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【コピペおk】夫婦・家族のジーンとする話を集めるスレ6【オリおk】
- 182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/01/01(日) 01:14:10.55 .net
- 俺が大学生の時、親父が時計をくれた。
金ピカの趣味の悪そうな時計だった。
「金に困ったら質に入れろ、多少金にはなるだろうから」
そういってた。
二年生のある日、ギャンブルにハマリ家賃が払えなくなった。途方にくれていた時、ハッと気がつき、親父の時計を質にもって行った。
紛れもない偽者であることが判明した。
すぐに親父電話した。
俺「おい!偽者子供につかませんなよ!」
親父「なっ、アテになんねーだろ、人のゆうことなんざ。困った時にこそ裏切られるんだよ、最後の頼みの綱になー。がはははは!これが俺の教育だよ。」
俺「・・・」
親父「で、いくら必要なんだ?金に困ったんだろ?」
俺「・・・・あきれるわ。十二万貸してください・・・」
親父「明日振り込むから。何があったかは聞かない。金がない理由は親にいえない事が多いわな!」
親父「がはははは!女にでもはまったか?このバカ息子が!!ははは!!」
正直心底むかついたが、親父の声は俺を安心させてくれた。
今思うと、小さい会社だが経営者らしい教育だったのかなと思う。
そんな親父が去年の夏、ガンで入院した。
往年の面影も消え、ガリガリになった親父がまた時計をくれた。まだ箱に入った買ったばかりの時計だった。
親父は必死で笑顔を作りながらいった。
親父「金に・・困ったら質にでも・・・入れろや・・!」
オメガのシーマスターだった。奇しくもその日は俺の誕生日だった。
俺「親父の時計はアテになんねーから質には入れないよ。」
二人で笑った三日後、親父は死んだ・・・・
親父が死んだ今も、メッキのはげた金ピカの時計はまだ時を刻んでいる。
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