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ボンと香里の物語

1 :pon:2015/03/14(土) 17:20:34.57 ID:d1uhOPK61
出会ったその日が奇跡だった。

何気ない日常の中で都会で暮らしていた香里。
何やら小学生が動物のようなものをダンボールに入れると、そのダンボールを何と、車が走る車道に置いたのだ。
香里は驚き、怒り、「こらー何しているー!」と言うと小学生共は「うるせい ばばぁー!」と言って逃げ去っていった。
香里は慌ててダンボールに近寄り、中に居た動物を助けだした。

生まれたばかりのようで犬か熊かわからないような動物だった。
香里は助けだしたものの、自分のマンションではペット禁止のため買うことが出来ず、かといって交番に預けることも出来ない。
考えた挙句、近所の獣医さんのところで里親募集ということで1日1万円、10日間預けてもらうサービスを利用することにした。
先生が言うにはこの動物は犬だということが分かった。

それから、香里は里親が見つからなかった場合のことを考えていた。
「もし、見つからなかったらどうなるんだろう?まさか、保健所で殺処分されるのではないだろうか?そうなったら助けたどころか大変なことになってしまう。」と感じていた。

そして香里は自分で飼うことを決める。

「よし、私が飼って育てていこう。都会から実家の田舎に戻って、この犬を飼おうと決心した。
そして実家に帰るまでの1周間の間だけ子犬をマンションで飼えるようにマンションのオーナーにお願いに行った。
オーナーさんは心よく引き受けてくれて、1週間なら大丈夫ですよと言ってくれた。
そのマンションには弟と一緒に住んでおり、香里は犬を育てるために実家に帰るという説明を弟にした。
弟さんも話を聞いて納得して、翌日にこの犬と面会することになる。

翌日、さっそく獣医さんのところに行き、「この犬、私が飼います。」と先生に言った。
先生が言うには、この犬は「甲斐犬」という種類でね猟犬なんだよと教えてくれた。
先生は続けて言う。「お嬢さんが育てられる環境はありますか?」と聞いた。
香里は田舎の実家で育てますと言い、先生も納得して、「それならこの犬にとてもいい環境です。」と言い、
香里にミルクのあげ方を教え始めた。

まだ目が開いたばかりの赤ちゃんだからミルクは3時間おきにあげてくださいねと話した。
そして預けた期間の4日間のお金を払おうとすると先生は「いらないです。」と言ってくれた。なんと無料で良いと言うのだった。
先生が言うには、せっかくこんな大決心をしてくれた方からお金を頂くわけにはいかないと言う。
そして病院の裏庭に案内されてついていくとなんと20匹以上の犬猫が飼われていたのだった。
先生は里親が見つからなかったら自分でペットを飼われている立派な先生でした。
香里は感動し思わず涙が溢れました。

さて、先生にお礼を言って、早速マンションに帰り、この子との生活が始まりました。

名前は「ボン」と付けられました。香里の友達のあだ名でした。

ここから、奇跡のストーリーが始まりました!!

涙無しには読めない「香里とボンの物語」の始まりです。

http://bonchan0527.blog.fc2.com/

2 :pon:2015/03/14(土) 17:24:29.80 ID:cbvpy2mQd
◆ルルとの別れ  ボンとの出会い

これから、新しく飼いだした甲斐犬との日々を残していきたいと思う。

私は小学校の頃から飼っていた愛犬ルルを亡くしてから二度と犬は飼わない。
飼えないと思っていた。
私が産まれて初めて飼った愛犬を亡くしたショックは大きく
二度とそんな思いをしたくないと思っていたからだ。

だけど、そんなことを言ってられない出会いをする

私は現在実家(田舎)にいるが この間までは、いわゆる都会と呼ばれる場所にいた。
本来6月2日に実家に帰ることになっていたが、
実家の都合もあり帰る日が延期となり12日に帰って来たが
本当なら1週間でマンションに戻る予定だったのが、ずっと実家にいる選択をすることになる。
そこまでの経緯を簡単に話してみよう。

私は、いつも通り買い物に出かける途中で
小学生数人が段ボールに何か生き物を入れる瞬間を見た。
犬なのか、猫なのかわからないが その類いであることに間違いはないと思った。
『どっかに運ぶのかな?』って思って様子を何気に見ていた。
小学生たちは笑いながら、その段ボールを車道に置いた。
車が、その段ボールを引くのを見ようというのか?
私は、慌てて小学生を怒鳴りつけた。
「何やってんの?」
小学生達は
「ばばぁ〜うるせぃ〜」
との言葉と共に走って逃げて行った。
私は慌てて段ボールを取り、中を見た。見たこともない種類の犬のようだった。
当然マンションで飼えない私は、警察か獣医さんかのどちらかに連れていこう!と思ったが
警察だと保健所にいくかもしれないとの思いがよぎった。

以前飼っていたルルを2年間病院に連れていってた私は
獣医さんでは、捨て犬・捨て猫を、ある一定期間預かってくれて
そこで里親を探してももらえることを知っていたので、獣医さんに連れていった。
宿泊・里親探し(用紙に書いてもらうだけ)であっても1日1万の負担金がいる。
けれど、私はそれでも良いと預けた。

http://bonchan0527.blog.fc2.com/category2-2.html

亡くなったルル↑

ボンとの出会い 2014年6月1日 (日曜日)
ボンを引き取った日       4日
次回に続く

3 :pon:2015/03/14(土) 17:25:06.19 ID:cbvpy2mQd
実家に移動する日
それまで関わった方に挨拶をしにいき再びマンションに戻り忘れ物は無いかのチェック。
弟の車で実家に向かう。
ぼんは私の膝の上に乗っての移動だったが、外を見たがる。
しかし、ぼんに見えるのは反対車線を走る車ばかりで
意味がわからなかったんじゃないだろうか?
実家までの帰り道で、ぼんとのマンションでの生活が、たった一週間と言うのに
次から次にあふれ出るように思い出された。

ぼんが初めてマンション来た日に、私の大事にしてるキムジナの木を噛んだ。
私は、ことのほか大事にしてる木でもあるので
声を大きくきつめに
「だめ!」と言ったのを忘れられない。
ぼんは、自分がわるいことをしたのか?というような顔をしていたが
それでも2度と噛むことはなかった。
この段階でぼんは、ダメ!という言葉を覚えたようで
その後、何かある度にダメ!と言えば、ぼんは必ず行動を停止させた。

ぼんが来た2日目は あらゆるマンションの部屋や洗面所を探検
引出しまでチェックしようとした。
カリカリカリ・・・・・
そこが見たいのか? 開けてあげても覗きこめない。
抱っこして中を見せる。
クンクンと匂いをかいで、降ろせ〜と暴れる。
結構わがまま?とか思ってたはいたが、今更ぼんを何処かに…とは思えなかった。
ミルクが欲しくなると
「ク〜ン」 と鳴いて呼んだ。

ミルク以外で欲しがったのが、ある日の夕食でだったが麻婆豆腐を作った日
上を見上げて、クンクンと鼻を鳴らした。
欲しいのかな?でもな〜って思いがよぎる。
チョコを食べるといけないことは知っているし、玉ねぎもいけない。
お豆腐をの辛みを少し取ってあげてみると、ぼんが喜んで食べて、また顔をあげる。
もっと欲しいようで、私はもう一個あげてみる。
それを慌ててぼんは食べた。 そうして顔をあげる。
私は仕方ないので、
「ネンネ!」 と言いながら もう1個をあげた。
ぼんは、ネンネと言われると寝る場所に戻るように覚えていたので
最後のお豆腐だとわかっているのか、ゆっくりと食べて
私のベットの足元に戻った。
ぼんは、一緒に寝さそうとベットに乗せても
ストンと降りて、私のベットの足元で顔を玄関向きにして休むようになっていた。

4 :pon:2015/03/14(土) 17:25:32.76 ID:cbvpy2mQd
最初にお留守番をさせたのは、我が家にきてどのくらいだったろう?
1時間も無い時間だったが、暑いといけないのでエアコンを付けたままで出かけた。
帰って玄関を開けると ぼんはお座りをして待っていた。
お座りとは言ってなかったし、お留守番!と言ったのだから
お留守番は一人にさせられることだとわかったのかな?と思いながら靴を脱ぎ上に上がった途端
ぼんは足元でふざけたように飛び跳ねた。
こんな小さいのに、靴を脱いで上がるまで座って待つことの出来るぼんは賢く
人間の子供より道徳もあるように思える。
この子を飼う決心をしてよかったと思えたし、この子が段ボールに入れられ車に魅かれていたら
そう思うとゾッとした。

いろんなことを考えている間にも1時半ぐらいで実家に着いた。
実家は田舎でもあるので、同じ敷地内に祖父母の家と
両親の家がある。2階はいずれ結婚して弟夫婦が住めるようになっていて、
私は祖父母の家に身を置くことになる。
ぼんは一切私から離れない。
隔離されたマンションのような部屋ではない和室の開け放たれた中、ぼんは動けないようだ。
私の膝の上でお座り状態で、じーっと周りを観察しているようだった。

さて、そのあくる日には
やっと落ち着いたのか、ぼんの探検が始まった。
クンクンとあらゆるとこを歩きまわる。が、常に私も行動する。ぼんが振り向くからだ。
祖父母にも慣れている?ような 威嚇しないだけはいいのかもしれない。
祖父母・・特に祖母は
「可愛いね〜  イノシシかクマかわからないような子だよね^^」
と言った。
流石に、前のマルチーズと比べられたら そのヴィジュアルは・・・・・
しかし洋犬にはない賢く忠実さを ぼんがもっていることは間違いない。

ぼんとの出会いは奇跡に近い
あの日、1分でも私の出かけるのが早くても遅くても
その段ボールの存在には気が付かなっただろうし、仮に段ボールが車に敷かれていても
その中に犬がいるとかなんてわからなかったかもしれない。
敷かれた後に出会っても、生きてない限りは通り過ぎていたかもしれない。
ぼんが段ボールに入れられる瞬間を見たこと。
それを何処に運ぶかを見届けたこと。
小学生に注意し、一目散に段ボールを抱き上げたこと。
獣医さんに預けたものの、友人の言葉で
私が買い主になればいいんだと思えたこと。
その代り、私の自由な時間は 今のところない。
それでも、この命の輝きは素晴らしく忠実に私のボディーガードへと変身しつつある。


これからの ぼん躾(しつけ)に対しては次回にでも話そう

次回に続く

5 :pon:2015/03/14(土) 17:26:04.99 ID:cbvpy2mQd
アイス大好き。私の目を盗んだぼん。
ぼんが実家に来て、約2週間になるだろうか?
この間の猟師さんが来てくださってから1週間も過ぎた。
この間のぼんは成長し続け、訓練には集中して 命令以外の行動はしない。

ある日のことだ。
私がアイスを食べていた。ガリガリ君と言う名前なのかな?
私がアイスとか食べるというのは珍しく、
それだけ暑いというのもあるが、祖父母の家ではエアコンがあるにも関わらず
かけると寒いと言い出すのでかけれないでいた。

父や母の家は冷房をかけて涼しい。
歯医者の方も患者さんのこともあるし ある一定に設定されて
かけっぱなしの中で過ごしているだろうに。

外で訓練をして、飲むお水も
ぼんは、普通の水だと鼻を近づけて飲まない。
私は、お水を捨てて、冷蔵庫から氷を取り出し入れてお水を入れる。
カランカランと氷の音がすると ぼんは喜んで飲んだ。
訓練は、朝の涼しい時間から始めて、早めに終わろうと思っていたのに
付け。 やれ。 お座り。 ストップ。等の訓練を終えると
次は 私が場所を移動して ぼんを呼んで、走らせて運動させている。
ぼんには一瞬の距離も 私には暑いし結構大変なものでもある。
それを何度もしたがるぼんに、私のほうが訓練されてるような気分にもなって笑える。

そんなぼんも、結構頭を使いやってくれたことがある。
アイスを欲しがったので、ほんの一欠けらだけあげた。
ぼんは美味しそうに食べる。
好きなんだろうな〜  私が食べた3分の1くらいをあげた。
その後も欲しいと言ったが、ダメ!の言葉で一切言わなくなる。

下記に続く

6 :pon:2015/03/14(土) 17:26:34.35 ID:cbvpy2mQd
午後は、ぼんがお腹を見せて寝転んで コイコイ!っていうように
前足で呼ぶ。
私は そんなぼんのお腹をコチョコチョとする。
ぼんは、体をゆがめて目を細めて喜び、私が手を止めると
またしても、私の手に前足を当ててきたり コイコイと手で呼ぶ。
ぼんを、またコチョコチョとして遊ぶのが日課にもなった。

そんなある日、冷蔵庫に行って カリカリと音を立てて ク〜ンとないた。
あ〜アイスが欲しいのかな? 冷凍庫を開けてもアイスがない。
私は、ぼんにお留守番!と言ってアイスを買いに行った。
アイスを持って帰って、冷凍庫に入れたのをぼんは見ていた。
アイスを半分あげて 残りを冷蔵庫に入れた。
ぼんは喜んで食べてから寝転がっていた。

さて夕食を食べた後のこと、ぼんはアイスが欲しいと言ったが
私はお昼に食べているしダメ!と言った。
ぼんは がっかりしたような顔で寝転んだ。
普通なら そこで終わる話であるが  私がおトイレに行くのに席を立った。

ぼんは実際どう思っているかわからないが
私の姿が見えないことで、祖母にク〜ンとないて冷蔵庫をカリカリとさせたようだ。
祖母は
「ぼん、アイスが欲しいの? そうかそうか」
ってなもので、半分に割られているアイスをぼんにあげた。
私がトイレから戻ると、ぼんはアイスを器にいれてもらい食べている最中だった。
え?
お前・・・・・私がいない間に祖母に・・・・。

こんな風に子犬でも頭が働くのだろうか?と不思議に思った出来事だった。
さて、そのぼんに
この家のボスを(父)に対して やれ!と命令した場合どうなるのか?
その実験の話は次に話そう。

次回に続く
http://bonchan0527.blog.fc2.com/blog-entry-12.html

7 :pon:2015/03/14(土) 17:28:01.29 ID:d1uhOPK61
本日2015年3月14日早朝6時12分に香里さんが急性白血病で静かに息をひきとりました。
3ヶ月弱の闘病の末、今朝早く、香里さんは何かを呟き涙を一筋流して亡くなりました。

息をひきとった後、ボンちゃんやキララちゃんに会わせるために香里さんを家に連れてきました。
ボンちゃんたちは香里さんから離れることをせずずっとそばにいて香里さんに目を覚ますように顔をペロペロ舐めていましたが亡くなったことを悟ったようで、静かに見守るようになりました。

現在、葬儀場に運ばれて家族葬の準備をしています。

香里さんはファッションモデルから引退して第2の夢のペット触れ合いセンターを目指していましたが、香里さんはペット触れ合いセンターがオープンする直前に入院し、そのまま夢が叶わず、香里さんの夢は家族が引き受けることになりました。

香里さんが思い描いた通り、ペット触れ合いセンターはオープンしてボンちゃんやキララちゃんは孤独な高齢者の方を全力で癒してくれて大活躍しました。香里さんが一番見たかった場面だと思います。それを見ることもできず今朝早く静かに眠るように人生に幕を閉じました。

涙が止まりません。泣きながらずっと書いています。
乗り越えるためにはかなりの時間が必要だと思います。

ここのブログを閉鎖することはありません。自分が人生の最後までずっと守っていきます。

最後に香里さんと最後に会ったときのボンちゃんの写真を貼ります。

http://bonchan0527.blog.fc2.com/blog-entry-48.html

8 :わんにゃん@名無しさん:2019/11/23(土) 11:12:54.95 ID:vIFLsnlHR
消えてた。

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