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(ヽ´ん`)「いじめ嫌だ、学校休む」 今風の親「いいよ」 昭和の親父「バッカモーン殴り返して来い!」◀これが正しかった事実 [701470346]

305 :番組の途中ですがアフィサイトへの\(^o^)/です :2022/10/20(木) 18:52:45.20 ID:Ylmnjtuw0.net
 ヘーゲル哲学は、フリードリッヒ・ヴィルヘルム三世のプロイセン政府復興という秘められた動機によって鼓吹されていたのだから、まじめに受けとることはできないという私の主張は目新しいものではない。この事情は政治情勢に通じていた人々すべてに熟知されていたし、また通じるに十分なだけ自立していた少数の人々によって何はばかることなく語られていた。最良の証人はショーペンハウアーである。彼自身はプラトン主義的観念論者であり、反動的ではないにせよ保守的であったが、何にもまして真理をいつくしむ無上廉直の士であった。彼が当時見出される限りで、哲学的事柄に関する最も有能な裁判官であったことに疑問の余地はない。ショーペンハウアーにはヘーゲルを個人的に知っているという愉快があって、シェイクスピアの「阿呆どもが無考えに語り散らすたわごと」という言葉をヘーゲル哲学のモットーとして提案した。
そしてこの大家を次のように描いたが、それは卓抜なものである。「上層から、つまり時の権力によって大哲学者の印授をさずけられたヘーゲルは、類例をみない厚顔さで駄作を書きなぐり気違いじみた瞞着的ナンセンスを捏ね合わせた、薄っぺらで、味も素気もなく、吐き気を催させるような、無学ないかさま師であった。そしてこのナンセンスが売文稼業の追従者たちによって、やかましいことには不滅の英知と喧伝され、ふさわしいことにはバカ者どもによってそのようなものと受け入れられ、以前には聞かれたこともないほど完全な賛美のコーラスが生じたのであった。こうした者どもによって権力づくでヘーゲルに提供された広範な精神的影響圏は、彼が全世代の知的腐敗を達成することを可能にした」。
別の箇所でショーペンハウアーはヘーゲル主義の政治的策動を次のように描いている。「哲学はカントによって新たに敬意を表されることになったのだが……間もなく、上層からは国家利害、下部からは個人的利害という利害の道具になり下った。……この運動の推進力は、そのあらゆる荘厳な雰囲気や主張とは裏腹に、理想主義的なものではない。その推進力はまさしく現実的な諸目的、すなわち、個人的、公職的、聖職的、政治的、要するに物質的利害である。……党派的利害が多数の純粋な愛知者たちのペンを激動させている。……確かに真理は彼らが一番考えていない事柄である。……哲学は国家の側からは道具として、他方の側からは利得の手段として悪用されている。……こうしたことをしていれば真理が副産物みたいに現われ出ると誰が本気で信じることができようか。……“政府は哲学を国家目的の手段とし、学者は哲学を商売にする”……」。
ヘーゲルの地位をプロイセン政府の有給代行者と見るショーペンハウアーの見解は、一例を挙げると、ヘーゲルに感服している弟子のシュヴェーグラーによっても確言されている。シュヴェーグラーはヘーゲルについてこう語っている。「しかしながら、彼のあふれんばかりの名声と活動は本当のところは一八一八年のベルリン招聘から始まる。この地で彼のまわりに多人数の広汎なそして……実に活動的な学派が形成された。この地でまた、彼はプロイセン官僚との癒着を通じて、自分の体系を公認哲学として認めさせたばかりでなく政治的影響力も獲得した。もっともそれは彼の哲学あるいはその道徳的価値の内的自由のためには必ずしも利益になったわけではないのだが」。

カール・ライムント・ポパー
開かれた社会とその敵 第二部 予言の大潮 ヘーゲル、マルクスとその余波 第一二章ヘーゲルと新たな部族主義 第一節
未来社開かれた社会とその敵第二部p.37~38

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