これから森高千里聞くからおすすめ教えろ [421336624]

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愛媛）加戸前知事が死去　「えひめ丸」事故に奔走

前愛媛県知事の加戸守行さんが21日、骨髄異形成症候群で亡くなった。85歳だった。在任中は「えひめ丸事故」の対応に奔走。県内から悼む声が相次いだ。

　八幡浜市出身。県立八幡浜高、東大法学部を経て、当時の文部省に入省。1999年に知事選に初当選し、3期12年務めた。

　1期目の2001年、ハワイ・オアフ島沖で、米原子力潜水艦と県立宇和島水産高校の実習船えひめ丸が衝突。実習船が沈没し、高校生ら9人が犠牲になるえひめ丸事故が起こった。

　加戸さんは現地に県職員を派遣。事故の連絡を受けた翌日には当時の森喜朗首相に、船の引き揚げを米側に要請するよう依頼。捜索の打ち切りを打診した米側に「絶対に認められない」と抗議し、学校関係者や遺族への対応に尽力した。

　10年の知事退任前、朝日新聞の取材で当時を振り返り、「宗教や死生観の違いについて、日本人はまず亡骸（なきがら）そのものを求め、かなわなければ『よすが』を求めると、米側に船を引き揚げてほしい理由を一生懸命、理解してもらうよう説明しました」と語っていた。

　ともにえひめ丸事故の対応にあたった石橋寛久・前宇和島市長は「事故が起こった時、自分はまだ就任3日目で右も左も分からない中、加戸さんに大変助けてもらった。流暢（りゅうちょう）な英語で米側と話し合い、補償問題では助言をいただいた。遺族にも親身に寄り添われた」としのんだ。

　加戸さんは文部省時代、文化庁著作権課長、同庁次長などを歴任。現行の著作権法の草案作りを担当した。著書に「著作権法逐条講義」がある。

　知事在任中、「新しい歴史教科書をつくる会」主導の中学の歴史教科書（扶桑社版）の採択について、事前に県教育長に「扶桑社版がベスト」と伝えるなど、保守派としても知られる。退任後も憲法改正などについて積極的に発言を続けた。加計学園の岡山理科大獣医学部（今治市）の誘致にも関わった。

　親交が深かった森高康行県議は「東京で活躍していたのに、ふるさとのために余生を捧げてくれた」としのんだ。

　中村時広知事は24日、「信念に基づいて、県民目線に立った開かれた県政の土台を作り上げられた。嫌われ役を買って出て、市町村合併などを進めてくれた」と述べ、「自分にとって恩人であり恩師。心の支えを失ったような感じがしてならない」と悼んだ。（藤井宏太）

【1999年】

1月　知事に初当選

5月　瀬戸内しまなみ海道開通

【2001年】

2月　えひめ丸事故。宇和島水産高校の実習

　　　生ら9人が亡くなった

8月　「新しい歴史教科書をつくる会」主導

　　　の歴史教科書を県立学校で採択

【2003年】

1月　知事再選

4月　新居浜市で合併。平成の大合併始まる

9月　県武道館が完成

【2004年】

11月　知事公舎の売却発表

【2005年】

1月　松山市、合併で50万都市に

10月　職員給与の計150億円削減などを柱　　　とする財政構造改革基本方針案を発表

【2007年】

1月　知事3選

【2008年】

4月　県地方局を五つから三つに再編

【2009年】

6月　松山市などで渇水深刻化

【2010年】

3月　伊方原発でプルサーマル発電開始

11月　知事退任