お前ら、支持政党は？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？ [189127987]

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https://mainichi.jp/articles/20210122/k00/00m/010/388000c

二つの支持率が占う菅政権の今後　政権運営力低下を無情にも示すその「差し引き」

菅義偉内閣の支持率の急落ぶりに注目が集まっているが、記者は別の数字に注目している。内閣支持率と与党第1党の支持率の差だ。

参院のドンが提唱「青木率」
　日本は議院内閣制で首相は国会議員の中から国会の議決で指名される。議会内の多数派を基盤に首相が選ばれるため、与党第1党の党首が首相になるのが通例だ。結果、首相は、与党第1党と内閣双方のトップを兼ねることになるが、内閣支持率と与党第1党の支持率には差が出る。内閣支持率には「支持政党なし」の無党派層のほか、政権与党の公明党支持層、さらには野党支持層の一部も加わるため、基本的には内閣支持率の方が高くなる。ただ、与党第1党の支持層の一部も内閣を支持しないことがある。政権が国民から完全にそっぽを向かれると、内閣支持率の方が低くなることもある。

　内閣支持率と与党第1党の支持率を巡っては、両者を足した数字が「青木率」と呼ばれ、政界では有名だ。官房長官、自民党参院議員会長などを歴任し、参院のドンといわれた青木幹雄氏が提唱したもので、これが「50」を下回ると、政権はいずれ行き詰まるとされる。毎日新聞と社会調査研究センターの1月16日の調査結果では61で、「危険水域」といえる状況ではない。

　だが、内閣支持率から与党第1党の支持率を差し引いた数値に注目すると、内閣と党との力関係の変化がうかがえそうだ。

　毎日新聞の調査では、菅内閣発足当初の昨年9月の内閣支持率と自民支持率の差は20ポイントあった。ところが、12月には7ポイントに接近。今月16日の調査では5ポイントにまで迫った。

　主な他紙の世論調査も同様の傾向だ。発足当初、いずれも20ポイント台だった差は、直近の調査では、日経新聞で並んだほか、その他も1～2ポイント差。民放では逆転した調査もある。

　こうした現象は、自民支持率が内閣支持率ほど下落しなかったために起きた。毎日新聞の調査では内閣支持率はこの間、31ポイント落ち込んだ一方、自民支持率は16ポイントの下落にとどまった。

　「内閣支持率の下落時には政党支持率も同じように落ちることが多い。だが、自民支持率は意外と持ちこたえている」。選挙事情に詳しい自民党関係者は、こうした見方を示し、「野党の伸び悩みも影響しているのだろう」と指摘する。

「強い官邸」に陰り？　党無視できず
　内閣支持率と自民支持率の拮抗（きっこう）、あるいは逆転によって予想されるのは、内閣と党の力関係の変化だ。「自民は支持するが菅内閣は支持しない」層の増加という「世論」の動向を背景に自民議員が菅氏の政権運営に異を唱える、という構図が生じかねないのだ。

　菅氏は派閥に属さず、主要派閥の支援によって首相の座を射止めた。派閥の領袖（りょうしゅう）が首相になるケースとは異なり、党内基盤が弱い。逆風に見舞われれば一気に周囲から人が離れる危険性をはらむ。

　同党の下村博文政調会長が今月5日のテレビ番組で、4月に予定される衆院北海道2区と参院長野選挙区の2補選で敗れた場合に言及し、「その後政局になる可能性もある」などと発言し、波紋を広げた。下村氏の属する最大派閥、細田派出身の安倍晋三前首相が政権の座に就いていたころに、このような発言は果たして出ただろうか。

　党内の求心力が落ちれば、政権運営に支障が生じる。ある閣僚経験者は「これまでは強気の官邸だったが、公認候補の選定や、国会運営での法案の取り扱いなどで党を無視できなくなる」と指摘。現時点でも、安倍政権で「政高党低」とも評された強い官邸は影を潜めつつある。求心力低下に歯止めがかからなければ「菅下ろし」にも進展しかねない。