【昔を】みんなの馴れ初めをおしえて【思い出して】 その14

818 ：名無しさん＠お腹いっぱい。：2015/06/27(土) 15:31:43.45 .net

そんなキューピットさんとは余裕があるときだけ、多分週1回とかそれ以下の頻度で会話してたんだけど、そんな関係が冬まで続いた
俺は学校で進路の最終決定を迫られていた
周りは当たり前のように最底辺の高校に進学するので、俺もその高校に行くつもりだった
それをキューピットさんに話したら馬鹿にされた
「顔も悪い頭も悪いとたらモテないぞ」
俺は高校の目標、モテ男だったので困った
「じゃあどうやったらモテるのさ」
「そうさな、あんた医者になれるだろ？腹黒いから金持ち相手に金を巻き上げるような医者になればいい」
俺は馬鹿だったので母親に「医者になりたんだけど」と相談した
「馬鹿言ってんじゃないよ」と冬休み、人生初めての塾につっこまれた
入塾のときに受けたテスト結果を見て塾の人に「医者になれますか」と聞いたら鼻で笑われた
その時の偏差値とやらが65で、最低70は出さないと無理だと言われた
学校の先生にも相談したらやっぱり笑われた
笑わなかったのはキューピットさんくらい
俺は第一志望が偏差値73の進学校、当時の中学では一人も排出したことのない最難関の高校
第二志望が偏差値40くらいの底辺高校になった
こんなめちゃくちゃな志望先をキューピットさんは「人生に張り合いが出ていいじゃないか」と言い切った
それから俺は脳細胞がブツブツと潰れていくほど悩まされる数式と格闘する羽目になる
高校は第一志望に合格したが、そこからもまた脳細胞が潰れる日々を送った
嫁と出会ったのはこの高校でだった
これまで適当に彼女を作って適当に別れてを繰り返していたが、高校にきて初めて本気で好きな人ができた
キューピットさん以外で話に張り合いのある女性は彼女が初めてだった
高3の頃には志望先の大学が2つまで絞れていて、逆にその2つで迷っていた
キューピットさんに「どっちがモテる？」と聞いたら「東北大医学部」と二つ返事で帰ってきた
「東北大って東大のパクリみたいな名前でパチモン臭いって言われた」
「東北大行けるなら東大余裕だろ、略して東大と言っとけばいいんだよ」
キューピットさんの適当なアドバイスをやっぱり真に受けて俺は東北大に合格する
彼女は地元の薬学部に合格し、お互い卒業したら結婚しようと約束し、結婚に至る