ANA、パイロット2,500名にiPadを配布

John Appleseed

http://japan.internet.com/busnews/20120829/11.html

ANA は、ANA グループのパイロット（約2,500名）に iPad を配布することを決定した。iPad の導入により、運航マニュアルの
電子化やコックピットなどにおける情報活用の促進を図ることで、高品質なオペレーションの実現と運航に関わるコストの効
率化の両立を目指す。

これまで、パイロットが運航に関わる天候などの運航情報を入手できる場所は限られていたが、iPad を活用することにより、
最新の運航情報を容易に入手できるようになり、より揺れの少ない飛行ルートや高度の選定が容易になるとともに、定時性を
向上させることができる。また、将来、コックピットにおいて、エレクトロニック・フライト・バッグ（EFB）として iPad を活用し、さら
なる情報の効果的活用を進めていくことを目指す。

ANA では、燃費向上のため機内に搭載するものの重量を減らす努力を続けてきているが、iPad の導入により、機内搭載マ
ニュアルが電子化されることで、機体重量を削減し、最新の旅客予約情報・搭載貨物情報に基づいた的確な飛行計画を作成
することにより、無駄のない燃料搭載を実現する。

今回の iPad の導入により、これまで印刷物であった機内搭載マニュアルのペーパーレス化されることで、印刷費用が削減さ
れ、年間数千ページにおよぶマニュアルの配布・管理が効率化され、最新マニュアルの維持管理が容易となり、また、場所と
時間を選ばず、音声や動画を活用した訓練・教育教材の利用が可能となる。

今後の導入の予定として、2012年9月より、一部の運航乗務員（約300名）による3ヶ月の運用検証を行い、2013年2月より、全て
のパイロットが iPad 携行することとなっているが、ANA グループの客室乗務員（CA 約6,000名）は、2012年4月より、マニュアル
の電子化に伴い、既に iPad を携行している。