三国時代の文学スレッド
- 166 :無名武将@お腹せっぷく:2012/09/22(土) 21:50:03.62 .net
- 例をもう1つ、古詩源から。
寡婦
序:友人の阮元瑜は早くに亡くなってしまった。その妻が寡居せるを傷んで、為にこの詩を作った。
A: 霜露粉として、こもごも下り。木葉落ちて、淒淒たり。候鴈は雲中に叫び。帰燕は翩として、徘徊する。
B: 妾が心感じて惆悵し。白日たちまち西に頽(くずれ)る。長い夜を守って君を思い。魂は一夕に九たび背く。
C: 悵として長く佇み仰ぎ観るに。星月随って天にめぐる。いたずらに衿を引いて房に入り。ひそかに自ら孤栖を憐れむ。
D: 願わくば死して、黄泉の君に従わん。生ある限り付きまとう憂いを、どうして久しく抱かねばならぬのか。
A:情景描写。晩秋〜冬の描写により、雰囲気を高める。
B:情景から、登場人物(一人残された妻)の心理に視線を移動させる。
「魂は一夕に九たび背く」は楚辞-九章-抽思からの引用。愛しい人を思うあまり、一晩に9回、魂が身を離れるの意。
C:荒涼とした情景と、妻の寂しい心理をひとつに融合させる。
D:A~Cまでの流れを踏まえた上での、作者の決め台詞。
「人の運命は天に定め付けられており、星が落ちれば人の命も終わるという。
天よ、その孤独な星を終わらせよ。彼の星は、黄泉の月に従って巡るべきなのだ」
まぁいろんな作品を比較すると、色々な違いがあって面白いよね。
え、作者は誰かって? そりゃこのスレのアイドル。
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