った。

国立医大の山西医科大学病理学科を卒業し医師免許を取得した許森偉も小人症ゆえ、勤務医の採用面接で落とされてばかりいた。失意のうちにやって来た許は現在、「小人国」の頼れる常駐医師として仲間たちの健康を守っているという。「観光客の７〜８割方は節度やマナーがある。たまに涙を浮かべながら憐れみの目でステージパフォーマンスを鑑賞する人もいるが」と許は語る。

日本には「小人プロレス」があった

「小聚人×涮涮鍋」と「小人国」から、筆者は日本のミゼットプロレス（小人プロレス）を思い出した。

1995〜1997年ごろ、週刊情報誌のスポーツ編集者としてプロレスの興行をしばしば取材していた筆者は、全日本女子プロレスの前座で会場を沸かせていたミゼットプロレスの、リトル・フランキー（ザ・グレート・リトル・ムタ）と角掛留造（角掛ひとし）2選手の対戦にいたく魅了された。

彼らは頭を軸にしたコマのような回転やロープ最上段から猛スピードで膝をマットに叩きつける荒技「ムーンサルトプレス」を繰り出し、笑いの中にも誇り高くハイレベルな試合を展開していた。ただ、当時既に本職のミゼットレスラーは3人だけ（現在は２人）で、女子プロレスの凋落や「障がい者を見世物にするな！」批判の高まり、医学の進歩で小人症の多くは幼少時に診断されれば有効な治療によって改善が見込めるようになったこともあって後継者が不足し、日本のミゼットプロレスは風前の灯だ。（Text by Jun Tanaka）