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ドラム缶Bの行方2

860 :ドラム缶様 ◆P7KNUTc4/g :2015/06/03(水) 22:03:10.59 ID:BTQD55qA.net
>>857
その罰とは、放課後残ってのトイレ掃除や、グラウンドの木の剪定などである。
校長先生は暴力こそ振るわなかったが、毎日のように怒鳴る為、俺も嫌いだった。
そんな校長に頼る術もなく、俺は、矢野の暴力に耐える日々と、俺だけ今更
『言葉の学校』
などと言う言葉を学ぶ場に通わなければならない屈辱に耐える毎日を送るハメになった。
そして今、稀北高校の一年二組にてそんなことを思い出しながら、俺は、
(あ〜。そんな小学校時代じゃ、悪と呼ばれる暴力も、ますます正当化もしちまうよな〜。)
なんて、一人黄昏ていた。しかし、ただ黄昏て終わりでは無く、俺は、まだロクに知りもしない、
高橋と名乗る体育教師の担任に、早速反抗してやろうと考えていた。
そして俺はまず、自分の席に着きながら、自己紹介も終わりたての高橋先生に対し、挙手をした。
すると高橋先生は、俺を指差して、
「はい、あ〜…。えっと〜。」
と言葉に詰まった。詰まるのも当然で、入学式後に恒例の、生徒達の自己紹介イベントもまだ終わっておらず、
高橋先生はまだ、俺の名前すら知らなかった。ただ、出席番号順に並んだ席と、名簿を照らし合わせながら、
俺の名字を探し当てるしかない。だが、察した俺は、高橋先生が探し当てるより先に、
「いや、鈴木っす。」
と答えた。すると高橋先生は、
「鈴木君!何かな?」
と、確認するように名前を呼んだ後、挙手について問いかけてきた。そこで俺は、
「便所。」
とだけ言うと、席を立ち、教室から去ろうとした。本来なら、教師は、
「いくら生理現象とは言え、そこは、『トイレに行かせて下さい。』だろう!」
と注意の一つもするところだが、高橋先生は違った。初めての担任で慣れない為か、
それとも天然なのか、知る由も無いが、俺に注意せず、
「あ、トイレの場所わかる?」
なんて普通の声のトーンで、しかも笑顔で聞いてきた。俺は少し調子を狂わされたが、
「わかるんで行ってきます。」
と、目も合わさずに教室を出た。そして、トイレに籠城しようと試みた。

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