10代の若者は1度味わった報酬がもたらす誘惑に抵抗できないらしい [998420852]

10代の若者は1度味わった報酬がもたらす誘惑に抵抗できないらしい - IRORIO（イロリオ）
http://irorio.jp/kondotatsuya/20140915/161861/

被験者は13歳から16歳の若者40人と、20歳から35歳の成人40人。
最初のテストは、コンピューターのスクリーンに現れる記号の列から指定の色（緑もしくは赤）のリングを見つけ、そのリングに入っている白線が縦だったか横だったかを答え、
正解1つにつき、2～10セントの報酬が得られるというもの。

このテストを240回やった後、「見つけるべきターゲットを変更する、今度はダイヤ型を探してほしい」と伝え（ただし今回は報酬はつかない）、同じく240回テストを行った。
ターゲットを変えた当初、若者も成人も前のテストに引きずられ、緑や赤のリングを選ぶ傾向があったが、成人はすぐに適応し、指定どおり、ダイヤ型を選ぶようになった。
それに対して、若者はなかなか対応できず、いつまでも緑や赤を選んでしまう傾向が続いた。

研究者は10代の若者のこうした反応について「彼らは報酬がなくなったことを気にかけておらず、あたかもまだそこに報酬があるかのように行動する」と説明している。
彼らは一度味わった報酬がもたらす誘惑に勝てず、本当に注意を向けるべき対象に注意を向けられずにいるわけだ。

もやはウケなくなった不適切なジョークを何度も口にしたり、悪ふざけを続けたり、取りつかれたようにメールをしたり、SNSにメッセージを送ったりするのもそのせいと考えられる。

研究チームは次なる課題として、脳に誘惑の処理にかかわる具体的や部位や回路があるのかどうか、誘惑という刺激から気持ちを背ける役割を果たす部位が、
10代から成人にかけてどのように発達するのか見ていきたいと述べている。

アイオワ大学の研究は『Psychological Science』に発表された。