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リリスについて

1 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2014/08/22(金) 22:47:20.73 ID:U6wisFqT.net
初めてエヴァ見たんですけど
使徒はリリスを求めて?ネルフに攻撃しに来てるんですよね?
それでさっきミサトさんがいざとなったら一緒に自爆するわ
みたいなことを言ってました

最初からリリスを破壊すれば使徒は来ないのでないでしょうか
それともリリスがいないと何か不都合があるのですか?

スレ違いでしたらすいません

777 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2017/05/08(月) 20:15:20.00 ID:o4XwTCaKa
777

778 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2017/05/21(日) 22:28:00.50 ID:tHPhbIjyc
↑おめ

779 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2017/05/30(火) 20:44:33.91 ID:zxZcjKTWp


780 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2017/06/09(金) 01:14:25.01 ID:xEpRFsF2+


781 :1/4:2017/06/12(月) 23:40:59.82 ID:QMloWdFXB
いつのまにか半ば閉じていた目を開くレイ
揺れる視界
熱気をはらんだまま宵闇に沈んでいく地表
その向こうに、重い足取りで歩き続けるシンジの頼りない後ろ姿
道標を望むように見つめるレイ
呼吸が浅い
軽微ながら執拗に抵抗と違和感を伝えてくる身体
最後にLCLに戻ってからかなり時間が経つ
まぶたの重さに耐えるレイ
彼方の黒き月に焦点を移す
山稜に隠れた下部はシルエットになり、最上部だけが宵空に白っぽく浮かび上がっている
あそこにあるはずの旧ネルフ本部を思い出すレイ
シンジの背中に重なってもう一人の姿が眼裏に浮かぶ
碇ゲンドウ
記憶を手探りするレイ
甦る、今はもうないEVA Mk.9の圧倒的な存在感
ほぼ闇に沈んだ旧ケイジ 機械類の重低音
排出されたエントリープラグから降り立つレイ
真っ暗な通路を行こうとして足を止める
自動機構によって搬入されるMk.9を見上げている碇
レイを見ようとはしない
声だけが投げられる

   碇(第三の少年は)

782 :2/4:2017/06/12(月) 23:41:46.27 ID:QMloWdFXB
  .レイ(先に、医務室へ)
   碇(…ゼーレの少年か。まあいい)

Mk.9の弾けた頭部を見ている碇

   碇(頸部の処置はしておく。定常診断が済んだらお前も医務室へ行け)
  .レイ(はい)

会話が絶える
無言で歩き出すレイ
すれ違う
動かない碇
ふいに背後から声が届く

   碇(お前は大丈夫だな)

意識せず立ち止まるレイ
これも自分では理解しないまま、言葉の続きを待つ
緊密な闇
が、再び声は聞こえてこない
やがて黙ったまま一人歩き始めるレイ

   碇(レイ)
 シンジ(…レイ!)

783 :3/4:2017/06/12(月) 23:45:20.69 ID:QMloWdFXB
はっと目を凝らすレイ
前を行くシンジとの距離が少し開いている
身体の重さをこらえながら、足を速める
肩を落とし、うなだれながらも自分の足で歩き続けているシンジ
再び視界に本部で過ごした時間が折り重なる
シンジの見せた幾つもの見知らぬ表情、レイ一人に向けられた言葉、気遣い、感情の吐露
真新しい感覚を思い出す
今ならばわかること
シンジに心をぶつけられて、自分にも心があると知った
シンジの行為そのものが教えた
レイを心あるものとして対してくれたシンジが、知らなかったこと全ての起点になった
笑いかけるシンジ、涙を流すシンジ、傷つくシンジ
図書室の暗がり、お茶の温かさ
次に会う日の約束

 シンジ(…彼女は、『綾波』なんだから)

言葉が追想を切り裂く
第13号機のプラグにいるシンジの、拒絶より遠い諦めの声
まぶたを伏せるレイ

  レイ(…『私』)
     碇(レイ)
   シンジ(レイ)

ふっと虚ろさを増すレイの表情

  レイ(…『レイ』)

784 :4/4:2017/06/12(月) 23:46:23.71
  レイ(『レイ』、…レイ、…)
  レイ(…碇、レイ?)
     碇(レイ)
   シンジ(『綾波』)
   シンジ(綾波、…ありがとう)
  レイ(…ちがうのね)
  レイ(綾波、レイ)

もう一度、目でシンジの背中を求めるレイ

   シンジ(行こう、綾波)
    レイ(うん)

確かに答えたのは自分
けれど埋まらない空虚さが胸にある

  レイ(…綾波、レイ)

ふいに身震いし、違和感を止められなくて両腕で身体を抱えるレイ
足が止まる
ぐらつく視野
瞬きを繰り返す
気づいて足早に戻ってくるシンジのことも目に入らない
暗くなる世界
ますますきつく自分を抱きしめるレイ

  レイ「…寒い」

785 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2017/07/08(土) 18:48:13.01 ID:diIh+g0Rz
ほっしゅ

786 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2017/07/13(木) 23:47:20.24 ID:efwzKpM6O


787 :1/8:2017/07/28(金) 00:54:21.05 ID:9tdFKXBRy
無意識に息を呑むシンジ
考える前に身体が飛び出している

 シンジ「…綾波っ」

両腕で自分の上体を抱えたままその場に崩れ落ちるレイ
寸前、駆け戻ったシンジが危うく抱きとめる
切迫した呼吸の響き
ぐったりしたレイの身体を精一杯支えながら、何とか踏みとどまろうとするシンジ
とっさにレイの顔を覗き込む
感覚が暴走する
生々しいレイの身体の重み 体温 他人の匂い 感触
過敏になった神経が全て拒絶する
一瞬真っ暗になる視界
シンジの両脚がぐらつき、レイの身体に引きずられるように暗い地表に座り込んでしまう

788 :2/8:2017/07/28(金) 00:55:42.13 ID:9tdFKXBRy
レイから顔をそむけて荒い息をつくシンジ
喉元を突き上げる生理的恐怖
重なる自己嫌悪と内罰 身勝手な慕わしさ

 シンジ(…違う。この子はレイじゃない)
 シンジ(何もできないくせに。僕にはもう人に何かする資格なんてないんだ)

他でもない自分の感覚に苛まれながら、息も殺すようにしてただ耐える
こんなにも近く他人に触れている、それだけのことが辛くてたまらない
苦い涙が眼球を刺す
泣き声になるのを必死にこらえ、何を求めるかもわからずに空を仰ぐ
長い残照も消え無数の星に覆われ始めている広い天
人間が何をしようと変わらない星々
そのまま、顔を仰向けて目を閉じるシンジ
きつく噛み締められた奥歯
ただこの場にいるしかできないことの、無力感

789 :3/8:2017/07/28(金) 00:56:41.76 ID:9tdFKXBRy
長い時間をかけて逆上をなだめ、かろうじて落ち着くシンジ
息をつめるようにして姿勢を変える
恐怖の残る目でレイを見る
無理にそむけ続けていたせいでひどく痛む首筋
力なく横たわったままのレイ
宵闇にそこだけほの白く浮かんでいるレイの顔
わずかな薄明に透かすようにして見つめるシンジ
荒涼とした心
ふいに記憶が押し寄せる
14年前、使徒からサルベージされた初号機の前で抱き上げた碇レイの細い身体
生命維持システムも切れたプラグで冷えきり、衰弱してもなお、シンジを見上げようとしていたレイの顔
二人を囲むミサト、アスカ、ネルフの人々

 シンジ(…そうだ。あの頃は、皆がいた)

心配も安堵も隠せなかったミサト 照れ隠しに不機嫌を装っていたアスカ
それぞれほっとした表情をしていたオペレータたち
零号機の改造エントリープラグから送り出してくれたカヲル
皆の緊張のほどけた笑顔
頬を伝う新たな涙になすすべもないシンジ
再び傷口を開く絶望に声もなくうなだれる

790 :4/8:2017/07/28(金) 00:57:52.43 ID:9tdFKXBRy
昏黒の地上
胸苦しいほど澄んだ一面の星空
闇に包まれて昼間の赤い異形を見せない風景
遠くで唸る風鳴りのほかは無音
生物の気配も痕跡もない地表
意味を失いもはや地形の一部と成り果てている赤黒い建造物の残骸
虫の音も葉擦れの音もしない
ほぼ無臭の砂が崩れる
ごく薄く広がる星明かりを頼りに、レイを半ば肩に担ぐようにしてたどたどしく歩くシンジ
視界のきかない廃墟は避けて先へ進む
荒くなる呼吸に耐え、足先で探るようにして次の一歩を踏み出す
真っ暗な地面の窪みが体勢を崩す
見えない突起物や張り出しが脛を打つ
砂が足裏を滑らせて思わぬ方向へ流される
何度も蹴つまづき、よろめき、レイの重みに引きずられそうになりながら、それでも歩こうとするシンジ
聞く人もいないのにいちいち苦鳴を噛み殺すのを自分で嗤う
ほとんど単なる意地になっているのを自覚するが、足を止められない
が、やがて疲労の限界が来る
とうとう足が上がらなくなり、かろうじてレイを降ろして、自分も近くに倒れ込む
転がった身体が他人のもののように重苦しい
両腕に顔を埋め、しばらくはただ呼吸だけを繰り返す
全身にのしかかる疲労と自棄の思い

791 :5/8:2017/07/28(金) 00:59:21.37 ID:9tdFKXBRy
よそよそしい暗闇
汗と砂に汚れた自分の身体の臭い
何もかも遠ざけたくてきつく目を閉じるシンジ

 シンジ(…もう何も、残ってない)
 シンジ(なら、このまま、僕も)

鈍くなる感覚
まぶたの裏でうごめく血のノイズ
降りてくる夜の冷気
シンジの目元からふっと苦痛と緊張が緩む

    カヲル(シンジ君)

はっと目を開くシンジ
顔を起こす
軋む身体を引きずって起き直る
目ばかり大きく見開いた顔で、闇に塗り潰された地上を見回す
追い詰められたようにさまよう視線の先には誰もいない
幻の姿も声もない
ぎりぎりで張りつめていた最後の頑なさが破れ、嗚咽でくずおれるシンジ
何もできずにただ、泣く

792 :6/8:2017/07/28(金) 01:00:48.91 ID:9tdFKXBRy
星座の位置が変わっている
どのくらい経ったのか、真っ暗な沈黙の中で身を起こすシンジ
両手と膝で這い進むようにしてレイの傍へ寄る
恐れを消せないままその呼吸を確かめ、小さく息を洩らす
細くかすかに息をしているレイ
その隣で膝を抱えてうずくまるシンジ
半ば放心しながらもまたレイを見る
拒絶とすがる気持ち
自分以外にここで生きている唯一の存在
やがて目を逸らすシンジ
心を深く浸す悲しみ
ぼろぼろになった心と同じかそれ以上に荒れ果てたこの星を思う
どれだけ惨劇を経てもこの惑星を離れては生きていけない、ヒトを含めた生命たち
その一つでしかない自分
夜空は遠く澄み、宇宙の深淵を隠さず見せているのに、囚われた生命はそこへは行けない
虚しさが身体の芯を握りしめる
耐えられなくて、もう少しだけレイににじり寄るシンジ
肩が崩れる
非情の空からかばうようにレイの上に上体を倒すシンジ
触れてしまわないよう両肘両膝で体勢を保ち、砂を掴んだ自分の腕に頭の重さを預ける
もう誰のために悲しんでいるのかもわからない
ただ心が引き裂けるように重い
と、小さく声がする

  レイ「…何、してるの」

793 :7/8:2017/07/28(金) 01:04:17.82 ID:9tdFKXBRy
動けないシンジ
わずかに身じろぎするレイ
長い沈黙
シンジの息遣いだけが続く

  レイ「…私は」

顔の見えないレイの声
かすれていた声音が体温を取り戻す

  レイ「私は、あなたの双子の妹じゃない」

うなだれたまま小さく目を見開くシンジ
仰向いたまま言葉を紡ぐレイ

  レイ「私はあなたたちと同じじゃない。私は、誰かと生きられない」

シンジの呼吸が一瞬止まり、やがて力なく吐き出される
自分を覆うシンジの影を見つめて話すレイ

  レイ「あなたは、…もう、私といなくていい」

びくりとシンジの身体が震える
静かに横たわっているレイ
弱々しく上下する黒いプラグスーツの胸
曖昧に甦る冬月の言葉 模造品と呼んだカヲルの声音
人造物のレイの体力が尽きつつあることを、言われずとも悟るシンジ
痛む上体を起こす
見上げるレイ

794 :8/8:2017/07/28(金) 01:05:05.77
ためらいながらその顔を見下ろし、ごくゆっくり首を振るシンジ

 シンジ「…できないよ」

ぼんやりと瞬きするレイ

  .レイ「なぜ?」

もう一度首を振り、がくりと後ろに座り込むシンジ
深くうつむいて見えない顔

 シンジ「…わからない。…でも、生きてるから」
  .レイ「…あなたが?」
 シンジ「違う。…いや」

無心にシンジの答えを待つレイ
涙を拭い、星明かりに憔悴した泣き顔をさらすシンジ
不思議なものを見るように見つめているレイ

 シンジ「…君だって、綾波だって、生きてるよ。…まだ、生きてる。
     だから、一人で放っておけないよ。
     君がまだ生きてて、僕も、生きてるから。…それしか繋がってるところがなくても」

言葉の最後は自己嫌悪に押し潰されて消える
見上げているレイ
動かないシンジ
頭上にはカヲルと見上げたのと同じ、満天の星

795 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2017/08/04(金) 21:18:13.41 ID:7UMJaPEq5
ほっしゅ

796 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2017/08/23(水) 23:44:38.83 ID:0Atr3SyRF


797 :1/4:2017/08/27(日) 12:04:31.82 ID:RWZz9/BRR
怖いほど澄んだ夜空からなだれ落ちそうな星々
宇宙の深淵を思わせる光景
その実、大気を透かして生じる偏光と瞬きに溢れた、この星の景色
あどけないような表情で見上げているアスカ
夜風が顔を撫でて過ぎる
もたげられた左手が無意識に前髪に触れ、あらわになった眼帯を半ば隠す
我知らず洩れる長い溜息
少女とも大人ともつかない呪われた自分を思う
表層の無垢の素直さが消え、疲れた眼差に変わる
足音
瞬時にアスカの表情が張りつめ、ややあって少し緩む
二人分のドリンクを持って歩いてくるマリ
片方をアスカに手渡して隣に並ぶ
しばらく夜風に吹かれる二人
眼下からかすかに届くヴィレ補給基地のざわめき
ふっと投げやりに顔をうつむけるアスカ

 アスカ「…最優先補足対象にまんまと逃げられて」

目を向けるマリ
アスカの髪が夜気に舞う

 アスカ「たったの謹慎三日だなんて、馬鹿げてる。…馬鹿にしてる」

798 :2/4:2017/08/27(日) 12:05:56.69 ID:RWZz9/BRR
ドリンクをすするマリ

   マリ「姫が責任感じるのはわかるけどさ。
     でも、気に病むのはちょっと違うよ。あの状況下で、本人と接触できただけでも
     大したもんだと思わなきゃ。姫の見たところ、すぐに何かやらかせるような
     状態じゃなかったんでしょ? あの二人」

微笑を含んでいるが奥の読めないマリの目を、見つめ返すアスカ
短く息を吸い込む

 アスカ「…ショック受けて自己不信と無気力になってた。けど、何もできないとは言いきれない」
  マリ「本当に無力だったら、姫から逃げ出したりしない、って?」

答えないアスカ
さばけた表情で笑うマリ

  マリ「だとしても、さ。
     どっちにしろ、ワンコ君一人を確保したくらいでどうにかなる段階は、もうとっくに
     過ぎちゃってるしね。…向こうには覚醒したエヴァがある。こっちが回収できない
     あの新型エヴァがね」

険しい目をして顎先を上着の胸元に埋めるアスカ

 アスカ「…わかってるわ。私が自分でこだわってるだけだってんでしょ」

799 :3/4:2017/08/27(日) 12:07:05.73 ID:RWZz9/BRR
 アスカ「わかってるのよ。…情けないったらありゃしない。いつまでもイジイジ…
     ガキは、私かな」
  マリ「そこまで言ってないじゃん。
    …それに、そういう姫、好きだけどな。かわいくて」

がばっと顔を上げるアスカ

 アスカ「…あんたね」
  マリ「あ、いつもの姫だ。そっちもかわいいにゃ〜ん」

恐ろしい目つきになるアスカをよそに、へらへら笑って手すりに上体を投げかけるマリ
基地の建物や移動する車両の明かりを視線で追う

  マリ「とりあえずおとなしくしてようよ。
    暴れたくたって、こっちのエヴァは当分動かせたもんじゃないしね」
 アスカ「…ん」

大破した改2号機と四肢の大半を失った8号機を思って再び溜息つくアスカ
大人の顔で微笑するマリ

  マリ「ま、何とかなるっしょ。私らはずっとそうやってきたんだもの」

800 :4/4:2017/08/27(日) 12:08:38.11
無言で夜を睨むアスカ
胸のうちのやるせなさを吐き出し、もう一度夜空を仰ぐ

 アスカ「…そうね。ありがと」

瞬きして振り向くマリ
アスカの目がちらっと流れてマリを見る

 アスカ「くよくよしたってどうにもならないか。
     …私も、あんたのそういうとこ、ちょっと好きかもね」

一瞬、沈黙するマリ
ついで目に見えて色めきたつ

  マリ「え! ホント?! うっれしいにゃあ〜、姫に褒められるなんて初めてにゃん」

後悔する顔で露骨にうっとうしがりだすアスカ

 アスカ「別に褒めてない。絶対」
  マリ「えー、最高の褒め言葉だよぉー。ね、もっかい言ってみて、もっかい!
     も一回だけ! お・ね・が・い、ね、ねっ?!」
 アスカ「…だぁ、るっさい!! あんたはもう!」

まとわりつくマリをむげに手で払いながらヴンダー艦内に戻っていくアスカ
再び静まりかえる基地の夜空
降るような星々

801 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2017/09/12(火) 21:23:23.40 ID:19tyr44ui
801

802 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2017/09/27(水) 01:12:33.14 ID:5PON3L3wI
hoshu

803 :1/2:2017/10/14(土) 12:18:38.63
荒廃した地平を浸す水明かり
よそよそしく澄んだ大気に光の靄がにじむ
夜明けがくる
身震いして目を冷ますシンジ
つかのま曖昧な薄闇を見つめ、痛む身体にたびたび息を止められながら起き上がる
傍らにレイ
その胸がゆっくり上下しているのを見るシンジ
それだけで、両肩が落ちるほどの重たい安堵の息が洩れる
次第に薄赤く色づいた光が強まっていく
涙に汚れ打ちひしがれた顔を無理に上げるシンジ
幾重もの痛みに強く見開かれた目
日の出
彼方に、白く浮かぶ「黒き月」の姿
そこに残されているはずのエヴァンゲリオン第13号機を思う
現実の鋭さ重さに怯んだままのシンジの表情が少しだけ引き締まる
起き直り、肌寒さに膝を抱えて、レイが目覚めるのを待つ
ふと気づいて、上体に付けたままだったレイの脱出用パックをぎこちなく肩から外す

804 :2/2:2017/10/14(土) 12:19:56.44
しばらく中身を探る
残り少ない非常糧食 水筒 使おうと思いもしなかった幾つかの機器
最後のポケットに小さくたたまれた防水コートを見つけるシンジ
薄手だが目の詰まったしっかりした生地をあらためて息をつく

 シンジ(…寒いって、言ってたのに)

もっと早く気づかなかったことを悔やみながら、広げてレイの身体にかぶせ、あとはただ見守る
長く伸びて地を覆っていた影が少しずつ物の形に添っていく
日の当たる地平に早くも陽炎が揺らぎ始める
黙って眩しい陽光を顔に受けているシンジ
やがて、レイが目を開ける
視線が互いを見つけ、ぶつかる
笑うことはできないシンジ
笑うことを知らないレイ
ただ目顔で不器用に互いを気遣い合い、相手が生きているそのことを深く感じ取る
ためらいながら手を伸ばしてゆっくりとレイを助け起こすシンジ
身体を包む雨具に瞬きしてそっと布のひだをかき寄せるレイ
頭上には吸い込まれそうな悠大な青空と雲の階層

805 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2017/11/09(木) 00:14:15.94 ID:R4119BLmn
hoshu

806 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2017/11/17(金) 23:37:05.29
hoshu

807 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2017/11/27(月) 20:59:22.61
保守

808 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2017/12/17(日) 19:22:13.40
続かないのか

809 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2017/12/31(日) 22:38:39.75 ID:aEiBky9D+
大晦日

810 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/01/10(水) 19:49:24.88 ID:cMo4HZzf+
新学期

811 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/01/30(火) 23:39:37.60 ID:uKe87Vbyf


812 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/02/10(土) 22:07:44.43 ID:WrTCZLqcH
812

813 :1/7:2018/02/18(日) 00:15:08.81
荒野を吹き抜ける烈風
赤い地上と底知れない青い空
圧倒的な二つの色に挟まれて断続する、コア化し大地の赤と融け合った廃墟の列
強い太陽が濃く小さな影を作る
炎暑を避けてそこに身を潜めているシンジとレイ
もとはレイのだった脱出時用バッグを上体に着けているシンジ
心細い所持品の残りを思い出したように数え直してみる
埃っぽい地表から熱気が吹き寄せる
顔をそむけ目をつむるシンジ
少しの間だけ瞼の裏の闇に逃げて、息をついてから再び目を開く
傍らを見る
細くゆっくりと呼吸しているレイ
座り込んだ身体は頼りないくらいに細い
なかば目を伏せた白い横顔
今朝シンジが着せかけた防水ポンチョの生地を、あれから胸元でずっと掴んだままでいる
抗えず目を留めるシンジ
知らずにレイの身体を気遣っている
気づいて自分を憎むシンジ
他者への嫌悪といたわりとが大した葛藤もなく胸の内に共存する、狡くて軽薄な自分の心
その自分についてくることを自ら選んだレイが今、たった一人傍にいる
責めと罪悪感に耐えられなくなるシンジ

 シンジ(…僕は他の人をみんな突き放して、今生きてるのに)

814 :2/7:2018/02/18(日) 00:16:04.75 ID:jn7H8vxAT
 シンジ(この子まで、僕のせいでいなくなったら、…僕は)
 シンジ(どうしたらいい)

抱えた膝に顔を伏せるシンジ
風音にかぶさって耳の奥で鳴る自分の血の脈動
生きていることを呪いたい
でもできない

 シンジ(だって、結局僕は、自分が生きることだけを思ってるんだ)

諦めて薄く目を開けるシンジ
まばゆく視界を二分する天と地の鮮やかな色

 シンジ(レイに…自分の双子の妹に、エヴァを、自分の責任を全部押しつけて、
     自分は逃げて、代わりに酷い目に遭わせて。
     そのレイを取り戻したいっていう勝手な願いで、世界を滅ぼして。
     なのにそれに向き合いたくないからって、もっと身勝手な願いをして、
     助けてくれたカヲル君を、身代わりに死なせて。その間、本当は心の底で、
     自分だけは生き残ることを考えて)
 シンジ(…自分のことがどうでもいいなんて、嘘だ)

815 :2/7:2018/02/18(日) 00:16:39.53 ID:jn7H8vxAT
 シンジ(アスカの言う通りだ。僕はずっと自分のことしか考えてないんだ)

乾ききった唇を開くシンジ

 シンジ「…僕には生きてく資格なんかない。なのに生きることをやめられない。
     最低、だ」

かすれた自分の声を他人のもののように聞くシンジ
その隔絶感も、所詮は生きることに耐えるための都合のいい狡さだとわかる
今レイの隣にいるのもそれと同じ
自己嫌悪にもなれない虚無がのしかかる
ふと予感に目を見開くシンジ
こちらを見ているレイ
羞恥がかすかな血の色になってシンジの頬にのぼる
それもすぐに虚しさの海に溶ける
レイの無心な眼差を無表情に受け止めるシンジ
瞬きするレイ
レイの表情で初めて、刺すような目裏の痛みとともに、自分の涙に気づくシンジ
感覚の遠のいた両手を持ち上げて乱暴にぬぐう
見つめているレイ

816 :4/7:2018/02/18(日) 00:17:31.36 ID:jn7H8vxAT
  レイ「…苦しいの」

目を見開くシンジ
すぐには答えられない
一緒にいるのは、ただ自分の一時的な逃げ場にしているというだけ
気遣うことも責任感も感傷も、言い訳に過ぎない
涙を振るい捨て、ぎこちなく惨めな笑みを作る

 シンジ「…大丈夫。
     どんなにつらいことも、痛みも、悲しみも、…懐かしい人のことだって、自分が
     生きていくために忘れてしまうんだ。自分で死ぬこともできないんだ、僕は。
     だから、平気…だよ」

見守るレイ
うつむく

  レイ「…あなたは、生きてることが、嫌いなの」

うなだれるシンジ

 シンジ「…わからない」

空の底を駆け抜ける風の音
赤い地表を歪ませる陽炎の層
ほんの少しだけ、安らぎを覚えている自分に気づくシンジ

817 :5/7:2018/02/18(日) 00:18:14.17 ID:jn7H8vxAT
この『綾波レイ』といる時間は、少しだけ、カヲルといた時間に似ている
悲しみが襲う
一瞬呼吸が止まり身じろぎすらできなくなるシンジ
風が長く砂煙を立てて過ぎていく

 シンジ「…そう、たぶん、…嫌いなのは、他人を犠牲にして、平気で生きてく自分だ」
  .レイ「平気じゃ、ないわ」

顔を上げるシンジ
意識にのぼった意固地な拒絶はすぐに力を失って消える
レイの言葉の続きを待つシンジ

  .レイ「あなたは、苦しんでる。ずっと。…だから、平気じゃ、ない。
     あの人と、同じ」
 シンジ「…え」

カヲルと接したわずかな時間の、驚くほど稀薄な印象を思い起こそうとするレイ
今なら少しだけわかる気がする
それを伝えておきたいと願う
自分がまだ生きていられるうちに

  .レイ「あの人は、苦しいまま、生きてた。あなたを待って、…耐えてた。
     …前はわからなかったけど、今は」
 シンジ「…違うよ」

818 :6/7:2018/02/18(日) 00:19:11.34 ID:jn7H8vxAT
視野が暗く狭窄する
罪悪感が凶悪な感情暴走になりかかるのをかろうじて認識するシンジ
悲しみと憤りが抑えられない
掴むように顔を覆い、いっぱいに開いた口の形だけで叫ぶ

 シンジ(どうして? 何故なんだ?)
 シンジ(何故、僕じゃなくて、彼だったんだ?)
 シンジ(カヲル君の方が、僕よりずっと、生き残るべき人だったのに)

思いは何度でもそこに行きつき、囚われる
無力感に目を伏せるレイ
それでも溢れてくる言葉を紡ぐ

  .レイ「…私が間違ってるなら、それでもいい。
     でもあなたは、…苦しいなら、せめて、あの人の望んだように生きればいい。
     私は違うけれど、あなたは、知ってるはずでしょ」

かぶりを振るシンジ
顔に押しつけたこぶしの隙間から抑えきれない泣き声が洩れる

 シンジ「…そんなんじゃないよ。…僕は、そんな価値ない。生きてく意味もない。
     ただ、生きてるから、生きてるだけだ」

レイのかぼそい声が背を打つ

  .レイ「なら、生きてればいい。私も、あなたと変わらないもの」

819 :7/7:2018/02/18(日) 00:20:33.36
懸命に嗚咽を飲み込むシンジ
大きく引きつるような呼吸を繰り返す
無理やり顔をもたげてレイを見る
身体の内奥を切られたようなシンジの泣き顔をまっすぐ見つめるレイ

  .レイ「意味なんか、なくていい。私も、ただ、生きたいだけだった。あの時。
     だから、たぶん、自分でエヴァを降りたの」
 シンジ「…綾波」

雨具をかき寄せ、自分の身体を抱きしめるレイ

  .レイ「前はわからなかった。でも、あなたといて、少し、わかるようになった。
     だから今は、あなたに、いなくならないで欲しい」

びくりと震えるシンジ
身体の深くから震えがこみ上げて止まらない
言い終えてから急にとまどったように顔をうつむけるレイ

 シンジ「綾波、…」

何か言おうとするが、言葉にならないシンジ
焦りだけがつのる
同じくにわかに孤絶した心を抱え込むレイ
繋がる予感だけを残して途切れた何か
そのままそれぞれに黙り込む二人
熱された大気の層の上、雲の形だけが移ろっていく

820 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/02/18(日) 19:46:26.13 ID:jn7H8vxAT
kita

821 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/02/18(日) 19:47:34.18 ID:jn7H8vxAT
誤爆 orz

822 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/02/23(金) 22:27:12.24 ID:USC5005eb
一方カラーは新たにゲーム会社を設立していた

ここの方が先に話終わるんじゃね?

823 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/03/01(木) 21:23:15.15 ID:00E33Z9GZ
hoshu

824 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/03/24(土) 18:14:30.80 ID:zGes7uebz
保守る

825 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/04/04(水) 20:56:49.30 ID:6uOXY+Zsq
きょうもほしゅる

826 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/04/24(火) 11:06:29.39 ID:Ls1wtyKYo
保守

827 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/05/06(日) 20:32:12.96 ID:q7tAwrQul
hoshu

828 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/05/20(日) 19:10:51.29 ID:z9HZJloLI
保守

829 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/06/13(水) 10:10:32.60 ID:v+nGQV3k0
保守っと

830 :1/8:2018/06/20(水) 00:08:32.21 ID:978pS5Lm6
長く明るい夕暮れ
昼間の熱気のたちこめる赤い地表
よろめきながら、地面を踏みしめて立ち上がるシンジ
背負われたレイ
防水ポンチョをかぶった身体が細く頼りない
それでも伝わってくる体温と重みを感じながら、一歩ずつ歩き出すシンジ
感覚のぼやけた全身を預けて揺られるレイ
かすかに訊ねる

  .レイ「…どうして?」

思っていた以上の体力の消耗を実感するシンジ
歩みに集中せざるを得ない

 シンジ「そんな、フラフラしてるのに、歩かせられない、だろ」

儚い沈黙を挟んで綴られるレイの声

  レイ「そうじゃない。なぜ、一緒にいるの。…いてくれるの。
    もう、無理なのに」

一瞬びくりと緊張するシンジの背

831 :2/8:2018/06/20(水) 00:09:26.38 ID:978pS5Lm6
  .レイ「…私は、もう、何にもなれない。
     あなたは、私とは違うのに」
 シンジ「違ってたっていい」

吐き出すようなシンジの声音
息を呑むレイ
すぐ間近にあるシンジの髪の埃っぽい匂い
何かを言いかけて果たせず、また沈黙して、重い足を運ぶシンジ
足取りに合わせて揺れる身体、自分がシンジに預けている重さ
全てに意識を集中しているレイ
目を伏せる

 シンジ(そんなことじゃないんだ)

レイの細い息遣いに耳を澄ますようにしているシンジ
この温かみがある限りは、まだ生きている
そう信じていないと立ってすらいられない
荒い息をついて歩き続ける

 シンジ(ただ、自分のためだけなんだ。
     この子を見捨てたら、僕自身が見捨てられた気がする。それが怖いだけなんだ。
     こんなの子供じみた意地で、馬鹿な真似でしかなくて、…もう何度も失敗してるのに、
     まだ、諦められないんだ、誰かの傍にいられることを。
     同じくらい他人が嫌で怖くて、今すぐ逃げ出したくて仕方ないくせに)

832 :3/8:2018/06/20(水) 00:10:31.83 ID:978pS5Lm6
レイの重さ、軋む身体のつらさに重なって甦る、深く傷口を開けた罪悪感
カヲルの死
そのさらに向こうにあるレイの死
滅びかけた世界
誰も助けられない自分
自分を責めることしかできない自分

 シンジ(卑怯で、臆病で、ずるくて、弱虫で。
     自分が生きるためには他人を平気で逃げ場にして、身代わりにして。
     そのつらい思いさえも自分の心を守るのに使って、忘れて、何度も同じ間違いを繰り返して)

絶え間ない負荷に身体のあちこちが悲鳴をあげる
それを罰として感じる自分、楽になろうとする自分を憎むシンジ
痛みにしがみつこうとしている自分を叱咤する
意固地に脚を動かすのではなく、歩き続けられるよう苦心して動きを緩める
止まってしまう方が、怖い
それさえも自分の不安でしかないと自覚する
何度でも、痛感する

 シンジ(僕は、結局僕のことしか考えてない。僕には自分しかいない。
     こんな僕がまだ生きてる。
     だったらこの子が生きられない理由だって、あるわけない。
     生きてたって、いいだろ)

833 :4/8:2018/06/20(水) 00:13:35.87 ID:978pS5Lm6
ときどき乱れながらも規則的に続いていくシンジの足取り
力なく揺られているレイ
宵闇が降りるにはまだ早く、やや翳りをおびてどす赤い地上の諸相
遺棄され忘れ去られたかつての街のまばらな残骸
天から落ちて突き立つ巨大な赤黒い人型の群れ
不毛の山稜 色のない空に浮かぶ赤い積雲
砂混じりの風の執拗な地鳴り それすら呑み込んだ分厚い静寂
無人の風景
現実離れした巨大さで遠くそびえる「黒き月」

  レイ「…待っ、て」

はっとするシンジ
いつのまにか頭を起こしているレイ
細くとぎれがちな呼吸
足が止まってしまう
恐ろしい予感が背筋を噛み、立ちすくむシンジ
全世界を染めた息づまるような残照の赤
かろうじて聞こえる声で続けるレイ

  レイ「…あそこ、へ」

必死に頷くしかできないシンジ
レイの言っているらしい方向へ急ぐ
焦るばかりで悪夢の中をもがいているような両脚

834 :5/8:2018/06/20(水) 00:15:51.13 ID:978pS5Lm6
赤い地面の上、フォース停止時に落下した人型の一つが黒々とうずくまっている
その巨躯の陰へレイを横たえるシンジ
何も言えず、目ばかり瞠って傍に屈み込む
レイの目が宙をさまよい、シンジを見つけて瞬く

  .レイ「…エヴァは、人の、願いの器」
 シンジ「え…?」

ほとんど聞き取れないレイの声に、もう恐れも羞恥もなく間近に顔を寄せるシンジ

  .レイ「…あなたが、教えてくれた。人は、願いで生きている。
     それを叶えたい、のが、私の願い。…初めて、持てた」
 シンジ「…何を言ってるんだよ」

訳もわからないまま抗おうとするシンジ
懸命にかぶりを振る
予感だけが押し潰されそうなほど膨らんでいく
痛々しいくらいに静かなレイの表情

  .レイ「私は、どこにも行けない。
     だけどエヴァなら、あなたを、第13号機まで連れていける。…だから」

音を立てて砂塵を掴むシンジの指

835 :5/8:2018/06/20(水) 00:17:44.04 ID:978pS5Lm6
 シンジ「…嫌だ。嫌だよ。何言ってるんだよ、君だって、生きてていいんだ!」
  .レイ「いいえ。私は、あなたたちと同じには、生きられない。
     だから、エヴァに還るだけ」

震え出すシンジ
両肩が揺れる
抑えていた涙が吹き出して地面に滴る

 シンジ「それでも、…そうだとしても、嫌だよ…!
     レイも、カヲル君も、エヴァで死んだ。
     違う、僕が殺したんだ。一度はエヴァから逃げて、一度はエヴァを間違って使ったせいで。
     もう誰かが、エヴァに関わって…僕のせいでいなくなるの嫌なんだよ」

静かに視線を預けているだけのレイ
嗚咽をこらえるシンジ
頑なに首を振る

 シンジ「だって…だって君は、やっと、自分でエヴァを降りられたのに」
  .レイ「そう、あなたと歩けた」
 シンジ「なら…!」

シンジを見守っているレイ
泣き崩れる寸前のシンジ
一瞬、第13号機に乗る前の、そしてさらに彼方、14年前に別れるときのカヲルの眼差を幻視する
次々に頬を伝う涙
レイの静かな声音がほんの少し揺れて、強さを宿す

  レイ「消えるわけじゃない。ただこの姿形が見えなくなるだけ」

836 :7/8:2018/06/20(水) 00:19:10.82 ID:978pS5Lm6
  レイ「死なないわ。約束する。あなたを守るもの」

シンジの喉が大きくわななく
度を超した苦痛に、涙の発作が力を失う
そのままうなだれるシンジ
待っているレイ
砂に滴る涙の音
やがて、呟くシンジ

 シンジ「…、レイに、そっくりだ」

わずかに目を見開くレイ

 シンジ「…きっと、レイがここにいたら、…君みたいだと思う」

震える腕を止めようとしているシンジ

 シンジ「君は…レイじゃないけど、…そう、レイの双子の妹だ。僕と、同じなんだ。
     ずっと、離れて生きてきたけど、それでも、きっと、そうだ」

息を止めるようにして見つめているレイ
表情が息づく
憔悴した顔をあげるシンジに、生まれて初めて微笑むレイ

  レイ「…ありがとう」

837 :8/8:2018/06/20(水) 00:20:36.31
もう起きられないレイに肩を貸して人型の足下に近づくシンジ
コア化した表面のすぐ傍にレイを座らせ、ためらう
レイの顔を見る
何か言おうとしてできず、ただ赤く腫れた目から涙がこぼれる
やがてレイの傍から退く
かぼそい腕を上げるレイ
最後にもう一度シンジを見る
確かに瞳がシンジを捉える
痛みと悲しみに心を引き裂かれ、それでも苦しみながら生きているシンジの姿
あるかなきかに微笑むレイ

  レイ「ありがとう」
  レイ(…オニイチャン)

レイの指先が人型に触れる
瞬間、硬い表面が流動化して飛び出し、渦となってレイを呑み込んで閉じる
後に残された黒いヘッドセット
痛いほど涙目を見開いているシンジ
足下の変動が一気に全身に及び、巨大な人型が波打って滑らかに動き出す
無意識に数歩あとずさりながら見上げるシンジ
流動しながら形を整え、色を変え、個体として統合されていく人型
首の欠けた肩部がうごめき、ふいに飛び出して頭部を形成する
静かに息を吸い込むシンジ
復元を終え、その眼前に静かにひざまずくEVA Mk.9

838 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/06/22(金) 10:34:09.49 ID:CHAgXrz1u
eee-?!

839 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/06/28(木) 22:14:34.02 ID:5QtXvJ562
保守っとく

840 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/07/12(木) 19:11:58.17 ID:oWDXvdiVj
hoshu

841 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/07/27(金) 19:19:37.54 ID:jhHIom8rC
ほしゅー

842 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/08/02(木) 20:44:35.80 ID:gNTquDRNr
保守

843 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/08/11(土) 20:15:53.25 ID:mBgDusjnd


844 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/08/27(月) 19:36:17.42 ID:2UJuzIPmq
しゅ

845 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/09/16(日) 20:01:29.23 ID:A/0kCLXFq


846 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/10/03(水) 20:03:51.87 ID:S2T668x28
23年前の明日は第壱話放映日

847 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/10/03(水) 20:30:46.78
宵闇が地表を覆う
星が輝きを増し、夜空が降りてくる
一人で見た、二人で見た、同じ星空が何も変わらず天を満たしていく
間近にひざまずく擬Mk.9を振り仰ぐシンジ
赤い線で刻まれた真っ黒なエヴァ
初号機に似て額に角のある頭部 眼窩に光る眼
小さく喉が鳴る
そこに綾波レイがいるはずとわかっているのに、両脚の震えを抑えられない
臆病で無力な心を笑おうとして、できない
無理にこぶしを固く握る
根強い恐怖を自己嫌悪で懸命に押さえ込もうとするシンジ
揺らぐシンジの視線を受け止めるエヴァの無表情な頭部
巨大なヒトの形 汎用ヒト型決戦兵器 あるいは道具としてのヒト
その輪郭が動き、ヒトの動きを模す
流れるように、いつかのヴンダー上でと同じく巨大な片手をシンジにさしのべる
息を呑むシンジ
あの風鳴りの瞬間から始まった幾多の時間と場面が脳裏に閃き、消える
今さらまた風景がぼやける
焼け跡のような心を抱いているほかない自分に、涙ぐんだまま少し笑う
もう失望も諦めも後悔もすり切れた
足を踏み出す
擬Mk.9の手のひらに乗り込むシンジ
足の下で巨大なヒトの形の手が動き、両手で半ば包み込むようにシンジを囲い、ついで全体が大きく揺らいで高速で上昇する
思わず身構えて目を閉じるシンジ
ふいに風の感触
顔をかばいながらまぶたを開ける
満天の星の下に広がる眺望
夜の底に立ち上がっている擬Mk.9

848 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/10/05(金) 23:33:51.27 ID:lXLCZqRv+
つづけー

849 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/10/17(水) 18:58:27.74 ID:h25FqviVm
tuzuke

850 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/10/31(水) 18:48:08.83 ID:+nIvSoENR
tuduke deha?

851 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/11/13(火) 22:02:56.23 ID:gaT7DVBFB
november

852 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/12/01(土) 21:57:32.74 ID:Ji14sec/I
december

853 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/12/05(水) 20:29:59.23 ID:yxesfqoin
ほしゅ

854 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/12/08(土) 19:41:31.51 ID:+PML6LW/9
ほっしゅ

855 :1/4:2018/12/22(土) 21:19:50.67 ID:zM/+GlORs
星明かりの地表
黒々と続く大地の起伏
かつて星空をかすませた都市の明かりは痕跡もとどめていない
それだけは変わらない山々の見慣れた稜線
その上に大きく浮かび上がる『黒き月』の異容
渦を巻く夜風に身体じゅうを包まれながら、目を凝らしているシンジ
ふっと息をついて見上げる
角と多数の眼を備えた擬Mk.9の頭部がそびえている
真っ黒な機体の各所に走る赤いラインで、かろうじてその輪郭が夜に浮かぶ
シンジを乗せた手のひら、周りを囲む巨大な装甲の指が、かばうようにゆるく曲げられている
そこに綾波レイの透明な気遣いを重ねるシンジ
さっき拾い上げたままの黒いヘッドセットに目を落とす
痛みを感じてしまう、自分
この心が疎ましい
でもその心があるから、まだ自分の足で立っていられる

 シンジ(…たくさんの他人に助けてもらいながら、だよな)

苦く思う
既知未知を問わず幾多の人の思いに支えられてきたこの自分という存在
なのに願うのは自分の願いだけ
虚しい結末しか待っていない、自分の現実
足下から湧き上がる風が身体全体にぶつかって体感を掠う
身震いするシンジ
と、擬Mk.9のもう一方の手が巨大な影になって隣を上昇する
通過の振動に身をすくめるシンジ
その頭上にばさっと何かがかぶさってくる

 シンジ「うわっ?! 何…、あ」

856 :2/4:2018/12/22(土) 21:21:36.22 ID:zM/+GlORs
かさばる感触をかきわけて頭を出すシンジ
両手で広げると、それは寒がるレイに着せていた防水ポンチョ
再び擬Mk.9の頭部を仰ぐシンジ
指を開いた手がゆっくり傍らを降下していく

 シンジ「僕に…?」

応えないエヴァの貌
短い沈黙のあと、ぎゅっとポンチョの生地を掴んで上体にはおるシンジ
もう消えているはずの綾波レイの体温が、それでも伝わる気がする
じっと身体ごとポンチョを抱きしめるシンジ
こわばった顔がまた痛みに歪む

 シンジ(こうやって、また、誰かを犠牲にして)

こらえきれずうなだれる
激しすぎて形をとれない幾つもの感情が暴れては力を失い、また吹き荒れる
きつく握りしめたこぶし
もう慣れっこになってしまった、涙が熱く虚しく頬を伝って滴る感触
噛み殺した泣き声が喉の奥で震える
無言で激情が通り過ぎるのを待つシンジ
呼吸が緩んだのを確かめてから、やっともう一度顔を上げる

857 :3/4:2018/12/22(土) 21:22:55.67 ID:zM/+GlORs
変わらない黒い地上の眺望
滅びかけた人の世界

 シンジ(それでも何かを思うことも、願うこともやめられないんだ)

諦めるようにこぶしで涙をぬぐう
彼方の黒き月の残骸を見据える
あのどこかに墜ちたはずのエヴァンゲリオン第13号機
血で閉ざされたエントリープラグ

 シンジ(…ごめんよ。
     今は、…やっぱり、そのことしか、考えられない。間違ってたとしても)

一度だけ振り返り、遠い人々へ痛みに満ちた目を投げるシンジ
背を向ける
待っていたかのように擬Mk.9が動き出す
眼下の見えない地面から巨大な片足が離れるくぐもった音
予感して指の一本にしがみつくシンジ
直後、全身をゆるやかな揺れが揺さぶる
人の動きを遥かに拡大した動作で歩き出している擬Mk.9
揺れのリズムに身体を慣らしてから、指につかまったまま少し身を乗り出すシンジ
息を呑む
揺らめく白昼、レイと二人で歩いてきた距離の何倍もの行程を、ほんの数歩で軽々と移動していくエヴァ
夜が速度を増して背後に流れ去っていく
思わず感嘆してしまっている自分の幼い部分を、少し冷めて意識するシンジ

858 :4/4:2018/12/22(土) 21:24:29.40
はためく夜風の中心にあるのは黒き月の巨大な影
まっすぐにそこを目指しているエヴァ
両足を踏みしめ、巨大な指の側面に手を預けて、表情のないその頭部を振り仰ぐシンジ
形をなくしてそこにいる綾波レイ
少しして目を伏せるシンジ
虚しさとも寂しさともつかない何かが心を流れる
はっきりと言葉にできずに、ただ思ってみる

 シンジ(…エヴァ)
 シンジ(僕やレイや綾波が、ここにいた理由。アスカが誇ってた、自分の居場所。
     本当は何なんだ? カヲル君や父さんが望み、ミサトさんが憎む、…エヴァって、何なんだろう)
 シンジ(何の答えも知らずに、今も、僕はエヴァといる)
 シンジ(…何のために)

確かな量感で夜の底を歩み続けるエヴァ
唇を噛みしめ、無力感を押し殺しながら、黒き月にいつしか目ですがっているシンジ
その自分に、また絶望が水嵩を増す
巨大な星空が頭上でごくゆっくりと傾いていく

859 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2018/12/28(金) 21:25:48.38 ID:J+8vg8ebF
ねんまつほしゅ

860 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2019/01/02(水) 21:11:58.02 ID:qxCJQ8U53
あけおめ

861 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2019/01/13(日) 19:11:59.37 ID:ESbW9g4O3
hoshu

862 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2019/01/24(木) 21:25:46.47 ID:YYp4p6cSr
ほっしゅ

863 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2019/02/02(土) 18:41:39.13 ID:Zxw/SP2Y9
2月

864 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2019/02/28(木) 22:44:12.81 ID:ldZ3YQfqx
2月末ほしゅ

865 :1/5:2019/03/03(日) 23:20:44.31 ID:FonrbqAe1
満天の星
星明かりの下、見渡す限り一切の灯火が滅んだ真っ暗な地上
黒い地表を巨大な人影が歩む
わずかに機体各所の赤いラインを浮かび上がらせた擬Mk.9
胸の辺りにかかげられた片方の手のひら
軽くたわめられた五指が夜風からその内側を守っている
一本の指のつけねに背を預けてうずくまり、ポンチョをきつく身体に巻きつけているシンジ
付けっぱなしだった脱出時用ボディバッグを開いてみる
残った携帯糧食、水を詰めた容器、レイのものだった薬品類
一度は手放したのを、レイが拾って持っていてくれたSDAT
視線を移すシンジ
汚れたプラグスーツの膝に乗せてある、主を失った黒いインターフェースヘッドセット
シンジの眼差が揺らぐ
もう慣れきってすり切れたと思っていても、何度でも、揺らいでは生々しく甦る痛み
唇を噛んで衝動をこらえ、丁寧な手つきで一つ一つをバッグにしまって、また上体につける
指装甲にもたれてふっと息を洩らす
遠く傾く星を見上げる
規則的に全身を揺する擬Mk.9の歩みの振動
星々の手前、見上げる距離の先にそびえる頭部のシルエット
わずかに険しさを帯びるシンジの目
けれど嫌悪も恐れもすぐにほどけて消える
痛みと悲しみがシンジの顔を覆う

866 :2/5:2019/03/03(日) 23:22:03.35 ID:FonrbqAe1
視線を預けたまま、歩く擬Mk.9と遙かな星空を仰いでいるシンジ
歩行の振動に合わせて震えるバッグと中身
ほんの少し前までは誰かに属し、あるいは誰かとシンジとを繋いでくれた品物
今は形を失った幾つもの繋がり
他人の不在
声に出したいという衝動が背筋を走り、言葉を得られずに行き迷い、そのまま力を失う
呼びたい人はもうここにいない
遠くにいる人たちにはもう呼びかけられない
かすかに震えるシンジの目の奧

 シンジ(…一人)
 シンジ(だけどそんなの、本当は当たり前だった。
     ただ、他人の優しさや気持ちに触れて、それが嬉しくて…忘れてただけなんだ。
     本当は僕はずっと一人だ。
     でも、僕だけじゃない。カヲル君も、綾波も、レイも。ミサトさんも。アスカも。たぶん、父さんも。
     誰もが本当は一人なんだ。だから、僕は一人だけど、僕だけが孤独なんじゃ、ない。
     それだけで、本当は生きてられるはずなんだ。
     誰かにまた会えるって思ったりとか、そんなささいなことで)
 シンジ(…それが、どうしてこんなところに来てしまったんだろう。
     本当は何がしたかったんだろう、僕は)

867 :3/5:2019/03/03(日) 23:24:07.99 ID:FonrbqAe1
歩き続ける擬Mk.9
その巨躯を歩ませている綾波レイの意思を思おうとするシンジ
熱気に包まれた乾いた赤と青の地上で、少しずつ形を見せていった綾波レイの心
綾波レイの言葉
また、不在の痛みが胸を裂く
それはカヲルの不在にも重なっていく
不在ではなく殺害
曖昧にされたサードインパクトではなく、今度こそシンジ自身の罪過として存在するフォースインパクトとその中断
そのために殺されたカヲル
全身がびくりと震える
必死に息をつめ、両腕でわななく身体を押さえようとするシンジ
食いしばった歯の隙間から声が洩れる
擬Mk.9とともに向かう先にある黒き月へ、無理にでも思いを集中させようとする
まぶたを刺す涙の熱さを憎むシンジ

 シンジ(…わからない)
 シンジ(どうしたいのか、まだ、わからない。
     自分が前に進んでいられてるのかどうかも、全然わかってない。
     …違う、進めてるかなんて、本当はずっと後にならないとわからないんだ。
     だから今自分が向いてる方向に進むしかない。
     今の僕は、その自分を信じられてないだけだ)

赤黒い多重の幻を通して甦るカヲルの死の光景
天を塞ぐ赤い多重渦 ドグマの闇の底の白骨の丘 エヴァ第13号機に乗り込む直前に交わした視線
今はあまりにも遠い笑顔の記憶

868 :4/5:2019/03/03(日) 23:26:15.67 ID:FonrbqAe1
 シンジ(償いたい、のかな。僕は)
 シンジ(カヲル君に。償う…そう、結局、許してもらいたいだけだ。
     自分のことしか考えてない。…でも、何かしたいのも、嘘じゃないんだ)
 シンジ(でも、何を償える…? 
     もう、何も取り戻せないのに。それだって本当は最初からわかってたのに)

本部の闇の底で、碇レイと思い込んで交わした綾波レイとの幾つもの会話
期待とすれ違いと失望
身勝手につのる一方だった思い
冬月に聞かされた真実
累積されていた綾波シリーズ

 シンジ(何もやり直せない。同じに見えたって、同じじゃない。
     一度過ぎてしまったものは、どんなに願ったって取り返せないんだ。
     …そう、全部、取り返しがつかない。それが今の僕がいる、現実なんだ)

顔を上げるシンジ
誰もいない夜空
断続的に身体を揺さぶるゆるやかな擬Mk.9の歩み
迷いながらも少ししっかりするシンジの眼差
それでも進んでいるということ
それを手がかりに、自分を取り戻そうともがく自分の心を意識するシンジ

869 :5/5:2019/03/03(日) 23:27:45.05
 シンジ(…そうだ、それでも、生きてる限り、何か思わずには、願わずにはいられないんだ。
     でないと生きていられないから。…生きていたくはなくたって、死ぬことはできないから。
     だって僕は…まだ、生きてる。
     まだ、カヲル君や、レイや、トウジや…近くにいた人たちのことを、覚えているから。
     それを失くしたくない。たったそれだけだとしても)
 シンジ(何も、やり直せない。
     できるのは、また別の何かを始めることだけだ。
     正しいのか、わからなくても。…自分でも信じてなくても。ただしがみつくためだってわかってても。
     …僕は)

星明かりに擬Mk.9の貌を透かし見る
エヴァの中に宿る孤独
揺れのちょっとした変化に、反射的にこぶしを握りしめる自分の手の感触
自分という形の中に閉じ込められた孤独
繋がっていないから繋がろうとする、それだけのことに過ぎない、人と人の繋がり
頬をまた新たな涙が静かに伝う
誰もいない満天の星空 誰もいないどこまでも続く地表
底知れない寂しさに、ただ目を見開いて呼吸を繰り返すシンジ
エヴァの巨大な歩みが頼りない心と身体ごと夜の底を運んでいく

870 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2019/03/04(月) 20:07:06.19 ID:iHpO2a79x
ho!

871 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2019/03/15(金) 21:41:47.18 ID:+DXyjQzwx
ほーしゅ

872 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2019/04/04(木) 20:08:33.06 ID:iHnjiaSc1
4月ほしゅ

873 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2019/04/09(火) 22:24:53.50 ID:T8iIQJUkU
ほす

874 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2019/04/22(月) 19:53:19.92 ID:sJMNzvVAj
ほっしゅ

875 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2019/05/02(木) 20:13:35.83 ID:JIuHtz/Ir
hosu

876 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2019/05/22(水) 19:57:00.96 ID:HPG9Nn62f
ho...

877 :名無しが氏んでも代わりはいるもの:2019/06/01(土) 20:17:25.36 ID:+nDhqrQBv
ほしゅるぜ

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