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【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! 第28章【クロスSS】

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/18(火) 19:25:07.71 ID:OfLrgF1G.net
●前スレ
ttp://engawa.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1382961686/l50
●保管庫
ゲッタークロスオーバーSS倉庫
ttp://wikiwiki.jp/gettercross/
●避難所
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12795/1293605807/

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/18(火) 19:26:00.25 ID:OfLrgF1G.net
前スレが容量超えたので立てました
にしても、もう28スレ目かぁ…

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/18(火) 21:58:01.51 ID:RNOWMTvZ.net
スレ立て乙

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/18(火) 23:35:51.93 ID:wLKrgmwP.net
早すぎる!と思ったが容量オーバーだったのか
ともあれおつおつ

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/19(水) 02:50:14.88 ID:b+gNyAJu.net

前スレはライフの人無双だったな

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/19(水) 09:40:30.55 ID:3ceyBjDu.net
前スレ読み返してみたけど、やっぱりカオスだったな
まぁ、カオスなのは何時ものことか(歓喜)

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/19(水) 16:04:44.45 ID:1U+Uxk9W.net
ライフクロスが最終話突入したってことで原作を最初から読んできた。
……いじめとかリストカットとか、そういう描写見るの苦手な人には、絶対にオススメできないと思う。
途中から何漫画なのこれ?って突っ込みたくなるほどの超展開ぶりに笑える。

あと結構ポロリどころか、全裸や果てには失禁描写も拝めるしその手の好きな人には価値あるかも。

けどラストの展開は……だった。とにかく初めて読む人は心して読んだほうがいいと思う。

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/19(水) 17:45:25.70 ID:3ceyBjDu.net
町の図書館に何故か全巻あるぞ>>ライフ
しかもよつばとの隣にな
癒されつつショックを受けろということか?

9 :ライフの作者です。:2014/02/20(木) 00:58:03.76 ID:pUyxIbwS.net
新しいスレの初っぱなでいきなりもう最後を飾りたいと思い、ラスト後半部貼ります。

10 :ライフ 最終話後半部@:2014/02/20(木) 01:00:53.91 ID:pUyxIbwS.net
「アユム、アユムはどこなのっ!!?」
「おねーちゃんっ!!」

社宅に住む人々が逃げる中、文子と妹の茜は最後まで残り、彼女を血眼になって探していたのだった――。

それは園田も同じであった――。

「椎葉さんと流はどこにいったんだ、オレは二人を失いたくないっ!!」

彼は街中を逆流してでも探し回っていた――。

「椎葉……?」

――女子少年院。避難しようとする、服役する女子と職員達の中には愛海の姿が……。しかし彼女は立ち止まり、ふと夕空を眺めてそう呟いたのであった――。

「アユム……?」
「ミキ、どうしたんだ?」
「羽鳥さん、空がどうかした?」
同じく病院から車椅子に乗る父親と避難する未来も空を眺めていた。彼女の横にいた達人も一緒に空を眺めてるのだった――。

皆が見つめるその遥か上空には、竜馬と歩の駆るゲッターロボが信じられないほどのスピードで通過していくのを――知るよしもなかった。しかし……。

(……ヤバ……息、できな……胃とか吐き……そう……)

歩は完全にゲッターのフルスピードに耐えきれず、顔がスゴく歪み、今にも身体中が潰れそうである。
彼女ははっきり言って今にも死にかけであった。身体の骨全てが砕け、内蔵全てが潰れて、口から全て飛び出しそうな――見るもおぞましいことが起こりそうな感覚だった。

(何も見え…な、……あたし……死――)

彼女の意識が飛びそうになった――時。

“アユム……ゲッターを疑うな……自分を、ゲッターを信じろ”

彼女の意識にそういう声が響く――男か女か、誰の声か分からないが。

(え……だ、だれ……)

“落ち着いて……レバーを握りしめろ、そして気を強く持て……それだけでゲッターはお前に応えてくれる………………”

――歩は離していていた右手を手探りでレバーを触り、握りしめ、歯を食い縛りながら気合いを込めて前を見据えた。

「ううっ……うっ……うああああーーーーーーっっっ!!!」
雲を突き抜けて、向かった先は……成層圏。スピードが徐々低速し、安定する。

「椎葉、大丈夫か!?」
一方、余裕で耐えた竜馬はすぐにモニターで彼女の安否を確認すると――。

「な、なんだと……?」
竜馬は驚愕する。何故なら彼女は平然としていたからである。

11 :ライフ 最終話後半部A:2014/02/20(木) 01:03:17.61 ID:pUyxIbwS.net
常人には耐えきれない重圧のかかる速度で、しかもどこにでもいそうな女子高生が耐圧服など着ずにゲッターに耐えたのは前人未到であった。

“流君……あたし生きてる……っ”

「椎葉、お前一体ナニモンだよ……」

彼女本人も驚きを隠せずにいた。

「まあいい、無事でよかったぞ。俺はお前に何かあったら――」
“え……流君……、なんて……?”

「いや、なんでもねえよ。それよりも――ミサイルを何とかするぞ!」

全視点モニターに表示される先にこちらへ凄まじいスピードで向かってくる丸いターゲット……重陽子ミサイルだ。
どうやら発射を阻止することが出来なかったようである……。

「……流君、どうするの?」
“どうするかって?ゲッターを信じるしかねえだろ”
「……ですよねぇ……っ」
刻々と近づくミサイル――。

「みんな……バイバイ……」

死を悟る彼女は涙ぐむが彼はニィと笑いながら彼女は見た。

“おい椎葉、なに諦めたようなことゆうんだ?俺達が死ぬわきゃねえだろ、いや、俺はお前を死なせやしねえよ――”

“……流君?”

“椎葉ほど、俺のコトをここまで考えてくれるヤツは初めてだ、ウレシいぜ。
俺は……もしこの時代に生まれて、ここで普通に過ごして、お前と出会ってたなら……俺はお前のことが『好きだ』と告白したかもな”

彼の真意を聞いて……歩は嬉しさのあまり大粒の涙が流れ止まらなかった。
しかしそれは彼の素性ゆえに、絶対に付き合えないとも……。

“流君……あたしも……実はあたしも――”

「よし、話はそれまでにして、行くぞ椎葉!!」

彼女は涙を腕で拭い……コクッと頷いた。

《うおあああああああああっっ!!!》

――ついにゲッターとミサイルがぶつかり合った瞬間、この成層圏一体は凄まじい衝撃波と球体のような蒼白い極光が当たり隙間なく覆い尽くした――。
それが地上にも行き届き、まるで太陽が爆発したような錯覚に陥った、しかし幸いにもそこは、島も何もない太平洋沖であったため、周辺の島、そして日本には何の影響もなかった――。

12 :ライフ 最終話後半部B:2014/02/20(木) 01:12:51.30 ID:pUyxIbwS.net
………………………

「…………」

歩はゆっくり目覚めた。しかし辺りは真っ白で何も見えない。明らかに自分の住んでいた日本ではなければ、非日常的な景色だ。
しかしその横には……。

「流……君……」

彼も少し離れた場所で漂うように眠っている。彼女はすぐさまそこに向かい揺さぶって起こす。

「……おっ、椎葉……?」
「流君……無事でよかった……」

二人は辺りを見回すも何も見えない――ここは天国か地獄か……その前に自分達は死んでしまったのか――?

「ここ……どこ……」
「さあな……ん?」

二人は互いに姿を見て数秒間黙り込むも、真っ先に声をあげたのは歩だった。

「キャアーーーーッ、あたし達なにも着てないじゃんっ!!」
「うおわ、そう言えばそうだな!!」
「流君、そんなキタナイモノあたしに向けないでぇ!!」
「きたねえとはなんだコラァ!!」
彼女は両手で顔を押さえる踞った……。

その時だった。二人の前方から声のような音が聞こえてくるのを……。
二人はとっさに前を見ると何かが見えてくる。

少しずつ、少しずつ、明らかになり、それに伴い声もちゃんと聞こえるようになる――。

どうやら赤ん坊が元気に産声をあげて、多分夫婦と思われる男と女の姿が。しかし顔はぼやけていて見えない。

「これは……なに?」

二人は黙ってその様子を見はじめた――。

“一岩見て、男の子だよ”

“ああっ、よく頑張ったなアユム……”

夫婦の会話に出た名前を聞いた二人は、目が点になった。

「アユムって……この女の人、わたし!?じゃあとなりの人は……あたしの……」
「一岩……だと……?」
「流君、男の人、知ってるの?」
「……俺の親父の名前じゃねえか……!」
「えっっ!!?」

さらに夫婦の話は続く。

“名前はどうする?アユムが必死で頑張って産んだ子だ、アユムが決めてくれ”

“いい?ならあたし……実はもう決めてあるんだ。
あたし、高一でいじめられてた時に、とある男子の転入生がやってきたんだ、とても不思議な人だった。
その人は行方不明になってどこにいったか分からないけど……あたしを助けてくれたんだ。
心身が誰よりも強くて、優しくて、挫けそうになった時、わたしを励ましてくれて、強くしてくれた。

13 :ライフ 最終話後半部C:2014/02/20(木) 01:16:01.44 ID:pUyxIbwS.net
その人は……あたしの憧れだった。
だからね、悪いけどその人の名前をあやかってつけたいの、あたし達の子供がその人のように強くなってくれることを……名前は『竜馬』って”

“そうか。アユムがつけたいのならそれでいい。俺もアユムのいうその人に近づけるような立派な男に育てる”


《よおし、お前は今日からアユムと一岩の息子、『流竜馬』だあ!!》


――それを聞いた二人は今まで経験したことのないくらいに驚愕、仰天したのだった。

「う、うそ…………でしょっ」
「な……に……っ」
「なら……流君は……っ」
「椎葉は……っ」


瞬間、二人は光に包まれて互いに姿が見えなくなってしまった――。

………………………

「アユム、アユム!!」
「お……、お母さん……」

文子の必死の掛け声で目が覚めて起きると見知らぬ部屋の白いベッド、どうやらここは病院のようである――。
身体には包帯やら滅菌ガーゼやらつけられていた、確かに身体中が痛い。

――どうやら重陽子ミサイルが日本に落ちる前に、太平洋上空で爆発したらしく、多少の被害はあったものの、日本壊滅という事態にはならなかったようだ――日本も今、少しずつ落ち着いてきたようである。

看護婦の聞くところによると、自分は近くの沿岸付近で深傷を負って倒れていたらしく、偶然そこを通りかかったとある男子高校生に救出されたと言うのだ。
それから、この最寄りの病院で約二日は眠っていたらしい……。
……歩はふとあることに気づいた。

「な、流君……は?」

誰に聞いてもそんな男性はこの病院にはおろか、全く知らないらしい。後もゲッターというあの巨大ロボットの存在すら知らず、姿どころか残骸すら発見されなかったことだ――。
それで歩はもはや悟った、彼は元の時代へ帰っていったのだと……。

「椎葉さん……ホントによかった……」
「みんな……っ」
歩の病室には園田やエイコ、そして廣瀬が見舞いに駆けつけてくれたのだった。

「なんで椎葉ばかりこんな目に……っ」
「ケド、なんで椎葉さんはあそこの海岸に流れ着いていたのかな……っ?」
エイコが頭を傾げるが、歩はハハッと笑ってごまかした。

「椎葉さん、流は……?」
「…………」
園田の問いに彼女はあえて首を横に振ったのだった。
園田達、特にエイコは酷く落胆した。だが多分、言っても信じてもらえないだろうし、そのくらいに非現実的な出来事であったからだ。

14 :ライフ 最終話後半部D:2014/02/20(木) 01:18:36.00 ID:pUyxIbwS.net
彼女は複雑な気分になった――竜馬の正体について。信じられないことだが、もし本当であるなら――それはそれで凄く嬉しく思えるのだった。

次の日、今度はなんと未来までもが駆けつけてくれた。

「あ、アユム……っ」
「ミキ……っ」

久々の、このような再開に未来から彼女をギュッと抱き締めて涙を流したのだった。

「ミキ、心配しないで。あたしは大丈夫だから」

泣く彼女を歩は気丈に励ました――。

「……大変だったよ。病院の人達が全員が避難するからあたしはお父さんを連れていかなきゃならなかったし……」

「そっかあ。お父さんは?」

「病院に戻ってまた療養してるよ。全く……ホントにアメリカもやってくれるよ、これでもし日本に落ちたらどうするつもりだったんだろ?」

愚痴も含めた楽しい二人の会話が続いた。やはり彼女からも竜馬のことを聞かれたが……彼女は園田達と同じような対応をした――。

未来が出ていった後、歩の病室にコンコンとノックする音が、開けると見たことのない男性が立っていた。
短髪の黒髪、黒い学生服を着ているが凄まじいくらいのガタイのいい男性である。どこか竜馬と面影がある。

「椎葉さん……だっけ。無事でよかった」
「あ、あなたは……っ?」
「椎葉さんが海岸で倒れていたのを偶然見つけて、ここまで運んだんだ。大丈夫……?」
「じゃああなたが……ありがとうございます……」
彼はこんな容姿なのにどこかシャイなような所がある。

「あなたの名前は……?」
「教えるほどでも……ないよ」
言うのが恥ずかしそうにモジモジする彼に、

「お願い、教えて。お礼をしたいから……」

すると彼は――。

「流……一岩」
「え……っ」
流一岩。彼女はその名を聞いた時、ドキッとしたのだった、なぜならば――。

「え、俺のこと知ってるの……?」
「い、いや……ハハッ」
二人は話をする内に気が合い、仲良くなった。
気の弱い一岩は自分と同じく元いじめられっ子であり、強くなりたいという思いから空手を始めてから凄く好きになり、これ以外に考えられないというほどにめり込んでいるということだ。

15 :ライフ 最終話後半部E:2014/02/20(木) 01:21:15.09 ID:pUyxIbwS.net
竜馬の超人的な強さの秘訣はここから始まったのだと、歩は知ったのである。

――その夜、歩は病室の窓から快晴の夜空を見ながら想っていた。

(流君、無事に元の時代に帰れたかな……?もしそうならわたしは大丈夫だから心配しないで。

もしかして流君がこの時代に来た理由って……まさかあたしがいじめられるのを知ってて、助けにきたのかな……?
それも今ではわからなくなったけど……実は今日助けてくれた人が来てくれたんだ。
その人ね、多分未来の流君のお父さんだよ。
てことはあたしはその人のお嫁さんになるってことかな……信じられないけどね。
流君と違ってちょっと控え目そうな感じだったけど、確かにどこか似てる雰囲気だった。
あたしと同じでいじめられてたって言ってて、趣味とか話が合ういい人だったから仲良くしていけそう……。本当にこの先で流君を産むことになるんなら……受け入れる、あたし嬉しいから。今まで運命に逆らってばかりだったから、今度はちゃんと従わないとね)

……歩は未来の竜馬に思いを馳せて、

「また……未来で会おうね、流君……ううん、竜馬」

――そう呟くのであった。


――そして竜馬は……。

「なにィ、ゲッターに乗れない!?」

彼の時代から13年後。第二の重陽子ミサイル投下による、大量のゲッター線で汚染されて荒廃した地球。インベーダーが蔓延したこの絶望的な世界。
太平洋上のポイント1500の孤島に現れた真ドラゴンが第二の進化を遂げてもはや人類に逃げ場なしの状況である。

その中で、インベーダー掃討をしていた人類部隊の司令艦『バヴェル・タワー』の司令室に、竜馬はいた。
そこには元ゲッターチームの一人であり、彼の復讐対象である現人類インベーダー掃討部隊の総司令、神隼人とそして仲間の車弁慶も居合わせていた。

「どういうつもりだ、隼人!!」
「竜馬、隼人はタワーの艦長としての責任があるんだ!!」

問いつめる竜馬だが、隼人は無言のまま何も言わない。その瞳に隠された強い決意に気づいた彼は、諦めてフッと笑った。

「……どうやら、なにか企んでるようだな。行くぞ弁慶」
「あ、ああっ」
二人は去ろうとした時、竜馬は振り向き拳銃を取り出した。それで彼に復讐を遂げるのかと思いきや、なんと無造作に投げ渡す。

16 :ライフ 最終話後半部F:2014/02/20(木) 01:24:08.26 ID:pUyxIbwS.net
「隼人、こいつは返しておくぜ」
「…………」
隼人は無言で受け取る。しかし竜馬は彼を見つめたままだ。
「隼人、教えてほしいことがある」
「……なんだ?」
ついにその低い声を出す隼人、竜馬も少し間を空けてこう質問した。

「お前の……両親について話してくれないか?」
「……なんだいきなり?お前に何の関係が……?」
「別に詳細なぞどうでもいい。名前だけでも教えてくれ。それぐらいならいいだろ?」
不可解な質問に隼人は黙り込むも、その後、静かに口を開いた。

「両親とはもう20年以上会ってない。悪さしまくって縁切られちまったからな。
父親は竜二という名前だ。母親の名は……」

竜馬はツバを飲み込む、彼の聞きたかったのはそれだった。

「……愛海だ。旧姓が安西」
「…………」
彼の予感は的中した。そう、歩を最後まで敵視したあの愛海の子供がそう、目の前にいるこの男、隼人であったのだ――。
それが分かると竜馬は一瞬、複雑な表情になったがすぐにいつもの態度になった。

「――わかった。それじゃあな」

――こうして竜馬と弁慶は部屋から出ていった。

「竜馬、お前どうしたんだ?」
「なあ弁慶……ワリィがお前の両親も名だけでもいいから教えてくれねえか?」
真ゲッターが格納される格納庫行きの通路を揃って歩く二人。しかし竜馬はまた弁慶に隼人と同じことを聞いた。

「気持ち悪いやつだなお前」
「うるせえ、さっさと教えやがれ!」
竜馬に押しつめられて、困惑する彼も仕方なくそうに答えはじめた。

「俺のオフクロはもう他界してる。オヤジならまだ生きていると思うがずいぶん会ってない。父親が婿養子でな。母親は『車』姓だ。父親の名が……優樹。旧姓が園田だ」
「なんだと……?」
竜馬の足が止まった――。

「どうした竜馬?」
「いや、なんでもねえ。それより早く真ゲッターに乗ろうぜ。早乙女のジジイどもに俺らの底力みせてやらねえとな!!」

……二人はまた歩き出す。

(やはり安西の子供が隼人だったか。弁慶のオヤジが園田で……俺が椎葉の息子……なら羽鳥やそのガキも俺の近くにいるっつうことなのか……?)

なんとも数奇な輪廻である――。


そして、孤島の中心部の火山から姿を現す、異形の進化を遂げた真ドラゴン内部では、インベーダーに侵された早乙女博士とあの二人、コーウェンとスティンガーが根城としていた。

17 :ライフ 最終話後半部G:2014/02/20(木) 01:29:24.76 ID:pUyxIbwS.net
「来るがいい愚かな人間どもよ!今日こそお前ら人類の最後だ。
そして我らインベーダーがこの太陽系を支配する、本当の時代になるのだ、うあはははははははっっ!!」

狂ったように高笑いする早乙女博士達だった。

(……すまぬな、達人、ミキよ。お前達の子、ミチルを守れなかったこのワシを許し……いや許してはくれまいだろうな。
だがそれでもやらねばならんのだ、これで竜馬達が打ち勝たねば、人類に本当の未来などないのだから――)


――そして竜馬と弁慶は真ゲッターを構成する三機のゲットマシンに乗り込む。

「真イーグル、OKだ!」
「真ベアー、いいぞ!」

二人は操縦レバーをグッと握り込む。

『真イーグル、ベアー、スタンバイ完了です。なお、真ジャガー号はオートパイロットに切り替えました』

隼人はタワーのモニターに映る、邪神と化した真ドラゴンへ目を見据えた。

「真ゲットマシン、発進っ!!」

……ついに発進された各ゲットマシン。カタパルトから飛び出して、まるで島以上の全長を持つ真ドラゴンへ向かっていく――。

(椎葉……まさかお前が俺の母親だったとはな……。
よくお前を守りたい気持ちになったのはそういうことだったのか。
だがよ、俺を生んですぐ病気で死んじまったんだよな、椎葉……ケッ、全く泣かせる話じゃねえか……。俺は一度は親になったお前の姿を見たかったぜ椎葉……いや、オフクロ!!)

――竜馬は様々な思いを胸に、横の合体専用レバーをグッと掴んだ。

「ジジイ、たっぷりと礼をさせてやるぜ。チェンジゲッターワン――――!!」

ゲットマシン同士が合体し、ついに姿を現す早乙女博士が開発した最後のゲッター、真ゲッターロボ。鬼神の姿をしたこの機械の巨人は前方の強大な敵へと勇敢に立ち向かっていった、それは自分達人類が未来を生きるために――。

――果てしなく、遠い明日へ。僕たちは息を切らして向かう。白い光の中、輝きに満ちた朝がきっと、待ってるから――


……fin……

18 :ライフの作者です。:2014/02/20(木) 01:35:54.84 ID:pUyxIbwS.net
以上です。すさまじく強引な展開とラストでしたが、あえてこうしました。




今までどうもありが……と言いたいところですが、実は番外編を作成しました。というのもラストの続きなんですが、もしライフとのクロスがチェンゲにどう影響するか書いてみました。
それを貼って本当の完結です。しばらくたってから投稿します、お楽しみに。

19 :ライフ 番外ストーリー@:2014/02/20(木) 02:07:05.76 ID:pUyxIbwS.net
――ここは真ドラゴン内部。無事に突入した竜馬達だったがそこでインベーダーに取り込まれてしまう……そこで、三人が見たものとは。

「う、ウソだ!!」
「あ、あれは事故だったんだ……!!」
竜馬と隼人が見たもの、それはミチルが事故で死ぬあの忌々しい記憶の断片。
戦闘用且つ量産を目的とした機体、ゲッターロボGの合体テストでの不具合から起きた、ミチルの乗るポセイドン号が潰されたあの惨劇……。
それに映っていたのは悪魔の笑みをした自分達の姿だった。まるで意図的に事故を引き起こしたかのように――二人は悪夢に狼狽えていた。

「隼人、竜馬、どうしたんだ!!」

関与していない弁慶だけがまともであったが、彼もまた……。

「弁慶、助けてくれえ!!」
「先輩!!」
迫り来るインベーダーから自分に助けを呼びながら必死に逃げる、死んだはずの仲間、巴武蔵の姿が……。

それぞれに降りかかる悪夢の幻影……。

「竜馬君助けて……あたし死にたくないよ……」
「ミチルさん……許してくれ……っ」

「あれは竜馬がやったことよ、隼人君が悪いんじゃないわ。合体を解いてあたしの敵討ちをして……竜馬を殺すのよ……」
「竜馬……お前の責任だ……お前が死ねばよかったんだ……っ」

「見捨てないでくれ、弁慶!!」
「待ってくれ、先輩っ!!」

三人の精神を蝕む幻影でもはやインベーダーの思うつぼであった。

“犯した罪、もはや消し去ることはできない。キサマらはこの精神的苦悶にまみれて死に絶えるがいい!!”

どこからか早乙女博士の嘲笑う声が聞こえるのであった――。

――一方、真ドラゴンとの戦闘で膨大なゲッター線を吸収しようとして爆散したタワーから脱出した小型挺には、竜馬達の後輩である新ゲッターチームが乗り込んでいた。
早乙女の血を引く少女、ミチルの子供、早乙女元気こと、渓。ゲッターロボの整備士だった父を持つ剴。そして中央のカプセル内に眠るは早乙女の血を引き、ゲッター線を照射して誕生させたクローン人間である真人類、號。

「ミチルお母さん……親父達を……親父達を助けて……っ」

昔撮った集合写真を見つめながら呟く渓に號は突然、呼応した――。

20 :ライフ 番外ストーリーA:2014/02/20(木) 02:09:23.55 ID:pUyxIbwS.net
號の送り込んだ意識が、幻影に囚われていた竜馬達にも影響が。

「ぐああああああっっ!!」

竜馬と隼人を、ミチルの姿で惑わした化け物が突然、うめき声を上げて苦しみだす。

「ん……?」

竜馬は気づいた。自分の着ていたボロボロのコートのポケットから凄まじい光が。彼は手を突っ込み、取り出すとそこには……。

「こ、これは……あの時の……っ」

彼の手の内にあったのはプリクラ写真の片きれ。それは未来が引っ越す前日、歩と園田と未来の三人と共に街のゲーセンで撮った、最後の楽しい一時の思い出……プリクラに写る、様々な落書き。
それが光の輝きがましたときだった。

“流、聞こえる!?”
「は、羽鳥っっ!?」
なんと目の前に現れたのは淡い光に包まれた未来本人であった。

“流、こんな化け物に惑わされたらダメ!!こいつらはインベーダーよ!!”

「しかし……」

“あんたらしくないよ!アユムの子でしょ、気をしっかり持って!
ミチルを殺したのは流達じゃない、コイツらよ!”

彼女は本当の真実を彼に見せた。

……ミチルの身体はインベーダーに侵されていたのだった。合体する瞬間にヤツが彼女の体を突き破り、飛び出した。もはや助からないと悟ったミチルは、合体を緊急解除させて自分もろともインベーダーを葬ったのである――。

“流、頼みがあるの。どうかミチルを……あたしと達人の娘、早乙女ミチルの仇を、そしてお義父さんの早乙女博士にかかった呪縛を解き放ってあげて!!”

「ミチルさんが……まさか羽鳥の子供だったとは……っ」

ついに彼が知った衝撃の事実。それを聞いた瞬間、竜馬はインベーダーに対する、マグマが溢れかえるような怒りが込み上がったのだった――よくも羽鳥を踏みにじりやがったな、と。

“流、頼んだよ……”

そう言い残し、未来はスゥと消えてしまった――竜馬はプリクラを再びポケットに戻し入れる。

「武蔵先輩、俺は必ずあんたの仇を……」

弁慶も元に戻り、彼が遺してくれた帽子を深く被り込んだ。そして隼人も涙を流しながら、鬼の形相となりレバーを強く押し出した。

「よくもミチルさんをォォォォォっっっ!!」

21 :ライフ 番外ストーリーB:2014/02/20(木) 02:12:42.15 ID:pUyxIbwS.net
……ついにブチ切れて悪夢を振り払った竜馬達旧ゲッターチーム、そして早乙女博士、コーウェン、スティンガーの開発チームの駆るゲッター、『メタルビースト・ドラゴン』との壮絶な闘いが今始まった――。

「ジジイ、てめえに少しでも良心が残ってるなら目を醒ませ!!羽鳥をこれ以上悲しませてどうすんだ!!」

その時早乙女博士の顔色は一瞬変わった。

「な、竜馬ァ!!なぜキサマはミキの名を知っておるのだ!?」
「俺はてめえらインベーダーをこれ以上生かしておけねえ、それがゲッターを駆る者の宿命ならばっ!!」
繰り出される超高速の合体合戦、ドリルとドリルとの激突、ミサイル同士の撃ち合い、ビームとビーム、トマホーク同士のぶつかり合い……まさに苛烈を極めていた――。

「ワリィな、俺達は目ェ瞑ってても合体できるんだよ!」
「開発チームと戦闘チームの差って奴か」
「竜馬、やっちまえ!!」

一瞬の合体の隙をついて博士達の機体合体を妨害した竜馬達。それにより優勢に見えたのだが……。

「ここが真ドラゴンの体内だということを忘れたのかァ!」
何度でも復活するメタルビースト・ドラゴンに対し、今度は彼らが苦しめられることになった――。

「ぐおあああああーーっっ!!」

旧ゲッターチームの苦戦する姿を垣間見た渓達は、

《ゴウっっ!!》

すがる思いで號に向かって名を叫んだ。すると彼は全員の意識にこう語りかけたのだった。

“……ストナーサンシャインだ……ストナーサンシャインを出すんだ……っ”

「號……?」

それが竜馬の意識にもはっきり伝わった。

“三つの心を一つにしろ……ゲッターを、ゲッターを信じろ!”

……真ゲッターは飛び上がり、両手の平を合わせて真上にかざした時、まるで太陽のような輝きを放つゲッター線の球体が形成されたのだった――。

「ぐっ、ぐっ、ぐううっっ!!」

そのあまりの強大なエネルギーに三人は翻弄されていた。

「やべえ……俺でも抑えきれねえ……このままじゃあ……暴発しちまう……」

竜馬でさえ弱音を吐くほどの凄まじいエネルギー量の塊だった――。

“竜馬……”

どこからか声がした。それは竜馬にとって一番、聞き覚えのある女性の声……それは歩の声だった。

22 :ライフ 番外ストーリーC:2014/02/20(木) 02:14:46.14 ID:pUyxIbwS.net
「し、いば……オフクロなのか……」

“竜馬、あなたならできる。あたしの誇る息子なんだから……力を貸してあげるから一緒にガンバろう”

彼女は幻影であるが、高校生の時の姿で現し、竜馬と被る形でレバーを握り込んだ。

“落ち着いて意識を集中させて。そしてみんなの思いを一つにしてゲッターの力を引き出すの”

「オフクロ……」

竜馬は歩の言う通りに、精神統一し隼人、弁慶の意識を同調させる。

“……ミキ、見てて。あたしと一岩の子、竜馬がミキを救う姿を……”

――そして、

《ストナアアアァァーーーッッッ、サァァァン、シャァイン!!!》

そして一気に膨れ上がった巨大な光球は真ゲッターから投射されて、一気にドラゴンへ向かっていきついに直撃した――。
装甲が剥がされて原子分解されていく機体に早乙女博士は……。

「竜馬、隼人、弁慶、ワシの引いたレールも最後だ!!」

「「「博士(ジジイ)っっ!!」」」

最後の最後で人間としての自意識を取り戻す博士でだった……。

「あとはお前達の手で切り開け、人類の未来を……竜馬っ!」
「ジジイ!?」
「……お前がなんでミキを知っていたかは分からんが、おかげでわしは、これ以上達人とミキ、そしてミチルに迷惑をかけずにすみそうじゃ……ありがとな、竜馬」
「ジジイ……」
それは博士が未来を達人の妻として心から愛していたことを意味していた。

「さらばっ!!」

そして光球はこの一帯を、そして真ゲッターまでも包み込んでいった――。

――インベーダーとの最終決戦でついに打ち勝った真ゲッターと最終進化を遂げた真ドラゴン。しかし冥王星方向に時空の裂け目が……。星よりも大きくなり、飲み込む姿はまさに最強最悪の怪物にふさわしい存在であった。

「あれを使うぞ、真ドラゴンがゲッターロボGの集合体だとしたら……」
「ああ、ゲッタードラゴンなら……號、分かってるだろうな?」
「ダメだ、思った以上にゲッター炉心のパワーが上がらない……」

先ほどの戦闘で大量のエネルギーを消費してしまった真ドラゴンの炉心。だが竜馬は、ニイと笑い、彼らに自分の乗る機体を差し出した。

「炉心ならここにもあるぜ」

なんと真ゲッターの炉心を使えという指示にさすがの號も戸惑った。

23 :ライフ 番外ストーリーD:2014/02/20(木) 02:25:29.65 ID:pUyxIbwS.net
「しかし、それを使ったら……」
「號、他の方法はない!」
「ちょ、ちょっとみんな、なんの話してるの!?」
理解できない渓に、義父である弁慶が優しく説明する。

「真ゲッターの炉心と直結させて、真ドラゴンの最終兵器を使う」
「さ、最終兵器っ!!?」
「大将、ムチャだ!!そんなことしたら、真ゲッターが……」
剴の心配に竜馬は非常に説得力のある言葉で安心させた。

「俺達が死ぬわきゃねえだろ?」
「竜馬さん……」
……そして真ゲッターの露出した炉心が真ドラゴンの炉心とたくさんのチューブで連結された。

「みんなの心を一つにして……號に託すんだ……」
そして竜馬、隼人、弁慶、いや全員が目を瞑り意識を集中させる。

「行くぞ!!」
號の掛け声と共に巨大な真ドラゴンは黄金色に発光し、凄まじいエネルギーの塊を身に纏ったのだった――。

《シャアアアアイン、スパァァァァァァクっっ!!》

そして真ドラゴンはそのまま発進、全力でその時空の裂け目へと突入していった――超光速、そして超エネルギーの塊に翻弄される彼が見たものとは……。

「待っていたぞ、ゲッターチーム」
見たことのない、真ドラゴンを遥かに越える全長のゲッター艦隊、そして未知の敵……。

「なんだこれは……」
「これって……ゲッターロボなの……」
そして竜馬もその中でただただ前を見つめていた。

「そうか、俺たちは……」
「そうだ、この未来永劫の時の狭間で戦うために……」
「あとは俺たちで十分だ。渓、お前達は……」
弁慶のレバーを引き、號達の駆る真ドラゴンを無理矢理時空間の裂け目から元の宇宙まで戻していった。その後で竜馬はついに、

「親父、オフクロ……っ」
彼の目の前には手を差し出して笑顔で迎える、父親の一岩と母親として成長した歩の姿が……。

“おかえりなさい、竜馬”

竜馬は今にも泣きそうになりながらも、穏やかな笑みで彼女に答えた――。

「……ただいま」

竜馬は今ここで、彼らと一つとなった――そして彼らはここで、永遠とも言える時間の中で戦っていくのだろう――生きるために生きていくのだろう。


――fin――

24 :ライフの作者です:2014/02/20(木) 02:29:20.47 ID:pUyxIbwS.net
これで終わりです。誤字、脱字が多い駄文なSSでしたが、ここまでこれたのは自分でも不思議です。
今まで読んでくれた方々、本当にありがとうございます。では、また新しいクロスが考えつく時に投稿したいと思います。

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/20(木) 07:31:55.09 ID:KcMBolQ3.net
乙、というかお疲れ様!
そうか、そうだったのか、なラストに驚きました
次回作も期待しています!

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/20(木) 12:47:38.33 ID:Ac+LgKgJ.net

本編完結おめでとうございます

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/20(木) 15:48:55.55 ID:cJgMMr1A.net
乙! 素晴らしいエンドだった。

そうかー、ゲッターに選ばれる血筋は母方からだったのね。

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/20(木) 23:03:24.55 ID:d57tX+g+.net
乙でした!
読んでて最後ウルっと来ました。ありがとうございます。

29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/21(金) 00:32:18.82 ID:s0Lhf+Fc.net
竜馬の母親って謎だしね
見事なラストだったと思う

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/21(金) 00:53:20.83 ID:kP6qTgQi.net
お疲れさまでした。
ライフの主要キャラが全員ゲッターチームの親でワロタ。
けど色々考えさせられる素晴らしいSSだったと思う。

特に竜馬が歩に向かって「俺がこの時代に生まれて普通に過ごして……」のセリフになんか切なくなった。
竜馬はどこかで人並みの生活に憧れていたんじゃないかなって。

31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/21(金) 09:19:18.63 ID:uvM2XSuC.net
漫画版は生きる目標無くしてたけど、
あれもまともに学校とか行って友達とかいたら大分変わってたような気がする
空手やる以外なら常識的な態度だし、研究所で生活し始めた
竜馬って結構社交的だしね

32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/21(金) 15:52:16.95 ID:uBjzr+Ol.net
2chがなんか転載禁止とかになるらしいが
ここのまとめもかな

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/21(金) 18:09:17.53 ID:kP6qTgQi.net
もし続きや新作できた時、どうすればいいんだろ?

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/21(金) 18:23:46.19 ID:uvM2XSuC.net
まとめサイトが使えなくなるってこと?
或いは転載だけ駄目だったら、ここに続きを書きましたっていっておけば
まとめで見れるんじゃないかな

35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/21(金) 19:40:52.45 ID:uBjzr+Ol.net
アフィブログがナンタラでよくわからないんだよな
許可がいるみたいな感じだけど
まだVipのSSまとめているところとかあるし

36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/21(金) 20:09:47.43 ID:uBjzr+Ol.net
ごめん、特定サイトだけみたい。

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/21(金) 20:19:47.53 ID:uvM2XSuC.net
ってことは、ここは大丈夫かな

にしても、ライフクロスは連投が凄かったな
あんなスピードで書いてみたいなぁ

38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/21(金) 20:27:36.51 ID:uBjzr+Ol.net
でも、他のところの様子を見たほうがいいかも

39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/22(土) 01:20:18.67 ID:BBTg2gtr.net
新作出来たんだけど、どうしようかな……。今の状況だとなんか投稿しづらいしなあ

40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/22(土) 06:45:31.56 ID:BBTg2gtr.net
まあとりあえず、新作の予備知識だけでも今貼りますわ。
クロス先は『パーフェクトダーク』というニンテンドー64のゲームです。

・早乙女研究所
日本の誇るゲッター線開発の最前線基地。トップは早乙女博士。キャリントン協会とは親密な関係であり、マイアンこと『フレンド』についても知っている。

・キャリントン協会
ダニエル・キャリントンが設立した組織。優秀な職員、エージェントを輩出し、様々な平和的最新テクノロジーを世に送り出しているが、データダイン社からライバル視されている。
早乙女研究所では同盟を結んでいる。『フレンド』とは唯一のコンタクトが出来る。

・データダイン社
キャリントン協会と同じく最新テクノロジーを世に送り出している企業。軍事などの危ない企業にも手を出している武闘派。トップはカサンドラ・デブリーズ。キャリントン協会と早乙女研究所を毛嫌いしている。

・マイアン
地球では『グレイ』と呼ばれるエイリアン。地球を遥かに超える超文明を誇るが地球人にはとても好意的。キャリントン協会とはコンタクトを取り合うほどの友好ぶり。

・スケダー
爬虫類型好戦的エイリアン。マイアンとは太古の昔から交戦している。最近、停戦を迎えたが……。マイアンと同じく、独自の超文明を持つ。データダイン社にビジネスを持ちかけている。

・セタン
古代最強のエイリアン。白亜期に北太平洋の海底に船ごと沈没し姿を消した。恐るべき究極兵器を開発していたと言われるが今はもう分からない。ゲッター線についてなにか知っていた模様。

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/22(土) 09:33:01.03 ID:uYN5Vjyy.net
おお、期待

友人にゲッターを広めることができたけど、
ゲッターGの1話で捕獲した竜二の部下を返すシーンがシュールと言われたな
冷静に読み返すと、胸のパネルが開く様子は確かにシュール

42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/22(土) 23:14:17.58 ID:Lmt/hUTM.net
あのパネルよりもわざわざゲッターで出てって
『さあおまえたちの仲間だ受け取れ!』(ゲッターに握らせて)
とかがシュールってったんじゃなかろうか

43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/22(土) 23:19:11.39 ID:uYN5Vjyy.net
いや、パネルが開く様子だよ
「あ、開くんだ…」って言われた
確かに握ってる様子とか、ウザーラに修理されて体育座りしてる様子とか
あとは、「我々を邪魔するものはいなくなった!」
って叫んでるブライの近くにいるウザーラを見て反応してたな
目の前に邪魔者いるだろと

44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/22(土) 23:23:19.68 ID:X9wjPLvb.net
>>43
まあ、あの時には中の人達をどうにか出来る算段はあったんじゃないのとかは思うね。
まあ、読み進めないと分からんことだろうけど

45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/23(日) 00:29:38.53 ID:9eSpSpPQ.net
例の新作貼ります。パーフェクトダーク(以下、PD)のSSです。

46 :PD ミッション1@:2014/02/23(日) 00:38:17.64 ID:9eSpSpPQ.net
――西暦2023年。データダイン社。それはアメリカ随一の多角分野のテクノロジーを有する企業。それは表向きの話であるが、裏では恐ろしい研究がされているとの噂である――。

ある日、キャリントン協会にデータダイン社からとある救難信号をキャッチされた。
ドクターキャロルと名乗る人物が、夜中にマインドコントロールされてしまうという。
そうなれば、データダイン社の最近の不審な動きを掴むことが出来なくなる。
そこで協会のトップ、ダニエル・キャリントンはその日、データダイン本社にエージェントを送り出し、ドクターキャロルを救い出すことにした。

――ジョアンナ・ダーク。23歳。アメリカ人女性。茶髪のショートヘアが似合うナイスバディな美人。
しかし彼女はキャリントン協会のエージェント訓練で過去最高の成績を叩き出した天才であり『パーフェクト・ダーク』と異名を持つが、実は今日のデータダイン社に潜入する任務が初仕事であった――。

――ミッション1『データダイン本社《始動》』――

夜10時、協会のホバーヘリがビルで埋め尽くすオフィス街の隙間を掻い潜っていく――そのヘリの中で彼女、ジョアンナが支給装備の拳銃『ファルコン2(消音器装備型)』の不具合がないか、仕切りにいじっている。

「フフ、今日が初仕事か、楽しみね」

彼女は全く緊張しておらず、笑みが溢れていた。

“ジョアンナ、ドクターキャロルは夜中にマインドコントロールをかけられるそうだ。その前に救出するんだ、わかったな”

キャリントン本人から指令の通信が入り、彼女は興味津々な表情で通信機に語りかける。

「ねえボス、そのドクターキャロルって人物はどこにいるの?」
“データダイン本社の地下にある研究所エリアだと思われる。一階に地下へのエレベーターがあると思われるが直接玄関からの侵入はできない。
君には屋上のヘリポートから侵入してもらう、そこから一階まで降りるのだ”
「はいはい。あと確か、非武装の人間には被害を出してはダメなんですよね?」
“ああ、それが協会のポリシーだからな。しかし武装兵には手加減は無用だぞ”

47 :PD ミッション1A:2014/02/23(日) 00:41:59.06 ID:9eSpSpPQ.net
すると、ジョアンナは……。

「ボス、そういえば今日なんか変な白髪の白衣を着た、ヘンテコなサンダルをはいたおじいさんと数人のボディーガードが来てましたよね?誰ですか?」
“失礼だぞジョアンナ。彼は日本の早乙女研究所からいらっしゃった、ゲッター線開発の権威であるドクター早乙女だ、私と早乙女は今日、仲良く対談してたんだよ”
「日本かあ……前食べた鰻丼おいしかったからまた食べたいなあ……」
“それにジョアンナ。そのヘンテコなサンダルというのは『下駄』と呼ばれる日本の履物だよ。さあ、雑談はこれくらいにしてそろそろ本社につくぞ。各任務はもう確認してるだろうな”
「OK。なら、頑張ってきますかね」
“グットラック、ジョアンナ”
彼女のマイペースさにはある意味大物っぷりである。

――データダイン社についたヘリは一気に急上昇。屋上のヘリポートの真上へ。 ロープを下ろし、滑るように落ちていくジョアンナ。
無事に着地するのを見届けたヘリはすぐさま、データダイン関係者に見つからないように去っていった――。

「さあて、ミッション開始と行きますか」
右太もものガンホルダーにマウントされたファルコン2を取り出し、辺りを見回す。
ヘリポートから下を覗くとやはり監視兵が。彼女は去っていくまで待ち、すぐに階段を降りていった――すると進む先に監視カメラが……。

(簡単に下まで降りさせてくれないようね……)

カメラの視界に入らないように慎重に真下へ回り込んでいく……。
建物内部に入り込むと近くに二人の監視兵が巡回している。ジョアンナは扉へ戻り、その角から拳銃、ファルコン2の銃口を監視兵へ向けた。

――ファルコン2。キャリントン協会でも愛用する職員が多い拳銃である。
レーザーサイトが標準装備であるため命中精度が非常に正確なのが特徴。連射速度、リロード法も楽で、反動も小さいため初心者でも扱いやすい。

(あなたたちに恨みはないけど、これも任務だからゴメンなさい)
彼女はバレル下のレーザーポインターで狙いを定めた監視兵の頭部を的確に撃ち抜いた、サイレンサー装備なので発砲音は最小限に抑えられてる。
当然、力なく倒れる監視兵に近くにいた仲間が駆けつけるも、彼女の第二射に気づくことなく頭を撃ち抜かれる――死んて動かないのを確認すると彼女は堂々と中に入っていく。
二人の死体に近づくと持っていた高性能サブマシンガン『CMP150』を奪い取る。

48 :PD ミッション1B:2014/02/23(日) 00:45:33.80 ID:9eSpSpPQ.net
(形見として使わせてもらうわ。ありがとさん♪)

投げキッスし、そこから立ち去っていくジョアンナ。
殺すことも何のためらいも持たない彼女は一体どんな人生を送ってきたのかわからない。

そして辺りに何かないか調べると、赤く光るランプのある壁には装置が。

(これは訓練でもあった防犯装置。なら……あれの出番だわ)
彼女が腰の弾帯ポーチからとある小さいデバイスを取り出す。それは『ECMマイン』と呼ばれ、あらゆる電子通信機器の動作を妨害する。しかし復旧されることを考えると、効果はそんなにもたない。
彼女は防犯装置に取り付けてすぐにその場から去っていく――。
さらに階段を降りていき、小綺麗としたフロアに到着する。

(確かここのエリアに……例のカサンドラがいるって話ね。そいつからエレベーターキーを奪わなきゃ……)
彼女はそのエリア内を兵に見つからないように慎重に回る。彼女は別に派手にガンパーティーをしてもいいのだが、そんなことをすれば任務に確実に支障が出るのは承知であるし、何より自分の命の危険に晒される。
とある部屋へ入るとそこにはパソコンの置かれたデスクトップと……。

「誰だキサマっ!」
偶然、居合わせたデータダイン兵が彼女と対面してしまう。
兵は直ぐ様銃を向けようとした時、ジョアンナはとっさに突進し、兵の腹部にその特殊金属性のガントレットの、強力なボディブローをかまし、彼はうめき声と共に白眼になり倒れてしまう。

「危ない危ない……ん?」
デスク上に何やらスイッチが置かれている。何か怪しげであるが好奇心旺盛の彼女は迷わずポチっと押したのであった――。

“ドアロック、解除します”

という音声が聞こえた。彼女はガッツポーズを取る。

「ラッキーっ♪さて、どこのドアかしら……」
部屋を出て、辺りを徘徊する。どうやらこの階はあまり監視兵がいないようである。
カサンドラはものすごく専制的で自信家な性格だと聞くが、来るもの構わずなんだろうか――。

と言っても監視カメラを妨害しているとは言え、そろそろEC Mマインの効果が切れる頃だ。彼女は少し急いでカサンドラの居所を探す。

「……ここかしら?」
彼女の前にそびえ立つ、明らかに不自然な巨大なドア。彼女は銃を構えて、ゆっくりと部屋へ入る。

49 :PD ミッション1C:2014/02/23(日) 00:48:24.72 ID:9eSpSpPQ.net
巨大で広い空間の部屋内。中央にはポツンと置かれたデスクトップとメインパソコン。そして、

「あんたは一体誰なの?」
そこにいたのは、壮年期の金髪の女性とパートナーと思われる若い女性。
全身青のビジネススーツを着こんだケバく如何にも性格の悪そうな『オバサン』。
彼女が現データダイン社トップである、カサンドラ・デブリーズである。

「はあいはい、大人しくしてもらうかしら。出ないとあたしの銃がアバレちゃうわよ」
「キャア、この女銃を持ってるわ!」
「甲高い声出さないの、わかった?」
パートナーの女性は手を上げて怯えているが、カサンドラは臆することなく平然としていた。

「あんたみたいな小娘にあたしを撃てるわけないわ。どこの回し者よ」
「さあね。けど少しオネンネした後でも教えてあげてよくてよ、オバサマ?」
ジョアンナは銃を逆手に持つとその駿足の足で背後に回り込み、グリップを後頭部にガツンと叩きつけた。
見事、気を失い倒れ込むカサンドラ。

「だ、誰か助けてーーっ」
パートナーは助けを呼びながら部屋から出ようとするが、お疲れてカサンドラと同じ攻撃を受けてそのまま倒れ込んだ。

「悪いけどしばらくは眠ってもらうわよ」
彼女達をデスク下に運び、監視兵に見つからないように隠す。そしてジョアンナは、カサンドラが身につけていた黄金の逆ピラミッド型のネックレスを見つけて外して奪い取る。

「これがボスの言ってたエレベーターキーね。なんて悪趣味なネックレス」
泥棒に見えるが、実はこのネックレスが地下研究所へのエレベーターキーなのである。
カサンドラの生体反応と同調しており、生きている間のみ作動しているため、殺してしまうとエレベーターキーとしての意味を成さなくなる。眠らせたのはこのためである。

「さあて、監視兵がこない内に下へ潜りますか」
ルンルン気分で任務を遂行している彼女の感性はまさに恐ろしい。
非常用階段を降りて、次の階エリアへ向かう。ドア越しから覗くと、やはり監視兵の姿が。

(見るかぎり、結構いそうね。さすがにこのエリアは隠密行動は無理かも……なら先ほどいただいたコイツの出番ね)

ファルコン2をホルダーにしまい、上で兵士から拝借したサブマシンガン『CMP150』に持ちかえる。

50 :PD ミッション1D:2014/02/23(日) 00:52:39.04 ID:9eSpSpPQ.net
――『CMP150』。データダイン本社のベストセラーとなった信頼性の高い高性能サブマシンガン。
軽量で片手で扱えるうえ、自動的にロックオンした対象へ銃口を向けてくれるという画期的な機能も併せ持つ――。

(さあて、いくわよ!)

彼女は『CMP150』2丁持ちし、敵めがけて走っていく――。


「す、スパイだ!!」

突っ込んでくるジョアンナに、叫ぶ兵士だったが後の祭り。2丁のサブマシンガンから発射される大量の弾丸をまともに受けて、見るも無惨な肉塊と化した。

その銃撃を聞きつけ、次々にデータダインの兵士が集まってくる――が、ジョアンナの猛攻は止まらない。

「何故だ、なぜこいつに弾が当たらないんだ!!」

狭いコ字型の通路で彼らの放つ銃撃が擦りはするが、まともに直撃しないその様に、もはや唖然だった。

(弾が怖いと思うから当たんだ。あたしは銃弾ごときに臆しはしないわよ!!)
まさに馬鹿げた理論、野生味のある戦法である。派手にローリングなどのアクロバティックな動きで避けたり、翻弄する様はもはややりたい放題である――。
無事、敵を殲滅し、血まみれとかしたこの空間でジョアンナは汗をかいているも、満足げな表情であった。

「こういうのできるからあたしエージェントになったのよね♪」
恐るべし、恐るべしジョアンナ。彼女だけは敵に回したくない人間である。

51 :PD ミッション1E:2014/02/23(日) 00:56:38.93 ID:9eSpSpPQ.net
この階にはこれ以上なにもないことを確認すると、再び非常用階段で下の階へ移動する。

(この階には確か、一階へ一気に降りるエレベーターがあるって話だけど……)

早速、調査を開始。窓ガラスに隣接するU字の通路を通る途中、いくつもの内側の部屋の真ん中からとある声が……。

“よし、今の内にもうマインドコントロールをかけよう。上階のメインコンピュータから直接アクセスする。わかった、グッドバイ”

誰かが電話しているようだが。ジョアンナは耳を傾けて聞いているとドアが開くと先ほど電話していた男性が。

「だ、誰だあんたはっ!」

ジョアンナはマシンガンを向けて、ジリジリを詰め寄る。

「一階経路のエレベーターまで案内してもらうかしら。心配しないで、撃ったりはしないわ。
ちゃんと言うことを聞いてくれるんならね、フフ」

「わかったから撃たないでくれ……っ」
彼の背中に銃口を押し付けて、エレベーターの場所まで歩かせる。もちろん、兵士がいないルートで。
――そして無事、エレベーター前までたどり着く二人。

「ここが一階経由のエレベーターだよ……もういいだろ、解放してくれよ」

「ええっ約束は約束だもの。ただし、少しオネンネしてもらうわよ」

彼女はまた男性の後頭部に強烈な一撃を食らわせて気絶させた。近くの男子トイレまで引きずり、個室に入れて鍵を閉めた。

「やあん、あたしオンナなのに……ここ女子トイレないのかしら。トイレに困ったらどうしよう……なんてね♪」
そして一階のエレベーターに乗り込み一気に下まで降りた。彼女は直ぐに、先ほど倒しまくった兵士からふんだくったマシンガンのマガジンを取り換えて、一階にいる敵に備えた――。
一階に辿り着くと、直ぐ様飛び出して勇敢に突撃していく。

「し、侵入者だ!!」
突発的に現れた彼女を前に怯む兵士達は運のつき。彼女のマシンガンが火を吹く。
実弾が降り注ぐ、この一階はまさに地獄。至るところに残る銃痕、血生臭さがそれを物語る。だがそれを制したのは……結局彼女であった。

「軽い軽い。まあ、まだ地下研究所まで行ってないのにここで死ぬようじゃねえ」
いつでも軽い顔のジョアンナである。

52 :PD ミッション1F:2014/02/23(日) 00:58:07.60 ID:9eSpSpPQ.net
彼女はすぐさま、地下エレベーターを探す途中にとある部屋へ侵入する。コンピュータがたくさん置かれた重要場所に思えるが。

(そうそう、ボスの言ってた緊急通報システムを不能にしないとね。戻ってきた時に、敵がわんさかいたらさすがのあたしもたまらないもの……)

辺りをキョロキョロ見回すと隅の壁下に最上階の防犯装置のような装置を発見、彼女は再びポーチから『ECMマイン』を取り出し、取り付ける。これで外部への通報及び、応援要請ができなくなる。

彼女は部屋から出て、エレベーターを探すが全く見つからない……。

(と、いうことは隠し扉があるのかも……)

彼女は一階の壁全てをくまなく探索する。すると、端の誰も気がつかないような一角の壁が、手を触れただけでまるで自動ドアのようにオープンしたんだった。

(ほらね、言った通り……)

目の前のエレベーターに移動するが、開かない。そこであのカサンドラから奪ったネックレスが出番だ。
横の逆ピラミッド型の窪みがある。それにネックレスをはめ込むと、エレベーターが開いた。実に原始的なセキュリティである。
ジョアンナはすぐにエレベーターに乗り込み、CMP150からファルコン2に持ち変えて、消音器を取り外し、バレル上に専用照準スコープを装着する。

「さあ、ここから本題ね。どんな所かしら……」
不敵に笑う彼女。そして扉が閉まり、はるか下まで降りていった。

――彼女はまだ知らない。この物語は後に地球全土を巻き込む大事件になるということを。

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/23(日) 01:01:22.25 ID:9eSpSpPQ.net
以上です。短期連載になりますがよろしくお願いします。

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/23(日) 20:34:04.74 ID:/2gmAtQb.net
乙です。
これは早乙女博士の出番が多いのかな? 続き楽しみにしてます。

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/24(月) 00:34:54.14 ID:MJGE5+PY.net
乙!
パーフェクトダークとか懐かしいなあww宇宙人の味方エルビスよく殺してたw
ファーサイトとかラップトップガン、スレイヤーがチート兵器だったよなw

56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/24(月) 01:15:40.43 ID:4HRMbXa8.net

パーフェクトダークはやったことないけど
64はスマブラ、007で遊んだな。
後者は3D酔いがひどくて…………

どこかのSSで
竜馬が別作品の機体に乗ったらG耐性はともかく
視認が独特だったからとかの問題で酔いがあったとかあったな

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/24(月) 01:21:44.86 ID:G0YV1kVk.net

パーフェクトダークは興味があったから楽しみ

乗り物酔いする竜馬か…なんかいいなw

58 :ライ……PDの作者です。:2014/02/24(月) 08:05:19.38 ID:MJGE5+PY.net
続きができたので貼ります。

59 :PD ミッション2@:2014/02/24(月) 08:08:42.76 ID:MJGE5+PY.net
――データダイン本社の直下に位置する地下研究所。全階が派手にライトアップされて明るかったビル内と違い、辺りは数ヶ所に配置された最低限のエメラルドグリーン色のライトのみの、至るところは闇である。


――ミッション2『データダイン地下研究所《探索》』――


ビルと通じているエレベーターの前で暇なのか、壁に寄りかかりうたた寝している番兵がいたが、エレベーターが降りてくる音が聞こえ、飛び起きて敬礼をする。
多分、カサンドラか重役かとでも思ったのだろう。ドアが開き、そのまま敬礼したまま不動するが……人が出てこない、というより気配がない。

「は?」
エレベーター内を見るも誰もいない。彼は不思議に思い、中へ入る。
両手に腰を当てて誤作動かなと深いため息をついたその時、天井から拳は振り下ろされて彼の頭に直撃。
そのまま倒れこんでしまう。その後、天井からジョアンナが降りて地面に着地、辺りを見渡す。

「……暗いわね。さすがは地下研究所、迫力あるわ」
角際から通路を覗き見すると、茶色いカブトガニのような小型ロボットが通路を徘徊していた。

(座学で習った通り、あれは監視用ではなくてクリーニングロボットね。あれについてけば……)
敵がいないことをチャンスにそのロボットの後ろにささっとついていくジョアンナ。
クリーニングロボットは主に、全エリアや通路の埃や小さいゴミを文字通り『クリーニング』する役目を持つ。ついていくと最奥エリアにまで案内してくれるため破壊は厳禁だと、エージェントは教え込まれている。
彼女はついていくと、耳に取り付けていた通信カムから『ボス』であるキャリントンの声が。

“ジョアンナ、近くのエリア区域から高レベルの放射性エネルギーを感知した。そこで何の研究が行われているか確認するのだ”
「了解、ボス」
“分かっていると思うが、強い放射性エネルギーということはそこ一帯は放射能まみれということだ。生身で絶対に入るな、高レベル被曝をするぞ。カムスパイを使え”

通信が切れると、彼女は近くのドアへ忍び寄る。クリーニングロボットは別方向へ行ってしまった。

「バイバイ、また会いましょう……さてと」

60 :PD ミッション2A:2014/02/24(月) 08:13:24.66 ID:MJGE5+PY.net
すぐにファルコン2(望遠型)を取り出して、息を整える。
扉を開けそっと覗くと、どうやら監視兵の休憩室のようでありたくさんの兵士が、ソファーやイスに座って待機している。
彼女は扉を閉めて、そこから少し離れた曲がり角へ避難する。

「ちょうどいい、カムスパイの出番だわ」
弾帯の背中に装着された大型ポーチから何やら時計の形をしたデバイスと拳大の丸い金属体を取り出した。
コントローラのスイッチを起動させると、金属体も起動し、宙に浮かぶ。
コントローラの中央についたモニターの視点は金属体からのようである。

――カムスパイとは、人間には絶対に侵入不可の区域に侵入し、撮影して協会へ送信する遠隔操作型撮影デバイスである。
熱にも強く、狭い場所、高温、汚染区域などの場所を選ばないのが強みであるが耐久性に難があり、殴るだけで壊れてしまう弱点がある。

『カムスパイ』は反重力の恩恵を受けて、フワフワ宙を浮きながら全身していく――。
そして先ほどのドアへ到着すると、なんと手がないのに開いたのである。だがそれもカムスパイの長所とも言える特徴ある。
躊躇いなく入っていくそに、さすがの休憩していたたくさんの兵達が気づき、ワラワラと集まってくる。しかし、カムスパイは構わず前進していく。
案の定、彼らは不思議がってついていく。奥のドアを開けた先は、広い空間にいくつもの巨大な扉が四方に並ぶ。その中央でピタッと止まるカムスパイに全員が集まる。

「見たことないな。最新のクリーニングロボットか?」
「さあ……っ」
やはり珍しいなのかとじろじろ見られるカムスパイ……。

「さてと、動きますか」
カムスパイを操作していた彼女は、CMP150二丁に切り替えて直ぐ様、カムスパイの場所へ走り出した――。
休憩室を抜けて広い空間に出たジョアンナはとっさに銃を構えてカムスパイに気を取られて背を向けていた兵士達に掃射した。

「ぐあっ!」
「ひえっ!」
「どわっ」
さすがのこの奇襲攻撃にはお手上げであり、次々に銃弾が兵士達に撃ち込まれていく――。

61 :PD ミッション2B:2014/02/24(月) 08:18:51.58 ID:MJGE5+PY.net
掃討に成功し、中央に沢山の死体の山が完成した。
ジョアンナは銃声を聞きつけてデータダイン兵士が駆けつけてくるのではないかと考え、近くの積まれたコンテナの山に身を隠す。
……しかし、誰一人としてこない様子を見ると、気づいてないのか、それとも誰もいないのか……。
彼女はひとまず、そこから動かずに再び時計型コントローラを取り出してカムスパイを起動させる。

(放射能まみれな区域はど〜こかしら……)

……この四方にはシャッターのような扉がある。どっちに行こうか迷っていると……。

(そういえばカムスパイにも熱源、放射線感知機能があったわね、扉に近づけて調べてみるか)

カムスパイを各ドアに移動させる。すると、一つのドアから熱量が急激に上昇した。すぐさまそこに扉を開けると前にはまた扉が。開けてるとまた扉が……と。
数戸開けると、放射線マークが出現、どうやらここのようだ。

意を決して開けると、ひし形のような空間の中央に、原子炉と思わせる装置が。そして放射線量が急激に上昇した。

カムスパイは中央に移動し、停止。すぐさま撮影を開始した。

(原子炉から、何かに照射している。なにこれ……シールドみたいな……?)
シールドとは、チェラック重工と呼ばれる大手企業が軍事用に開発した携帯型のエネルギー障壁発生デバイス、所謂バリアである。
スイッチを入れるだけで自分の周りに力場を発生させて、ほとんどの物理的衝撃、つまり弾丸を撃ち込まれても緩和させることが出来るが、エネルギー切れを起こしたり、過度な衝撃(爆発や熱)、中性子、放射能などの特殊線を受けると効果がなくなる――。

(放射性物質からのエネルギーを利用した新型シールド……こりゃあヤバイもん造ってんじゃん……)
さすがの彼女もゾクッと背筋が凍る。シールドは電気エネルギーで展開するために、あまり耐久性がない使い捨てである。
放射性エネルギーで展開するシールドが完成すれば……従来品とは比べ物にならない耐久性になるだろう――。

(この映像を協会に送信と……さて、次いきますか)
彼女は立ち上がり、ファルコン2を携えるとさらに奥に進む。二重ドアを開けると一本通路に枝分かれした通路とドアが。

62 :PD ミッション2C:2014/02/24(月) 08:22:06.15 ID:MJGE5+PY.net
“ジョアンナ、ドクターキャロルを救出するついでに、データダインが何の実験をしているか確かめ、阻止するのだ。
そして出来れば、持ち運びできる分だけ、その実験アイテムを持ち帰ってほしい”

「了解」
キャリントンの通信が終えた後、彼女はため息をついた。

(ボスったら人使いが荒いこと……まあスリルが増えたと思えば……)

……やはり周囲には兵士が巡回しているが、彼女は柱や溝を上手く利用して掻い潜っていく。まず彼女がやって来たのは近くの一室。誰もおらず、たくさんのパソコンが置かれている。円錐形がガラス張りの柱が。
その中には台座とサングラスのような物が置かれている。彼女はガラスに向かって、銃のグリップを降り下ろし、粉砕。
何もトラップがないことを確認するとそれを入手する。

「サングラス?」
彼女はその場で目に掛けた時、すさまじい光が集約した。
「ひゃあっ!」とかわいい声を上げてしまう。

(なにこれサングラスじゃない……けど光がこんなにも集約するっつうことはもしや……)
彼女は影のある所にいき、もう一度かけて見ると……。

(やはりね。暗いところでつけると凄く見やすくなったわ……これは暗視メガネね)

後に『ナイトアイ』と呼ばれる、この実験デバイスをポーチにスッと入れて、部屋から出ていった。
敵に見つからないように、慎重に先へ進むジョアンナ。ちょうど横に実験室があったので直ぐ様、入り込む。
パソコンが置かれたデスク付近にいくと、なんと上下に移動するリフトを発見。彼女はすかさず飛び乗ると、リフトは真下へ降りていく――。
一番下についた時、そこには一人の兵士と科学者が何やら話をしていた。しかもその兵士は今まで見たことのない、黒光りの大型ライフル銃を持っていた。
彼女はギリギリ見つからない近く角まで寄りつめ、彼らの話を聞く――。

「今から『K7-Avenger』の実験を開始します」
「了解」
兵士は、その『K7-Avenger』と呼ばれるライフル銃を前方の長い通路に設置された人間サイズの的へ銃口を向けてトリガーをぐっと引く。
爆音と共に、連射された銃弾はなんと2、3発で的を粉々に破壊、さらに後方の壁に大穴を開けたのだった――。

(うそ……あんなの生身の人間がくらったら、ミンチってレベルじゃないわ……)

63 :PD ミッション2D:2014/02/24(月) 08:27:06.21 ID:MJGE5+PY.net
ジョアンナでさえ、その威力に圧倒された。そして兵士と科学者はすごく満足げである。

「凄まじい威力だこれは……反動もあまりないし……」
「ではさっそく量産するとしよう。もしこれで軍事的に特許が取れれば、データダイン社の地位がさらに高いものとなる、ふはは」

恐ろしいことを耳にしたジョアンナはそうはさせまいと、スコープへ目をやりファルコン2の銃口を兵士の頭に向けて……躊躇わずショット。一撃で撃ち抜かれ、力なく倒れこむ兵士に科学者は慌てふためくのであった。

「し、侵入者だ!!」
叫ぶ科学者にジョアンナはすかさず走り出して、顔面に向かって渾身の飛び膝蹴りをかました。

「がっ……」

鼻が潰れて血を吹き出して仰向けに倒れこんでしまう。しかし気絶させただけなので起きてしまえばこのライフルはいつか量産されてしまうの確か。
だが非武装者である彼を殺すことは協会の理念に反することになるため、これが限界であった。

「…………」
彼女は実験アイテムのひとつである『K7-Avenger 』を持ち、背中に背負う。

「悪いけど持ち帰らせてもらうわ。こんな危険なモノ……遊ばれちゃ困るわ」

彼女らしかぬ苦虫を噛み潰した表情は、内に秘めたる正義感が働いたのか――。

――彼女はさらに奥へ奥へと、新エリアへ踏み込んでいく。ドアに近づき、耳をあてる……と。

“あの人工知能はホントにやってくれるよ。暗号解読専用で開発されたのになんで『モラル』なんか入れたんだ?”
“さあな、開発者でさえ予測できなかったって話だぜ。しっかしあの人工知能を一体どうするんだろうな?”
“話によると、大昔になんか北太平洋に沈んだ謎の宇宙人船を目覚めさせるとかなんとかって噂だ。それをあのダンナさんが持ちかけてきたらしい。
成功すればデータダイン社に自分達の技術を分けてくれるってなっ”
“実際そんなことできるんかねえ。オカルト過ぎて信じらないっつうの。つかあのダンナにしても未だにウソん臭くて信用ならんのに……”
“国防省の一部の人間も賛同して動いているらしい。まあ、そこの司令官も社長の裏パートナーだからな。けど、話がでかくなりすぎだよ”

……何やらもの凄い陰謀が渦巻いている。彼女の耳はそれを聞き逃さなかった――。

64 :PD ミッション2E:2014/02/24(月) 08:32:34.07 ID:MJGE5+PY.net
(北太平洋に沈む宇宙人船ねえ……こりゃ壮大なスケールだわ……っ)

彼女はさっそく背負っているライフル銃『K7-Avenger』を持ち構えると、ドアを開けて突進。

「な、なにい!!」不意を突かれた部屋内の兵士達は急いで手持ちの銃を向けたが、そこは早い者勝ちの掟であった。

彼女の使うライフル銃の速射性、威力、反動耐性……全てが従来のライフル全般を遥かに上回っており、
それを豪快に振り回しながら乱射し、多人数の兵士に反撃の隙を与えないジョアンナは、女性であるにも関わらず、まさに戦神の名にふさわしい程の立ち回りだ。

「生き残るためのその1。戦いは常に先手必勝。どんな相手でも攻撃し続ければいつかは、くたばるのよォ!」
これもキャリントン協会内でも注目された彼女の能力であり、一瞬でこの部屋内の人間を肉塊と血祭りにしたてた彼女。一体なぜここまでできるのか不思議である――。

「一番このライフルを持たせたら危ないのはあたしかもね……近づくものはヤケドしちゃうぞ☆ってね♪」

……もはやヤケドじゃすまない域である。
……さらに奥に進むと、無数のレーザービームがまるで蜘蛛の巣のように張り巡らされた通路が……さすがのジョアンナもお手上げだ。このまま歩けば、彼女は一瞬でサイコロステーキと化してしまうだろう。

(どうしようかしら……周りにも解除するような装置が見当たらないし……)

困るジョアンナの後ろに何かが近づく。『ポポポ……』とどう見ても人間の足音ではない音が。振り向くとそこにいたのは……。

「あら、クリーニングロボットじゃない。もしかして……」
さっそくクリーニングロボットの進む道からどくと、なんと一瞬で大量のレーザービームは消えたのであった。
こんなチャンスはないとジョアンナはすかさずロボットの後ろをついていく。

「ありがと、助かったわ。さすがは小さいけど親切で頼りになる案内人さんね♪」
……こうして彼女は通路の最奥へ進み、巨大な扉の前に立った。

「ここにいるのかしら……ドクターキャロル……?」

彼女は意を決してドアを開け、直ぐ様辺りを見渡した。が、どうやら行き止まりのようである。

「行き止まり?ここじゃないのかしら……ドクターキャロル、ドクターキャロル?いますか?」

その人物の名を呼びかける。すると――。

65 :PD ミッション2F:2014/02/24(月) 08:34:11.40 ID:MJGE5+PY.net
「……どうやら助けに来てくれたようだね?」

前方の壁の中から知的なハスキーボイスが。彼女はハッと驚き、その壁に寄る。

「もしかして、あなたがドクターキャロルですか?」
「ああ、もうここから出ていいかね?」
「はい、一刻も早く、ここから逃げましょう」

壁が上下に開くと中から出てきたのは……彼女は仰天した。

「な……あなたは一体……っ」

ドクターキャロル。人間ではない。その姿はラップトップパソコン型のデバイス。画面には人間の目の部分のみが映されている。
先ほどの兵士が言っていた『人工知能』とはまさにドクターキャロル、彼である。

「さて、早くいくとしよう。わたしは重要なデータを握っている。しっかり守ってくれよ、ジョアンナ!」
「…………」
……こうして無事、彼(?)ドクターキャロルと合流したジョアンナ。果たして無事にこのビルから脱出出来るのであろうか。

66 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/24(月) 10:11:00.65 ID:G0YV1kVk.net

集中連載ラッシュが凄いな…

67 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/24(月) 16:42:26.11 ID:dLnNJ1fr.net

スレが活気付くのはいいね
ところでここって他作品とのクロスじゃない完全オリジナル作品の投下ってアリだっけ?

68 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/24(月) 16:51:01.90 ID:G0YV1kVk.net
まとめにifもおkとあるし、ゲッターが絡むなら大丈夫じゃないかな

69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/24(月) 19:18:02.34 ID:4HRMbXa8.net
石川作品ならありじゃね?
さすがに全く関係ないものをやられたら困るけど

70 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/25(火) 01:07:55.56 ID:pY4G2bAL.net
パーフェクトダークって確か64のゴールデンアイの続編なんだっけ。
主人公が女版極道兵器すぎるww

71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/25(火) 22:52:38.49 ID:JmyvlZ3F.net
オリジナルって珍しいな
期待

72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/26(水) 00:49:47.23 ID:xcbtVdEF.net
けどオリジナルゲッターとか完全新規SSはここより某所で投稿したほうがいいと、過去スレで聞いたことがあるが、どうなんだろ?

73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/26(水) 00:56:21.45 ID:NfQtXnFt.net
どこまでオリジナルか次第だからなんとも言えられないなあ
オリジナルゲッターが出るけどチェンゲの世界です
とかなら大丈夫だと思うけど
世界もオリジナル、ゲッターロボという名前以外はオリジナルです。
とかは避難所でやって反応を見たほうがいいかも

74 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/26(水) 09:43:21.40 ID:Ngqr1QMO.net
ゲッター艦隊で戦う一人のゲッター乗りの話なら昔妄想してたな
地獄変世界で誕生して、ゲッター艦隊に拾われていくやつで

75 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/27(木) 02:02:05.68 ID:1XM6jn3I.net
まえにそういう感じのゲッター艦隊出身のSSをどっかで見たことあるけど
作者が漫画版見たか怪しくてあやふやだったな

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/02/27(木) 02:46:48.26 ID:6nbP/M6s.net
敷島「竜馬、お前のブラックゲッターの追加装備を開発したんだが」
竜馬「ほう、どんなのだ?」
敷島「二種類あってな。ひとつ目は近接近戦を想定して追加バーニアに、折りたたみ式大型ビームトマホークをマント内に入れといた。超スピードで突っ込んで相手を真っ二つじゃ。
二つ目は長射程攻撃特化じゃ。わしの開発した両手持ちの超出力ロングゲッタービームランチャー、両肩に装備するミサイルガトリング砲じゃ、その代わりにトマホークは出せない。どうする?」
竜馬「じゃあ全部乗せで」

こんなのなら考えたことがあるな。

77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/02(日) 20:32:54.00 ID:llWdBoNW.net
復活したか

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/02(日) 21:27:41.90 ID:4i11ueLo.net
本当だ復活してる。また賑わうといいな。

79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/02(日) 23:55:58.12 ID:oluCM7M3.net
宇宙が滅びぬ限り、クロスは滅びることがないな

80 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/03(月) 20:32:33.55 ID:FetGRv3U.net
ロボットガールズのゲッター関連だけいうと
最終決戦だけ登場。
ゲッちゃんはお嬢様キャラ
執事に初代ゲッターチーム、二人が執事の服なのに武蔵だけその上に原作の格好でうく
服が汚れるとキレて相手の飾りのぬぐるみだけど隼人の「目だ耳だ鼻」をやる(絵も漫画隼人風)
おいつまれると打たれ弱い
一応、ゲッター2にもなるけど、ただの早着替えで戦闘なし、戦い終わった後汚れたから着替えただけ

テキサス兄妹は全編通してちょくちょく屋台で食べ物売って出ているが毎回屋台ぶっ壊されたり酷い目にあったりと不憫。

81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/03(月) 20:36:54.68 ID:/n156W7W.net
元々マジンガーがメインだしな

82 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/03(月) 22:05:28.98 ID:KD82Ag0d.net
ゲッちゃん可愛いな
執事姿の竜馬か
スーツ着てる竜馬が描かれるのって初めてじゃないか?

83 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/04(火) 18:12:12.03 ID:pH9Wi+kR.net
ゲッちゃんの例のアレの再現度高過ぎてやばいwww

84 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/05(水) 13:05:46.50 ID:4iL/6lMe.net
ゲッターGちゃんは今後出る可能性あるのか

85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/05(水) 13:41:23.05 ID:cC7koEBi.net
>>76
何故かV2アサルトバスターを連想した。

>>84
そもそも、続編が作られるか…………
まあ、アシュラ生きているし、ブロッケンやベガ関連とかあるから作れそう。
味方の増援はカイザーとG以降のゲッターもいるし、鋼鉄神とかも入れれそうだし
最終決戦しか出なかったゲッちゃん達の日常とかの描写も入れれば尺は稼げそう

86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/05(水) 15:30:24.75 ID:E4JNdk7E.net
ロボットガールズの日常作品やれば売れそうな気がするんだけどね

色々なまとめサイトが仕様変更してるけど、
このスレもSS投下はせずに雑談だけにした方がいいのかな
SS自体はまとめに直接投下って感じ

87 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/05(水) 16:51:59.83 ID:cC7koEBi.net
まあ、まとめブログとかじゃなくてWikiだけど
なんかあっちこっちで規則が変えるかどうかでゴタゴタいしているから様子見をした方がいいな
あの作品のキャラがルイズに召喚されました
とかのスレの動きを参考にするなりした方がいいかも

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/05(水) 19:33:54.94 ID:aT2tz3dr.net
アニキャラ総合の自治スレ見る限りだと
動きがないから通常営業でいいんじゃないかな

89 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/06(木) 00:14:24.21 ID:ckPe/GAn.net
クロス先でゲッターをその世界に合わせたカスタムや
その世界のロボをゲッターからの技術でカスタムとか考えたことあるけど
前者はともかく後者の方はなんかヤバイことになりそう

90 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/06(木) 09:14:19.76 ID:XA1+3AS/.net
ゲッター線がなぁ…
それでなくてもゲッターは色々と殺人的だから仕方ないね

91 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/06(木) 10:59:58.85 ID:q4QehL21.net
ゲッタービームライフルとかならいけるんじゃないかな?

92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/06(木) 12:02:00.29 ID:ckPe/GAn.net
ライフルにゲッタージェネレーターとか入ってそうで危険な匂いが…………

93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/06(木) 17:11:58.67 ID:WmSW+WWQ.net
GN粒子より厄介な存在になりそうだな

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/06(木) 23:28:24.24 ID:ckPe/GAn.net
そういやあ、キョウリュウジャーの敵の正体が百鬼帝国みたいに尖兵ってかんじだったなあ。
多分、来年のVSか帰ってきたでそこらを片付けるんだろうけど

そういやあ、シンケンジャーの小説版を読んできになることがあったわ
アメリカとかの外国がシンケンジャーを分析するシーンが有あり。
メカがロボに合体しなくても単体で戦術核に耐え、小国の1つ2つていどを半日で制圧できると分析され。
ちなみにシンケンジャー一人のスーツだけでもで陸軍三個師団以上の兵力に換算でき、
「日本はこんな集団野放しにしてんのか?」「いや、手出しできないでしょう」って感じに言われていたりもしたが

ゲッターも似たようなもんだろうか。
まあ、テキサスマックやステルバーとか外国にもいるから日本の戦力過剰とかの問題になってないんだろうけど。

95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/07(金) 13:05:51.50 ID:ohF7PhKT.net
テレビ版ゲッターの後日談だと軍に接収されかけたらしいな
ブチ切れた博士が乗り込んでいって将校達をフルボッコにしたらしいが

96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/07(金) 16:55:30.78 ID:GSH+OAaZ.net
まとめにあるポケモンみたいな、石川賢パロというか
どっちかっていうとギャグ的な作品書きたいなとか思うけど
そういうのってどうなんだろう?

97 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/07(金) 17:05:31.09 ID:lUnFSvCi.net
やってもいいとは思うが
ギャグはとてつもなく難しいからな

98 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/07(金) 20:37:28.19 ID:Uzcs5Z3O.net
>>96
是非みたいです

99 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/08(土) 02:37:29.34 ID:ljL8aLtt.net
>>89
ラクシャータ、プリン、セシル「エナジーウイングに輻射波動機構、そして絶対守護領域をつけといた」
イオリア「トランザムシステムを入れといた」
早乙女、敷島「ゲッター炉心二基のツインドライブに全身に重火器内蔵、頭に地雷を埋め込んでおいた」
兜博士「装甲は超合金ニューZαだ」
ボス、文次「コックピットは畳に座席は洋式トイレにハンドル操縦だ。ちなみ朝の仕事がいっぺんにできる機能付きで快適性重視にしといた」

100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/08(土) 08:39:04.19 ID:3xrI0wLK.net
変態的ってレベルじゃねえwww

アサタロウって何気に凄いロボットだよな
メカザウルス倒してるし完全な自我を確立してるし

101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/08(土) 18:42:53.81 ID:zyFDBFGY.net
ボスたち以外パイロットのこと全く考えてねえ
ボスたちもセンスがずれているが

102 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/08(土) 19:01:30.67 ID:ljL8aLtt.net
>>99
アストラギウス銀河「コスト削減のために脱出装置などの余計なモノは全て省いたわ」

103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/08(土) 22:13:26.09 ID:L7uy6ZbQ.net
>>89
種の機体でゲッター作るのは妄想したわw
ザウートの下半身にグーンくっつけて、腕をゾノにしてゲッター3
グーンにドリルくっつけてゲッター2
とかなw

104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/09(日) 02:01:32.14 ID:3f4yOvQq.net
なんかどうやらいいみたい(?)なんでパーフェクトダークの続き貼ります。

105 :PD ミッション3@:2014/03/09(日) 02:03:44.96 ID:3f4yOvQq.net
――ミッション3『データダイン本社《保護》』――



ドクターキャロルを連れて本社一階に戻ってきたジョアンナ。
敵がいないか、エレベーターの中から銃を突き出して覗いている。

「し、侵入者……だっ、誰か……アラーム……」
気絶していた地下研究所のエレベーターの番兵が起きてしまい、エレベーター内の警報装置に手を伸ばした。しかしジョアンナはそれに気づき、

「まだ朝じゃないわよ、もう少し寝てなさい!」
彼の顔を蹴り飛ばし、再び夢の中へ送り飛ばす。
その時、眩しいぐらいに辺りを光かざしていた照明が一気に落ちて、真っ暗闇と化した。

「うわっ、なんなの!?」
夜中ということもあって一メートル四方から闇であり、自分の手ですら見えない。

「ジョアンナ。これはもう、カサンドラに気づかれてしまったな」
「やはりもう起きたのかしら。てことはヘリの合流場所に行くまで至難のわざよ」
彼女は悟った。多分、このビル自体が警戒体制に入っており、ネズミである自分の駆除を開始するつもりだ。

「簡単にやられてたまりますかっての。そうだ、さっき手に入れたあの暗視メガネを使えば……」
彼女は手探りでポーチを開けて、地下で手に入れた暗視用デバイス『ナイトアイ』を装着する。
ジョアンナの視点では、物体全てに緑色のテクスチャーがかかったように見えている。

「うんうん、よく見えるわ……ただ味方か敵かの判断は難しそうだけど。ドクターキャロルはあたしが見えますか」
「ああ、わたしにもそれと同様の技術が使われているから安心してくれ」
「ではドクターキャロル。今からあなたを仲間のヘリが待機する屋上のヘリポートへ誘導します。わたしの後ろについてきて下さい」
――彼女は最初のドアを開けると、いきなり銃撃が。彼女は急いで横に隠れる。
少し顔を出して見ると、最初来たときにはなかったバリケードが辺りに埋め尽くされていてデータダインの兵士がバリケードに身を隠しているのが見える……。

(あちゃあ……こりゃあ向こうも本気みたいね……そんなにドクターキャロルが大事なのかしら?)
彼女は2丁の『CMP150』の側面にあるボタンを押し、角から腕を伸ばしてそのまま発砲。敵の悲鳴が聞こえるのを確認すると、そこからまた顔を覗く。
『ロックオン』機能で目の前の敵は倒したようだ。しかし、まだまだ兵士がいるようで、しゃがんでおり、頭がバリケードからはみ出して見えている。

106 :PD ミッション3A:2014/03/09(日) 02:06:29.64 ID:3f4yOvQq.net
ファルコン2の望遠スコープで敵の狙いを定めて、断続的に連続発砲、離れた場所で潜んでいる敵を次々と倒していく。
的確に頭部撃ち抜くジョアンナは、協会の射撃訓練において過去最高の成績を叩き出している。

「さあて、上に行くエレベーターまで突っ走るわ」

彼女は飛び出してバリケードを飛び越えながら前進する。ドクターキャロルも、反重力エネルギーで浮いているおかげでバリケードを難なく飛び越えていった――。

そして、エレベーター手前にバリケードを張っているのを確認すると、彼女は全力で駆け出して、バリケードを空中前転しながら飛び越える。
そしてすかさずバリケードに隠れていた敵兵を一撃で撃ち抜くジョアンナ。

「すごいぞジョアンナ。実に女性とは思えない身のこなしだな」
「ほめても何もでないですよ」
ドクターキャロルに誉められて、少し照れた。

――エレベーターに乗り込み、上へぐんぐん昇っていく。そして辿り着いたフロアを降りると、彼女は再び『K7-Avenger 』を両手に携える。
「ドクターキャロル、撃たれそうになったらあたしの後ろに隠れてください」
二人は辺りを警戒しながら、このフロア内を突き抜ける。目指すは上へ目指す非常階段……。

「なっ……」

廊下の曲がり角に差し掛かった時、突然誰かか飛び出した。
二人の女性である。しかし彼女達は黒いピチッとした戦闘スーツに身を包み、まるで男としか思えないゴツい体格、顔。これでは胸が豊潤でも、『二つのゴム毬のついた男』にしか見えない。
手にはデータダイン制の散弾銃、所謂ショットガンを携えており、ジョアンナを見つける否や、直ぐ様銃口を向けたのだった。彼女らはカサンドラ専属のボディーガードである。

ジョアンナはすぐに『K7-Avenger』で応戦。
ショットガンがこの至近距離から撃たれれば、確実に身体が粉々になるだろう。ボディーガードが先に撃つか、ジョアンナが先か……その結末は……。



「っ……危なかったわ」
壁を利用して三角跳びし、放たれた散弾の破片数発がジョアンナの身体をかするもエジキになるのを回避し、そこからライフルで一斉掃射し、見事ボディーガードをミンチにしたのだった。

107 :PD ミッション3B:2014/03/09(日) 02:10:42.57 ID:3f4yOvQq.net
散弾の一部が腹部に少し当たり血が滲んでいた。

「ジョアンナ、大丈夫か……っ」
「……ええっ、かすっただけよ。さすがのあたしもショットガンを間近で避けるのはムリだったわ……」

彼女も人間であることを示す出来事であった。

「ここからさっきみたいに、あいつらが待ち構えていることを考えると――常に警戒しないとね。最初みたいにランラン気分ってワケにはいかないわ」

気合いを込めて腕を回すジョアンナ。すると、キャリントンから通信が。

“ジョアンナ、ビルの外にデータダイン社のストライクコプターが攻撃体制で飛び回っている。何とかしないと輸送ヘリが撃墜されてしまうぞ!”

「な、何ですって!?」

彼女は仰天した。ストライクコプターは二人乗りの暴徒鎮圧用攻撃ヘリである。
ブラズマレーザー・バルカン砲、地対空ミサイルランチャーなどを装備し、まともに戦うと生身の人間では到底勝ち目がない。

「どうにかして破壊しないと……バズーカとか何か破壊力のあるものないかしら……」
だが悩んでいる暇などないのが現状況である。
ジョアンナは解決策を見いだせないまま、非常階段のドアへ辿り着いた。だが開けようとしても開かなくなっていたのだった。

「ふむ、これはセキュリティロックされているね」
「ということは全階がそういうことになるのかしら……」
閉じ込められた二人。だが、

「ジョアンナ、この階には全階のセキュリティ管理に繋がるパソコンがある。それを探してはいかがかな?」
こんな状況なのに全く動揺すらしていないような落ち着いた語りの彼。むしろ、

「……ドクターキャロル。もしかしてあなた、楽しんでませんか?」
「ああっ、いつも閉じ込められてこんなスリルな体験味わったことがなかったからね。
わたしが助けてくれと頼んだのに、黙ってついていくのは失礼だ。協力しないとな」
「……フフ、ありがとう」
こんな状況下でも気が乱れないのは、もしかしたら彼のおかげなのかもしれない。

さっそく二人はこの階の何処かにあるセキュリティ管理コンピュータを探しにまわる。しかしどうやらこの階のドアは開くようで逃げ道のドアのセキュリティがかかっているようである。その途中で外窓に接する通路に差し掛かった時だった。

108 :PD ミッション3C:2014/03/09(日) 02:13:33.54 ID:3f4yOvQq.net
“侵入者発見。後部に例の人工知能も同行中”

巡回していたストライクコプターに発見されるジョアンナ。彼女は直ぐ様、ドクターキャロルを内部に戻し、通路を走り抜けようとするが、コプターはついに攻撃を開始する。
底部に装備された四本に纏められたバレルから、無数の蒼白光弾がジョアンナへ向かって雨のように降り注ぐ。
撃ち込まれた建物内部は無惨に粉砕されるもジョアンナは立ち止まらずに全力疾走。
そして曲がり角に入った後、目の前のドアへ滑り込むように入り込む。

「はあ……はあ……っ」

すごく息を切らす彼女は休んでいる暇などなく、辺りを見回す。縦長の部屋内に一つのデスク、パソコンをポツンと置かれている。
彼女は目を輝かせてすぐに向かい、慣れた手つきでパソコンキーを動かす。

「……ビルのセキュリティ管理……これね。ならあれで……」
彼女はポーチから細長いテレビのリモコンのようなデバイス、『データリンカ』を取り出した。
これはコンピュータシステム等に近づけて操作することで協会へコンピュータ内のデータを協会へ送ることができたり、
逆に協会からコンピュータ専門の職員がそのコンピュータをアクセスしたり、ウイルスを送り込むことができる。いわば橋渡し、中継デバイスである。

彼女はデータリンカを近づけて中央のボタンを押すと、協会からアクセスの中継を開始。『ピピピ……』と連続する機械音が鳴る。ちなみこれは、半径3メートル以内に有効である。
コンピュータ画面に映し出されたビルの赤くなっていた部分が全て緑色に変わっていく――。

「よし、これでセキュリティ解除ね。早く彼と合流して一気にヘリポートへ――」
彼女はすぐさま部屋から出て、先ほどの通路を走っていく。コプターが待ち構えているかと思いきや、いなかった。
それは自分を探しに周りを巡回しているのか、それとも上で待ち伏せしようとしているのかはわからないが。

109 :PD ミッション3D:2014/03/09(日) 02:15:45.82 ID:3f4yOvQq.net
無事に内部に戻り、ドクターキャロルと合流するジョアンナ。

「さあ、急いでヘリポートまで突っ走るわよ」
非常階段ドアへ向かい、近づくと先ほど開かなかったドアが難なく開く。二人は一気に上階へ駆け上がる。そして辿り着いた階はカサンドラのいたフロアだ。非常階段のドアを開けた時、とある話し声が……。

「これ、どうやって使うんだ……?」
「さあ……っ」
「もういい、オレにやらせてみろ」
覗くと、ふたりの重役と兵士が『何か』を囲んで言い争っている。何かとは大筒に銃のグリップがついたような代物。その横には拳大の大型弾頭が添えられている。
彼女は直ぐ様飛び出して、そこに向かう。

「うわあ、例の侵入者だ!」
男のくせに情けない声を出してたじろぐ彼らに、彼女は銃口を向ける。

「これで体をミンチにされたくなかったら大人しくしていることね」

重役はホールドアップするが、兵士を手を上げると見せかけて腰にかけてある拳銃を持とうとした。
だが、彼女はそれに気づいていたのかすかさずその兵士の身体へ強力な銃弾を撃ち込みまくる。

彼女の言った通り、一瞬で体がミンチと化した兵士の成れの果てに重役達の顔はさらに強張った。

「こんなになりたくないでしょ?」
「は、はい……」
情けなどかけず、そしてニコニコでやらかすジョアンナは本当に恐い女性である。
そして彼女は何かに近づき、手に持つ。物凄く重いモノだ。
『これは……一人でも扱える『R(ロケット)ランチャ』ね。これならあれを!』
彼女は、ロケット弾頭をランチャに装填し、直ぐ様外の窓ガラスのある部屋を探して入る。
窓ガラスを銃で撃ち込み、騒音をあげながら粉砕。そして壁に寄りかかり、息を潜める。

そしてヘリも音に察知して、彼女のいる壁の後方から近づいてきていた。
彼女は直ぐ様『Rランチャ』を外に向けて、目標(コプター)が姿を現すのを待ち構える。
コプターの渋い機械音が大きくなるに連れてジョアンナの表情がにやけてくる。これはまるで罠を張ったハンターのような高揚する気分なのだろうか。ロケット弾頭は一発。当たらなければ、反撃を受けてジョアンナの命はないに等しい……。

110 :PD ミッション3E:2014/03/09(日) 02:18:48.59 ID:3f4yOvQq.net
そしてコプターが彼女の前を横切った時、

「いっぺんあの世から出直してきなさいよォーーっ!!」
彼女の雄叫びと共に、ランチャから爆発と共に弾頭が発射され、凄まじいスピードど向かっていく。

“ロケット弾接近、避けきれません!!”
“なにいっ!?”

見事、コプターの装甲を直撃、貫通。瞬間、大爆発を起こして残骸が真下の闇の中へ墜ちていった……。

「あたしを追うなら玄関から入ってきなさい。もっとも生きていればの話だけどね」
ランチャを窓から投げ捨てると、部屋から飛び出していった。
そしてドクターキャロルの所へ向かう。

「うるさいハエを撃ち落としてきたわ。これでもうヘリポートに行くだけよ、敵が追ってこない内に行きましょう」

――そして、二人は防犯装置のあった部屋へ辿り着く。ヘリポートまであともうわずかな距離であったが、

「どこへいくのかしら、お嬢ちゃん?」
そこにいたのは、気絶させたはずのカサンドラと武装した5人のボディーガード達であった。すぐに取り囲まれて逃げ場がなくなるジョアンナ。

「あら。やっぱり起きちゃったの、オバサマ?」
「よくもあたしの会社をめちゃくちゃにしてくれたわね、ジョアンナ・ダーク!」
怒りを露にするカサンドラ。
「名前まで知ってるなんて、あたしってそんなに有名人?」
「そろそろお喋りはそこまでにして、人工知能を返してもらおうかしら」
「嫌だといったら?」
瞬間、ボディーガードの銃に力が入る。少しでも下手なマネをしたり、ボディーガード達の持つショットガンのエジキに。

「……逃げ場はないようね」
彼女は両手を上げる。それは降参を意味しているのか……。
「なかなか潔いのね。いいわ、そのまま人工知能を返してくれたら殺しはしないわ。
寧ろあんたが気にいった、あたしの下で働かせてあげる。厚待遇よ?」
持っていたライフルを手から放す。だが、

「なっ!?」
ジョアンナは落ちていく銃を何と自ら先に倒れてライフルを拾い、そのままグルグル回転しながらライフルを連射。
降参したと思い、油断してボディーガードに反撃の隙も与えずに的確に撃ち殺していく――。

111 :PD ミッション3F:2014/03/09(日) 02:20:48.03 ID:3f4yOvQq.net
「なんてヤツなの……」
上のステージで高みの見物をしていたカサンドラの表情は一変した。

「ドクターキャロル、早く!」
ドアから隠れていた彼がひょこっと現れて、安全を確保した二人はすぐにヘリポートの直行した。

“ジョアンナ、これ以上ヘリを待たせるな、急げ!!”
「もうすぐそこよ、ボス」
……そしてヘリポートに辿り着くとそこに協会のヘリが着地せずに宙に浮きながら待機していた。
彼女達は滑り込むような形で乗り込むとすぐにハッチを閉じてビルから急いで離れていった。
それを見ていたカサンドラは悔しさのあまりに屋上に飛び出して、柵に手を叩きつける。

「おい、あれがないと作業が進まないぞ。どうするんだ?」
凄く低音の声を発し、彼女の隣に現れるは白い衣服を纏う大男。2メートルを越すその身長にブロンド髪の端正な顔立ち。しかしその表情は人間のような喜怒哀楽など全くない、無機質そのものだった。

「わかってるわよ!あいつよ、キャリントンのヤロウだわ。今すぐにこちらも手配する、それに――」
二人はジョアンナとドクターキャロルを乗せていったヘリの方向を、睨み付けながら眺めていた。

112 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/09(日) 04:00:23.99 ID:3f4yOvQq.net
以上です。次は早乙女研究所かな?

113 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/09(日) 23:31:12.67 ID:jt+IIqsp.net

なんかWiki関連がやばいことになってるらしいけど
問題になってるのはatwiki関連だからここは大丈夫なのかな

114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/12(水) 00:58:55.00 ID:jAJReHjY.net
リアル系の作品にどうなるかを考えたことあるけど
ACE3の光景そのまんまになりそうな気がするな。

でも、サイコガンダムとのガチンコの殴り合いは見てみたい気がする。
PSPの某ゲームみたいに

115 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/12(水) 14:45:58.15 ID:e4JvRoOy.net
ちょっと思った、マジンガーZEROで東映版とそう変わらない最初期のZが
地上戦力壊滅させて14日で世界征服成し遂げてるけど
ゲッターでもやろうと思えば世界征服とかできるんかな?

116 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/12(水) 17:20:48.08 ID:2Np4jX8C.net
むしろ、よくあんな危険視されるような代物作ってアメリカとか旧ソ連とかから核兵器落とされなかったのかが不思議なくらい。

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/12(水) 21:50:15.80 ID:jAJReHjY.net
テキサスマックとかがいればどうにかなるって思っていたんじゃね?
アメリカの資源なら似たようなロボットとか量産してそうだし。
ただ、真にいたっては正式なロールアウトの前に封印凍結だから
そこまで騒がられなかったんじゃね?

118 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/13(木) 02:10:09.04 ID:C1710LOo.net
無印ゲッターを再構成したのを考えたことがある。

・恐竜帝国が日本ではなく世界各地で戦争を起こす、当然メカザウルスも無印よりも性能、規模がでかくなる。
・各国家が連合を組んでが科学の粋を集めて開発、建造したスーパーロボット、戦艦で対抗する。
・大体がプラズマ駆動だけど日本だけは新エネルギー、ゲッター線で動くゲッターロボを開発、対恐竜帝国用として絶大な強さを発揮する。
・だがそれゆえに扱いにくい上に、その強さが各国から疎まれることになる。

文章力ないから書けないけどこういうの。

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/13(木) 16:59:15.20 ID:5cfUK7nG.net
恐竜帝国が出てくるSSって珍しいから面白そうだな

120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/13(木) 22:12:45.43 ID:3gaWpviG.net
聖書とかの引用が漫画とかいろんな作品にもあって
個人的にはガメラのレギオンが印象的だけど
ゲッターにしっくりくるもんねえかな

石川作品は聖書よりも仏教だけど

121 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/13(木) 22:37:58.75 ID:/iibr+5d.net
魔獣戦線があるじゃないか>聖書

122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/13(木) 22:53:43.49 ID:5cfUK7nG.net
アンソロジーにもあった、
「私は、アルファでありオメガである」
とか?

123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/13(木) 23:07:06.06 ID:sRBJUU+d.net
そのセリフはアポカリプスを思い出して好きじゃない。
そしてアニメと漫画のノアの扱いの違いに吹く。

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/14(金) 19:58:06.28 ID:XHB16eWm.net
むしろ、α(ゲッター線)がΩ(時天空)に向かっている感じがするな

125 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/14(金) 20:08:09.28 ID:7ZW0yjUE.net
ゲッター線「やめてよね、本気でケンカしたら、他種族が僕に敵うはずないだろ」

126 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/15(土) 05:54:35.39 ID:YSQaVdP4.net
ゲッターエンペラー「3つの心に勝てるわけないだろ!」
ラ・グース「バカ野郎お前俺は勝つぞお前!!」

127 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/15(土) 06:02:39.65 ID:lKzr47gn.net
なんでこのスレにホモが湧いてるんですかね……

128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/15(土) 18:08:06.79 ID:hGYAPwdB.net
ゲッターとホモは…………
ピクシブでゲッターを検索だ!

129 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/15(土) 18:46:05.30 ID:YSQaVdP4.net
女神まどか「あ〜疲れたぁぁもぉぉ」
ゲッちゃん(ゲッター線)「今日は本当に疲れたね」
女神まどか「たまには休みたくなるよ、概念〜」
ゲッちゃん「それはいいなぁ、魂独り占めできるなぁ」
女神まどか「この辺にぃ、宇宙ワルプルギスが出るらしいよ」
ゲッちゃん「お、そうか。滅ぼしたいなぁ」
女神まどか「じゃあほむらちゃん助けたら行きましょうね〜」
ゲッちゃん「お、そうだね」


もしも叛逆の物語にロボットガールズがいたら…
色々な連中がフルボッコか

130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/15(土) 18:58:22.08 ID:LeWzKqmx.net
「滅ぼしたいなあ」
が怖過ぎる……

131 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/15(土) 20:51:41.78 ID:lKzr47gn.net
ゲッター線「自分から滅ぼされにいくのか……(歓喜)」
人類以外の種族「すいません……(小声)」

132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/15(土) 21:04:17.32 ID:YSQaVdP4.net
隼人に粛清された奴の中には「何でもしますから!」と命乞いして
犯人のスケープゴートにされた奴もいそう
小説版隼人は敵対者の家族まで粛清してるしな

133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/16(日) 01:13:23.91 ID:6/J7Jmot.net
ゲッター艦隊に
もし多種族が降伏して受け入れられても
じわじわ民族浄化とかするんだろうな

134 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/16(日) 02:08:26.92 ID:GQOr6HcN.net
ぶっちゃけ人類も降伏意思あったのに受け入れずに根絶やしにしようとしてたからどっちもどっち。

135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/16(日) 03:56:49.25 ID:CoIvXkgL.net
あの世界の宇宙じゃそれが当たり前なんだろうな
武蔵も「それが宇宙の摂理だ」みたいな事言ってたし。
ゲッター線の有無に関わらず、高度な知能を持った宇宙人は皆基本ジェノサイド思考なんだろうな

136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/16(日) 06:21:20.96 ID:vWZayffj.net
ゲッター軍団の戦車とかヘリでの攻撃は、殺戮を楽しむためにやってるとしか思えないな

137 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/16(日) 16:56:47.78 ID:GQOr6HcN.net
ファイナルファンタジー5やってるんだがエクスデスが手に入れた「無の力」って空間支配能力なのかな?

138 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/16(日) 20:21:35.72 ID:6/J7Jmot.net
なんか、まとめWikiになんかSSなくね?
なんというか色んな意味でめちゃくちゃなのが

139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/16(日) 20:26:09.91 ID:6/J7Jmot.net
ちょっと読み返すと意味がわからない事に気づいたから訂正

マリリン・キャットが、大変な鎮守府をゲッター線で破壊したそうです。

うん、なにこれ?

140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/16(日) 20:40:49.95 ID:6/J7Jmot.net
度々連投ですまんし、反応してしまったことも悪いが
あらしだわ
それぞれ投稿された分のをぐぐってみたら
いろんなサイトのSSとかをコピペしている…………

すまん、

削除できるかな…………

141 :まとめだよ:2014/03/16(日) 22:45:17.39 ID:CeCUdOsj.net
削除完了。

ついでに新作もこれからまとめる。

142 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/16(日) 22:52:07.38 ID:6/J7Jmot.net
ありがとう。
なんでこんなところに湧いたんだろう?

143 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/17(月) 19:50:04.70 ID:/o6QvzwZ.net
ゲッちゃんの隼人のモノマネ、相手が美少女のせいでレイプ魔にも見えるな…

144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/17(月) 20:55:00.83 ID:Wn9Ii+XN.net
あのアニメ自体健全なリョナアニメですし

死の恐怖でガクガクするZちゃんには興奮しましたはい

145 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/17(月) 22:18:31.22 ID:hr676VEK.net
偽書もリョナあるよね
…………青年誌だけあってガチ方面だけど

再会は絶望的だろうな…………

146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/17(月) 22:55:59.01 ID:/o6QvzwZ.net
作者が体調やばいんだっけか

147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/17(月) 23:32:35.94 ID:VPoWeR4q.net
職殺が終わったら偽書やるんじゃないの

148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/19(水) 21:44:22.26 ID:IqH4ZlTZ.net
ロボットガールズと言い艦これと言い
ずいぶん前から女の子化は売れてるな……
武蔵も偽書でしちゃったな

149 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/20(木) 05:48:23.48 ID:uqqU7pX5.net
ゲッター線はヤンデレ女神様だと思う

150 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/21(金) 00:33:32.94 ID:8ghMhn1W.net
ちょうどやる夫スレで女神転生ネタのをいくつか見た後だから
ろくな事に…………元からそうだったわ

151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/21(金) 17:03:57.28 ID:wOanZGI0.net
>>149
竜馬に対しては特にヤンデレる傾向にあるな。

152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/21(金) 19:30:12.14 ID:8ghMhn1W.net
ゲッター線はカオスなことに導いっているからカオスだけど
超マクロ的に見ると宇宙の法則に従っている存在だからなんだかよくわからん

153 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/21(金) 23:27:22.12 ID:ROyw59n/.net
新のゲッター線の得体の知れなさは異常
軽くというかホラーだよ、アレ

154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/22(土) 00:36:25.59 ID:DewP0RzS.net
漫画版では號でもはや人間の計り知るところじゃない超常的な存在として分かったから
ああいうことがあっても、生命の形としてはあれはおかしくないって受け入れられるけど。
新単体だけで見ると歪んだ存在になるようにしか見えないしね。
アークの未来世界では十分歪んでいるが、拓馬はそれでも守るっていっているからなんか希望ありそうだけど
新の場合は竜馬が自己犠牲に近い感じで避けるしかなかったようにも思えるしな

155 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/22(土) 01:54:34.96 ID:lFcYISzi.net
竜馬本人としては、社会に馴染めない(友達はいるけど)
人種だったから、ある意味生きる上での救済にもなっている気もするんだけどね

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/22(土) 16:54:35.51 ID:vdr4aWbm.net
アークでのゲッター線は宇宙にとっても迷惑な存在だったけど一応人類の発展には貢献していた。
一方新ゲのゲッター線はその人類もろとも破滅の運命に導いてた。

似てるようでやってる事は結構違うんだな

一番解らないのはチェンゲのゲッター線だけど

157 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/23(日) 14:35:05.51 ID:RvSUlEPl.net
久々に来てみたがライフクロス完結してたんだ。
主人公が竜馬の母親だったとは斬新な設定だったわ。

158 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/24(月) 03:43:11.86 ID:o1AFYHY1.net
考えれば考えるほど分からなくなって来るのがゲッター線

関係ないけど漫画読み返してたら、サーガの竜馬も何気に技量高くね?と思った
アークよりも更に強いと思われる宇宙人メカの親戚をゲッターGで倒したり
そんな宇宙人メカの集中攻撃捌いて、巨大円盤撃破してたりするし

159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/24(月) 04:09:37.94 ID:EBYf14/U.net
基本テレビ版、漫画版問わずゲッターチームは技量高いと思うよ。扱いずらさではトップクラスの機体をまるで自分の身体みたいに扱うしな。

それはそうと第3次Zであの天元突破がついにユニット化みたいだな。
さて、エンペラーがスパロボで使える日が来るのか……。

160 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/24(月) 15:08:18.47 ID:dVMNknc1.net
そういやあ、今年はロボアニメ多いらしいね。
ダイノはどうなるか気になるな。

161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/24(月) 22:00:44.22 ID:tgeRM9ri.net
>>159
第三次Z後編で
エンペラーの竜馬さんが「今がその時だ」って出てきてくれればいいのになw

162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/24(月) 22:15:06.00 ID:jGvDEFNG.net
作品の展開は消化したのにチェンゲがまた参戦してるから、
もしかするともしかするかもしれんね。
アンスパとかよりも更に上のレベルの敵が居るらしいし。
そうなるとやはりゲッペラー様のお力が……

163 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/25(火) 00:42:41.96 ID:AeWk7Jma.net
エンペラーは設定も描写も少なすぎるから…どうだろ
武器とか、ゲッタービーム発射できるくらいしか分からんし
賢ちゃん亡き今真ゲッターみたいに書き下ろしてもらう、って訳にもいかないしな〜…

164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/25(火) 00:56:22.65 ID:r0Pi86nF.net
合体変形無しの宇宙戦艦モードだけで、ゲッターチェンジは必殺技演出とか

165 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/25(火) 02:42:40.44 ID:8L4LvM5X.net
天元突破は螺旋宇宙限定だから現実最大サイズは超銀河じゃなかったけ?

166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/25(火) 09:41:50.63 ID:WK2iCP8F.net
>>165
あの空間に入ったら敵も強化されかねんからな。
結局は気合かのの勝負の世界だったわけだし。
だからスパロボに出たら他の機体も同様の理由で強化されそうとは前々から言われているし。

167 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/28(金) 02:33:51.43 ID:wxGqMl1G.net
キルラキル……主人公の最後の切り札が
「無限の吸収能力」……やっぱ石川を意識してるんだろうな。
まあ、生命繊維を無限に吸収できるという意味なんだろうけど

168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/30(日) 05:36:06.62 ID:av/c6CR1.net
過疎ってるなあ

169 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/30(日) 07:36:37.79 ID:4kN2epj7.net
まぁ、4月前は忙しい時期だし
ロボットガールズの漫画版にゲッちゃん出てきたが、
自分でゲッちゃんと名乗っててワロタ

170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/30(日) 15:33:36.26 ID:WqEwwhvy.net
夢の中でアーク後のエンペラーVSカムイを見たけど
起きたらほとんど忘れちゃった
なんか人類でもエンペラーのやり方についていけない人とかいた

171 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/30(日) 16:35:56.57 ID:4kN2epj7.net
こっちは、悪魔ほむらと対峙するエンペラー&アルテマの夢を見たな
多分、円盤の発売が近いせいか

172 :ゼノサーガ:2014/03/30(日) 20:44:51.26 ID:OSdEV1dh.net
やっとできたよ! 
投下するよ!!

173 :力への意思8話-1:2014/03/30(日) 20:48:52.09 ID:OSdEV1dh.net
「ゲッタートマホーク!!」

竜馬はトマホークを水平に構えると、E.Sシメオンに向かって最大速度で突っ込んだ。

「うらあああああ!!」
「ははははは……!
そうだ、来い! 俺に死の恐怖を味あわせてみろ!」

対してシメオンはビームサーベルを構えると、スラスターを最大に吹かせて真ゲッター1に接近する。

「喰らえぇぇぇ!」

急速に肉迫するシメオンが、突然機体を90°回転させた。

「なっ……!?」

トマホークの刃が、シメオンの股間を通る。シメオンに攻撃が当たる前に、真ゲッターの胴体に衝撃が走った。ジャガー号の隼人にその衝撃がダイレクトに伝わる。

「ぐあっ!」
「そらそらどうしたぁ!?」

シメオンは真ゲッターの腹からビームサーベルを離し、更に両足で蹴りつける。

「くそっ、その手は流石に考えなかったぜ!」
「ボヤボヤするな! 次が来るぞ!」
「俺に任せろ!
オープンゲット!」

弁慶の掛け声と共に合体が解除され、真ゲッター3に再合体する。

「まだ次の殺し手があったか。
くくくく……いいぞ! もっとだ! もっと!!
その殺意の矛先で、この俺を貫いてくれよ!!」

射出されたエアッドが真ゲッター3を取り囲み、雨霰とビームを放った。

「ミサイルストーム!」

真ゲッター3はタイミングをずらしながらミサイルを発射し、エアッドを撃ち落とす。なかなか晴れない煙の向こうから、シメオンがビームサーベルを振りかぶって飛び出してきた。

「そりゃあああ!!」

すかさず弁慶は真ゲッター3の腕を伸ばし、シメオンの機体を捕まえる。

「何っ!?」
「へっ、行くぞ!
大雪ざ……」


太い光条が奔り、真ゲッター3とシメオンのいた空間を直撃した。
咄嗟にオープンゲットした為、機体に傷はつかなかったが、ゲットマシン同士がある程度の距離を置いて離れる。シメオンもトマホークによって付けられた以上の傷は負っていなかった。

「さーて、醜い金属の塊はできたかな?」

軽薄そうな若造の声がして、妙につるりとしたマネキンのようなA.M.W.S――バイラム――が、自身の身の丈の三倍は長いレーザーバズーカを抱えて接近してきた。

174 :力への意思8話-2:2014/03/30(日) 20:52:22.17 ID:OSdEV1dh.net
再び真ゲッター1に合体すると、竜馬はバイラムにトマホークの先端を突きつけた。

「なんだてめぇは!」
「へえ? 避けたんだ? まあ、数分しか憶えていられないだろうけど名乗っておくよ。
僕はリヒャルト。偉大なる神の使いさ」
「神だと!?」
「あははははは……!!
神の使いか! インポ野郎の命令のくせに良く言うぜ! うひゃひゃひゃひゃ……!」

シメオンから相変わらず狂った笑いが聞こえた。

「アルベドぉ……ッ!
アニマの器も持たないA.M.W.Sごときに手間を取ってるおまえが、僕を愚弄するっていうのか!」

バイラムはレイピアのような細身の剣を抜いてシメオンに突きつける。

「愚弄じゃないさ。見下してやってるだけだ。おまえのモドキじゃそいつらには勝てやしない。
どうする? 興が冷めたか?」
「冷めやしねぇよ。まとめてぶっ殺す!!」

竜馬は再びトマホークを振りかぶると、シメオンとバイラムに向かって振りおろした。マネキンの頭は簡単に吹っ飛んだが、シメオンは再び腕でトマホークを受け止める。

「そんな! E.Sが! こんな簡単に……!」

きゃんきゃん騒ぐバイラムをトマホークの柄で振り払い、再びシメオンに向き直る。シメオンはビームサーベルで真ゲッターに向かって斬りかかってきた。
そのまま二合、三合と打ち合う。物理事象に干渉しているのは相変わらずだが、打ち合う刃先から伝わる振動が徐々に強くなってきた。

「こいつ、さっきより頑丈になってきてる……?」
「いいぞ、いいぞ……! アニマの器の高鳴りを感じる! さあ、来い! 俺に力を!!」



「おい、今の何処からの攻撃だ!? 天の車とネピリムの歌声が一瞬で爆発するなんて!」
「え? うちの本社じゃないんですか?」

アレンの不思議そうな声に、Jr.はイラついて怒鳴った。

「射線軸が明らかに違うだろ! 
戦艦ならデュランダルで座標を追えるけど、もっとずっと小型のモンから光線が出てる」
「まさか。あんな巨大なエネルギープラント、戦艦の主砲でだって一撃で壊せるようなシロモノじゃないわ」
「グノーシスもさっきから数万単位で消滅させているエネルギーです。でも、モモも感じ取れなかった……」

ゲッター線用のセンサーが搭載されていないから当然なのだが、ケイオスは何時もの曖昧な微笑を浮かべたまま、強化ガラスの向こうを見た。

「でも、おかげでグノーシスの追加転移もないようだし、曙光とKOS−MOSの攻撃も有効になっているね」
「その様だ。間もなくグノーシスは駆逐できるだろう」



「あの緑の光は……ふふふ、懐かしいな」
「ヴィルヘルム様」
「若い君は知らないだろうね。破滅と進化を司るあの光を」
「我々の計画に支障が出るものでしょうか?」
赤い外套を纏った者は仮面の下からヴィルヘルムを見た。
「そう、彼らの進化が早いか遅いか。それだけだよ。早いに越したことはない。
我々の計画は変わらない」

175 :力への意思8話-3:2014/03/30(日) 20:58:25.57 ID:OSdEV1dh.net
「グノーシスが減ってきているな。彼岸との境の時間は終わりだ。インポ野郎の計画は時間稼ぎにもならないというわけだ」
「余所見してんじゃねーーーーっ!!」

トマホークはエアッドを数機叩き壊しながら、シメオンの腕にのめり込んだ。

「くそっ、叩き斬れねえ!」
「竜馬、焦るな!」
「落ち付け!」
「ゲッターバトルウィング!」

蹴りつけてくるシメオンを咄嗟にバトルウィングで引き離して距離を取る。
ここ最近、大型で強力なゲッターに乗って楽な戦闘が続いていたのと、シメオンが予想以上に戦闘中に強くなっていっていることから、竜馬は苛立ちを感じざるを得なかった。

(おいちょっと落ち着け!)
「こいつ、自分が成長するのに俺達を利用してやがる! 今のうちに潰しておかねえと!」
(だからってイライラするな! ゲッター線が暴走するぞ!)

竜馬は再度トマホークを持ちかえると、シメオンに向かって突っ込んだ。だが、より高機動になったシメオンは、後退してそれを避ける。

「今日のところはこれで仕舞だ。幕の数も減った。
貴様とは相性が良さそうだな。次はギャラリーのいるところでやろうぜ。ははははは……!!」
「てめえっ! 待ちやがれ!!」

シメオンの後ろにU.M.Nゲートが開く。慌てて追いかけるが、ゲートはシメオンを飲み込むとすぐに閉じてしまった。真ゲッターにはU.M.Nの追尾システムがついていない。

「くそっ!」
(今日は逃げられて正解だな)
「うるせえよ。おまえが冷静とか気味が悪ぃ」
(なんだと!)
「ラインの乙女が最後の掃射体勢に入ったな。もう追加転移もないし終わりだろう」

隼人が周囲を索敵しながら言った。チャージ中も曙光一艦の砲撃だけで戦線を維持できるのだから、大した戦力だ。

「ならもうここにいる意味もないな。ついでに第二ミルチアに降りるか」
「ああ、そうするか」

弁慶の声に一息つくと、竜馬は真ゲッターを第二ミルチアに向けて降下させた。

176 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/30(日) 21:03:16.32 ID:5yhBjTQx.net
支援

177 :力への意思8話-4:2014/03/30(日) 21:03:40.27 ID:OSdEV1dh.net
『グノーシスの消滅を確認』

KOS−MOSは本社とデュランダルの両方に報告を入れた。

「一匹残らずか?」
『はい』
「星団連邦の艦体も、混乱から収まりつつあるようです」

シェリィの報告に、Jr.はブリッジの床に尻餅をついた。

「あー、つっかれた〜〜」
「Jr.さん、大丈夫ですか?」
「ヴォークリンデの襲撃犯にされて、すぐにグノーシスが大量に襲ってきたんだもの。疲れもするわ」
『せんぱーい』

立ちっぱなしだったシオンと、それに促されるようにモモも、Jr.の隣にしゃがみ込む。そこへちょうどミユキの通信が入ってきた。

『まだこっちは残務処理中なんですけど、KOS−MOSを第二ミルチアの二局に移送しろって』
「え!? でも、それは断ったはず……」
『ほら、この間の辞令があったじゃないですか。今、近くにいるからいいだろうって』
「ここのところ戦闘に巻き込まれたりしてて、KOS−MOSの解析が全然できてないのよ! まだ無理だって……」

ピピッ

シオンのコネクションギアに着信があった。

「また辞令? 局長にかけあってもらって……」

メールを開いたシオンの顔が青ざめる。

「主任? どうしたんですか? 主任?」
『先輩?』
「……CEOのサインが入ってる……」
「え、えええええええ!?!?」

横から覗きこんだアレンが腰を抜かした。
そこには確かに、ヴェクター・インダストリー最高経営責任者ヴィルヘルムのサインが入った辞令が映し出されていた。
それには、KOS−MOSの移管のみではなく、KOS−MOSの深層領域のデータをコピーしたことに関しては咎めだてしないという旨も書かれていたのだが。

「ああ、良かったぁ……。なんて寛大な処置なんでしょうかねえ。減給、降格は絶対にあると思ってましたもの。
それにしてもCEOのサインなんて初めて見ましたよ」
「CEOが出てくるほどのことかよ。まあ、プロテクトAAAを持たされてるぐらいだもんな」

感激するアレンの反対側で、Jr.もそれを覗きこみ、一人納得と頷いていた。

「いいぜ。エルザで送ってやるよ。モモも一緒にな」
(そんな……もうKOS−MOSを手放さなきゃいけないなんて……)
「メリィ、マシューズに繋いでくれ」
「はいな」

マシューズが通信に出る前に、Jr.は立ちあがって長いコートの裾を叩いた。

178 :力への意思8話-4:2014/03/30(日) 21:06:26.68 ID:OSdEV1dh.net
「あの、シオンさん?」
「あ、ああ……なんでもないの、モモちゃん」
『チビ旦那!』
「よう、船長。閉じ込めっぱなしで悪かったな。もうちょいしたら戦闘封鎖も解かれるから、第二ミルチアへ降りてくれ」
『あ、ああ……わかりやした』
「んー、なんだ? なんかあったか?」
『なんかっていうか、あの客人、A.M.W.Sで出て行っちまったんですよ!』
「リョウマさん達が!?」
「相変わらず無謀な奴らだ」
「通信で呼んだら?」
『それがさっきから呼んでるんスけど、全然反応しないんスよ』
『あいつら血の気多そうだから、気づいてないんじゃないの?』

ハマーとトニーも好き放題言い始めた。アレンが大事なことを思い出す。

「あ、そういえばリョウマさんとベンケイさんはU.M.P持ってませんよ。ハヤトさんがコネクションギア持ってるぐらいで」
『ええええ!? 何処の田舎モンだよ!!』
「A.M.W.Sで大気圏突入なんてできるわけがねえ。おい、アレン連絡はつかないのか?」
「あ、はい」

Jr.にせっつかれてアレンは自分のコネクションギアを取りだした。しばらく隼人にコールをしてみたが出ない。

「んー、通じませんね。一応メールしておきます」
「ファウンデーション付近で浮遊してたらすぐにキャッチできるようにしとかないとな。
シェリィ、回収の指示出しておいてくれ」
「わかりました」

やがて星団連邦の艦体が退き始めると、Jr.達もエルザに乗り込んだ。
着陸前にちょっとしたアクシデントがあった。エルザが揺れた際、シオンの眼鏡が落ちて、うっかりアレンがそれを踏んでしまったのである。

「あ、あ〜〜〜〜〜〜っ!!
ああ……す、すみません、主任! 本当に、本当にすみません!! 必ず弁償します!」
「はあ……」

シオンはしゃがんで壊れた眼鏡を手に取った。レンズ部分はホログラムなので、壊れたのはフレームのみだ。

「いいわ、売ってるものじゃないし。それに、視力が悪いわけじゃないから」
「そ、そうなんですか?」
「へぇ、伊達眼鏡?」
「ううん。私ね、子供の頃から、U.M.N上のものが見えちゃうみたいなの。これはそれをシャットアウトしていたんだけど……。
しょうがないわね」

それでもシオンは壊れたフレームを大事にハンカチに包むと、ポケットに入れた。

(U.M.N上のモノが見える……サクラよりは軽いけど、同じ症状じゃないか?)

179 :力への意思8話-6:2014/03/30(日) 21:09:29.61 ID:OSdEV1dh.net
Jr.はエルザの着陸が完了するまで、シオンを見続けた。
指定されたポートに着陸すると、シオンとアレンは入国手続きの後すぐにKOS−MOSを連れてヴェクターの第二局に向かった。

「じゃ、こっちも出発しようぜ」
「すまないが、少し待ってくれないか。小委員会へ経過の報告をしてくる」
「わかった」
「ミズラヒ博士も既にミルチアに降りているそうだ。何か伝言があれば伝える」
「わあっ! ママが来てるんですか!?
お会いできるのを楽しみにしています。って、伝えてください!」

ぱあっと表情を輝かせたモモに、ジギーは何時もの無表情な声音ではなく、優しそうな声で「わかった。伝えよう」と返事をした。

ジギーは近くの公衆U.M.N通信所を使って、モモの保護者であるユリに連絡を入れた。
彼女はプロジェクトゾハルの発案、実行を行っている『接触小委員会』のメンバーだった。
ユリ・ミズラヒはジグラット・エイトの報告を聞き終わると、軽く頷いた。

『了解しました。正式な引き続きが終わるまで、引き続き任務に当たるように』
「はい。
……ミズラヒ、博士」
『まだ何か? ジャン・ザウアーさん?』

ユリはジギーの生前の名前で呼んだ。
死んでからサイボーグにされた彼にとっては、生前の記憶が甦るのは不快だった。

「現在はジグラット・エイトです」
『そのようね』
「モモが……貴女にお逢いできると、喜んでおります」

ユリは一瞬、表情を強張らせ、目を伏せた。

『そう……。私は……。
私も、貴方がたの到着を歓迎します』

それだけを、やっとのことで言うと、ユリの方から通信は切れた。
ジギーはしばらく何も映さなくなったモニターを見つめ、そして瞠目した。

「なーんか、怖がってるって感じだな。彼女に逢うのをさ」
「盗み聞きとは、あまり関心できる趣味ではないな」

後ろの柱に寄りかかっていたJr.に、振りかえらずに言う。
Jr.は多少ドスの入った声にも気にせず話しかける。

「なあ、おっさんさあ。その義体、炭素系の新型にバージョンアップしないか? 戦闘用レアリエンの技術を応用すれば、かなりイイ線行くと思うぜ」
「悪戯に寿命を延ばすつもりはない」
「そうかぁ? あんたが長生きすると、モモが喜ぶだろ」
「いや、遠慮しておこう。長く生きるつもりはない」
「はあー、そうか。
ま、気が変わったら、何時でも声かけてくれよ」

ジギーは手を振って先にリムジンに乗り込むJr.を見て、溜息でも吐きたい気分に狩られた。
ミルチア政府から用意されていたリムジンに乗り込むと、隣に座ったモモが話かけてきた。

「ジギー、ママはなんて?」
「そうだな、とても忙しそうだった」
「やっぱり……」
「接触小委員会を支えているのだ。相当の激務なのだろう」
「……そうですよね! モモもママを手伝えるよう、頑張らなくちゃ!」

180 :力への意思8話-7:2014/03/30(日) 21:14:34.11 ID:OSdEV1dh.net
竜馬達は第二ミルチアの地に降り立った。
14年前の旧ミルチア事変の後、入植が決定したばかりだったこの惑星が、急遽第二ミルチアとして選ばれた。まだ首都とその周辺ぐらいしか開拓されておらず、住宅地を離れると手付かずの自然が広がっている。

竜馬は住宅地近くの森にゲッターを着陸させた。

「よっと!」
「真ゲッター、リターンバック」

コックピットから飛び降りると、真ゲッターを由美子のところに戻した。第二ミルチアの北半球は、丁度夏真っ盛りだった。

『洗っといてあげるから、パイロットスーツもよこしなさぁいん。
それにしてもぉん、ちょっと消化不良だったわねぇん』
「仕方がねぇ。相手の能力もよくわからん状態だったしな。アニマの器とかESとか、ありゃなんだ?」

弁慶は草の上に突然出現した服をつまみ上げ、自分のサイズの物を探した。

『う〜ん、アニマと言えば心理学の用語だけどぉん、ESは何かしらねぇん? ちょっと調べてみるわぁん』
「おう、頼むぞ」

普通にTシャツとズボンを送ってきた由美子に、これからU.M.N管理センターに行くつもりだった隼人は眉をひそめた。まあ、街で適当に買えばいいのだが。

「つってもU.M.N管理センターに行っても、調べられるツテがないんじゃな」
「Jr.にでも聞いてみるか?」
「めんどくせ―から占拠でもするか」

夏の日差しに少し目を細めながら歩いていると、住宅街の一角から、草の匂いがした。

「ん……?」

さっきまでいた森の中とは違う、緑の匂いでも特に郷愁を誘うような、青い香りに、ふと竜馬は足を止める。

「どうした?」
「いや、なんか……懐かしいつーか、嗅いだ事のある匂いがする」
「匂い?」

隼人は興味のなさそうな表情で先に歩こうとするが、弁慶は一緒に立ち止まり、鼻をひくつかせた。

「あー・・・確かに……こりゃぁ……」

食べ物の匂いでもないのに、釣られて歩いて行くと、この時代には不釣り合いな建物に出くわした。
木造日本家屋。
表には草書で「古書」の文字。
開いたままの引き戸の向こうには、びっしりと紙の本が棚に詰められていた。

「ほ、本屋だ……」
「しかもレプリカじゃない。完全な木造家屋だ」
「それだけじゃなくて……やっぱり……畳があるーーーー!!」
(畳ーーーー!?)
「いらっしゃいませ」

181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/30(日) 21:16:14.82 ID:5yhBjTQx.net
支援

182 :力への意思8話-8:2014/03/30(日) 21:19:20.82 ID:OSdEV1dh.net
思わず叫んでしまった竜馬達の前に、奥の畳部屋から、深緑色の和服を着流した柔和な表情の男が現れた。外見年齢は竜馬とあまり変わらなさそうだが、雰囲気が大分落ち着いた感じがする。

「あ、どうもお騒がせして……」

弁慶が後頭部に手をやって謝る。

「構いませんよ。この辺ではなかなか手に入らないものが多いですから。みなさん珍しがって奇声をあげたりとかするんですよ」
「いや、そういう意味で騒いだわけじゃ……」

隼人は並んだ本棚を眺めた。ジャンル関係なく、サイズ毎に本が並べられ、床の上にも溢れている。ほとんどは昔から重版を繰り返してきた古典ものばかりだが、手にとってみるとここ100年近くに印刷されたものもあり、細々と紙媒体が続いてきたことを伝えている。
そのうちの一つに目が止まる。『宇宙から注ぐエネルギー』というタイトル本を手に取る。1960年代に記された最初の論文だった。

「……かなり古い物もあるようだが、これはどうやって保存していたんだ?」
「ああ、古い本は複製の許可が下りるんですよ。出版社もなくなっているところが多いですしね。保存ができない程経年劣化した本は、専門の複製家のところに持っていくと、作ってくれるんですよ。複製されたものの古本、なんていうのも多いですよ」

隼人はパラリと本をめくった。今では常識とさえなっているゲッター線について、まだ手探りで研究し始めた早乙女博士の情熱がありったけぶつけられた論文だった。
値札を付けるために掛けられた帯を見ると、公務員の課長クラスの一カ月分の給料の値段がついていた。

「気に入られたようですね」
「まあな」
「良かったら他の本も見て行ってください。いやー、お客さんが来るのは一週間ぶりなんですよ。ゆっくりどうぞ。
あ、お暇でしたら麦茶でもいかがです?」

換えたばかりの新しい畳からは、青いイ草の匂いがして、向こうに見える縁側からは、チリンと風鈴の音色が聞こえた。

「えっと、じゃあ、お言葉に甘えて」
「お、おう」

畳とちゃぶ台に感動していると、店の主人は麦茶と羊羹を出してくれた。

「まさかこんなところで畳に上がれるとはな」

弁慶が畳の上を撫でて、しみじみと呟く。

「おや、畳を御存じで? 日系移民の方ですか?」
「日本人だよ」
「しかし、今時分、完全な木造住宅なんてよく作れましたね」

弁慶はありがたく冷たい麦茶をいただきながら店主に尋ねた。日本人で良かった。

「ええ。元々ミルチアは、昔風に言うなら日系移民が多い惑星でしてね。先のミルチア事変で生き残った人達の中にも大工さんとか、和菓子屋さんとかいるんですよ」
「そうだったんですか」
(俺の人生に足りないものがわかった。畳だ。ブリッジは畳にリニューアルするわ)
(どうせ周りからすぐに締め上げられるだろ)
(おまえ、帰りに羊羹買ってこいよ! 麦茶も最近飲んでねーし! ちゃんとヤカンで煮出すやつ買ってこい!)

竜馬は無視して店主の足捌きに目を向けた。

「あんた、剣道やってんのか?」
(剣道つーか、居合いじゃねえか?)
「おや、よく御存じで。祖父が流行らない剣術道場を開いてまして。まあ、弟子なんて私と父ぐらいでしてねぇ。おかげで家計は火の車。祖母にせっつかれて父はすぐに安定した公務員になってしまいましたよ。
ま、私も祖父の事は言えませんが」
「あんた、すげー親近感わくわ。
俺は流竜馬ってんだ」
「これはご丁寧に。私はジン・ウヅキと申します。
流さんは空手でも? 柔道をやっているようには見えませんし」
「おお、よくわかったな!」

妙に意気投合した二人見ながら、弁慶は羊羹を口にした。

183 :力への意思8話-9:2014/03/30(日) 21:23:48.19 ID:OSdEV1dh.net
「ウヅキというと、ひょっとしてシオンちゃんの身内の方ですか?」
「うちの愚昧を御存じですか? ご迷惑をおかけしていたでしょう?」
「えーと、まあ、なんというか。
しかしあの若さで主任をしているから、頑張っていると思います。
あの、こう言ってはなんですが、お客が来なくては商売が成り立たないのでは?」
「ええ、私も最初は医者をやっていたんですがね。しかし今のご時世、ほとんどの病気はナノマシンと薬で治っちゃうんですからね。
ご近所のお年寄りの話相手ぐらいしか仕事がなくて。だったら何も設備投資のかかる医者などしなくても、別の商いでも話はできる。
何より売る物があれば、その分得かな、なんて思いましてね」
「いや、この本の方が設備投資がかかるのでは?」
「本の方は半分は祖父の蔵に眠っていたもので、残りの半分はお客さんのものです。好事家の方が多くて助かるんですよ。交換したり、置き場所がないから置かせてくれという方もいらっしゃる」
「なるほど」

そこへ隼人が本を何冊か抱えて畳の上にあがってきた。暇つぶし用に推理小説、時代劇小説等、も混じっていた。

「これだけ頼む」
「はい。ありがとうございます」
「それだけでいいのか」
「まあ、読む暇もそれほどないだろう。暇つぶしが欲しかったらお前達も見て来い」

隼人はそう言うと、実に久しぶりに麦茶を手に取った。
その時だった。
床の間に飾ってあった水墨画の掛け軸に、突然ホログラム映像が映った。

『只今、緊急ニュースが入ってきました。
正体不明のA.M.W.Sが、宇宙港近くの市街地を攻撃している模様です。ミルチア警察がただちに出動、軍も出動に向けて動いている模様です』

キャスターの女性は、上ずった声ながらも一息にニュースを読み上げた。
続いて、高層ビルを縫うハイウェイの上を飛んでいる大型のA.M.W.Sが映った。ナース服のようなデザインの鼠茶色のボディにショッキングピンクのラインが入り、左背から天使の翼にも掌にも見えるエアッドを生やしたA.M.W.Sだ。
A.M.W.Sは何かを追っているようで、手に持った錫杖のようなもので時折ハイウェイを叩き壊していた。

「あの大きさ、さっきのロボットと同程度じゃないか。ただのA.M.W.Sじゃないぞ」
「ESイサカル。あれを市街地で使うとは……」

ウヅキがぼそりと呟いた。

「あんた、アレ知ってるのか?」
「え? あ、ああ……まあ、世間話ができる程度には」

画面の中では、警察使用のA.M.W.Sがイサカルに包囲をかけるが、レーザーは全く通用せず、逆に錫杖の一撃で 落とされていく。

「ESとやりあったのですか!? あれは一星系の方面軍丸ごと一つは必要になるほど強力な機体。それとやりあってご無事とは」
「ああ、結構厄介だった。しかも逃がしちまったしな」
「追われてる車が壁に追突した! モモちゃん達じゃないか!」

画面に豆粒ぐらいの大きさで映っている四人の姿の中、弁慶は特徴的なピンクの髪にすぐに気づいた。

「あんまり気にしてなかったが、よっぽど重要なデータ持ってるらしいな」
「いかん、すぐに助けに……」
「いえ、大丈夫です」

慌てて立ちあがろうとした弁慶を、ウヅキの穏やかな声が諌めた。ただ、その視線は画面を見つめたままだった。

「ミルチアにもESはあります」

その間にも、イサカルはハイウェイやビルを壊し、小さな人間を追いつめていく。報道のカメラでは追いつかないが、イサカルの動きだけはわかる。
やがてどこかの高層ビルの密集地に追い詰めたようで、イサカルは背中のエアッドを下に向けてぐるりと展開させる。
エアッドの先端が、エネルギーの収束を始めた時だった。

184 :力への意思8話-10:2014/03/30(日) 21:29:42.51 ID:OSdEV1dh.net
細かいマシンガンの弾がエアッドを破壊した。
群青色の鋭角的なフォルムのESが、左手に持ったマシンガンを構え、撃ちながらイサカルに襲い掛かる。至近距離まで詰めると、右手に持った獲物でイサカルを殴りつけた。
イサカルは左半身を引くと、錫杖でESの左手を打ちすえる。はずみでESから飛び出た弾が何発か、ビルを破壊した。

「何やってるヘタクソ!」

竜馬が卓袱台を叩いた。

「あれか? ミルチアが所有しているESというのは?」
「ええ。ESアシェル」

アシェルとイサカルは近接戦闘にもつれ込むと、互いに斬激を何度も打ち込んだ。イサカルはアシェルの独鈷杵を錫杖で受け止め、そこを支点として錫杖を捻ると、アシェルの腕を絡め取る。

「だめだ、話にならねえ!」
「今ならまだ間に合うだろ!」

ヒートアップした竜馬と弁慶が立ちあがる。

「待て、様子がおかしい」

二体のESは、接触部分からオーロラのように揺らめく光を放ちながら、機体の一部を接触したまま空中で固まった。

「どうやらアニマの器が共鳴しているようですね」

数十秒固まっていた二機は、やがてイサカルがぎこちない動きでアシェルを蹴り離した。そのまま離脱していく。

「終わったか」
「まだ出てくるんじゃないか?」
「それはないでしょう。そうそうある機体じゃない」
「なんなんだよ、そのESってのは」

座りなおした竜馬がウヅキの方を見る。
ウヅキは羊羹を一つ、楊枝で切って口に運んだ。

「正確な出自などはわかりません。
太古に発掘された高エネルギーユニット『アニマの器』を搭載したA.M.W.S。それがESです」
「発掘?」
「どんなオーパーツなんでしょうねえ。蔵書の古代文明に関したものを見てもそれらしい戦闘文明は見当たりませんし。
発掘された数が幾つかはわかりませんが、私の知っているのは3器ぐらいです」
「まだ他にもあるらしい、ということか」
「ええ。
外見的な特徴としては、ESは見た目は他のA.M.W.Sよりも大きいですね。アニマの器自体が大きいですから、それに合わせて機体を作らざるを得ない」
「なるほどな。
ウヅキさん、あんたの蔵書の中でそれが出てくるような本を出してくれないか」

185 :力への意思8話-11:2014/03/30(日) 21:33:20.32 ID:OSdEV1dh.net
シオンはアレンとKOS−MOSを連れて、ヴェクターの第二局に来ていた。

「外で戦闘があったみたいですけど、大丈夫でしょうか?」
「モモちゃんを狙ったものかもしれないけど、多分Jr.君達がなんとかしてくれてると思う」
「せんぱーい!」

ミユキと二局の主任・ウイラードが来た。

「ミユキ!」
「へへ〜、先輩とKOS−MOSの迎えに来ちゃいました!」
「あのー、僕もいるんだけど……」
「あら、全然気づきませんでした」

ウイラードはKOS−MOSとシオンを見ると満足そうに頷いた。

「無事にKOS−MOSを届けてくれて感謝しますよ、ウヅキ主任。
既に準備はできていますので、直ぐにVer.2へと換装します」
「これが完全に戦闘用で、凄いんですよ〜!」
「イツミ技官、少し静かに」

しかし説明できるのは嬉しいのか、ウイラードは部屋のモニターに一つの装備を映し出した。

「KOS−MOS第三種兵装。これから換装する筐体にいずれ搭載される予定です。
起こりうる最悪の事態を未然に防ぐ目的で建造されているものです」
「こ、これって……」
「あれ? なんか見たこと……へぶっ!?」
(間違いないわ。ネピリムがあの時見せてくれたウ・ドゥとの激突……)

そして巨大な戦艦。
シオンはアレンの口から手を離すと、スカートの裾で掌を拭った。

「あ、あの〜、その『起こりうる最悪の事態』ってなんなんです?」
「ウ・ドゥという存在を御存じですか?」
「何処かで聞いたような気はしますけど……」
「プロジェクトゾハルは、グノーシスをこの宇宙から一掃する為に推進されている計画です。その為には、ミルチアに今も眠るオリジナルゾハルをサルベージしなくてはならない。
オリジナルゾハルは半世紀以上も前から、この宇宙最高のエネルギー源として研究されていたものですからね。
しかしそのシステムの中枢、ゾハルを制御するためのコアユニットは諸刃の剣なんですよ。
「その、ウ・ドゥというのがゾハルの制御ユニットなんですか?」
「正確には違います。制御ユニットの初期暴走が起こした現象、それがウ・ドゥです。詳細は全く不明。
この影響で、旧ミルチア宙域は今の様な姿になってしまった。何より忘れてはならないのは、グノーシスはこの現象に呼応する形で発生した、ということです」
「それじゃ、またグノーシスが出てきちゃうんじゃないんでしょうか?」
「それは断定できません。しかし、十分考えられる話だと思いますよ。
ウ・ドゥが存在する以上、グノーシスを排除する為のプロジェクトゾハルには、更なるグノーシスを招きかねないという危険性が、常に含まれているのです」
「それで、出現したグノーシスを倒すのがKOS−MOSの役目! なんですよ〜!」

ミユキははしゃいだ声で第三種兵装を指差した。シオンはそれを見て眉をひそめる。

「これって相転移システムですよね?」
「ええ。元はアーキタイプ用に建造されていたものですが、新たに建造した戦闘用筐体用に再調整がされています。
システム半径は130nm(ナノメートル)」
「130nm!? 制御できるんですか!? そんなスケールのモノ?」

アレンは驚いて目を見開いた。

「第二局<うち>と戦技研で制御させます。その為に、KOS−MOSをここに移送させたのですから」
「ええ、任せてください、ウヅキ先輩!
KOS−MOS、万全の状態に仕上げて見せます!」
「残念ですがイツミ技官。君には新しい辞令が届いています。
至急、曙光へと上がってください」
「ええーー!? もうですか!?」

186 :力への意思8話-12:2014/03/30(日) 21:37:26.77 ID:OSdEV1dh.net
がっかりしたミユキが、今にも二局の主任に喰ってかかりそうになるのを、慌ててシオンは止めた。

「そ、それは本社の決定ですか? 彼女はKOS−MOSの開発にも関わっているので、このまま二局に居た方が良いと思いますけど」
「もちろんです。辞令をご覧になりますか?
尤も、一局の主任が二局の人事に口を挟めるとは思えませんが」

シオンに対しての印象はあまり良くないのか、二局の主任からは、否定的な口調で否定的な意見が出た。

「先輩……」

ミユキは済まなそうに下を向いた。

「KOS−MOS起動の経緯から、色々とご不安なのはわかりますが。
なに、大丈夫ですよ。これまでのKOS−MOSの活動記録からも、それは遂行できると本社は考えておりますし、それは、我々も同様です。準備も万全に整えてあります」
「信頼するしかないんですね……」
「ちょ、主任、そんな言い方……!」
「できるはずですよ。
何より、この第三種兵装を設計したのは、一局にいらっしゃったケビン・ウィニコットさんですから」

シオンは虚を突かれたような、苦しいような、そして僅かながらの甘い痛みと共にその名を受け止めた。

「……わかりました。
本日1400を持って、第二開発局にKOS−MOSを移管します。
書類は後送しますので、必要事項を御記入の上、一局の私宛てに御返送ください。
ソフトウェアの引き継ぎは、彼にやってもらいますので、わからないことがあれば」
「了解しました。御苦労様です」

いきなりの事に驚くアレンをKOS−MOSと一緒に残し、シオンはミユキを引っ張って二局の建物を出た。

(わかってるわ。
でもKOS−MOSはケビン先輩が一から全部作り上げたのよ。だったら兵装も私が最後まで作るべきよ。どうして二局にデータが行っているの?
本当はKOS−MOSにそんなことなんてさせたくなかったのに。ケビン先輩だって何時もそう言っていた。それなのに兵器を作らせるなんて。
早く、なんとかしてKOS−MOSを取り戻さないと……)

         カタン

と、再び傾いた音がした。

187 :ゼノサーガ:2014/03/30(日) 21:41:16.39 ID:OSdEV1dh.net
以上です。
やっとEP2に突入しました。これからシナリオカットカットカットの編集の嵐です。
EP3から大分改変になると思います。

188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/30(日) 21:41:58.02 ID:5yhBjTQx.net

久々だなあ

189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/30(日) 21:42:23.95 ID:av/c6CR1.net
乙!ゼノサーガきたあああああっ!

190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/31(月) 22:46:38.47 ID:Jt96uyU/.net

麦茶を飲む隼人いいなw

191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/01(火) 02:34:16.71 ID:uRapFvHH.net
隼人はコーヒーのイメージが有るな
味わってとかそういう感じではなくただの眠気覚ましで

192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/01(火) 09:16:03.31 ID:lucrWNei.net
なんと少年サンデーでゲッターロボが新しく連載されるらしい。
作画は仮面ライダーSPIRITSの村枝賢一先生で、脚本は電撃文庫でゲッターロボの小説を書いてた、たかしげ宙先生が担当するという。
今からワクワクが止まらないです!!







嘘ですけど。

193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/01(火) 10:58:15.72 ID:9EwAxWZK.net
エイプリルフールネタきたか。

マジレスで来年、OVAゲッター新作が出ると思うわ。

194 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/01(火) 12:38:15.07 ID:uRapFvHH.net
バディコンプレックスに出てきた時空の穴がちょっと新ゲッターの時空の渦と似ていたなあ
まあ、よくある表現でもあるから新ゲッターがオリジナルというわけではないけど

それにしてもあそこのエイプリル企画がスゴイことになってんな

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/01(火) 19:16:10.33 ID:u0oASa4A.net
石川先生の机を久しぶりに調べたら
エンペラー2,3の下書きが出てきたらしいぜ

これでエンペラーのスパロボ参戦も夢じゃなくなったな!

196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/01(火) 21:30:08.46 ID:cVeNHiMI.net
宇宙の深淵で、石川先生がラ=グースとエンペラーの大戦争を
ギャグマンガにして発表し始めたらしい

197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/01(火) 22:38:45.00 ID:uRapFvHH.net
よし、SS執筆中なんだ!

198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/01(火) 22:50:24.62 ID:cVeNHiMI.net
現世の漫画家の夢に干渉してアンソロジーを描かせる賢先生

199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/02(水) 00:04:38.58 ID:K0Mk/acz.net
よおし!俺もなんかびっくりするようなウソを…
あ、もう終わってた…

んで、エイプリルフールって午前中だけじゃなかったっけ…?

200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/02(水) 00:23:13.37 ID:E8gQi3jj.net
>>199
午前中だけってのはそうやって午後に嘘をついた人をからかうための嘘だったと思う。

201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/02(水) 06:33:44.42 ID:ciPNqumL.net
先々月のチャンピオンRED見返してみたけど、
ギガントミサイル撃ってるカイザーの構図って核ミサイルを吸収してる真ゲッターにそっくりだな

202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/03(木) 01:13:58.03 ID:a8tzh21S.net
そういやあ、ダイノゲッター4月開始とか言っていたけど
結局どうなってんだろう

203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/03(木) 17:32:13.58 ID:NVyNKe13.net
ダイノゲッターってこのhttp://mazin-go.com/new1.htmlサイトで連載するってことでおk?

情報更新がSKLで止まってるんだが…大丈夫なのか

204 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/03(木) 20:01:47.18 ID:Pg1ep7wg.net
某ホビー雑誌で連載している猟界のゼーレンってロボット漫画ってあれダイナミックプロ監修なんだっけ?

205 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/04(金) 23:00:23.76 ID:L+Q4AneV.net
今日でアニメ40週年か……
ダイノゲッターは今日と思ったんだけどな

206 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/04(金) 23:10:45.01 ID:XxQwkDj6.net
俺も今日だろうと決めつけてたがそんなことはなかったwww


せめて予定だけでも更新してくれませんかダイナミックプロさん…orz

207 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/05(土) 01:15:55.69 ID:bTzAS1m+.net
>>206
実はおじゃんになりました……orz

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/05(土) 01:29:53.91 ID:JWhAwqc8.net
>>207
マジでか

209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/05(土) 01:36:33.37 ID:bTzAS1m+.net
>>208
ウッソ

210 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/05(土) 01:37:24.46 ID:JWhAwqc8.net
エイプリルフールは4日過ぎたのに……

211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/05(土) 01:38:10.24 ID:vQL8aaZv.net
ギイムバグ軍曹が言ってたじゃないか、もはや時間は関係ないとかなんとか

212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/05(土) 20:16:17.73 ID:bTzAS1m+.net
昆虫軍団ってサルファでは存在は語られてたがスパロボの敵勢力としては出てきてないよな。

213 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/06(日) 00:51:35.24 ID:NHuZQTma.net
アンドロメダ流国は強すぎるからともかく、昆虫軍団なら大丈夫そうだけどね
てかそろそろゲッターサーガ参戦してくれても…

214 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/06(日) 01:02:15.38 ID:URwQzOPc.net
大決戦版の昆虫帝国ならば出せそうだけど
サーガの場合は話がややこしくなるから出すのはキツイだろうな
一番ゲッター線がやばいと描写していた映像作品の新ゲッターもスパロボ出たけど
ゲッター線云々はカットして実質、安倍晴明編までみたいなもんだし。
まあ、同じノリのSKLとかループとか変わるUXならば出れる余地はあった気もするが。
携帯機単発スパロボってゲッターあんまり出ないからな

215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/06(日) 01:42:32.86 ID:+QHAmghN.net
携帯作品は実験的な作品入れる傾向があるからその枠を少しでも開けるためにゲッターを外しているんだと思う。
その分据え置きでは色んな優遇されてると思うわ。

216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/07(月) 00:45:58.50 ID:d8DLfbxw.net
第三次Zがあと3日だな。いまだインベーダーでてるがどう決着つけんだろ?

217 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/07(月) 00:56:01.82 ID:JnRz07Ki.net
踏み台にならなければいいんだけどなあ。

218 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/07(月) 01:03:05.42 ID:d8DLfbxw.net
まあインベーダーの上位互換が宇宙怪獣やアンスパだからな。メインはそっちだろうし

219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/07(月) 01:15:42.61 ID:JnRz07Ki.net
冥王星を飲み込んだ口の中のヤツラはエンペラーと戦えていた以上は
最低宇宙怪獣クラスのような気がするけど、すさまじい捏造になるからなあ。

インベーダーの場合はELSともなんか被るしなあ。

220 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/08(火) 02:52:07.77 ID:jv3SqMx/.net
今季ロボアニメ多いけどキャプテンアースは宇宙ものだったなあ
ゲッターもいけるかもしれんが話がややこしいことになるし
まだ話の全容が分からんしな

221 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/08(火) 04:51:27.97 ID:gDg/znb/.net
あえて、でしょ多分。宇宙生命体(?)って共通点とか
それでいて行動方針もそれぞれ異なるから、色々絡めやすそう

あと、宇宙怪獣やらELSと比較すると、インベーダーは進化が強みなワケだし
更に進化した!って、シナリオ上パワーアップした扱いになる…とか
……んー、結局アンスパにはどうやっても届きそうにないし、踏み台にされそうな気がするや

222 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/08(火) 20:08:41.25 ID:jv3SqMx/.net
Zシリーズは賛否両論なシナリオなイメージがあるからちょっと心配だなあ
ゲッターに限った話でもないけど。

223 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/08(火) 20:27:24.06 ID:i7PfqCCG.net
風呂に入ってたら、何故か「ファントム無頼」の神栗コンビがゲッターに乗るビジョンが下りてきた。
ナビゲーター殺しの異名を持つ神さんと、その操縦テクについていける栗さんなら、
ゲッターを乗りこなせると思うんだ。
武蔵を生き残らせる方向で、ゲッターとゲッターGの2機体制で、自衛隊からの候補生みたいな感じで。

224 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/09(水) 01:26:49.34 ID:OzYnzOVt.net
その場合は武蔵と弁慶はどっちがGに乗るんだろうな。

225 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/09(水) 22:23:16.87 ID:SoHttazY.net
Gは新型機なので、竜馬、隼人、弁慶のチーム、ゲッターは神栗+武蔵で。
弁慶よりも武蔵の方が、この2人と相性良さそう。

226 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/10(木) 01:32:31.46 ID:rc4juVBk.net
そう言えば、弁慶ってスパロボやチェンゲだと真ゲッター3のメインパイロットみたいな扱いだけど
原作の弁慶はあれに一回しか乗ってないんだよな

227 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/10(木) 03:22:25.54 ID:AP0FfvSF.net
いがりの方がのてるしな
しかも、彼ってしれっと三佐、つまり少佐なんだよなあ。
三佐とかってどんなに早くても30前後らしいから20前後の竜馬から君付け言われるような年齢ではないんだろうか

でも、竜馬達は完全に後輩扱いの反応だったこと考えると。
ゲッターパイロットになった時点で三佐からスタートとか恐竜と百鬼のせいで人手不足で実力によってはじゃんじゃん昇進とかで
実はいがりも竜馬達とあんまり年齢と変わらないとか
当時の竜馬達は三佐以上なのか、いがりが別に許している人柄の良さなのか。

228 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/10(木) 06:44:04.33 ID:ChVDeX79.net
真時代の竜馬達って20〜24くらいか?
麓の街は普通に栄えてるみたいだし、あの世界は復興が早すぎるな

229 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/10(木) 23:15:09.96 ID:AP0FfvSF.net
>>228
アニメの放送期間と漫画版の時代が一緒だとする前提だと
Gから数カ月後で精々18、19ぐらいじゃね?

230 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/11(金) 15:06:46.02 ID:umRP5/2t.net
>>228
石川世界の一般peopleは異常なまでのたくましさを持って生きてるからな
真説魔獣戦線でもヒャッハー!な世紀末状態から、魔獣がいなくなった途端に復興作業に入ってるし

231 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/11(金) 20:25:57.08 ID:KnCteHTl.net
>>229
二十歳前でゲッター號のプロトタイプ造っちゃう隼人がチート過ぎるw

232 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/11(金) 21:01:27.08 ID:terdDZiG.net
>>231
設定だけならどこのオリ主? ってレベルだしなあ。
まあ、早乙女博士に及ばないって感じだったし、一人で作ったわけでもないだろうからなあ。

233 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/12(土) 00:34:01.43 ID:CxQTxb39.net
ゲッター世界の一般人を嘗めてはいけない(戒め)
ところで、一般人にはゲッターの存在はどのくらい知られてるんだろうか
多分殺された映画俳優は隼人がパイロットだと知ってたが

234 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/12(土) 03:38:31.06 ID:upSOyD1X.net
ネオゲ小説とか見ると書いてありそうなんだけど、持ってない
サーガだと主に戦闘面ばっか書かれてるけど
世間的には結構英雄視されてるんじゃないかなあ…
実際日本制圧した百鬼帝国退けたりしてるわけだし

235 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/12(土) 05:59:58.49 ID:wHagLSlv.net
今作のスパロボ竜馬は漫画っぽい雰囲気を持っててコミカルだな
この俺でも平和は守れるんだ、には笑ってしまった
学校の用務員のお兄さんになったり、先生といい雰囲気になったり、それを見られて慌てたりと意外と出番が多い

236 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/12(土) 06:50:18.56 ID:CxQTxb39.net
漫画版竜馬ってかなり表情豊かだよな
あと何気に礼儀正しいし

237 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/12(土) 15:04:14.50 ID:iORhpmuo.net
今回のゲッター勢って強いの?

238 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/12(土) 18:29:18.74 ID:wHagLSlv.net
まだブラックしかいないけど、強いよ。ひいきしてるのもあるけど
シナリオにもここぞという時に発言するから存在感もあるし

239 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/13(日) 09:37:13.44 ID:9VQS58wy.net
ただ、今回は全体的な評価があんまり安定していないから
もうちょっと時間を経ってから見たほうがいいのかもしれない

240 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/13(日) 09:58:16.47 ID:gTdPLean.net
そういやスパロボで竜馬が
自分のこと俺様って言ってたけど
どの媒体でもいいんだけど、そんな一人称使ってたことあったっけ?

241 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/13(日) 10:29:49.21 ID:9VQS58wy.net
>>240
全部の媒体見ているわけではないが

演技とか冗談とか啖呵とかならあるかもしれない
でも、やっぱり素で言ってるのはないと思う。

242 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/13(日) 11:24:21.47 ID:kLCkrlLj.net
一度でいいから真ゲッターの本気をスパロボで見てみたいわ。

243 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/14(月) 01:41:55.85 ID:/7VdYTvp.net
スパロボの真ゲッターかなり描き直されててカッコいいな

244 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/14(月) 02:29:10.77 ID:6AY4zIfA.net
今回ダイナミック勢は捏造要素多くて面白いわ。
ブラゲがトドメ演出でマシンガンだしたりミケーネ神出たりなw

245 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/15(火) 12:07:03.70 ID:ofFDyQsb.net
まだ持ってないから動画で見たんだけど………アレ、これ戦闘アニメ劣化してない?
いやカットインとかは増えたんだけど、動画のメリハリが無いっていうか…
ゲッター以外だと、ニルファサルファよりアレなのとかいるし

246 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/15(火) 13:52:44.10 ID:YCyIBbF6.net
今回のは結構不満多いらしいな。ギアスの紅蓮は前作以上に強化されてて叩かれる声もあるぐらいだから。
なおゲッターは真よりブラゲのほうが使いやすい。

247 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/15(火) 14:03:12.71 ID:dswIJGMn.net
ちょっとネガになりそうだから別の話題を振ってみるが
今季ロボアニメ多いらしいけど

ダイミダラーはデザイン的にはダイナミック的な主人公な気がした。
中身は…………うん、永井的健全かな

248 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/15(火) 19:12:55.42 ID:UboEsCTe.net
キャプテンアースは今のところ期待してる

249 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/16(水) 02:31:18.30 ID:43sO/hSU.net
天獄編で久々に東映版竜馬達の乗る真ゲッター参戦してほしいな。もちろん昆虫軍団も敵勢力で参戦だ。

250 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/16(水) 20:15:38.19 ID:8IPh0gZz.net
永劫の戦いとか神と悪魔とか進化とか、今回のスパロボシリーズはゲッター線にまみれすぎだと思わないか?
これはまさかの虚無戦記orアークの参戦フラグか!?

251 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/16(水) 23:08:31.06 ID:TjfbCPbd.net
虚無戦記は…ジャキオーくらいしかロボット居ないから無理だろ〜
アーク、というかゲッターロボ・サーガは
似たような規模の天元突破がでてるから不可能じゃないだろうけど

252 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/16(水) 23:16:57.22 ID:mwBF5ijM.net
まあ、グレンラガン最終ステージは案の定
予想されたことに全機体なったらしいけどね。

まあ、オリジナル敵キャラにどう見ても時天空とかラ=グースみたいなキャラが出て
名前は明言されないとかの展開になりそう

253 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/16(水) 23:22:29.63 ID:0gSZ9+8l.net
PV見たんだけど今回もしかして竜馬たちパイスー着ないの?

254 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/17(木) 01:01:08.95 ID:MZFQsvG6.net
最後までパイスー着ない。つか新規枠の扱いの落差が激しい。
なんで続投組が優遇ばかりなんだ?

255 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/17(木) 13:08:43.35 ID:V6fN4nKK.net
スパロボでゲッターの話ならわかるけど、スパロボそのものの話はスレ違いだな

256 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/17(木) 21:01:09.74 ID:eU1suHLo.net
ブラゲが3人乗りにできると聞いんだが
サブパイ二人が直接戦えないでイライラ募らせるんじゃないかと想像してしまうw

257 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/17(木) 22:00:01.12 ID:0AVfWXEI.net
ブラゲ3人乗りは昔からできていたが
D以外はだいたいその頃になるまでにGや真がいるから
単純な戦力を取るか使い勝手を取るかって感じな状況も少なくないな。

258 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/18(金) 00:39:30.92 ID:wb3mpdPE.net
再世篇からでも思ったが真ゲッターがオープンゲット使えなくなって避けなくなった分、パーツ数とCBでブラゲが凄く使いやすくなったと思うわ。
今回のブラゲも使い勝手は異常すぎる。

259 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/18(金) 00:44:12.63 ID:DZI4vbgr.net
Dの時はドラゴンが再加入する場合はどちらかのチームが旧ゲッターかブラックにのることになるからな
ただ、使い勝手とかは変形とか回避機能がある初代の方に軍配が上がるな


ブラックゲッターが主役みたいなSSはないわけではなかったが
やっぱり厨ニ的なものを刺激すんな
大決戦版もなかなか寄せ集め感がするのもグッドだと思う。

260 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/18(金) 19:32:45.40 ID:ct5CMbl0.net
>>259 大決戦版もなかなか寄せ集め感がするのもグッドだと思う。

ここでブラゲの中にボスボロットを見出してしまった俺は、きっと銃を持った竜馬に追い回される。

261 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/18(金) 23:48:58.80 ID:sd00mGmv.net
大決戦ブラックゲッターいいよなぁ

どうでもいいが、ほむらの髪型とウイングの形が酷似してると友人に言われた

262 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/19(土) 16:38:06.20 ID:HMInV231.net
どうも3Zでの竜馬の新録ボイスに、どのOVAゲッターでも無い
「スイッチオン!」があるらしい。これはまさか…

263 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/19(土) 21:01:13.09 ID:lZ1w4Kab.net
ついにサーガか

264 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/19(土) 22:02:41.09 ID:EanAKOaN.net
OVA版ってレバーで合体するから普通に必要ない言葉だもんな>スイッチオン

てかどこでそのセリフ喋るんだろう解析かなんかでわかったことなの?

265 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/19(土) 22:15:07.34 ID:yFRYTVMG.net
案外、大決戦版かも…………
まあ、続編とかが出る予定でもないのに大決戦版をやるメリットはないから多分ないだろうけど

266 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/19(土) 22:43:08.37 ID:0r5UVWoa.net
真ゲッター乗ったときデモボイスで言ってたよスイッチオンって

267 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/20(日) 07:48:35.20 ID:Bt4/fUr+.net
後編で漫画版號をやってくれることを願っている。
最後で人類に希望をみせるラストを……無理か。

268 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/20(日) 22:33:14.01 ID:80lNkSE3.net
Zシリーズじゃないだろうけど、最近のスパロボの参戦作品見てると
そのうちロボットガールズが参戦しそうな気がする

269 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/21(月) 01:00:52.49 ID:Ctbw9IcY.net
>>268
そういうのはヒロイン戦記とかだろうな。
ダイノゲッターを見たらSS書こう…………そんな気がでたらいいな…………

270 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/21(月) 02:23:40.12 ID:0fCuwLSD.net
いつか大決戦版真ドラゴン出してくれないかなあ。デザインと立ち回りがカッコイイと思うわ。

271 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/21(月) 07:40:19.27 ID:n6QSr6A5.net
よく見ると大決戦真ドラゴンってエンペラー1に似たデザインしてるんだよな
足のレザーとか

272 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/22(火) 02:15:21.40 ID:n1HdB9iN.net
デザインした時の時期は近いはずだしな。

273 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/22(火) 02:31:46.36 ID:Zpon64zu.net
後編でエンペラー出るかもって声が浮上してるんだが、出るのかな?

274 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/22(火) 11:14:05.40 ID:n1HdB9iN.net
正直Zシリーズはあんまりシナリオが…………ちょっと怖い

275 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/22(火) 11:32:15.81 ID:NZC/iY7A.net
出るとしたら召喚獣か、スポット参戦かな〜
天元突破はまあ、大きさが特殊だからともかく、
常に惑星〜太陽系サイズのエンペラーが自軍にいるのはなんか怖いし
ストーリー的にもぶっちぎりで強すぎるだろうし

…でも出たとしても、いつも通りイデが参戦して
グレン諸共かませや踏み台になりそうなんだよな〜

276 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/22(火) 23:51:26.04 ID:+1VMdpFd.net
アンソロジーからってことでラ=グースでも出るのかね
というか、最早あのぐらいの敵じゃないとアンスパの前には霞むというか

いつになるか分からないけど、まどか×ロボットガールズのSS書きたい
ロボットガールズ要素はゲッちゃんだけになりそうなんだけどね

277 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/25(金) 17:11:46.87 ID:RkWxtDFx.net
やっとダイノゲッターが始まったけど
完全に世界観が違うな

278 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/25(金) 20:47:55.15 ID:/9td1t+R.net
ダイノゲッター見てきた
まだ導入部の始まりぐらいの段階だけど
展開のベタさが火焔みたいだ

279 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/25(金) 21:06:25.21 ID:gyHvDv2C.net
この人の絵ちょっと賢ちゃんに似てるよね

280 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/25(金) 21:59:27.64 ID:RkWxtDFx.net
>>279
マジンカイザーSKLの漫画版もよろしく(ステマ)

281 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/27(日) 02:39:48.92 ID:ztKq2dRF.net
イヤホ!
まんだらけで極道兵器三巻セット見つけた!!
噂通りの陽性のキ○ガイ、狂ってる(褒め言葉)、躁漫画だ

282 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/27(日) 08:09:43.53 ID:tB2z1/eZ.net
やったぜ

極道兵器の2巻って、中古だと中々見ないんだよなぁ
なんでだろう

283 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/27(日) 20:48:14.54 ID:yfJwApPe.net
ダイノゲッター面白いわ
マイルドな石川賢て感じがした
でもゲッターがあんまりかっこよくねえかな
玩具の方はかっこいいんだが

284 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/28(月) 02:25:57.53 ID:nJJ5DpiT.net
ダイノゲッターって合体はしないのか?

285 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/28(月) 02:56:01.49 ID:XQo6xsdV.net
確か合体はしないはず
三体いて、それぞれ人型・恐竜モードに変形だったと思う
違ったらすまん

286 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/28(月) 04:50:34.55 ID:cN9ZzZbF.net
第三次Zプレイし終えた。なんか竜馬がヤバいフラグ立ててたが……。

287 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/28(月) 07:52:41.30 ID:U/PRbiHP.net
なんかあったっけ
天獄篇予告のゲッター線の言いなりになる気はないってとこかな

288 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/28(月) 11:30:55.09 ID:TqOuN5T+.net
>>285
今のところはそういう情報はないな
玩具は分離しないのはわかっているけど
合体変形完全再現したものってプロポーションが悪くなるだろうからな

289 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/28(月) 12:16:46.57 ID:XQo6xsdV.net
>>288
てことは3体合体かつ3変形の可能性もあるのか

290 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/28(月) 12:22:18.67 ID:TqOuN5T+.net
ゲットマシンの情報も出てないからな
本当に分離しないかもしれないし、ロボ形態からのモーフィング変形の可能性もあるし
ゲットマシンが戦闘機じゃなくて恐竜型メカの可能性もあると思う。
まあ、伏せているということは物語で意味があるのか、デザインを気合を入れて執筆中かのどちらかかな?
意味はあってほしいな

291 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/28(月) 12:48:45.40 ID:VLvzmnry.net
おもちゃの構造を見るに、三体合体の場合はゲッターの名に恥じぬ無茶苦茶合体になるなw
新たなゲッターサーガって銘打ってるが話は宇宙まで持っていくんだろうか
ゲッター線設定があるなら爬虫人類を滅ぼさなかったのに人類は誕生させてる辺りが気になる

292 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/29(火) 14:20:03.16 ID:X7UFlqBL.net
爬虫人類と戦わせて人類を進化させるためじゃね
長い時間かけて進化させるよりはこっちの方が手っ取り早そう

293 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/29(火) 20:11:23.13 ID:GEdzpjCG.net
もしかしたら、初代か號かアークで人類が敗北した場合のIFかもよ

294 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/29(火) 22:34:46.89 ID:nHYotAsv.net
(現時点では)まるっきり正反対のキャラに「ナガレ」の名を持ってきたのが印象的
泣き虫ナガレ

295 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/29(火) 22:39:29.16 ID:3Do5ggId.net
だが支配者に向かって啖呵切る根性はあるぞ
ダチの首抱えながらな

296 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/04/30(水) 03:40:35.88 ID:vRlZ2TZY.net
恐竜アーミーおたすけ隊とか出てくれたら俺うれションする
無いだろうけど

297 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/01(木) 01:09:08.42 ID:VKIQ7Ppt.net
ダイノゲッター開始はもとより
マジンガーZのゲッター1カラー版やブラックダイノゲッターのおもちゃが出たりするらしいな
40週年だからだろうか

298 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/01(木) 03:20:27.18 ID:WsZLatJ+.net
パッと見ただの色違いやんけと思ったが二秒たたん内にかっこよく見えて来て焦ったわブラックダイノ
漫画にも出るのかな
あ〜金が飛ぶ〜

299 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/01(木) 15:54:14.64 ID:MFiTNV7s.net
ダイノゲッターもいいけどダークネスの再開は…

300 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/01(木) 17:02:58.74 ID:pvW5ULGy.net
職殺がもうっちっとで終わるんだろ?
その後再開って寸法よ多分

301 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/01(木) 21:07:47.62 ID:fobF0rWd2
まあ、作者の体が一番
ダイノゲッターはまともに完結しない呪いに打ち勝てるか!
おもちゃの企画だから商売を続けさせるために完結させない可能性もあるからな……
それはそれでおいしいんだけどな

302 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/02(金) 00:19:01.13 ID:OcKwF406k
艦これとかがはやっていたらしいがゲッター的には…………どう考えても人類が悪役にしかならないなあ
じゃあ、艦これの敵である深海棲艦は未来から来た…………
見た目が悪霊的な存在だからゲッターというより虚無戦記的になるか

303 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/02(金) 20:32:27.00 ID:hUazde9X.net
偽書の作者は体が悪いらしいからな…………

304 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/03(土) 01:53:25.18 ID:p6v+8Nzm.net
鉄甲鬼の中の人が亡くなられたらしいな

305 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/04(日) 01:18:35.87 ID:4TlrVi0m.net
40週年のものだからなあ

306 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/05(月) 22:56:31.19 ID:d+oFfmPU.net
ダイノゲッターがうけたら二次創作増えるかな…………

307 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/05(月) 22:58:24.28 ID:yWc70eYs.net
そりゃ受けたら増えるだろ

…受ければね…

308 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/05(月) 23:00:01.72 ID:d+oFfmPU.net
仮にうけてもSS全部が良作とは…………

309 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/06(火) 01:32:32.22 ID:0HacgEm5.net
そもそもその前に出ている飛焔や偽書の二次創作が滅多に見ない時点で……。

310 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/06(火) 02:42:54.27 ID:YV4AXVzR.net
あれらはウケたといえるのか…………
いやまあ、何もやらないよりはマシだったとは思うけど

311 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/06(火) 05:16:05.95 ID:oETABJVD.net
なんでネガティブになってんの?

312 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/06(火) 10:09:09.70 ID:C7SQwpuv.net
ゲッターは全部あるけどクロス先のがないんだよな

313 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/06(火) 21:20:38.54 ID:KuO4S92/.net
クロス先のってのは?

314 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/07(水) 00:37:52.40 ID:I1/d8rnA.net
SSに出てくるゲッター以外の作品じゃね?
まあ、エヴァは割りと見れたりはするだろうけどね
厳密はこのスレのSSってわけでもないんだろうけど

315 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/09(金) 09:37:47.27 ID:w3gclUox.net
ネオゲ2話の政府からの文書にヤクザの名前が書いてあったが
日本政府とんでもないことになってるんだな

316 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/09(金) 22:09:14.66 ID:YokGa7NF.net
まあ、同姓同名の割には日本の肩身が狭いけどね

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/10(土) 00:50:43.26 ID:oT7klrdq.net
今日学校の歴史の授業で柳生十兵衛の話題があったから「十兵衛ってルシフェルの化身ですよね」って言ったら先生に「ふざけたこと言うな」って即答で怒られたんだけど……?

318 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/10(土) 00:55:24.93 ID:mZ9NzigS.net
ネタだよね?
まあ、魔界転生を絡めて言えばまだ理解はされたかも

319 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/10(土) 01:08:45.82 ID:oT7klrdq.net
>>318
え、結構マジで言っちゃったんだけど……。

320 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/10(土) 07:25:00.89 ID:+kV+66u/.net
ふざけたこと言うな

321 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/10(土) 09:15:17.74 ID:Kh/sMOvr.net
殴られてもしゃーないわ

322 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/10(土) 11:43:35.17 ID:zVmf8sQC.net
下手するといじめられるぞ

323 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/10(土) 12:16:53.38 ID:YU2YUWx9.net
ネタがわかってる人同士のジョークならともかく、
漫画と現実の区別はつけようぜ

324 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/10(土) 23:09:12.32 ID:mZ9NzigS.net
クローン武蔵が艦これの司令官として着任しました…………
どう考えてもやばい光景しかないな

325 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/12(月) 20:12:23.04 ID:sDF5qYF2.net
ああ、同じ艦のキャラならば容姿も声も一緒で複数手に入るのはクロー……・やめよう

326 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/12(月) 20:33:17.83 ID:X7ptas9S.net
武蔵だったらギャグ調で行けるだろうけど…
人情派で結構いいかも

327 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/13(火) 22:40:27.87 ID:NOgdU7Mt.net
ゲッターミサイル!大雪山おろしぃぃぃ!!
艦むす達「もう全部提督一人でいいんじゃないかな」

328 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/14(水) 00:54:55.56 ID:PfANQFn8.net
とりあえず、巨乳の艦むすに反応する隼人

329 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/14(水) 12:15:51.77 ID:DMMnXdXw.net
俺も反応しちゃうよ

330 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/14(水) 21:41:59.73 ID:PiuNspvE.net
艦これともなるとゲッターというかゲッちゃんの出番のような気がせんでもない

331 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/14(水) 21:43:32.55 ID:PfANQFn8.net
>>330
最終的にはエンペラー娘になるのかな

332 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/14(水) 22:13:22.37 ID:zDL7nxzW.net
今日のニコ生で機械獣ガールズならぬメカザウルスガールズがちょっとだけ発表されたけど、なかなか……いや、かなり可愛いな

333 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/15(木) 03:19:37.58 ID:zQ4yTfRH.net
参加しそうなのを予想すると一話の三体とニオンのメカザウルスと無敵千巻辺りかな

334 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/15(木) 21:56:44.91 ID:FNoqpQ5K.net
真マジンガーを読んだ後に叛逆を観て寝たらゲッちゃんと悪魔ほむらが戦ってる夢を見た

QB「ほむら!悪魔になったとはいえ勝機は一瞬だ!空間支配能力に取り込ま
れる前に宇宙を改変するんだ!」

とかQB叫んでた気がする
…我が夢ながらワケが分からないよ

335 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/16(金) 00:08:50.49 ID:KPtePuSv.net
まどかの改変はまあアリだとして、ほむらの改変はゲッター線的にはどうなんだろうか
ある意味での進化を閉ざす行為なのでNGなのだろうか

336 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/16(金) 02:52:52.68 ID:4ecES2w4.net
真マジンガーZEROねえ
噂だとマジンカイザー(全能力開放)相手だと因果律操作が進化によって通用しなくて互角に戦えて
結果、カイザーの基準となる真ゲッター(漫画版での完全覚醒)と互角ということらしいね

まあ、この三体が全力で戦ったら太陽系がやばいだろうな。



グレートマジンカイザーはパイロットも調整不足、グレートブースターも試作段階でいろいろ未完成だったらしいからな……

337 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/16(金) 15:57:15.18 ID:DgGkPo1j.net
あれは未完成だとか調整不足だとか関係ないだろ
高次予測に追いつかれたら終わり
そしてもうグレートカイザーも記憶された

338 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/16(金) 16:33:03.06 ID:4ecES2w4.net
まあ、グレートカイザーの進化速度が高次予測より遅かったのか、そもそもあの状態からしていなかったかはわからないけど
どっちにしても目的を達成できたから勝負にはかったってことなんだろうけどね

339 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/17(土) 01:13:55.84 ID:Yd0DbAgt.net
噂にしても眉唾ものだしなあ
検索すれば何件かは出たけどやっぱりソースがわからん

クロス的には
真ゲッターがいる時点でZEROが覚醒しそう

340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/17(土) 01:56:11.08 ID:CUgtOgnY.net
脳内の噂だろ

クロスし甲斐はありそうだな
ZEROはゲッター線にどういう反応するかな

341 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/17(土) 08:29:35.06 ID:ihlMtZiy.net
ゲッター線と取り込み合戦するんじゃね?

342 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/17(土) 08:34:06.53 ID:Yd0DbAgt.net
地獄絵図だな

343 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/17(土) 18:00:03.19 ID:RQMKciMH.net
ゲッター線としては
進化する(強くなる)人間→歓迎だが
人間が作った進化する機械はどうなのだろう

344 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/17(土) 18:36:29.52 ID:Yd0DbAgt.net
別にいいんだろうとは思うけど
マジンガーZeroみたいなすべてを滅ぼすのはダメだと思う。

號で真ゲッターが完全覚醒したのはそういう理由だったのもあるし

345 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/17(土) 19:30:38.26 ID:7dkmYxcg.net
ZEROは地球滅ぼしにかかるんだよな
ゲッターはそれを許さないはずだ
凄まじいエスカレートの絵が思い浮かぶ

346 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/17(土) 21:44:04.40 ID:AzcW9pRl.net
別に地球壊したいとかじゃ無くて
「俺より強いとか抜かす奴はぶっ殺す」というだけの事
故に戦いは際限なくエスカレートするであろう

347 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/19(月) 01:45:27.40 ID:ZqmOcIOr.net
まあ、いきなり時天空やラ=グースの存在を感知して
唐突に魔人化して、わけわからんうちに勝手に外宇宙に飛び出していくのは困るな

348 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/19(月) 07:17:31.85 ID:Jz8/na3Z.net
今年で40周年だそうだな
サーガアニメ化しないかなぁ

349 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/19(月) 15:10:06.32 ID:ZqmOcIOr.net
ダイノゲッターがその記念だからな
アニメもやって欲しいけど

350 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/21(水) 18:41:05.25 ID:HrcUKN6u.net
ゲッターに限らずにクロス先作品もSS書くときは
資料ってどのぐらいまで集めるのボーダーなんだろう
そりゃあ、出来る限りあったほうがいいとは思うけど
資料集とか買うのは入手自体が手段的にも金銭的にもキツイだろうし。
ゲッターのアニメも見るのも大変だし

個人的には最低でもその二つのメインとなる題材の原作とかは見て欲しい程度
で目を通していないものはできるかぎり避けてちょっとでも触るようならネットとかでもいいから調べて
あやふやや自身のないところはぼかす程度ならいいかなだけど
みんなははどうなんだろう

351 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/21(水) 19:53:33.75 ID:13ujG9br.net
オリジナルアニメなら本編か簡単な資料集でも設定集、ファンブック
それ以外だったら漫画なり小説なりあった方がいいんじゃね

手軽に見れる、確認出来るものであればいいんじゃない?
記憶だよりでもまあいいんじゃない?クロスだし

352 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/21(水) 23:49:41.15 ID:FCLW6TKd.net
そろそろSSが読みたくなってきたな

353 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/21(水) 23:54:22.73 ID:HrcUKN6u.net
返答有難う

>>352
まあ、待つしかなあ。
燃料は今のところダイノゲッターしかないしな

354 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/22(木) 20:10:32.28 ID:3mT53Jxl.net
號ってクロスしやすいと思うんだがな
世界規模だし、文句無しの敵勢力だし、強すぎないし、最終兵器真ゲッターも居る
普通のメカ枠でなかなかいい塩梅なんだよな

355 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/22(木) 20:32:13.58 ID:xJ72w95o.net
日常的なシーンもあるしね
なんていうか、生活感があるんだよなぁ

356 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/22(木) 20:50:13.88 ID:VT1uIpZc.net
まあ、動かしやすそうだけど締めが大変だろうなあ。
あと、漫画版の入手もちょっと大変なのもあるかも

357 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/22(木) 22:57:13.80 ID:MahLR1o+.net
サーガ媒体のクロスは結構難しいのかもね
どのあたりから混ぜるのかとか

358 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/22(木) 23:47:40.20 ID:VT1uIpZc.net
あと、微妙にコクピットの描写がつらそう
アークはZガンダムとかみたいにオールレンジビューだったけど
真ゲッターは基本モニターかキャノピーから見た絵が多くてあんまり描写ないからな。
結構人が入れる広さがあってストナーサンシャインがボタン一つなのはわかるけど。

359 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/22(木) 23:47:48.71 ID:3mT53Jxl.net
締めはクロス何だから大団円でええんやで

360 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/23(金) 00:08:59.34 ID:j7rrf5K5.net
號の締め方だとスケールがでかすぎて書きにくそう

361 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/23(金) 13:56:29.73 ID:4GADCe+6.net
號は火星に飛んだ後からトップをねらえ2!の世界に繋げるの妄想してる
真ゲッターと同化して飛んだはずの號が気がつくと
そこは遥かに発展した別世界の火星だった…みたいな

搭乗機は一人乗りならさしもの真ゲッターも大暴れ出来ないだろうし
また別にゲッターロボ號そっくりのバスターマシンが見つかるってもありかも
それに年頃の女の子と絡ませるならきっと歴戦の勇士になっちゃった竜馬よりも
どっかお調子者な號の方がよく動きそうだし

362 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/23(金) 15:02:15.68 ID:8SzBrMhR.net
>>361
さあ書くんだ!

363 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/23(金) 20:50:55.93 ID:frdHEj/v.net
エンダーのゲームっていう古典SFを読んだが内容がすごくエンペラー的な感じがしたわ。

364 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/23(金) 21:00:35.43 ID:j7rrf5K5.net
映画化もされたなそれ。
まあ、SFとか影響受けているフシもあるからな石川賢

365 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/23(金) 21:12:23.93 ID:frdHEj/v.net
確か號の元ネタのひとつに幼年期の終わりや2001年宇宙の旅とかだっけ?

366 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/23(金) 21:20:44.83 ID:j7rrf5K5.net
ラ=グースまわりもそれらの影響も感じられる気もするな
それらを読んではいないけど髪は進化した精神体とかいう扱いも

367 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/23(金) 21:51:35.31 ID:rEvAi2uJ.net
一時期2001年シリーズとのクロスのネタ考えたなぁ

モノリスはゲッター線収集機で、サルにゲッター線を照射することで進化させたとか
スターチャイルドはゲッター線が味方したもう一種の人類とか
進化の果てにスターチャイルドもラ=グースや時天空の存在を知るとか
スターチャイルドは彼らを避け今の宇宙で安寧を得ることを選び、戦いに向かうゲッター線を止めるための
スターチャイルドvsゲッター線の大決戦が始まるとか

問題はあまりにも壮大すぎて手に負えないこと…

368 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/23(金) 22:00:20.89 ID:5PK83dc0.net
>>354
號はまさに作品世界の規模が大きくて描写が細かい所が二次創作泣かせだと思う。
敵であるランドウは情勢を踏まえて的確に作戦を立ててくる上
世界情勢が当時の時代背景を色濃く反映してる
(海外派兵を渋る日本に他国が懐疑的、シュワルツの親戚の自動車工場が廃業寸前など)ので
書き手に大分知識と構成力が求められる。
その上本編は綺麗に完結しているので心理的に介入させづらいし。

逆に書きやすいのは他所の世界にゲッターが一機飛び込むパターンなんだが、
不思議パワーを持たない號は交通手段や介入の目的の点で不利なんだな。

369 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/23(金) 22:04:50.16 ID:j7rrf5K5.net
そもそも、ゲッターに限った話ではないけど
別世界にロボって持っていく話とかは修理とかキツイだろうからな
今アニメでやっているブレイクブレイドも主人公機が古代兵器で従来と違いすぎるというから
同じ課題をおってるな

370 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/23(金) 22:23:34.52 ID:Xuic3A7W.net
その点真ゲキガンガーは良くやったよな
「機体は容易に作れるが、ゲッター炉心だけは分からない」

371 :クロスオーバーの話ではないし:2014/05/23(金) 23:25:19.87 ID:2VOCUH9v.net
ゲッターと石川賢をいまさら否定する心算でもないけど、
ゲッター號でゲッターを"あんなこと"にさせちゃっただけに留まらず
それからのゲッターでゲッターそのものへの信頼性をちょっと疑わせちゃったりしたのが
ゲッターロボという作品にはある意味で枷になってるんじゃあないのか――とも思ってしまったり。
もう三体合身三変化の必然性すら薄めただけでは飽き足らず、ゲッターを侵略者扱いにまでしおってからに……

とりあえずは多少強引でもいいから三人のパイロットと三形態への分離合体に対する必然性を成り立たせといたり、あとはゲッターによる
宇宙進出だったりのあたりは虚無戦記や石川賢版ウルトラマンタロウからの二番煎じっぽいのでもいいから何とか信頼の持てる代物に
しといてはもらえんかったのかい、と。いや別にゲッターと石川賢が嫌いではないんだけれど、それだけに色々と複雑な思いにはね。

372 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/23(金) 23:32:08.81 ID:j7rrf5K5.net
まあ、三人のパイロットは新ゲッターでは一人だと暴走するからそれを押さえるためという感じだったな
偽書では変形合体融合がゲッター線の性質がそういうものだからそれを活かしたみたいな感じだった気がするが
偽書は連載凍結しちゃってるからな

373 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/24(土) 01:38:47.93 ID:jyCUEpy2.net
マジンカイザーも真ゲッターから生まれたようなもんだしね


クロス先の美少女達と会話するゲッターロボ連中のシーン好き(語録無視)

374 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/24(土) 06:26:17.79 ID:dCPXFM4A.net
>>363
エンダーのゲームはゲッターよりマクロス寄りだと思う。

375 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/25(日) 07:55:32.67 ID:C6VK7f6e.net
>>374
侵略生物バガーはもろバジュラだしな。
主人公のエンダーてわずか10歳で人類最高の艦隊総司令官になるし、
兄も姉も小学生ながら人類最高レベルの知能だし、ある意味ではアークの拓馬みたいにゲッター線で突然変異した人間設定だな。

376 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/26(月) 00:06:04.80 ID:RchwInBG.net
ダイノゲッター更新されねえな
休日だからかな

377 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/26(月) 00:44:46.06 ID:aNAL2lc3.net
25日前後みたいな言い方だったからな
ちょっとずれたりするのかもわからん

378 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/26(月) 18:31:01.42 ID:+L3m8xCI.net
2話来たな

379 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/26(月) 20:02:32.82 ID:RchwInBG.net
更新されたな
まあ、説明回後編って感じだったわ。

あの手の主人公は変わったところで育ちました。
ってのはよくある「主人公が知識をあんまりないから他のキャラが説明する」
という展開のための手法な気がするな。

380 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/26(月) 20:42:27.51 ID:nH42UOP0.net
バキのティラノステーキといい、
恐竜の肉ってなんか美味そうに感じるんだよなぁ…

381 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/26(月) 20:50:23.80 ID:RchwInBG.net
まあ、日本じゃあゲテモノ食いの類になるけど
ワニとかオオトカゲとか爬虫類の肉を食べるところもあるし。
結構美味いらしいし

382 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/26(月) 20:56:32.61 ID:nH42UOP0.net
鶏肉みたいな味だっけか
海亀も美味いらしいね

アニメ版のゲッターロボ観てたら研究所の100円カレーに笑った
仕方ないと思うけど金取るのか…

383 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/26(月) 21:37:20.59 ID:3J+mZg2n.net
ダイノゲッター、操縦がマスタースレーブだけど
ゲットマシン…というか恐竜形態になった時どういう感じになるんだろ

384 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/26(月) 22:02:44.46 ID:S6RpeGyv.net
三人乗りなんだな
やっぱりゲットマシン3体合体なんだろうか
三体合体六変化の光速電神的な感じなのかな

385 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/26(月) 22:23:33.57 ID:Fq5UUvS+.net
>ダイノゲッター
ゲッターザウルスのことも忘れないであげてください

386 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/26(月) 22:27:06.17 ID:RchwInBG.net
コモドのメカザウルスよくみると
隼人の校しゃに出てきた奴のリファインか

クロス的にはダイノゲッターを恐竜帝国が支配した場合の世界とおいたらおもしろいだろうな
ただ、早乙女博士とサオトメをどうすればいいのか…………
サオトメが実は達人のほうかもしれけど

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/26(月) 23:35:34.22 ID:pDxtAqaz.net
サオトメさんはダイノゲッターを見つけただけなんかな

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/29(木) 01:31:35.12 ID:g9K68cfh.net
なんかWiki荒らされてんな

389 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/29(木) 01:53:08.39 ID:g9K68cfh.net
とりあえず、
アラシらしいものは削除したけど
既存のページも書き換えられたものもあるからちょっと全部出来たかは分からん

390 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/30(金) 02:10:35.95 ID:3/PvGqNq.net
age

391 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/30(金) 08:41:57.26 ID:bzsaO61o.net
ちょっと思った、ELSってゲッター線的にはどうなんだろう?
SFでもトップクラスに人類に対して友好的だし
言い方悪いけど、人類を進化させるエサとしても使える訳だし

392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/30(金) 19:13:24.26 ID:e/2B0Hcm.net
ゲッターの世界観なら分かり合えない気がするな。
理解し合った結果、今ここで排除しないと自分たち種族どころか世界がやばいかもって思うとかもありえるし。
わかりあえてもいつかは立場の上下が決まるってことはありえそうだし。
その結果が奴隷やそれ以下の家畜や道具扱いになる可能性もあるし。

393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/30(金) 23:35:20.47 ID:JcAJLDg3.net
同化云々前にこいつら人類じゃない、ある種寄生生物だろ?
敵よ敵

宇宙人なんだし、ゲッターと敵対してるに違いない。それどころかもう滅ぼしてる可能性もあるな
蟲のほうがヤバイ気がするし

394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/05/31(土) 00:13:46.41 ID:Q9sgfNdl.net
まあ、クロスとかの設定のすり合わせには自由だと思うけど。

個人的には未来の武蔵達のゲッターザウルスのパイロットへの態度を見れば
やっぱり他種族とは対等ということはほぼないだろうなあ。

カムイへの態度を考えればゼントラーディとかのような人類に実は近い存在とかは割と扱いはいいかもだけど
マクロスの人類とかゼントラーディのルーツは同じで少々複雑だからな。

395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/01(日) 02:45:41.92 ID:TJKxZ98K.net
ゲッター線は他の星系の生命体を自分達に都合の良い兵隊に作り変える為のエネルギー兵器

とか考えるといろいろ辻褄が合うから怖い

396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/01(日) 10:25:13.75 ID:1QxgBLTa.net
>>395
アンソロ漫画でそんなん感じのあったな。
異星人のゲッターと戦ったりエンペラーがラ=グースと戦ったりするやつで

今期アニメならキャプテンアースの遊星歯車装置とは敵対すると思う。
まあ、ゲッター線が積極的に動くのってガチでやばい時だからなあ。
號終盤や真ゲッターでもどちらも、人間だけにやらすとと地球があぶねえってレベルだったし。
一応描き下ろしで初代ゲッターの開発中もゲッター線が自分の意志でと思われる起動とかはあったな。

397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/01(日) 17:45:57.72 ID:eTIUhjdx.net
アニメ版の恋姫一期のED曲がゲッター線視点の曲に思えてきた

暑さのせいか疲れてるな…

398 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/02(月) 20:15:39.63 ID:FJfK+d80.net
歌ならスパロボZ(初代)のCrest of“Z’s”もだいぶ虚無戦記とかゲッター
とくに新ゲッターの曲とかいわれてもそこまでおかしくねえ感じだったな。

399 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/02(月) 21:55:10.24 ID:T8nJGdUS.net
シドニアの騎士とクロスは楽しそう

400 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/03(火) 00:11:02.69 ID:EomUEJge.net
中二病でも恋がしたいのsparkling daydreamはゲッターっぽいと思う
全て君を軸にとか新しい世界へとか
叛逆の君の銀の庭もゲッター線から見た竜馬だと思うと中々のヤンデレ曲に
まあ、この曲は元々そういう曲だけど

401 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/03(火) 21:13:05.43 ID:DqAKkXJ0.net
石川賢作品も地味に戦艦多いから、石川作品で艦これやれそう(錯乱)
敵味方共に、あっちより更に性能差が酷いことになりそうだけどw

402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/03(火) 22:03:37.04 ID:EomUEJge.net
ゲッちゃんがいるじゃないか
ゲッちゃんもいつかゲッちゃんエンペラーになるんだろうか

403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/03(火) 23:11:55.18 ID:LFMXmF2k.net
ゲッちゃんの活躍はもうちょっと見てみたかった
っていうかロボットガールズもうちょっと話数欲しかったな…

404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/04(水) 00:17:24.93 ID:X6oGVCtJ.net
漫画版ロボットガールズの嘘予告だとZちゃんがチェンゲ竜馬の格好になってたな
内田真礼さんのゲッタービームの叫びやお怒りモードが良かったなぁ

405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/05(木) 07:09:06.83 ID:3Y++4LbX.net
スパロボDのブラゲって真ゲと比べて使いづらかったのに時獄編になったら見事に下剋上が起こったのはこれいかに。

406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/05(木) 10:27:22.77 ID:JVAKYrB0.net
ACE3のときにすでに果たしてました…………
まあ、Dの時は初代も使えるから個性わけも必要だったんだろうからな。
Dの初代ゲッター復活の流れはカッコ良かったな

407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/05(木) 14:34:00.99 ID:3Y++4LbX.net
やっぱりオープンゲット削られたのが痛いよな。

408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/07(土) 18:01:36.00 ID:6aZUjWd+.net
>>400
叛逆の物語のラストで、なんというか「閉じた世界」になってしまったが、あれはゲッター的にはありなんだろうか?
「円環の理は健在だからまあいいや」なのか「余計な事しおってこの悪魔め」なのか……

409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/07(土) 21:03:04.39 ID:6+qM1i2w.net
ゲッター線的には円環の理に行かれると魂として取り込まれないし、邪魔者という扱いになるのかね

QBの干渉遮断フィールドにゲッター線が入ったら魔法少女として顕現するしかないから
ゲッちゃんになってしまうんだろうか

410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/07(土) 21:06:35.63 ID:wPclaE/X.net
でも、新竜馬を見るに割りと奔放そうな気がするな。
あの世界はあの世界で歪みがあってそれを破るもののをまつとか

411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/08(日) 00:26:30.00 ID:QKla7cJg.net
人間に益になるかならないか、進化を妨げるか否かをまず考えた方がいい
ゲッターとはつまりこういうものだからな

412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/08(日) 07:33:29.05 ID:LW1b8oyQ.net
キュウべぇ「ああ…僕達は、なんてことを…」
ほむら「…どういうことなの。説明しなさい」
キュウベェ「恐ろしいことだよ。ほむら。僕達は宇宙の滅びを防ぐために魔法少女システムを開発した。
この宇宙を侵食するあの概念は、人類を先に進めるためにはどんな犠牲もいとわない。
このままでは、宇宙は熱的死よりももっと酷い破滅を迎えてしまう。
だからそれを防ぐために、人間としての究極の進化として、魔法少女を作った。
これが人間の極致となれば、あの概念はこれ以上宇宙を蝕むことはなく、地球だけの問題で片がつくと思っていた。
でも、それは間違いだったんだ。
あの概念、「ゲッター」の進化に、果ても終わりも存在しない。
ただ純粋に進化の過程に存在する「障害」を感知したとき、或いは自分の存在していない場所を知覚した時に、恐らくゲッターの意志が発現する。
あの魔法少女に似た姿の少女は、そのためにここに来たんだ」
ほむら「…魔法少女を、滅ぼすため?」
キュウべぇ「いや、多分違うよ。
捕まえられた巴マミが土下座しても手加減なしにフルボッコにされているのは、彼女の服を汚してしまったせいだ」
ほむら「…では、なんのために…」
キュウべぇ「君も分かっているんだろう。 円環の理、君が鹿目まどかと呼ぶものを支配するためさ」

突発的に書いてみた

413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/09(月) 21:01:02.88 ID:Y2YAF94T.net
乙? でいいのかな

414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/10(火) 02:49:52.89 ID:YfS/ZbC8.net
ブレイクブレイド見て思ったけど
黒平安に飛ばされ時しばらくゲッター放置されていたけど絵巻や童子切丸とかの刀から
一応は誰かが接触していたみたいだし、何かドラマあったんだろうか?

ただ、ウメられて封印されただけかな?

415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/11(水) 06:37:16.47 ID:V3dvS5Zn.net
まどか「もう誰も呪わなくて良いんだよ、一緒に行こう?」

QB「ワルプルギスの夜が…」

ほむら「馬鹿な、また…また私だけを生き残らせるつもり!?」

まどか『ほむらちゃん、また会おうね』

こうしてまどかは永久の闘争たる円環の理、別名ゲッター線へと……

こりゃ叛逆しないな

416 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/11(水) 07:00:29.99 ID:3KNLkiaD.net
叛逆みたいにほむらがまどかを拘束するには空間支配能力でも覚えなきゃ無理そうだな

417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/11(水) 15:20:11.22 ID:zzY9KO5x.net
止めて、私が裂けちゃう!×
止めて、オープンゲットしちゃう!○

そこから強制的に合体してデビル(ほむら)ゲッターが

418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/11(水) 18:01:01.31 ID:Fs6cDIOf.net
ゲッター線「おんどれ悪魔、なにウチら(大いなる意思的な何か)のモンに手ェ出しとんじゃい」

419 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/11(水) 18:51:48.09 ID:gsN28Q+u.net
マジンカイザーってまどかにもほむらにも会わせちゃいけない気がする
特にSKLは

420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/11(水) 19:16:02.97 ID:qx+APhg/.net
マジンガーZEROならほむらじゃなくてもだれでもダメだな

421 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/11(水) 19:19:38.78 ID:0HckWRp/.net
自分に勝てる相手が居ないと反応しないので、
『強ければ強いほど危ない』。

422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/11(水) 19:39:22.81 ID:gsN28Q+u.net
・正義感が強い
・恋が実らない
・おバカなキャラに該当する
・胸が大きい
・死んでからが本番
・闇堕ちする
・爆発する、爆発した

そうか、さやかはまどかにおける武蔵だったのか

423 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/11(水) 21:21:29.46 ID:joKuRAt9.net
実はSSが出来上がってるんだが載せようか迷ってる。
内容が無印ゲッターのリメイクみたいなノリなんだけど、オリジナル要素が強すぎるんだが大丈夫だろうか?

424 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/11(水) 21:50:09.48 ID:EofafQ90.net
カモーン!

425 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/11(水) 21:50:20.26 ID:gsN28Q+u.net
いいんじゃない?
むしろwikiでもifとか歓迎してるんだし

426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/11(水) 22:32:06.48 ID:ECOX2BNP.net
>>423
全然問題無いです

427 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/11(水) 22:33:37.98 ID:qx+APhg/.net
まあ、こういうことでよく言われることは書き上げた直後だとハイになってるから落ちてついてからやったほうがいいとか言うね

428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/11(水) 22:39:39.23 ID:gsN28Q+u.net
ここのスレの作品はゲッターのクロスとは思えないほど
ぶっ飛んだクロスがあるのが凄いね
無論、いい意味で

429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/11(水) 23:50:42.72 ID:joKuRAt9.net
オリ主とオリジナルゲッターになるけどそれでもいいの?

430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/12(木) 00:05:18.37 ID:edzVJe/n.net
ゲッターで言い張れるならいいんじゃね?

431 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/12(木) 01:26:13.65 ID:m7VMrUX1.net
NGR「ゲッターチェンジ、いきますよ〜」
JIN「なんでチェンジする必要があるんですか(暴論)」
MSS「そうだよ(便乗)」

432 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/12(木) 06:11:35.56 ID:aeYYxNvr.net
GETCN(ゲッちゃん)「また貴女達ですか宇宙が壊れてますわ」
MDK「ごめんなさい…」
GETCN「やっぱり改変されてますわ」
HMR「…」
GETCN「こうなったら、三滝原にロボットガールズを派遣させていただきますわ」
MDK「すみません!それだけは!すいませんやめてください何でもしますから!」
GETCN・HMR「……ん?今、何でもするって言ったよね?」

概念部、性のいじめ

433 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/12(木) 11:23:30.33 ID:uHVHKIKD.net
OOINRIS「改変され過ぎィ!やめたくなりますよぉ〜〜神ぃ」
L=GUS「じゃけん 円環と悪魔を宇宙の一部にしましょうね〜〜」

434 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/12(木) 12:22:50.63 ID:4yfTM6zO.net
石川先生の初期のギャグ作品のヒロインの名前がマミで吹いた

435 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/12(木) 16:19:47.14 ID:m7VMrUX1.net
例のssの者だけどいいなら載せてみようかな。
明日辺りに投稿すると思う。

436 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/12(木) 17:36:17.88 ID:EX9xX83v.net
ケンイシカワに触れたら波洵とかの圧倒的パワーでねじ伏せる系の能力まで小賢しく思えてきた
いったい俺に何が起こっているんだ

437 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/12(木) 18:37:03.54 ID:Cvr2npbw.net
空間支配能力がとにかく強すぎる

438 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/12(木) 18:54:56.25 ID:edzVJe/n.net
まあ、絵でわかりやすく暴れまわっている点が大きいからな。
これはコマ割とか見開きとか使える漫画の効果もあるし。

多次元宇宙を一瞬で壊すとか操るとか
書こうと思えば設定だけはかけるけど、説得力持たせられるかどうかは別の話だし

439 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/12(木) 20:40:51.52 ID:Cvr2npbw.net
説得力があるから分かりやすいんだよな

MTG(カードゲーム)と石川作品のクロスをたまに妄想するんだけど、
連中に多次元宇宙に自由に行ける能力を与えちゃ駄目だな
クロスを否定する訳じゃないけど怖すぎる

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/12(木) 20:44:43.89 ID:EX9xX83v.net
多元宇宙を自由に移動する岩鬼将造
多元宇宙を自由に移動するゲッターエンペラー
多元宇宙を自由に移動するラ=グースってこれは普通か…って普通じゃん

結論:多元宇宙がワシのシマじゃ!

441 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/12(木) 22:26:36.61 ID:Cvr2npbw.net
MTGにもラ=グースみたいな化け物いるんだよな
性質的にはどっちかと言えば時天空に近い気がするけど

442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/13(金) 01:54:54.73 ID:pRHCn5OH.net
猿でもって分かる宇宙最強を描ける漫画家って言われるからな賢ちゃんは。
それはそうと例のリメイクみたいなのを貼りたいと思います。
ちと今まで試みたことないけとなのでとりあえずかじりの部分だけでも。

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/13(金) 01:58:35.89 ID:Hc6N582e.net
ウオオ!待ってましたあ〜〜〜!!

444 :ゲッターロボ-A EoD- 第一話前編@:2014/06/13(金) 02:04:59.85 ID:pRHCn5OH.net
――僕は出会った。あのおとぎ話に登場する鬼のような姿をした、強大な力を持つ機械仕掛けの巨人『ゲッターロボ』に。
僕の日常が一変した。あの時、死んだ方が楽になれたのかもしれない。ゲッターロボとの出会いは……まさに後の僕らにとって生き地獄になりうるモノだった――。

……近未来。突如、恐竜帝国と呼ばれる地底から現れた謎の爬虫類を人間の姿をした異生物の軍団が全世界に宣戦布告。
世界は地獄絵図のような戦火に包まれた。
奴らの持つ、太古の昔に絶滅したはずの恐竜に機械を融合させたような姿をした巨大な物体は地球人類にとってまさに脅威だった。
既存の兵器では傷一つもつけられず、原始的な凶暴性、そして超高温のマグマを放ち、次々に焼きつくす様はまるで特撮かアニメに登場する怪獣だ。

それにより次々に世界の都市は奴等に制圧され、罪なき人々は情け容赦なく虐殺されたのであった。
しかし人類も黙ってやられるはずもなく、直ぐ様全世界と結集して『世界人類連合』を発足、そして全人類の科学の粋を集めて開発された、プラズマエネルギーで稼働する有人機動兵器『SMB(スーパー・メタリック・ボディ)』を対恐竜帝国用戦力として投入、人類の戦術の幅が広がった。
だがそれでも恐竜帝国の戦力が桁違いであり、段々と劣勢となる現人類の滅亡も目に見えるような状況であった――。

……それから一年半が過ぎた時。
ここは日本のとある県のA市。早速この都市は恐竜帝国の侵略を受けていた。ビルなどの人間が建てた建築物などを一撃で破壊し、逃げ惑う人々を無惨にも踏み潰し、そしてマグマを垂れ流して飲み込んでいく……まさに人類の終末を見ているようだ――。

445 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/13(金) 02:08:54.19 ID:7D4L1oF8.net
規制とかにあったら>>1にある避難所をどうぞ

446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/13(金) 02:09:30.85 ID:Hc6N582e.net
小説ならカタカナは全角でいいんじゃないかとか言いつつ早すぎる支援

447 :ゲッターロボ-A EoD-第一話前編A:2014/06/13(金) 02:11:47.50 ID:pRHCn5OH.net
「エミリア、急いで!」
離れた場所の街の路地裏を、少年と少女の二人が必死で駆けていた。年はどちらも十代後半辺りの精気溢れる高校生ぐらいだ。
男は眼鏡の似合う優男、女性は肌の白い茶髪でモードヘア、碧眼の外国人のようだ。

「C地区の地下シェルターはこの先だったわよね、リュウト!」
エミリアと呼ばれるこの女の子はどうみても外国人なのに日本語、そして発音アクセントが凄く流暢である。それは、彼女が長く日本に住んでいることを表していた。
彼らは狭い道から大通りに飛び出た時、横で見えたのは恐竜と戦うライフル、つまり突撃銃を右手に携行する迷彩色の無骨の機械の巨人が数機、ビルと並んでいる。

あれは自衛隊が開発した日本の量産型SMB、『BEETタイプ』と呼ばれる機体である。
二人は恐竜共にこれ以上侵略させてなるものかと勇敢に立ち向かうそれに、勝利を信じて見た後再び走り出す。
しかし彼らが過ぎ去った後、BEETは一瞬の内に破壊された。一機は恐竜の放った鋭利な爪に引き裂かれて噛み砕かれて、もう一機は恐竜の両方から突き出た銀色の砲身からのマグマ弾が直撃し、蕩けてしまった――。
「父さんと母さんは……無事なのかな……それにエミリアのお父さん達も……」
「……心配ないわ、ちゃんと避難してるに決まってる。それよりもアタシ達の安全を最優先にしなくちゃ、リュウト」
不安を漏らす彼、竜斗に彼女は明るく返事を返すも一瞬、口ごもった彼女も心配でしょうがないのだろう。

448 :ゲッターロボ-A EoD-第一話前編B:2014/06/13(金) 02:20:15.50 ID:pRHCn5OH.net
地下シェルターまであともう少しの所間で来た二人は、目の前の曲がり角に差し掛かった時、そこから誰かが飛び出す。

「うわあ!」
「キャア!」
立ち止まる彼らは甲高い女の子の驚く声が聞こえた。再び前を見ると、

「み、水樹!」
竜斗の顔はひきつる。そこにいたのは自分が知る同年代の、そして同級生の女の子、水樹愛美(みずきまなみ)である。

「なんだ石川じゃない。それに……アンタも」
会って損をしたかのような声で話す彼女。相変わらずの派手に盛った派手なメイク、ヘヤ……彼女は所謂ギャルであった。

「……地下シェルターならアタシらも向かってるから一緒に――」
「マナは今、パパとママを探してるの。来る途中はぐれちゃったから」
「探してるって!?今そんなことするのはあまりにも危険よ!それよりもシェルターに!」
「うるさいわね、だまれガイジン女!」
「なんですって……っ」
エミリアの顔から怒の表情が。竜斗はこれでは学校の時のような醜い取っ組み合いが始まると思い、

「ふ、二人とも!奴らが暴れてるこんな時にそんなことしてる場合じゃないだろ!」
彼の声に一線を越えずに済む二人には嫌な空気が。
「フン、考えたらマナはあんた達に付き合ってる暇はないの、早くパパとママを探さなきゃ」
「み、水樹っ、待って!」
愛美はそう言い捨て、二人から走り去っていった。

彼女の背を見ながらエミリアはため息をついた。

「ホント自分勝手なんだから、あのコは。大丈夫かしら……っ」
「……」
しかしこのままぼーっとしているワケにはいかず、二人は直ぐそこまで迫った避難シェルターの場所へ走り出した。
そしてシェルターが見えたその時である。入り口の後ろには、有名の恐竜、ティラノザウルスに類似したあの怪獣が待ち構えて自分達を逃がしはしまいと言わんばかりに豪快に入り口を踏みつぶしたのであった。
二人はその絶望的な光景にその場で凍りついた。
そして潰した後から、恐竜は口をくわっと開けて中から真っ赤なドロドロの超高温の液体、則ちマグマをボタボタ垂れ流しだしそれがなんと、シェルター内へ溶かしながら染み込んでいくではないか……。

449 :ゲッターロボ-A EoD-第一話C:2014/06/13(金) 02:29:40.22 ID:pRHCn5OH.net
「なんて……こと……っ」
あそこには避難した人々が大勢いるはずだ。これではあの真っ赤に溶けたマグマによって焼き殺されて、溶かされるのは確実である、断末魔が聞こえないのは唯一の救いか。
……二人はそこから凍りついたように一歩も動けなかった。怒りや悲しみより込み上がるは絶望。もし愛美に会わずにそのままシェルターに駆け込んでいたとしたら……命拾いをしたのかもしれないが、今度は目の前の自分達の番ではないかと……逃げようにも足が動かなかった。

「こっちだ!」
突如、背後で低い声がし、我にかえる二人は振り向くと一人の男性が手招きをしていた。

「早く来い!見つかると殺されるぞ!」
二人は言われるままにその男性の元へ向かった。

「よし、死にたくなければ私についてこい」
「ちょっ!」
三人は迷路のようないりくんだ路地を駆け抜けていく。
「ア、アナタは一体……」
「私は早乙女というものだ。偶然君達を見つけてな、危なかったな」
知的な雰囲気を持つ中年程の男性は早乙女と名乗る。

「ぶ、無事に逃げられるのかな……」
「ちゃんとついてこい。そうすれば助かる」
二人はこんな危険が迫る時にも表情一つつも変えない、つまり能面の早乙女に一瞬恐怖を感じたが、それでも助かるのならと、この男を信じた。
すると早乙女は走りながら着込んでいた黒スーツの胸ポケットから携帯電話のような物を取り出す。通信機だ。

「マリア、今から『あれ』の搬入を開始する。ベルクラスをこの周辺まで動かしてこい」

450 :ゲッターロボ-A EoD-第一話前編D:2014/06/13(金) 02:39:58.16 ID:pRHCn5OH.net
“了解。それですが早乙女司令。恐竜帝国の『メカザウルス』が海岸地区に向かっています”
「なに?」
通信機越しから物腰柔らかい女性の声が。話が終わり通信機を切り、ポケットに戻す。

「今から海岸地区に向かう。少し距離があるがはぐれるなよ」
「は、はい!」
……彼らが向かった先は郊外の海に接した海岸地区。軍倉庫、貨物船コンテナなどが置かれている場所である。
被害が少ない道を進んで辿り着くも、当然息が乱れる竜斗とエミリア、だが早乙女は全く平然としている。なんて体力の持ち主だ。

「こっちだ」
早乙女は手招きし、二人を誘導する。辿り着いたのはとあるビルのような巨大な倉庫。早乙女は入り口のシャッター付近にあるカードリーダーに向かうと、どこから出したのか銀色のカードをスライドさせた。するとシャッターが自動的に上へ開いていく。
すぐさま三人は中に入る。真っ暗やみで何も見えないが、早乙女はすぐに内部の照明をつけた――。

「うわあ、これは……!?」
二人、特に竜斗は思わず驚愕の声を上げる。目の前にはなんと日本のおとぎ話に登場する赤鬼に似た、紅と白のカラーで施された機械の大巨人が直立不動で立ち構えていた。
こんな日本の、古風なデザインなのに右手には遥か未来の産物である漆黒で長い突撃銃(ライフル)。そう、先ほどのBEETが携行していたものと同じだ。

「これって……もしかしてSMB……?」
「ああ、国家機密で開発されたモノだが、どのみち公にさらすのだからもう隠す必要などない。
対恐竜帝国用戦力として、そして新たなる希望として開発された今までの機体とは全く違う性能を持つ」

451 :ゲッターロボ-A EoD-第一話前編E:2014/06/13(金) 02:42:42.88 ID:pRHCn5OH.net
「全く違う……?」
「型式『SMB-GR01S』。ゲッター線という新世代エネルギーで稼働する最新鋭SMB。名付けて……『ゲッターロボ』だ」
「ゲッタァ……」
「ロボっ……」


――僕はこの時、意味もなく寒気を感じた。この『ゲッターロボ』という巨大なロボットに。
ゲッター線という今まで聞いたことのない新たなエネルギー源を糧とする傀儡に――。
思えば危険な何かを感じ取っていたのかもしれない――。


「そう言えば、君達の名を聞いてなかったな」
「はあ……ぼ、僕は石川竜斗(いしかわりゅうと)です……っ」
「ワタシはエミリア=シュナイダーです」
早乙女は彼女に注目した。

「君、外国人なのに日本語が完ぺきだな。日本語学校にでも行ってたのか?」
「いえ、両親がドイツ人とアメリカ人のハーフなんですが、大の親日家で仕事もあって小学校に上がる前にここに越してきたんです。
なのでワタシにとって日本が母国のようなモノです」
「そうか、それは頼もしいものだ。よし話はそれくらいにして今からあれに乗り込むぞ」
流すように話す彼に竜斗達は目が点になる。

「え、乗り込むってあれにですか……?」
「そうだ」
「イヤイヤ、なんでアタシ達があれに乗らないといけないんですか!」
「言わなかったか、死にたくなければついてこいと。あんな脆いシェルターに逃げ込むよりよっぽど安全だ」
「…………」
……確かにそうだが、こんな平凡な生活をしていた自分達がいきなりゲッターという軍用SMBに乗るのは、非現実的である。

452 :ゲッターロボ-A EoD-第一話前編F:2014/06/13(金) 02:48:53.83 ID:pRHCn5OH.net
それに国家機密などといっていたが、そんな重要な物に乗り込んでもいいのだろうか、と。

「今から頭部にあるコックピットに向かう、こい」
三人は機体の足元にある四角い金網のカゴに乗り込み、早乙女が吊り下げられた赤い丸ボタンを押すとエレベーターのように真上へ上昇していく。
地上から約二十メートル程の口に位置する部分に辿り着くとそこでようやく停止。見るとすでにハッチが開かれており、操縦席則ちコックピットが丸見えであった。

「間違っても落ちるなよ」
下を見ないように二人は先に飛び乗った早乙女に続いてコックピット内へ飛び乗る。
操縦席に座るのは早乙女、竜斗とエミリアは席の後ろで左右に立ち、シートに掴まるように身を固定した。

「悪いが先に言っておく。今からあの恐竜共がこちらへ向かって来ているのだが、これで阻止するぞ」
「え……ええっッ!!?」
「戦うんですか!! ?」
当然、仰天する二人であった。

「ゲッターロボはこれだけではないのだ。他に二機が存在し、それらが同じ地区、同じような建物内でこいつと同様に置いてある。奴らからその二機をなんとしてでも死守しなければならない。
先日ロールアウトしたばかりで、今日受領するつもりだったが、運悪くな」
他のゲッターロボが二機存在する……。これでも驚きだが、二人はそれ以上の疑問を抱いていた。それは。

「……早乙女さんはどうして、そんなにこれについて詳しいんですか?」
竜斗からの質問に彼の返答は……。

「なぜかって?それはな、ゲッターロボの開発主任は私だからだ」
「え……っ、早乙女さんが……」
「それよりも今すぐ発進だ。君達にもまだとない経験をさせてやる、ゲッターロボの初飛行をな」
早乙女は素早い手動作でコックピット内のコンピュータを触り、瞬間ライトアップ、ハッチも自動的に閉まる。

【チェック。各システム、OS、異常なし。プラズマ反応炉、ゲッター炉心正常稼働。ゲッターウイング直ちに展開します】

音声ガイダンスが流れると同時に建物の真天井が左右に開門、夕焼けた空が見えた。
「気を引き締めてしっかりシートに身を寄せて掴まってろ!飛ぶぞ!」
ゲッターの背中に折り畳まれたまるで紅い羽が左右に鋭く展開、そして繋がれていたチューブとワイヤーが次々と引き離れた時。

453 :ゲッターロボ-A EoD-第一話前編G:2014/06/13(金) 02:51:35.75 ID:pRHCn5OH.net
《『空戦型ゲッターロボ』、発進!!》

左右の操縦レバーを握りしめ、足元の右ペダルを押し込んだ時、ゲッターロボは一瞬で真上へ、建物から勢いよく飛び出した。
――そしてこちらへ建物を次々に破壊しながら向かっていた恐竜数体もその遥か上空へ飛翔したその物体を見逃すことなく捉えていたのだった。

――それはゲッターロボ。早乙女が開発した人類の希望となり得る新たな力である――

454 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/13(金) 02:59:26.66 ID:7D4L1oF8.net
終わり?

455 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/13(金) 03:01:26.99 ID:pRHCn5OH.net
以上です。ゲッターっぽくないですが許して下さい

456 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/13(金) 03:02:58.57 ID:7D4L1oF8.net


カタカナが半角なのは意味あるのかな?
あと、投下感覚が長いのは直接書いているとかではないなら
規制とかの問題かな?

457 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/13(金) 17:41:13.04 ID:Hc6N582e.net
乙、半角カタカナはよしてくれると助かる、後、改行がないから画面いっぱいに広がって読みにくいかな
期待してるから頑張ってください

458 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/14(土) 01:17:12.28 ID:mnK2lch4.net

やっぱりSSはいいなぁ

初代マジンガーZのアニメを見たんだが、ドクターヘルのメンタル弱すぎワロタ

459 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/14(土) 22:14:46.58 ID:F0IDSE0e.net
そろそろゲッターサーガアニメ化解禁の頃合いじゃないですかねぇ……
漫画版號がみたいんだよな

460 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/14(土) 22:21:57.66 ID:5Xj9HruM.net
絵柄とラスト近辺の壮大さが問題だな、あとデビラムウとの戦闘シーンをまともに書いたら予算がAKIRAレベルで吹っ飛ぶからその辺の妥協点

461 :ゲッターロボ-A EoD- 第一話後編@:2014/06/15(日) 10:24:41.57 ID:Z8jnnCsD.net
竜斗とエミリアの頭は混乱した。何が起きたのだろうか――そして今の自分達に映る景色は異常であった。

コックピットの360度全視界モニターに映るは約二百メートル上空から見下ろす景色はまさに経験したことのない夢のだった。が、そんな甘い言葉は正反対の有り様である。
黒煙の上がる、崩れた積み木のような無秩序、そしてあのマグマによって赤と黒で汚された地上。そしてこの時代に場違いな程に浮いているモノの群れ、それは恐竜帝国からの悪夢の贈り物、機械化された恐竜である。
そして奴らも見るは前方の遥か上空。夕焼けに重なるは人類の希望である、早乙女の開発したゲッターロボ。まるで突然現れた正義のヒーローのような出で立ちであった。

「お前ら、気分はどうだ?」

操縦席に座る早乙女は唖然として固まる後ろの二人に声をかける。

「アタシたちの町が……」
「ひどい……ひどすぎるっ」

今はゲッターでの飛行より、やはり自分達の生まれ育った場所の惨状に印象が強すぎるようだった。

「……だろうな。だがな、このゲッターロボが起動した今、もう奴らの思い通りにはさせない」

冷静巾着に話す早乙女の声に秘められるは真逆の熱さ。それは今まで好き勝手に蹂躙されてきた人類が、奴ら恐竜帝国への逆襲、それであった。

「しっかり掴まってろよ、今から攻撃を開始する」

早乙女は活き活きと操縦レバーを押し出した――。
ゲッターロボは前めりになりながら地上へ、恐竜の密集地に向かって降下していく。
そして右手に携行していたライフルを構えて地上の、一体の恐竜に狙いを定める。

「目標ロック――」

モニター画面で照準が恐竜を捕捉。バレル内に青白い光が発生、それが少しずつ輝きを増していく。
それが一定になった時、バレルから解き放たれて球状の蒼い稲光の光弾が二、三発、超速度で恐竜へ向かっていく。
見事、標的の恐竜一体に直撃した。が、強くのけぞったくらいの反応をして光弾は消滅したのだった。

「……わかっていたが、従来型SMBのプラズマ兵器では、有効打は無理か」

……プラズマエネルギー。核エネルギーに替わる無公害の新型エネルギー。『プラズマ・ボムス』と呼ばれる反応システムによって供給される。
そのエネルギーをSMBの動力として発展させたのがプラズマ反応炉。そして武器として転用したのがプラズマ兵器である。

462 :ゲッターロボ-A EoD- 第一話後編A:2014/06/15(日) 10:35:27.40 ID:Z8jnnCsD.net
その一種として、このゲッターに携行されたライフル兵器『プラズマ・エネルギーライフル』である。
だがあくまでSMBの標準装備の規格であり、恐竜にはあまり効果がないのであった。

「ならば早速、新兵器を使わせてもらう。『ゲッタートマホーク』をな」

ゲッターは地面に着地し、両腰の側面にマウントされている、二本の折り畳まれた金属体を取り出すと真っ直ぐに展開。
その形はハンドサイズの手斧のような形であるが刃はなく、変わりに柄の部分を握りしめると、刃の部分に青白ではない今度はエメラルドグリーン色の光がまるで電気のような線を発振したのだった。
ゲッターは地響きをたてながら前方の恐竜へ向かって一気に走り出す。
ヤツの右肩に装備された、『マグマキャノン』の射軸を真っ直ぐ前方に変えてマグマ弾を発射。
超高熱を帯びた紅蓮の弾頭がゲッターに勢いよく向かっていく。
しかしゲッターは瞬時に飛び上がり、それを回避。
紅い右手に持った斧『ゲッタートマホーク』を振り上げて、そのまま勢いに任せて恐竜の前に落下していき、斧を振り下ろした。
その発振された光線が恐竜の脳天から叩きつけ、縦一線に真っ二つに焼き切ったのだった。
動かなくなったのを確認するとゲッターはすぐさまそこから退避。
中からおびただしいマグマがまるで人間の血の如く溢れだして、機械がスパークした恐竜はその場で大爆発したのだった。

「なんて、強いんだ……」
「あ、あの恐竜の化け物が一撃で……」

操縦席でそれを見ていた竜斗とエミリアはゲッターロボの力に思わず唾を飲んだ。

「当たり前だろ。一撃で倒せないのなら、恐竜帝国相手に立ち向かうのは無謀だからな」

笑み一つ浮かべず、むしろ当然のような顔の早乙女。よほど自分の開発したこれに自信を持っているに違いない。
そして他の恐竜達もこの事態に焦りを感じたのか、一斉にゲッターロボへ向きを変えて動き出した。

「もう少しでマリアが援護に来る。それまでどこまで蹴散らせれるか、データ収集もできて一石二鳥だ」

二丁の斧を二刀流に持ち構え、そして走り出すゲッターロボ。

463 :ゲッターロボ-A EoD- 第一話後編B:2014/06/15(日) 10:45:28.46 ID:Z8jnnCsD.net
それに反応し、原始の雄叫びを上げながら駆け出す奴ら恐竜。

そして両者は激突。ゲッターは両手のトマホークを豪快に振り回し、迫る奴らの首を刈り取っていく。
間合いを取る二体の、まるでトリケラトプスのような四足体系の恐竜の背中に取り付けられたキャノン砲から放たれるマグマ弾が、隙をついてゲッターに見事命中……。
に見えたがゲッターの装甲に触れようとした時、その部分が突然蒼白い光の幕が突如発生。
マグマ弾はそれに触れた瞬間、まるで火が水をかけられたかのように消し飛んだのであった。

『シールド』と呼ばれるプラズマエネルギーによる、自動的に、部分的にエネルギー防御障壁を発生させる機構。
今までの機体にも装備されてなかった新兵器の一つである。

ゲッターは目の前の恐竜の顔面に腕を突き出す。殴るのかと思いきやなぜか寸止める。恐竜も一瞬何が起こったか戸惑う。
だが突き出した右腕のハッチが開き、中から出現したのは赤色の丸いレンズ。
次の瞬間、レンズがカッと眩い赤色光が発生、恐竜の頭の飲み込む。
光が弱まり、見えるようになると恐竜の頭が綺麗さっぱり消し飛んでいたのである。痙攣するような動きを見せた後、恐竜は横へドスンと倒れた。

……次々に最新鋭の機体、ゲッターロボの力によって破壊されていく恐竜。
今まで一体倒すだけにも手間を掛けた奴らが、この一機だけでバタバタなぎ倒されていくのは人類にとってはまさに夢にまで見た希望、恐竜側にとっては悪夢の脅威である。

「……スゴいね、リュウト」

「うん…………」

二人の竜斗の手の震えが止まらなかった。一方、早乙女は。

「…………」

様子がおかしい。あの余裕そうな表情が変わってないが額には大量の大汗が。
胸元を見ると白いワイシャツが赤く滲んでいる。これはまさか……。

“司令、海側より飛行型メカザウルス二体が高速でそちらへ移動中。注意してください”

コックピットから再び謎の女性の通信が。

464 :ゲッターロボ-A EoD- 第一話後編C:2014/06/15(日) 10:51:01.82 ID:Z8jnnCsD.net
「……マリア、あとどのくらいでここに着く?」

“……それが、軍から出航許可がなかなか下りなくて。いまやっと発進したところで、到着には約二十分前後です”

「早くしてくれよ。このままだと私も持ちそうにないんだ」

ゲッターは折りたたんでいた背部の紅い翼を再び左右に展開させた。

「また飛ぶぞ。舌を噛むなよ」
「えっ?」

力強く飛び上がり、遥か上空へ舞い上がる。

「キャアっ!」
「〜〜〜っ!」

すっかり気の緩んでいた竜斗達は、その衝撃に翻弄させていた。
そしてすっかり夜の空となり、暗くなった景色。海側を見ると被害のない静けさが漂う。暗くて何も見えないが、コックピットでは捉えていた。

「な、何あれ?」

「……新たな、敵だ」

それは翼の生えた恐竜、翼竜と呼ばれる種類。こんなに恐竜が出てくるここは、太古なのかと錯覚してしまう。
迎え撃つためトマホークを構える。一体はまるでジェット機のような速度で、翼竜は考えもなくそのままゲッターに向かってくる。体当たりするつもりなのか。

ゲッターはすぐに上昇して直撃を回避。しかしもう一体の翼竜はくちばしのような尖った口を大きく開け、なんと直線的なマグマをゲッターに向けて勢いよく放射。

465 :ゲッターロボ-A EoD- 第一話後編E:2014/06/15(日) 10:59:46.63 ID:Z8jnnCsD.net
シールドのおかげに直撃は免れているも単発型のマグマ弾ではなく、まるでホースで放水しているように放射しているために攻撃は途切れず。
次第にシールドの幕も段々薄くなっていった。
その時、回避され通り過ぎていったもう一体の翼竜が旋回し、背中からゲッターに豪快に体当たりをかました。シールドが薄くなっていたのもあり、見事に貫通、ゲッターは大打撃を受けた。

「ぐうっ!」

早乙女もついに痛みのこもった声を上げた。ゲッターは先ほどの勢いを無くし、なんと墜落しだした。
竜斗とエミリアは今度は急落下するコックピット内で目を瞑りながら座席にしがみつく。

このままでは本当に墜落してしまう、と思いきや早乙女はとっさにレバーを引き上げ、態勢を整えて無事に衝撃を抑えるようにしゃがむように着地した。

「早乙女さん、大丈夫ですか……っ?」

「どうしたんですか!?」

二人は彼の異変に気づいた。息づかいが荒く、身体全体がブルブル震えている。レバーを握る手にも汗でびしょびしょである。
すぐに前からのぞき込むとワイシャツの見える部位が血で赤く染まっていた。

「イヤアーーっ!」

彼女はびっくりして悲鳴を上げた。

「早乙女さん、なんで!?」

すると早乙女は一呼吸置き、ゆっくりと話し出す。

「……ゲッターロボを開発するのに無事ってわけにもいかなかったのさ。その時にできた古傷がコーフンして開いてしまっただけだ……っ」

その様子を見ると、この機体を造るのにどれほどの苦労と危険があったか計り知れなかった。竜斗はゾッとした。

「……ところで、君は竜斗といったな?」

「は、はい。それがなにか?」

すると早乙女は何を考えたのか、こう言い出したのであった。

「私と操縦を代われ、竜斗」

「……は、はい?」

「聞こえないのか、私と代われといったんだ」

「えーーーーっ!!!?」

竜斗はひどく動揺し、挙動不審となる。しかし早乙女の眼は冗談ではなく、本気だ。

466 :ゲッターロボ-A EoD- 第一話後編F:2014/06/15(日) 11:03:26.81 ID:Z8jnnCsD.net
「サオトメさん、何を考えてるんですか!?リュウトにいきなり操縦しろと言っても出来るわけないでしょ!」

「操縦については私が教える。この機体は性能をフルに活かせるように操縦プロセスを簡略化してある。はっきり言って車の運転よりも楽だ。それとも勝手に動かしてもいいのか心配か?それも大丈夫だ」

「けど……」

「私の身体はもうもたん。ならそれより元気なヤツに任せたほうが遥かに勝算はある。竜斗、君はどこか身体に不具合なところは?」

「い、いえ……特には……」

「よし、なら大丈夫だ。なあに上手く扱えなくてももう少しで仲間がやってくる。それまで持ちこたえればいい」

だが、予想もしてなかった事態にビクビクと緊張する竜斗。当たり前といえば当たり前だが。

「……頼む。このままではこのゲッターどころか、他の二機すらも守れるか危うい。
そうなれば、人類の滅亡、恐竜帝国の地球征服は確定も同然だ。そうならないためにも今を乗り切らねば未来はない、竜斗。
エミリアと共にこの先生きたければ今だけでもいい、武器を握れ!」

その言葉に竜斗はぎゅっと両手に握りしめて自分を無理やりにでも奮い立たせる。

「……僕は、あなたを恨むかもしれないですよ……」

「それでもいい。助かった後で恨み言は好きなだけ聞いてやる、その前に――」

「…………」

――この時が僕らの地獄の道へ突き進む始まりだった。さしずめ早乙女というこの人は、僕らにとっての閻魔大王である――

弱った早乙女を後ろへ回し、操縦席に座り込む竜斗。今から始まる、高校生では到底不可能な初体験を前に思わず緊張でガチガチになる。

「リュウト……」

エミリアは見守るような眼差しを送る。そして早乙女は後ろから指示を始める。

「……基本的な動作は左右のレバーだ。飛び上がる際は右側の足元にあるペダルを踏め――それから――」

次々に繰り出される指示に竜斗は目を瞑り、深く息を吸う。それは彼の癖で、情報を脳内で上手くまとめるようにする仕草であった。

467 :ゲッターロボ-A EoD- 第一話後編G:2014/06/15(日) 11:11:37.70 ID:Z8jnnCsD.net
「……ではやってみます」

竜斗は右ペダルをぐっと踏みこむと、ゲッターは再び飛び上がる。そして翼竜のいる位置にまで飛翔し、停止した。

「こわいけど……ここでやらないと」

レバーをぐっと押して、翼竜へ向かっていった。そして奴らも再び行動を開始。

今度は二体揃って突進を開始。再び突っ込んでくる。ゲッターはその場で立ち止まり、両手のトマホークを構える。
超スピードで向かっていく翼竜二体。シールドが消耗した今、当たれば確実に機体が粉々になるかもしれない。しかしゲッターは回避行動を取らない、ズシリと構えたままである。
そして二体が急接近した時、瞬時に身体を横に翻して左手を縦に振り切った。

横を通り過ぎた近くの翼竜の首が数秒後、胴体とは分断されて飛ばされていった。同時に胴体もグダッと動かなくなり、そのまま地上へ墜落していった……。

「ワァオっ、リュウトスゴいじゃない!!」

「…………」

初操縦でまさかの恐竜を一体撃墜するという快挙にエミリアは歓喜を上げた。しかし当の本人はガチガチである。

「ほう、筋がいいな。何かやってたのかい、竜斗?」

「い、いえ……っ」

あの早乙女もどこか嬉しそうな口調で誉めたのであった。

「……まあいい。次、来るぞ。このまま倒してしまえ」

残りの一匹は翼をはためかせて、口をパカッと開けた。
すでに攻撃パターンは分かっていた竜斗はすぐにペダルを踏み込みさらに上昇。瞬間に奴の口からマグマを放射。追ってくるマグマをゲッターは華麗に旋回しながら翼竜へ近づいていく。

「竜斗、教えた通りだ。とっておきの新兵器を奴らに見せてやれ。『ゲッタービーム』をな!」

彼はゲッターロボの操縦に神経を集中させている。もはやまばたきすら忘れて。
これは、自分の生まれ育った街をよくもメチャクチャにしてくれたなという奴らに対する怒りを含めて、そして生きたいと言う強い思いが入り混じった感情が彼に作用していた。

468 :ゲッターロボ-A EoD- 第一話後編H:2014/06/15(日) 11:19:00.30 ID:Z8jnnCsD.net
そして翼竜の背後に回った時、腹部の中央の装甲に円い孔が開門、中から右腕の内部にあった赤いレンズが出現した。

「今だっっ!」

右操縦レバーの側面にある赤いボタンを押し込んだ時、レンズが緑色の光が収束し、それが一気に解き放たれた。
それはゲッタートマホークに発振されたようなエメラルドグリーン色の極太の光線。翼竜に避けられるハズもなく全身を呑み込んだ。
甲高い、そして汚い断末魔を上げながら機械と有機体の混ざったそれは原子レベルで分解されていき、一気に蒸発したのであった――。

「ハア……ハア……っ」

竜斗は緊張が切れて大きく息を吐きながら、座席シートにもたれる。

「リュウト、大丈夫……?」

「…………エミリア、俺……」

「……ついにやったんだよリュウト。いつもは頼りないけど今回ので見直しちゃった……エヘッ」

微笑ましい光景の二人。そして早乙女も見えないとこでニヤリと笑った。

「竜斗……もしかしたら……ククク」

――そんな中、再び通信が。

“早乙女司令、ベルクラス艦ただいま到着しました。残りの地上にいるメカザウルスを一掃した後、各非難民の救助を開始します”

「……よろしく頼む」

竜斗達は通信が切れた後、ふとモニターを見ると都市上空で見たことのない、信じられない物体を発見した。

「なにあれ……っ」

「あれも私が建造したとっておきだ。ゲッターロボを運用する目的で開発した、これと同じくゲッター線とプラズマ駆動の大型高速移動浮遊艦『ベルクラス』だ」

「ベル……クラス……」

全長は確実に東京タワーより遥かに巨大で我が物顔で空を飛ぶ、燕のフォルムを有し、洗練した艦船ベルクラス。初めて見る二人はもはや目を奪われていた。

“対地ゲッターミサイル発射用意、目標、地上に各展開する全メカザウルス”

469 :ゲッターロボ-A EoD- 第一話後編I:2014/06/15(日) 11:20:41.11 ID:Z8jnnCsD.net
ベルクラスの底部両舷に搭載された発射管が全開門し、中から十を超える細長い物体、ミサイルが爆音と共に発射された。
それらが地上へ急降下していき、そして的確に全弾が地上で暴れまわる残りの恐竜に全て直撃した。
だが大した爆発が起きずに、なんと恐竜事態が一撃で木っ端みじんと化したのである――。

「マリア、今日より我々人類が奴ら恐竜帝国に地獄を見せる番だ――」

早乙女はそう言い放った。


――今は知らなかった。これが僕がこの先ゲッターロボに命を吹き込む操縦者になるきっかけだなんて。
今はただ、勝利の美酒に酔いしれていたのだった――

470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/15(日) 11:24:16.27 ID:Z8jnnCsD.net
以上です。

471 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/15(日) 12:52:44.44 ID:AEdIpRZj.net
乙、キャラの関係も判りやすいし面白いよ

472 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/15(日) 19:18:11.22 ID:djQJRjjH.net

ワールドカップの裏側で投稿があったか

473 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/15(日) 20:34:40.53 ID:Sz+1Mav5.net

王道を行く感じでいいな

そういえば、リョウはサッカー部のキャプテンだったな
隼人はサッカーで殺人一歩手前の暴行をしたりしてたが

474 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/15(日) 22:18:23.91 ID:djQJRjjH.net
あれはミチルを人質にした奴が悪いが
ここまでされるいわれはない

475 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/15(日) 22:57:11.93 ID:Sz+1Mav5.net
滝さん(被害者)もかなり小物だったな
兄貴はムササビ拳とかいう拳法で隼人を苦戦させてたけど

ミチルさんと言えば、ゲッちゃんの原型ってミチルさんなんだよな
某所で配信された最終回観たけど可愛すぎだよ

476 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/15(日) 23:09:44.89 ID:djQJRjjH.net
ゲッちゃんにかぎらず他のキャラが原作のヒロインが原型、髪型が分かりやすいと思う。
…………グレンダイザーのヒカルさん…………

477 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/15(日) 23:33:23.88 ID:Sz+1Mav5.net
グレちゃんはパッと見分からないんだけど見比べるとジュンなんだよな
いや、ジュンの髪型ってあまり意識したことなくて…

478 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/16(月) 01:13:00.47 ID:FGc4xxQE.net
SS乙。現代チックのゲッターって感じで面白かった。

ゲッターロボに型式名つけられるなんてまさに時代の流行だね。

479 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/16(月) 01:24:12.88 ID:xqG5i8Qc.net
>>478
形式名はガンダムの時代からあるな
後は設定の絵が近藤デティールだったら完璧だ

480 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/16(月) 01:28:25.50 ID:FGc4xxQE.net
この小説のゲッターは見る限り、合体変形タイプじゃなくて各形態を三機に分けたっぽいね。
今までのゲッターロボからしたら斬新だわ。

481 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/16(月) 01:32:33.63 ID:ofnv7+w6.net
號のアニメ版では本来は一応それぞれの形態を三機作りたかったけど
材料の産出地を敵に抑えられているから変形合体にするしかないという理由付けだったな。

482 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/16(月) 01:34:34.57 ID:xqG5i8Qc.net
それじゃあやっぱり本来はもっとスマートなデザインだったのかね、凱とか凄いことになってるし

483 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/16(月) 01:52:59.75 ID:FGc4xxQE.net
たしか三機合体にしたのも信一兄さんが死んだのがきっかけだっけか?
元々宇宙開発用特化だったもんな

484 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/16(月) 01:57:01.05 ID:xqG5i8Qc.net
漫画版だと完全に戦闘用だな、アニメはまだ見てないが

485 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/16(月) 20:40:21.00 ID:wRmYkbQC.net
無印アニメ版ゲッターのカオスっぷりもいいな
シャコガイに大苦戦するゲッターとか

486 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/16(月) 21:16:51.54 ID:J9cG/VHT.net
レインボー作戦の塗料の意味とは

487 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/16(月) 22:04:25.61 ID:wRmYkbQC.net
あの回はデビルマン風の作画でおどろおどろしいんだよなぁ

ゲッターチームもゲッターチームでペンキ屋の宣伝で済ますなよ

488 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/16(月) 22:08:12.06 ID:FGc4xxQE.net
クレイジービームのすごいインパクト感はま、多少はね

489 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/16(月) 22:14:18.99 ID:wRmYkbQC.net
クレイジービームは今じゃ出来んな
そういえば、対策として白い液体をドラゴンにぶっかけたんだよな(意味深)

490 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/16(月) 22:16:31.87 ID:wRmYkbQC.net
どうでもいいんだが、メモ帳を漁ってたら
隼人がQBを某虐待おじさん風に虐待している文章があった
何考えてたんだ昔の俺

491 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/16(月) 22:55:40.26 ID:FGc4xxQE.net
もう許せるぞオイ!

492 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/16(月) 23:31:25.37 ID:wRmYkbQC.net
隼人「また貴様か、壊れるなぁ」
QB「悪気は無かったんだ」
隼人「…やっぱり(マミさんが)壊れてるじゃないか」
QB「ごめんよ」
隼人「マミさんが泣いてるんだよなぁ、貴様のせいでなぁ」
QB「……」
隼人「見ろよこれを、この無惨な姿をよぉ!!痛い思いはしたくないだルォウ!?」
QB「神さんやめちくり〜」
隼人「貴様じゃ話にならないから、アルティメット化の原理を教えてくれないかぁ」
QB「すみません、それだけは!すいません許してください!なんでもしますから!」
隼人「……ん?今、なんでもするって言ったよね(マジキチスマイル)」
QB「えっそれは…」
隼人「俺はねぇ!キッ貴様みたいななぁ!淫獣の、この絶望顔が大好きなんだよ!!」
QB「まどか助けて!!」
隼人「動くと当たらないだろ!動くと当たらないだろ!!!!(ドリルミサイル)」
QB「ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゙も゛ぉ゛や゛ら゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛!!!!!!」

こんなの

493 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/17(火) 00:18:00.15 ID:rwmeXokm.net
シドニアのクロス書いてみようかな

494 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/17(火) 00:57:18.29 ID:x6HDYwEM.net
そのうちゲッター艦隊が助けにきそう

495 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/17(火) 20:16:23.60 ID:ccqQiTVV.net
ゲッター艦隊のおぞましさがなぁ…
一般兵士もマジキチ顔してるしな

496 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/18(水) 02:10:45.13 ID:Rb7dfAlx.net
シドニアの主人公はゲッターに乗れそう

ガウナVSインベーダーとかはいやらしそう

497 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/18(水) 14:38:23.23 ID:ZagCw3de.net
ゲッター続きいきます。

498 :ゲッターロボ-A EoD- 第二話前編@:2014/06/18(水) 14:39:33.93 ID:ZagCw3de.net
――北極圏。一年中氷に覆われている極寒の地である。だがこの近海の海中では今では決して見ることのない太古の魚などが繁殖し、生態系が異変を起こしている。
そしてさらに真下の海底。暗闇で冷たい世界であるここにそれはあった――。

――世界人類連合イギリス海軍、最新鋭プラズマ駆動潜水艦『ユークリッドZ』。彼らイギリス軍はとある調査でこの海底を訪れていた。

「ここで膨大な熱源反応があったようだな」
「ええっ、こんな極地の海底でそんな反応が出るのは異常ですから」
「見ろ。海中の有り様を……」

彼らはスキャンモニターで周辺の様子を見る。まるで自分達が過去へタイムスリップしたかのような錯覚に陥りそうだ。

「もう少し詳しく調査しよう、『マジェスティック・アクア』スタンバイ」

黒い潜水艦の艦首部分が突然切り離されて、変形。人型の機体へ移行した。

「これより深海調査を開始する。何かあれば直ちにこちらへ報告、そしてモニターに映像を送信せよ」

“了解”

イギリス軍所有、海低探査用SMB「マジェスティック・アクア』は背部の巨大スクリューユニットを回転させて前進していく。白目をした眼部からライトを展開。暗闇の前方を照らす。

「……これはひどい。辺りじゅうプランクトンの死骸で沈澱している。相当この層まで汚染している」

内部のパイロットもその現状に目を疑っていた。下降していく地面に沿ってどんどん進んでいったその時――。

“うわあっ!!”

「どうしたっ!?」
突然、パイロットの悲鳴声が。異常を察知した乗組員と艦長がすぐさま応答を試みる。すると

“なんだあれは……っ”

“海竜だ、我々より遥かに巨大の海竜の大群がこちらへ向かって……ギャアアアアっ!!”

……通信が途絶え、ソナーでの機体の反応が消失。潜水艦ユークリッドの乗組員全員はその場で凍りついた。一体何が起こったのであろう。

499 :ゲッターロボ-A EoD- 第二話前編A:2014/06/18(水) 14:44:10.25 ID:ZagCw3de.net
――そして、機体が消息を断った場所より遥か下には……大量の首長竜の大群がまるで何かを守護するように広範囲を散開しながら泳いでいるのを。
そしてその中央には謎の巨大建造物体が確認できて三つ。それは幾つもの蛸壺のような突起物が突き出た卵の形状である。全長は裕に数キロは超える。
その不気味な三つの中でも中央に位置するそれの内部……そこでは。

「永き年月……我々爬虫人類は住みにくいマントル層近くに追いやられ、気がつけばあのサル共に地球を我が物顔で蹂躙されたこの屈辱。
今こそ奴らを殲滅し、地球をこの手で取り戻し我々爬虫人類の楽園を築くのだァ!!」

“帝王ゴール様、バンザーイっっ!”

そう、ここは地球で別に進化したもう一種の知的生物である爬虫人類の軍団、恐竜帝国。その本拠地である移動基地『マシーン・ランド』。
内部の巨大な集会場の中央台に立ち、約何千人以上集まるこの場で力強く演説するは爬虫人類の王族で統率者であり、現恐竜帝国大元帥である『帝王ゴール』こと、ゴール=ウ=ザーラである。

「再び我らが地上の光を手に!我が同胞よ、武器を持て!!そして自らの手であの下等生物から地球を取り戻すのだァ!」

集まった大多数の爬虫人類の兵士が手を振り上げて歓喜と士気を上げている。ゴールはこれほどまでの支持力を持つ人物であった。

そして彼ら兵士にとっても、ゴールの発言は絶対であり、そして尊敬の畏怖を両立した存在であったのだ。

そして演説が終わり、自身の玉座の間へ向かう。歪で尖ったな岩と様々な太古の草木と花で覆われた飾りとパープル色のインテリアカラーで施されたここはまさに人類には考えられない美的感覚からのインテリアなのであろう。

「お父様……」
玉座の横に一人の女の子が立っていた。
緑色でウロコで覆われるそれは間違いなく爬虫類と同等であるが、顔は他のトカゲに似た爬虫人類ではなく、人類に近い、いや同一と言ってもいいほどの輪郭と各顔の器官が酷似していた。
十代前半の可憐で清純な雰囲気を持つ乙女であった。

500 :ゲッターロボ-A EoD- 第二話前編C:2014/06/18(水) 14:53:10.44 ID:ZagCw3de.net
ゴーラ=ブ=ライ。ゴールの愛娘であり、王女でもある。

「ゴーラか、どうした」
「……どうしてわたしたち爬虫人類は地上の人々を迫害するのですか?」
「…………」
「共存という道もあるのでは……」
その問いに黙りこむゴール。玉座に座り込むとフウと息を吐いた。

「……ゴーラよ、お前は今年で何歳になる?」
「十四歳と六ヶ月になります、お父様」
「そうか……」
彼女の頭を軽く撫でて、父親らしい笑みを見せた。

「お前は何も気にしなくてもよい。
もう少しで我々爬虫人類がこんな暗闇から光ある地上へ上がれる時が来る。その時は、わしは表舞台から姿を消し、お前自身の手で我らにとっての楽園(ユートピア)を築き上げるのだ。
なあに大体のことは側近や家来がしてくれるから心配するな」

「……」

ゴーラの表情は複雑である。
この質問は今日に始まったのではない、前にも同じ質問をしたが結果はもう判る通り、殆ど同じ答えしか返ってこないのでだった。すると、隅から家来が彼の元へ。

「ゴール様。ラドラ様がこちらへおこしいただいておりますが」

「ラドラか。通せ」

家来が入り口へ向かうと扉を開ける。すると姿を現したのはきりっとした態度の、騎士道精神溢れる雰囲気を持つ爬虫人類の凛々しい若人。

501 :ゲッターロボ-A EoD- 第二話前編C:2014/06/18(水) 14:54:50.39 ID:ZagCw3de.net
彼はキャプテン・ラドラと呼ばれる恐竜帝国の誇り高き戦士なのである。

「帝王ゴール様、私をお呼びしていただきありがとうございます」

「うむ。ラドラよ、そんな堅苦しくならなくてよい。見る余も気疲れするわ」

「……申し訳ございません。それで私にご用件とは?」

「配属の件についてだが、これから日本地区の北海道、大雪山で駐屯している第十二恐竜中隊と合流してほしくてな。
ラドラよ、そなたにはそこで中隊司令官としての権限を与える」

「……それはありがたきお幸せでございます」

「そのことについてはすでに向こうとは連絡がついておる。
ラドラよ。そなたのために、が恐竜帝国の誇り高き開発兵器部門による最新鋭メカザウルスを用意しておいた。一刻も早く日本制圧を行ってくれ」

「御意!」

「では、行けラドラよ。幸運を祈る」

ラドラは去っていった。そして彼がメカザウルス専用格納庫へ向かう通路へ向かう途中、

「ラドラ様!」

振り向くとゴーラが彼を追いかけてきていた。

「ゴーラ様、どうなされましたか?」

「……ラドラ様。どうして地上の人々と我々が戦わないといけないのですか?」

「……ゴーラ様」

「わたしはおかしいと思います。人類も我々も同じ地球に住む生物、和解し合い共に生きるという選択肢もあるはずです……なのに……」

ゴーラの悲痛な思いに彼も困惑した顔になる。

「……私はキャプテン・ラドラ。帝国に忠義を尽くす者。ゴール様の命令は絶対なのです」

「…………」

するとラドラは穏やかな顔をして、彼女を見つめた。

「ゴーラ様、あなたは心のお優しいお方だ。
わたしも地上の人間達と触れ合いたいとは思っているが……それが叶うことかどうかはわかりません。ただ今は、自分に課せられた使命を全うするだけです」

そう言い、ラドラは去っていく。そして彼女も彼の後ろ姿を見ながら、瞳から一粒の涙を流したのであった――。

「どうして……地上の人々の……何がいけないの……わたしは誰も傷つくのを見たくないのに……っ」

502 :ゲッターロボ-A EoD-D:2014/06/18(水) 15:10:00.69 ID:ZagCw3de.net
誰にも聞かれることのないその疑問を一人呟いた。


ラドラは格納庫へ向かい、すぐさま自分に与えられた例の最新型メカザウルスのドックへ。
その姿は人型の大トカゲに背中には折り畳まれた翼竜の翼。
まるで悪魔とも言えるデザイン、そしてSMBのように、ライフル兵器も右手に携わっている。
担当のメカニックマンから彼に機体について説明を受け、彼は機体に乗り込み、コックピットの座席に座り込んだ。
同時に機体を乗せたカタパルトテーブルが上昇し、その真上にある外界への上部ハッチが開放された。

“『アルケオ・ドライヴシステム』稼働開始。ヒュージ・マグマ・リアクター正常運転中。マグマの機体循環量全て許容範囲内です。耐水圧コーティングフィールド展開。パイロットは直ちに耐衝撃態勢へ移行してください――”

オペレーターからの通信が入ると同時に、コンピューターを動かしてシステムを起動、操縦桿を握るラドラ。

“ヒュージ・マグマ・リアクター出力レベル1、2、3、4、5。『メカザウルス・ゼクゥシヴ』発艦スタンバイ”

「キャプテン・ラドラ、『メカザウルス・ゼクゥシヴ』発艦する」

瞬間、機体を乗せたカタパルトテーブルが急上昇。そして長い垂直通路を通り、機体はマシーン・ランドの突起物から海中へ射出された。

そこから機体はさらに急上昇して海面へ向かう。
水しぶきを上げて海中から飛び出る機体『メカザウルス・ゼクゥシヴ』は百数十メートル地点で背中の翼を展開、進路を日本の北海道へ進路をとる。
そして付属の巨大ブースターを点火し、ついに発進。ほぼ音速に近い推進速度で遥か上空を駆け抜ける。

「うぐぅ……なんたる出力……さすがは最新鋭メカザウルスか……」

キャプテンという恐竜帝国の中でも最上位に位置する戦士であるラドラでさえ、そのパワーに翻弄されかける。
それほどこのメカザウルスは強力な機体である証拠である。
(……確かにゴーラ様の言うとおりなのかもしれないな。あれほどまでにゴール様はなぜ地上人類に仇をなすのだろうか。元はと言えば我々が先に攻撃を仕掛けたのだし――)

彼もまたゴーラと同じく、種族至上主義者の多い爬虫人類の中でも数少ない、人類への理解と和平、共存を望む人物なのである。

503 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/18(水) 15:12:06.33 ID:ZagCw3de.net
以上です。

504 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/18(水) 16:47:37.77 ID:A1ccRSee.net

この世界のメカザウルスは乗り込み式か

505 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/18(水) 21:05:01.25 ID:Rb7dfAlx.net

ラドラはゲームで仲間になっていたな

506 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/18(水) 22:49:00.37 ID:mcWSqWjD.net

ロボット作品の王道を行ってるなぁ
面白い

507 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 00:11:32.98 ID:M4iK9yIC.net
続くかどうかわからないクロスの導入部を書いたんだけど、投下していい?

508 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 00:11:54.41 ID:aIOCghN7.net
いいと思うよ。

509 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 00:12:55.40 ID:M4iK9yIC.net
拙いけど堪忍な

510 :シドニアの騎士×ゲッターロボ:2014/06/20(金) 00:14:46.66 ID:M4iK9yIC.net
「これは、一体」
 見上げた物体は氷塊に覆われ、その姿を隠している。
訓練生による氷塊採掘任務によってもたらされたものの中に、驚くべきものが隠されていたのだ。
それはシドニアが要する衛人と開発コンセプトが異なる機動兵器が眠っていた。
外見は曲線が目立ち、頭部と思われる部分には二本の角のようなものがつき、それはおとぎ話の鬼に似ていた。

「わかりません。データを洗ってみましたが該当するものはありませんでした」
 脇に控えた男が答える。周りの人間同様信じられないという面持ちで氷塊の中身を見つめている。
仮面を付けた女性が作業主任に下知する。これは最重要機密として扱い、一刻も早く発掘せよ、と。
人類でもガウナでもない生命体の建造物。期待と恐怖が綯い交ぜになった感情が、作業員たちの中に芽生えた。
これは人類の危機を打破する鍵となるか、それとも破滅を更に加速させるものとなるか、誰にもわからない。

そしてこれは、谷風長道が衛人操縦士になる一年程前の出来事であった


Guardian of GetterRobo

511 :シドニアの騎士×ゲッターロボ:2014/06/20(金) 00:16:52.67 ID:M4iK9yIC.net
 整備士渡辺始は至って普通の技師だった。素朴で真面目で、一本気な男だった。
渡辺は半年前からこのラボに配属されていた。
主任に選抜の理由を何気なく聞いたら、「独り身だったから」との答えが帰ってきた。
確かに彼には縁者も配偶者も居なかったが、それが選ばれた一番の理由とは流石に不愉快だった。

『鬼』を見るまでは。

鬼を見た時、ただの技師だった彼にも選考理由は妥当なものだと思えるようになった。
未知の技術の漏洩の阻止。これを徹底するための措置だったのだ。

彼が配属された時には大方の氷塊は取り除かれており、その全貌を見ることが出来た。
衛人をはるかに凌ぐ大きさで、人型の巨人だった。鬼は所々破損しており、激しい戦いを物語っていた。
主任から教えて貰ったことだが、これは人が搭乗して操作するものらしかった。
そして、搭乗者が保護されたというのも聞かされた。詳しくは教えて貰えなかったが、どうやら自分たちと同じ姿をしているそうだった。

渡辺はこの半年間、周りと同様この場所に半ば軟禁された形で解析研究を行っていた。
そして今日も、未知の技術と悪戦苦闘を開始する。


――

512 :シドニアの騎士×ゲッターロボ:2014/06/20(金) 00:18:58.78 ID:M4iK9yIC.net
―外生研 特別棟

 ここに一人の男が眠っていた。男の名前も出生も分からない、鬼の中で眠っていた謎の人物。
一年間の検査によって、光合成処理を受ける以前の人類と同じものだと分かった。
男が今まで目覚める兆しを見せたことはない。保護カプセルの中で今日も覚めない眠りについている。
はずだった。

 その時シドニアは戦闘状態になっていた。小惑星を操作したガウナがシドニアに向かって来ているのだ。
衛人隊はほぼ壊滅だが、推進装置を担っているガウナを撃破し、対惑星ミサイルが小惑星を直撃。
大きな犠牲を払った末の勝ち取った勝利だった。

 そして、新たな脅威を呼び込んだ日でもある。

513 :シドニアの騎士×ゲッターロボ:2014/06/20(金) 00:22:18.21 ID:M4iK9yIC.net
「男が目覚めたのか!?」
「はい。今検査を行っているところです。もうすぐ終了します」
 男は突如目覚めた。気付いたスタッフが直ぐに連絡を行い、艦長を呼び寄せたのだ。
「主任、検査が終了しました。どこも異常はありません。脳波の数値も平常値です」
 渡された検査結果を眺める。氷塊の中に閉じ込められていたというのに、全くの正常値を叩きだしていた。
それはひとえにシドニアの医療技術によるものなのか、この男本来のものなのか、判断ができなかった。

「彼の様子はどう?」
 主任が聞く。
「自分が置かれた状況に戸惑っているようです。何分言語が通じるかどうかも不明なので、説明のしようが無いのですが」
 ガラス越しの男を見やる。精悍な顔つきを戸惑いに歪ませて、カプセルの外を見ている。
丁度手でカプセルを不思議そうに触っている所だった。そして、次の瞬間突然拳を握りカプセルに叩きつけたのだ。
「なっ!?」
「なにを!」
 スタッフたちがどよめく。そうしている間に、男はカプセルを内側から破壊し、出てくる
身体の節々を動かして、確認していく。
ビー!ビー! と警報が鳴り響いた。正気を取り戻したスタッフたちが取り押さえようと大挙して押し寄せる。

「ヘッ!」
 男は短く笑い、近くに居たスタッフを投げ飛ばした。次いで、手当たりしだいに暴れ回り、スタッフを次々と打ち倒していった。
あらかた暴れ終わると、近くにあったシーツを剥ぎ取り、身体に身につける。
身につけ終わると、出口に向い、ここから逃げようとした。だが出口の外にでることは出来なかった。
トストス、という軽い音が男の耳殻に響く。首に痛みが走った。
手を伸ばすと首筋に何かが刺さっていた。
「驚いた、麻酔が効かないのか? 仕方ない、実力行使だ。怪我はさせるな」

514 :シドニアの騎士×ゲッターロボ:2014/06/20(金) 00:23:57.90 ID:M4iK9yIC.net
 警備班に命令を出す。音もなく忍び寄り、男の手を絡めとる。
男は直ぐに反応し、伸びてくる手に合わせて拳を付きだした。伸びた手を粉砕し、即座に回し蹴りをあびせる。
そのままくるりと回り、背後から襲ってきていた相手を迎撃する。一手を受け、次の手で攻め手に回り、防御の上から正拳を打ち込み、後退させる。

 一対多の完全な有利な状況だが、相手を無事で捕らえるという縛りが警備班を追い詰めていた。
いや、それ以上に男の強さが尋常ではなかった。強化措置を受けた者たちを相手に互角以上の戦いを繰り広げているのだ。それも復活した直後で、だ。
ジリジリと後退してく警備班。すわ緊急事態か、というところで、突然男が倒れた。

 慌てて取り押さえ、息と脈を取る。異常はなく、どうやら麻酔の効果が今になって現れたようだった。
「……拘束帯を付けておけ」
 そう言い残して、艦長はその場を後にした。

515 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 00:24:35.53 ID:aIOCghN7.net
支援

516 :シドニアの騎士×ゲッターロボ:2014/06/20(金) 00:26:40.92 ID:M4iK9yIC.net
 大騒動の後、男が目覚めたのはそれから12時間も経った頃だった。
さすがに今度は暴れること無く、されるがままに検査を受けていた。
 検査が終わり、次は意思の疎通を図ろうと、マイク越しにスタッフが話しかける。
「はじめまして。私の言っていることが伝わるかしら」
 聞こえてくる声に、男が反応する。
「日本語が、わかるのか?」
 同じ言葉(少々訛りが強いが)で男が答えた。
「あなた、言葉がわかるの?」
「伝わってるじゃねぇか」
「そう。大丈夫かしら? 今から貴方が置かれている状況について説明したいのだけれど」
 驚きと喜びを噛み殺し、スタッフは事務的に進めようとする。
「それよりこれ、外してくれよ。窮屈でいけねぇ」
「それは……」
「もう暴れたりしねぇよ。約束する」
 少し逡巡したものの、主任に指示を仰ぎ、拘束帯を外すよう指示した。
 凝った身体をほぐすように動かしながら、男が聞く。
「ふう。それで? ここは一体何処で、あんたらは一体なにもんだ?」

 男が請われるままに状況を逐一説明していった。
「機動兵器……。ゲッターもここにあるのか……」
「げったー。それがあの機動兵器の名前なの?」
「…………」
 男は答えなかった。そして、それ以上はもう話す気はないと言うように、治療用ベッドに横たわる。
「所で名前がまだだったわね。私は…そうね、貴方専属のスタッフ、佐藤マコトよ。よろしく。貴方は?」
 横になったまま男は答えた。
「流、流竜馬」
 竜馬は面倒そうに答えると、欠伸をして眠りについた

517 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 00:36:31.51 ID:aIOCghN7.net


518 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 00:42:17.89 ID:bu2/7i2T.net
このSSは終わったのか?終わってないのか?終わったなら乙!終わってないなら…支援!

519 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 00:50:38.25 ID:aIOCghN7.net
避難所の方で終了宣言出てるよ
猿にひかかったらしい

シドニアは今アニメで脂が乗ってるなあ
来季もロボアニメあるみたいだし去年と言いふえてくるのはいいことかな

520 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 01:11:51.23 ID:M4iK9yIC.net
てす

521 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 01:14:08.00 ID:M4iK9yIC.net
改めて投下終了

投下して気付いたけど、重要な世界観の説明をサッパリしてなかった
知らない人にゃちんぷんかんぷんじゃん。すまぬ

次は気が向いたらやります
お目汚し失礼しました

522 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 01:15:16.24 ID:M4iK9yIC.net
あと、ssについてなんかあったら遠慮なくどうぞ
なにぶん手探りなもので

523 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 01:23:34.70 ID:aIOCghN7.net

文章については
上から目線かもしれんし、詳しいわけではないけど
しいて言うならば改行のタイミングがぎこちない気はするけどこれは慣れでバランス感覚を養うしかないし。
ここのシステム上、SSとかに適しているとはいえないから仕方ないと思う。
あとは、横書きの場合は地の文と会話文は空行を挟んだほうがいいとか思う。

でも、全体的にはそこまではおかしくはないと思う。
三点リーダーとか感嘆符とかの扱いを見ると多分、小説とかの書き方とかを勉強した感じもするし。

524 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 01:28:33.93 ID:aIOCghN7.net
すまん、地の文と会話文の間には空行を挟むと〜
っ的な感じで
ただ、俺の書いたことも一個人の意見だからほかの人は違うかもしれないし
やり方に合うかどうかもわからないから
最終的には自分の感性を信じてください

525 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 01:36:05.96 ID:bu2/7i2T.net
誰かやる夫系に手を出す猛者はおらんのか、したらば当たりに分所作って、せっかく初代ゲッターは3形態揃ってるんだし

526 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 01:37:10.20 ID:aIOCghN7.net
>>525
すでに何作見たことあるけど
小ネタ除いたら一作ぐらいかな完結していたのは

527 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 01:38:16.04 ID:M4iK9yIC.net
なるほどサンクス
確かに改行入れた方が見やすいかも

528 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 03:10:26.03 ID:XyS/io3H.net
乙。

いやあクロス物やまさかのリメイク物が来て賑わってよい。
あとはあずまんがの人だ……。

529 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 06:24:36.35 ID:v6LMjc9l.net
やる夫っちゅーと、「やる夫で学ぶゲッターロボ」とかそんなんか?

530 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/20(金) 22:59:41.42 ID:aIOCghN7.net
物語形式のもあるよ
合う合わない、面白い面白くないの保証はしないけどね

531 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 00:23:04.52 ID:FzemCsiN.net
>>528
ごめん、最近忙しくて

でもメモ帳漁ってたらゲッちゃんを拉致する榊さんの文章の欠片が出てきた
本当に何考えてたんだろうな…

532 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 00:55:07.29 ID:QJNeWT6W.net
榊さん、ゲッちゃんの頭かざりが猫耳に見えるからってなんて凶行を……

533 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 01:03:38.27 ID:FzemCsiN.net
ぱにぽにの作者が描いた公式のアンソロジーでベッキーを連れ去ったりしたしね
あと、二人とも隼人顔が得意だし(嘘)

534 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 01:16:19.73 ID:5BDAGXwx.net
よっしゃ、続き行きますわ。

535 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 01:17:03.88 ID:FzemCsiN.net
リアルタイム支援

536 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 01:17:28.31 ID:Y8CuYcpR.net
私怨

537 :ゲッターロボ-A EoD- 第二話後編@:2014/06/21(土) 01:18:02.84 ID:5BDAGXwx.net
……僕は、夢を見た。それは不可思議な夢であった。
紅蓮の炎に染まる自分の町中で恐竜達に追い回される夢である。
僕は必死に逃げた。誰かに助けを求めた。だが、誰も助けてくれないどころか人一人も見当たらない。まるで自分だけが生き残ったかのようだ。
泣きそうになる。このまま踏みつぶされてしまうか、もしくは喰い殺されてしまうのか、自分の最期のシーンが鮮明に思い浮かばれる。

だがその時、何かによって恐竜は横に吹き飛ばされた。僕は振り返り見ると、そこにはな赤鬼の姿をした正義の巨人が立っていた。

……僕は口を大きく開けたまま立ち止まった。徐々にそれが興奮と化して胸の鼓動が高まった。

……これなら、やれる。僕の平和な日常を破壊したあの恐竜達に……復讐できる、と――。


「……あれっ?」

竜斗は目覚めた。真っ暗で何も見えないが、ここは自分の部屋ではない。
それは自分のいつも寝るベッドの感触と、匂いですぐ分かる。体を起こしてベッドから立とうとした時、突然扉が開くと同時に部屋の照明がパッとつく。

「リュウト、やっと起きた?」

「エミリア?」

扉に立っていたのは彼女だった。どうやら自分を起こしにきたらしい。

「ここは……どこ?」

「覚えてないの?ここはサオトメさんの造った空飛ぶ戦艦、『ベルクラス』よ」

……彼は徐々に思い出していく。
そう言えばあの戦闘の後、そのまま自分が操縦したゲッターロボをこの艦に搬入して、借りた部屋で泥のように寝てしまったことを。
寝癖だらけの頭を掻いて、大きくあくびをする。

「外で待ってるから早く身支度しなさい。今からサオトメさんが話があるから来いって」

「早乙女さんが……て、ところで身体大丈夫だったのあの人!?」

「ええっ、治療を受けて今はピンピンしてるわ」

「…………」

彼はすぐに部屋に都合よくあったシャワールームで髪を洗い、乾かす。なぜか着ていた服がないので、部屋内のクローゼットにかけられた誰の物か分からない私服を着る。

538 :ゲッターロボ-A EoD- 第二話後編A:2014/06/21(土) 01:21:58.51 ID:5BDAGXwx.net
エミリアも今まで見たことのない服を着ていたのだから自分と同じくそうしたのだろう。

そして部屋から出ると、エミリアが笑顔で出迎えた。

「じゃあ、行こっか」

二人は艦内の通路を歩いていく。床にはほぼホコリなどがなく、ギラッと金属光りのする壁、そして特有の青臭い匂いから、この艦は新品であることを表している。

「……俺達の町はどうなったのかな……?」

「サオトメさん曰わく、壊滅状態だって……アタシ達の家も破壊されてるかも……」

「父さん達は……」

「探したけど、ここに非難した人々の中にはいなかったわ。それに、ワタシのお父さんもお母さんも……っ」

「ウソだろ……まさか……」

……深刻そうな表情の二人。それはそうだ、自分の両親の安否が不明だなんて……最悪の場合も十分に考えられるのだから。
今はともかくあの男、早乙女に会って色々聞くべきだと考えて彼のいる場所へ、彼女に連れられて向かう。

――それにしても彼女、エミリアはよくここの位置や通路を把握しているなと彼は思った。自分より早く起きて、艦内を歩き回ったに違いない。

「なあエミリア」

「ん?どうしたのリュウト?」

「……俺、あのゲッターってSMBを操縦したんだよな……」

「うん。あんな強いロボットを造ったサオトメさんもスゴいけど、あれを難なく乗りこなしたリュウトもものすごくカッコ良かったよ、ハートがキュンときちゃった」

「……それはどうも」

竜斗はあの時緊張していて、どうやって操縦して、行動して、攻撃したかは全く覚えていない。
だが、感触はあった。
ゲッターロボの操縦レバーを握ったあの感触が今でもリアルに残っているほどだった。
彼はずっと手のひらを見つめながらしきりに握り開いたりしていた。

「……リュウト?」
「いや、なんでもないよ」

……そして彼女に連れられて向かった先は艦橋と呼ばれる場所。
自動ドアで中に入ると、沢山の最新式管制コンピューターに囲まれた広い指揮所、窓から見える景色は大空が見える。どうやら飛行中のようだ。

539 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 01:24:14.01 ID:Y8CuYcpR.net
紫煙

540 :ゲッターロボ-A EoD- 第二話後編B:2014/06/21(土) 01:28:22.82 ID:5BDAGXwx.net
その中央にはあの男、早乙女と横に白衣のコートを着込んだ謎の女性がこちらを向いて立っていた。竜斗達は彼らの元へ向かい、対面する。

「やあ竜斗、やっと起きたか。気分はどうだ?」

「……まあそこそこです。早乙女さん……あの……」

「質問はあとだ。まず紹介しよう。私の助手であるマリアだ」

彼は横の女性を注目させる。ポニーテールの金髪、長身でスリムな体型をした何とも知的な雰囲気を漂わせる麗人である。だがその顔から分かるのは、明らかに日本人の顔でないことだ。

「私はマリア=C=フェニクスと言います。あなた達のことは早乙女司令から話を聞いているわ、よろしくお願いします」

エミリアと同じく日本語が流暢、アクセントも完璧であると。おそらく並みの日本人よりも綺麗な発音をしていると思う。

「彼女はイギリス人なんだが日本語についてはエミリアと同じく堪能だから安心してくれ。
それにエミリア、もし君が英会話などもしたかったらマリアはもちろん対応できるから安心してくれ。彼女はそんじょそこらの人間よりも優秀な人物だ」

彼のどこか冷めた言い方に引っかかるが、とりあえず納得する。

「まあ、とりあえず私も自己紹介しておくか。
私は早乙女。下の名を呼ばないのに引っかかるかもしれないが、気にしないでくれ。私の身分や詳細も国家機密なんでね。
表上の身分は日本防衛省の人間で階級は一佐だ。そしてあの時話した通りゲッターロボとこのベルクラスの開発主任であり、艦長を務めている男だ」

……二人にとって何を言っているのかちんぷんかんぷんだ。ただ分かることは、彼は軍属の人間であることだ。ゲッターやこの艦の開発者以外に。

「……さてと、小難しい話はそれくらいにして、質疑応答タイムといこうか。君が聞きたいことがたくさんあるだろうし、なあ竜斗」

相づちをうつ竜斗は一呼吸置いて、こう聞いた。

「僕らの町は……」

「壊滅状態だ。メカザウルス共が暴れまわったおかげであれではしばらく人は住めないね」

「メカザウルス……?」

541 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 01:28:23.57 ID:PAgnuCo6.net
チェンジゲッター紫炎!

542 :ゲッターロボ-A EoD- 第二話後編C:2014/06/21(土) 01:30:19.92 ID:5BDAGXwx.net
「あの恐竜共のことだ。我々は暗号名でそう呼称する」

機械化された恐竜。まさにそのままの、分かりやすい名称である。

「エミリアからは助かった人々はここに避難したと聞きましたが、どこに……」

ここに来る途中で避難してきた人に会ってはいない。エミリア以外に家族、友達、近所の人、知り合い、誰一人ともである。

「避難民はすでに自衛隊の管理下に任せた。だからこの艦内にはいない」

「え……っ、ならなぜ僕達がここに残ってるんですか?」

すると早乙女は何か物言いたそうな目をして彼を見る。

「そのことなんだが竜斗。君に折り入って頼みがあるんだ」

「え?頼み……とは」

「単刀直入に言おう。あのゲッターロボの専属パイロットになれ」

――不可解な頼みに最初は理解できなかった。この人の存在自体すら否定しようとしたほどだ。僕は混乱した――


当然の如く、竜斗達の目が点になり呆れかえった。 『何を言い出すんだこの人は』と、二人の考えがシンクロした。

「サオトメさん……アナタは本気で言ってるんですか?」

「ああ、本気だよ。それ以外になにがある?」

最初に口出したのはエミリアだった。

「非常識にもほどがあります、バカなことを言わないで下さい!!」

「私は常識というのが嫌いでね。それにエミリア、私は君に言っているのではない、竜斗に言っているんだ。口出さないでもらいたい」

エミリアは苦虫を噛み潰したような表情を取る。

「……僕は、あんなのに乗る気は全然ありません。僕らも安全な場所に降ろしてください……」

断固拒否する竜斗。当たり前である。なんで平凡な生活をしてきた高校生自分が突然、あんな軍事兵器に乗らないといけないのか、言われないといけないのか。

「高待遇で迎えよう。私の権限を使って君に軍属として階級を与えることもできる。
艦内を自由に使用するといい、自室も与える。困ったことがあればマリアに聞いてくれ、なんでも相談に乗ってくれる。
それにエミリア、竜斗と一緒にいたいなら君も同じ扱いだ。

543 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 01:34:57.35 ID:Y8CuYcpR.net
しえん

544 :ゲッターロボ-A EoD- 第二話後編D:2014/06/21(土) 01:35:35.36 ID:5BDAGXwx.net
君らは凄く仲が良さそうだから、気持ちは軽くなるハズだ――」

竜斗の訴え、思いをことごとく無視する早乙女。次第に苛立ちを募らせていく彼は……。

「……卑怯じゃないですか。あの時ゲッターの操縦は今だけでいいと言ったじゃないですか……なのに……っ!!」

「ああっ、始めはそのつもりだったよ。君がゲッターロボを上手く操れると知るまでは」

「……」

「あんな状況下で、しかも簡単な口述指導しただけでメカザウルスを二機撃破するとは恐れいったよ。
君にはパイロットとしての素質は凄まじいものがある。私は決めたね、君以外に考えられないと」

「……僕にあの恐竜達とずっと戦えと言うのですか、死ぬかもしれないんですよ!
それに、この戦艦は凄く強いじゃないですか、ならなんでこれで戦わないんですか?」

「ベルクラスは戦闘艦ではない、あくまで『ゲッターロボの運用、支援目的』で開発したものだ。
それにいくら武装しようと小回りが利かなければ要所要所では役に立たない。
ベルクラスではなく、ゲッターロボが戦闘の主体となる。我々も全力でサポートするし、君もパイロットとして経験を積めば生き残れる可能性はぐっと高くなる」

「…………だけど、ただの高校生の自分が軍用機に乗り込んで戦うなんて……非現実的です……」

すると早乙女はフゥと息を吐き、背を向けた。

「石川竜斗。十七歳、〇〇高校二年生――」

「なっ……」

二人は唖然となった。この男、自分の詳細をペラペラと話出したのである。

「学校成績は中間より少し上。部活動は文芸部。趣味は読書、ゲーム……とある女子生徒からイジメを受けていたみたいだね」

「…………っ!」

「なんで……っ」

竜斗の顔が引きつり、エミリアは思わず口に手を押さえた。

「そしてエミリア、君はその度によく彼を助けようと仲介に入っていたらしいな。そしていつもの如くその女子生徒と殴り合いの喧嘩ばかりしていたとあるね、君はなかなかの行動派だ」

「な、なんでそこまで……っ」

545 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 01:36:23.60 ID:FzemCsiN.net
支援

546 :ゲッターロボ-A EoD- 第二話後編E:2014/06/21(土) 01:36:30.08 ID:5BDAGXwx.net
「竜斗、私は思うんだ。君には世界を救う才能があると。だがその気弱な性格がその才能を殺すのだ。まったくこの日本には、『草食系男子』などという柔い男が増えたものだ」

「…………」

彼の発言に神経が逆なでされた竜斗だが、ブチキレるという一線を越えることはなかった。
理不尽なことを言われても結局、そういう感情を抑え込んでしまう彼もある意味悪いのかもしれない。

「そうそう。なぜ私が君らについて知っているか?
理由はとある人物から情報を提供してもらったんだよ。誰かは秘密だが艦内にいるのですぐに分かるだろう、ククク」

不敵に笑う早乙女。一体何を考えているか全く予想つかない。

「……とにかく僕は、ゲッターロボのパイロットになる気はこれっぽっちもないですからっ!」

「リュウトっ」

彼は不機嫌そうな表情をしてこの場から出て行く。エミリアも彼を追っていった。
その後マリアは彼の方をじっと見る。それも軽蔑するような冷たい目で。

「あなたって人は最低ですね。あんな男の子にゲッターパイロットを強要させるなんて……」

「最低……ね。それでも構わん。人類存亡がかかっているんだ、目的のために良心など、とっくの前に捨ててるよ」

「…………」

そう平然と言い切る彼であった。

「それに思うんだ。彼はどうあがこうとゲッターロボに乗ることになるとな」

「……それはいつもの司令お得意の勘ですか?」

547 :ゲッターロボ-A EoD- 第二話後編F:2014/06/21(土) 01:39:24.07 ID:5BDAGXwx.net
「ああ、昔からよく当たるんだよこれが」

……そして竜斗達は、通路をただ歩いていた。どこに行くかも分からないまま。

「なんて自分勝手な人かしらまったく、リュウトの気持ちを考えなさいよもう……」

プンプンするエミリアとは裏腹に俯く竜斗。そんな彼を見てエミリアは優しく励ます。

「リュウト、大丈夫よ。あんな人の言いなりになっちゃダメ。
サオトメさんよりマリアさんって人に相談すれば、きっとここから降ろしてもらえるわよ」

「…………」

「もしリュウトに何かあったらアタシは絶対に許さない。たとえサオトメさんであっても真っ向から立ち向かってみせるんだから」

彼女の竜斗に対する接し方はまるで友達以上だ。まるで彼のことを分かっているみたいだ。
この二人の場合は小学校前からの付き合いだからかもしれないが……。

「……それにしても、アタシ達のことを教えた人って誰かしら?ここにいるって聞いたけど……」

その疑問を持ちながら、ブラブラ歩いていた。その時、前の通路から誰かが歩いてくる。二人はよく見ると……。

「げえっ、ミズキっっ!?」

なんと、街で両親を探していたハズの同級生、愛美がそこにいたのであった。

「……なによ、マナをまるで汚物みたいな言い方して」

「な、なんで水樹がここに……っ」

竜斗は怯えている。それもそのハズ、学校で彼をイジメていたという女子生徒というのが、何を隠そう彼女だからである。

「どうだっていいでしょう……今はマナは傷心中なんだから……」

「えっ……なにがあったの?」

「アンタ達には関係ないでしょ!!」

「なによ、人が親切にしようとしてんのに。本当は聞いてほしくてたまんないんじゃないの?」

「相変わらずムカつくヤツね、この外人女!!」

「なんですってエっっ!!もういっぺん言ってみなさいよオ!!」

……一方、その頃早乙女とマリアはこんなことを話していた。

「今、竜斗達が彼女と出くわしたらどうなると思う?」

548 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 01:53:59.93 ID:Y8CuYcpR.net
お猿さんに引っかかったかな

549 :ゲッターロボ-A EoD-G:2014/06/21(土) 02:02:10.34 ID:5BDAGXwx.net
「……高確率で大喧嘩になると思いますね」

その予想結果は……。


《オラァふざけんじゃねえよ、このケバすぎファ〇クオンナァァァっ!!》

《テメェブス外人のくせに生意気なクチゆうんじゃねえクソオンナァァァっっ!!》

「ひいいいいいいっっ、だれか止めてくれーーーーっっ!!」

二人の予想は的中していた。

550 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 02:07:49.51 ID:PAgnuCo6.net
ウッキー!紫炎

551 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 02:11:31.00 ID:5BDAGXwx.net
以上です。途中で猿に引っかかりました。

この作品のゲッターチームはもう察しかと思いますが、かなり異色の組み合わせです。

552 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 02:12:38.17 ID:Y8CuYcpR.net

猿か…………恐竜帝国が嫌うのも納得

553 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 02:13:29.96 ID:PAgnuCo6.net


554 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 10:04:29.26 ID:kjBY68mB.net
ssが一気に充実して来た感じがする
ゲッター線が活性化してるぜ


555 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 21:28:03.84 ID:FzemCsiN.net

ウオォ、このスレはまだ進化を続けているというのか

556 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 22:32:49.77 ID:kjBY68mB.net
短いけど、投下していいかな?

557 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 22:33:38.69 ID:Y8CuYcpR.net
どうぞどうぞ

558 :ゲッター×シドニアの騎士:2014/06/21(土) 22:35:17.09 ID:kjBY68mB.net
―今から千年あまり昔、太陽系に接近してきたガウナの衆合船(シュガフせん)によって太陽系は滅ぼされ、地球はシュガフ船から降下された46体のガウナによって分断された。
シドニア、播種船シドニアは人類存続の使命を受けた宇宙船の内の一隻。
ガウナの脅威から逃れるために、太陽系から脱出してきたのだ。

 奇居子(ガウナ)には通常兵器が効かなかった。ガウナには核があり、核を覆う胞衣(エナ)が核を守っている。
通常兵器はエナを剥がす事は出来ても、核そのものを破壊するには至らなかった。
その為ガウナに遭遇する度に被害は増え、逃げ続けてきたのだ。

 しかし、ある時調査していた遺跡、多孔三角錐で偶然発見した物質『カビ』が、シドニアの明暗を分けた。
調査時にガウナに襲われ、その時ガウナの核をカビが破壊したのだ。
それからカビを持ち帰り、対ガウナの兵器『カビザシ』を手にするに至った。

 そして、カビの量産に成功し遠距離からの核破壊を可能とした『ガウナ本体貫通弾』(DCPDS)を獲得し、ガウナとの戦争に乗り出し現在に至る。

559 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 22:35:27.27 ID:PAgnuCo6.net
ウオォこの期待はビッグバンを引き起こすだけの

560 :ゲッター×シドニアの騎士:2014/06/21(土) 22:38:26.63 ID:kjBY68mB.net
「それでは流竜馬さん、貴方のことをお聞かせ願えませんか?」

 机を挟んで、流竜馬と佐藤マコトが対面している。
シドニアの歴史を掻い摘んで説明し、今度は竜馬の話を聞く所だった。

「……。俺は、俺達はインベーダーと呼ばれる宇宙から飛来した寄生生物たちと戦っていた」

 宇宙から飛来した寄生生物インベーダー。インベーダーはあらゆる物質と融合し、擬態し進化する性質を持っている。
月面で行われた決戦。この戦いで投入されたゲッター線で動くゲッターロボを筆頭に、決死の反攻でインベーダーを撃退することに成功した。
 この時のゲッターロボのパイロットの内の一人が流竜馬だった。

 それから十数年後、インベーダーは再び地球で活性化し、人類との戦いを始める。
死んだはずのゲッターの生みの親早乙女博士の復活。世界を終わらせるゲッターの存在。
あらゆる困難を経て、ゲッター炉心による木星のゲッター太陽化を目論むインベーダーに最後の決戦を挑む。

 ゲッターを超えた真のゲッター、真ゲッターロボ。世界最後の日を呼ぶゲッターの化身、真ゲッタードラゴン。
インベーダーはさらなる進化を遂げ、ゲッター線の太陽となった木星の力を得、インベーダーの集合体となり、ゲッターロボを迎え撃つ。
これを真ゲッターと真ドラゴンの協力によって撃破するも、その余波で時空の裂け目ができてしまう。
時空から出現し始めた新たな敵を押しとどめようと、ゲッターによる特攻を敢行。時空の裂け目を消滅させることに成功した。

「そして、気付いたらここにいた」
「にわかには信じられない……。貴方は地球出身なの? でも地球はもう……」
「そうらしいな。だが実際に俺はここにいる。そしてゲッターロボもな」
「でも、そんな記録は何処にも載ってないわ。地球が荒廃するほどの戦いなんて」

 竜馬とシドニアの記録の齟齬が各々を混乱させていた。
互いが話す衝撃的な歴史。信じろという方が難しかった。
しかし、皮肉なことに物証が存在している。播種船シドニア、そして流竜馬自身とゲッターロボ。
真実を無視することは出来ない

561 :ゲッター×シドニアの騎士:2014/06/21(土) 22:40:16.09 ID:kjBY68mB.net
「…とにかく、今日はここまでにしましょう。流さんお疲れ様でした。また明日お願いします」

 そういってややフラつきなら部屋を出て行った。
竜馬もスッタフに促される形で大人しくあてがわれた部屋へ向かった。
 竜馬はベッドに寝転びながら、先ほどの話を反芻していく

(……シドニアに記録のない、俺達の戦いか。文明レベルが低下していたあの時代、記録が残ってなくても不思議はない。
 だが、後の人間がこの戦いを記録しないというのも考えられねぇ。
 それに、俺達が守った地球が簡単に滅ぼされたっていうのも信じらんねぇ。
 やっぱりここは……)

 それ以上は考えたくなかった。だが、あり得ないことではなかった。
あの時、特攻した先で見た光景が脳裏に焼き付いている。

「隼人の野郎がいれば、もっと詳しいことがわかったかもな。
 隼人、弁慶。お前ら、一体何処に行っちまった……」

 共にゲッターロボに搭乗していた仲間たちを思う。このシドニアに保護された時点で竜馬一人だけだったという。
一体彼らは何処へ行ってしまったのか。そして、自分は何処へ来てしまったのだろうか。
幾度も幾度も考えは頭の中を巡り、就寝時間がくるまで竜馬の黙考は続いた。


 対惑星ミサイルが粉砕した小惑星の残骸の中に、それは紛れ込んでいた。
ミサイルが小惑星を破壊した瞬間のエネルギーは莫大だった。歪を生み出すほどに。
 意識が覚醒した竜馬と同時に、僅かな歪を抜けて、ゲッター線に寄生する生命体を呼び込んでしまった。
異物である竜馬が覚醒し、この世界を観測することで次元境界線が揺らぎ、小惑星を破壊した衝撃が揺らぎを更に加速させてしまったのだ。
本来ならあり得ない現象が引き起こした結果だった。

 それはゲッター線に巣食う。この世界で唯一無二のゲッター線を求めて進む。
竜馬とゲッターがいる、シドニアに。

562 :ゲッター×シドニアの騎士:2014/06/21(土) 22:41:54.58 ID:kjBY68mB.net
終わり。短くてすまん。しょっぱい説明ばっかで話が進まなくてすまん

前回の指摘を受けて直してみたけどどうだろう、見易いかな?

563 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 22:45:08.20 ID:Y8CuYcpR.net


後は改行のタイミングかな?

564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 22:52:18.86 ID:FzemCsiN.net

なんだ、この凄まじい投稿ラッシュは…

565 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 22:54:56.75 ID:PAgnuCo6.net


566 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 22:58:21.47 ID:kjBY68mB.net
>>563
どうすりゃええのん?

小説じゃないし、長々と書いて段落だけってのも見辛いと思ったから積極的に開けてるだけなんだけど、マズイかね?

567 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 23:05:29.11 ID:Y8CuYcpR.net
まあ、個人的な意見だとは思ってんだけど
1行120文字ぐらいかな

すでに誰かがいっているけど小説を投稿する前提のところじゃないし
そこまで気にすることでもないんだろうから
やっぱり個人的なもんだし
自分がいいと思うやり方が一番。
気分を害したら申し訳ない。

568 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 23:05:54.94 ID:PAgnuCo6.net
>>566
俺は>>563じゃないけど2chの改行は小さいから長文になると読みにくくなるのよ、だからAAを作れたわけだしその『長文は読みにくい』って
隙間にブーン系ややる夫系が入った

アルカディアとか大手の掲示板でやってることを手動でやるだけだけどね

569 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 23:09:51.95 ID:kjBY68mB.net
いや、文章が稚拙なのは置いといて、読みにくいのだけは避けたいなって
つまりどうすればいいの?いまいち分からないんだ

570 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 23:16:43.43 ID:Y8CuYcpR.net
長い行があって次の行と差が大きかったりすると読みづらくはなるから、ある程度は揃えたほうがいいとかは言われるね。
今回の投稿の場合は>>558を例にすると一行目と二行目の差があってきつく感じた。

そこまで気にするほどかと言うようなもんかもしれないけど。
見やすさで気になった点はそれかな?

571 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 23:26:14.05 ID:kjBY68mB.net
あー、確かに書いてて長いなとは思ってた
次からは読点でも改行入れるようにしてみる

でもこのくらいは勘弁してな

572 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 23:27:31.83 ID:Y8CuYcpR.net
全体的には見やすい思いますから。
それでは応援してますからガンバって

573 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 23:39:32.24 ID:kjBY68mB.net
投下後に長々とすまんかった
指摘サンクスな

574 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/21(土) 23:59:00.21 ID:5BDAGXwx.net
確かに読みやすさは必要だが気にしすぎたら楽しめないよ。
某所の二次小説投稿サイトよりここはまだ寛大だから楽しんで書こう。

575 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/22(日) 00:21:03.17 ID:I8yx/tWp.net
まあ俺が言いたかったのは『改行を二回して空白の行を一つ入れてくれたら嬉しい』だけだな

読者様発言失礼

576 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/22(日) 01:02:43.43 ID:19qhPDrk.net
そろそろ話題変えよっか。

竜斗って今までのゲッター1乗りパイロット考えると凄く異色キャラだとおもうわ。
竜馬と対面させると「今はこんなヤツでもゲッターロボに乗れるのか」と言われそうだけどw

577 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/22(日) 01:09:03.75 ID:UQeI5Po1.net
オリキャラは大変だからな
原作の背景にあったものを作るとなるとキツイからな。

最近転生モノがなんだかんだ言われていてそれについては肯定や否定はする気はないけど
転生とかはそういうものをある程度解決できるから魅力があるらしいからな

578 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/22(日) 01:13:26.14 ID:I8yx/tWp.net
>>576
それでそのまま手紙になっちまいそうだ、覚醒イベがあるのかこのまま進むのかは分からんが
とにかく良くも悪くも今時だな

579 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/22(日) 01:22:38.06 ID:19qhPDrk.net
竜斗は竜馬達みたいな超人タイプと言うより、色々経験して成長していくタイプのようだね。

ACE3の主人公、バレルがしっくり来る。

580 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/22(日) 09:00:46.27 ID:tPwR6vs9.net
1からゲッターロボを小説化するなんて、ああ、なんてスバラしい作品なんだ…

581 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/22(日) 11:55:16.78 ID:I7a4OWi1.net
時に職殺がそろそろ終わるらしいが、偽書の再開を期待してもいいのだろうか
隔月でもいいから続きを読みたいのぅ

582 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/22(日) 20:23:50.25 ID:tPwR6vs9.net
ロボガオンラインでゲッちゃん3が来たけどこれは…
まぁ、可愛いからいいや

583 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/22(日) 23:45:56.86 ID:UQeI5Po1.net
画像見てきたが…………
まあ…………何だろうなんとも言い表せれねえ

584 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/23(月) 00:56:56.77 ID:kLUDuQ2v.net
ゲッター続き行きますわ

585 :ゲッターロボ-A EoD- 第三話前編@:2014/06/23(月) 01:02:00.80 ID:kLUDuQ2v.net
「…………」

竜斗は一人、格納庫の鉄橋から配置された自分の乗っていた空戦型ゲッターロボを憂うつそうに眺めていた。
早乙女の言うとおりにこれから乗らされるハメになるのか……と。
隣のドックには、どうやら彼のいっていた例の別のゲッターロボと思わせるSMB二機が横並びに搬入されていた。
隣の機体は白を基調とするスラッとしたフォルム。右腕がペンチ状のアーム。左腕にはこの機体の象徴ともいえる身の丈程の巨大なドリル。採掘工事でも行うのかと思ってしまう。
奥の機体は黄色を基調……どこかで見たことのあるデザインであるが。
と、彼はすぐに脳内で思い浮かんだ。
あれだ、日本製SMB『BEET』だ。
両肩には垂直に取り付けられた筒、『キャノン砲』以外は何の特徴もないただのBEETしか見えない。

後に聞いた話だが、白い機体は『SMB-GR02G陸戦型ゲッターロボ』、奥の機体は『SMB-GR03A海戦型ゲッターロボ』と呼ぶらしい。

なるほど、これらで連携を取り合って運用するわけだ。だが、これらの機体を一体誰が操縦するのか――。

竜斗は早乙女の言っていたことを思い出す。

『君には世界を救う才能がある。パイロットとしての素質がある――』

確かに嬉しかった。こんな何の魅力もない自分にそう言ってくれたのは彼ぐらいだ。
だけど、これは遊びではない。

架空のゲーム内ならまだしもこれは実戦であり、現実に死ぬという最悪のシナリオが出てくるのだから――正直戦いたくない、死にたくない、そして平凡に生きたい。彼の気分は最悪だった。

「リュウトここにいたの?」

エミリアがここに来る。彼の複雑な表情を見て、彼女は彼の横に立つ。

「ゲッターロボね。確かにリュウトが操縦するならあのメカザウルスってヤツらをけちょんけちょんにできるかもね」

……軽く言ってくれるよ。自分はそれで悩んでるのに……。

「けどまさか水樹までここにいるなんて……」

話によれば、愛美は地下シェルターに行く自分達を振り切り、自分らと同じく両親を探しに行ったが見つからなかったらしい。

586 :ゲッターロボ-A EoD- 第三話前編A:2014/06/23(月) 01:03:29.03 ID:kLUDuQ2v.net
それで悲しんでいたと言うのだが……。

「大丈夫、アタシがあんなヤツを近づけさせないから。リュウトは安心して」

「……エミリアって昔からホント、俺を庇うよな。お姉さんかよ」

「お姉さんねえ……それもいいかも♪
なんつったって、アタシとリュウトは『オシリのアナまで見た仲』なんだからね♪」

竜斗は思わずブハッと吹き出した。

「エミリア、お前女なんだからもう少し上品な喩えを言えよな!!」

……決してイヤらしい意味ではなくそれほど親しい仲という意味なんだろう。

しかしながら彼女は、どストレートにもの言うことが度々あるが、これも外国人(アメリカ人)の血筋なんだろうか?

「リュウト、食堂に行こうよ。もうお昼ご飯だよ」

「う……ん?ああ、もうこんな時間か」

「マリアさんから食堂も自由に使っていいって言われたの。今は悩むより、お腹いっぱいにしたほうが少しは気は紛れるよ」

「そうだな」

彼はそうやっていつも気遣ってくれるエミリアに凄く感謝していると同時に、男として情けなくも感じているのであった。
二人は、ここから後にし艦内の食堂へ向かう。

「学校じゃあ今頃、教室で友達と仲良く話しながら弁当だったなあ」

「うん。購買いってよく惣菜パンとか買ってたわ」

「エミリアんちは両親とも、共働きで朝早いもんな」

587 :ゲッターロボ-A EoD- 第三話前編B:2014/06/23(月) 01:10:22.90 ID:kLUDuQ2v.net
ちなみに現在、日本の学校は恐竜帝国の侵略に際して無期休校中である。今から一ヶ月前からである。

「休校になったらお前、昼になるとよく俺んちに押しかけて飯食べにくるしな」

「だって二人とも家にいないこと多いし家で一人ご飯食べても寂しいもん。
リュウトと家が近くてよかった」

「まあウチの親は、エミリアをまるで我が子のように凄く気に入ってるしな。よかったな、俺ら家族ぐるみの付き合いで」

「うん♪」

ここに来て久々の笑顔で話をする竜斗とエミリア。食堂へ入るとそこには数人の作業服を着た男性がすでに食事についていた。どうやら乗組員のようだ。

「こんにちわ」

「おう。アンタらは早乙女一佐から話を聞いてるよ。ゲッターロボの初操縦で快挙を成し遂げたってな」

「まだ高校生だってのにやるねえ」

「いやあ……その……ハハッ」

照れる竜斗にエミリアはニヤニヤしながら肘で彼をつつく。

「何だかんだでいい気になってんじゃないの♪」

「ち、違うよーーっ」

「顔に出てるよ。リュウトはほんとわかりやすいわよね」

「……」

二人は食器をトレーに入れて、昼の献立と思われるスープ入り鍋や、サラダ、飯の入った大きな金属箱の置かれたテーブルへ行く。どうやらここはセルフサービスのようだ。
二人は食器に飯、スープ、惣菜などを並々に盛っていく。

テーブルに着くと二人揃って『いただきます』と、同時に食べ始めた。

エミリアは両親の影響があってか大の日本びいきであり、何よりも日本食を好む。
彼女の上手に箸を使いながら、炊いた米を美味しそうに頬張る姿からその様子が伺える。

「お前って多分、今の日本人よりも日本人してるよ」

「当たり前よ、アタシの心はヤマトナデシコなんだから!」

しばらくするとあの問題人物、愛美もここにやってくる。彼女は彼らのそばを通りかかるも、互いにシカト状態だ。
飯を盛り付けると、彼らと離れた席で座り、一人飯を食べる。
竜斗はそんな彼女を黙って見つめていた。そしてエミリアは彼の様子に気づく。

「ミズキが寂しそうに見える?」

「……」

588 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/23(月) 01:11:28.52 ID:N2RCIA+E.net
しえええん

589 :ゲッターロボ-A EoD- 第三話前編C:2014/06/23(月) 01:12:04.46 ID:kLUDuQ2v.net
「しょうがないわよ。アタシ達と合わないコなんだから」

竜斗はこう考えていた。ひとりでいて寂しくないのだろかと――確かに学校内では、所謂ギャル系でぶりっこカワイさの地を行っていた彼女は社交性が高く友達もたくさんいた(もちろんギャル系友達だが)。

家が金持ちでもあったので『マナ姫』などと呼ばれてもてはやされていた彼女も、今はどんな心境なんだろうか。

「リュウト、行こう」
「あ、ああっ」

食べ終わり、二人は食器の返品棚に置いて出ていった。

「今からどうする?」
「……暇だしとりあえず艦内ぶらつこうか。腹ごなしのために」

だが、その時艦内に甲高いサイレンが鳴り響く。そばの緊急ランプも赤く点滅している。

“ただいま北海道方向から多数の飛行型メカザウルスがこちらに接近中。直ちに警戒、攻撃態勢に移行せよ”

こんな時にヤツらが攻めてきたのか、二人は動揺した。

そして早乙女とマリアは艦橋内の巨大モニターでその光景を見ていた。

大空から多数の物体。竜斗が撃破したのと同じメカザウルス数機。
そしてジェット戦闘機のディテールを持つ小型の翼竜数十機、。後方にはその母艦と思われる古代の怪鳥だと思われる姿の巨大戦闘艦一隻の軍勢がこのベルクラスの方へ向かってきていた。

「恐らくは一個小隊規模だろう。

590 :ゲッターロボ-A EoD- 第三話前編D:2014/06/23(月) 01:16:49.06 ID:kLUDuQ2v.net
前の戦闘でついに我々の存在に気づいたんだろうな」

「交戦を避けますか?」

「無理だろう。むしろ交戦して撃ち破らねば後々面倒だ。直ちに本艦ベルクラスは攻撃態勢、大型プラズマシールド展開――」

「了解。『艦内に連絡する。これより数分後に敵小隊と交戦を開始する。
直ちに各員は配置完了し、それ以外の者は衝撃に備えよ』」

マリアは冷静に艦内放送でそう促し、各乗組員は直ちに行動開始した。

「ククク、竜斗よ。ここが君にとって正式の初出陣になりそうだな」

彼はこんな時にも関わらずニヤリと笑っていた――。


……そしてついに、両者はぶつかった。ベルクラスは艦首の両舷に武装した無数の機関砲で弾幕を張る。
一方、各メカザウルス達は八方に展開し、実弾ミサイル、マグマ弾、機関砲をベルクラスへ一斉掃射。だがゲッターのような青白い幕、シールドが艦全体に展開されて全てを遮断した。

「シールド消耗率約80パーセント。今はまだ大丈夫ですが、このまま攻撃され続けられればシールドを破られるのは時間の問題ですよ」

「…………」

早乙女は黙ったままだ。だが焦る様子もなく、相変わらず何を考えているか分からない人物だ。

「とりあえず主砲、スタンバイしてくれ」

「了解」

艦首の外装甲が左右に開き、中から白色の巨大砲身が姿を現した。
彼はモニターを見る。

メカザウルスの数が徐々に増えているのを感じるが、それは後方にいる母艦から、次々と出撃しているのが分かる。
それはメカザウルスの弾薬などが消耗すれば帰艦して補給を受けることもできるわけだ。
どうやらあの敵艦はベルクラスと同じく戦闘艦でない、空母だ。

「早乙女さん!」

突然、竜斗達が彼らの元へ駆けつけた。早乙女とマリアは二人の方へ振り返る。

「お、君たちか」

「い、一体何が起こってるんですか!?」

「分からないか。モニターにある通りだ」

二人はその場で愕然となる。あの恐竜、メカザウルスの大軍が自分達の艦に辺り一面に囲んで一斉攻撃しているのを。今はまだ攻撃に対する衝撃こそはないが、凄く異様な光景だ。

591 :ゲッターロボ-A EoD- 第三話前編E:2014/06/23(月) 01:19:00.01 ID:kLUDuQ2v.net
「今はベルクラスもシールドを張っていて無傷だが、当然限りがあるからいつ破られてもおかしくない状況だ。この数ではさすがに対処しきれん」

「…………」

「これを打開できるのはあのゲッターロボだけだ。主砲発射まででも持たせればこちらの勝ちなんだが」

竜斗はその言葉に隠された意味に気づき、両拳を握りしめた。

「僕に……乗れというんですか……っ」

「あのゲッターロボを動かせるのは今は君だけだ。マリアにここを任せてもいいんだが私はあの時見た通り、ゲッターに耐えられない身体だ。
どっちにしろこのままではベルクラスは撃沈は必須だ。そうなれば私達はもちろん、君達、いや艦内の人間は全員死ぬ」

「……」

「考えてる暇はないぞ。生きるためにゲッターに乗り込むか、このままウジウジしながら全員海の藻葛になるか……さあどちらを選ぶんだ!?」

その選択を突きつけられた竜斗は歯ぎしりを立てた。

「……正直、僕はあなたと出会わなければよかった。こんなことになるなら……。
分かりました、乗ればいいんでしょう……乗れば……っ」

「リュウトっ!?」

早乙女はまた不敵な笑みを浮かべる。

「よくいってくれた。それでこそ男だ。マリア、今すぐ彼を格納庫へ。パイロットスーツに着替えさせて、ゲッターに!」

「……了解しました」

「マリア、私が竜斗を通信で色々サポートする。戻り次第、君はベルクラスを頼む」

592 :ゲッターロボ-A EoD- 第三話前編F:2014/06/23(月) 01:24:47.13 ID:kLUDuQ2v.net
マリアはすぐさま竜斗の元へ。

「……竜斗君、行くわよ」

「はい……っ」

しかしエミリアは今にも泣きそうな顔で竜斗をすがる。

「リュウト……どうして……何かあったらアタシ……っ」

「エミリア……大丈夫……俺、やってみるよ。このままだとみんな死ぬかもしれないし、これで助かるなら……気弱な俺でも役に立つなら……」

そう言い、彼はエミリアと別れてマリアと共に駆け出していった。

「エミリア、君はここにいて彼の無事を祈るか?」

「……サオトメさん、アタシはアナタほど憎く思った人はいません。オニみたいな人だ……っ」

涙を流し、顔を赤くしグシャグシャのエミリアに早乙女は……。

「その通り、私は『鬼』だ。恨むなら好きなだけ恨んでくれ、ただ――」

「……?」

「……世界を、人類を奴らから救う可能性を秘めた彼を生き残らせることはいくらでも知る男だ、私は。賭けてみないか?」

「…………」

そして竜斗とマリアは格納庫までの長い通路を駆けていく。

「……竜斗君、ごめんなさいね、こんな目に遭わせて」

「マリアさん……」

「本当は私達の手で対処しなければいけないのに、あなたみたいな一般人をこうやって巻き込むなんて……許してといってもできないと思う……」

「……もういいです。実は僕、乗り込むことになると、薄々感じてましたから。それに早乙女さんはどの道、無理やり僕を乗らそうとしたでしょう」

「竜斗君……」

「……こうなったらやりましょう。僕はもちろん、エミリアやここの人達を死なせたくないですからっ」

「……意外と強い子ね、見直したわ!」

その時、ちょうどそこで愛美とすれ違う二人。
必死に走っていく彼らに彼女は不思議そうな顔で見つめる。

「あいつ……どうしたのかしら?」

気になった愛美も後を追いかけていった――。

そして格納庫。マリアはすぐに竜斗をパイロットスーツとヘルメットを渡して着替えさせる。

593 :ゲッターロボ-A EoD- 第三話前編G:2014/06/23(月) 01:26:51.82 ID:kLUDuQ2v.net
まるでライダーススーツのような材質の白色と黒を基調とするピチッとしたパイロットスーツを着込んだ彼は意外と筋肉質な身体付きもあり、本当の軍属パイロットのようである。
そして、メガネを外し全面黒色の防護ヘルメットを被るとマリアのパネル操作で彼は再び『空戦型ゲッターロボ』のコックピットに乗り込んだ。

「竜斗君、あたしの言うとおりにレバー前のパネルを操作して。ゲッターロボを起動させるわ」

外からマリアの指示を受けて、彼は的確に各コンピューターとボタンを押していく。
その素早い手つきを見ると、彼は飲み込みが早く且つ、手先が器用である。
家で毎日の如くするパソコンのキー入力するような感覚で行っていた。

するとコックピット内がライトアップし起動、コックピットのハッチが自動的に閉まった――。

(ウソでしょ、あいつあれに乗って今から戦うっての!?なんで――)

その一部始終を陰から見ていた愛美は仰天していた――。

そして竜斗はコックピット内で、早乙女から通信越しで指示を受けていた。

“どうだ竜斗、初出陣する感想は……”

「……はっきりいっていい気分ではないです。しかし、やるしかないんでしょ?」

“私が今からお前が生き残るために色々とサポートする。そのくらいのことはしないとな。
操縦は前と同じだ、OSも君が扱いやすいように書き換えてある。
決して負けるなどと思うな、必ず勝つ気でいけ”

「とりあえずはそう思えるよう努力はします……」

“竜斗、今回はゲッターにいくつかの重兵器を追加しておいた。このように大量の敵を相手にするためのものだ、思う存分暴れてこい”


そして、ゲッターを載せたテーブルが動き出し、自動的に外部カタパルトハッチの方へ向く。

……右手にバズーカのような巨大な重兵器、左手には長方形の四角い筒、前面には9つの仕切りを持つ火器。
所謂『多弾頭ミサイルランチャー』と呼ばれる兵装である。
そして今回左右の腰にマウントする武器は、トマホークではなく漆黒のライフル兵器計二丁。

594 :ゲッターロボ-A EoD- 第三話前編H:2014/06/23(月) 01:29:12.47 ID:kLUDuQ2v.net
これでもかと言うくらいの射撃重視の重装備を施されたゲッターは初戦闘時より遥かに強そうだ。

【空戦型ゲッターロボ、各システム、OSチェック完了。ゲッター炉心、プラズマ反応炉オールグリーン。
カタパルト射出スタンバイ、ゲッターロボ発進スタンバイ――】

音声ガイダンスと同時に目の前のハッチが開門。
直線上の通路先には光が差し込み空と雲が少し見えた。竜斗は左右の操縦レバーを握りしめ、目を瞑り深く息を吸う。そして気持ちを落ち着かせて今から起こる正式の初戦にして激戦に備えて冷静になろうと自分に言い聞かせる。

“竜斗、準備はいいか?”

彼は静かにコクっと頷いた。

“では共に戦おう、健闘を祈るっ!”

――そして、


“ゲッターロボ――”

「――発進っ」

ついにカタパルトを射出されて凄まじい速度で通路を通っていくゲッターは、満を喫してついに空中へ飛び出していった――。


――これが僕の事実上の戦闘デビューだった。はっきり言ってこわい……気持ち悪く吐きそうになるも今はその緊張と、そして極度の興奮に身を任せたのであった――

595 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/23(月) 01:33:04.78 ID:kLUDuQ2v.net
以上です。
ちなみに今回のゲッターの各武装はこうなってます。

多弾頭ミサイルランチャー
プラズマエネルギー・バズーカ
プラズマエネルギー・ライフル改二丁
ゲッタービーム
近接近戦用ビーム・シリンダー(つまり、腕部短距離ゲッタービーム砲)

フルウェポン装備のゲッターロボを一度出してみたかったです。このゲッターは色々と武装を換装して戦うタイプです。

596 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/23(月) 01:35:43.68 ID:N2RCIA+E.net

ああ、フルウェポンはロボジャンルでは浪漫の一つだからな

597 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/23(月) 01:57:21.57 ID:l+DRJuaB.net
乙、全部のせって奴ですね、ポイポイ武装をパージ感覚で投げ捨ててくのはロマンです

598 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/23(月) 23:27:36.13 ID:TFWdUDGJ.net
ゲッターをどれくらいの強さに位置づけるか非常に難しい

599 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/23(月) 23:30:47.38 ID:/lbT+eq/.net
ゲッターロボが万能だしな
エヴァクロスだと強さがよく際立ってた(いい意味で)

600 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/23(月) 23:33:52.91 ID:TFWdUDGJ.net
しかも機体によって大きく違ってくるしな
そのせいで弱体化しすぎたかもしれん……

601 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/23(月) 23:47:34.17 ID:/lbT+eq/.net
SSでゲッタードラゴンを書きたい
ドラゴンの場合はパワーでごり押しな描写が似合いそうな気がする

602 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/23(月) 23:53:30.24 ID:TFWdUDGJ.net
最終兵器シャインスパークもあるしカッコイイよな

603 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/24(火) 00:01:26.11 ID:OrYDRWOv.net
SSだとあまり見ないし、いっちょやってみるかね

604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/24(火) 00:01:41.54 ID:0wR2G/rT.net
投下いきます

605 :ゲッター×シドニアの騎士:2014/06/24(火) 00:02:20.68 ID:0wR2G/rT.net
「俺が開発班主任の本郷一郎だ。あんたが凍りづけの男かい」

 顔に小じわを刻ませた、中肉中背の爆発したような髭を持つ男が竜馬に握手を求めてきた。

「氷りづけの男? なんだそりゃ」

 変な言葉にやや戸惑いつつも、握手に応じて手を握る。
技術者らしいゴツゴツした手をしていた。

 竜馬はシドニアから、ゲッターロボの技術開示及び起動実験に協力して欲しいとの要請に応え、ラボを訪れていた。
何日かぶりに竜馬はゲッターを見た。元はボロボロだったのだろう、補修に見慣れない素材が使われているのに目が行った。

「このメカと一緒に氷の塊の中に居たんだ、だからそう呼んでた」
「凍りづけか」
「ああ。よく生きてたもんだな。あんた不死身かい?」
「……」
「ま、これからよろしく頼むぞ。当分はここで一緒に働くことになるんだからな」

 竜馬の仕事は基本的にはゲッターロボの専属パイロットとして、起動実験等に協力することだった。
と言っても、半年は研究期間があったため殆どの技術は解析されていた。
その中で最も難航したのが、合体変形機構と装甲素材、そして心臓部であるゲッター炉心だった。
この三つはさわり程度しか解析出来ず、竜馬が来るまで一向に進まなかったのだ。

 竜馬は開発部に居たわけではないので100%の回答と説明を出来る事は出来なかったが、
それでもある程度までは解析は進んだ。

606 :ゲッター×シドニアの騎士:2014/06/24(火) 00:04:54.05 ID:0wR2G/rT.net
――


――――



 竜馬は今、シドニアの艦長・小林と向き合っていた。
会談場所としてはやや殺風景な部屋に、小林と竜馬の二人は居た。

「いつもの仮面姿じゃねぇんだな」
「一般船員に顔を晒したくは無いのでな。流竜馬、これは貴方に対しての礼儀として素顔を晒している」
「別にいいじゃねぇか、中々綺麗だぜ」
「ふっ……、別にそういう理由で隠しているわけでは無いんだが」
「それで一体何の話だ? ゲッターに関することならこの前承諾したばかりだろ」

 小林はグラスを手に取り、唇を湿らせる様に一口飲む。
一呼吸おいてから切り出した。

「今、我々が置かれている現状は理解していると思う。常にあるガウナの脅威。この前の作戦も大勢の死者が出た」
「ああ、聞いたぜ。殆どが未帰還らしいな」

 竜馬も遠慮なくグラスを傾ける。ジョッキが似合いそうだった。

「早急に機体の増産とパイロットの育成に取り掛かっているが、それで直ぐどうにかなるものでもない。
 そこで流竜馬、貴方に一つ申し出をしたい。シドニアの市民権と衣食住を確保する代わりに……」
「俺にガウナと戦えってことだろ? いいぜ。どうせ行く宛もないしな」
「すまない。だが感謝する」

 小林は屹立し、竜馬に向かって頭を下げる。

「大げさだぜ。こっちは命を救われてるんだ、恩返しと思っておきな」


――――


――

607 :ゲッター×シドニアの騎士:2014/06/24(火) 00:08:00.23 ID:0wR2G/rT.net
「結局、元の素材が手に入らないから合体変形機構は封印な上に、出力も大幅低下か。そう上手い話しは無いもんだな」

 解析主任本郷がボヤく。竜馬の協力を得て解析は進んだものの、合体変形機構と装甲素材と炉心の三つは、
どうにも手を付けられず、半ばブラックボックス化してしまっていた。
と言うのも、ゲッター炉心の出力が上がらず、ゲッター線のエネルギーを受けて増殖する装甲は補充できず、
その為補修にはシドニア製の素材を使ったために、繊細な機構である合体変形は行うことが出来なくなってしまったのだ。

 特に炉心の出力低下が深刻だった。ゲッター炉心は宇宙から降り注ぐゲッター線を貯めこみ、エネルギーに転換する装置だ。
宇宙に無限に存在するゲッター線、つまりはほぼ無限のエネルギーに等しかった。
 しかし、現状は違った。かつての平均値を大きく下回るゲッター線量で、どうにか動く程度しか蓄えられなかったのだ。

「今のところ、ゲッタービームは2発までが現界か。それも出力を大きく抑えてだが」
「それでも従来のへイグス粒子砲を上回ってます。問題はトマホークの方にあります」
「お、渡辺か。どういうことだ?」

 タレ目にメガネ、無精髭を生やした男、渡辺始は資料を手に問題点を告げる。

「ゲッターのメイン武装のトマホーク、これも装甲と同じようにゲッター線による増殖素材で作られています。
 つまりゲッター線量が低ければ、竜馬さんが言うようなトマホークを変形させての戦いや、
 トマホークそのものの切れ味や硬度にも影響してくるのです」
「これじゃあただのデカイ的じゃねぇか」
「しかし安心してください。現在急ピッチでゲッター用の携帯火器を製造中です。
 勿論ガウナ本体貫通弾を射出できる、大型の超高速弾体加速装置です」
「俺は精密射撃は得意じゃないんだがな」

 今度は竜馬がボヤく。ゲッターは合体変形を駆使した接近戦を得意としている。
携帯火器も長距離狙撃よりも、中距離、それも大雑把に弾をばらまくものが採用されてきた。
点での攻撃よりも、面や線の攻撃を主に行ってきたのだ。
それは、木っ端微塵に粉砕しなければ斃せない、インベーダーの特性に合わせて作られてきたからだった。

 だがガウナは違う。エナ(胞衣)を核から剥がせれば、一撃で斃すことが出来るのだ。
その上ガウナを斃せるカビは量産できているとはいえ、無尽蔵ではない。無為にばら撒くことは出来なかった。

608 :ゲッター×シドニアの騎士:2014/06/24(火) 00:09:43.14 ID:0wR2G/rT.net
「ガウナ討伐に協力するという話、ゲッターがこのままじゃあ果たせそうにねえな」
「結論を出すにはまだ早えぞ。取り敢えず今日はゲッターの起動、炉心が動くかどうかの実験を行う。
 それからのことはその後考えな」

 ゲッター起動実験。流竜馬がシドニアのパイロットスーツに身を包み、ゲッターに乗り込む。
最後に見たコクピットは、激戦の果てに大きく破損していた。優秀な整備員のおかげか、殆どを復元させていた。

 それに安心し、外からの指示で炉心に火を灯す。
ゲッター線は、ゲッターロボを血脈の様に全身をくまなく駆け巡る。問題は今のところ見当たらなかった。

(やはり出力が落ちてやがる……。通常時の三分の一か。思ってたよりは出てるが……)

 外では実験の成功に沸き立つ整備士たちが見えた。彼らの1年にも及ぶ戦いが今結ばれたのだ。

「流! 異常はないか?」

 本郷から通信が入る。さすがの本郷も興奮気味で顔が紅潮していた。

「ああ問題ないぜ。出力が低い意外は順調だ。よくここまで復元したもんだな。やるじゃねぇか」
「へっ! 俺たちゃプロだぜ」

 それ以上の褒め言葉は無いとばかりに胸を張っている。
他の整備士たちもその言葉に満足気にしていた。

 次に行ったのはゲッター線の現界上昇量計測。単純に現在出せるフルパワーを計測するのだ。
これも滞り無く終わったが、結局出せても通常時の半分に満たず、稼働時間も大幅に下がってしまった。

609 :ゲッター×シドニアの騎士:2014/06/24(火) 00:13:27.74 ID:0wR2G/rT.net
―翌日
 
 前回の起動実験に引き続き、今度は宙間起動実験を行なった。
60メートルになる巨人が暗闇の宇宙に体躯を広げる。

「どうだ竜馬?」
「問題ねえ。以前のように動くぜ」

 次々とテストメニューをこなしていく。武装テストも当初の想定通りの結果を出し、全てのテストは終了した。

「んー、出力低下しててもこの数値か……。衛人ほど繊細では無いけれど、全体的な数値で言えば大きく上回ってます。
 速度も現段階で3騎掌位に匹敵する数値を出せています。しかもこれ、大気圏戦闘も行えるのですよね?
 それを考えれば我々の想像を超えています」

 テスト結果を渡辺が提出する。
 衛人では行えない手足を使った格闘戦。これがガウナにどう役立つのかは現段階では不明だったが、
ゲッターエネルギーをまとった大質量攻撃と考えれば、エナを剥がすことが出来るかもしれない。
こういう点から、衛人とゲッターの運用方法の違いが割り出されていく

「ゲッタービームも弾数は少ないですが、仮に頭部ゲッタービーム、腹部ゲッタービームと呼びますが、
 頭部は現衛人のヘイグス粒子砲と同等。腹部ゲッタービームは現状制御ができず一発しか撃てませんが、
 衛人に換算して10機分の威力があります」
「……竜馬ぁ。おめえさん一体どんなバケモンと戦ってきたんだ?」

 実験結果にやや驚いた本郷が尋ねる。このサイズでこの出力を出せるのは脅威だった。
他にも未知の力が隠されていると、本郷は肌で感じていた。
 竜馬はヘッと笑って言った。

「ただの寄生虫だよ」

610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/24(火) 00:16:26.55 ID:0wR2G/rT.net
おわり。お目汚し失礼しました
毎回短くてすまん


あと今更だけどチェンゲとシドニアの騎士とのクロス
チェンゲは終了直後から、シドニアは現在放送中のアニメの戦いが終わった後の話から
明記してなかったけど、このおんぼろゲッターは真ゲッターロボのことです

独自解釈とかいろいろしてるけど、許してな

611 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/24(火) 00:21:17.22 ID:niePUDdT.net
乙、チェンゲ版真ゲッターは真ドラゴンが関わらない限りとにかく弱いからなあ…

612 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/24(火) 00:21:17.82 ID:OrYDRWOv.net


「ただの寄生虫だよ」

かっこよすぎだろ、オイ

613 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/24(火) 00:23:23.43 ID:OrYDRWOv.net
友達と話したが、チェンゲの真ゲッターって本当にいい子だよな
他の作品に見られる禍々しさがないというか
自分からは面倒事を持ってこないしね

614 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/24(火) 00:40:18.59 ID:0wR2G/rT.net
きっちり敵を滅ぼしつつ虚無の戦いに引き込むのは優等生だよな

615 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/24(火) 00:41:26.17 ID:OrYDRWOv.net
砕けていく真ゲッターかっこいいんだよなぁ
あのシーン、バトルウイングに骨組みがあるのが見えて驚いた記憶があるわ

616 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/24(火) 04:19:54.11 ID:ibGCcuko.net


そういやあシドニアのロボって和風な名前だったなあ
ゲッターの和風名というと斬が真っ先に頭に出てくるな

どうでもいいけどチェンゲの真ゲッターの正式名称って
真型ゲッターの後にシュナイダーV1 とかスタインバックD-2、リングストンJ-3とか付くらしく
バリバリ欧米風なんだよな。
早乙女博士は潜伏していたから外注でもしたのかな

617 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/24(火) 12:30:17.07 ID:+wrjsaRo.net
チェンゲの真は護衛用の機体である事を思うと、シドニア防衛に投入するのは理にかなってるような気がせんでもない

618 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/24(火) 14:56:36.50 ID:rQeCmuwj.net
ネオゲの真ゲッターの弱体化はなあ……

619 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/24(火) 15:03:29.49 ID:niePUDdT.net
ネオゲはドラゴンポジだから仕方ないと言えば仕方ないし神に進化してようやく號版と同じステージと考えれば……無茶だな、あのゴールそんなに強くないもん

620 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/24(火) 22:55:10.94 ID:OrYDRWOv.net
ゲッちゃんのキャラソン聴いたけど、ほむらに向けて歌ってるように聴こえてきた
まぁ、悪いやつに勝てなくて〜ところだけなんだがね

土下座百万回したら助けてやるとか、色々酷いけどいい曲だw

621 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/25(水) 14:49:24.78 ID:+j4HmVV7.net
続き、いきますよ〜

622 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/25(水) 14:49:39.14 ID:b3sWe4vc.net
待ってました!

623 :ゲッターロボ-A EoD- 第三話後編@:2014/06/25(水) 14:51:09.93 ID:+j4HmVV7.net
――空中では僕が今まで経験したことのない光景が繰り広げられていた。黒煙と硝煙が立ち込め、そしてここは、翼竜や怪鳥が埋め尽くす太古の時代かと錯覚する程の非現実的景色が僕の目に映っていた――

「〜〜〜〜〜っっっ!!」

竜斗の緊張は一気に高まった。何故なら数十、いや百を越える数のメカザウルスが、この自分を取り囲んでいたのだから――コックピット内には自分一人しかいない今、初戦闘時よりも遥かに恐怖感に煽られていた。

「うわああああっ、来るなァァ!!」

竜斗は次々に襲いかかってくるメカザウルス共を前に、錯乱してレバーをガチャガチャ乱暴に動かしまくっていた。
そのせいでゲッターは戦場の中で不自然な動きをして目立っていた。

「落ち着け、気をしっかり持て!」

「リュウトっ!!」
このままではゲッターに展開されているシールドが破られて危険な状態だ。

「ここで一皮向けないとこれから先、奴らに立ち向かえない。それどころかここで死ぬんだぞ、竜斗!」

しかし通信から聞こえるのは竜斗は完全に錯乱した声だ。それを聞いたエミリアは絶望した。
ちょうどマリアもここに戻り、駆けつけるとその事態に唖然となる。

「司令、やはり彼にはまだ早すぎたんです!
通常は操縦、戦闘訓練を繰り返してから乗らせるべきなのに、ましてや民間人の竜斗君をいきなり実戦投入だなんて無謀にほどがありますよ!」

「訓練は戦闘方法を覚えるだけで、実戦になると結局頼りになるのは経験と己の精神力だ。なら今の内に実戦を組ませて自分の感覚を研ぎ澄した方がいい、フフ」

笑っている。流石のマリアも彼に対してドン引きしたのだった。

「それにどの道、この試練を乗り越えられないなら、これから先は生き残れん。死なせてやるのが幸せって選択もある――」

そんな非情なことを言ってのける男、早乙女であった……。

一方、竜斗は度重なる敵の猛攻を翻弄されていた。シールドの消耗も激しく今のベルクラスと同様、いつ破られてもおかしくない状況だった――。

624 :ゲッターロボ-A EoD- 第三話後編A:2014/06/25(水) 14:53:08.90 ID:+j4HmVV7.net
「や、やっぱり……俺じゃあ……っわっ!」

恐竜に体当たりをかまされて、ついにシールドが破られたゲッター。衝撃を受けて落下を始めた。

「うっわああああっっ!!」

力をなくし落ちていくゲッターと竜斗。真っ青な表情で遥か下の海面に機体ごと叩きつけられるのを待っていた――。


(このまま誰も守れないまましぬの……か、俺は……っ)

自分の無力を悔やみ、エミリアや艦内の全員に自ら懺悔する彼は死を覚悟した――これが現実なんだ、エミリアやマリアに『役に立つ』などと言ったが、結局自分は決して誰も救えない、涙がこみ上げた――。


《死なないでリュウトーーーーっっ!!》


「え、エミリア……っ」

通信から彼女の悲痛の叫びが。それにより、とっさに彼は我に返った。

“竜斗、聞こえるか!決して諦めるな、必ず生きて帰ってこい!!これは私やマリア、エミリア、いや艦全員の願いだっ!!”

「早乙女……さんっ」

彼らの励ましに竜斗の表情は突如、先ほどまでの弱気な色は消えた。
再び目を瞑り、大きく息を吸い込み、吐く。
目を開けた時、竜斗の顔はまさに『戦士』の表情だ。

体当たりを食らった際、手放して共に落下していたバズーカを腕を伸ばして拾い上げ、海面に衝突する寸前に両レバーを引き込み、衝突ギリギリの地点で体勢を元に戻した――。

「そうだ……俺がやらないとみんなが死ぬ。俺がやらないと――」

625 :ゲッターロボ-A EoD- 第三話後編B:2014/06/25(水) 14:57:46.86 ID:+j4HmVV7.net
足下のペダルを力強く踏み込み、ゲッターウイングを再展開し、一気に急上昇していくゲッター。戦闘域へものの数秒で到着した。

「リュウト!」

艦橋で、ゲッター復帰にエミリア達は歓喜した。

“……すいません、ビビってしまって。だけどもう大丈夫です”

落ち着いた物腰の声を発する彼に、早乙女はすぐさま冷静に通信を始める。

「よし竜斗、無事で何よりと言いたいがそれは戦闘が終わってからだ。直ちに敵メカザウルスの殲滅を開始しろ」

“はい!”

「はいじゃない、了解だ」

“……了解”

そしてゲッターはついに行動を開始する。

“中央モニター左側に表示されている3Dレーダーを有効に使え。
中心の点がゲッター、周りの赤い点が全て敵だ。初めは使いにくいかもしれないが、呑み込みの早い君ならすぐ理解できるはずだ、レーダーの有効範囲は半径4キロメートル”

竜斗は言われた通りレーダーを横目で見る。すると球体の形をした映像には中心に取り巻く赤点が無数にあり、それが蟻のように蠢いていた。敵数は相当いる、数十、いや百以上か。

「こんな数を相手にしろなんて……けどやらなきゃいけないんだ」

竜斗は、自分の信じるままに左右の操縦レバーとペダルを巧みに動かし、敵の密集地帯へ向かっていく。

飛行メカザウルスと戦闘機が無数に飛び交うこの空宙域、ゲッターは右手の多弾頭ミサイルランチャーを向ける。

「……ターゲット・ロックっ」

照準をモニター中央の複数の翼竜型メカザウルスに合わせて、ヘルメット越しで見据える――。
前面の九つの仕切りが一斉に開門、中から丸い弾頭が姿を現し爆音、灰色の煙と共に一斉に飛び出した。

全弾、勢いよくメカザウルスへ飛んでいき、次々と命中、木っ端微塵と化した。
敵が上昇し回避しようとも弾頭がなんと追尾を開始。結局、逃げ切れず命中して縛散した。

ランチャー器の空の後部を外し、背中腰に装備された予備弾頭を取り出してすぐに再装填。
再び、前方斜め上に蠢くメカザウルス、戦闘機へ向けて――再発射。

626 :ゲッターロボ-A EoD- 第三話後編C:2014/06/25(水) 15:00:09.56 ID:+j4HmVV7.net
計九発のミサイル弾頭が一体も逃がすことなく全弾命中した、このミサイルはどうやらベルクラスに搭載された対地ミサイルと同等の威力を持つようで、爆発は小規模だが一撃でメカザウルスは粉々と化した。

そして空になったミサイルランチャーを手離し、今度は左のバズーカを構える。
ハンドタイプであるバズーカの砲身内で蒼白色の光、プラズマエネルギーが一気に収束。トリガーを引いた時、一気に外へ解き放った。
巨大な光弾がその射線にいたメカザウルスに瞬く間に直撃、貫通。胴体に大穴を開けて爆発。
だがそれだけではとどまらずに被る位置にいたメカザウルスにも、光弾は次々に命中しその胴体を突き抜けていく――。
これに対し、敵機は四方からマグマやミサイルなどで反撃を加えるも、すぐにゲッターは急旋回し、回避。

そのままバズーカを再び構えてエネルギーチャージ、そして発射――一、二、三、いや十機以上撃破していく。

その時、メカザウルスの放ったマグマ砲がバズーカに直撃、砲身が溶けて使い物にならなくなるも、それを捨てて、今度は両腰にマウントされた二丁のライフルを取り出した。

「うあああああーーっ」

竜斗の叫びと同時に二丁のライフルが火を吹く。
早乙女によって改良されたこの『プラズマ・エネルギーライフル改』の威力はメカザウルスにまともにダメージが通るようになっており、戦闘機相手には一撃必殺の威力である。

そして彼には射撃の才能があるのか高速で動く戦闘機相手にも、的確に次々に撃ち落としていく。

「リュウト……すごいじゃない……っ」

「私の勘は当たってたな。彼に秘められた、このゲッターロボを操るという素質を、そしてゲッターに乗る『運命(さだめ)を持つことをな」

早乙女達は彼の奮闘ぶりを息をのみながら見つめていた。

「プラズマエネルギーチャージ率91パーセント。主砲発射可能まであと1分です、しかしシールドのエネルギー残量15。このままではシールドが破られます司令!」

マリアの報告を受け、早乙女はすぐに彼へ通信する。

「竜斗、一分間ベルクラスの援護に回れ。これ以上敵に攻撃を許すな」

627 :ゲッターロボ-A EoD- 第三話後編D:2014/06/25(水) 15:03:21.03 ID:+j4HmVV7.net
“……了解、やってみます!”

ゲッターはベルクラスの頭上に移動、すぐに両手のライフルを構えた。

“ライフルを単発から連射撃モードに変えろ。威力が弱まるがあの戦闘機相手ならそれで十分だ、手数を増やせ”

両ライフルの左側面につけられた「ツマミ」を真下に捻り、再び構える。飛び交う多数の戦闘機に向けるとプラズマの光弾が前より縮小するが変わりに大量に、そして連続で発射された。

振り回すようにあたり一面に光弾をばらまくゲッター。周辺の敵が面白いくらいに撃ち落とされて、敵の数が激減。
すると後方で待機していた空母が突如前進を開始。ベルクラスへ向かっていく。

「司令、敵空母がこちらへ向かってきます。これはまさか……」

「特攻か。主砲はまだか?」

「もう少しですが、これでは間に合いません」

「……では」

突然、戦闘中の竜斗に早乙女から通信が。

“竜斗。敵空母がこちらに特攻を仕掛けようとしている”

「と、特攻ですか?なんでそんなこと……」

“分からんがこのままではベルクラスとの衝突は避けられん。そこでだ竜斗。空戦型ゲッターロボの現最大兵器、『ゲッタービーム』を使え”

「ゲッタービーム……ですか」

「最大出力で発射すれば足止めできるやもしれん、わかったか」

“了解!”

ゲッターはすぐさま向かってくる空母の真正面に飛び出る。ベルクラスより小さいが、それでもこのゲッターとでは小虫と象くらいの差があるこのサイズの代物を果たして止められるのかと一瞬考えるも、今は悩むことはしなかった。
ゲッターの腹部のしきりが開きレンズが出現し、そこにエメラルドグリーンの光、ゲッターエネルギーが急収束。

「頼むからこれで、終わってくれよ……っ」

竜斗はそう願った時、ゲッターエネルギーがチャージされた。

「いけえーーっっ!!」

そして放たれた高密度で赤色の極太光線。周りの空間を歪めながら突き抜けてついに空母の真正面に直撃した。
金属と有機物の混ざった装甲を溶かし大穴を開けて、ついに貫通して遥か先の空へ伸びていった。

628 :ゲッターロボ-A EoD- 第三話後編E:2014/06/25(水) 15:04:35.27 ID:+j4HmVV7.net
光線が切れた時、空母の動きが停止。それどころか辺りに小規模の爆発が起こっている。

“竜斗、ベルクラスはこれより主砲を発射する。直ちにそこから離れろ!”

ゲッターはすぐにベルクラスの後部へ移動。ベルクラスの艦首にスタンバイされた巨大砲身内には眩いほどの蒼白光が。

「プラズマエネルギーチャージ完了。主砲発射用意。目標、前方の敵空母一隻―」

「主砲、撃てっ!」

早乙女の発令を共に、その砲身からゲッタービームをも遥かに超える巨大で高密度の蒼白光線が前方に放たれた。
敵空母はまるで泥が流水に飲み込まれるが如く、すりつぶされ粉々と化していった――。

「敵母艦消滅確認。敵機は残り九機」

「竜斗、残りの奴らを仕留めろ。母艦を失ったこいつらにもはや抵抗力はない」

竜斗は言われるままに、わずかに残った戦闘機を一機ずつ確実に撃ち落としていった――。

「――敵小隊壊滅しました」

「うむ。直ちにゲッターを帰艦させろ。マリアとエミリアは格納庫へ行き、竜斗を出迎えてやれ。私が帰艦の仕方を指示する」

「了解。エミリアちゃん、行くわよ」

「は、はいっ!」

二人が出て行った後、早乙女はモニターに映るゲッターを無表情で眺めていた。

「さてと……残りの二機は誰を乗せようか」

――そう呟いた。

そしてマリア達は格納庫へ行き、ちょうど格納されたゲッターのコックピット前に移動する。

コックピットが開くと竜斗は立ち上がり、出ようとするがフラフラと千鳥足になり、前に倒れそうになった。

「リュウトっ!」

エミリアは急いで彼を抱き支えた。マリアはすぐにヘルメットを外すと顔中は汗まみれでぐったりしている。意識がなく気を失っていた。

「緊張が切れたのね、竜斗君を医務室へ連れて行くわ、あなたも付き添って」

「はいっ!」

艦内放送で救援を呼び、竜斗を担架に乗せて運んでいった。

「…………」

その様子を陰から見ていた愛美は腕組みをしながら、不機嫌そうな表情をしていたのであった――。

629 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/25(水) 15:07:50.01 ID:+j4HmVV7.net
以上です。

リュウト君はゲッター1パイロットでは最弱レベルですが射撃性特化にしていきたいと思います。
あとあまりゲッター線要素はなく、あくまでロボットとしてのゲッター、そして彼らの日常描写を重点に置いて書いていきたいと思います。
またお楽しみに。

630 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/25(水) 15:15:03.48 ID:b3sWe4vc.net
乙、射撃ゲッターか…

631 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/25(水) 17:47:32.67 ID:x+NiNy2o.net

今日はダイノゲッターも更新していたな

632 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/25(水) 22:49:41.74 ID:VO3ZVWPL.net

日常描写とか面白そうだな

633 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/26(木) 04:59:33.76 ID:hJ4PPc/U.net
乙。なんか某ストライクガンダムみたいなゲッターだなw

634 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 20:33:10.00 ID:DPmr4k+k.net
飛焔のデンドロゲッターもよかったなぁ
ああいうフルアーマーって憧れるわ
フルアーマーゲッタードラゴンとかも見てみたいな
大柄な体型してるからZZみたいに重武装が似合いそう

635 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 20:34:18.78 ID:SmjTYcoB.net
そういやあ、シドニア二期やるのか
まあ、多分最初から決まっていたことなんだろうけど

636 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 20:45:07.06 ID:DPmr4k+k.net
タイムリーだな
ロボットガールズも二期やらないかな
真ゲッちゃんとかカイザー姉貴とか見てみたいわ

637 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 21:09:31.70 ID:cbGMaciB.net
フルアーマーゲッター真ドラゴンがあったら
大きさ的にも色んなモノが積めて楽し…面白そう

638 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 21:34:19.39 ID:DPmr4k+k.net
大決戦の真ゲッタードラゴンはグレートカイザーのギガントミサイルに
巨大なミサイルを搭載してたな

今更だけど、グレートカイザーのミサイル発射シーンは真ゲッターの核ミサイル吸収シーンのオマージュかな?
構図どころか手の角度までそっくりなんだが

639 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 21:36:51.17 ID:h01QcU+w.net
シドニア二期おめでとう。でも知ってた
これからネタバレ増えるけど、その場合諦めて漫画読んでくれよな

シドニアゲッター投下行きます

640 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 21:39:12.45 ID:h01QcU+w.net
第一話 『三つの力』


「へえ、植民船がガウナに乗っ取られてこっちに向かってきてるって?」

 竜馬が渡辺に聞き返す。
 シドニアはガウナ接近の報に戦闘態勢を整えている最中だった。敵は以前恒星レム系に植民へ向かった非武装主義の船だったものだ。
今はガウナに取り込まれ、シドニアに向かってきている。

「ええそうです。あれは非武装主義者が乗っていた船なんですが、彼らの主張はカビを所持しているからガウナは襲ってくる、
 そして攻撃するから標的にされる、というものでした。結局この有り様ですけどね」
「いつの世の中にも頭が花畑みてーなのはいるんだな」
「竜馬さんの時にも居たんですか?」

 渡辺が驚く。竜馬のような力強い態度が、彼らの周りの人間もきっとこの様な強い人達なのだろうと勝手に思っていたからだった。

「まあすぐにそんな世迷い事言えるような人間は消えちまったが」

 凄みのある含み笑いを見せる。
渡辺はその背筋が冷える笑みを見て、恐怖の想像をふくらませていった。

「流。こっちはゲッターの準備が出来たぜ。武装の換装も完了している。いつでも出撃できるぜ!」

 ゲッターも今作戦に参加することが決定していた。
ゲッター専用の弾体加速装置も搭載され、あとは出撃を待つだけだった。

「こちらで常に竜馬さんとゲッターロボの状態をモニタしています。何か異常があればこちらから直ぐにお伝えしますね」

 外生研の佐藤マコトもラボへ出張してきていた。
竜馬の体調管理は彼女の役目で、出撃の際の彼の状態を常に見張る事になっていた。
 佐藤の隣には渡辺も鎮座し、こちらはゲッターロボの状態を監視している。

641 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 21:39:43.85 ID:SmjTYcoB.net
しえん

642 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 21:43:47.52 ID:h01QcU+w.net
 竜馬達が待機していると、一人の女性がラボへ訪れた。
スラっとしているが、がっしりとした骨格のためか力強さも感じる、そんな女性だった。

「ゲッター班の皆さんはじめまして。本日付で配属されました、ゲッター専属オペレーター、勅使河原恵と申します。よろしくお願いします」

 よく通る声でそう挨拶した。突然の来訪者にみな目が点になっていたが、主任の本郷だけは、

「ああ聞いているよ。よく来た、歓迎するよ。これからよろしく」

 話が通っていたのかやんわりと握手をする。
この解析班、改めゲッター班。ほとんど男しか居ないのだ。その為佐藤マコトの来訪に既にお祭り騒ぎをした後だった。
それに加えて今度も女性が来訪したとあっては、殆どが独身男性の巣窟に置いて、男たちの眼の色が変わるのはある種当然のことだと言えた。

 本郷がいち早く握手に応じたことで、全員の恨みがましい視線が一点に集中していく。

(さっきから態度が柔らかいのはそういうことか……。俺達にも黙ってやがって…!)

 とは誰の思いか。恐らく殆どの者達が思ったことだろう。
そんな視線を一蹴して軽い説明を本郷は勅使河原に続けていく。整備班のあまりの熱量に、勅使河原は苦笑いを浮かべて説明を聞いていた。
何にせよ熱烈な歓迎と言える。

「貴方が流竜馬さん? これからよろしくお願いしますね」
「おう」

 竜馬は短く答え、挨拶そこそこにコクピットに向かった。

「あれ? 竜馬さんどうしたんだろう。珍しいな」
「大方あまりにべっぴんさんで気後れしちまったんだろうさ」
「ハハハ、まさか。あの竜馬さんが?」
「そりゃそうだな!」

 竜馬の初めて見る冷たい態度に訝しむ二人。竜馬は粗野で言葉遣いも荒いが、人付き合い自体は悪いわけではなかった。
スタッフの中で噂になっているが、艦長にも態度を変えずに接したとも言われており、この様な態度を取る人ではなかった。

 コクピットに一人乗り込んだ竜馬は何を思う。
 かつて懇意にしていた一人の女性が脳裏によぎった。
姿形も似ていないのに、何故か頭をハンマーで殴られたかのような衝撃が彼にはあった。
竜馬にとってのトラウマ。それが竜馬を動揺させた原因だった。

643 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 21:47:27.40 ID:h01QcU+w.net
 勅使河原が着任してから戦況に動きがあった。
植民船ガウナに攻撃をするも、エナ(胞衣)の内側に何層もの殻状に変化したエナが重なっていたのだ。
その上エース機の調子が芳しくなく、決め手に欠ける状況だった。

「作戦司令部より入電! ゲッターロボによる支援要請! ガウナ表層殻の破壊!」

 ざわっと何かが駆け巡る。整備班スタッフの顔には緊張がありありと浮かんでいた。それは普段は剛毅な本郷も同じだった。
 しかし一人だけ。一人だけ、ゲッターと共にある者だけが違った。懐かしい空気を肌身で感じ、打倒す敵がいることに喜びを感じていた。
それは、彼がいるべき場所、戦場の空気だった。

「ゲッターロボ、発進シーケンス入ります!」

 ゲッターが発進態勢に移る。
カウントが始まった

「5……4……3……2……1…………0!」

 竜馬が叫ぶ。

「ゲッターロボ、発進ッ!」

 ゲッターロボは真紅の弾丸となって、戦場へ向かう。

644 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 21:49:43.49 ID:h01QcU+w.net
 
―シドニア作戦司令本部


「シドニアから不明機一機、発進します!」

 本部のオペレーターが注げる。
突然の事態に浮き足立っていた。

「なんですって!?」

 作戦司令補の緑川ユハタが艦長を見やる。
常に被っている仮面が表情を読み取ることを拒否している。

「じ、情報来ました! 東亜重工製、戦局決戦実験兵器・ゲッターロボです!
 マーカーも更新されました!」
「ゲッターロボの機密を開示する。作戦を全機に伝達せよ」

 ユハタの情報端末にデータが送信されていく。
そのまま艦長が作戦を告げる。

「ゲッターロボの高出力エネルギー砲の接射でもってガウナの殻を剥がす。
 各機ゲッターを援護し、殻が剥がれ次第核を攻撃せよ」

 復唱し、作戦を伝達していく。
同時にゲッターロボの測定スペックも転送する。

(こんな時に不確実性を生じる兵器で重要な作戦を任せるなんて……。
 だけど谷風さんの様子がおかしいし、彼一人に頼る作戦よりは……)

645 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 21:51:59.87 ID:h01QcU+w.net
「新型兵器、だって?」

 転送されてきた情報を見ながら谷風長道が呟いた。新手のマーカーが一直線にガウナに向かって来るのが分かった。
 新型兵器はそのままのスピードでガウナへぶち当たる。

「なっ!?」

 あまりの常識はずれの行動に、司令部すらもあっけにとられる。
今の衝突の衝撃で40%もの殻が消し飛んだ。

「硬ぇ。だがな……ッ!」

 竜馬はセンサーで探知したガウナ本体にゲッターを向ける
ゲッターはそのまま頭部ゲッタービームを照射し、更に殻を破壊する。
ガウナの触手がゲッターに集中して飛来する。それをすかさず周囲の衛人が援護していく。

「ガウナ本体表層殻80%破壊。いえ、船型ガウナ本体露出まで後一枚です!」

 ゲッター出撃から僅か数分の出来事だった。この電撃作戦が成功するあと一歩までいった時、変化は起こった。
船型ガウナはエナを再形成すると共に、エナの構成を変形させ本体を覆い隠してしまったのだ。

「ちっ、一体なんだってんだ!」

 嫌な予感が走り、竜馬は一旦距離を取ろうとゲッターを後退させようとした。その瞬間……

「船型ガウナに大量のヘイグス粒子反応!」
「!! 各機回避行動急げっ!」

 変形したガウナは広範囲にヘイグス粒子を放出し、これを回避できなかった機体が撃墜されていく。
ゲッターロボはいち早く回避行動をとっていたが、触手の妨害に会い直撃を受けてしまった。

「うおおおお!!」

 幸い装甲の厚いゲッターは撃墜はされなかったが、一時的に行動不能に陥っていた。

646 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 21:56:41.47 ID:h01QcU+w.net
――ウウウウウウウウウ!
 突如警報が鳴り響く。

「こ、これは……」

―ガウナ出現
―警戒レベル7

「ガウナ出現!? 警戒レベル7!?」
「ガウナがシドニアの真横に!?」

 突然現れた2体目の来訪者、ガウナ。なんということか、気付かずにシドニアへの接近を許してしまっていたのだ。
 しかし、ガウナは一直線に戦闘領域へ飛ぶ。オペレーターが情報を伝えるが、それは奇怪なものに写っただろう。

「新たに出現したガウナ、ものすごい速度で戦闘エリアへ移動しています!
 先ほどのゲッターロボよりも上です!」
「二体目のガウナの目標、谷風と煉の方向です!」

 どうしようもないほどの速度で接近するガウナ。
ゲッター同様一直線に目標へ向かう。まるで引き寄せられるかのように。

「谷風、煉! そこから逃げてっ! ガウナがもう一体向かっているわ!」

 ユハタが叫ぶが回避行動を取ろうにも、先ほどの攻撃で衛人が少なくなった為に集中攻撃を浴びており、直ぐには行動に移せなかった。
 突然の出来事に焦ったのか、触手の先についた敵へイグス粒子砲が二機を捕らえる。
砲門がカッと燃えヘイグス粒子が開放された。

 その瞬間
 新手のガウナがまるで二機を庇うように触手ごと本体の一部を撃ちぬいた。

「新たに出現したガウナから、船型ガウナに何かが射出されました!」
「船型ガウナ、エナ損失20%!? ガウナがガウナを攻撃したってことなの?」

 わずかに動揺している隙に、新型ガウナが新たに行動する。
船型ガウナに接敵し、本体方向めがけて攻撃を開始する。
 新型ガウナは腕を振り上げ、爪を立て、まるで掘削するかのようにエナを破壊していく。

647 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 21:59:25.82 ID:h01QcU+w.net
 全員がその光景を見守る中一人の衛人操縦士、弦打がここぞとばかりに打って出た。

「同士討ちしている今がチャンスだ!」

 新型ガウナの行動を同士討ちと捉え、新たな脅威になる前に弾体加速装置を新型に向ける。

「待ってください!」

 違和感を覚えていた谷風が咄嗟に止めるも、ガウナ本体貫通弾は射出されガウナを貫く。
その一瞬の隙を突かれ、新型ガウナは触手に囚われて締めあげられる。これで身動きは出来なくなってしまった。
 新型ガウナに触手とヘイグス粒子が放たれる。


『お父様。ごめんなさい』


 誰かが発した声が聞こえた。
決着がついたかと思われた。しかし……

「おおおおおおおおおおおッ!!」

 新型ガウナの前に、二つの影があった。
一つは触手を阻み、一つはヘイグス粒子をその身で盾にして防いだ。
それは一九式衛人谷風機とゲッターロボだった。

「このガウナは敵じゃないです!」

 根拠はなく、ただ谷風の直感が敵ではないと囁いたのだ。谷風はそれに従いガウナを守った。
 竜馬も同じだった。勘によるものも大きかったが、それ以上にガウナに先入観がないうえに、シドニアを護るように行動したことから出た判断だった。

648 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 22:10:39.17 ID:h01QcU+w.net
「君、紅天蛾―ベニスズメ―ではないようだけど、一体何者なんだ?」
『私は……!! 危ないです!』

 谷風機の背後から触手が伸びてきていた。それを手刀で破壊して谷風を護る。

「目の前に敵がいるんだぞ! モタモタしてんじゃねぇ!!」

 竜馬が叫び、喝を入れる。
彼らにしてみればこの奇妙なガウナと同じ謎の多い相手だったが、その一言で正気に返る。

(とは言ったが既に活動限界に来てやがる……。機体も修理したばっかだってのにもうガタだ……。
 その上今の一瞬でエナとかいうのがもう治ってやがる……。しかたねぇ、一か八かってやつよ!)

「そこの赤いのとちっこいの! 俺が突破口を開く。後に続いて俺の影からお前らが本体を撃て!」
「え? わ、分かりました!」

 谷風は戸惑いながらも竜馬の提案に承諾する。
新型ガウナはそれに返答こそしなかったが、竜馬の後に続く。

「行くぞッ!」


―ゲッタァァァァアアア……

           ……ビィィィィィイイイイムッ!!――


 ゲッターロボの至近距離からの腹部ゲッタービームが、ガウナの残ったエナを瞬時にして全て破壊する。
だがゲッタービームの直撃を受けても、本体である核は傷ひとつつかない。
最後の足掻きか、ガウナからの火線がゲッターに集中する。
それを新型ガウナが前に躍り出て、防御幕で完全に防ぐ。そして谷風機が一瞬のタイミングで本体を貫いた。

「泡状分解確認! 船型ガウナ、消滅しました!」

 ガウナは泡と消え、この慌ただしい戦いもようやく幕が閉じることとなった。

649 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 22:15:26.54 ID:h01QcU+w.net
 戦闘は終局したが、この不思議なガウナの対処がまだだった。
司令部も戸惑っていたが、そこへ衛人たちからこの新手のガウナの対処の指示を問われた。
逡巡するユハタだったが、艦長が答える。

「それはガウナではない。シドニアの新兵器の一つだ。岐神、説明しろ」
『了解です、総司令』

 艦長に問われて答えた声は若く、それは岐神海苔夫のものだった。
岐神海苔夫は岐神家、岐神開発の御曹司で、元衛人操縦士。その海苔夫が声の主だった。

『今、敵を撃破してみせたこの兵器はガウナではありません。『融合個体』です。人間と変わらぬ意識を持つ生命体です』
『はじめましてみなさん。私の名前は白羽衣つむぎです。どうぞよろしくお願いいたします』

 新型ガウナ―白羽衣つむぎ―はそう言って、その場でペコリと頭を下げてみせた。


 その様子を見て竜馬はある一人のことを思い出していた。ゲッター線の中で生まれた人造人間の事を。

(まったく。何処の世界にも色物ってやつはいるもんだよな)

 僅かな不安と感傷に浸っている時に、ラボから通信が入った。

「竜馬さん、作戦は終了しました。帰還してください。
 また、日を跨いだものになりますが、あの『融合個体』と呼ばれるものと一緒に、
 ゲッターの新型兵器としての説明会がありますので、覚えていてくださいね」
「なに!? 聞いてねえぞ、俺は!」
「これは前々から決まってたことだ。ま、他にも秘密兵器があるとは思って無かったがな」
「おやっさん! 知ってて黙ってたなぁっ!」
「短い付き合いだが、お前さんがそういう場が苦手だろうっていうのは容易に想像つくわ。
 もっとギリギリまで黙ってたかったが、しょうがあるまい。諦めてくんな」
「この……」

 一杯してやられたことに歯噛みする。寝耳に水だった竜馬は慌てて拒否するもあえなく却下された。
竜馬は諦めてシドニアに帰還する。

(ちっ。しかしこうも弱体化しているとはな……。あの程度の攻撃で機能不全に陥るとは……)

 ゲッター、初陣も早々、問題点が浮き彫りになってしまった一戦だった。
 

650 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 22:19:26.63 ID:h01QcU+w.net
投下終了

651 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 22:21:20.73 ID:SmjTYcoB.net

一期最終回の後にってのはタイムリー

652 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/27(金) 22:56:41.99 ID:DPmr4k+k.net

苦い勝利もいいゾ〜、コレ

653 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/28(土) 00:44:00.85 ID:QbAj0XjO.net
J「おい聞いたかK、ジャパンで新しいエネルギーとそれを使った宇宙開発ロボットが作られたんだとよ」

K「なあに、ロボットと言ってもHAYABUSAの親戚程度だろう」

ごめんなさいやっぱりなんでもないです

654 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/28(土) 06:20:47.15 ID:7NSfyXIi.net
さあておいらも続けて貼りますよ

655 :ゲッターロボ-A EoD- 第四話前編@:2014/06/28(土) 06:22:06.07 ID:7NSfyXIi.net
―気づいた時、蛍光灯の光が差し込んだ、目が悪い自分でもそれは分かる。そして薬品独特のツーンとした匂いもあり、学校内にも同様の場所があったのを覚えている、ここは保健室か――

「あ、リュウト起きた?」

「…………」

目覚めた彼の瞳は虚ろである。

「あれ……っ」

「ここは艦内の医務室。戦った後ね、ゲッターのコックピットから出たとたんに気を失ったからここに運ばれたの」

「……ゲッター……?」

その言葉が耳に入った瞬間、彼は突然スイッチが入ったかのようにとっさに起きた。

「あっ、俺生きてる!?」

「ちゃんと手足ついて生きてるから安心して」

彼は思い出そうとするも分からない。早乙女の指示ばかり聞いていたことしか思い浮かばない。

「リュウトスゴかったよ。あんな大量のメカザウルスを撃ち落とすなんて、サオトメさんの言うとおりゲッターのパイロットに向いてるね」

「…………」

「あ、ごめんねリュウト。死にそうな思いしたのにそんな軽はずみなこと言って……」

「いいよ。早乙女さんとマリアさんは?」

「今司令室にいる。どうする、行く?」

「……うん。とりあえず――」

彼はベッドから下りよう立ち上がるが、エミリアがおもむろにあるものを差し出した。

「とりあえずこれはいて……っ」

それは下着、つまりパンツである。彼はまさかと思い、おそるおそる自分の下半身を見た。数秒後固まったが、

《ウギャアアアアアアアアっっ!!》

当然の如く、絶叫したのであった。そう、彼は下半身丸出しであった――。

「だってオシッコ漏らしててびしょびしょだったんだもん――しょうがないよ、あんな目に遭ったんだから。
けどアタシじゃなくてマリアさんが処理してくれたの……っ」

「ーーーーーーっっ!」

彼にとってまさに一生の恥を負った気分になった。

――そして着替えた竜斗とエミリアはすぐに司令室に向かうと彼女の言った通り早乙女とマリアの二人がいた。

656 :ゲッターロボ-A EoD- 第四話前編A:2014/06/28(土) 06:23:48.03 ID:7NSfyXIi.net
何かを話していたみたいだが、すぐに気づいて振り返る。

「竜斗、おはよう」

「…………」

竜斗はマリアが視界に入るたびに顔を真っ赤にして、目を合わせないようにしている。一方彼女も彼の仕草の理由に気づいたのか苦笑い。だが、

「竜斗聞いたぞ、お前ションベン漏らしてたんだってな。それでマリアに介抱されたと、ハハハ」

「司令っ!!」

全く空気を読まずにその場で笑う早乙女に睨みつける竜斗、そしてエミリア。

「まあくだらん話はやめてとりあえずご生還おめでとう。どうだ、生き残れた感想は?」

「……実感がありません。あの時は必死でしたから――」

そうだろうなと全員が思う。

「竜斗はゲッターパイロットとしての才能は素晴らしい。あの時の君は戦神のようだったよ」

おだてる早乙女に対し、竜斗は反応にこまる複雑な表情をしていた。

「だが機体の性能と武器に頼っていた結果がほとんどだ。
パイロット訓練はおろか戦術の基本すら学んでもない民間人の君にしてはよくやったよ」

「…………」

「だがな君がパイロットとしての色々な訓練をちゃんと受ければ、ゲッターロボのポテンシャルを十二分に発揮できると思うんだがなあ」

思わせぶりな言葉で誘う彼に竜斗は……。

「……どうせ断ろうとしてもあなたは僕を強引に乗せるんでしょ?魂胆が見え見えです」

657 :ゲッターロボ-A EoD- 第四話前編B:2014/06/28(土) 06:29:09.42 ID:7NSfyXIi.net
「お、分かっていたか。察しが早いな」

「……分かりました。ただし条件があります。
僕はパイロットになったとしても軍人には、そして関係を持ちたくないです。
もし全てが終われば僕をただの民間人として帰してください」

「それは分かっている。そもそもこの頼みや君をゲッターに乗せたこと自体が異例なんでね、これが上層部にバレたら私達は重刑確定だ。
だが建て前上は君にも軍人として、そして階級を与える。今後の行動をやりやすくするためのものだ。それだけは分かってくれ」

「……わかりました。あと、僕達の両親に会いたいのですが――」

「悪いが今は無理だ。君にはしばらく極秘で私の指揮下で行動してもらう。君のご両親にこれが知れたら猛反対するだろうし、民間人に知られるだろう。
そうなると色々と不具合なことが起こるんでな。それがクリア出来るまでの辛抱だ」

「…………」

「エミリアはどうする?君はここから降りるか?その時はこのことは機密にすると守ってもらうぞ」

だがエミリアはすかさず首を横に振る。

「いいえ。リュウトを一人ここに残させるわけにはいきません。ワタシも残ります。
それにサオトメさんにマリアさん。何があっても絶対にリュウトを守ると誓ってください。こんなことに巻き込んでおいて、それは無理だとは言わせないですよ」

「できる限りのことはする。だが戦いで生き延びれるかどうかは結局彼自身にもかかってくる。それくらいは君も理解できるだろ?」

「…………」

彼女はムッとするが、いつもなら反論する彼女が何も言えないとなると渋々ながら納得したようだ。

「あとエミリア、君は竜斗に対して過保護だと思うんだが。それじゃあ竜斗はいつまで立っても成長しないぞ、突き放すことも大事だ」

「よ、余計なお世話ですっ!」

「では我々は君達を快く迎えよう。これからよろしく頼む」

そして互いに握手を交わした。

「今後の事なんだが我々は朝霞駐屯地に向かう。そこにベルクラス専用ドッグベイがあるので補給を受ける。

658 :ゲッターロボ-A EoD- 第四話前編C:2014/06/28(土) 06:31:21.64 ID:7NSfyXIi.net
そして竜斗には数日間、私とマリアで君にゲッターパイロットとしての訓練と戦術座学、つまり戦い方について講座する。なあに基本的なことだけだから難しくない、安心しろ」

「はい」

「基本的に服装は私服でいい。だが私の指示があった時には制服に着替えてもらう。
それはあとで支給するが、制服のクリーニングはともかくワイシャツなどのアイロンは自分でしろ、そういうのは自分自身でするものだ」


まるで母親のように早乙女から言われる日常の小言について竜斗は少しうんざりする。

「リュウト、あたし手伝ってあげようか?」

「お、ありが――」

「おい、そんなふざけたことをするのは私が許さん。これは彼自身のためにも言ってるんだ。
大人になった時に、大体のことは一人で出来なくてはロクな人間にならんぞ」

「「…………」」

その後、竜斗達は早乙女達と別れて艦内の歩く。

「あ〜あっ、こんな面倒なことになるなんて……」

「けど最後のはサオトメさんに一理あるな。
リュウトは男なんだから、アタシがいなくても一人で出来なくちゃ」

「よくゆうよ、さっきノリノリで手伝おうかって言ったクセに」

「あ、あれは……っ」

「……けどエミリアが俺に対して過保護って言葉が妙にしっくりきた」

「……アタシは、これからリュウトに何かしてあげたらなって……っ」

笑いを混じる雑談をする二人だが、互いにはあとため息をつく。

「リュウト、お願いだから死ぬようなことしちゃダメよ。
ワタシ、こんなこと早く終わらせてリュウトと一緒に帰りたいよ」

「うん……だけど早乙女さんは俺を必要としてくれたのは正直凄く嬉しいんだ。
気弱で学校でも地味だった俺をここまで頼りにしてくれるなんて、男として最高だよ!」

自信溢れる発言と顔を見ると、今までなかったような彼の一面を見た。
エミリアはそんな竜斗に嬉しくなった。
ちょうどそこで通りすがった作業員に、笑顔で手を振ってくれたのだった。

659 :ゲッターロボ-A EoD- 第四話前編D:2014/06/28(土) 06:38:33.49 ID:7NSfyXIi.net
「お、君はさっきの戦闘でゲッターロボに乗ってた子だな。スゴいじゃないかこんな年で。高校生か?」

「はい、一応……」

「さすがだなあ。困ったことがあったら何でも相談するといい、ここのみんなはいい人だかり親切にしてくれるハズだよ」

「はい、ありがとうございます」

作業員は去っていく。竜斗は良い気分に浸っていた、ここの居心地は悪くないと。

「もしかしたら俺、英雄になれたりして……」

「フフ、英雄ね……もしかしたらね」

二人は大きく笑った。


―僕はこの時はまだうかれている余裕があった。
今まで経験したことのない新鮮さがあったし――何よりもゲッターのパイロットとして僕を必要としてくれるのが嬉しかった。
だが、実はこの有頂天もそこまでの話。すでに泥沼に足を浸かっていたのであった――

「ちょっとトイレに行ってくるね」

「ああ。どこかぶらついているよ」

そしてエミリアと別れ、彼女はいなくなった。
竜斗はぶらぶら歩いていると――。

「ねえイシカワ〜〜っ♪」

「!!?」

背後から突然寒気を襲わせる甘い女の声が。とっさに振り向くとそこにはなんと、愛美が満面の笑みで立っていた。

「み、水樹…………っ」

彼の一番の天敵である彼女がそこにいたのだった。やられた、一人でいるのを突かれたのだ。

「ちょっと来なよ。ちなみに逃げたらどうなるか、ここは逃げ場がないのはわかるわよねぇ〜♪」

「〜〜〜〜っ!」

……竜斗は近くの更衣室に無理やり連れていかれた。
先ほどとは一転してビクビク怯える彼に対して、愛美は腕組みをして、まるで女王様のような高圧的態度を取りながら竜斗を見ていた。

「さぞかしいい気分でしょーね。あんなお手柄立てたんだから……」

「…………」

竜斗の頭の中は真っ白だった、そして顔も。何故なら――。

660 :ゲッターロボ-A EoD- 第四話前編E:2014/06/28(土) 06:41:56.87 ID:7NSfyXIi.net
すると彼女はスカートの右ポケットからスマートフォンを取り出して画面を素早くスライド、ポチポチ押している。
すると、とっさに彼に体を密着させてその画面を見せつけた。

「!!!?」

竜斗は戦慄した。それはエミリアでさえ知らない画像。
そして自分にとって誰にも絶対に見せられたくない、思い出したくもないおぞましく忌々しいモノ――。
放課後の学校において、今みたいに一人でいるのを突かれて彼女率いるグループによってとられた、理科室で暴行されて丸裸にされて身体中に落書きされて泣き崩れる自分の、『リンチ』の最中の写真だった。

「これナニか覚えてる?あのガイジン女やここの人達に見せたらどう思われるかしら♪」

彼女はガタガタ震えて何も出来ない竜斗をいいことに脅しにかかる。その無邪気な笑みの裏にあるのはもの凄い悪意だ。

「マナねえ、今すごくヒマなんだ。学校みたいにここにユカやレイナ達がいないし、連絡とろうにも圏外で一人ぼっちでさみしいの、遊ばない?」

「…………っ」

「さあてなにして遊ぼーか。
ちょうどこの中にシャワー室あるし前みたいに水責めしよーか、それともこの画像みたいにまた裸にして……そうだァ、あんたは皮かぶったほー〇いチ〇コだったよね。
落書きしてまた写メってあげよーか?」

竜斗はついにへたり込んでしまった――。

「や、やめ……やめて……くれっ」

子供のように怖がる彼に愛美はあざ笑うかのように高笑った。

「キャハハハハっ、ウソよウソっ。そんなことしたらまたアイツにバレてメンドーだしマナの立場ワルくなるしぃ。
しっかし情けないわねえ、男のくせに。いつもならあんたの『エミリアちゃん』が助けにきてくれるのに、今回どうしたのかな?」

そばのロッカーをガアンを蹴り上げて、さらに彼に突っかかる愛美。

「たかが巨大ロボットに乗って、あのキモい爬虫類たちを倒したからってチョーシこいてると……イタい目見るわよ?」

それは彼へのこれからに対する警告なのか、それとも彼女自身による脅しなのか――。

661 :ゲッターロボ-A EoD- 第四話前編F:2014/06/28(土) 06:45:09.43 ID:7NSfyXIi.net
「ウフフ、ココつまんないから降りようかなと思ってたけど……やっぱり残ろっと。凄くいい『遊び相手』がいるし。じゃあね♪」

そう言い捨て愛美は入り口ドアを乱暴に開けて更衣室から去っていった。

そして誰もいなくなったこの室内で彼は突然、手で口を押さえて立ち上がり、近くの洗面台に行くなり胃の中の物を全部吐き戻してしまった。
むせて咳き込み、苦しそうに呻く彼はもう戻すものがなくなるとその場で崩れるようにうずくまって嗚咽した。
彼女にまた『オモチャ』にされてしまうこともあるが、さっきまで浮かれていることに対する現実。
そして逆らうどころか何一つも言い返せなかった自分の、男としての情けなさに痛感していた。
そうだ、いつもエミリアがいたから、助けてもらってたから――こんな弱虫で臆病のままじゃ強くなんかなれない。
とてもじゃなく『英雄』になんかなれない――どうすれば強くなれるんだろう。

自分自身にそう問い、嘆いていた。

662 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/28(土) 07:01:27.84 ID:f5gAflgp.net

バカな…一つのスレにこんな数のSSが集中するハズが…

エンペラー…キサマ!?
「SS」を兵器にしおったのか…!!

663 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/28(土) 08:51:11.10 ID:X7XLFgkU.net


二作品同時連載って無いよな

664 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/28(土) 14:32:22.42 ID:TV8SbBdR.net
乙、なんかすごいことになっとるな…

それと凄まじく現代アニメっぽい演出は狙ってやってるのかな?

665 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/29(日) 00:30:32.49 ID:6L1TFp6w.net
色んな場所でオリジナルゲッター物の小説を読んできたが、
大体の共通点がキャラクターの設定や性格が元ネタの竜馬達と似たりよったりなんだよな。

けどこのゲッターに登場するキャラクターは今までにないタイプでスゴく新鮮味でいいと思うわ。

666 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/29(日) 00:36:10.06 ID:kooKIJE1.net
>>665
良くも悪くも原作主人公のイメージって強いからな。
ただ、素直に竜馬じゃあダメ?ってのも少なくないしな。

667 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/29(日) 07:20:12.73 ID:xsDkPOwG.net
原作(サーガ)竜馬も結構年相応の性格してるんだよな
何気に一番表情が豊か
年上にきちんと敬語を使えるところとかは、親父にしっかり教えられたのか、
それとも一人で生活していく内に覚えたのか

668 :すみません:2014/06/29(日) 22:51:32.26 ID:gzaE57d6.net
ちょっと時間がないので、まとめは時間かかります。

669 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/29(日) 22:57:41.78 ID:kooKIJE1.net
うん、申し訳ない

670 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/29(日) 23:54:50.91 ID:6L1TFp6w.net
まとめの人すまない。

671 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/30(月) 00:01:12.98 ID:Jvqy8xfs.net
まとめの人乙

ゲッちゃんがマジンガーZEROポジションなまどかとのクロスを最近よく妄想するんだが、
上手くまとめられる気がしねぇな…

672 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/30(月) 00:31:32.01 ID:oBVShL8m.net
まとめの人に悪いけどスレの更なる進化のために続き貼りますわ

673 :ゲッターロボ-A EoD- 第四話後編:2014/06/30(月) 00:34:18.24 ID:oBVShL8m.net
――一方、北極圏深海。恐竜帝国本拠地『マシーン・ランド』。
帝王ゴールはとある報告にこの間が激震するほどに憤怒していた。

「なにっ!?ゲッター線で稼働する機体だと――?」

「……はっ、日本地区の第15メカザウルス小隊がその機体一機と、母艦と思われる人類軍の浮遊戦艦一隻によって壊滅させられたと……そして交戦域において多量のゲッター線反応を確認しました」

「うぬぅ……っ」


怒りのあまり、ゴールの顔が凄く歪んでいた。それほどまで苦悶する理由とは。
「……わかった。直ちに日本、台湾に駐屯している第十二中隊、第十三海竜中隊に伝達せよ。『ゲッター線を使用する機体とその浮遊戦艦を一刻も早く破壊せよ』とな!」

「はっ!」

部下はその場から去ったあと、拳を握りしめて座る玉座の肘掛けに叩きつけた。

「ゲッター線……我々爬虫人類の天敵……皮膚の弱い我々を、その昔絶滅寸前にまで追いやった災厄のエネルギー……まさか猿どもが味方につけたか……くそっ!」

ゴールは立ち上がり、すぐさま玉座の間から出て行った――。
彼が向かった先は基地内の軍事開発エリア、無数の開発中のメカザウルスや爬虫人類独自の兵器の研究や開発が行われている場所である。

「ガレリー、ガレリーはおらんかっ!」

彼の声を聞きつけて、すぐさまやってきたのは、老人のトカゲ人間。右腕が機械の義手となっている。彼は恐竜帝国科学開発部門の総主任者、ガレリーである。

674 :ゲッターロボ-A EoD- 第四話後編A:2014/06/30(月) 00:38:18.94 ID:oBVShL8m.net
「ゴール様、どうなさいましたか。このような場所においでなされて――」

「あの薄汚い猿どもが我らの天敵ゲッター線を利用した兵器を開発した」

「――話は聞いております」

「直ちに対ゲッター線兵器を設計、開発しろ。でなければ我ら恐竜帝国、いや爬虫人類に未来はない」

「はっ!私どもも今必死で考案中でございます」

「頼むぞガレリイ」

彼に期待の胸を膨らまし、ゴールは開発エリアを後にした。

「サルどもが力を付け始める前になんとか手をうたなくてば……っ」

――現在、恐竜帝国の勢力はユーラシア大陸、ロシアシベリア地区に駐屯する、小島ほどの全長を持つ、ブラキオ級巨大地上移動要塞『デビラ・ムー』率いる第三恐竜大隊が。

アメリカ合衆国カナダ、アラスカ地区に駐屯する『デビラ・ムー』と同格のトゥリア級地上移動基地『ドラグーン・タートル』率いる第四恐竜大隊。

そして日本地区の北海道大雪山地下に駐屯する第十二恐竜中隊秘密基地、台湾地区には第十三海竜中隊が主戦線となっている。

そして世界人類連合はロシア、中国のユーラシア連合は第三恐竜大隊。ヨーロッパ、アメリカ連合は第四恐竜大隊、そして日本自衛隊の主戦力が第十二恐竜中隊、海竜隊と交戦している状況だ――。

――広大な土地のシベリア。
大陸性気候の影響で夏と冬場では極端な気候と気温が特徴のこの地に君臨する、恐竜帝国の恐るべき巨大要塞『デビラ・ムー』が居座っていた。
何とも形容し難い異形の怪物の姿をし、そして身体の至るところから茶色いガスのような物を吹き出している醜い物体である。
その周りには無数の陸、空戦用メカザウルスが展開、歩哨についていた。

――デビラ・ムー内。全制御を管理するコンピューターに囲まれたこの中核部。その場の多数の部下を指揮する爬虫人類の男。
まるで蝙蝠の翼のような頭形、立派なカイゼル髭を生やし、歴戦の経験を積んだ貫禄を持つ壮年期の武人。
彼はバット将軍。ゴールから一目置かれる人物であり、この第三恐竜大隊総司令官である。

「人類軍が約二十キロメートル四方に展開。こちらへ進撃してきます。その数五万――!」

675 :ゲッターロボ-A EoD- 第四話後編B:2014/06/30(月) 00:47:14.71 ID:oBVShL8m.net
「各メカザウルス小隊を展開し、迎撃させよ。人間共に自分達が無力だということを思い知らしめるのだ!
我がデビラ・ムーの前には恐るるに足らん!」

威厳のある低い声を響かせるバット将軍は自信に満ち溢れていた。

「バット将軍、帝王ゴール様から通信が入っております」


中央の空間モニターを注目すると立体的なゴールの立ち姿の映像が表れる。

“バット、久しぶりだな”

「これは我が主君ゴール様。わざわざお出になられてどうなさいましたか?」

“実はな――”

ゴールは先ほどの情報を話す。

「……なんと。人類はゲッター線を兵器として利用したと!それは非常に厄介でございますな」

“その脅威の兵器の存在は今のところ日本地区にしか情報がないが、もしやすればシベリア地区の人類軍にもあるやもしれん、決して油断するな”

「はっ!わざわざ情報を御提供していただきありがとうございます」

ゴールから通信が切れると彼はすぐに目の色を変えた。

「我が第三恐竜大隊の全兵士につぐ。人類軍を容赦なく、そして確実に殲滅せよ、災いの元は根まで断つのだ!”

彼の号令が響きわたる――。

――アメリカ合衆国、アラスカ。アメリカ大陸最北西に位置する土地で降水量が多く、そしてシベリア同様に冬至は凍りつく寒気になる地。
まるでその名の如く亀の姿の、何も攻撃を寄せ付けない鉄壁の装甲と張り巡らせた、デビラ・ムーと同格の巨大移動基地『ドラグーン・タートル』を拠点とする第四恐竜大隊が駐在していた――。

「女帝ジャテーゴ様。ゴール様から通信が入っております」

基地内部の基地制御エリア。そこにはデビラ・ムー同様に爬虫人類兵士の総司令官と思われる人物と側近がいた。
気品と威圧感溢れるその尊大で派手な姿であり、その顔からわかるは男性ではなく女性。
彼女はジャテーゴ=リ=ザーラ。名前で分かるとおりゴールの妹であり、『女帝』と呼ばれるほどの彼と同格に位置する人物である。

“ジャテーゴ、調子はどうだ”

「これはこれは兄上ではないですか、どうなされたか?」

676 :ゲッターロボ-A EoD- 第四話後編C:2014/06/30(月) 00:48:34.70 ID:oBVShL8m.net
ゴールは先ほどと同じように彼女に情報を伝える。

「…………」

“ジャテーゴよ。決して油断するな。わかったか”

「はい……ところで私の王の席はいつに?」

「王位を継承するのは我が娘ゴーラだ。お前よりは王にふさわしい器を持つ。
ジャテーゴよ、ゴーラが女王になった際は摂政を頼みたい、そしてゴーラと共に恐竜帝国を繁栄させてくれ”

「……分かりました」

通信を途切れた時、彼女の表情は一層険しくなった――。

「ぐぬぅ……あのいつも玉座に座るしか能のない年寄りがっ!
ラセツ、ヤシャ!」

「「はっ」」

彼女の側近である、右にいる中性的で人類の姿をした戦士、ラセツ。
左には朦々しく、武道派と思わせる筋肉隆々の体躯を持つ爬虫人類の戦士、ヤシャ。

「……あの計画は順調に進行中か?」

「はっ!もう少しで整います」

「ジャテーゴ様の王位継承の日はもうすぐでございますなあ」

「クフフッ、今に見てなさい憎き兄ゴール、そして私が王になるに邪魔な存在ゴーラよ。貴様らを排除し恐竜帝国の真の女王として私が君臨しようぞ!!」

……どうやら彼女は謀反を企てているようだが、果たして……。


――そして日本。北海道、大雪山地下に存在する第十二恐竜中隊の地下基地――。

「私がこの恐竜中隊の司令官に就任したキャプテン・ラドラだ。よろしく頼む」

彼の就任式が行われている最中であった――。

「私のモットーは決して命を無駄にするな、これである。
我々恐竜帝国の礎は犠牲の上に成り立っているが、最近はそれに迷信し自ら命を散らす爬虫人類の若人が多い。
だが我々は生物である。命は一つしかない、死ねばそれまでだと言うことを忘れてはならない。
必ずや、死なずに済む他の選択肢はある――」

彼の熱い演説、そして今までにない上官のラドラの信念に心を打たれる兵士も多いが、反面そんな綺麗事を言う彼に猜疑心を持つ兵士も少なからずいた。

677 :ゲッターロボ-A EoD- 第四話後編D:2014/06/30(月) 00:52:57.10 ID:oBVShL8m.net
ラドラは自分の司令室に着く否や、なんと自ら室内の清掃を始める。

「なんてことをなさいますかラドラ司令!?それは我ら部下の仕事です!!」

側近が慌てて彼を止めようとするが、彼は優しく首を振る。

「いや、自分の部屋の掃除もできないような司令官は役に立たないよ。
自分の身の回りのことは自分でする、それは誰だっておなじことだ。
決して部下を信用していないことでない、これは私の信念なのだ。
だが私が長期ここにいない場合はさすがにお願いするがな」

「司令……っ」

側近は感動した。前中隊司令官は彼と真逆の人物であり、よくこき使われて苦労したものだったからだ、当然その人物の自己中心的で無能さが目立ち、信頼性など皆無だった。

掃除を済ませたラドラは自席について机上にあるパソコンのようなコンピューターを使い、爬虫人類にしか理解できない文字で書かれた報告書を黙読する。その最中で。

「ほお……我々の嫌う宇宙線、ゲッター線をエネルギーとする機体と浮遊戦艦……か」

彼はその情報に興味を持ち、直ちに詳細を調べ上げる。

「人類も我々に対抗できるほどに成長してきているということか……これは興味深い」

なんだか嬉しそうな表情をするラドラだった――。

678 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/30(月) 00:55:01.17 ID:oBVShL8m.net
以上です。

ちなみにタイトルの-A EoD-の意味は『A Eternal of Distiny』の略です。

679 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/30(月) 00:59:42.14 ID:0HbCd+Qk.net


680 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/30(月) 01:01:34.95 ID:6JrA7QFT.net


681 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/30(月) 01:03:35.57 ID:oBVShL8m.net
間違えた、Destinyだった。

682 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/30(月) 23:50:24.18 ID:Jvqy8xfs.net

メカザウルスが活躍するのっていいなぁ

683 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/06/30(月) 23:51:27.99 ID:0HbCd+Qk.net
スパロボのスクランブルコマンダーだとメカザウルス意外な活躍したらしいね

684 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/01(火) 00:11:27.74 ID:Apwn/XzJ.net
強敵の一角だったな
ヤバっていうメカザウルスは格闘性能がやたら高くて強かった

685 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/01(火) 12:46:41.44 ID:lqQorjd3.net
正にヤバい敵だった訳だな

686 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/01(火) 13:14:06.17 ID:YvKVeP7e.net
スパロボでいつかデビラ・ムゥ、ドラゴンタートルと戦ってみたいな

687 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 01:14:29.33 ID:MbMLyMd6.net
さてと続き貼りまっか。

688 :ゲッターロボ-A EoD- 第五話前編@:2014/07/02(水) 01:16:41.76 ID:MbMLyMd6.net
――次の日。関東地区、東京都と埼玉県の境目にある陸上自衛隊、朝霞駐屯地。
そこにはベルクラス専用で増設されたドッグベイが唯一存在し、本艦は今そこに着陸し補給と整備を受けている最中である。

そして竜斗はというと艦内の座学室で早乙女と個人講義、いわゆるタイマンで行われていた。

「…………」

彼は眠たそうだ。元々学校での成績は悪くないが、授業は正直好きではない。
朝の九時から開始と、まるで高校の授業の延長上のようだ。
だが生徒は自分だけで早乙女が付きっきりで教えているものだから寝れそうに寝れない。
小休憩もあるが二十分ほどしかない。
ましてや早乙女である、もし寝ればどんな恐ろしい仕打ちを受けるか分かったものではない。この後にはマリアによる講義があるようだが、早乙女曰わく自分以上に厳しいらしいと聞く。彼はゾッとした。

「――竜斗、ちゃんと聞いているのか?」

「は、はいっ!」

うたた寝していた竜斗はビクッと反応した。
やはり興味の持てない科目の授業は誰でも辛いものである。
だがこれは命に関わる大事な授業。早乙女やマリアも自分が生き残れるための授業を自分の時間を割いてしてくれているのだから――そう思うと意外と割り切れて頑張れる。

「――これで今日の私の授業は終わりだ。マリアの座学は午後一からやる。それまでは昼食と休憩だ」

「はい……」

講義の終わりを告げられた彼は、限界がきて崩れるように机に顔面をつけた――。

食堂に行き、昼飯を盛る。今日の献立は日本の定番カレーライスだ。エミリアはどこかにいっているのか、今日は彼一人で昼食を食べていた、が――。

「やあイシカワっ♪」

「っ!?」

彼の手が止まる。彼の目の前に現れたのはそう、愛美である。

ご飯も盛らずにすぐに彼の隣に着く。

「アンタあの『げったあ☆』について、頑張ってるみたいね♪どう、楽しい?」

「…………」

彼の顔が青くなる一方で、愛美はそんなことお構いなしの笑みを浮かべた。

「恐がらないでよ、マナと石川の仲じゃん☆ね?」

689 :ゲッターロボ-A EoD- 第五話前編A:2014/07/02(水) 01:18:56.98 ID:MbMLyMd6.net
端から見れば仲良さそうに、そして人懐こく話しかける彼女。しかし彼は知っていた、これの裏側に潜むは悪意の塊であると。

再び彼女はスマートフォンを取り出して、例の写真を彼に押し付けて見せつける。

「ーーーーっ!!」

「ほら……マナに返事くらい返しなよ。またこんなことになりたくなかったら……ね?」

小声でそう囁く愛美。その時、幸いにもエミリアが食堂に訪れた、そして二人の姿を見た時彼女はすぐに異変に気づいた。

「アンタ、リュウトになにしてんのよオ!!?」

「チッ……!」

愛美はすぐに彼女の存在に気づき、その場から一目散に離れ、食堂から走り去っていった――そして慌てて彼の元へ駆けつける。

「リュウト、顔色悪いけど大丈夫!?」

「……あ、うんっ……なんでも、ないよ……っ」

無理して造り笑顔をする竜斗。

「ミズキになにされたの?アタシにいってごらん!」

親身に気遣う彼女だが竜斗は、

「……気にしないで。いつもみたいに絡まれただけだから……っ」

竜斗は立ち上がると、ほとんど口にしていないカレーライスの皿を返却棚に戻し、暗い表情で去っていった――。

「…………」

エミリアは彼の後ろ姿をもの悲しい目で見ていた。
竜斗はイヤなことがあっても吐き出さずに溜め込む傾向がある。
それを察知して彼のために動こうとするのが彼女、エミリアである。いつもはそうしてきた。

彼女はいつもの経験と勘から感じ取っていた、これは何かあると――。

――午後一時。竜斗はそのままマリアの講義へ入る。
内容が専門語ばかりの初歩的の戦術論がほとんどだった早乙女とは違い、初歩的な医学と応急処置についての講義だった。だが、マリアも竜斗の異変に気づく。

「――竜斗君、どうしたの?元気ないわねえ」

「い、いえ――」

それはそうだ。愛美によるあんな吐き気を催す出来事に加えて、昼飯をほとんど食べなかった彼に快調とは程遠い有り様であった。

690 :ゲッターロボ-A EoD- 第五話前編B:2014/07/02(水) 01:25:31.19 ID:MbMLyMd6.net
そんな状態で授業が終わった頃には彼の体力、精神的にも限界がきていた。自分の自室に入るいなや、倒れ込むように自分のベッドに寝転んだ。

(もう、疲れた……何もかも忘れてずっと寝ていたい……、明日なんてこなくていい……)

そう思いながら眠りについた――。

その頃、エミリアは一人、通路を歩いていると、ちょうどマリアと出くわした。そして二人は並んで通路を歩く。

「エミリアちゃん、竜斗君どうかしたかしら?」

「えっ?」

「なんか私の講義している中、元気がなかったように見えたの。あの子、見た目活発ってわけじゃないし、普段からあんな感じなの?」

「…………」

するとエミリアは彼女にこう話す。

「実はリュウト、昼食中にミズキに絡まれていたんです……」

「ミズキってあの……あなたたちと仲の悪い、日本では『ギャル』っていうタイプのあの女の子?」

「はい。リュウト、学校内であのコとその友達によく絡まれて、いじめられてたんです。リュウトが気の弱いことをいいことに……」

「聞いたわ、司令から。やっぱりイジメはこんなご時世にもなくならないのね……」

「ミズキのヤツ……今度はリュウトに何したのかしら……っ、何かあったら絶対にユルさないんだから――」

するとマリアは彼女にふとこんな疑問を聞いた。

「エミリアちゃんはなんでそこまで竜斗君を守ろうとするの?
あなた達は恋人として付き合ってるってワケじゃないでしょ?」

「…………」

「もし差し支えがないのなら教えてくれないかしら?それは誰にも喋らないから安心して」

エミリアは顔を赤めらせてもじもじしながら話し出した。

「……リュウトはアタシが日本に引っ越してきた時に初めて友達になってくれた男の子なんです……」

エミリアは昔の追憶をする。

「ワタシ、小学生になる前に母の出身地のアメリカ、オハイオ州からここに引っ越して来たんですが、来てしばらくは友達がいなかったんです。
文化の違いもありますけど最大の原因は日本の子と言葉が通じなかったことですね。

691 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 01:29:16.78 ID:ZBN66xRB.net
ウオオこのスレはどこまで進化を

692 :ゲッターロボ-A EoD- 第五話前編C:2014/07/02(水) 01:35:55.16 ID:MbMLyMd6.net
その時は英語が標準語で父の母国語、ドイツ語を少々、日本語については両親からほんの少しだけ教えてもらったぐらいだったんです。
あの頃のワタシは結構人見知りな方で、日本の子と遊ぼうとしても馴染めず毎日、家で寂しくて泣いていた覚えがあります。
あれはもう、小学生に入る寸前の三月ですね。
一人寂しく家の庭で遊んでいたら、そこに現れたのが笑顔でサッカーボールを持った男の子、リュウトなんです。
その時、彼を見たのは初めてじゃなくて引っ越して間もない時に近くの公園で触れ合った子達の中にポツンといた目立たない近所の子だったんです。

そこからアタシはリュウトと仲良くなりました。
彼は運動神経はあまりなかったですが人一倍優しくて器用で要領がよく、言葉の通じないアタシに色々ジェスチャーとか、分かりやすいように日本語を教えてくれたんですよ。
それに他の子と仲良くなるための架け橋になってくれたんです。
アタシはこれほど嬉しく思ったことは今までにありませんでした。
リュウトと出会なかったら多分、今より日本を好きになってませんでしたから。

彼と出会ってからワタシはもっと日本のことを知りたい、リュウトと日本語でいろいろ話したいと強く思いました。
アタシ、彼と違って不器用でスゴく要領の悪いから苦労しましたけど周りの人達を観察したり、独学で勉強したりして日本語を覚えて、そして日本の知る限りのことを学んだんです。
その上でワタシは両親と同じく日本が大好きになりました。人種と出身は違いますが、心は日本人です。そして死ぬまでこの信念は変わらないと思います」

マリアは心から感心した。
英語から日本語を標準語に変えるのは並大抵のことではいかない。
そもそも自分を日本人と胸を張って言えるのは、彼女は根っからの努力家であることと同時に、竜斗は彼女からすればそれほど物凄く大切な人となっているのだろう――と。

「だからワタシにとってのリュウトは、友達以上の特別な人です。
彼氏、いやお嫁さんになりたいくらいです。
だからアタシは、何があってもリュウトの味方でいたいんですっ……て、キャっ、いっちゃったっ!」

693 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 01:38:29.20 ID:5QUwsB4L.net
しえん

694 :ゲッターロボ-A EoD- 第五話前編D:2014/07/02(水) 01:39:30.73 ID:MbMLyMd6.net
とても可愛らしい乙女の笑みでそう答えたエミリアにマリアの心は暖かくなった――。

……一方、早乙女はと言うとドッグベイ内のとある格納庫へ来ていた。

「…………」
彼は黙って見上げる先にあるのは、全体が銀色一色で施された、各フォルムの違う戦闘機が三機の乗るカタパルト……これは一体……。

「『ゲッター計画(プロジェクト)』の完成形……だが今のままではポンコツの鉄葛以下だ。
いつ完成の日を迎えることやら……しかしやらねば――」

『ゲッター計画(プロジェクト)』。ゲッターの名を冠するということはこれもゲッターロボに分類されるのか。
しかしどう見ても人型ではなく、戦闘機だ。
これでもゲッターロボと言えるのだろうか――?


……竜斗はふと起きた。部屋の時計を見ると、五時となっている。
夕時かと思い部屋のモニターで外を見ると、駐屯地内から綺麗な朝焼けが見える。

「……もう朝か……っ」

彼はモニター越しの外をボーッと眺める。
外の景色はこんなに明るいのに自分の気分は晴れない。
慣れないこの生活もあるのかもしれない。これから自分はどうなっていくのだろうかと言う不安。

そして――愛美に、あの写真で脅迫、何をされるか分からない恐怖、あの写真以上な苦しみを味わうかもしれないということ――。

その時はエミリアが助けにきてくれる……いや、それじゃあいつまで経っても自分自身が成長しない、だけどその一歩が踏み出せない。

学校で散々イヤな思いをしてきた彼にとって、愛美の存在はまさに恐怖の対象だった――打ち勝つにはどうすれば……そもそもなんで自分ばかり狙ってくるのか――考えると頭が重くなった。

彼は部屋を出て、食堂へ向かう。早乙女の話には飲料は時間問わず食堂でただで飲めると聞いていた。

誰もいない食堂でコップを持って業務用ジュースサーバーからオレンジジュースを入れて味わいながら飲む。
彼はオレンジジュースが大好物であり、計三杯続けて飲み干す。

695 :ゲッターロボ-A EoD- 第五話前編E:2014/07/02(水) 01:41:17.00 ID:MbMLyMd6.net
「……やっぱりオレンジジュースは100%果汁だよな」

満足顔の竜斗はコップを近くの洗い場で洗ってから戻し、食堂から後にした。

その時――竜斗は固まるように立ち止まる。入り口から出た瞬間、出くわしたはあの女、愛美である。パジャマ姿の彼女は自分と同じくどうやら飲みにきたらしい。

「あら、オハヨー」

「あ、ああ……おはよ……っ」

ぎこちない返事を返す竜斗に愛美はフッと笑みを放つ。

「そうだイシカワァ。いまからマナがあんたに指令を出すね」

「え……シレイ……っ?」

「あんた軍人になったんなら指令は忠実に従うものよ?」

「……なんの指令だよ……?」

すると彼女はとんでもないことを言い出した。

「今からあんたはマナがいいと言うまでトイレ禁止ね?」

「なあっ!?ふ、ふざけたことをゆうなよ……っ!」

こればかりは耳を疑ったが、彼女自身は本気の表情だ。

「マナにバレないようにトイレに行こうとしてもムダだから。ずっと暇だから見張っててあげる……もし無視して行くものなら……反逆者はどうなるか分かるわよね?」

彼は唾を飲み込んだ。しまった、さっきのオレンジジュース三杯も飲んだことが仇になってしまった。

「フフフ、さあてあんた授業中どうなることやら楽しみだわ♪オシッコおもらししちゃうのかしら、それとも……ねえリュウトちゃん♪」

「…………」

竜斗は一気にどん底の堕ちたような絶望感を味わった――。

696 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 01:42:35.69 ID:MbMLyMd6.net
以上です。今話を書いててふとこう思いました。
「あれ、これゲッターだよね?ま、いっか」

697 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 01:45:51.49 ID:ZBN66xRB.net
乙、本物のゲッターロボがすぐそばに控えているのか…

698 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 01:46:03.93 ID:5QUwsB4L.net

深夜にお疲れ

699 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 17:56:07.74 ID:oiGbi6su.net
トウカイクヨ

700 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 17:59:54.44 ID:AnpWrxhZ.net
ウオオ

701 :ゲッター×シドニア:2014/07/02(水) 18:00:24.00 ID:oiGbi6su.net
第二話 『灯火光』


「融合個体とは、文字通り人間とガウナを融合させた個体です。
 人間の心とガウナの強靭さを兼ね備えた究極の生命体です。」

 融合個体「白羽衣つむぎ」の作成者、岐神海苔夫が抑揚のない声で淡々と説明している。
今は新型機体である融合個体について質疑応答を行なっている。
ガウナの危険性や百年前の動乱の繰り返しを危惧する質問を、テキパキと答えていく所だった。

「これらのテストの結果を御覧ください。彼女の人格は完璧です」

 海苔夫の背後に研究結果が表示されていく。細々としたデータが載っており、彼の自信の程が伺えた。
更にたたみ掛けるように海苔夫は安全であることを強調していく。

「更に万が一の自体に備え、新脳集波制御装置―NBCS―を搭載してあります。
 何か問題が起こった場合は、直ちに融合個体を直接操作することが可能です」
「資料を見てもよく分からなかったんだけど、NBCSってなに? どうして貴方一人しか使えないの?」

 とうとうと説明をしていた海苔夫に、よく通る声で質問が飛ぶ。
質問者は衛人の開発主任佐々木だった。背も体格も何もかも立派な彼女が、仁王立ちで挑むように質問する様子は、妙に似合っている。

「それは企業秘密です」
「はあ? 融合個体の安全性を説明してくれるはずでしょ?」

 機嫌が悪いのか、普段よりも強い語調で話している。
いきり立つ佐々木を見ても動じずに回答する。

「安心してください。衛人の操縦装置と比較しても、遥かに信頼度の高い技術ですよ」
「よくわからないわね……。NBCSってのがそんなに優れた技術なら人格など持たせずに、直接操縦すればいいじゃない」
「私も理解出来ません。なぜなら今更『操縦桿』なんてものを使った、原始的な仲介方法を採用する必要があるのでしょうか」
「なんだと!」
「おい、やめろって」

 青筋を立て最早喧嘩寸前の言い合いに発展しかかったところを、隣に居た丹波が佐々木を止める。
議論はここまでと言うように、海苔夫が切り上げて先に進める。

「もうよろしいですか? ではこのへんで、融合個体の紹介をさせていただきます」

 海苔夫の背後の幕が左右に開かれ、件の融合個体白羽衣つむぎが姿を表した。

『この度はお忙しい中ご参加いただきましてありがとうございます。融合個体の白羽衣つむぎです。
 以後お見知り置きの程宜しくお願い申し上げます』

 至極まっとうで、普通の挨拶だった。声やそのフォルムから女性形と見て取れる。
体長約15m程でだいたい衛人とほぼ同じ大きさ。その姿はまるで大型のドレスを纏った騎士のような出で立ちだった。
首やスカート(のような)の端からガウナと同じ触手が幾つも伸びていた。
 姿を表したつむぎに直接質問していく。その受け答えはまるで人間のようで、彼女を直接見た人たちの中の危機感は溶け去っていった。

702 :ゲッター×シドニア:2014/07/02(水) 18:02:47.45 ID:oiGbi6su.net
「中身は人間そのものだな。あいつとは大違いだぜ」
「あ? なんか言ったか流」

 同じ人造物とは大違いのある人物を思い出し呟いてしまい、それを本郷に聞かれてしまった。
つむぎは谷風長道の登場に大はしゃぎしている真っ最中だった。その為、呟いた中身までは聞こえてなかったようだが。

「こう見てると可愛く見えてこねえか?」
「え、ええそうですね。なんか大っきい女の子を見ている、そんな風に錯覚してしまいそうです」

 無邪気にはしゃぎ、そして怒られてシュンとなっている様子に、本郷が言う。それに渡辺も同意した。
影で雑談している内に、岐神開発の質疑応答は終わった。次はゲッターロボの番がだ。

 ゲッターロボ。東亜重工開発の戦局決戦実験兵器と表向きはそうなっている。
その技術が未知のも物からもたらされたのだと知っているのはごくわずかしか居ない。
 ゲッター班主任の本郷が、用意した原稿をチラチラ見ながら説明していく。

「一つ質問よろしいですか? なぜ衛人では無いのですか?」
「この機体は一機で宙間戦闘、重力圏内戦闘、及び多角的戦術決戦を実現するための実験機であります。
 その為大型化してしまい、衛人の設計思想では効率が悪いと判断したため、全く新しい設計方法を採用しました」

 本郷はディスプレイに今までのテスト結果を表示していく。

「まだ調整段階ですので、本来想定している出力の約30%ほどしか発揮できませんでしたが、先の戦いの通り、
 敵の高出力ヘイグス粒子にも耐え、外殻を一撃で剥がす攻撃力。我々は十分すぎるほどの戦果を上げたと自負しております」

 その言葉に波紋が広がるようにざわめいていく。
 開発班も全てを解明しているわけではない。それに、資料には合体変形機構や増殖装甲、ゲッター線と炉心のことについては触れていない。
本郷はざわめきが収まるのを待ってから、ゲッターロボと流竜馬の紹介に移っていく。

「ゲッターロボ専属パイロット、流竜馬。先の戦いで見せた操縦テクニックは、衛人操縦士のエース達と比べても遜色ないでしょう」

 前に進み出る竜馬。パイロットスーツを身にまとい、堂々とした態度で申し訳程度に頭を下げた。
彼が表に出たことで会場の空気が変わった。彼から発せられる何かを、誰もが感じ取ったのだ。
それは異質で異様だった。竜馬はその場において、白羽衣つむぎよりも異質な存在に写ったのだ。
 そして背後にそびえる巨人。全長約60m。つむぎや衛人の4倍もの大きさを誇る、巨大な兵器だった。
特徴的な頭部の二本角。肩を怒らせ、高みから彼らを見下ろしている。

『お父様……私、怖いです…』
「つむぎ…?」

 ゲッターロボを見た者達は誰もが口を閉ざした。会場は水を打ったように静かになり、痛いほどの沈黙が流れる。
その中で白羽衣つむぎは、誰よりも強く何かを感じ取ったのか、ゲッターロボを見て怯え始めた。
 流石の本郷も異様な気配を察知して、早々に説明を切り上げた。

703 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 18:05:04.63 ID:oiGbi6su.net
「なんか、反応が冷たかったですね」

 ラボに戻ってゲッターロボの修繕作業をしながら、渡辺は言った。

「そうだな。なんか変な雰囲気だった。流、お前さんの顔つきが怖いからじゃないのか」

 竜馬が出てから空気が変わったことを本郷は言っていた。だが本郷の言っていることもあながち間違っては居ない。
彼らは慣れてしまって感じないだけで、抜身の刀剣、解き放たれた獣のような雰囲気を竜馬は持っているのだ。

「俺はガウナか。だが大したことねー連中だな。同じ人間にビビってやがるなんてよ。
 ほんとにあんな怪物どもと戦えんのか?」
「竜馬さん、そんな事言わんでください。彼らはシドニアの為に命を削って戦っているんですから!」
「……わーってるよ」

 竜馬の馬鹿にしたセリフに渡辺が食って掛かる。流石の竜馬も命がけで戦っている者達に掛ける言葉では無かったと、内心反省する。

「だが流、これどうするよ。補填に当てたフレームがイカれちまってるぜ」

 本郷がゲッターロボの破損部分を指指す。外部装甲はオリジナル以外は変えが効くが、
破損の酷かったフレーム部分をシドニア製の物で代替していたのだ。
だがゲッターの常軌を逸した設計思想と、竜馬の操縦技術、そして敵のヘイグス粒子の直撃が重なり、
取り替えなくてはならないほどのダメージを受けていた。

「もっと丈夫なのはねえのか? これじゃあまともに戦えやしねえぞ」
「お前さんがもうちっと労った操縦をして、敵の攻撃を受けなきゃいいんだぜ」

 互いの間に火花が散る。すでに腕まくりをしてやる気十分なようだ。
そこに渡辺が割って入る。

「ストップストップ! 竜馬さん、どのみちゲッターは今のところ同じ操縦方法では機体がついていきません。
 どうです? ここは一つ衛人の操縦方法を体験してみては」

 渡辺の唐突な提案に二人の動きがピタッと止まる。
それからの展開は早かった。それはいい案だと本郷が早速艦長に申請して直ぐに承認が降り、トントン拍子で話が進んでいった。
勿論竜馬の意思は尊重されずに、だが。

704 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 18:07:30.80 ID:oiGbi6su.net
 仮想訓練装置前。どこからか竜馬の噂を聞きつけた人たちがワイワイと集まってきている。
誰もがあの巨大で異質な機動兵器に興味津々なのだ。

「な、なんか凄い人が集まってますね……」
「…………」

 渡辺は戸惑い、竜馬は沈黙を続けている。集まってはいるが、腕組みをして沈黙を続ける竜馬に威圧され、遠巻きからこそこそ話をしているだけだった。

「ま、気にしないでいきましょう」

 訓練装置を起動する。竜馬はこれまで衛人の操縦こそしたことは無かったが、一通りの動かし方は学んでいた。
万が一ゲッターを動かせない場合、代わりに衛人を駆ってガウナと戦う必要があったからだ。勿論緊急時の処置としてだが。
 竜馬は学んだ通りに動かしていく。ゲッターよりも軽やかな操作感で、それが彼にはやや物足りなさを感じさせた。
画面にビーコンが表示される。仮想敵が現れたのだ。
竜馬は敵に一直線に向かう。ブーストを最大限までふかし、敵に接近する。急制動急加速。敵の攻撃を躱す様子はまるで稲妻のようだった。
 撃破率が半分を超えた所で機体に異常が生じる。動きが止まり、その隙を敵に攻撃され仮想訓練は終了した。

「…………」

 その場に居た全員が言葉を飲んだ。誰もがこの訓練機を使い、様々な失敗や成功を出してきたが、この様な事はかつてなかった。
この操縦方法は、どう見ても乗っているパイロットを無残な姿にしてしまう物だったし、その上機体が自壊する事などあり得なかった。

「竜馬さん……。貴方って人は……」

 呆れたような声を絞り出すも、言葉が続かなかった。あまりの事に脱力していたのだ。

「随分脆いな。それにフワフワしすぎでいけねえ」
「そうではなくて、今回は衛人の戦い方を学ぶって話じゃないですか! これでは同じですよ、変わってない!」
「これでもあわせてやってんだぜ。まだ足りねえってのか」
「……もういいです。竜馬さん、まだまだ時間があるのでどんどん訓練しますよ!」

 どうあっても自分の行動を曲げそうにない竜馬を無視して、仮想訓練を起動する。
渡辺は初期レベルから徐々に難度を上げ、竜馬に訓練を課していく。
するとあるレベルを境に竜馬の動きがぎこちない物に変わった。最初の頃のような鋭さがなくなったのだ。
結局その回は最低スコアになってしまった。

「どうしました? 最後の方動けてませんでしたが。せっかく衛人らしい動きになってきたのに」

 体調でも崩したのかと心配して声をかける。が、そうではないようだ。渋い顔をして竜馬が言う。

「自動化の弊害ってやつか、俺の邪魔ばかりしやがって……」

 竜馬が言いたいことはこうだった。敵の行動に反応して操作するが、必ず自動で補正がかかり、思う通りに動かない。
竜馬の反応速度に機体が追いつかない上に、自動化されているため感覚での微調整が効かなかったのだ。

「……ゲッターロボって…」

 その先は言えなかった。仮想訓練を終え、やけに疲れた身体を引きずり、ラボへ帰還する。
あとに残されたのは竜馬の常識破りの操縦を見せつけられた、衛人操縦士の面々だけだった。

705 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 18:10:19.86 ID:oiGbi6su.net
――――

「ちっ、おやっさん! ゲッターはまだか!」
「だあってろっ! 今急ピッチで作業してる!」

 現在ガウナの襲撃を受け、交戦中のシドニア。その中でゲッターは前回の故障が長引き、修理作業が追いついていない状況だった。
既に第一波を退けたが、単身戦った白羽衣つむぎが戦闘不能寸前までのダメージを受けてしまっていた。
 今は衛人本隊が到着し、後ろに控えていた小衆合船(しょうシュガフせん)、通称オカリナと交戦している。

 衛人は円環隊形をを組み、小衆合船を攻撃していく。

「司令室! 紅天蛾は発見出来ましたか!!」
「今のところそれらしき個体は判別出来ていません」

 谷風長道が強敵紅天蛾の出現を気にする。だが、紅天蛾もそうだが、ガウナは一向に攻撃してこない。

「何故攻撃してこない!?」
「紅天蛾が既に死んでいて、戦略を立てるものが居なくなったか」

 衛人操縦士の勢威と弦打だ。ガウナが小惑星を使用した戦いの際、谷風が紅天蛾を撃破している。
紅天蛾が存在していた時のガウナは様々な奇手を使い、シドニアを苦しめた。

「オカリナの構造に変化が起きました!」
「全ての本体がオカリナの中心に向かって移動しています!」

 オペレーターの報告に、司令補であるユハタは即座に攻撃中止命令を出した。

「全機攻撃を一時中断! 不測の事態に備えて!」

 ユハタの指示に従い攻撃を止め、距離をとって様子をうかがう。
ガウナはエナを変化させ、巨大な穴を形作っていく。

「中心の物体は、オカリナ内の全ての本体が結合して一つになった物のようです」

 全員に嫌な予感が走る。かつての戦いにも、ガウナは似たような事を行なったことがあった。
その時の様子を思い返す。

「……この構造、まるで……」
「へイグス粒子砲!!」
「この大きさといい、まさかこいつシドニアを直接狙うつもりか!!」

 映しだされたガウナの砲門に光が灯る。

「オカリナのヘイグス反応が急激に上昇!
「これが射出された場合の被害は?」
「シドニアの防御装置は確実に破壊されると予測されます!!」

 その報告に戦慄が走る。と同時に各機が一斉に攻勢に移った。
発射まであと僅かもない。懸命に攻撃する。が…


――撃たれた……――


「シドニアァァァァァ!!」

 禍々しい閃光が放たれる。シドニアを焼きつくすために。

706 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 18:13:20.75 ID:oiGbi6su.net
『イザナさん目を閉じて!!」

 偶然ガウナの車線上にいたイザナを庇い、つむぎが盾になる。
つむぎが出した防御幕は極光を僅かにそらすが、完全にそらしきれなかった。
まだシドニアに直撃する。

 直撃すると思われた瞬間、司令室、いやシドニア自体が激しい緑光に包まれた。
それは暖かくも力強く、包み込まれるような感覚を全員の心に訴えかけた。
 光が収まると目前まで迫ってきていたヘイグス粒子は消えていた。

「は、外れた……? 今の光は……」
「し、シドニア上部にゲッターロボを確認! 先ほどのエネルギーはゲッターロボの物と思われます!
 ゲッターロボ沈黙、反応ありません!」」

 モニターに映し出されるゲッターロボ。修理が完了したとの報告は受けていない。
その証拠に出撃ハッチが無理やりこじ開けられたかのように歪んでいる。
ゲッター自身も先ほどの緑光の影響か、一部が更に破損していた。

「あの二機がやったのか…!」
「へイグス粒子砲を受けたつむぎとイザナ機共に消息不明です!」
「オカリナが再び射撃準備を開始しました!!」

 危機を脱したのもつかの間、矢継ぎ早に戦況は変化する。ガウナは既に二度目の射撃を行うために行動していた。

「今度こそ阻止しろっ!」

 その時ガウナに再び変化があった。へイグス粒子の砲門口が閉じ始めたのだ。
砲門口はガウナの集合本体に直結している。谷風はシドニアを護るため、賭けに出た。
つまり、

「谷風機オカリナ内部へ突入しました! 敵へイグス粒子砲、間もなく射出準備完了します!」

 つまり、最短最速の手段に出たのだ。

「全機攻撃中止! 谷風に当ってしまうわ!」
「し、しかし! このまま放っておいたらへイグス粒子砲を撃たれちまうぞ!」

 かと言って他に手段もなかった。へイグス粒子砲射出まで約30秒。その時間では中心にいる本体を引きずり出す時間は到底足りなかった。

「あのヘイグス粒子砲が命中したら、シドニアは確実に消滅する。仮に回避が成功しても、加速の衝撃に居住棟は耐えられないだろう……」
「皆下がって! もう谷風を信じるしか無いわ」

 弦打は分かっていても耐えられなかった。だがサマリ・イッタンの言う通り、今は谷風を信じる事しか出来ない。

707 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 18:16:40.73 ID:oiGbi6su.net
 谷風はガウナの中で敵の猛攻を受けていた。云わば全方位が敵の砲門なのだ。
その間をぬって飛ぶ谷風の技量は、この極限の状況で更に研ぎ澄まされていった。
 延長砲身を解除し、襲い来る敵を次々と蹴散らしていく。
谷風の肥大した感覚は、敵に撃たれる前に察知し、先に撃墜するという離れ業を可能にしている。
 やがてやや開けた所に出た。ガウナの本体がある場所だ。中心に人間の顔を模したガウナの本体が鎮座していた。

(これが大本体か)

 間髪入れずにガウナ本体貫通弾を全弾放出する。
そして、ヘイグス粒子砲発射直前に本体が分解されていった。
巨大なガウナが泡状分解されていく様は、まるでシャボン玉に包まれているような華麗な光景だった。

 誰もが生還の無事を喜び、作戦の成功を喜んだ。
重症を負ったつむぎとイザナも無事回収され、現在ドックで修復作業を受けているそうだ。
その中でラボにいる本郷は、一つの不安を抱いていた。敵のヘイグス粒子砲がシドニアに迫った瞬間のゲッターロボの事を。

(あの時、敵のヘイグス粒子砲が迫った瞬間の緑の光。ありゃ間違いなくゲッタービームだ。
 俺達のデータじゃあそこまでの出力が出せるはずがなかった。しかし……)

 本郷が見ているのはゲッター線量の測定数値だった。あの時あの瞬間の数値が爆発的に上昇している。
現在の測定値は今までと代わり映えしない。やや高いくらいか。

(流の様子もおかしかった。まるで撃たれるのを知っていたかのような焦り方だった。
 実際そうなったし、その御蔭で俺達は今を生きていられる。だが、つむぎの嬢ちゃんが防ぐ事や、
 防ぎきれ無かったことも想定済みのようなドンピシャ具合……)
「流、お前さん、本当になにもんなんだ……?」

 想定以上のゲッタービームによって装甲がくっついてしまい、現在は竜馬を出すために装甲を剥がそうと四苦八苦している。
ゲッターロボはあいも変わらず、冷たい輝きを放ち彼らを見下ろしていた。




 シドニアとは遠く離れたどこかの宙域。そこでは二つの生命体が壮絶な喰い合いを演じていた所だった。
肉体の所有権を掛けた命がけの戦い。長く長く続いた戦いも、いつしか鎮まり、
そこに立っていたのはそのどちらでもない、新たな生命体だった。

―ゲッター……―

 歯車が狂うように。世界のすべてが少しずつ、ズレ始めていた。

708 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 19:09:14.01 ID:oiGbi6su.net
終わり
さるさんウザすぎる

709 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 19:16:46.41 ID:AnpWrxhZ.net


710 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/02(水) 23:43:01.87 ID:Wt/2bTL1.net


そういえばゲッちゃんドラゴンてのがきたな

711 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/03(木) 13:29:40.98 ID:5FDcUeLT.net
ゲッターロボ続きいきます。今回ちょっと長いのでさるに引っかかると思いますがよろしくお願いします。

712 :ゲッターロボ-A EoD- 第五話後編@:2014/07/03(木) 13:32:27.14 ID:5FDcUeLT.net
そして朝の九時。早乙女の授業が始まる。今日の授業は昨日の続きについてのようだ――。
竜斗は今、不安だった。愛美に言われた『あの指令』を。

まだ尿意が襲ってきてはないのが幸いだが、一時間、二時間経つ内に……。

「竜斗?」

落ち着きがなくなってきている彼に不審に思う。

「トイレに行きたいのか?」

やばい、もう限界が来ている。行きたい、トイレにいって楽になりたい。

「……ちょっとトイレに行ってきてもいいですか!?」

「ああっ」

座学室から出た時だった。

「どこにいくのかなア、石川?」

「ひいっ!」

なんと今朝言ったとおりに愛美が腕組みしながら待ち構えていた。

「トイレにいくのダメだったわよね?」

「……行かせてくれ、こんなのムチャクチャだよ……」

「ダ〜メ。これ以上な目に遭いたいの?」
また写真を見せつけられる竜斗は、

「……こんなことして何が楽しいんだよ……?」
その問いに彼女の答えは、

「ただ楽しいからに決まってんじゃない」

だが竜斗は彼女を無視してそのまま、トイレへ走り去っていった。

「あ、石川っ!」
自分の命令を無視された彼女の表情は、一転して阿修羅のような顔になった。

「……許さない。あとで覚えておきなさいよ、あのチ〇カスヤロウ……っ!」

トイレに駆け込み、そして漏らさずに事なきをえた竜斗の顔は安心のため息をはいた。
だが急な不安感に襲われた。愛美の言うことを無視したことによる報復である。
かなり根を持つタイプだ、自分に何をしてくるか分からない。

だが、少し嬉しいこともあった。あの愛美についに逆らったことである、今までなすままにやられ続けてきた自分が反抗できたのである。
今の彼の暗闇だらけの心中に一筋の光が差し込んだような気分になった――。

座学室に戻り、席に座る。

「竜斗、前みたいにもらさなかったみたいだな」

「早乙女さんっ!!」

「ハハッ、冗談だ」

713 :ゲッターロボ-A EoD- 第五話後編A:2014/07/03(木) 13:34:39.65 ID:5FDcUeLT.net
どこか溝みたいなものがあった二人の距離が近づいたかの如く、笑顔になる竜斗達だった―。

そして午前中の授業が終わり、竜斗は大きくあくびをした。

「午後は、私とマリアでゲッターロボについての概要と操縦訓練を行う。集合場所は格納庫だ。開始前にはパイロットスーツに着替えておけよ」

「はいっ、早乙女さん」

「竜斗、今から早乙女さんと呼ぶな。早乙女『指令』と呼べ。
君は建て前上であるが軍人となるわけだ、立場を分かっておいたほうがいい。それに制服着用時で自衛隊員達の前で私を呼ぶときに『さん』が出ると変に思われるからな」

「はい、早乙女『指令』」

――竜斗は昼飯を食べてまだ時間があるので、休憩しようと部屋へ戻る。

「…………」

イヤな視線を感じる。そういえばあれから愛美の姿は見ていない、これはまさか――。
一目散に部屋へ戻り、ドアロックするとベッドにドサッと座り込む。

(……まさか……っ)

急な不安感に襲われた。出たら、待ち構えているのではないか……そう考えると部屋から出る気がなくなる。だが講座があるから結局行かなくてはならない。

時間が近づくにつれて彼の胸の鼓動がドクドクなり始める――。
格納庫まで突っ走ることを考えた竜斗はロックと解除して部屋から飛び出した。どうやら左右の通路には誰も見当たらない。
安心しつつも、彼女に出くわさないよう祈りながら、格納庫へ駆け出していった。

――そして三機のゲッターロボを置かれた格納庫。無事に着くとすぐに内部の更衣室に入り、パイロットスーツに着替える、ぴっちりしているが動きやすく、身体を動かすにはちょうど良い。

ヘルメットを持ち、更衣室から出ると空戦型ゲッターロボのドッグに早乙女とマリアが待っていたのですぐに合流、講座が始まる。

「まずゲッターロボについての概要から始める……」

まず早乙女からの説明が始まった。

ゲッターロボとは早乙女による、対恐竜帝国殲滅プロジェクト『ゲッター計画(プロジェクト)』の産物である最新鋭SMBである。

714 :ゲッターロボ-A EoD- 第五話後編B:2014/07/03(木) 13:39:12.58 ID:5FDcUeLT.net
従来型のSMB十機分の性能を持ち、各国でも群を抜く驚異的な性能を持つ機体である。
ゲッターロボは計三機開発されており、それぞれ空、陸、海の環境や地形に対応すべく各武装や機能は違う。

このゲッターロボに使われている動力が機体の名にも使われているエネルギーが、ゲッター線(またはゲッターエネルギー)と呼ばれる、宇宙から降りそそぐ放射線の一種である。

微量でプラズマエネルギー以上のエネルギー増幅率を持ちながら、放射能のように今のところ人体には有害だった件はまだ出ていないため、そして実験において爬虫類等に有効であると、発見者の早乙女が急遽、対恐竜帝国用戦力としての開発、研究を急がせた。
彼はそのエネルギーの有用性、神秘性に惹かれており、人生かけてでもこれからも研究していきたいという。

「……というのがゲッターロボの概要だ。竜斗、質問は?」

「あ、はい。空戦型と陸戦型のデザインは初めて見ました。しかし海戦型がどこか自衛隊の使用しているSMBとスゴく似ているんですが……」

「ああ、BEETか。それはな海戦型はBEETタイプをベースに造られた機体だからだ。言うなれば『ゲッター線駆動のBEET』だ。だがその性能は元機とは比ではない性能を持つ別物だよ」

「はあ。分かりました」

「質問が以上か?なら操縦訓練といくか。今日は竜斗、空戦型ではなく他の二機にも乗ってみるか?
お前の扱いやすい機体を選ぶのもいいだろう――」

「はい……あ、了解!」

そして竜斗は今回乗り込んだのは三機の一つで白く、スマートなフォルムの機体、『陸戦型ゲッターロボ』だ。

“竜斗君、使い方は概ね空戦型ゲッターロボと同じよ。だけど左手の大型ドリルの扱いには十分気をつけてね”

「了解です」

竜斗は通信越しで早乙女とマリアから詳しく教えられて、コンピューターパネルを操作してシステム起動。操縦レバーを握り込む。

そしてターンテーブルが回転し、外部ハッチまで横に滑るようにテーブルが右に移動する。止まると同時に外部ハッチが開かれた。

“竜斗、外に出たらいいと言うまでまっすぐ歩け。

715 :ゲッターロボ-A EoD- 第五話後編C:2014/07/03(木) 13:41:06.04 ID:5FDcUeLT.net
先にSMB操縦用地下訓練場がある”

そしてカタパルトが射出されて、外に飛び出す陸戦型ゲッターロボ。

その細い脚部に似合わぬ左腕の、直撃すればどんなモノでもミンチになるであろう大型ドリルと右腕の掴んで潰す用途しか思い浮かばないペンチ状アーム。白く尖った頭に睨みつけるようなその瞳(アイ)。
空戦型と比べて別の意味でいかつくて強そうである。

外に出ると竜斗はレバーをゆっくり押して前に歩き出す。
すでに外部には訓練すると伝えてあるのか、誰もいないこの内部で途中、機体一機分が通れる程の通路に差し掛かるも足を止めずに歩いていく――と、

“竜斗、止まれ。ここが訓練場だ”

目の前にあるのは何もない地下空間、広さは……先が見えない。四方八方、そして何キロあるのかと感じるほどの広大な地下訓練場である。
竜斗は思った、よく日本の地下にこんな場所を作れたなと。

「よし。今から自由にこの中を動け。その上で君に各機能の操作を教える」

訓練場の上には防弾ガラスに守られた個室、監視室が。
そこには多数の最新コンピューターと早乙女、マリア、そしてなぜかエミリアがいた。

「リュウト、聞こえる?」

“エミリア?なんでここに?”

「実はあたしも見学したかったからサオトメさんに許可もらってたの。ここで応援してるから頑張ってね。けど、ケガだけには気をつけてね」

“ああ――”

そして操縦訓練を開始する。

――これは本当に凄い。僕がこんな凄まじい機動兵器を操縦するなんて夢にも思ってなかった。

すでに二回、いや今回ので三回ゲッターロボを操縦しているが二回は急の戦闘により無理やり操縦させられたのでテンパっていて考えられなかった。
今、訓練として冷静に操縦してみると色々と分かる。

特に操縦が簡単だ。早乙女さんの言うとおり操縦方法がまるで楽で、左右の操縦レバーで大体の動作が可能、手前のコンピューターパネルでシステム起動と火器管制。
全視点モニターで360度確認でき、死角も横の3Dレーダーで補える。

716 :ゲッターロボ-A EoD- 第五話後編D:2014/07/03(木) 13:46:14.11 ID:5FDcUeLT.net
そしてエネルギー残量や各機関、部位の被害状況、そして通信も全部前面、側面モニターが表示してくれてしかも非常に見やすい。
そして左右の操縦レバー横についた赤いボタンは各攻撃制御用……ドリルが時計回りに高速回転し、ペンチ型アームがガチガチ挟む。
足元のペダルは各機体の装備ユニット起動――と、ちゃんと役割がはっきりとされている。

最初は戸惑うかもしれないが、慣れればまるで自分の手足のように扱える。
あのメカザウルスをも一蹴できる機体がこんなに楽な操縦だなんて……これを動かす者によっては正義の味方になることや、逆に悪魔になることさえ可能である。

そう考えると怖くなって僕の身体は身震いするのだった――。

“竜斗、足元のペダルを踏め。この機体を『走らせる』”

「走らせる……?」

言われた通りにペダルを踏むと、ゲッターの両踵が縦に開き、中からキャタピラーのような車輪とジェットブースターと思われる推進機関が出現。
車輪が凄まじく回転し、ジェットブースターが点火した瞬間。まるでスホーツカーが最大速度で地上を走るかの如く、凄まじい速度で急発進した。

「うわあっっ!!」

竜斗はその負荷にびっくりして翻弄されて、ゲッターはバランスを崩して叩きつけられるように地面に轟音をたてて転がりこんだ――。
その様子を監視室から見ていたそれぞれ三人の表情は様々であった――。

「だ、大丈夫リュウトっ!?」

「し、司令……なんの説明もなしに『ターボホイール・ユニット』の起動はヒドすぎませんか……?」

「フフ、自転車の練習と同じで転んで転んで身体で覚えるもんだ、心配いらない」

――そして竜斗はコックピット内で頭を天井にぶつけてピクピクしていたのであった――。

「……ヒドいよこんなの……っ」

……この後、約二時間はこの機体で操縦し、これで今日のゲッターの操縦訓練は終わった。
竜斗に異常がないか、マリアの手で医務室で精密検査を受けることになった。
彼は検査を受けている最中、こう考えていた。

――どうやら陸戦型よりも空戦型の方が僕に合っているような気がした。

717 :ゲッターロボ-A EoD- 第五話後編E:2014/07/03(木) 13:47:42.40 ID:5FDcUeLT.net
空を飛べるし、なによりも操縦の感覚がもう慣れているからというのが一番の理由だった。それにあんな機能には懲り懲りだと――

精密検査が終わり、特に異常なしだと診断されて今日はもう終わりだと言われる。だが予習等はしておくようにと、早乙女から釘を刺されてしまう。
部屋に戻り、夕食まで時間があったのでシャワーを浴びて、着替えてベッドで休憩していた。

その時、入口ドアをノックする音が聞こえて竜斗はすぐに向かう。ドアを開けるが誰もいない。

「……?」

不思議に思った彼は、ドアから足を踏み出たその瞬間。

「――――っっ!?」
凄まじいほどの寒気と同時に右腕を何者かにこれでもかというくらいに掴まれたのだ。

「やあっとつかまえた♪リュウトちゃん……」

「水樹っっっ!!!?」
彼は戦慄し身体中に冷や汗が大量に流れ出た。そこにいたのはまるで悪魔のようなドス黒い笑みを浮かべたあの愛美だった――。

「ウフフ、逃げよったってムダよ。裏切り者はどうなるか……わかってるわよねえ、イシカワァ♪」

「〜〜〜〜〜〜!! 」

今まで、学校内でも見たことのない恐ろしい顔をした彼女に圧倒されてなすがままに連行されていく。
そして、近くの倉庫内に無理やり連れていかれた竜斗。入るなり愛美は入口に横スライド式の鍵をかけて、立ちふさがるように彼の逃げ道をなくした。

「さあて、どんな処罰がいいかなあ☆」

掃除用具用ロッカーからブラシを取り出して、両手で持ち掲げ、殴りかかる体勢となる。すると竜斗は、

「……やりたいんなら好きにしろよ……っ」

「え…………っ?」

「……もう逃げるのはイヤだ。こんなことじゃあメカザウルスの奴らにも立ち向かえない……俺はもう逃げない、来るなら来いよっ!」

なんと竜斗が自ら愛美に反抗の意思を見せたのだ。
そして彼女も初めて支配していた人間に初めて噛みつかれたような思いに激怒し、ついに――。

718 :ゲッターロボ-A EoD- 第五話後編F:2014/07/03(木) 13:53:13.21 ID:5FDcUeLT.net
「そう……ならアンタを徹底的に痛みつけてやるわ、覚悟しろオ――っ!!」

……ちょうど、倉庫前に通りかかったエミリア。

(…………?なんか変な音聞こえるけど……)

倉庫の中から叫ぶような声と叩く音が聞こえてドアに耳を済ますと、それが愛美だと分かった。彼女が怒号を張り上げているようだが、次第に何に対して怒っているのかが分かった――。

(……まさか、リュウト!?)

彼女は急いでドアを開けようとするが、中から鍵を掛けられていて開かない。すると彼女は後ろへ下がり、足に踏ん張りを入れると渾身の力で突撃し、ドアへ前蹴りをかました。
彼女の火事場の馬鹿力か、スライド式の鍵が壊れてついにドアが開く。
そしてエミリアが中で見たのは、うずくまる身体中傷だらけの竜斗へ、足蹴にしながらブラシをぐりぐり押し付ける愛美の姿が。

「リュウトーーっ!!」

エミリアは我を忘れて、とっさに愛美を突き飛ばし、うずくまる彼を抱きかかえる。

「しっかりしてリュウトっ!」


すると愛美の先ほど左手に持っていたスマートフォンがエミリアのそばに落ちている。
ふとそこに視線を通した時――そこで彼女の目がぐっと広がった。

「な……なによこれぇ……っ!?」

彼女はそれを手に取り、画面を見ながら大地震を受けているかのように激しく身震いした。
ついに見られてしまった、愛美による竜斗があの『リンチ』されている最中のあの画像を。
自分でさえ知らなかった、竜斗がこんな惨い目に遭っていたという決定的瞬間を捉えた画像。

彼女にこれ以上ない怒りが混みあがった。
ヒステリックになったかのごとく奇声にを上げながらスマートフォンをその場に叩きつけて破壊、何度も何度も踏み潰した。

そして頭をぶつけながらもゆっくり起き上がる愛美も、自分のスマートフォンを憎き相手によって破壊される瞬間を目撃、頭の何かがキレた――。

“一佐!!”

司令室でマリアと会話していた早乙女に乗組員から突然の通信が。

「どうした?」

719 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/03(木) 13:53:54.49 ID:YqQ/f05p.net
紫炎

720 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/03(木) 13:54:39.50 ID:YqQ/f05p.net
更に支援

721 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/03(木) 13:57:25.79 ID:YqQ/f05p.net
こんなことしたってさるさんは治んねえかもしれないけどとにかく紫炎!

722 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/03(木) 13:59:18.31 ID:B6MjHoOy.net
しえん?

723 :ゲッターロボ-A EoD- 第五話後編G:2014/07/03(木) 14:03:38.77 ID:5FDcUeLT.net
「艦内の雑用倉庫であの子達が――」

事情を聞いた二人はすぐにあの倉庫に駆けつけるとたくさんの雑務の人だかりが。
掻き分けて入ると、中ではエミリアと愛美による二人の女の修羅場が繰り広げられていた。

とりあえず乗組員達に取り押さえられているも、その血と傷、アザだらけの二人を見ると類を見ない取っ組み合いの大喧嘩をしたようである。そしてその横で同じく傷だらけになり怯える竜斗の姿が。

「放しなさいヨオ!!このビチグソガイジン、今日こそブチコロしてやるぅーー!!!」

「やれるもんならやってみろよォーーこのファ〇クビ〇チがァーーーーっっ!!」

女性とは思えない下品な罵言を吐きまくっている二人。

「ふ、二人ともやめてっ、落ちつきなさい!!」

マリアは血の気を引きながら二人の仲介に入るが、しかし一向に止まる気配はなかった。それに対してマリアがついに、

《オマエラ大人しくしろつってんのがわかんねえのかゴラァーーーー!!!》

「「ぴいっっ!!?」」

魔王の如く怒りを見せるマリアの前には二人も一気に消沈した。

「マリアっっ!!」

「あっ……ごめんなさい……っ」

早乙女の一喝によって普段のような冷静沈着の表情に戻る彼女。彼女を怒らせるとこんなに違うとは……怒らせてはダメだと悟るエミリア達。

「……とにかく三人とも酷い傷じゃないの……直ちに医務室へ。みんな歩ける?」

「は、はいっ……なんとか」

「「…………」」

……医務室で治療を受ける竜斗達。竜斗は自衛隊内の男性医務官に、エミリアと愛美の二人はマリアに、そしてその二人についてはまた険悪になることを避けて別々に治療を施された。
そして後からこの三人に何があったか面談すると……マリアも気分がすごぶる悪くなった。
だが早乙女は……いつもの如く平然といて無言であった――。

「…………」

その夜、自室のベッドで安静にする傷だらけのエミリアは真天井を見ながらとある決心がついた、それは――。

(アタシ……リュウトと同じゲッターパイロットになる。そしてもうリュウトばかり苦しめない――)

724 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/03(木) 14:05:08.29 ID:5FDcUeLT.net
以上です。女同士の修羅場って怖いですよね。けど書いてると面白いです。

725 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/03(木) 14:09:15.11 ID:YqQ/f05p.net


726 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/03(木) 14:10:41.27 ID:B6MjHoOy.net


727 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/03(木) 18:51:43.48 ID:4V+4F5qY.net
だめだ・・
全部石川系女子でビジョンが・・・

728 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/03(木) 20:24:10.96 ID:qBr28Acc.net
乙です。

>>727
今まで萌え系の可愛い女の子で想像していたのに、なんと言うことを……。

729 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/03(木) 21:09:48.71 ID:5FDcUeLT.net
ゲッターロボの人です。
石川系女子でもありかもですwww

けど自分的に女性漫画的意識で書いてるので萌え系という感じではないかもですね。

730 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/03(木) 21:14:36.38 ID:B6MjHoOy.net
せめて、偽書や飛焔的な絵柄で…………

731 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/03(木) 21:24:47.79 ID:+yfV+Mzd.net
なんかもうすぐアカメが斬るが放送するからうまくゲッター線と合わせられないかな
ナイトレイド参謀になった隼人が本当は左利きのタツミにこれから先地獄を見せる男だとか言ってスカウトしたり
この程度のことで死ぬなら今死なせてやった方が親切だとか言って単身死ぬような任務につかせたり
意外と行ける気がしてきた

732 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/03(木) 21:26:16.37 ID:B6MjHoOy.net
一応、ロボアニメもあるんだし…………

733 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/03(木) 23:11:58.55 ID:DJGMGrYB.net
クロスでも可愛いキャラもいるぞ!

尚、既にゲッター線を浴びてる模様(当然だが)

734 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/04(金) 00:33:53.22 ID:YbnkyRG/.net
乙。こんなドロドロしたゲッターイヤすぎるw

思ったがこのゲッターロボなんか種に似てるよな
軍属の人間と共に乗り込んで途中で主人公に変わるとことか機体に防護機構あるとか、換装できる面とか。モチーフの一つかな?

735 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/04(金) 00:38:11.40 ID:OefC5e53.net
>>734
ってかバリバリエヴァ以降のロボアニメだな

736 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/04(金) 01:41:38.78 ID:YbnkyRG/.net
>>735
映像化して見てみたい気もするが歴代のゲッターロボと比べたら異色作すぎてなんか叩かれそう……

737 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/04(金) 19:31:20.90 ID:bKE0smfv.net
新しく始まったロボアニメもこんなかんじだったというか
初代ガンダムどころかマジンガーZもドサクサでいきなり操縦することになったとかだしな

738 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/04(金) 20:21:03.48 ID:bTjlPDba.net
やっぱもっとドンパチさせれば良かったな

739 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/04(金) 21:40:51.20 ID:0Sz90QhT.net
竜馬「一番気に入ってるのは」
ラーメン屋の親父「何です?」
竜馬「値段だ(つけ払い)」

ごめん、つい

740 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/05(土) 00:19:54.32 ID:KXAHJipl.net
クロス先の女の子にゲッター線を浴びせ、その経過を観察しよう(唐突)

741 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/05(土) 00:23:32.92 ID:tYFULtWl.net
クロスの場合どこまで崩していいかわからなくなる

742 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/05(土) 01:03:33.70 ID:aTrTMZVI.net
ライフクロスの歩は終盤で新ゲ最終回の暴走竜馬みたいになってたな

743 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/05(土) 02:30:12.43 ID:Z4iE48fV.net
まあ、理由あればある程度はキャラは崩してもいいとは思うけどボーダーはあるだろうからな。
少なくてもその作品のファン全員を敵に回すようなもんはダメだろうな

超極端な例を言えば竜馬が五円落としただけで凶悪サイコパス強盗殺人犯になったりしたら
「おい」とは思うだろうし

744 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/05(土) 22:50:07.16 ID:KXAHJipl.net
作品のバランスって難しいよな
ゲッターロボはある意味その極致にある作品かもしれん

745 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/05(土) 22:54:49.97 ID:tYFULtWl.net
ゲッターに主眼をおいちゃうと、原作で活躍してた奴が割を食うし
かと言って準拠にしちゃうとゲッターがなかなか本領を発揮しない
協力してやっつけたよーっていうのは余計難易度が跳ね上がる

作風が似たようなタイプだと合わせやすいけど、違うと結構キツイんだよね
結局オリキャラ敵だして、原作組とゲッター組と分けちゃうのが一番ラクで手っ取り早いんだけどね

746 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/06(日) 01:02:30.48 ID:SASOZvvJ.net
例えば、ゲッターと比べて、パワーも作風も近い、マジンカイザーとかグレンラガンとかとクロスさせると、ごく普通に共闘するだけになるんだよね。
一言で言うと、それなんてスパロボ、って状態に。
スパロボOG世界に真!ゲが流れ着くってのを考えてみたが、ぶっちゃけOG世界だと真!ゲでもそんなに無双できないから、ヘタするとゲッターチームがOG勢の引き立て役になる。

747 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/06(日) 06:20:30.12 ID:6ECGGI6W.net
ゲッターのクロスでの面白さって、この世界にゲッターがいたらって
妄想が楽しいからっていうのもあると思うな
絶望的な戦況が続く作品のカンフル剤になったり、
違う作風の作品とのギャップを楽しんだりとか

748 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/06(日) 07:06:16.56 ID:V7KN7sA8.net
あとゲッター線がクロスで転生させるとか、いい意味と悪い意味で色々使いやすいってこともあるだろうし。

流れ切って悪いですがゲッターロボ続きいきます。

ちなみにこのゲッターロボはJanne Da Arcの『Kiss Me』という歌に沿って作られています。
ゲッター曲とは思えない爽やかソングですが、雰囲気は合っているのでぜひ聴いて見てください。

749 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話前編@:2014/07/06(日) 07:09:22.48 ID:V7KN7sA8.net
――僕は疑った。まさかエミリアがゲッターロボに乗りたいと言い出した時は。その時、エミリアは何を考えているのかわからなかったが、僕と一緒に世界を守りたいと言ったのだ。
僕からすれば正直乗り込んでほしくない、エミリアまでひどい目に遭わすなんて……そんなことはさせたくない――

「サオトメさん、お願いがあります。アタシをゲッターロボのパイロットにしてください!」

――次の日の朝、司令室でエミリアが彼にそう頼みこむが、隣にいたマリアは狼狽した。

「あなた何を考えてるの!?
そんなこと出来るわけないでしょ!!」
一方で早乙女は黙ったままだ。

「リュウトに操縦できるのならワタシにだってできるはずです。
リュウトばかりこんな危険な目に遭わせたくないんです!」

何の迷いなく堂々と申し出る彼女。

「エミリアちゃん、そもそも民間人の竜斗君を軍事兵器であるゲッターロボに乗せること自体が異例なのよ。
あたしは彼に負い目を感じているのにあなたまで……これは遊びじゃない、死ぬ可能性が高いのよ?」

すると早乙女は顔色を一つ変えずに口を開く。

「――いいだろう。そこまでして乗りたいのなら君もパイロットとして認定しようじゃないか」

「早乙女司令!!?」
なんとすんなり受け入れる彼に対し、マリアは当然唖然となる。

「君にも竜斗と同じく建て前上、軍属として階級を与えよう。制服も支給する。
それに今日から彼と共に座学とゲッターロボの操縦訓練を受けてもらうが、いいか?」

「――はい!」

とんとん拍子に話を進める早乙女とすんなり承諾するエミリアに、マリアはついていけなかった。

「司令、彼女にまで危険に晒すつもりですか!?」

「いいじゃないか。ちょうどあと二人のゲッターパイロットを探していたところだし、寧ろ志願してくれたのはこちらはありがたい」

「しかし……っ」

「それに竜斗も彼女となら連携をとれやすいんじゃないかな。気も楽になるだろうし」

軽く言う早乙女だが、エミリアに視線を向けてこう言う。

750 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話前編A:2014/07/06(日) 07:12:11.93 ID:V7KN7sA8.net
「エミリア、これだけは言っておく。ゲッターロボは君が考えるほど気軽な代物ではない。操縦は簡単だが竜斗の戦闘で見たとおり、色々な意味で想像を絶するほどの重圧が君にのしかかる。
そして乗ることによって君はもしかすれば大切なモノをいくつも失うことになるかもしれん。

それに君は自らパイロットになるんだ。私は君が女性だろうが一切の情けなどかけず容赦はしない。
それで、すこしでも覚悟が揺れ動くのなら、二度とゲッターロボに乗りたいなどと口に出すな」

……その時の早乙女の目は物凄く怖かった。重みのある言葉に加えてぐっと睨みつけるようで、まるでエミリアの覚悟を試しているかのようだ――彼女もそれに少したじろぐような仕草を見せたみたいだが彼女はすぐにキリッとした態度をとる。

「いいえ、一歩も引き下がりません。
リュウトが危険な目に遭ってるっていうのにワタシは艦内でただ安全を祈るというのがイヤなんです。
リュウトが生き残れるのなら……ワタシはリュウトの痛みや苦しみを全て背負うつもりです――」

「エミリアちゃん……そこまでしてあなた……っ」

……そして朝九時に早乙女の講義に受ける竜斗とエミリア。
彼はこれを聞いた時、心が抉られる思いをした。
彼女自らゲッターパイロットに志願したことに対する驚愕と心配もある。そして最大の理由は、自分がゲッターに乗ってエミリア達を守るといったのに彼女が乗ると言ったのは、自分が心配だからという理由。
つまり、結局自分はまだ弱く見られがち、つまり頼りにされてないという意味だった。
昨日、愛美に反抗して逃げない、強くなると決めたのに――。

「アタシがいたら気が楽でしょ?頑張ろうね!」

「…………」

彼女の励ましの笑みが今は自分にとって心を重くする。

――エミリアを一言で言えば『とことん尽くす女性』。
自分を無理させてでも解決しようとする性格で、誰かが困っているなら自分が何とかしなきゃと考えてしまう傾向がある。
よく言えば献身的で、悪く言えばお節介である。

751 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話前編B:2014/07/06(日) 07:19:13.75 ID:V7KN7sA8.net
特に竜斗に対しては過保護と言われるほどで、今まで彼がイジメなどで困っていた時に真っ先に助けに入るのはエミリアだった。
学校でも一部で有名だったほどである。
なんで俺のためにこんなに尽くしてくれるんだろう――彼女の心情を知らない彼はそう思っていた――。

午後からは昨日と同じくゲッターロボの操縦訓練で、彼の訓練とエミリアの初操縦を兼ねて行うという。

――昼。食堂に向かう竜斗達。

「アイツからあんな目に遭ってたなんて……リュウトが本当にかわいそう……っ」

「…………」


「けどもう安心していいよ。これからアタシは早くゲッターロボの操縦をうまくなって、リュウトに負担かけないように必死で頑張るから。
そして一緒に恐竜から世界を守りましょ♪」

――すると。

「……なんでお前までゲッターロボに乗らないといけないんだよ。すごく危険ってこと分かってるだろ……!」

彼からそう問いただされて彼女は、

「だって……リュウトばかりこんな目に遭ってるのにワタシだけ何もできないなんて…………それに――」

「……それに?」

「……アタシ、リュウトと一緒にいられるだけで凄く幸せだから。大丈夫、キツいことあってもヘーキだよ」

心からこもる彼女の言葉に、竜斗はドキッとして顔を赤面させる。視線を逸らすと震える声でこう言った。

「……ムリするなよ」

彼もエミリアにこれくらいしか言えないのが物凄く遺憾だった――。

「…………」

彼らが通った通路後ろの曲がり角で腕組みする愛美。彼女はまた何を企んでいるのか。スマートフォンを破壊されたことによる恨みか……。

昼食を食べて午後一時。昨日と同じく格納庫でパイロットスーツに着替える竜斗とエミリア。
白とオレンジ色の彼女らしく明るい基調色のパイロットスーツを着込んだ彼女は、外国人らしく日本人離れのグラマーであり、ピチピチのスーツを着込んだその姿はセクシーそのものである。

(エミリアって……スタイルいいな……っ)

現に竜斗も彼女の姿に思わず唾を飲み込む。

752 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話前編C:2014/07/06(日) 07:20:45.77 ID:V7KN7sA8.net
そして早乙女達と合流し、エミリアはマリアからゲッターロボの概要と操縦方法の講座をされている間、竜斗は早乙女からこれからについて指示された。

「竜斗、今日は彼女と一緒にコックピットに搭乗して手取り足取りサポートしてやってくれ、できるか?」

「……やってみます。エミリアも僕といたらやりやすいでしょうから」

そしてエミリアはというとその表情を見るとガチガチに緊張しているようでマリアの講座を聞いているのかどうかわからないほどだ。
自ら志願したとは言え、ただの女子高生である。そんな彼女がゲッターロボに乗り込むなんて、まるで一人だけで未知の世界に足を踏み入れるようなものである――。

「……エミリアちゃんは今日が初操縦だから絶対に無理をせずに落ち着くこと。
それに今日は竜斗君が一瞬にコックピットに乗ってくれるから、少しはやりやすくなると思う」

「リュウトが?」

振り向くと防護ヘルメットを携えた彼はこちらへ駆けつける。

「エミリア……やめるなら今の内だよ」

「ううん。自分が決めたことだし。それにリュウトが一緒に乗ってくれるんだもん、アタシ張り切ってガンバル!」

「……そうか。なら行くか!」

「うん!」

二人は彼女の希望で『陸戦型ゲッターロボ』に乗り込む。
なぜ、このクセのある機体を選んだのかは、これも彼女の『困難なことに立ち向かう』という性格の表れである。

オレンジ色の防護ヘルメットを被らせた彼女をコックピットの座席に座らせて、彼が座席後部にしがみついて立つ。

「エミリア、まず俺の言うとおりにシステム起動させるんだ」

「う、うん……っ、フフフ」

なぜか突然彼女がクスクス笑い出したのだ。彼は緊張のしすぎで混乱しているのか心配した。

「……エミリア、大丈夫か?」

「ううん、なんかあれだね。リュウトがアタシに教える立場なんて新鮮だったから、なんかおかしくて……」

「……なんだよそれ。まあ確かにそうだな、ハハっ」

二人は笑った。そして彼の指示に従い、右レバー手前のコンピューターパネルをゆっくり押すエミリア。

753 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話前編D:2014/07/06(日) 07:26:05.20 ID:V7KN7sA8.net
竜斗と比べてぎこちないのは彼女は初めてだというのもあるが、なにより自他認める不器用だからだ。
システムを起動させ、内部機器がライトアップ。内股に座る彼女は震える手で左右レバーを握りしめた。その時、早乙女から通信モニターが映る。

“エミリア、準備はいいか?”

「は、はい……OKですっ」

“あの時の威勢がないな。まあそうだろうなとは思ってるがな”

「ど、どういう意味ですか!」

“まあいい。竜斗、しっかり頼むぞ!!彼女をしっかり支えてやれ”

「了解!」

“それにエミリア。竜斗みたいに小便もらすんじゃないぞ、ハハハハッ”

「「………………」」

……そして昨日のように自動的カタパルトへ移動し、外部ハッチが開く――。

「エミリア、行くよ」

「……うん」

カタパルトテーブルが射出されて外へ飛び出すゲッター。
その衝撃にエミリアは一瞬ひきつけのような現象が起こったがすぐに自我が戻る。

“ではエミリア。今から訓練場に行くがてら、まっすぐ歩く練習だ。左右の操縦レバーを交互に押し出せ――”

彼女は言われた通りレバーを動かすと、連動してゲッターがゆっくりと前へ前進した。

「リュウト……アタシ、ゲッターロボを動かしてる……!」

「ああ、いいぞ。その調子――」

緊張で震えながらも動かしていくエミリアと後ろから見守る竜斗。
……そして、しばらく歩きあの地下訓練場にたどり着く。

そして監視室では、すでに移動していた早乙女とマリアがゲッターと通信を開始する。

「よし、準備はいいか。まずは基本的の動作からだ。竜斗、エミリアに色々と教えてやれ、モニター越しよりも直で教えたほうが分かりやすいだろう」

竜斗は親身に彼女にゲッターの操縦方法を次々に教えていく。

「え〜と、え〜〜っと…………っ」

「焦らないで。この右レバーをゆっくり引いて――そうそう、いいよ」

754 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話前編E:2014/07/06(日) 07:27:05.77 ID:V7KN7sA8.net
元々、要領が良く要点をまとめるのが旨い彼が教える事もあり、真逆の彼女も必死であるが次々に操縦トレーニングをこなしていく――。

「…………」

彼女は突然、腕に力をなくし、レバーを離してフラッと落ちた。

「……エミリア?」

前に移動して、様子を見ると身震いしながら息を乱しているエミリア。
ヘルメット顔面部がおそらく吐息による湿気曇りすぎて顔が確認できない。彼はすぐに彼女のヘルメットを外すと顔中がもう汗まみれであった。

「エミリア、大丈夫!?」

「う、うん、チョット疲れただけ……っ」

竜斗は安心の吐息を漏らした。

“竜斗、彼女がどうした?”

「緊張しすぎてクラッときただけです。少し休ませまてもいいですか?」

“分かった。コックピットを開けて中の空気を換気するといい”

パネル操作でコックピットのハッチを開放。竜斗もヘルメットを外し、外の空気を吸う。

「エミリア、気分はどお?」

「……ゴメンねリュウトっ」

「……エミリア?」

なぜか彼女は嗚咽していた。

「バカだよね……こんな意地張ってまでゲッターロボに乗り込むなんて……リュウトの訓練を妨げてるのに……サイテーだアタシっ」

「…………」

彼からすれば、いつも気丈に振る舞う彼女が涙を流すのを見るのは珍しいことだ。
彼女が心身共にすごく無理をしていると彼は悟る。

「エミリア、俺はお前がゲッターのパイロットになりたいと言い出した時、正直びっくりというよりスゴくイヤだった。
お前を危ない目に遭わせたくないこともあったけど……エミリアは俺を頼りにしていないのかとふと思ってしまって……。
けど、正直俺一人でずっと戦っていけるのかと思うと心が締め付けられるようで。
けどエミリアとならうまくいけそうな気がするんだ。
ありがとな、こんな俺のために。そしてこれからもよろしく、エミリア」

「リュウトっ……うん」

二人は満面の笑顔になった時だった――。

“北海道方向より恐竜帝国のメカザウルス部隊がこちら朝霞駐屯地へ向けて進行中。数は一個小隊規模、新型機も数機確認。

755 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話前編F:2014/07/06(日) 07:29:33.99 ID:V7KN7sA8.net
直ちに各部隊は戦闘配備。BEET部隊員は速やかに各機体に搭乗、スタンバイせよ、繰り返す――”

この地下訓練場に鼓膜が破れるほどのサイレンと放送が流れた――奴らがこんな時に――。

“竜斗、聞いたとおりだ。今すぐ戻ってこい、ゲッターロボ出撃だ!”

「了解です早乙女司令!エミリア、操縦代わるよ!」

「ええっ!」

二人はヘルメットをつけて、席を交替。彼のすっかり手慣れた操作で素早くベルクラスへ戻っていく陸戦型ゲッターロボ。

そして格納庫へ戻り、二人は降りると早乙女が待っていた。

「竜斗、今から状況を説明する。
メカザウルスの戦力は約百三十機。
母艦が一隻だが今回は放送であった通り今までとはタイプの違う新型機も確認された」

「し、新型機ですか……」

「ああ、確認する限りでは周りに頑丈な装甲で張り巡らされた巨大な怪鳥型数機と――翼の生えた人型の大トカゲだ。
そいつはライフルらしき射撃兵器も携えている、十分気をつけろ」

彼はメカザウルスにライフル……全く想像できなかったが、新型機であることから多分手強いだろうと予想する。

「多分自衛隊のBEETでは歯が立たん。竜斗、お前が戦陣の中心になって戦え、我々もサポートする」

「了解しました!」

「いい返事だな。君も段々強くなってきたようだ。
並大抵の兵器では重装甲タイプにはキズ一つもつけられないだろう。
そこで今回、空戦型ゲッターロボには『SR(ショート・レンジ)兵装』に換装しておいた。
近接近戦用兵装だが、そいつらに対抗できるような武装、そして被弾を想定して増加装甲をゲッターロボに装着しておいた。
それで被弾の心配せずに思いっきり真っ二つにしてこい……と言いたいところだが回避し被弾数を減らし、機体に負担をかけないのもパイロットの務めだ。
回避できるならなるべく回避しろ」

――竜斗は空戦型ゲッターロボに乗り込もうとした時、エミリアがそばに駆けつけ、彼の手をギュッと握った。

756 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話前編G:2014/07/06(日) 09:14:43.00 ID:V7KN7sA8.net
「リュウト……気をつけて……ワタシも一緒に戦いけど……」

「心配しないでエミリアは見てて。絶対に生きて戻るから!」

そう自信げに話す竜斗に彼女の暗い顔も徐々に晴れて穏やかになる――。
そして彼女と別れて空戦型ゲッターロボのコックピットに乗り込み、すぐさまシステム起動、そしてレバーを握り込み、待機する。

――機体の至る箇所に張り巡らせた灰色の厚い追加装甲のおかげで鉄壁を思わせるゲッターロボ。
右手にライフルを携えているが、腰にマウントされているのは二振りのゲッタートマホーク。
そして背部中央には同じく折り畳まれた身の丈ある銀色の両刃剣のような形状の兵器……今回は姿はまさに重装歩兵のようである。

そしていつものように早乙女から通信が入る。

“準備はいいか?”

「いつでもいけます」

“これから迎撃のためにベルクラスを浮上させた後、直ちにゲッターロボ発進だ。
出たらなるべく艦や味方機と離れないように戦え、一人で戦うより多数で戦ったほうが遥かに勝算はあるし、なにより彼ら君と同じく戦友だ、守り抜くことも懸念しろ”

「了解!」

補給と整備がすでに終わったベルクラスが轟音と共にドッグベイから遥か上空へ垂直に浮上していく。

「これより本艦ベルクラスは迎撃態勢へ移行する。艦内員は速やかに各配置につけ!」

そして、この広い朝霞駐屯地とその周辺にはすでに、自衛隊が開発したSMB『BEET』が数十機配備し、携行するライフルやバズーカ、ミサイルランチャーを構えて、来たるべき激戦に息を潜めていたのだった――。

757 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/06(日) 09:20:20.44 ID:V7KN7sA8.net
以上です。誤字、脱字がありました。

E:「少し休ませまてもいいですか?」

「少し休ませてもいいですか?」

G:「リュウト……気をつけて……ワタシも一緒に戦いけど……」

「リュウト……気をつけて……ワタシも一緒に戦いたいけど……」

758 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/06(日) 12:09:07.92 ID:7994CkC6.net
乙、寝てたから出遅れた

759 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/06(日) 17:19:10.65 ID:EvqpbYv5.net


760 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/07(月) 01:13:45.07 ID:SoBkZMFm.net
乙。

ボーイミーツガール路線の爽やか系ゲッター作品だよな。

761 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/07(月) 01:21:03.75 ID:YQl5C0/j.net
そういやあ、今期のロボアニメはどちらも戦争者だったな。
一つは月が壊れているから…………まあ、未来世界という設定じゃないけど

762 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/07(月) 13:27:27.05 ID:WcbBfClZ.net
スパロボCCでチェンゲ隼人とネオゲ隼人が二人揃ってぶっ壊れた権。

763 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/07(月) 22:26:03.37 ID:HWtDFXov.net
>>762
kwsk

764 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/07(月) 22:32:53.78 ID:WcbBfClZ.net
>>763
OVA版のオッサン隼人が二人揃ってロールローリィ姉妹やギアスのカレンに見とれてやがった。テレビ版ならともかく割とキャラ崩壊。んでスゴい破壊力(笑)
チェンゲ隼人「……良いな……。」
ネオゲ隼人「ああ、やはり良い……。」

765 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/07(月) 22:34:08.98 ID:YQl5C0/j.net
照れ隠しで言ったことが今でも尾を引いてんな

766 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/07(月) 22:54:19.50 ID:pdBT+UTK.net
クロスでボインちゃんとキャッキャウフフする隼人希望

767 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/07(月) 22:56:32.07 ID:HWtDFXov.net
隼人www

スパロボ慣れしてる人はわかるけど
そうでない人は動揺するだろうなw

768 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/07(月) 23:03:45.80 ID:WcbBfClZ.net
>>767
スパロボ馴れしてても動揺すると思う。俺は完全に不意討ち喰らった。

769 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/08(火) 03:52:14.10 ID:zM81IgXy.net
グラヴィオンと共演した時にはミヅキに驚いただろうな

770 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/08(火) 13:50:11.90 ID:BQ974aGz.net
ゲッターロボ続き貼り。今回長くなるので中編として入ります。

771 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話中編@:2014/07/08(火) 13:51:56.08 ID:BQ974aGz.net
――上空約五百メートル。恐竜帝国第十二恐竜中隊、十七メカザウルス、エイビス混合小隊は竜斗達のいる朝霞駐屯地に向かっていた――。
無数の飛行型メカザウルスと『メカエイビス』と呼ばれる重装甲と多武装で施された、機械化された巨大な怪鳥型メカザウルス二機。そしてキャプテン・ラドラの駆る『メカザウルス・ゼクゥシヴ』もその小隊内混じっていた。

「あと十七分で日本、朝霞駐屯地へ到達する。おそらく人類軍も我々を感知し迎撃態勢にあると思われる。各員戦闘準備!」

やはり彼、ラドラが小隊の指揮をしていた。だが中隊司令官である彼がわざわざ出向いていいのだろうか。

“ラドラ司令、絶対にムチャはなさらずに”

「ああ、今回は本気で攻め込む気はない。朝霞駐屯地におそらくいるであろう、ゲッター線駆動の機体と浮遊艦の偵察を兼ねて、この『メカザウルス・ゼクゥシヴ』のテストを行うためだ。
ガルマ、『メカエイビス・タウヴァン』の調子はどうだ?」

“……スゴい出力です。これなら人類軍もなすすべはありませんよ――”

するとラドラは数秒間を置き、副司令官であるキャプテン・ガルマにこう話した。

「ガルマ、私達はなぜ地上人類を殲滅する必要があるのだろうな……?」

“……ラドラ司令?”

「……私達爬虫人類は帝王ゴール様に忠誠を誓い、命令は絶対に従う。だが、私でも理解し難いこともいくつかある。なぜ人類と共存するという選択肢をあえて消そうとするのか……?」

“ラドラ司令、なにをおっしゃりますか。我々爬虫人類は地上人類と相容れぬ存在。その理由はあなたも、もちろん知っているのでは?”

“…………”

ラドラは目を瞑り、黙り込む。が、すぐにキリッとした目を取り戻す。

「……さて、雑談はこれくらいにして――各員につぐ、ゲッター線駆動の機体と浮遊艦は私とメカエイビス隊が相手をする。
その以外のメカザウルス隊は他人類軍と交戦してくれ。
そして決して無理をするな、互いに守りあうことを頭に入れておけ」

772 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話中編A:2014/07/08(火) 13:54:57.25 ID:BQ974aGz.net
――そして朝霞駐屯上空ではすでに発進したベルクラスが、メカザウルス小隊の来る方向へ向き、迎撃態勢をとっていた。
艦内の格納庫でも竜斗の乗った空戦型ゲッターロボが今、満を喫して発進しようとしていた。

「新型メカザウルスかあ……なんか怖いけどここまで来たらやるしかないかっ!」

やはり恐怖心があるようだが、すでにタカをくくっているのか前ほどビクビクはしていない。彼も成長したということか。

“竜斗、発進するぞ”

「了解!」

外部ハッチが開かれて、光が差し込む。しかし今回は快晴でなく、雲が多い。


システム起動したゲッターはすぐ膝を曲げて発進体勢を取る、そして――。


《石川竜斗、空戦型ゲッターロボ、発進します!》


彼のかけ声でカタパルトテーブルが射出。上空に飛び出すと背部の飛行ユニット『ゲッターウイング』が左右に展開、大空へ飛翔した――。

“竜斗、来たぞ!”

彼らの見つめる先からおびただしい数の軍勢、キャプテン・ラドラ率いる第十七メカザウルス小隊がついに姿を現した。
そしてラドラも遥か前方に浮遊するベルクラスの姿を、モニター越しからまるで新しいおもちゃを眺めるような興味津々の目で見ていた。

「……あれが例の人類の浮遊艦か。こちらの母艦より大きい。ゲッター線反応確認……ゲッター線駆動の機体も一緒かっ!」

ラドラにニィっと笑い、操縦レバーをさらにぐっと握りしめた。そしてついに両軍は接触し戦闘開始。
各メカザウルスは降下し、地上にいる多数のBEET部隊と交戦する。

――BEETは日本製SMBであり、海戦型ゲッターロボのベースにもなった機体である。
この機体の売りは汎用性にある。
様々な兵装やオプションを換装でき、陸はともかく空、海上も専用兵装次第でこなせるという特性を持っている。
これは尖った性能がほとんどである各国SMBとは一線を画す機体であり、そしてコストパフォーマンスもいいため実は各国から注目を浴びている機体である。欠点は汎用性重視のために器用貧乏なところか――。

773 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話中編B:2014/07/08(火) 14:00:18.27 ID:BQ974aGz.net
次々に降りていく飛行型メカザウルス隊にBEETは各兵装の砲門を上空に向けて、照準を合わせる。

「各機、発射用意。これよりメカザウルスを掃討を開始する!!」

このBEET小隊を統率するは、朝霞駐屯地第三十三SMB小隊長、黒田一尉。
幹部候補生で入った彼は、つい最近昇級したばかりの弱冠二十九歳の自衛隊員である。
まだ青臭く未熟の面はあるが、SMB操縦技術に卓越しており、誰よりも平和を愛する気持ちは負けない人物である。

「十分引き寄せろ。弾薬を無駄にするな」

――メカザウルスが射程圏に入った時、

「第三十三SMB小隊射撃用意、撃てっ!!」

彼の号令と共に、無数のプラズマ光弾、ミサイル弾頭が地上から発射されて多数のメカザウルスに襲いかかる。
直撃したメカザウルスは次々に撃墜されるが回避した機体は、発射の隙間を見つけて次々とマグマを吐き出して地上に降り注ぎ、多数BEETにこちらも直撃。超高熱に耐えきれるずに溶けてしまった――。

「くっ――」

地上に着陸したメカザウルス達はすぐさま近くのBEETへ猛攻を仕掛ける。
至近距離でドロドロのマグマを口から直接浴びせる機体もあれば、その特殊金属の鋭い爪や牙で原始的に引き裂き、噛み砕く機体と様々。

一方、BEETも右腰部のホルダーから、プラズマエネルギーの刃を発振する大型ナイフ『プラズマ・ソリッドナイフ』に持ち替えて応戦するがプラズマエネルギーの出力が弱く、
まともにメカザウルスの頑丈の装甲の前にはかすり傷ぐらいがやっとである。

次々に撃破されていくBEET。なんとか生き残る黒田一尉だが次々に命を散らす自分の部下達の前に彼は、

「すまん……だが安心しろ、どうやらオレもすぐに後を追うことになるようだ……っ」

覚悟を決めて、二本のプラズマ・ソリッドナイフを二刀流し、前方で暴れまわる二足歩行型メカザウルスへ突撃していく――。

774 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話中編C:2014/07/08(火) 14:04:37.97 ID:BQ974aGz.net
「一機でも多く倒す、これが死んでいったオレが部下達できる精一杯の手向けだ!」

メカザウルスも彼の機体に気づき、雄叫びを上げて両者は交戦開始。
彼の卓越した操縦技術に連動して、とても従来のBEETの動きとは思えない反応を見せる。
メカザウルスの振り回す爪を軽くいなして、大きく仰いだその隙に、左片方の眼部にナイフを全力で突き刺す。
汚い悲鳴を上げるメカザウルスに、BEETの背中腰に取り付けられた丸く黒い鉄球のようなモノ『対メカザウルス用グレネード』を取り出して、
メカザウルスの大きく開けた口の中に強引に押し込んだ。
安全ピンを瞬時に抜き取り、素早く離れた時、そのメカザウルスは数秒後に頭部が粉々に粉砕されてマグマが噴水のように吹き出した。

「一機撃破、次は……なっ!」

振り向くとなんと別のメカザウルスが待ち構えており、頭部を噛みもぎ取られてしまった。

コックピットが胸部にあったのが幸いだが、頭部は操縦制御系回路を詰め込んだ場所であったためにその場で身動きすらとれずそのまま倒れ込んでしまった……。

それをチャンス言わんばかりか、メカザウルスは口を大きく開けてBEETに向ける。
黒田もモニターカメラから見るメカザウルスの口腔に見えるは円い穴、マグマ砲が黒煙を上げて今にも発射されようとしていた。

「南無三……っ」

このまま機体ごとマグマを浴びて、火焔地獄の味わった末に死ぬ想像をする彼だった――が。

「なっ!」

突然、メカザウルスが横に蹴り飛ばされて、叩きつけられるようにゴロゴロ転がった。

“だ、大丈夫ですか!?


そこにはなんと竜斗の駆る空戦型ゲッターロボが。

「おお、これが早乙女一佐の開発したSMB、ゲッターロボか……っ」

目の前に立つ灰色の装甲に覆われたゲッターロボは、無骨な格好だが、彼からはまさに救世主のように見えた。
通信モニターが入ると操縦座席にすわる竜斗の姿が映る。

“ケガは……ありませんか?”

「すまない大丈夫だ。

775 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話中編D:2014/07/08(火) 14:09:05.22 ID:BQ974aGz.net
それよりも周辺のメカザウルス達を!」
“はいっ!”

ゲッターロボは右手に携行していた『プラズマ・エネルギーライフル改』をメカザウルス達に向けて、次々と水平射撃を行う。
出力を強化されて、貫通力を備わったプラズマ弾が次々にメカザウルスを撃ち抜いていき、撃破していく。
しかしゲッターの背後を狙ったメカザウルスが突撃してくる。しかし、竜斗は気づいていたのか振り向き、左腰の『ゲッタートマホーク』を取り出して横一線に振り込み、真っ二つにした。

「よし、まだゲッターエネルギーとプラズマエネルギーの残量はまだいける。各部位の損傷はなし、と。
これならまだライフルだけでいける――けど動きが鈍い感じが……仕方ないか、こんな重装備してるもんな――」

初戦闘と比べて随分と落ち着いている竜斗は流石である。

“……とりあえずあなたを避難させます。ゲッターロボに乗り移れますか?”

BEETを起こし立て、互いのコックピットを密接寸前近づけてハッチを開ける竜斗と黒田。
黒田はすぐにゲッターのコックピットに乗り移り、すぐに後部へ移動した。竜斗もすぐに座席に座りハッチを締めた。

「本当にすまない。君、名前と所属、階級は……」

――と聞かれるが、

「所属と、階級ですか……実は僕、まだそうゆうのはありません……」

「え……、で、では君は一体誰なんだ?」

「僕は、石川竜斗です……。元高校生なんですが、色んなことがあって早乙女司令からゲッターロボのパイロットに任命されたんです……」
黒田は凍りつくようにその場で固まった。あまりにも驚愕、そして非常識な事実を知ったあまりに。

「あ、けどもう少しで僕も階級がつくらしいので心配しないでください……」

黒田はこう考えていた。早乙女一佐は一体何を考えているのだろうか――と。

“竜斗、ベルクラスも今非常に危険な状況だ。すぐに上空へ戻ってこい”

早乙女から通信が入ると、黒田は慌てて彼に問いかける。

「早乙女一佐!」

776 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話中編E:2014/07/08(火) 14:10:46.70 ID:BQ974aGz.net
“お、君は黒田一尉か。どうやら竜斗に助けられたようだな”

「どういうことですか、自衛官でもない高校生をSMBに乗せるなどと!!」

“その理由は、この危機的状況を乗り越えたらいくらでも言う。その前に死んでしまっては理由もクソもないだろ”

「…………」

相変わらずのマイペースぷりを発揮する早乙女である。


「早乙女司令、残りの地上にいるメカザウルスを殲滅してからベルクラスの援護に移ります、よろしいですか?」

“ああっ、迅速にな。こちらのシールドも持ちそうにない――”

ゲッターは残りわずかになったメカザウルスに向かって、ゲッタートマホークを両手に振り込みながら走りこんでいく――。

777 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/08(火) 14:13:12.84 ID:BQ974aGz.net
以上です。
作中の登場する単語、メカエイビスとは恐竜帝国版モビルアーマーみたいなモノです。
そしてゲッターロボとメカザウルスの全長は大体は全部20m前後として合わせてます。

778 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/08(火) 14:16:55.27 ID:zM81IgXy.net

更新頻度すげえな

779 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/08(火) 16:28:07.97 ID:vEWSwvsz.net
乙、早いなあ…

780 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/08(火) 23:52:12.72 ID:VHkiEUEo.net
このゲッターの外見見てみたいな

781 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/09(水) 01:30:47.85 ID:nPZr0oPR.net
思ったがこのゲッターてリメイクらしいけどもうオリジナルそのものだよなw

だがそこがいい。

782 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/10(木) 01:23:22.17 ID:0IpuAYCD.net
俺、ツインテールになります。ってラノベ読んで
石川賢でツインテは…と考えたら爆烈が浮かんでしまってどうしよう

783 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/10(木) 06:41:09.07 ID:0PPiCTfe.net
ツインテールはグドンの好物です。エビの味がします。

784 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/10(木) 13:22:02.43 ID:dOh2pgyR.net
よっしゃあゲッター続き貼りますぜ

785 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話後編@:2014/07/10(木) 13:24:15.78 ID:dOh2pgyR.net
――朝霞駐屯地から離れ、近海上約六百メートル上空。
弾幕と灼熱の業火が渦巻くこの空域。
ベルクラスは、ラドラの駆る『メカザウルス・ゼクゥシヴ』とガルマと上級恐竜兵士の駆る『メカエイビス・タウヴァン』二機の集中砲火の前に窮地に陥っていた。
『メカエイビス・タウヴァン』は首長竜のような縦長の頭部から、ほぼ全身を銀色の外装甲で覆われた胴体。
巨大な蝙蝠の羽を広げるその怪物は全長四十メートル以上はある。
重爆撃機を思わせるフォルム。口腔内からの巨大マグマ砲、おそらく外装甲に内蔵された無数の多弾頭ミサイルによる大火力攻撃。

そして特に『メカザウルス・ゼクゥシヴ』は、空戦型ゲッターロボと同等かそれ以上の機動力を持った機体である。
ベルクラスに搭載された無数の機関砲で弾丸をあたり一面にばらまくも、翼とブースターを駆使したトリッキーかつ変則的な軌道を描きながら回避し、携行するライフルからのマグマ弾で艦橋ばかり精密射撃を行ってくる。


早乙女とマリアは驚いた。今まで凶暴で原始的な行動しかとらなかったメカザウルスにこんな知的の行動ができるとは……二人は考察した。誰かが中でこのメカザウルスの操縦している。
それも知能が発達しており、さらに戦闘に熟練した人物が搭乗していると。
ベルクラスのシールドが彼らの集中攻撃を受け、今破られようとしていた。

「たわいないぞ、情報を頼りに用心していたがこの程度か!!」

“ガルマ、調子に乗るな!”

「す、すいません。しかしこの人類の浮遊艦は大したことありませんね。
エネルギー障壁だけが取り柄の武装が貧弱ではただの木偶の坊ですな、ハハハハハッ!”

歯ごたえのなさに逆に高笑いしているガルマに対してラドラは毅然として操縦している。

(……ゲッター線駆動の機体がこの宙域にいない)

彼は気づいていた、竜斗の駆るゲッターの姿がないことに。
接触した時は姿を確認したのに、突如メカザウルスの後を追うように地上にいったのは――まさか。

786 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話後編A:2014/07/10(木) 13:26:24.56 ID:dOh2pgyR.net
“司令、このまま浮遊艦を撃沈させますか?”

他機に乗る上級恐竜兵士の通信に、ラドラはコクッと頷く。

「報告と情報を頼りに敵がどれほどのものか、偵察にきただけだがどうやら検討違いだったようだ。
脅威はいなくなることには良いに越したことはない。このまま戦闘続行し撃沈しろ”

ラドラからそう命令が下った……。

「大型プラズマシールド、エネルギー消耗率82%。このままでは本当に保ちません!!」

「――待て、竜斗だ!!」


ベルクラス艦橋のモニターに映るのは今やっとこの宙域に到達したゲッターロボの姿が。

“どうもすいません、地上のメカザウルスをやっと掃討しました……っ”

「報告は後にして、今はこの状況を打開することを考えるんだ。こちらもこれ以上被弾すると危ない」

ゲッターロボのコックピットに乗る竜斗と黒田は、モニターに映る、自分の約二倍ある巨大な怪物二機と例の人型大トカゲメカザウルスを確認する。

「これが奴らの新型機……」

「ファンタジー物語の世界かここは……っ?」

そして、ラドラも突然現れたゲッターロボに目を輝かせる。

「やっと来たなゲッター線駆動の機体。貴様の強さ、試させてもらう。ガルマ達は手出しは無用、あの浮遊艦を頼む!」

“了解!”

ラドラとガルマ達は各行動に開始。竜斗はベルクラスを破壊させまいと、近くの『メカエイビス・タウヴァン』の方へ向かう。
ライフルを胴体に向けて発射するも、頑強な外装甲を前にいとも簡単に弾かれてしまった。
そしてヤツらもゲッターに気づき、口をグワッと開けた瞬間、極太の一点集中型のマグマをゲッターに向けて吐き出した。
竜斗はすかさずレバーを引いてひるがして避けるも少し増加装甲にかすり、その部分が溶けてしまう。

“竜斗、一刻も早くヤツらを撃墜しろ。背中のゲッターウイング中央に取り付けられた『対大型プラズマソード』を使え。
それでヤツを、外装甲ごと真っ二つにできるハズだ”

ゲッターロボは背中に手を回し、掛けられるように搭載された折りたたみ式斬撃武装『プラズマソード』を取り出し、すぐに展開。

787 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話後編B:2014/07/10(木) 13:30:21.51 ID:dOh2pgyR.net
身の丈以上に長く幅広のこの大剣の柄を両手持ちし、頭上に掲げた時、両刃部はゲッタートマホークのように刃の部分はなく、代わりに眩いほどの蒼白光の光刃を発振した。

竜斗はプラズマソードを振り込み、前方のタウヴァン一機めがけて突撃、向こうも近づけさせまいと外装甲全体から円い孔、発射口を出現させて無数のミサイルをあたり一面にばらまいた。

爆発し、辺りを爆炎に染めるも竜斗は臆せずに、そして巧みに避けながらぐんぐん向かっていく。

「なっ!!」

上級恐竜兵士が気づいた頃には、ゲッターの持つプラズマソードが首の根元から突き刺し、そのまま振り上げて両断した。
首は遙か下の海へ落ちていき、循環していたマグマが噴き出したが、竜斗は止まらずにそのまま胴体を上から外装甲ごと突き刺して、縦一直線に溶断した。

「お許しをラドラ司令…………き、恐竜帝国、バンザアーーーイ!!!」

切れ目から大量のマグマが染み出て、それがすぐに全体包み込むように決壊、内部の大型マグマ・リアクターが暴走し、連動して胴体も大爆発した。

「なっ……クソォ!」

ガルマは部下の乗る機体を完全撃破されて、激しいほどに憤怒する。

“ガルマ、冷静にいろ。部下がやられて悲しいが……今は任務を遂行することに専念しろ!”

「く……っ」

ゼクゥシヴも、ブースターを駆使してすぐさまゲッターを追跡、そして姿を見つけると携行するライフル『マグマ・ヒートライフル』の照準をつける。

「我が部下の無念、晴らさせてもらう」

そしてゲッターに向けてマグマ弾を高速発射。ゲッターロボの増加装甲に直撃、見事に溶けて穴ができる。

「あいつを何とかしないと……!」

ゲッターもゼクゥシヴへ再びプラズマソードを振り上げて向かっていく。

「ほう、私と真剣勝負か。よかろう!!」

ライフルを腰に下げて、同じく背中にかけられたゲッターと全く同様の両刃長剣を取り出した。
柄を握ると刃全体が真っ赤に発光したのだった。

788 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話後編C:2014/07/10(木) 13:31:56.06 ID:dOh2pgyR.net
「このゼクゥシヴの愛剣『マグマ・ヒートブレード』の威力、試させてもらうぞ!」

……従来のメカザウルスの動力源であるマグマは有限であり、さらに性質上冷えてしまうと出力ががた落ちし、交換を受けないと単独による継続戦闘時間が短い。
つまり長期戦闘はできないと言う欠点があったが、それを解決するためガレリー率いる恐竜帝国兵器開発部門の造り上げた、
このラドラの乗るゼクゥシヴに搭載された新システム『アルケオ・ドライヴシステム』である。

内部のマグマを冷やすことなく、そして無限に作り出すことができ、ほぼ永久稼働することができるという恩恵を受けることができるようになった。

そして大型化、もしくは固定式しかできなかったマグマ兵器は本機のライフルのように携行兵装を実現。取り回しが良くなり戦術に幅を広げることができるようになった。

そしてこの『マグマ・ヒートブレード』もその産物であり、剣内部にマグマを循環させることにより、超高熱を帯びた斬撃兵装と化すものである――。

ゲッターとゼクゥシヴの二機はついに激突。
ゲッターはプラズマソードを大きく縦に振り切るも、見抜かれていとも避けられてしまう。

「隙が大きいな。いくら切断力があろうと当てなければ意味がないぞ!」

さすがはキャプテン・ラドラ。余裕綽々とゲッターの動きと剣筋を見切り、軽々と避けていく。

「この機体の操縦者は素人か。そうか、これまでの勝利は機体の性能によるものか……だが私はそうはいかんぞ!」

ゼクゥシヴは次々に空振りするゲッターの隙をついて、的確にそのマグマ熱で赤く染まった剣刃を当ててくる。
そして増加装甲がいとも容易く溶断される。しかし奥深くまでは切り込まず、外装甲だけでとどめているが、これは……。

「くそっ、今までのメカザウルスとワケが違う……っまさか!」

「誰かが乗ってるのか……」

竜斗達も気づいた。このメカザウルスの今までとは違う特異性を。戦術、そして剣の扱いに長けた人物が操縦していることを。

……次々に増加装甲を焼き切られて本装甲が露出していくゲッターロボ。

789 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話後編D:2014/07/10(木) 13:35:31.01 ID:dOh2pgyR.net
「もういい、そろそろ葬ってやろう。私ができる対戦者への最大の礼儀だ――」

ゼクゥシヴは重厚感溢れる構えに入る。これは次から本気だという意味である。
「……やられる……のか?」

竜斗の操縦にも疲労が見え始めてキレがなくなってきていた――彼もこのままでは一方的になぶり殺される、そう悟る。

その一方では、ガルマの駆る『メカエイビス・タウヴァン』による攻撃を未だ受け続けていたベルクラス。
艦橋内で艦の操作を行う早乙女とマリアの後ろでモニター越しから見守っていたエミリアは青ざめた表情だった。

「リュウトっ!!」

「くう、艦のバリアが消えかかっています、もう保ちません……っ!」

「…………」

すると早乙女は、竜斗に通信を行う。

「竜斗、聞こえるか!」

“早乙女司令、このままでは本当にやられます!!”

「こちらもバリアが解除される手前まできている。
いいかよく聞け、ベルクラスを攻撃している火力重視のメカザウルスを優先的に撃墜しろ。なんとしてでも被害を抑えるんだ」

“しかしこれ……もうエネルギーが切れかかっているんですよ、このままであのメカザウルスを斬れるんですか!?”

(他のプラズマ兵器にも言えることだが)エネルギー充電式であるこのプラズマソードは消耗が激しく、刃を形成する刃部の光の眩さが無くなり消えかかっていたのだった。

「心配するな、プラズマソードの別形態を発動する。そうすれば現形態以上の切断力が生み出せる」

“別……形態……どうすれば?”


「両腰にある二本のゲッタートマホークを――まずそこから離れろ、援護する」

竜斗はものすごい不安感になったが早乙女の言葉を信じ、すぐにゲッターをゼクゥシヴから引き離す。

「逃げる気か、この臆病者!」

同然ラドラも追いかけるも、ベルクラスは再び左右の前舷、側面の機関砲全門で弾幕を張り、近づけさせない。
ゲッターは弾幕とは無関係な、ゼクゥシヴから離れた位置に到着する。

“よし竜斗、プラズマソードの柄の両側面の部分に何かをはめ込む窪みがあるだろう。

790 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話後編E:2014/07/10(木) 13:37:17.89 ID:dOh2pgyR.net
そこにトマホークを展開させて下からスライドするように取り付けるんだ”

竜斗は言われた通りにトマホークを一本ずつ展開し、プラズマソードの柄の窪みにピッタリはめ込んでいく。
すると鍔がないこの斬撃兵装にトマホークの刃が鍔のような役割を果たし、そして今までプラズマエネルギーの蒼白光刃が消え、今度はゲッターエネルギーによるエメラルドグリーン色の光の刃へと形成したのだった。

“これぞ、プラズマソードの第ニ形態『ビーム・ソードトマホーク』。
……竜斗、わかってるな!”

「了解!」

新形態と化したこの『ビーム・ソードトマホーク』を振り込み、タウヴァンへと全力で飛び向かっていった。

一方、ガルマの乗るタウヴァンはベルクラスに猛攻を続け、シールド破壊寸前にまで追い詰めていた。

「この攻撃でこの浮遊艦は撃墜も同然。人間共よ、覚悟――」

“ガルマ、あの機体が向かってきてるぞ!”

彼はモニターを見ると、ゲッターロボが大剣を携えてこちらへ一直線に向かってきている。彼は慌てて攻撃目標をゲッターに変更、すぐに集中砲火を浴びせる。

「ヤバい……このままではたどり着く前に……」

いつ被弾するやも知らないこの状況に竜斗は弱音を吐いてしまう。が、

「竜斗君と言ったな。諦めるな、自分の感覚を信じろ!」

後ろでしがみつきながら見守る黒田に激励された竜斗は、気合いを入れて、自分の操縦を信じてレバーを押し出す。

「うあーーーーーーっっ!!」

何発か被弾し、外装甲が剥がれていくも諦めずに直進、シールドを張り続け接近、そして――。

「なんだとーーっ!!」

ビーム・ソードトマホークの剣先がタウヴァンの頭部に突き刺さるが、それでは終わらずまるでプリンをナイフで切るが如く、そのまま体内へ縦に真っ二つにしながら斬り進んでいった――。
やはりゲッター線の作用か、タウヴァンの爬虫類の肉質を溶解していき、胴体内部のコックピットを見事に貫通、ガルマはゲッター線の光を直接浴びて一瞬で溶かされてしまった。

791 :ゲッターロボ-A EoD- 第六話後編F:2014/07/10(木) 13:39:33.44 ID:dOh2pgyR.net
「が、ガルマァーーーっっ!?」

ラドラは慌てて彼に通信するが反応せず……。
ゲッターロボが後部尻尾を突き抜けて飛び出した時、穴という穴全てからマグマが流れ出し、そのまま空中で爆散を遂げたのだった。

「くう……っ、他のメカザウルス隊は……」

通信をかけるも全く返答なし。それは全滅を意味していた……。

「なんてことだ……ガルマ、そして第十七メカザウルス小隊よ、すまぬ……私の責任だ……だが!!」

ラドラは戦意喪失し、戦闘続行不可能と判断、すぐさま後方に待機する母艦へ戻る。

「に、逃げた!まて――」

追跡しようとするが、黒田に肩を叩かれた。

「これ以上深追いするな、危険すぎる」

「しかし――」

“竜斗、黒田一尉の言うとおりだ。ゲッターもベルクラスも限界がきてる、これ以上は無理だ”

「…………」

彼の表情は残念を感じさせる心地よいものではなかった。

そして敵母艦は急旋回し北海道方向へ撤退していった。

日が落ちて、暗くなったこの大空にポツンと浮かぶゲッターロボとベルクラス。

「竜斗君、君の操縦技術にセンスを感じたが、やはり乗り込んて日が浅いのかやり方が荒過ぎる。
今日は運がよかったが、これではまた奴や同等の敵と出くわしたら次はないぞ」

「…………」

その筋では先輩である黒田にやはり見抜かれていた竜斗である。

“では黒田一尉、彼、石川竜斗君にこれから操縦訓練を担当してくれ。君なら彼の才能を伸ばせるだろう。上には言っておくから安心しろ”

「よろしいですが、その前になぜこのようなことになったのか教えていただきましょうか」

“分かった。竜斗、ベルクラスに帰艦しろ”

そしてゲッターも母艦であるベルクラスへ戻っていく――。竜斗にしても、ラドラにしても、とても苦々しく、そして何か手応えのある日となった――。

「ふ〜んっ」

この壮絶な空中戦を愛美は呑気にも食堂でゆったり座り、アップルジュースを飲みながら観賞していた。

「………………♪♪」

彼女はクスッと笑う。また何かを企んでいるのか……。

792 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/10(木) 17:52:14.25 ID:dOh2pgyR.net
以上です。

793 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/10(木) 17:57:12.26 ID:i6YQ4b2k.net
乙、ウッキー

794 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/10(木) 21:09:28.16 ID:B+CEy6n6.net
乙です。
なんだろう。恐竜帝国の兵器類が燃えるw

>>782
「ツインテールが好き」と言った知人に、爆烈の画像を送ってやったら、
「よくもこんな可愛くないものを」と言われた。

795 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/10(木) 21:19:54.67 ID:S6SeBzdJ.net


796 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/12(土) 05:28:33.51 ID:jFPoLHjR.net
ゲッター続き行きますよ。

797 :ゲッターロボ-A EoD- 第七話前編@:2014/07/12(土) 05:30:13.33 ID:jFPoLHjR.net
――あれから数日間。被害を受けた駐屯地及び周辺の復興作業が行われていた――。

日本に駐在する米軍の協力もあり、作業用SMBによる冷えて固まったマグマ、メカザウルスの残骸、瓦礫の処理。
シェルターに避難した民間人達の支援、及び仮説住宅の設置、提供、移住などほとんど終わらせてしまった。
普通は長い日にちがかかるこの作業をここまで早く進行するのはこれもSMBのおかげである――。
戦闘後にも残った人員で警戒態勢にも入ったが、一向に恐竜帝国のメカザウルスは姿を現さなかった。

そして彼、竜斗はその間何をしていたかと言うとベルクラス艦内でとりあえず警戒態勢ということもあり、また敵が進軍してくるまでは自室休養するように言われ、代わりに早乙女とマリアが支援に赴いた。
自分も手伝うと言ったのだが、これは自衛隊の仕事であり、まだ所属、階級すらもらっていない彼を動かすのはいけないということらしい――。

竜斗は黒田に言われた、己がまだ未熟だということが身にしみたのか、夜などを使ってエミリアと共に、座学室で予習に励んでいた――。

「まさかあんなメカザウルスがいるなんて……」

「恐竜にもアタシ達人間みたいに頭のいいのがいるってことなのかな……」


彼らは思い出す。ラドラの乗る人型メカザウルス『ゼクゥシヴ』を。
はっきり言って自分の一つ、いや二つ三つ、それ以上の実力を持つ強敵だ。
よく自分は撃墜されなかったなと、そして増加装甲がなければ……と、今思うとゾッとする思いの竜斗。

「けどさ、もし俺らのように知能があるんなら……もしかしたら……」

「話し合ってこんな戦い止められるんじゃないかなって、こと?」

「うん――」

竜斗もどうやらラドラやゴーラと同様の考えを持つようである。

「それならアタシも大歓迎だよ。恐竜達と共存とか楽しそうだし――けどまず言葉が通じるのかな?」

「それなんだよなあ……っ、けど実際にエミリアでそれは解決しているからめげずに努力すれば――」

798 :ゲッターロボ-A EoD- 第七話前編A:2014/07/12(土) 05:31:47.15 ID:jFPoLHjR.net
「そうだね。ああ、なんか実現できそうな気がしてきた♪どうする恐竜と仲良くなったら?」

「乗せてもらってどこか遠いとこいきたいな……ティラノザウルスとかプテラノドンとかに、てなっ」

そう夢のまた夢のことを語り出し、笑う二人にドア越しでそれを盗み聞きしていた愛美は不機嫌そうな顔をする。

(ジョーダンじゃないっつうの!マナハチュウ類大っキライなのにあんなキモイのと暮らすなんて死んでもイヤっ!)

そのままプンスカ怒りながら去っていった――。

そして数日間の作業が終わり、早乙女とマリアがベルクラスの司令室で、作業の終わりに一時を休息を味わっていた。

「司令、コーヒーをどうぞ」

「お、ありがとう」

彼は彼女の入れた特製コーヒー(無糖)を少し口の中で入れ、ゆっくりと味わいながら、珍しく満足げな表情をとる。

「やはり、疲れた時はマリアの入れたコーヒーは本当に最高だ。
こんなふざけた世の中での私の数少ない楽しみの一つだよ」

「イヤですね司令……誉めても何も出ませんよ」

そう言う彼女はまんざらでもない顔だ。

「マリア、この戦争終わったら軍を辞めて母国、もしくは日本でオシャレなアンティークカフェテリアでも開いたらどうだ。
君はアンティークアイテムが好きで結構部屋に集めてるだろ?」

「……えっ?」

「もしそうしたら私はムリしてでも毎日通うんだがな?
もし本気で店を開くと言うんなら私が資金を出してもいい」

「司令……っ」


瞬間、彼女の顔はポッと赤くなる。
普段能面のような表情で破天荒かつ、そして冷徹なことしか言わない早乙女から思いがけないことを言われて心から感激したのだった――。

「――考えておきます。もしその気でいた時はよろしくおね――」

「あ、小便に行ってこ――」

「………………」

一瞬でいい雰囲気をぶち壊されて、ズカズカと去っていく落胆するマリア。
そうだ、早乙女というこの男は、時にデリカシーのない面も持つのだ。

799 :ゲッターロボ-A EoD- 第七話前編B:2014/07/12(土) 05:37:56.70 ID:jFPoLHjR.net
ゲッターロボを開発するだけの、天才科学者というのはこうもマトモな神経してないのかと思う彼女であった――。

次の日、竜斗とエミリアには、ついに階級と所属が与えられた。
階級は二人共『三曹』、頑張り次第で昇級もあるという。

所属は早乙女の指揮下で行動する対恐竜帝国遊撃小隊『ゲッターチーム』という名の部隊に所属になった(ちなみに発言者は早乙女だという……)。

……まあ『ブルーインパルス』という航空自衛隊でのチーム名もあるが、これは直球すぎて竜斗の年には、人前で呼ばれるのに躊躇する程恥ずかしいチーム名である。
せめてもう少しマシな名称があっただろうに、それを自信満々げ言った早乙女だったのだから――。
意外にもエミリアはこの名前に感化し、喜んで彼と意気投合していたが竜斗とマリアは早乙女の感性を疑ったのであった――。

そして二人はこの日、駐屯地内の広場で着任式が行われた。
これまでの度重なるメカザウルスとの戦闘で駐屯地内隊員数が少なくなっており、集まった人数も数えるぐらいにしかなかったがそれでも神聖かつ厳正な着任式が行われた。

濃い緑色の制服に着込んだ竜斗とエミリアは、短い時間で無理覚えさせられた式の一連の行動をぎこちなく行い、そして式の最中は緊張からか顔色が恐ろしいことになっていた。

今まで高校生として暮らしていた自分達がまさか、本当に軍属(建て前上)になるとは……。
これからの不安もあっただろうし、何よりもそんな二人を後ろから、不動の姿勢を取りながら見る自衛隊員達のどこか猜疑心を持つ目が、寒気となって襲いかかっていた。

おそらく、『なんでこんな子達が自衛隊なんかに……』がほとんどだろう。
まあ、早乙女が上層部にはそこを上手く丸め込んで話したらしいが――。

それでも無事に終わり、早乙女から許可が許されて駐屯地内を歩く。
駐屯地内は広く、看板が立っているものの歩きでは迷いやすい。
連隊棟や隊員の住む寮。

800 :ゲッターロボ-A EoD- 第七話前編C:2014/07/12(土) 05:40:45.13 ID:jFPoLHjR.net
武器庫、倉庫、運動するための運動場や体育館、武道館など、二人は歩きながら各施設を見回る。
デジャヴのように高校でも見たことのある風景があちこちに写る。

「……ある意味、ここってとてつもない巨大な学校みたいだな」

「うん……っ」

歩き疲れた二人は近くの売店に立ち寄る。早乙女からもらったお小遣い(千円)でとりあえずアイスクリームを買い外のベンチに座り、ゆっくり味わいながらボーッと眺めていた――。

「――君達は竜斗君と、確かエミリア君だっか?」

「あ、あなたは――確か……」

現れたのは黒田であった。逆立った短髪頭の若々しく自衛官らしく精気と元気溢れる彼は彼の隣にスッと座り込む。

「着任おめでとう。どうだ自衛官になった感想は?」

「……実感ないです。式でも緊張とかでほとんど記憶がなかったですから」

「……だろうな。あの時の二人のガタガタの動き見てたら最中で吹き出しそうで本当に困ったよ」

「「…………」」

笑い話を入れて茶々を入れる彼は近寄りやすい人物と言える。

「ええっと……」

「オレは黒田一尉だ。気楽でいい。堅苦しいのは性分じゃないからな、部下達でもそうしてきた」

「分かりました」

すると黒田は二人に、

「両親には伝えてあるのか?」

「……それが、早乙女司令がしばらくは会うのもダメだと言ってました――反対するからと」

「……そうか。早乙女一佐らしいな。あの人、いつも何考えてるか分からないし、君達もあの人によく振り回されてないか?」

「……え、いやそんなこと……なあエミリア」

「え、ええ……っ」
「……図星だな」

……今度は竜斗が彼にこう問いかける。

「黒田一尉、あの」

「どうした?」

「僕は……どうすれば強くなれますか?」

「……竜斗君?」

彼は話す。イジメられていたこと、甘えている自分、そして先日の戦闘に対しての未熟さについて――黒田は腕組みをしながら口を開いた。

「……なんともいえない。冷たい答えになるが、結局自分を変えるしかないからな」

「…………」

801 :ゲッターロボ-A EoD- 第七話前編D:2014/07/12(土) 05:44:56.60 ID:jFPoLHjR.net
「その、なんだ。きっかけさえあればな――」

「きっかけ?」

「オレも実は子供の時はスゴく気弱でイジメられてた。
学校に行くのもイヤでね、外に出るとまた地獄の一日が始まるかと思うと道端で吐いてしまうぐらいだった。
ある日、公園でいつもみたいにイジメっ子に絡まれて泣きそうになった時、
ちょうど通りかかったとある人がイジメっ子を追っ払ってくれたんだ。その人は帰省中の自衛官だったんだ。
安心して泣き出したオレを優しく抱いてくれて「男なら強くなれ、負けるな」と言ってくれたんだ。
それからオレは将来自衛官になると決めた。親には反対されたけど、意地を通して入隊したんだ。
ここまで来るのに色々な苦難とかあったけど、凄く充実してるよ。
あんな弱かったオレが国を守るなんて、夢のようだよ」

竜斗達の胸中は何か熱くなるものに満たされていた。

「その、黒田一尉を助けてくれた人は今何をしているんですか?」

しかし彼の答えは首を横に振ったのだった。

「分からない……あの時名前も聞かなかったし、顔もうろ覚えなんだ。聞いておけばよかったなあ……ははっ」

「…………」

「もしかしたら竜斗君。早乙女一佐、いやゲッターロボとの出会いが君を変える分岐点となっているのかもな。昔と比べて今はどうだ」

「昔と比べて……あっ!」

彼は気づいた。前のように勇気は多少ついたのかも知れない。
現にあの愛美に刃向かい、今はいつ死ぬとも知らぬメカザウルスとの戦いに、自分なりにも勇敢に立ち向かっている。
これでもう二、三度のメカザウルス達を打ち破ったのだから――そういう所で自分の気づかない内に成長しているのかもしれない。

「どうやら心覚えがあるようだな。あと、なんでもいいから色々経験しておいた方がいい、恋愛とかな――」

「「れ、恋愛……っ」」

竜斗とエミリアはドキっと心が反応する。

「早乙女一佐から聞いたが二人は仲がいいらしいな、付き合ってるのか?」

「い、いえっ!!」

「違いますっ!!」

802 :ゲッターロボ-A EoD- 第七話前編E:2014/07/12(土) 05:46:25.73 ID:jFPoLHjR.net
二人は顔を赤くして首を横に振る。しかし彼らの関係を見ていてはそう思われても仕方ない。

「竜斗君にエミリア君、互いに好きかどうかは知らないがもしそうなら――気が変わらない内に思いを伝えるべきだぞ。
自分から行かなきゃチャンスはまわってこない」

「「………………」」

「なんてな。オレも付き合った人数なんざ、そんなにいないから言えた口ではないんだがな――ハハっ」


黒田が深く言ったつもりではないのだろうが、二人にとってはズシリとくるものがあった。

彼は、突然真剣の表情となり二人を見る。

「竜斗君、これからの事で数日前の戦闘後の通信で聞いたかもしれないが、
早乙女一佐からの命令で私が君にゲッターロボの操縦訓練の教官を務めることになった。
エミリア君は引き続き早乙女一佐とマリア助手の二人で行うらしい。明日から開始する」

「「はいっ!」」

二人は元気よく返事をする。

「いい返事だ。君達をこんな目に遭わせるのは私からしたら大反対なんだが――これも運命か……」

「…………」


「竜斗君、君にSMBパイロットとしてのイロハを、そして応用技術を全て教え込む。
色々厳しく指導することになるが分かってくれよ、君がこれから生き残るためだ」

すると黒田は空を見上げ、

「これがオレの部下に対する一番の供養だ。見ててくれよ、お前たち」

――そう呟いた。

803 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/12(土) 05:47:28.47 ID:jFPoLHjR.net
以上です。

804 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/12(土) 08:25:29.54 ID:1ms5eDX/.net

また君か、憧れるなぁ

805 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/12(土) 17:28:27.42 ID:g3o6QEgx.net
乙です。

頼れる先輩、上官萌えなので、黒田一尉カッコヨスw

806 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/12(土) 18:26:50.23 ID:yM+CVovb.net


807 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/12(土) 20:45:37.51 ID:oqqQFgBY.net
上官っていう存在って、ゲッターロボだとあまり意識しない存在だしね

808 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/12(土) 20:45:48.28 ID:/J81f8Qs.net
ところでこれ何とのクロスなの?

809 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/12(土) 20:46:50.19 ID:pBbszFGg.net
>>807
まあ、博士と隼人がそんなポジだけど
基本身内ってかんじだからな

810 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/12(土) 21:12:44.29 ID:oqqQFgBY.net
確かに身内って感じで接し方変わらないしね

811 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/12(土) 21:26:17.08 ID:jFPoLHjR.net
>>808
一応無印ゲッターロボのリメイクってコンセプトだけど、世界観とキャラクターをほとんど一新したオリジナルだよ。

812 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/12(土) 22:26:56.49 ID:oqqQFgBY.net
こういうオリジナルゲッターは珍しいね

813 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/13(日) 01:28:45.33 ID:brnLrMKC.net
アルドノア・ゼロで火星云々が出てきて一瞬真ゲッターを連想したのは俺だけじゃないはず。
まあ、火星のロボっていったら結構な数はあるんだけどね
アヌビスとか火星ロボとか

814 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/13(日) 01:43:03.64 ID:qsQAf5Rf.net
もはや火星が出てくると反射的にゲッターを連想する

815 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/13(日) 06:58:00.00 ID:qmnj7MER.net
何度もすいませんが続き出来てるので貼り。
今回は今後の展開を踏まえてある意味えげつない内容です。

816 :ゲッターロボ-A EoD- 第七話後編@:2014/07/13(日) 06:59:39.06 ID:qmnj7MER.net
――その夜。竜斗は一人座学室で勉強していた。

「…………」

あまり予習がはかどらず。
黒田の言っていたことが頭から離れない。

『色々経験しろ。恋愛とかな――』

『好きなら自分から思いを伝えるべきだ』

それがどうも竜斗の脳内にこびりついていたのだった。

「経験ね……こんなライトノベルや漫画とかゲームが趣味の俺にどうやって……」

考えたらよけいにごちゃごちゃになり、今日はもういいやとさっさとノートや教科書を片付けて座学から出る。
明日の訓練を考えて部屋に帰り、休もうと考えていた時であった――。

「イシカワァ〜〜っ♪」

「!!!」

後ろからあの悪魔の声が。振り向くとやはり笑顔の愛美の姿が。

「な、なんだよ!」
竜斗は警戒するが、愛美は笑顔のまま近づく、すると。

「悪かったってぇ〜〜もうあんなことしないからァ。だからお願い許して、ね?」

「…………」

突然謝罪する愛美。不気味に感じた彼は少しずつ後退るが、

「だからもうあんなことしないって。マナのことしんじらんない?」

「……な、なんでいきなり……」

「石川が必死であのキモいヤツらと戦っている姿を見て、キュンときちゃったのよ。
へえ、かっこいいじゃんてね。つまり見直しちゃったってこと♪」

「…………」

何か怪しい……彼女の性格を大体知っている彼はそう思った。

「けど今までマナのしてきたこと、許さんないと思うからせめてものマナが償いをしたいのよ、ダメ?」

お得意のぶりっ子のような顔で涙目になる彼女に彼は……。

「わ、わかったから……もういいよ!」

危険なニオイがする。早く逃げたい、彼はそう考えていた。
だが愛美はすかさず彼の腕を抱き組んでしがみついた。

「ココじゃあなんだし今からマナの部屋に来てよ、謝るからさ」

「…………」

結局、なすがままに無理やり彼女へ連行される竜斗だった。
彼女の部屋は意外と整理整頓されており、凄く清潔感溢れていた。

817 :ゲッターロボ-A EoD- 第七話後編A:2014/07/13(日) 07:00:55.78 ID:qmnj7MER.net
入るなり、なぜか愛美は鍵を閉めて、ベッドに座り込むとバンバンと布団を叩く。

「きて、一緒に座ろーよ♪」

「…………」

しどろもどろになりながらも彼女の隣に座り込む竜斗。落ち着きのない竜斗。

そのまま彼女は再び竜斗の腕と組んで、まるで彼のカノジョであるかの如く密着する。その天使のような可愛らしい顔に潜む真意とは――。

「ムフフ、石川っていい筋肉してるんだね、知らなかったァ♪」

「…………」

「ウリウリ、メガネとっちゃえっ☆」

「お、おい…………っ」

こんなのエミリアでもしてこないのに……。
彼の動こうにも動ごけずギチギチに固くなるが、同時に身体中が瞬間湯沸かし器のように熱くなり、
胸の鼓動も高鳴り始める。

「ところで償いなんだけど……マナねえ、一生懸命考えたんだ。聞いてくれる?」

「えっ?」
すると愛美は彼の耳元でこう囁いたのだった――。


(……『エッチ』しよーよっ)


エッチ……聞き慣れない言葉が頭に響き渡り、顔中に冷や汗が流れ出す。

「う、うええっ……いまなんて……」

「や〜ん、だから……エッチよ。オンナのコに二度も言わせないのっ!」


竜斗は顔中が真っ赤になり飛び上がった。

「な、な、なんでええーーーーっっ!!!!?」

彼にとってこれまでの人生で経験すらしたことのない。
人間の本能行動と隠語――漫画や小説などでもその出てくるのもあるが、たいがいはぼかされるか青年漫画か女性漫画がほとんどで自分自身、漫画でそういう描写があっても流し読みするくらいである。

「イシカワってそういうの、キライ?」

本屋のそっち系のコーナーに行くことすら躊躇う『ウブ』な自分が羞恥心で聞くにたえない、頭の中が今にも爆発しそうである――。

「そ、そういうのはほ、ほかの人に頼んでみ、みたらいいんじゃない―――っっ!!」

すると愛美はシュンとなり、身体をソワソワさせながらこう言い始める。


「お願いだよ……マナね、最近カレシに振られちゃったばかりでさ、さみしいの。
寂しまぎれに……ひとりエッチとかしてるけど欲求不満になるだけ。

818 :ゲッターロボ-A EoD- 第七話後編B:2014/07/13(日) 07:06:32.63 ID:qmnj7MER.net
最初はそんな気なかったけど、石川の一生懸命な姿見てたらね、さっきも言ったけど凄くキュンときちゃったの。
これじゃあマナ……おかしくなっちゃうよ。これは石川だけじゃなくマナのためにもあるのよ、だから――」

――そんなこと言われても……自分も未経験なのに……いきなりそんな一線を越えることをするのはいくらなんでも『はい、いいですよ』なんて言えるわけがない。
そもそも今まで自分を嫌っていた人間がいきなり態度を変えて、そして『アレ』しようなんておかしい……なにかある――

「お願い石川、マナの力になって!このことはみんなにヒミツにするから……」

大粒の涙を流す彼女。竜斗はだんだん呑まれていき、断りきれなくなりそうになった。

「お……俺にどうしろと……っ」

「……だから、もうじれったいわね!」

突然彼女は竜斗をベッドに押し倒す。
マウントポジションを取る彼女に竜斗はこれから何が起こるか分からず恐怖でブルブル震え始めた。

「ハジメてなら安心して。マナがリードしてあげるから……ね」

「――――――っっ!!」


顔同士を密着させるぐらいに近づけて熱い吐息をかれる彼女。そのまま――。

「!!!」

……流れるように二人は濃厚な口づけを交わす。竜斗はこれまで味わったことのない、雷のような凄まじい衝撃が頭から足まで一線に伝わった……。

「う……みゅぅ……っ!?」

彼女の舌が竜斗の舌とねっとりと絡めてくる。
自分のファーストキスがまさかこれだとは……涙がこみあがった。
しかし彼女はそれだけに留まらずになんと……。

(ひゃあっっ!!!)

彼の身体は石のように固まった。その理由は彼の下半身の……男の象徴である大事な部分に彼女の巧みな右手でサワサワ触ってきている――。

「……メガネ外した石川ってカワイイ顔してんのねえ……っ、マナ萌えてきちゃった★」

粘る愛唾垂らす彼女はもうその気なっていて止めるのは無理だった――。

「あっ、フインキ作らないとね、待ってて――」

819 :ゲッターロボ-A EoD- 第七話後編C:2014/07/13(日) 07:07:59.92 ID:qmnj7MER.net
すると彼女立ち上がり、部屋の入り口にある部屋の明かりを調整するスイッチを弄って少し暗くしてまたベッドに戻り、おもむろに服を脱ぎだし、全身下着状態になった。

「うあああ………っ」

黒色の、露出度の高いあまりにも過激な下着をつけた彼女の姿に竜斗の顔は淋漓そのものだ――。

彼女のつけていたピンク色のリボンをとって髪をとかす。
ブラジャーのホックを自身で外し取り、再び彼にのしかかる。

「……マナのオッパイいいでしょ、さわっていいよ、イシカワ」

自分より二十センチくらい小さい子供のような彼女だが、豊潤な膨らみのもつ乳房、プリッとした臀部を見るとその辺の発育は凄まじいものがある。
彼女は多数の男性と付き合ってきたというが、やはり子供のような身長なのにそのギャップがいいのだろう――今の姿はフェミニンをムンムン出した大胆な格好だ。

「このトシゴロの女の子ってね、みんな恥ずかしくて言わないだけでホントはものすごくえっちぃの。今度エミリアちゃんにも聞いてみたら?」

「き、聞けるかあっっっ!!」

だが彼女の行動はもっと過激に走り出し、

「さあて次は……フフフ」

まさかである。今度は彼のシャツの裾を上いっぱいにめくり、彼の露出した平たい胸、所謂右側の乳首のペロペロ猫のように舐め始めた――。

「つあ―――――っ!」

「あれえ、ここがイシカワの性感帯?」

彼は敏感に反応している。もはや抵抗や拒否などできなくなっていた――。

「石川って学校じゃすごく地味だったけどさ、凄くいい肉体してんじゃないの。
もったいないよ、これでスポーツしてないなんて……」


――余計なお世話だ。彼は悶えながらそう思った。

彼女はへそあたりまで下るようになめていく。同時に柔らかな胸を彼の身体に密接させてこするように……今度はついに……。

「☆§*※£@!!」

ついに彼女は彼のズボンを脱がすのだった。

「気にしなくていいよイシカワ♪マナが全てやってあげるから。寝てるだけでカイカン味わえるなんて、この幸せモノ♪」

「……んやあ、もお、やめてくれえ…………っ」

820 :ゲッターロボ-A EoD- 第七話後編D:2014/07/13(日) 07:13:20.82 ID:qmnj7MER.net
すでに泣き声になっている竜斗だが、彼女はやめる気配など全くなかった。

「ここまでやって、やめれるワケないじゃん。
それにアンタのココ、すごく正直になってるのにね、うわあ……こんなに堅くなってるっ」

彼女はついに下着を引きずり下ろし――『アレ』を露出させた。

「………………」

こんな恥ずかしい目に遭うのは生まれて初めてだ――彼は静かに嗚咽していた。しかし身体はもう彼女に支配されていたのだった。

「フフッ、カワイイ。こんなオチ〇チ〇は初めてだけど……マナなりにガンバってあげるネ」

……ついに愛美は竜斗の『アレ』を咥え込む。右手で根元を支えつつ、口の中でその舌で転がすようにじっくりと――。
そして次第に上下運動を始めて舌と摺り合わせるように、そして吸い上げるように口を動かす。

竜斗は今までにない快感を味わう。彼女の手慣れたそのテクニックが次第に彼を快楽に溺れさせていく……そして。

「!!!」

二人の動きは止まる。竜斗は全身カチンコチンに固まり、愛美はしばらくして口を『アレ』から離し、デスクトップのティッシュペーパーを取り出すと、口に押さえてペッと吐き出した。

「いっぱい出たね〜、マナびっくりしちゃった」

彼は両手で顔を押さえて息を乱している。

「さて、前戲はこれまでにして本番っ」

ついに『エッチ』の本命を行おうとする愛美……。
下着(パンティ)をするっと脱ぎ、クローゼットから何かを取り出すと再びマウントポジションを取る。

「さすがに妊娠はしたくないからね、今から『アレ』つけたげる、これも経験ないでしょ」

「あ、アレ……って」

「アレ?ゴムに決まってるでしょ」

なぜ彼女はこれを持っているのか……手慣れた手付きで市販で買える避妊道具『コ〇ドーム』をスルスルっと被せる。


――変な感覚だ、最初はこんなものなのか……。

「寝てていいよ、マナが動くから…………」

そして――――。


…………この部屋の中は甘く、甲高い淫らな喘ぎ声で響き渡った。
――彼はその時はすでに放心状態であった。

821 :ゲッターロボ-A EoD- 第七話後編E:2014/07/13(日) 07:18:10.73 ID:qmnj7MER.net
まるで生気を奪われたような、生きた目などもはやしていなかった。

――これは夢か……夢ならある意味で嬉しい、しかし現実なら――俺は水樹とどう顔を合わせるべきなのか、そして一番の心配は……エミリアにこのことを知られたら……夢であってくれ……。


「久々のエッチなかなかよかった。ありがと、イシカワ♪」

事が終わり、ベッドで寝転ぶ竜斗は横で添い寝している彼女とは逆の方へ向き、静かに身体を震わせていた。よく見ると……。

「まさか泣いてんの?」

「………………」

「オンナかアンタは!」

……彼からすればこんな初体験は嫌だったろうに。
気持ちよかったとかそんなのより、無理やりに、そしてイヤな一線に足を踏み込んで、自分が自分ではないような気がして凄く不快だった。

「そうだ石川。あたしと『セフレ』にならない?」

藪から棒にふざけたことを言い出すが当の本人は黙り込んだままだ。

「別にマナと付き合えって言ってるんじゃないの。
こんないいコトないよ、今度は今日以上にいいテク使ってあげるからっ」

「………………」

「……まあ考えといてね、マナ楽しみにしてるから♪」

……竜斗君は魂の抜け殻になったかの如く、パンツとズボンをはくとフラフラと部屋から出ていった……。
独りになった彼女はベッドでため息をつく。

「……ホント、オトコらしくないんだから……けどっ」

ベッドの中からなぜ持っているのか分からないが、もう一つのスマートフォンを取り出し、今写る画像を見ながらニコっと笑った。

「イシカワ、アンタはもうマナの愛犬よ、二度と逆らえないんだから。
さあて今度はク〇二でもしてもらおうかしら♪」

その画像とは、二人が『本番』を行っている最中に彼女が取った、つまり『ハメ撮りされた写メ』であった……。

一方、竜斗は部屋に着くなりすぐにシャワー室に直行。
シャワーの浴びながら、身体をまるで何かに取り付かれたのように、特に『アレ』を無心でゴシゴシ洗う。

「う、うう……………っ」

まるで身体中に蛞蝓が這い回ったような極度の不快感に襲われて、
そして男としての耐え難い屈辱を受けた竜斗は泣きながら……何度も何度も、あれを忘れようとして、体を洗う……。

(もう死にたい……っ、誰かぁ……エミリア助けて……)

唇を噛み締めて、またうずくまってしまった。

822 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/13(日) 07:20:45.04 ID:qmnj7MER.net
以上です。

823 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/13(日) 11:17:20.53 ID:IHKILpbP.net

悔しいのう

824 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/13(日) 13:46:30.92 ID:H3YYjW1K.net


825 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/13(日) 13:48:04.97 ID:brnLrMKC.net
おつ

826 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/13(日) 21:47:06.75 ID:TzLlFrXN.net
当然かもしれないが、クロスSSの女子は凶悪な子が多いな
まぁ、乙女なヒロインもいるけど

827 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/14(月) 02:07:21.56 ID:1Y7O7v1Y.net
なにこのすげえドロドロした展開……。これからどうなっていくんだ?

828 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/14(月) 07:41:03.36 ID:rRQrgvjq.net
何が起こるのかって?
すばらしいことだよ

829 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/16(水) 01:31:46.24 ID:W+3T9GMj.net
ゲッターロボ続きいきます。例によってさるに引っかかるかもしんないですが

830 :ゲッターロボ-A EoD- 第八話前編@:2014/07/16(水) 01:32:46.46 ID:W+3T9GMj.net
――次の日、僕は黒田一尉による操縦訓練を無我夢中でやり込んだ。昨夜の『アレ』を忘れたいが如く。
一心不乱過ぎてあの人に人の話を聞いているかと叱られることがあったが、僕自身は何が何でもあの記憶を消したかった。
もうアイツからあんな目を合うのはコリゴリだ。だがすでに彼女の泥沼にハマってしまっているのを知るのはすぐである――


――訓練初日の夜、司令室では早乙女と黒田の二人がソファーに座りながら対話していた。


「黒田一尉、竜斗はどうだ?」

「確かにいいモノを持っています。元々彼はパソコンなどの機械操作に慣れていて、且つ真面目で凄く呑み込みが早いですからこれなら短期間で操縦技術全般をマスターするでしょう、ところでエミリア君の方はどうです?」


「……彼女の生真面目で一生懸命さは伝わるが、センスはやはり竜斗と比べると……だな。
まあ始めたばかりだし、気長に見ようじゃないか」

すると黒田は腕組みをしてどこか腑に落ちないような表情をしていた。

「どうした?」

「あ、いや。竜斗君、実は今日、寝てないのか何だかやつれてたようなんですよね。
それなのに結構暴走気味な所もあってペース配分を間違っていたところもあって。彼ってああいう子なんですか?」

「……いや、竜斗は基本的に控え目で慎重な姿勢だとおもうが。
人の話をよく聞くから、彼ほど指示出しやすい人間はいないが、もう少し野性味あってもいいんじゃないか」

「はは、言えてますね。竜斗君、私みたいに体育会系とは逆の雰囲気ですから。
ところで彼らに体力トレーニングや射撃訓練をさせるんですか?まだそういうのは聞いてないんですが」

「ああ、パイロットは頭だけじゃやっていけんしな。
射撃は竜斗、体力はエミリアの得意分野だろう。
長距離走や筋トレは彼女が竜斗を引っ張る姿か庇う姿のどちらかがよく頭に浮かぶよ」

「ハハッ――」

831 :ゲッターロボ-A EoD- 第八話前編A:2014/07/16(水) 01:41:05.61 ID:W+3T9GMj.net
――今、竜斗を苦悩させている理由など知らずに、のんきにも笑い話を入れた雑談をする二人であった。

その頃、本人はというと……。

「……これ以上、俺に関わらないでくれ……っ」

愛美に再び部屋に呼び出された竜斗は勇気を出して本音を打ち明ける。しかし彼女は腕組みをしながら平然としている。

「石川、マナはいつまでもドーテーなアンタのために協力してあげたのよ。逆に感謝してほしいよね」

「……何が感謝だよ。何が目的か知らないけど、俺の身体を弄んで……あんなの……レ、レイプみたいなもんじゃないか……あんなの望んでなかった……っ!」

「レイプねえ……フフフ、アハハハハハっ!!」

突然、高笑いする愛美。

「アンタあれ、レイプって言える?
あんなお粗末なほーけいチ〇コボッキさせて、二回もイッといて、レイプって言い張るの?」

「う、訴えてやる……っ!」

「勝手にやれば?女と違って逆の場合はレイプと判断されないのがほとんどなのよ、そこはオンナのコの特権――♪」

「〜〜〜〜〜〜っっ!!」

怒濤のあまり、両拳を握りしめて身体中を身震いさせる竜斗だが、愛美はまた普段のようなブリっ子の笑みを浮かべた。

「まあイシカワ、そんなに怒んないの。怒ると身体に悪いよ、それに……」

彼女はまた彼に接近し、ポケットからあのスマートフォンを取り出した。

「な、なんで持ってんだよ、エミリアに壊されたハズじゃ……」

「あれ〜〜?マナんち金持ちなの知ってるわよね、パパとママ名義で二つ持ってんの、マナイイ子だから二人とも優しいの♪」

……彼女もまた過保護で育てられた人間であり、ワガママで自己中な性格になった要因の一つである。

「これ何か分かる?」

「!!!?」

スマートフォンの画面に映るおぞましいそれは、あのリンチの画像以上に彼の身体の芯まで激震させた。


「結構キレイに撮れてるでしょ?
挿入中にチャッカリ撮っちゃいました、エヘ☆」

昨夜の『エッチ』で本番の最中、彼女によって撮られた所謂『ハメ撮り』の写メであった。

832 :ゲッターロボ-A EoD- 第八話前編B:2014/07/16(水) 01:47:54.59 ID:W+3T9GMj.net
「これエミリアちゃんに見せたらどうなるかな〜っ?
自分の大事なリュウト君がマナとこんなえっちぃことやったなんて知ったら……見せよっかなあ」

竜斗はそれを取り上げようと動きかかるも、読まれているのか彼女はサッと襟から胸の中に入れた。

「取れるもんなら取ってみなさい?もっとも、そんなことしたらどこに触るか分かるでしょ?
もしそれでマナが悲鳴を上げて出ていったら誰が不利になるか、一目瞭然よね?」

「うう………………っ」

こんなのを彼女が見てしまったら、恐らくショックを受けるどころではすまなくなる……やはり彼に対する脅しのタネとして使う卑劣な彼女であった。

「見せられたくないなら……分かってるわね?あっ、他にもなにかやってもらおうかなあ♪」

「………………」

「イシカワ、あんたはマナに逆らえないカワイイ『奴隷』よ。よ ろ し く ね♪」

絶望する彼はその場で崩れて伏せてしまった。
そんな彼の背中を足で踏みにじる愛美。その顔はまさに悪魔のような恐ろしい顔であった――。

――僕は結局、強くなれないのか。
こんなヤツに思うツボにされて……これからどんなイヤな命令をされるかどうか分からないのに。
それに、相談しようにも恥ずかしくて誰にも打ち明けられない。
水樹に『アレ』されたなんて……特にエミリアには口が裂けても言えやしない。
今の僕は凄まじく高い壁にぶち当たったのだった――

――次の日の朝、エミリアが竜斗と一緒に朝飯を食べようと部屋を訪れる。
しかし、彼はまだベッドで寝ていた。

「リュウト、ご飯食べにいこ」

そばに駆け寄り、寝ている彼を揺さぶる。

「ん――――っ」

のっそり身体を起こし、ベッド横に置いてあるメガネをつける。が、

「ひっ!」

「り、リュウト?」
彼は起こしに来た彼女を見た瞬間、顔の筋肉が引きつった――。

「ど、どうしたの?」

「エ、エミリアか……なんでもないよ……ハハっ」

「顔色悪いよ。なにかあったの?」

833 :ゲッターロボ-A EoD- 第八話前編C:2014/07/16(水) 01:48:56.88 ID:W+3T9GMj.net
「い、いや……いきなりエミリアがいたからびっくりしただけだよ……気にしないで……」

「…………」

ドクン、ドクン、と彼の心臓が鼓動を打ち、負担をかける――。
のそのそと私服に着替えて、外で待っていた彼女と共に食堂へ向かう。

「どお?クロダ一尉から教えてもらって?」

「……確かに怒る時は怒って怖いけど教え方うまくて、話しやすいしいい人だよ、エミリアは?」

「……アタシねえ、やっぱり要領悪いから全然。サオトメ司令やマリアさんに迷惑かけてるけど今に見てて、きっとリュウトに追いつくぐらいにうまくなるから!」

「……あまりムリすんなよ。お前はそういうトコあるからな」

「アタシを心配してくれるの?すごくうれしい♪」

「ハハ……っ」

健気で元気なエミリアと話すと幾分心が軽くなる、彼はこの場がずっと続けばいいと思った。
そして――この先アイツと出くわさなければいいと――。

食堂へ着き、二人はトレーに食器を乗せて朝飯を盛る。麦飯に味噌汁、サラダ、玉子焼、魚、ヨーグルト、フルーツ……などなど食生活のバランスが整った和洋食献立だ。
そしてパンと牛乳ももちろん用意されており、はっきりいってホテルのモーニングセルフフードのようである。

朝は小食である竜斗はパンと牛乳とヨーグルト、対するエミリアはもちろん朝からがっつりと和食である。

「お前、よく朝からそんなに食えるよな……尊敬するよ」

「だって朝から食べとかないと後がキツいでしょ?逆にリュウトのはこれで持つのか心配だわアタシ」

彼女がいつも元気な理由が分かったような気がする、頼もしいわけだ。

「食べてもどうせ全部ウ〇チで出るわけだし――」

竜斗は食べていたパンを吐き出し、咳き込んだ。

「エミリア、おまえなあ――!!」

「あ、ゴメン!ご飯中に下品だった……」

彼女のそういう所がたまにキズである。
しかしエミリアといい愛美といい、彼の身の回りの女性は何故こうも、オブラートに包まずにストレートにそのまま言えるのか、彼は不思議だった。

834 :ゲッターロボ-A EoD- 第八話前編D:2014/07/16(水) 01:53:06.86 ID:W+3T9GMj.net
食事が終わり、二人は身支度と訓練の準備のために一旦部屋に戻る。午前中は座学室で早乙女から、自衛隊に必要な書類を書いて、午後からいつも通りに操縦訓練だ――。

準備が終わり、時間があるので気晴らしに散歩しようと外に出る。が、

「おはよう、イシカワ♪」

「!!?」

愛美だ、あのアバズレ女が待ち構えていた……。

「今夜、したいの♪夜お願いね♪」

「…………」

彼はゾッとし唾を飲み込む。

「返事しないの?これどうしようかな?」

あの写メがあるスマートフォンをわざわざ胸の谷間に挟んで見せびらかす。
ここで無理やり取り上げようとして、愛美に悲鳴を上げられたら自分が痴漢を働いたと完全に悪者扱いされる……彼には手出し出来なかった。

「……わかったよ……」

「わかったよ?違うでしょ?『分かりました、ご主人様』でしょ?」

「………………っ!」

調子に乗り出す彼女に凄まじい怒りがこみ上がるが、それを爆発させることはなかった――。

「……分かりました、ご主人様……っ」

彼女の顔がニコニコになり、彼の頭をわざとらしく大げさに撫でた。

「よくできました♪さすがイシカワ、話が分かるわね、だ〜い好きっ♪」

――彼女はスタスタと去っていくと彼はその場でへたり込んでしまう。
その時の顔はものすごく青ざめていた。

午前中の書類記入においてもそれが引いて、

「竜斗、間違えが多いぞ!」

「す、すみません……」

早乙女から厳しい指摘を受ける彼は、顔色が恐ろしく悪い……。

「おまえ、どこか悪いのか?」

「い、いえ――――」

「リュウト、まさかアイツにまたなにかされたの?」

早乙女と共に書類を記入していたエミリアに彼の異変に気づき、心配されるが彼は造り笑顔をする。

「ち、違います……ちょっとトイレに言ってきていいですか?」

許可をもらい、外を出る竜斗はフラフラとトイレに向かい、個室に入るとそこでうずくまった。

835 :ゲッターロボ-A EoD- 第八話前編E:2014/07/16(水) 01:56:29.27 ID:W+3T9GMj.net
(こわい……こわいっコワい!!)

頭をかかえてガタガタ震える竜斗、しかし誰にも言えないこの状況……彼はひたすら耐え忍ぶほかなかった。

(なんでこんなに弱いんだろ……っ)

――そしてトイレから戻る竜斗、早乙女達は彼に視線を向ける。

「大丈夫か?」

「……はい、なんとか」

「…………」

エミリアはやはり彼に対して、何か引っかかっていた。
愛美が彼にまた何かしたのだと、でないとこんな悪い顔色にならないと、彼女はそういう勘には優れるのだ――。


そして――その夜、恥辱と屈辱を味わう恐怖に押しつぶされそうになる彼は愛美の部屋に向かった。

「石川、待ってたよ♪シャワー浴びてきたよね?」

下着姿でベッドに座る準備の整った彼女。彼は無言にコクっと頷いた。

「じゃあ、ショータイムのはじまりィ♪」

……竜斗は彼女の指示で全身裸にさせられてベッドに寝させられる。
そして同じく全裸となった愛美は、今度は……四つん這いになり彼の彼に尻を向けて、フリフリ振り始めたのであった――。


「マナね、ココが性感帯なの。イシカワに舐めてほしいなあ……♪」

「………………」

彼の目の前にあるのは、見たくのない尻の穴の下にある、母親のすら見たことのない女性特有の卑猥な不気味な形をしたモノ……。
こんなモノをナメろなんて……考えるだけ吐き気を催し、血の気が引いた。

「石川、はやく〜〜ぅ」

妖麗の如き甘い声で煽る愛美だが、竜斗は怯えるように震えたまま動かない。

「……早くしないと――」

「☆○*§%@!!!!!」

なんと竜斗の露出した『アレ』をぎゅっと握りしめる愛美。
彼女の長いネイルが食い込み、凄まじい痛みで彼は悶絶し、泣き出してしまった。が――。

「早くしないと、今度はもっとキツくなるよ。奴隷が主人の言うこと聞かなきゃダメでしょ?」

嗚咽する竜斗はついに……。

「あ、あん……いい、いいよ、そこ、いい……」

気持ちよくて喘ぐ彼女とは逆に顔色が悪くなる彼だった。

(……うえっ、き、キモチワルイ……変な味するし、ネトネトしてるし……っ)

一瞬、胃の中の物がこみ上がり、戻しそうになるも、ここで吐いたら恐ろしいことが起こる……やせ我慢し、再び胃に押し戻した――。

836 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/16(水) 02:01:00.64 ID:ErKpEVJz.net
R18っていいのかな?
ここ全年齢のところだし

837 :ゲッターロボ-A EoD- 第八話前編F:2014/07/16(水) 02:01:02.32 ID:W+3T9GMj.net
一方、彼女はその体勢で彼の『アレ』をでくわえ込む。所謂『シックスナイン』と呼ばれる体位である――。

「……あれえ、勃たないね?どうしたのかなあ?」

快楽よりも彼女の『アレ』に対する生理的嫌悪感が強すぎて興奮どころではなく完全に萎えていた。
そんな彼女は急に態度を変えてベッド上に立ち上がると、竜斗の『アレ』を本気で蹴り上げたのだった。

痛々しい悲鳴を上げて、ベッドから転げ落ちてのたうち回るが、そんなのお構いなしに怒の表情を浮かべる愛美。

「フン、こんなんじゃやる気失せたわ。
もういいよ、そのカッコウで出ていけ」

「…………っっ!!」

うずくまり泣き顔の彼は、涙を流しながら彼女を睨みつける。が、

「……何よその反抗的な目は。ああムカつく!!」

彼女は彼の顔面に足を乗せてぐりぐり踏みにじった。

「悔しかったらかかってきなさいよ?それともまたエミリアちゃんに助けを乞う?
そんなんだからアンタはね、一生弱虫なのよ。
いじめられてもすぐあのガイジンオンナに助けようとしてもらう。
情けないと思わない、男のクセに?」

「…………」

竜斗は何も言い返せなかった。
確かにその通りだ、強くなりたいと思っていても根本的には何も変わってない――。
彼は悔しさのあまり睨むのをやめてまた泣き顔になった……。

「さっさと出ていきなさい、今日はもういいわ。
これ以上アンタを傷物にするとマナが疑われるからね、けど明日は覚悟しておいてね……」

――竜斗を追い出した愛美は裸のままベッドに寝転ぶと枕に顔をうずめる。
しかし、すぐにふと顔を上げた時の彼女の表情はなぜか悔しさのこもった複雑な表情をしていたのだった――。

「ハラたつ――」

そう一言呟いた。

そして服も返してもらえず裸で追い出された竜斗は、誰にも見つからないよう祈りながら部屋へ向かった。
幸い、夜中だったので誰も通路におらず、そして夜中に巡回している警備員にも運良く見つからずに部屋に辿り着いた。

「………………」

838 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/16(水) 02:14:45.03 ID:ErKpEVJz.net
猿った?
一応乙

839 :ゲッターロボ-A EoD- 第八話前編:2014/07/16(水) 03:13:04.52 ID:W+3T9GMj.net
部屋に入るなり、彼はシャワー室に駆け込むと、そのまま崩れるように伏せて激しく吐き戻してしまった。
何が出なくなっても今度は血の混じった胃液が出て、喉がヒリヒリ痛み出す。

(もうイヤだ、強くなんかなれない。もう消えたい――)

彼は大きな声を上げて泣き崩れてしまった――。

840 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/16(水) 03:31:21.04 ID:W+3T9GMj.net
さるに引っかかってしまいましたが以上です。ちなみに性描写は、女性漫画的なノリで書いているのでこうなっちゃっただけですはい。
見苦しいと思った人はすいません。

841 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/16(水) 19:30:57.82 ID:TI4Ertmx.net

やべぇよやべえよ…(恐怖)

842 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 00:08:22.17 ID:Dw5Hb0L2.net
今期アニメならアルドノアゼロとクロスとかが合いそうだけど
ぶっちゃけ、蹂躙し返すものになりそうな気がして地雷?
みたいに思われそう

843 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 00:08:25.49 ID:tksCdtuw.net
批判とかそういう訳じゃないけど、
キャラクターへの暴力表現って難しいね
特にクロス先の場合とかだと

844 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 00:35:16.22 ID:e06HYYz4.net
>>843
似てるけどこの小説の主人公がかわいそすぎる。
作品における性的なレイプ展開ってありがちだけど逆版は珍しいね

845 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 00:43:08.30 ID:Dw5Hb0L2.net
暴力は相手によるからな。
地雷SSとかあんましよくないのは女や子供でも容赦なく振るっているとかもあるけど
その相手が悪人であったり、それしかない状況ならともかくそれなしで振るったりとかあるし。
一種の過激なことをするとかっこいいと思い込んでいるとかいう考えにかぶれていたりとかあるからな。

たしかに、石川作品は過激なところはあるけど
そのバランス取りって難しいからな。

846 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 02:38:56.65 ID:e06HYYz4.net
一昔前のスレは石川賢キャラ(特に竜馬とか隼人)は惨い暴力する基地外キャラなんかとか言われてたっけ?
知る限りではサモンナイトスレとなのはスレでそんな感じのレスが乱雑してたな。

847 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 02:47:23.11 ID:IjA6vSSi.net
うんうん、そんなことあるはずないのにね(目耳鼻を必死に見ないよう努めつつ)

848 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 04:00:59.22 ID:Z/U2spZ4.net
ゲッちゃんがやったときには笑ったな
「死ぬより後悔しながら死ね!!」も強烈

849 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 10:44:42.32 ID:20haYxxY.net
ゲッちゃんといえばお姉さんのプロトさんがけしからん体つきで目に悪いんですが
なんとかなりませんか早乙女博士

850 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 11:26:17.43 ID:Dw5Hb0L2.net
でも、ヘタレキャラ

851 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 12:05:59.35 ID:4J04OeO2.net
声はミルキィのコーデリアさんやもこっちなんだよなぁ

852 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 19:30:54.74 ID:GPqFF9q4.net
姉さんは実にけしからん体つきしてるが
アレをスタイルがいいって書く設定画には納得行かないw

853 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 19:57:49.34 ID:Lu8KWwjH.net
漫画版のゲッちゃんは結構胸が大きかったな
お腹の部分が締まってて強調されてる感じ
にしてもゲッちゃんは本当に魔法少女な外見してるな

854 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 20:01:06.95 ID:Dw5Hb0L2.net
メイン三人がスケバンチックだからな
でも、基本的に善人中身はあんまり変わらねえんだよな

855 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 20:04:38.63 ID:Lu8KWwjH.net
ああ、何かと思ったらZちゃんらはスケバンな外見か
機械獣ガールズは機械型少女生命体らしいけどなんぞそれ

856 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/18(金) 00:18:40.41 ID:XKkfCScn.net
よく分からんけど少女が機械の形になった感じの名称っぽいな
…………ただの武装?

857 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/18(金) 02:05:37.44 ID:8fJnof9E.net
漫画版のロボガだと、機械獣ガールズは生活力が無いのか養ってもらう立場の存在だったな

ロボガをクロスの題材に…したら酷いことに成りそうだな
健全リョナSSにするのが難しそう

858 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/18(金) 02:14:55.43 ID:Q2dhDRdY.net
>>857
今某所で原作マジンガーチームとのクロスSS書かれてる方がいるね。

859 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/18(金) 05:58:44.09 ID:XKkfCScn.net
>>858
気になるところだけど
ちょっと怖い気もするな

860 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/18(金) 13:21:18.06 ID:9752hVr1.net
続きできたのでゲッター貼りますね。

861 :ゲッターロボ-A EoD- 第八話後編@:2014/07/18(金) 13:24:56.90 ID:9752hVr1.net
……次の日の朝。昨日と同じくエミリアは竜斗を起こしに部屋のドアを開けた――。

「リュウト、起きてる――?」

部屋に入った瞬間、彼女の顔色は蒼白になった。

「リュウト……リュウト!!?」

なんと彼はパジャマ姿だが、ベッドではなく床に倒れ伏せていた。彼女は慌てて彼を抱きかかえる。

「大丈夫リュウトっ!!!?」

意識はある。だが顔色は真っ青で苦痛に染まり、口から何やらツーンとする匂いの黄色い液を垂れ流していた。
身体中が冷や汗でびっしょりでパジャマも濡れており、腹部を押さえてひどく痙攣を起こしている。

エミリアは慌てて、部屋にある緊急ボタンを押してマリアと早乙女を呼び寄せた。

「……竜斗君!!」

「リュウトがすごく苦しそうなんです!!お願いです、助けて下さい!!」

「早く医務室へ!」

すぐに彼を医務室に搬送して、マリアの診察、治療を受ける。その間エミリアと早乙女は隣の待合室で待機する。エミリアは必死で手を合わせて竜斗の無事を祈っていた。

「やはり竜斗に何かあったな、昨日の時点で――」

「…………」

エミリアは確信した。あの女、愛美に原因があると。

いてもたってもいられなくなった彼女は待合室を飛び出して、愛美を探しに出かけた。彼女の部屋に向かったがいないのか反応がない。

彼女は歯ぎしりを立てて、 再び駆け出す。

「もう許さない、絶対に――!」

そう心に決めて、駆けていく。

「ミズキっ!!」

更衣室の隣ある女子トイレでちょうど用を済ませ、手を洗う愛美を発見。

「……なんの用?朝っぱらからデカい声出して、ウルサいっつの」

「……アンタ、リュウトになにかしたでしょ!」

「ハア?なにを?」
シラを切る愛美にエミリアはズカズカと踏み込み、彼女の胸ぐらをつかんだ。

「リュウトはね、さっき部屋で苦しそうに倒れてて医務室に運ばれたのよ。
昨日から様子がおかしかった、アンタまたリュウトを傷つけたんでしょ!!」

しかし問い詰められても愛美は平然としたままだ。

「何もしてないわよ?ヘンな言いがかりつけないでくれる?」

862 :ゲッターロボ-A EoD- 第八話後編A:2014/07/18(金) 13:27:38.72 ID:9752hVr1.net
「とぼけんじゃないわよ!!
アタシはねえ、リュウトのことを誰よりも、人一倍分かるのよ、どう考えてもアンタしか原因がないってことをね!」

エミリアの怒りは最高潮に達していた。

「……そもそもアンタ、何しにここにいるわけ?
ゲッターロボに乗るわけでもないのに、避難した人達と降りればよかったじゃない――まさかリュウトをいじめたいだけに残ってるんじゃあ!」

「ハアッ?イミわかんないんだけど。マナの勝手でしょ、勝手に思い上がらないでくれる?」

「……とにかくもう二度とリュウトに近寄らないで。次に何かしたら本当にコロしてやるから!!」
物騒なことを言い出すエミリア。だが一方の愛美はクスクスと笑い出す。

「ハッ、なにが『人一倍分かる』よ、笑い話にもならないわね」

「!!」

エミリアは彼女の頬に本気の右平手打ちを浴びせた――。

「……っ!」

「もう一発やってあげようか、アッタマきた!」

しかし今度は愛美が彼女に本気の左平手打ちを浴びせた。

「くうっ!」

「お返しよ。じゃあ聞くけどそもそもアンタ、石川の何よ?」
「何って……大切なヒトよ、これからもずっと守ってくんだから!」

「ハ?アンタら血の繋がった家族?それともバがつくほどの公式カップル?
どっちも違うくせに、結局赤の他人じゃない。キモイこと言わないでくれる?」

「な…………っ」

「マナは前から言いたかった。
アンタが石川に対して善かれと思っている行動全てはほとんど逆効果になってんのよ。
そのせいでアイツはアンタがいないとダメな、ただの甘えたガキじゃん!」

「………………!」

愛美の言葉が彼女の心に突き刺さった。

「アンタが石川を堕落させているのよ、そんなことも気づかずに行動してたなんて……何が大切な人よ。
アンタにとって石川は一生手放したくない可愛いお人形さんかなにか?
そんなの、ただの自己満で喜んでるバカじゃない!」

「ち、違う……そんなつもりなんか……じゃない……っ!」

863 :ゲッターロボ-A EoD- 第八話後編B:2014/07/18(金) 13:35:20.12 ID:9752hVr1.net
否定するが心は割り切れないエミリア。確かに早乙女に言われた、竜斗に対して過保護だと。
それ以前にも、実は友達からも言われたがある。彼を甘やかしすぎではないかと。

しかしそれは自分が、大切な彼を守りたい一心から顕れている行動であり、決して彼を自堕落させようなどと思っていない。

「どう言い訳しようと、結果が今の石川じゃない。
メンタル弱すぎて、アイツ見てたらイライラしてくんのよ」

「………………」

「ホントに、なんてカワイそうなイシカワ。
こんなヤンデレなガイジンオンナの歪んだ愛情で、一生意気地なしのままで生きていくのね――」

エミリアは彼女を殴りかかる……が、寸での所で止め、そのまま怒りで震えた手を降ろしたのだった。

「フン、マナは正直に言っただけよ。まあアンタのこと大っキライだし、知ったこっちゃないし――ジャマだからさっさとどいてくれる?」

愛美は涼しい顔をして去っていった。
そしてエミリアはその場で立ち尽くしていた――。

「………………」


……しばらくして、エミリアはショックを受けて俯きながら廊下を歩く。

『アンタが善かれと思う偽善の行動全てが石川をダメにしているのよ』

その言葉が心にポッカリ穴を開けていた。

(アタシ……ミズキの言うとおりなのかも……確かにリュウトは――)

彼女は回想する。確かにこれまで竜斗を幾度なくただ必死に助けて、そして庇ってきた。
しかしその結果、彼は愛美のような女にいじめられて、支配されてしまう男らしくない弱気な性格になっていた。
もし自分がいちいち介入せず、竜斗をあえて突き放す選択をしていたら……勿論相談など、心の支えになるのも大事だが。
冷静に考えると、愛美の発言が次々に的を得てると思えてくるのであった。
確かに自分はただの自己満で竜斗をひたすら助けて、何も考えず、諭してあげずに解決に導いてない偽善者なのかもと――痛感した。

(……アタシ、実はすごく空回りしていたのかも……っ)

彼女は一旦、医務室に戻ると、マリアが仕事用デスクで書類を書いていた。

864 :ゲッターロボ-A EoD- 第八話後編C:2014/07/18(金) 13:38:43.26 ID:9752hVr1.net
「あ、エミリアちゃん。竜斗君の治療が終わったわ」

「ありがとうございます……リュウトは、大丈夫なんですか?」

「……極度のストレスで多分、夜中に何度も吐いていたせいで胃が凄く荒れてたのよ。
けどどうやら倒れてからそこまで時間経ってなかったから安心して。
今イイ薬を点滴して今静かに眠ってる。このまま十分安静、休養していれば治るわ」

「…………」

「司令と相談して彼の容態を考えて訓練はしばらく中止にしたわ。
あなたも今日はお休みね、彼に付き添いたいでしょうから」

「すいません……ありがとうございます」

「エミリアちゃんは彼が大事ですものね、心配したくなる気持ちは凄く分かるわ。
あたし、ちょっと今から駐屯地内の医務室に用があるから空けるの、彼のそばにいる?」

「はい」

マリアは彼女を安心させるような笑みを見せ、書類を持って医務室から去っていった。
エミリアはベッドで点滴を受けながら静かに眠りにつく竜斗の横のイスに座り込む。

「リュウト……っ」
彼の顔を見つめる。ヒドくやつれた顔をしていて精気が全く感じられない彼にエミリアは哀しい表情をする。

(リュウト……ワタシのやり方って間違ってたのかな……。
アタシね、リュウトを辛い思いさせたくないためだけにずっと助けてきたんだ。
リュウトは、アタシが日本に来て初めて友達になってくれて、それに日本好きにしてくれたもん。その恩返しも含めてね――。
けど、サオトメ司令やミズキに言われてハッとした。
確かにアタシ、リュウトのためになることを一つもしてあげられてないってことに。
それじゃあこんな性格になっちゃうよね……ゴメンねリュウト……かえって迷惑だよね……っ)

……次第に彼女の目から大粒の涙がポタポタ落ちて、膝を濡らす。身体を震わせてヒクヒク泣き出した。

(けどアタシは……リュウトが好きで好きでたまらないの、もう周りが見えなくなるくらい。

865 :ゲッターロボ-A EoD- 第八話後編D:2014/07/18(金) 13:44:16.91 ID:9752hVr1.net
もしリュウトになにかあったらアタシ………………どうすればいいの…………っ)

……彼女の彼に対する行動は、愛情から発生すると言っても過言ではない。
しかし行き過ぎると愛美の言った通り、歪んだ愛情へと変わることもある。
竜斗に一途で、まだ誰とも付き合ったことのない彼女はまだそれをよく理解してなかったのだ。

「……エミリア君?」

ふと現れたのは黒田である。彼も早乙女から事情を聞いて彼の見舞いにきたのだった。

「クロダ一尉……」
「どうしたんだ、そんなに泣きはらして……そんなに彼が心配なのか?」

「………………」

黒田は彼女のそばに寄り、眠る竜斗を見つめる。

「確かに昨日、顔色悪かったもんな。
何かに脅えてるような感じはしてた。
いじめられてた時のオレによく雰囲気が似てたよ……」

「…………」

「原因はなんだろうな、まさかイジメか……っ」

するとエミリアはまた嗚咽し、俯いてしまう。

「リュウト……アタシ……どうしたら……」

彼女の言葉にふと気にかかる黒田。

「……何かあったみたいだな。もし差し支えなければ良ければ教えてくれないか?
ここで話すのはなんだ、待合室に行かないか」

……エミリアは待合室で彼に全て明かす。自分の行ってきた行動とその理由、本音、自分は彼に対してどう接すればいいのか――。

すると彼はなぜか苦笑いする。

「……エミリア君てオレが高校生の時、付き合ったカノジョとどこか似ているんだよな、思い出しちゃったよ」

「えっ……」

「そのコね、好きになった人に凄く一途だった。
イイ子だったけど『オレとずっといたい』って泣いて駄々こねたりして大変だったよ。
毎日電話かけてくるし眠くて出なかったら次の日とか『なんで電話出なかったの?』って怒るしさ。
その子、他に付き合っていた彼氏にもそんな感じだったらしくて。
それに情緒不安定でリスカしてたしオレ、それに耐えきれなくて振っちゃったんだよね――」

866 :ゲッターロボ-A EoD- 第八話後編E:2014/07/18(金) 13:47:28.90 ID:9752hVr1.net
彼女はドキッと気づいたと同時に恐怖を感じた。自分も一歩間違たらそうなると。
彼の顔はなんとも言えない複雑な笑みを放っていた。

「……君はまだそこまで行ってないし、自分でそう気づいた分イイ方だよ。
あれだな、エミリア君にも竜斗君にも言えるのは、『愛』は『依存』と紙一重の関係にあって、取り間違えたりごちゃ混ぜにしてはいけないと思うんだ」

「依存…………」

「なんていえばいいかな、『愛』は互いに信頼しあって出来るもの。
イチャイチャしたりして一緒に喜ぶで楽しんだりすれば、喧嘩で本音をいったりして、少しずつ育むものかな。
『依存』は一方的な感じ……まあ無理に押し付けているような感じかな?
そうなると相手が嫌がったり自分が無理したりと、悪循環ばかり発生して、結果としてどっちのためにもならない――」

「…………」

「けどやっぱりエミリア君は竜斗君が好きなんだな。
あの駐屯地のベンチで聞いた時は否定してたけど言い渋ってた感じが気はあるんだなとは思ってたけど」

「……はい。けどリュウトはアタシをどう思っているか……。
単なる献身的なお姉さん役を演じる幼なじみしか思ってないかも……そう思うと怖くて今まで伝えられなくて……っ」

「なら一つしかないな、彼に思い切って伝えてみるべきだよ。
言っただろ、自分からいかなきゃチャンスはこないって――オレなに熱くなってんだ……」

「……ウフフっ」

やっと彼女は笑った。

「エミリア君、彼をそこまで大切にする気持ちはすごくいいコトだしそれほど愛しているってことが十分伝わるよ。
きっと彼も絶対君に感謝してると思う。
ただ『依存』をさせないように助けに行きたいという自分の気持ちを抑えてみて、
一度自分の力で解決させるようにして君は陰から見守るっていう方法をやってみるといいかも。
君自身にも無理しないことも踏まえてね。
頑張れ、オレは君達を応援してるよ」

「……はいっ!ありがとうございます!!」

「やっと笑顔になったな、君にはそれが一番似合うよ」

先輩として、経験談を踏まえて、そして分かりやすくアドバイスをする黒田は流石である――。

867 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/18(金) 13:49:44.76 ID:9752hVr1.net
以上です。

868 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/18(金) 14:08:42.91 ID:XKkfCScn.net

恋愛要素ってそれだけでも大きなジャンルになるから
どうゲッターと合わせて料理できるか…………

869 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/18(金) 14:43:13.24 ID:Jn4RxcO8.net
>>858
変身物だけど、俺結構好きだなアレ

870 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/18(金) 20:39:44.02 ID:r0iewbJL.net
ゲッターで恋愛っていうのもいいな
やりとり見るの楽しい

871 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/19(土) 00:52:42.23 ID:erWg7k/k.net


エミリアみたいに健気すぎる女性キャラ好きだわ。
最近ツンデレとか性格を色々ひねってくるタイプよりわかりやすくていいな。

872 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/19(土) 17:21:16.80 ID:QZIUov+o.net
自分は、マリアさんがいいな。
知的なお姉さまキャラ、大好物ですw

873 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/19(土) 21:11:06.31 ID:erWg7k/k.net
ところで愛美で思い出したがもしかしてラ〇フに出てきたあいつか?
どうみても同一人物にしか見えないのだがw

874 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/20(日) 08:06:02.68 ID:9g4GpwFo.net
作品を超越する…やっぱりゲッター線の仕業か

875 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/22(火) 01:47:48.52 ID:xUTLOmOT.net
よし続き行きますわ

876 :ゲッターロボ-A EoD- 第九話前編@:2014/07/22(火) 01:49:15.28 ID:xUTLOmOT.net
「………………」

――竜斗はふと目を覚ます。彼はすこし身体を起こして周りを確認する。
薬品独特の臭い、白くフカフカなベッドに周りには白いカーテンで囲んである。医務室のベッド上だと彼は分かった。

「俺は……なにしてたっけ……?」

記憶を遡る。あの後キリキリと胃の痛みだし気持ち悪すぎて全く寝れず、部屋内の洗面台で胃液を吐いて、また吐いての繰り返し。
今にも死んでしまいそうな気分と悪寒、胃の痛みが最高潮に達した時……そこから記憶などなかった。

多分、あの後エミリアか誰かが倒れた自分を見つけて、医務室に運んでくれたんだと。

右腕の真ん中を見ると未だに点滴の針が刺さっており、薬が投与されていた。

「…………」

彼は天井を見ながらハアとため息をつく

(俺はどうやっても強くなれないのかな……これからもアイツの、水樹の手のひらに踊らされるのかな……。
けどエミリアにはもう迷惑、苦労をかけたくない、自分で何とかしなくちゃ……けどどうすれば……)

彼も悩んでいた。一刻も早く愛美の呪縛から脱出しなければ、弱さを乗り越えねば自分のためにもならないし、そしてこれからメカザウルス、そして恐竜帝国と戦っていけない。

またいつ襲ってくるか分からないのに、恐らく今のままでは数日前に戦ったあの『強敵』を打ち倒すのは到底不可能だ。ゲッターロボの操縦技術ばかり向上しても意味はないと。

(黒田一尉なら……こんなときどうするんだろ?)

……解決策を色々練るもなかなかいい案が思いつかず。
一応頭に浮かんだのは一度、勇気を出して本気で怒ってみるということである――。

(まあ……それが出来てたら苦労はしてないんだけどなあ……っいざという時に退いちゃうからな俺……)

悩んでいた時、医務室の入り口ドアが開き、誰かが入ってきた。
そしてこっちへ向かってくる。
誰だろうと少し身体を起こす――が。

「ダイジョーブ、イシカワァ?」

「ひい、み……水樹……っ」

877 :ゲッターロボ-A EoD- 第九話前編A:2014/07/22(火) 01:52:56.99 ID:xUTLOmOT.net
最悪の事態である。満面の笑みをした愛美が彼の元にやってきたのだった――。

「なんかエミリアちゃんが石川が倒れて医務室に運ばれたって言ってたから……お見舞いにきたよ♪」

「………………」

ウソだ、ウソに決まってる。コイツは動けない俺をまた苦しめるためにきたに違いない――彼は確信した。

「イシカワ、お薬の時間よ。あーんしてっ♪」

突然、彼女はポケットから青く、ひし形の謎の錠剤を取り出した。

「な……なんだよそれ……っ」

すると、彼女の口から出たのはとんでもない答えであった。

「コレ?『バイ〇グラ』よ」

「ば、バイ〇グラっっ!!?」

「アンタもさすがに知ってるでしょ?
これを飲めばどんなイ〇ポでも、たちまちオチ〇チ〇が元気になる素晴らしいお薬よ」

……しかしバイ〇グラは、今では医師の判断で渡される処方薬であり、市販はしていないハズだが……。

「なんでコレを持ってるかって?実はこういうのって知らない所で流通してるもんなのよ。
そんでもってマナの友達に安く譲ってくれたの☆スゴいでしょ?」

「ああ……まさか……」

彼女は彼の元に立ち、一緒に持ってきた水の入ったコップ一杯と共に差し出す。

「さあ、飲んで今から昨日の続きしましょうね、イシカワ♪
医務室でエッチするのやってみたかったのよね、ウフフ♪」

……本気で狂ってる。彼は本気でドン引きした。

「心配しなくていいのよ、今はエミリアちゃん達は用事なのかこの艦から降りてったし十分時間はあるよ♪」

「ふ、ふざけるな。お前、本当に頭が狂ってるよ!!」

「ほら、あ〜〜ん♪」

超ニコニコのかわいい顔で口に近づける彼女。点滴針の刺さっていない方の手で彼女の腕を掴み止め、そして頑なに口を閉ざした。

「ほら、ご主人様の命令よ。飲みなさい――」

「!!!」

口を固く閉ざす竜斗に、彼女は彼の上にのしかかり彼の口に無理やり押し込もうとした――。

878 :ゲッターロボ-A EoD- 第九話前編B:2014/07/22(火) 02:01:18.00 ID:xUTLOmOT.net
(もういやだ、もうコイツの言いなりになるもんか――!)

薬が閉じた唇に押し入っても、中の歯を閉じて意地でもシャットアウトする竜斗――。

「――飲めよっ」

突然、彼女はコップの水を彼の顔にぶっかけて、彼の頬にビンタを浴びせた。
そして今、彼女の顔はまさに阿修羅のような表情へ、まるで人格が変わったかのように変貌していた。

《飲めっていってんだよォーーーーーーっっ!!!!》

本性を顕した如く、気性を荒くなり凶暴と化した愛美。まるで何かに取り付かれたかのように往復ビンタを彼に浴びせた。
頬が真っ赤に腫れ上がるも、必死に耐える竜斗。しかしその心情は……。

(なんでそこまでして俺を……分からない……この水樹という本質が分からない……)


彼は怒りを通り越してなぜか悲しくなったのだ、理由は分からないが。
しかし、少しずつだが彼女から感じられるのがあった。


……それは『嫉妬』のような歪んだ感情。彼に対してそれを向けているのを……。

……その頃、エミリアはなぜか艦内の医務室近くの通路にいた。駐屯地内に降りたと言っていたが、途中でマリアが医務室のデスクに忘れ物したと言うので、優しい彼女は代わりに取ってくると言って戻ってきたのだった。
今、恐ろしいことが起こっていることも知らずに……。

彼女は医務室の自動ドアを開けた時、表情が一変した。

「!!?」

竜斗の寝ているベッドから何かを叩く音、愛美の怒号が響き渡るのを。彼女は駆け出し、白いカーテンを開けると見るも、愛美による恐ろしい惨劇が起こっていた。

エミリアは一目散に愛美をベッドから突き落とし、竜斗の元へ駆けつけた。

「リュウト!!」

「え、エミリア……!」

彼の両頬がひどく腫れ上がり、鼻から血が流れている。これは何度も強く叩かれたことを意味していた。

「ヒドい……ミズキ……アンタァ……っ!!」

もはや竜斗がやられたことに対する怒りだけではない、病人に対して行った暴力行為に対する彼女の人間性をも疑ったのだ。

879 :ゲッターロボ-A EoD- 第九話前編C:2014/07/22(火) 02:07:43.31 ID:xUTLOmOT.net
そして突き落とされた彼女もゆっくり立ち上がると、その怒りの矛先をエミリアに向けた。

「またおまえか……いつもいつもマナのジャマばかり……許さない、もう絶対に許さない!!」

「!!?」

彼女は一気にエミリアに襲いかかり、全力で床に押し倒した。

「エミリア!!」

「ぐあ……っ!」

彼女の首を本気で締めはじめる愛美……。

「……アンタたちばかり幸せになんかさせない、マナより幸せになるなんて許さない、マナの苦しみも知らないで……!!」

「…………!?」

……幸せ、苦しみ?いきなり何を言い出すのか、彼にさっぱり分からず。
苦しそうに悶えるエミリアに竜斗はついに立ち上がると、右腕の点滴針を無理やり引き抜き、痛みをこらえ、意を決して愛美を押しとばし、彼女を抱き起こした。

「大丈夫かエミリア!!」

激しく咳き込み、悶絶するエミリア。
彼はすぐさま医務室の緊急呼び出しボタンを押した。

「お前まで邪魔するのか……ならもういい」

愛美は倒れている彼女の元へ向かうと胸ぐらを掴み、空いた手でポケットから『スマートフォン』を取り出した。

「アンタにも見せてあげる。これ――」

「…………?」

竜斗は彼女が今しでかそうとしていることに気づいて激しく狼狽した。

「や、やめろーーーーっ!!」

しかし時すでに遅し、エミリアの目に入ったその写メは彼女の心を深く抉った。

「……な、なに……これえ……リュウト……なにして……?」

「マナねえ、実は一昨日アンタの『すごく大事』なイシカワとエッチしちゃったの♪
気持ちよかったよ、アイツ思った通り『初めて』だったけどねキャハッ♪」

「ウソ……ウソでしょ……っ」

エミリアの顔は一気に青ざめて取り乱し始め――。

「ウソじゃないわ、これが証拠よ。よく映ってるでしょ。
ゴメンネ、マナがイシカワのドーテー奪っちゃった♪」

「イヤ……イヤ、イヤァァァァァァーーっっ!!!」

880 :ゲッターロボ-A EoD- 第九話前編D:2014/07/22(火) 02:15:41.24 ID:xUTLOmOT.net
エミリアは顔を酷く歪めて錯乱した。
悲痛の叫びを上げる彼女は、そのままおもちゃの電池が切れたかのように力なくゴロンと倒れてしまった。

「エミリアァァァァ!!」

彼の叫びはもはや彼女に届いておらず、涙を途切れず垂れ流したまま自失していた。

「キャハハハハハハ、ザマーみやがれ!!イシカワごときがマナに反抗(さから)うからこうなるのよ!
あ〜あっ、エミリアちゃんカワイソウ。ショックでもしかしたら自殺しちゃうかもね〜〜♪」

――瞬間、彼の堪忍袋の緒が切れたかのように頭の何かの線がブチ切れ、何かに取り憑かれたかのように愛美に襲いかかり、押し倒し、彼女の首を全力で締めはじめたのだった。

「ぐ……えっ!」

悶え苦しむ彼女の見た彼の顔は今まで見たことのないような怖ろしい怒りの表情。
例えるならそれは地獄の閻魔大王か――。

「お前……そんなに人を陥れるのが好きか……そんなに人を傷つけるのが好きなのかよォ!!」

「………………!!」

「お前だけはゼッタイに許さない、殺してやる……今すぐ殺してやる!!!」

彼とは思えない恐ろしい言葉を吐きながらさらに握力を強める竜斗。
そして泡を吹き出して苦悶の愛美、今までの立場が逆転した瞬間だった。

そして運良く今駆けつけた早乙女とマリアはその光景を目にし、一目散に二人を引き離した。

「竜斗落ち着け!!」

早乙女に取り押さえられるも顔を真っ赤にして怒り狂い暴れる竜斗。
今まで我慢するうちに彼の中に溜まりにに溜まった怒りと悲しみなど負の感情が今のが引き金となり、暴発したのだろう。

そしてマリアに保護されて苦しそうに咳き込み愛美は……。

「ふ……ふざけんじゃないわよ。なんでアンタ達は……そんなに、そんなに愛しているの……マナはそこまで愛されたことないのに……ふざけんじゃないわよーーーー!!」

あの愛美が、大粒の涙をポロポロ流して子供のように泣きじゃくったのだった。その姿にこの場の全員が呆然となる。

――実は、愛美はこれまでに多数の男と付き合ってきたが、すぐに振られていたのだった。

881 :ゲッターロボ-A EoD- 第九話前編E:2014/07/22(火) 02:17:50.28 ID:xUTLOmOT.net
その理由は『最初はかわいらしいしエッチも上手い、お金持ちでいいがだんだん途中で飽きてくる、ウザくなる』、

『ぶりっ子すぎて本心が見えない』

『セフレとしてならいいが、本気で付き合うのには向いていない』――など。

しかし一番の理由は、『最初はピュアなように振る舞いながら、後から知り合いの情報で所謂、ヤリマンだとバレてしまうこと』だった。

これらはすべて彼女の性格が仇となっている。
しかし彼氏にまともに愛されていない彼女は竜斗達の関係を嫉んでおり、竜斗をいじめていた理由も実はこれである――。

『嫉妬と憧れ』。愛美はこの表裏一体の感情がまるで泥のようにグチャグチャに混ざり合い、出来たのが劣等感(コンプレックス)となって歪ませていたのだった。

彼女が異様に『エッチ』をしたがるのも、彼女なりの『愛されたい』形を求めていたからなのかもしれない。
そう考えると彼女も哀れな人間である――。


「エミリアちゃんまでこんな………………っ」

……マリアは、ふとそこに落ちていた愛美のスマートフォンの拾い上げた時、間違えて画面にタッチしてしまった。

「うっ…………竜斗……君……っ?」

彼女も見てしまったあの『画像』を。気分が悪くなり、すぐに見るのをやめた――。

――その後、竜斗とエミリアは艦内から駐屯地内の医務室で休養することになり。逆に愛美は落ち着かせるために静かな場所で休ませ、マリアのカウンセリングを受けたのだった。マリアは、愛美から竜斗を『レイプ』したことと本心を聞いた。

まさか男である竜斗をレイプしたことにはマリアは、彼女の狂気の行動力に悪寒が襲ったほどで――これについては絶対に許されるべきではないと愛美をこっぴどく叱りつけた(叱りつけたところで許されるはずもないが)。

しかし本心については共感した。それは同じ女性だからこそ解るもの。
女性にとって愛されないのは悪夢のようなモノ、しかしそれには彼女にも原因があると優しく、そして分かりやすく諭したのだった――。

882 :ゲッターロボ-A EoD- 第九話前編F:2014/07/22(火) 02:25:41.01 ID:xUTLOmOT.net
「水樹がなあ……っ」

「……ええっ、彼女の行った悪行はゼッタイに許されないのですが……彼女の気持ちは十分に分かります。確かに竜斗君達を見ると――本心を聞けば彼女からすれば快くないのは当たり前ですし。
だからと言って手を出してしまっては元も子もないのですが」

その夜、マリアは愛美を部屋で休ませた後、司令室で早乙女と共にソファーに座り、自身特製のコーヒーを飲みながら愛美について話していた。
彼女も色々疲れたのか額を手で押さえて大きなため息をついた――。

「マリア、女って恐ろしいよな。どこかで爆弾抱えてるようなもんだからな――」

「ええ……っ、て司令がそんなこと言うのは意外ですね。
司令はそういうのは興味ないと思ってたんですが――」

「あるよ、私はこれでも昔は結構遊んでたからな。若さと言うやつさ。今と違っておちゃらけてたし」

「そ、想像できないんですが……」

「まあ今ではそういう感情はもう捨てて、ゲッター線研究に一筋だ――おそらくこれからも……」

すると早乙女は腕組みをして、何か考えごとしてるのか黙り込む……。

「それにしても竜斗は精神的に大丈夫なのか?」

「とりあえずは。しかし性行為に対するPTSD(心的外傷)を患っている可能性も十分あります。
もしそうなら彼は、これから先に不都合な事ばかり起こるのでは……」

……心的外傷。つまりトラウマのことである。
竜斗が愛美によって性行為に対するトラウマを受けたのなら、これから先、彼女ができた時、結婚した後……いや、最悪の場合、女性不信、または恐怖症になり、それが原因で『ED(勃起不全、またはインポテンツとも)』を患うことも。

精神的外傷は物理的外傷と違い、忘れようとしても心の奥底で残るものであり完治は非常に厳しい。下手をすれば一生引きずる場合だって考えられるのだ。

「……マリア」

「司令……?」

「明日の午前中、水樹をここに呼んでくれ――彼女に話がある」

883 :ゲッターロボ-A EoD- 第九話前編G:2014/07/22(火) 03:00:06.66 ID:xUTLOmOT.net
「…………?」

――早乙女は彼女にそう指示した。

一方、竜斗とエミリアの二人は駐屯地内の医務室の同じ病室のベッドで寝ていた。
錯乱したエミリアは今は、鎮静剤を投与されて静かに眠っている。
そして竜斗は隣のベッドで横で眠るエミリアを悲しい目で見つめていた。

(エミリア……本当にごめんな……。
……俺らが小三の時、学校の帰る途中で野良犬に襲われたことがあっただろ。
お前は怯える俺の盾になって、真っ先にすぐ近くに捨ててあった折れた物干し竿を持ちだして、ブンブン振り回して追っ払ってくれたよな。
今でも、お前があの時半泣き状態で言った『リュウトはアタシが守るんだから――』って今でも覚えてるよ……。
他にも、何かあったらいつも俺を助けて……庇ってくれて……ホントウなら男の俺がお前を守らないといけない立場なのに……。
分かってた、こんなんじゃいけないって前から分かってた。

けど、臆病な俺は勇気を出して一歩を踏み出すことが出来なかった。
早乙女司令やマリアさん、黒田一尉に出会って、ゲッターロボに乗り込んで強くなれると思ったら大間違いだった。
俺が弱いからエミリアまでゲッターロボに乗るなんて言い出し、水樹に汚されて、弱みを握られて、挙げ句の果てにお前にまで絶望させることになった――)


エミリアに今までの自分の無力さ、男としての弱さを、甘さを懺悔していく竜斗は、嗚咽しだした。

(俺……今スゴく後悔してる……一番辛く苦しんでるのはエミリアなのに……それなのに……それなのに……俺はお前を助けることすらできなかったなんて……ゴメン、ゴメンよ、エミリア……っ)

彼は布団を顔に被せて声を上げずに号泣した。彼は今もって身にしみたのであった――そして、これからは自分がエミリアを守っていくべきだと――本気で心を決めた。


――次の朝。先に起きたのはエミリアだった。

「………………」

884 :ゲッターロボ-A EoD- 第九話前編H:2014/07/22(火) 03:28:39.33 ID:xUTLOmOT.net
横で自分の方を向きながら眠る竜斗を複雑な表情で見る。彼の赤くなった目の周りを見るとどうやら泣いていたようだ。

(心配しないで……アタシは気にしてないよ、何があってもリュウトはリュウトだから。
あ〜〜あ、アタシだけまだ純潔か。
ヒドいよリュウト、先に大人の階段登るなんて――こうなったらアタシもミズキと同じくリュウトを襲っちゃおうかしら……なんてね♪)

そう冗談混じりに考え、クスッと笑う。どうやらそこまでショックを受けてはなかったようだ。

(けど――やっぱりリュウトが心配で心配でしょうがないよ――)

彼女はまた不安げな表情で彼を見つめた。

885 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/22(火) 03:30:52.30 ID:xUTLOmOT.net
以上です。

886 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/22(火) 17:49:56.01 ID:iKMaK45c.net
そういやあそろそろダイノゲッター更新か

887 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/23(水) 00:37:44.41 ID:8eKZ8V8V.net


888 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/23(水) 01:02:15.45 ID:HouD5Whq.net


相変わらずドロドロしてんなあw

889 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/26(土) 00:53:09.32 ID:bNslOH7M.net
ダイノゲッター更新されたけど急ピッチになった感があるな。
まあ、都合があるんだろうな

890 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/26(土) 00:57:44.34 ID:czO0M+V/.net
ダイノ見たいんだけどまだガラケーなオイラは画像エラーで見れなかったよorz

それはそうとゲッター続き出来ました。

891 :ゲッターロボ-A EoD- 第9話中編@:2014/07/26(土) 01:01:17.83 ID:czO0M+V/.net
「二人共、今日は駐屯地外に出てゆっくりと気分転換してこい」

――二日間後の日曜日、午前九時。休養し、とりあえず動けるまでに回復した竜斗とエミリアは司令室に呼び出されて、そう言われた。

「え……いいんですか?」

「これまで色々あったからな。こんなんじゃあ気が滅入るだろうし、久々に思いっきり遊びたいだろう、元は高校生なんだから――」

「休むことも仕事のうちよ。今日は何も考えずに遊んできなさい」

思い出すと、自分達の住んでいた街で早乙女と出会ってから、ゲッターロボに乗って、そしてこのベルクラスに乗り込んで、ゲッターロボでの戦闘と操縦訓練、そして愛美の件と、閉鎖的な生活ばかりしていたので、そういう暇など全くなかった。笑顔になる二人だった。

早乙女からお小遣いの入った財布を渡された。中をあけるとまさかの万札十枚が。

「こ、こんなにいいんですか!?」

「二人分だがこれだけあったら色々遊べるだろう。
一応ゲッターロボのパイロットになったことによる私達からの臨時餞別(ボーナス)だと思ってくれ」

そしてマリアからある物を渡された。それは二人がここに来るまえに着ていた、そしてここに着てからどこにいったから分からなくなっていた各私服だった。

「ごめんなさい、汚れたから洗濯してたんだけど渡すの忘れちゃって……」

「いえ、ありがとうございます」

するとエミリアは、何かに気づいてその私服のポケットを探り入れた。

「リュウト、てことはアタシ達のあれも……」

「え……あっ!」

彼もすぐに私服のポケットに手を突っ込むと何か四角くで幅の薄い固い物が当たった。それは……。

「あった、スマホ!」

すっかり忘れていた、自分達のスマートフォンを取り出した竜斗達は互いに喜び合う。
二人はすぐに画面をタッチするが反応せず、電源ボタンを入れても起動しない。
竜斗は外面を見回すも致命的な傷や画面の割れ目などなく、特に異常がないのを見ると、ただ電池が切れているだけのようだ。

892 :ゲッターロボ-A EoD- 第9話中編A:2014/07/26(土) 01:11:54.76 ID:czO0M+V/.net
「そのお小遣いで充電器を買ってくるといい、ここから東側の少し離れた場所に大型家電店がある。そこの地区はまだメカザウルスの被害はないから開店していると思う。
遠いが歩いていけないワケではないから、観光感覚で周りの風景を楽しみながらと思えばいい」

「「はい!」」

「あと、君達に代用の通信機を渡しておく。一応何かあったら連絡する、その時はすぐに指示に従うように」

ガラケーの形をした通信機を渡されて、使い方を教えられる竜斗。

「司令、あれを忘れてませんか?」

「お、そうだったな。二人に大事なこれを渡すの忘れてた」

渡されたのは二人が自衛隊で必要となる、写真付き身分証の入ったパスケースと駐屯地の出入りするための許可所だった。

「間違ってもなくすなよ。自衛隊では紛失に関しては凄まじく厳しいから、君達と我々に色々と面倒なことになる。
下手したら他の駐屯地にも広まるぐらいだからな――」

それを聞いて気が引ける二人。
というのも、自衛隊における物品紛失、情報漏洩に対する意識は一般社会より遥かに厳しいと言ってもよい。
ネジ一本でも、なくせば休暇を返上してでも捜索せねばならず、最悪の場合懲戒処分を受ける場合だってあるのだ――。

その後、竜斗達は各自室で本来の自分の私服に着替える。
無地黒の半袖ポロシャツにベージュ色のクローズドパンツ、青のデッキシューズ姿であり、難なく着こなす竜斗。

(やっぱり自分の服はいいよなあ)

久々の自分の服の感触を味わう竜斗。着替えてエミリアを迎えにいく。しかし前に立っても部屋の自動ドアが開かない。ノックすると、

「リュウト、ちょっと待ってて〜〜っ」

どうやらまだ身支度が終わってないようだ。約十分後、自分の部屋で待っていると彼女がやってきた。

「ゴメンネリュウト、いこう」

「ああ」

グラマー体型で、基本的にラフで着飾らない格好を好む彼女はタイトなパンツとTシャツ、ソールの厚いレザーサンダルを履く彼女はいい意味でムチムチであり、特に胸や腰、特に臀部が際立って目立つ容姿だ。

そして彼女は女性らしくナチュラルメイクしている。

あいつ化粧品なんか持ち込んでたのかと彼は思ったが……そうだ、マリアから借りたのか。
二人は仲がいいから、彼女に言えば多分貸してくれるだろう――。

893 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/08/01(金) 09:14:45.46 ID:GsDCHR0L6
容量超えか

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