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明日、姪っ子(2歳)と会うんだけど、なにすればいい????????????????????? [653973144]
- 1 :番組の途中ですがアフィサイトへの\(^o^)/です:2020/12/13(日) 23:17:59.58 ● ?2BP(2000).net
- https://img.5ch.net/ico/1san2.gif
https://mainichi.jp/articles/20200519/dde/012/070/015000c
恋ふらむ鳥は
「ここは産室でございますよ、漢王子(あやのみこ)さま。男子は近づいてはなりません」
「うるさいことを言うなよ、額田。大海人の妻となれば、俺には義妹。葛城の縁で言えば、姪(めい)っ子じゃないか」
額田の制止には構わず、漢は船底に飛び降りた。その癖、横たわる大田には目もくれず、額田の全身を細い眸(ひとみ)で素早く一瞥(いちべつ)して、舌打ちした。
「まったく、何をやっているんだ。産の後といっても、その恰好(かっこう)はないだろう。あちこち血まみれじゃないか。珠羅が仰天するのも、無理はないぞ」
驚いて自分の両手を見下ろした額田に、漢王子は意地悪げに片頰を歪(ゆが)めた。まだ顔を青ざめさせたままの珠羅の肩を軽く叩(たた)き、「とりあえず母君には、大田は大丈夫だと申し上げて来い」と命じた。
「は、はい。では、失礼いたします」
脱兎(だっと)の勢いで、珠羅が階(きざはし)を駆けあがる。薄ら笑いとともにそれを見送る漢に背を向け、額田は水を満たした桶(おけ)に手を突っ込んだ。
薄暗い手燭(てしょく)の下で目をこらせば、袍(ほう)の胸元は何かを擦り付けたようにべっとりと汚れている。濡(ぬ)らした手巾でそれを拭き取ろうとする額田の腕が、背後から強く摑(つか)まれた。
「なあ、額田。私は前からお前に一つ、聞きたいことがあったんだ」
ぐいと額田に顔を寄せた漢王子は、葛城・大海人両王子の異父兄。宝女王が田村大王(たむらのおおきみ)(舒明(じょめい)天皇)と結ばれる以前、前夫・高向王(たかむくのおおきみ)との間に儲(もう)けた息子である。
二人の大王を父母に持ち、次の大王と目される葛城やその弟・大海人に比べると、兄弟であっても漢の立場は弱い。母親である宝女王もまた、王位からほど遠く、それを拗(す)ねてか狭い飛鳥京で馬を乗り回したり、諸豪族の子女を次々と閨(ねや)に引き入れる長男が疎ましくてならぬのだろう。宮城への出入りを許しこそすれ、これといった役職も与えず、まるで自分には長男なぞ存在せぬとばかりの知らぬ顔を決め込んでいる。
隣国・百済を救うための今回の戦役に際し、葛城・大海人両王子とともに漢を伴ったのは、別にその働きを頼んでではあるまい。とかく世情不安な最中、飛鳥の京(みやこ)に彼を残し、いらぬ騒動を起こされてはかなわぬと考えての計らいであろうが、漢の気儘(きまま)に振り回される宮人(くにん)や資人(しじん)(下級官人)からすれば、たまったものではなかった。
「お放しください。人を呼びますよ」
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