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【昭和43年版】サイボーグ009 Part2【白黒】

52 :名無しか・・・何もかも皆懐かしい:2018/08/20(月) 08:04:48.14 ID:???.net
左翼護憲系団体に絶賛されるという石ノ森章太郎先生の名作「サイボーグ009 」(1966年版)第16話「太平洋の亡霊」(演出:芹川有吾、脚本:辻真先)。

突如蘇った旧日本陸海軍の零戦、月光、雷電、桜花、回天、伊号、が真珠湾等の米軍を攻撃、そして帝国海軍連合艦隊の旗艦・長門が原爆でサンフランシスコを攻撃に向かうというもの。
それらは実は、かの対戦で特攻隊として息子を失った博士による脳波操作で、その計画を阻止するために009 や米国出身の002らが向かう、というもの。

護憲派が感涙するところはクライマックスでの演出。原爆ドームの上空を飛ぶ戦闘機の編隊、長崎の平和の像やひめゆりの塔、それらを背景に憲法9条の2項の条文がスクロールする場面です。
彼ら的には「ほら、こんなストレートな憲法賛美の作品はない!」ということなんですね。

でも、作品の内容をよく見れば、前半は当時子供たちが大好きだった戦記物。日本軍が米軍に鉄槌を下す勇猛な話。
長門も、ビキニの水爆実験の復讐のための攻撃だし、002に至っては「俺たちの国が落とした原爆のせいで・・・」と言う、完全に軍拡(当時は米ソの軍拡、核配備競争の時代)する国への批判。

博士は、息子の亡霊に、さらなる被害や悲しみを生む攻撃はやめるべきだと諭され改心(対峙している009 たちには見えていない)するわけですが、
むしろ戦争体験者の辻真先先生の市井の戦争被害の愚かさを描いた脚本に対し、演出が先走った感じの作品で、シスコで避難する人々の演出が
むしろソビエト映画の戦艦ポチョムキン的志向だったり、条文のあたりはむしろ過剰演出気味な感じさえします。

全体で見たら、過剰な軍拡はやめようよ的なとてもまとまった話ではありますが、その一部をことさらクローズアップする事で、よくわからない評価が一人歩きするのは、大変困った話だと思うんですよね。
こういうのは石ノ森章太郎ワールドの一環、もしくはサイボーグ009 という名作サーガの中の位置付けとして評価すべきだと思う。そうしないと正当な評価はできないと思います、

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