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【何年】嫁さん大好き【たっても】★29年目★

923 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/05/21(木) 00:53:06.59 .net
嫁に工程改善を依頼されて昔のことを思い出したんで書いてみる。

零細製造業で試作品を嫁に見せてみたんですね。
早く見せたくて慌てて作ったんで完成度はもう一つだけど企画には自信があった。
それまで親方の下請けばかりで初めて俺がやる気をみせたんで喜んでくれると単純に
思ってた。
物をみるなりに、嫁はいきなりあれこれ指摘を開始。色が、仕上がりが、質感が、スッキリと
とか。それで少しばかりヘソが曲がってしまって嫁の提案にいちいち理由をつけて
できん話を返してた。嫁も現場にはいるんで、俺の言い訳がこじつけぐらいすぐわかる。
そのうち嫁がブチ切れて、こんなもん欲しくない!って喚きやがった。俺もなんか喚き返した。

その後はほとんど会話なし、必要事項の伝達のみで会話は単音節になっちまった。(あ、うん、う?、とか)
無言に耐えられず話のきっかけが欲しくて件の試作品を嫁の言う通り作り直してみせてみた。
何度か試作して指摘もほぼなくなったころ組合で毎年参加している見本市への出品を提案した。
(バイヤーさんの意見を聞きたかった)
嫁の返事は、好きにしたら。まだ怒ってるけどNGではないと判断。

見本市ではそこそこ高評価をいただいた。この見本市では実売は禁止されているが最終日に
出品品の現金化や格安品の入手目当てで主催者に内緒で一部売買されている。
最終日の夕刻、3人連れのオバちゃんバイヤーが俺の試作品を買いたいとブースの裏方に入ってきた。
結構強引だったのと、俺も欲しいと言われて嬉しくてつい了承してしまった。

オバちゃんたちが去った後、俺に向かって、
あれ私が欲しかったのに!
その後、オバちゃんたちに毒を吐き続ける嫁。
頭のなかではニヤニヤが止まらなかったんだけど、神妙な顔して嫁に相槌を打ってました。
怒られたけどあのときは嬉しかったな〜

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