科学者「ベンゼン環の構造を発見したのは睡眠中に見た夢がきっかけ」これすげえよな... [373226912]

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　夢は現実ではない。が、夢が現実に影響を及ぼすことは決して皆無ではない。

　たとえば19世紀ドイツの化学者アウグスト・ケクレ（1829～1896）は、睡眠中の夢に見たイメージをもとにベンゼンという物質の構造を解明した。
当時すでにベンゼンが6個ずつの炭素と水素からなる化合物だということは知られていた。が、それらがどんな仕方で結びついているかが分からなかった。
　というのも、炭素には4本、水素には1本の、それぞれ他の原子とつながる手があり、それらが過不足なく結びつかないと安定した物質にならない。
が、いろいろ試みても、そんな構造は思いつけなかったのだ。

　そんなある日、仕事場でうたた寝していたケクレが夢を見る。
昔から「ウロボロス」の名で呼ばれてきた「自分の尻尾をくわえて旋回しているヘビ」の姿の夢だ。その瞬間、彼は電撃に打たれたように目覚める。
で、炭素原子を六角形に配置し、それぞれに1個ずつの水素を結合させたベンゼンの構造式を完成させたのだった。
https://note.com/koritakada/n/n200102f78e52