次世代「iPhone」、多層ハプティクス技術を搭載か

John Appleseed

http://www.computerworld.jp/topics/581/202296/

　米国Appleが米国特許商標庁（USPTO）に新たに出願した14件の特許の内容が5月3日、同庁によって公開された。これらの出願特許には、新しい高度な
ハプティクス（触覚）システム、新しいバッテリ設計、新しいカメラ機能、同社の超小型デスクトップ・コンピュータ「Mac mini」や高速ケーブルの改良技術など
が含まれる。

　新型「iPad」の発表直前に、Appleが同タブレットに、微小な電気刺激による“触覚フィードバック”を提供する新しいハプティック・テクスチャ・ディスプレイを
搭載するかもしれないという報道があった。新iPadにはそうしたディスプレイは採用されなかったが、Appleの新しい出願特許は、高度な多層ハプティクス・
システムが製品化される可能性を示していると、「Patently Apple」サイトは報じている。

　このシステムは、iPadや「iPhone」、「iPod touch」のディスプレイが変形して、ボタンや矢印、地図などを画面から立体的に浮き上がらせることを可能にする。
この最新の出願特許は、多層ハプティック・コントロールを使用した発明に基づいている。

　Patently Appleは、Appleの新発明により、「画面に起伏を形成して、等高線図や立体的なボタンのほか、輪郭や形が変化、移動するオブジェクトなど、
マルチスケール機能を持つ画面表現が実現される可能性がある」と述べている。

　この多層ハプティック・ディスプレイは感圧性も備える見通しだ。これはドローイングやペインティング・アプリケーションなどに大いに役立つ機能だ。

　一方、Patently Appleによると、高速ケーブルに関するAppleの新たな出願特許では、低い挿入損失で高速にデータを伝送でき、曲げたりねじったりしても
損傷しないケーブルを作れるという。Patently Appleは、この出願特許は、次世代iPhoneでラウンド・ドック・コネクタが用意される可能性を示唆していると指摘
している。

　また、AppleのiOSデバイスのカメラに関連する出願特許は、画像の露光を決定する方法をカバーしている。Appleは、ブローアウトを防止する段階を追加し、
過剰露光で写真に白いピクセルが生じたり、露光不足で黒いピクセルが生じたりしないようにしようとしている。

　バッテリ設計に関する出願特許は、さまざまな厚さの設計に対応しており、iPhoneやiPadの薄型化を可能にするかもしれない。Macworld英国版は先月、
次世代iPhoneはより薄いバッテリ、金属背面、In-Cell技術の採用により、iPhone 4Sよりも1.4mm薄くなる可能性があると報じている。

　なおAppleは、高速メモリ・ソケットやインターポーザーなど、Mac miniに関連する特許も出願している。