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【シェア】対テロを舞台に創作するスレ

1 :創る名無しに見る名無し:2011/08/28(日) 20:26:36.84 ID:Ik9XhD3F.net
おそらく新ジャンル?
現代を舞台にカウンターテロリズムをシェアするスレです。
例:「24」「GSG-9」

イスラム過激派のリーダーが暗殺された今、いつテロが起きてもおかしくはない。
我々は、恐れず戦うべきである。

・荒らし、煽りは華麗にスルーしてください。
・実際の人名をなるべく使用しない
・現実から離れたことは投下しない。
・エロ、SF、釣りなどは他のスレでしてください。
・シェアードで進行します。

2 :創る名無しに見る名無し:2011/08/29(月) 08:18:28.66 ID:twZdzMIn.net
昔の漫画だけど「砂の薔薇」とかあんなのもおk?

3 :創る名無しに見る名無し:2011/08/29(月) 08:35:53.29 ID:iH70NLDV.net
>>2 O.Kだと思うけど、表紙のような性描写は避けてもらいたい。


4 :創る名無しに見る名無し:2011/08/29(月) 14:49:43.52 ID:iH70NLDV.net
「これは単なる前置きでしかない。」

公衆電話の受話器を上げると学んだばかりの英語をただ淡々と話す。
高鳴る鼓動と興奮する気持ち必死に押さえる。
俺は今日死ぬ。だが恐怖を感じる事はない。
偉大なる自由の犠牲になるのだから怖くなど無いと感情を押し殺している。
我が国から異教徒を排除するためには、俺の命など安価なものだ。

受話器を投げるように捨てると、懐から拳銃を出した。
同時に女性の悲鳴が上がると興奮は最高潮に達する。

「(偉大なる自由のために!)」

小型式拳銃の装弾数は自決用の1発を含めると7発。
予備のスペアマガジンは4個。つまり、全発28発。
初心者だけの地下鉄を攻略するには十分すぎる銃弾の数だ。
腐った異教徒が我らの国に駐留したのが悪い。 

「(アサド、ハキム、ラモン、五番線のマンハッタン行きに乗れ。)」

地下鉄のホームには銃声と悲鳴が木霊している。
死体の山を築き上げた同士と共に、地下鉄に乗り込む。
中にいた逃げ遅れた乗客は同士の銃弾によって命を落としていく。
俺は前の車両にいる運転手をすぐさま撃ち殺す。

「これは前置きでしかない」

俺は笑みを浮かべながら爆弾を起動させた。

5 :創る名無しに見る名無し:2011/08/29(月) 22:51:08.06 ID:iH70NLDV.net
テンプレ
(人物名)
(人物説明)
(簡単な経歴)

6 :創る名無しに見る名無し:2011/08/31(水) 15:31:57.19 ID:Cm4+ggWV.net
まずどこを舞台にするの。日本?アメリカ?火星?

7 :創る名無しに見る名無し:2011/09/08(木) 05:09:58.09 ID:Fw/0o5CD.net
日本が舞台で、学校が突然テロリストに襲われる内容なら
このスレも人気が出るはず

8 :創る名無しに見る名無し:2011/09/08(木) 14:35:11.80 ID:apvptq5M.net
そしてテログループリーダーは大木○人。

9 :創る名無しに見る名無し:2011/09/08(木) 19:29:45.59 ID:GBrSz8P6.net
>>8
日本の高校がテロリストに占拠されるってわけか。
だけど、利点はないのに何で占拠される?

10 :創る名無しに見る名無し:2011/09/08(木) 20:04:05.05 ID:QaSIkWpE.net
>>9
元祖学校テロリスト占拠漫画であるジーザスみたいに、
教室の黒板に大量の麻薬が隠してあるとか
担任の教師(元伝説の傭兵)を狙っているとか
そういう無茶設定入れれば大丈夫なんじゃね

11 :創る名無しに見る名無し:2011/09/09(金) 16:54:31.04 ID:5Knwg6z4.net
  [舞台の中学校]
ただの三流私立中学校。設備や施設も整っている。最近出来た学校。
六年制と三年制(普通科、特進)の三つに別れている。高校の校舎は別。
卒業生は、警視庁のキャリア官僚など。
実は、総理大臣の子供と元少年兵の高校生が在学中。

って感じでいいかな? 

12 :創る名無しに見る名無し:2011/09/15(木) 21:32:43.95 ID:+qCpD9Ky.net
>>11
ものすごく中二病のにおいがします


13 :創る名無しに見る名無し:2011/09/15(木) 23:57:39.17 ID:QyPChQdL.net
むしろそこら辺にある、そこら辺の連中が通う中学校の方がいい気がする。

14 :創る名無しに見る名無し:2011/09/16(金) 00:45:30.66 ID:boGP+iS3.net
そこら辺にあるそこら辺の連中が通う中学に対テロ特殊部隊があるって事?

15 :創る名無しに見る名無し:2011/09/16(金) 01:13:29.11 ID:zhk4EsdQ.net
風紀委員実働部隊VS共産カブレ学生の仁義無き戦い

16 :創る名無しに見る名無し:2011/09/16(金) 01:22:31.56 ID:7EW4esJZ.net
>>14
そこら辺の中学生があの手この手駆使してテロリストに立ち向かうんだろ。対テロ中学生なんて読む気にもならん。ネタ全開ならまだしも。


17 :創る名無しに見る名無し:2011/09/16(金) 12:08:37.79 ID:dS0Sryo6.net
厨二病の中学生たちが、魔法やオカルトや超能力を駆使してテロリストと対決
もちろん主要キャラは美少女だらけ


もうおなかいっぱいです

18 :創る名無しに見る名無し:2011/09/16(金) 16:43:41.71 ID:BZZLUEHa.net
趣旨変わってこないか?
>>1に「現実から離れたことは書くな」て書いてあるし。
リアル思考で普通に24とかにすればいいんじゃね?

19 :創る名無しに見る名無し:2011/09/16(金) 17:32:42.16 ID:dS0Sryo6.net
中高生がテロリストと戦うって時点で、現実離れも甚だしいぞよ


20 :創る名無しに見る名無し:2011/09/16(金) 18:31:25.35 ID:zhk4EsdQ.net


現実とは予想不可能という意味である。


      ―――――――俺

21 :創る名無しに見る名無し:2011/09/16(金) 19:20:29.37 ID:UgEI8n9u.net
>>19
そこまではいいだろ。実際にたてこもり事件とかあるし。運よく逃れた中学生が生き残るためにあの手この手使うんだよ。
他の生徒? 邪魔なら最初に殺してしまえ。なんなら主人公のせいで殺されても仕方ない。

22 :創る名無しに見る名無し:2011/09/16(金) 20:06:37.99 ID:BZZLUEHa.net
>>11
今思ったけど、何故に中学が限定なんだ?
別に、どっかのおっさんがリアルタイムに戦うってのもありだろ。
まず、中高生が武装し訓練を受けたテロリストに抵抗しないと思う。
それにまず勝てんだろ。
まっ、シェアらしいから書くのはある程度は自由らしいが。

23 :創る名無しに見る名無し:2011/09/16(金) 22:16:52.84 ID:UgEI8n9u.net
とりあえず給食を作ってるのは元軍人のコックだるう。

24 :創る名無しに見る名無し:2011/09/17(土) 00:43:27.98 ID:hKz0tsTK.net
今ごろ気づいたけどリレーじゃなくてシェアってことは学校だろうと
なかろうとどっちでもいい?
学校でやりたいやつはやればいいし、そうでなければ他でもいい
で、日本国内ぐらいで同時多発テロを描くみたいな?

25 :創る名無しに見る名無し:2011/09/17(土) 18:39:38.24 ID:QbHEHgDW.net
たぶんそういう事じゃね?

26 :創る名無しに見る名無し:2011/09/17(土) 20:27:02.65 ID:ivsL/l7Z.net
でもシェアでやる話題でもねーよなw

27 :創る名無しに見る名無し:2011/09/19(月) 12:57:57.87 ID:LcAMwK5m.net
さて、どうする?誰か書いてくれないかな...。


28 :創る名無しに見る名無し:2011/09/19(月) 17:15:10.92 ID:0TcViJnV.net
書けばいいじゃない。

29 :創る名無しに見る名無し:2011/09/22(木) 23:31:10.87 ID:N4xkw4PN.net
↓と被ってないか?こっちも事件がバイオテロに発展中です
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1293885893/

30 :創る名無しに見る名無し:2011/09/24(土) 11:06:25.05 ID:wEGbVMsB.net
サスペンスタッチか、スリラータッチかの違いだろ

31 :創る名無しに見る名無し:2011/09/25(日) 18:05:05.95 ID:JxG4hCQS.net
「現代」だと銃器の種類とか分布具合とか、警察や軍の特殊部隊に詳しくないといけないし(日本だったら警察のSATとか、陸上自衛隊のレンジャーとかか?)
テロの火種になる世界情勢も調べないといけないから、二の足踏んでるんじゃないの?未来っぽい日本っぽい世界観にすれば、幾らでもでっち上げられるが。

32 :創る名無しに見る名無し:2011/09/30(金) 20:09:47.09 ID:bEH2CMvV.net
>>31
だいたい、日本の分布だと暴力団を中心に中国製のトカレフが多い。
ちなみに中国製のトカレフはロシア製と違い安全装置がない。
そのため、日本に置けるトカレフを使った事件は暴発が多いらしい。
トカレフの威力は相当の物だから、警官の装備とかも見直されている。
その例が南部式拳銃。
当初は、抑止力として働いていたけど、発砲することはまずない。
したら、出世の道はまず閉ざされるらしいからね。
けど、最近は抗争関係で殉職する警官が増えている。
だから、九州、四国、中国、関西、関東はシグに変えている。

33 :創る名無しに見る名無し:2011/09/30(金) 22:16:50.56 ID:Ty6MDfFT.net
オートマチックの? ミネベアじゃなくて?
オートナンブは銃としては機能十分だぞ。それに結構前から、現場での銃の制限は改善されたはずだから、今の警官はやばいと思ったらすぐ撃てるし。

34 :創る名無しに見る名無し:2011/10/01(土) 08:31:29.35 ID:AFVm54NA.net
偶然にもテロリストの落とした銃を拾った中学生の太郎君だったが、
片手で試し撃ちした357マグナムの反動で手首を骨折してリタイア

現実は非情であった

35 :創る名無しに見る名無し:2011/10/02(日) 13:38:57.65 ID:nLb/gPxE.net
>>33
たぶん、ニューナンブのことかな?
どっちにしろ、アメリカみたいにバンバン撃てる奴はいない。

36 :創る名無しに見る名無し:2011/10/02(日) 14:41:40.07 ID:jq4Nvb2c.net
でも日本て警官のオートマチックの装備は法律で規制されてなかったか。
麻取はベレッタとか自由に選べた気がするけど。

37 :創る名無しに見る名無し:2011/10/02(日) 21:30:37.58 ID:o8LMdMPb.net
>>36
麻取りは選べるんじゃないかな?
ふつうの警官に比べて、拳銃の保持弾数、威力が要求される。


38 :創る名無しに見る名無し:2011/10/02(日) 22:14:42.60 ID:TH0jsO1R.net
自動拳銃の装備が認められているのは自衛官、SP、麻薬取締官、SAT隊員など限られている。SATのは事実上のサブマシンガンだけど区分は拳銃弾を利用するから拳銃らしい。制式名も特殊用途自動けん銃。
自衛官も拳銃装備してるのは尉官だか佐官以上からだった気がする。
普通の警官がシグ装備なんて聞いたことない。そもそもオートマチックの装備は禁止されているはず。

39 :創る名無しに見る名無し:2011/10/03(月) 07:36:19.34 ID:UosCwb82.net
制服警官がシグP230使ってるよ。

40 :創る名無しに見る名無し:2011/10/03(月) 11:13:37.57 ID:SX/kS5lR.net
今制服も使ってるのか。私服だけかと思ってた。
でもミネベアじゃなくて輸入?

41 :創る名無しに見る名無し:2011/10/03(月) 23:15:54.46 ID:UosCwb82.net
国産品じゃないかな?
外国の奴だと日本人の手に合わないとからしい。
ふつうに撃てる人も多いが、手が小さい人も少なくはない。


42 :創る名無しに見る名無し:2011/10/04(火) 05:10:43.63 ID:/UY+mdtH.net
いやまて。ライセンス生産でも規格は同じはずだ。装弾数が少ないだけで。
たしかミネベアは9発。シグで9発と15発の二種類だった気がする。シグは確かに太めなほうだけど。
そんでやっぱり制服警官でもオートマチックは一部だ。

43 :創る名無しに見る名無し:2011/10/06(木) 21:45:56.19 ID:ZzirD3+p.net
う〜んなかなか難しいな…。
どういうテロにするかで、展開がガラリと変わるからなぁ〜

44 :創る名無しに見る名無し:2011/10/19(水) 22:54:06.82 ID:rxUDwAjK.net
>>34
どんなふうに撃ったら骨折するんだ一体?

45 :創る名無しに見る名無し:2011/10/20(木) 05:04:36.77 ID:k/0j2iZA.net
半端なグリップで3インチバレルのマグナムを打てば中学生なら捻挫する可能性はあるかもしれないw
44マグナム大好きなアメリカ人でも手首を痛めたって話は結構ある。骨折はレアケース過ぎると思うけど。

46 :創る名無しに見る名無し:2011/10/21(金) 22:42:06.23 ID:7NY2r3ih.net
45口径位なら幼女でも撃てるからなw

47 :創る名無しに見る名無し:2011/10/22(土) 21:17:12.07 ID:S7kmyJMY.net
実弾の22口径だと、BB弾のウエスタンアームズのブローバックガスガンのほうが反動強いらしいw
実際にプロシューターが練習用に購入するケースがあるみたい。

48 :創る名無しに見る名無し:2011/10/23(日) 14:39:58.30 ID:zKm6KJH8.net
誰がロリコンだって?

49 :創る名無しに見る名無し:2011/10/23(日) 19:52:41.86 ID:KjEFkhuN.net
何の話だよw

50 :創る名無しに見る名無し:2011/10/29(土) 13:54:17.70 ID:UMktmcd0.net
>>32
すでにトカレフは廃れたそうだ
マカロフとか西側の銃中心


たまーにM4とか出てくる

51 :創る名無しに見る名無し:2011/12/14(水) 03:52:52.25 ID:j5y0zr/W.net
悪玉:TVや芸能を通してとある国の民衆を洗脳し思想統制を企むグループ。背後に某国がいる
    普段はとある国の庇護を受けて暮らしている工作員が多数いる
    工作員は、基本思想統制の口コミで活動しているが、某国には兵役義務があり
    ことあらば優秀で非情なコマンドとして行動できるもの多数。黒社会とも深くつながる

善玉:とある国の司法機関直轄の非合法部隊。悪玉の脅威が大きくって、急遽編成される
    あくまで非公式として存在し、逮捕立件の過程をすっ飛ばして法を執行できる権限を持つ
    急造の強権部隊なので、いざこざや青年の主張大会が絶えない。最新装備を持つ

テロリスト:某国の目論見に対するレジスタンス。悪玉の暗殺を目的に動いている
    善玉からすると、微妙な存在で、またもここで青年の主張大会
    戦力的にはもっとも小さく貧乏。しかも悪玉からも善玉からも
    後述のアンチテロリスト勢力からも敵対視される

アンチテロリスト:テロリストの動向、善玉の存在が気に食わない勢力。
    悪玉の、TV芸能をバックとした活動により、潜在的には悪玉を支援する
    最も大きく広い存在。テロリストを社会的に追い詰める役回り
    いわゆる一般大衆でもあり、余程のことがなければ、善玉は手出しできない

悪玉の目的はとある国を某国の統治下におき、とある国民を屈服させること
物語開始時点では、TVの大半に影響力を持っており、次に立法権を狙っている
善玉とテロリストはそれを阻止する、という所では一致した目的を持つ共に非合法な存在だが
とある国(のごく一部)がバックに付いているかいないかの大きな差がある
アンチテロリストに思想はない。TVの言うがままに善玉とテロリストを糾弾し追い詰める

52 :創る名無しに見る名無し:2011/12/21(水) 04:12:06.55 ID:/pjcSmbx.net
「おっはよう〜、ねえ観た観た〜?」
「観たよ〜。受けた〜♪」
「あ、そだ。聞いた?転校生」
「聞いた。3組のでしょ?なんか金郎(かねお)クンに馴れ馴れしくしてるとかって」
「ムカツクよね〜。金郎クン良い人だから断れないのいいことに言い寄ってるってサイテーじゃん」
「だよね〜サイテー!死ねばいいのに」

「松風さん!松風さんあたしの歳知ってますよね!こんなの着れる歳じゃないんですよ!」
 ゆりはタータンチェックのフレアのミニスカートをつまんで広げ、まくし立てた。
「知ってるよ。充分似合うしかわいいじゃないか」
 トーストベーコンつき目玉焼きとオレンジジュース、牛乳の揃ったテーブルについた
松風は、口元をほころばせて言った。
「え?」ゆりは首をかしげた「かわいいですか?」
「うん。まあ素材がいいからだろうね」
 松風はマーマレードの瓶の蓋を開けながら応える。
「まぁた〜、じゃなんで松風さんはあたしに無関心なんですか」
 ゆりは口を尖らせながら食卓につく。
「「別に無関心じゃないよ。そう見えるなら、ぼくの訓練が行き届いているってことだ」
「そんな訓練クソですね。ハニートラップを逆手に取れなくてどうするんですか」
 ゆりは松風の開けたマーマレードの瓶を取って言う。
「女の子が10代に見えちゃハニートラップもへったくれもないよ」
「なんですか。あたしは幼く見えるんですか」
「違うよ。可愛くみえるだけさ」
「な、なにいってんですか……」
 ゆりはまだ幼さの残る頬を少し赤らめ、マーマレードをトーストに塗りつけた。

53 :創る名無しに見る名無し:2011/12/26(月) 23:16:24.64 ID:lciGzEW/.net
「はぁ〜い松風さん、寂しかったでちゅか〜?」
 ゆりが明るい声と共にワンボックスカーの助手席に飛び込んできた。
「せっかく若い子達と接するいい機会な昼休みになんでここに」
 松風は昼飯のウィダーインゼリーの吸口を加えたまま言った。
「だぁって松風さん、ゆりちゃんがいなきゃ泣いちゃうでしょ」
 助手席に落ち着いたゆりはメロンパンの袋を引き破る。
「いい成人男子が泣くのはあしたのジョーを読んだり観たりした時だけだよ」
 松風が吸い終わったウィダーインゼリーの容器をコンビニ袋に落としこみなら応える。
「え〜、それじゃ心うきうきして松風さんのとこに帰ってきたあたしはなんなんですか?」
 ゆりは口元のメロンパンに向けてすこし厚めの唇を尖らせる。
「そりゃあ、ゆりはいつだってゆりだよ。ぼくはゆりほどかわいい女の子にであったことは無いからね」
 当然のことと言うような松風の言葉に、ゆりは全身をもじもじとくねらせた。
「ん〜もぅ〜、でしょ?でしょ?それにね、金郎っちの家に招待されてきたんだよ?」
「そりゃ初期の想定よりはるかに早かったな。さすがゆりだね」
 松風は目を丸くして感心する。
「何言っちゃってんですか。黒髪ショートで活発なでしこをやってれば彼国男子は
我国女子にすぐ食いついてくるって、松風さんの作戦大当たりですよ」
「それもゆりの可愛さがあってこそさ」
「えへ♪」
 ゆりは口の端から舌の先をのぞかせ、顎の前で裏ピースをしてみせる。
 松風はそんなゆりを見つめ、やわらかく眼を細めた。

54 :創る名無しに見る名無し:2012/01/18(水) 13:55:47.22 ID:LCUB6mYl.net
シェアって話だけど>>11さんの設定を使って書けばいいの?

55 :創る名無しに見る名無し:2012/01/18(水) 22:49:48.23 ID:pVq79SUG.net
適当に書いちゃって良いのかな?

56 :創る名無しに見る名無し:2012/01/19(木) 04:19:41.80 ID:RppiLFJq.net
放置スレだし、いいと思うよ。

57 :創る名無しに見る名無し:2012/01/19(木) 08:23:27.03 ID:M84I6kBz.net
週末投下目標でなんか書いてみますー

58 :創る名無しに見る名無し:2012/01/19(木) 15:19:22.78 ID:DAf5RjvD.net
書くとしたら

人類抹殺を目論むテロリストと戦う名状しがたい異星人っぽい何かから巨大ロボットを駆使する小学生

人類抹殺を目論むテロリストと戦う魔法少女

どっちが良い?


立て逃げっぽい>>1の設定は無視するけど大丈夫?

59 :創る名無しに見る名無し:2012/01/19(木) 16:09:49.60 ID:WwI3HKlg.net
>>58
もうスレもこんな状態だし、特殊部隊だろうが魔法少女だろうが対テロのお話であればいいんじゃない?

60 :創る名無しに見る名無し:2012/01/23(月) 18:51:56.06 ID:MZYz8rYU.net
>>58
魔法少女でかいてもいい?


61 :創る名無しに見る名無し:2012/01/30(月) 02:14:31.13 ID:BiFO3OAV.net
「じゃあよろしくお願いしますよ、松風さん」
 助手席のゆりが左手中指で濃い赤の眼鏡のつるを押し上げた。
 小首をかしげて松風を見やる。
「ok、レンズのカメラ、つるとチョーカーのマイク、問題なし」
「そんだけですか」
 唇を尖らせてゆり。恨めしそうな上目遣いを松風に向ける。
 松風はにっこりと笑った。
「よろしくお願いしますはこっちだよ。金郎クンの親父さんが
抑えているっていうデータ、ゆりにかかっているからね」
 ゆりも目をくりっと見開き、口の両端を引き上げた。
「任せてくださいよ。後悔はさせませんよ♪」
「頼んだよ」
 言う松風にもう一度唇を尖らせる。
「……女の子が喜ぶ頼み方ってあるって言ったじゃないですか」
 運転席の松風に身を乗り出して、軽く唇を重ねる。
「これでよし」
 言ってゆりは満足気に微笑んだ。
「前も言ったけど、それは女の子がおっさんにお願いするときの
やり方なんじゃないかな?」
「松風さんがおっさんだったらあたしもう裸に剥かれちゃってますよ」
 ゆりは勝ち誇ったように笑って応える。
「そうかなあ」
「そうですよ。じゃあ、行ってきますね」

62 :創る名無しに見る名無し:2012/02/02(木) 07:16:23.95 ID:yEe9gIMl.net
「ほんとうに大丈夫なのかよ、ヒロ」
 人気のない金郎邸の、高さ2メートル格子状の閉ざされた門の前、キョウがヒロの背中に言った。
門の脇、更に高い格子の向こうから、監視カメラが二人を睨みつけている。
「大丈夫さ。ミユキがリビングに目を集めてくれている。外に見張りは置いてない」
 ヒロは応える。ピーコートのポケットの中で、握りしめたPPKのグリップが手袋ごしにも熱かった。
「カホ……」
 今は遥か遠い女の名を呟いて、ヒロは門の格子の上辺、槍状の縦棒に渡された横軸を革手袋で握った。
迷うことなく体を持ち上げ、門を乗り越え、掃き清められた真っ白な砂利道に飛び降り、まっすぐに邸に歩き出す。
「おいヒロ」
 キョウは慌てて門を乗り越え、ヒロの後を追った。

『ゆり、望まれざるお客さんが二人、入って行ったよ。警戒』
 眼鏡の弦から骨振動で松風の声がかすかに響く。
「了解」
 ゆりは喉の奥で応えた。黒のチョーカーが拾って外の車で待機している松風に伝える。
「ン?何か言っタ?」
 ゆりの隣を歩き邸の中を案内している金郎がゆりを見て言った。
「ううん、なんかすごいなあってうなっちゃっただけ。この絵、レプリカじゃないんでしょう?」
「わかるノ?マア、安物なんだけどネ。オヤヂが好きなんだっテサ」

「でも……さっきの……なんていうか……」
 ゆりは廊下を歩きながら言い、金郎を見やり、廊下に目を落とす。
少し頬が熱かった。思いに松風が浮かんでいた。
「?あア、大リビングのsexパーティかイ?とキドきアアいうこトがあるんダ。
おとコとオンながタクさン集まルとネ。だいたイミユキが始めるンダ」
「ちょっとどきどきしてる……」
 シンプルな白ブラウスの胸に左掌を当てて、ゆり。
「ボクガ静めテアゲル」
 金郎が肩を抱いた。ゆりの体がびくりと反応する。目が潤む感覚。
 金郎の顔が近かった。その肩越しに廊下の門から現れた少年。足音は絨毯が吸収している。
『そいつらだ』
 カメラになっている眼鏡のレンズで確認した松風の声。

 金郎はゆりしか見ていない。ゆりの眼が動いても気にしていない。
目を開けたまま、ゆりに唇を寄せる。
 金郎の背後の少年が、手にしたワルサーPPKのサプレッサーの銃口を上げる。
角からもう一人、少年が現れる。
「ちょ……」
 金郎を押しやる。押し殺したような、低く小さな銃声二つ。
 ゆりを避けるように、金郎の体が廊下に突っ伏す。
「ヒロ!」
 後から現れた少年が小さく叫ぶ。
 ヒロと呼ばれたPPKの少年は、ゆりなど居ないかのように金郎を見下ろし
更に二発撃ち込んだ。背中と後頭部。
『任せる』
 松風。倒すか、見逃すか。面倒はひとつは減った。金郎の父はどう出るか。

63 :創る名無しに見る名無し:2012/02/02(木) 07:54:08.36 ID:yEe9gIMl.net
「警備はどうしたの?」
 ゆりは反射的にヒロに聞いていた。
「殺した」
 ヒロは金郎を見下ろしたまま応えた。弾痕の向こうの何かを覗いているようだった。
 PPKの銃口は床を向いた。
「おいヒロ!」
 もう一人の少年がヒロの肩を掴んで自分を向けた。
「見られたんだぞ!」
 ヒロを見たまま、S&Wチーフスペシャルの銃口でゆりを指す。ハンマーは落ちたまま。
 ゆりの体が反射的に動く。下からシリンダーを掴み、逆の手で手首を抑えてひねり、
黒パンツ脚茶革靴の左踵で少年の膝裏を折る。
 簡単にゆりの手に移ったチーフスペシャルを、跪いた少年の側頭部にポイント。
 ヒロは無反応のままだった。ぼんやりとゆりを見ている。
「おいちょ……!」
 少年が言った。ヒロのPPKは床を向いたままだった。
「あたしは何も見ていない。いい?」
 ゆりは言った。
『了解』
 松風。少年はヒロを見上げ、ヒロはゆりを向いてゆりの向こうの何かを眺めたまま。
「それでいい?」
 少ポイントしたままチーフスペシャルのハンマーを起こす。やけに大きく響くノッチ音。
「いい!いいよ!それでいい!」
 少年が掌を前方に向けて応えた。
「じゃあその子とどこへでも行って。あたしは忙しくなったから」
 ポイントを外し、チーフズのハンマーを落とす。
「あ、ああ、わかったよ……」立ち上がってヒロの腕を掴む「銃は?」
「欲しいの?」
 にっこり笑ってゆり。
「やるよ……ありがとう」
「おいヒロ!」
 急に口を開いたヒロに少年。
「あたしなんもしてないし。こっちこそありがと」
 ヒロにエアキス。背を向け、書斎を目指す。見取り図は頭に入っていた。

64 :創る名無しに見る名無し:2012/02/02(木) 08:58:31.68 ID:yEe9gIMl.net
 大物実業家金郎シニアの一人息子が、憎むべきテロリストに惨殺された件は、
マスコミを大いに賑わせた。
 無論のこと、それが未成年者による、薬物を使用した
乱交パーティの最中であったことは語られることはなかった。
 警察は犯人のテロリストを挙げると主張し奮闘していたが、成果は挙がっていなかった。
 犯人を認識していたのは、我國某機関だけだった。
 彼国情報部は、徹底的に破壊された金郎邸監視カメラ情報を復させるべく躍起になる一方
乱交パーティのメンバーからミユキを、ミユキから無理やりパーティに参加させられ、
そのことで脅迫され再三参加を強要され自殺を選んだたマミを、
マミの恋人だったヒロが銃器を入手していたところまでを把握していた。

65 :創る名無しに見る名無し:2012/02/02(木) 14:35:46.65 ID:yEe9gIMl.net
カホじゃねえか……

66 :創る名無しに見る名無し:2012/02/03(金) 21:29:55.41 ID:mFjpEddB.net
「だっ、誰!?」
 深夜、キョウの用意した隠れ家。寝室に入ったバスタオル一枚のミユキは
ベッド脇の安楽椅子でうたた寝していた、冴えない安物のスーツを着た
中年男のこめかみにベビーコルトを突きつけて言った。
「やあこんばんわ。まだ少し余裕かあるみたいだったんで、のんびりしてたらこんな感じ。
ぼくのことはオッサンとでも呼んでくれればいいよ」
 中年男は眠そうに目をこすりながら応える。
「何しに来たの、オジサン?」
「君を誘いに来たのさ。ヒロくんとキョウくんのとこには相棒が行ってるよ」
 中年は目を瞬かせながら言う。ミユキは目を見開いた。
「殺したの?」
「相棒がそうはさせない。その気なら金郎くん家で殺ってた」
「?じゃ、キョウが言ってた転校生って……」
「このオジサンがその転校生の保護者でね」
 ミユキのコルトの銃口が上を向きかけてこめかみに戻る。微かな殺意。
「証明できるの!?」
「いやあ〜それができないんだよねえ」
 中年は笑いながら、ようやくミユキを向いた。まっすぐに目を見つめる。
 ミユキは中年の縁無し眼鏡のブリッジ部にコルトを向ける。胸の奥で何かが動いた。
 三秒ほど、ミユキの殺意と中年の笑顔の睨み合い。
「……ホントのこと言ってるか、ウソついてるかはわかるんだけど」
 ミユキが言った。胸の奥で動いたものが下腹部に降りてきている。
「どっちだい?」
 言った中年の唇に唇を重ねた。すかさず反応してきた中年と、目を閉じ舌を絡ませ合う。

67 :創る名無しに見る名無し:2012/02/05(日) 11:48:00.97 ID:Y/D2R7mR.net
『ちょちょっと松風さん!何やってるんですか!』
 眼鏡のつるから骨伝導でゆりの声。
 松風は、ミユキの隠れ家の寝室脇、安楽椅子にだらりと腰掛けて、
ミユキのキスに応えていた。
『松風さん!駄目ですよそんなの!帰ってきたら許しませんよ!』
『まあまあゆりちゃん』
『だってこれべろちゅーしますよね?!駄目ですよこんなの!』
 ヒロ、キョウとミユキ。二箇所で行動するためのオペレーターとして参加した
陸奥の声がなだめるが、ゆりは聞きそうになかった、

「もうわかったかな。そろそろ行こうか。二人が待ってる」
 舌と唇を放し、ぼんやりと自分を見つめるミユキに、松風は言った。
 ミユキは少し開いた唇の間から、ゆっくりと熱い息を吐いた。コルトを床に落とす。
「まだよくわかんないな……」
 ミユキは言って、白い脚で松風の右腿を跨ぎ、腰を下ろした。
 体に巻いたバスタオルの裾から、ちらりと黒い繁みが覗く。腿に性器の感触。
『わー!駄目ですよ!援交ですよ援交!』
「お金を払わなければ淫行だよ」
「……オジサンの精子でいっぱい払って」
 ゆりの声は届いていないミユキは、松風の両肩に両手を置いた。
 松風の目を見つめて、軽く自分の唇を舐める。
『何会話に割り込んできてんのこの娘!もーあったま来た!』
『ゆりちゃん、冷静に。敵がきてる、4人』
 ミユキが松風に体重をもたせかけてきた。
 下顎を突き出すように口を開く。
『松風さん聞いた?その娘とえっちしたら絶交ですよ!てか死にますよ!
陸奥さん、あたし松風さん助けに行くんでここよろしく』
『了解。無茶しないように』
『しますよ!』
『だそうです。松風さん、二人をよろしく』
 松風は上身を起こした。ミユキが首に抱きついてくる。軽く唇をついばむ。
「ここはもう危ない。お願いがあるんだ。服を着てオジサンと一緒に来てくれないか」
 ミユキの眼を見て頼んだ。一瞬怯えに震えるミユキの眼。真顔になって、素早く松風にキス。
 松風から身を離し立ち上がった。背を向け、バスタオルを外し、ベッド脇に干した黒の下着に手を伸ばす。
「効くもんだなあ」
 ミユキの背中のラインからまるい尻を眺めながら、松風はつぶやいた。
『最初っからそうすりゃよかったんですよ、もう〜、松風さん!』
 ネクタイのマイクが拾った声に、眼鏡のつるからゆりの声。尖らせた唇が思い浮かんだ。

68 :創る名無しに見る名無し:2012/09/06(木) 20:34:15.36 ID:rcyBlPI2.net
キモい

69 :創る名無しに見る名無し:2012/10/07(日) 20:46:04.96 ID:p9zXIbTD.net
当たり前だよ。なんだと思ったんだ。

70 :創る名無しに見る名無し:2012/10/07(日) 20:49:15.94 ID:p9zXIbTD.net
 ゆりは機関標準装備の黒の戦闘服、コート、ベレー帽、ゴーグルを身に廃工場へ向かっていた。
 コートの内側にはFNP90、右腰にコルトウッズマン5.7mmカスタム、ナイフ二本。
『標的は一人が二階事務所、三人が地下入り口を探索中。武装K2ライフル二、MP5K二。二階はライフル』
 ゴーグルのベルトから骨伝導で陸奥の声。
「松風さんは?」
 ゆりは喉の奥で言った。工場の敷地に入っている。走り続ける。
『P226持ってる。ドアは抜けるよ』
「その前に蜂の巣じゃないですか」
『この地下階段からまっすぐだから上からよろしく』
「簡単に言わないでくださいよ。あたしまだ松風さんの三分の一も実戦してないんですよ」
 言いつつ工場入り口に到着。壁に背をつけ、一つ深呼吸。
『二階の奴が一階に。入り口は見ていない』
 陸奥。中を覗き込む。ゴーグルの暗視画像に一人。奥へ向かっている。
『向こうは地下入り口に集合中。ゆりちゃん突入どうぞ。松風さんはご自由に』
『ご自由にって。ミユキちゃん、陰に』
 松風の声が少し緊張している。工場内に踏み込んだ。P90のサプレッサーの銃口が先頭。
 10時、オレンジの人影3つ、2時上方1つ。緑に見える鉄骨3本を盾に10時方向へ。
 2人が振り向く。コンクリートの床に身を転がす。視界の隅で三人の銃口が上がる。視線で3人をポイント。
 腹ばいになってFN90を両手で保持、三連射。標的の3人が前にのめる。K2とMP5Kが一丁ずつ微かな音を立てて
あさっての方向へ弾丸を撒く。身を起こし、後方をポイント。熱源は階段途中。射撃。仰け反りを確認、振り返る。
 熱源は2つ。地下への階段?
「一人地下へ」
 喉の奥で呟き、立ち上がって階段へ。錆びた鉄板を撃ち抜く弾丸の音。5つか?
 階段上。解剖を待つ蛙のようにひっくり返った熱源が見えた。松風のP226か。
 念のためセミオートに切り替え、2発ずつ3人に撃ち込む。
 階段下まで歩き、遊び疲れたように転がっていたもう一人にも2発。

71 :創る名無しに見る名無し:2012/10/07(日) 20:52:28.25 ID:p9zXIbTD.net
「4人。クリア」
『お見事。松風さん、処理班goでいいですか?』
『よろしく。ミユキちゃんには見せたくない。お掃除完了まで頼むよ、ゆり』
「ミユキちゃんには甘いんですね?べろちゅーだからですか?」
『ゆりはハードな方が張り切ってくれるからいいかなって』
「あたしにもやさしくしてください」
『やさしくはしてるよ。ぬるくしてないだけで』
「じゃあ後でミユキちゃんにしたのと同じことしてください」
『お二人さん、処理班入ります』
『陸奥さん!大事なとこなんですよ?』
『大事かなあ?』
『ゆりちゃんには大事なことみたいですよ?』
「そうですよ」
『安売りは良くないよ?』
「そこの女子高生に言ってください」
『厳しいね』
「下半身の管理がまじめなだけです」
『ますます言えないよ。今時のいい男ってな、女の子を無条件全肯定するんだろう?』
「じゃあ、あたしのことも全肯定してください」
『参ったなあ』
『今時のいい男ってのは、人格破綻者みたいですね』
『軽く言ってくれるよ』
「松風さんは、いい男じゃなくてかわいい男の子ですよ?」
『年寄り嗤うな、行く道だ』
「子供を叱るな、来た道だ」
『松風さん、ゆりちゃんの育て方、成功しすぎてるんじゃないですか?』
 愉快そうな陸奥の声を聞きながら、ゆりは死体を運ぶ処理班員に笑顔で目礼した。夜は更ける。

72 :創る名無しに見る名無し:2012/10/07(日) 21:14:26.08 ID:p9zXIbTD.net
マホーショージョがどうちゃらいうやつでも来ないことにゃあおれのチラシの裏だしなあ

73 :創る名無しに見る名無し:2012/10/09(火) 18:34:00.50 ID:DnI5RrkJ.net
「あ、松風さん、どうでした?どうすんですかあの子たち」
 ケータリングコーナーのテーブルからゆりが言った。チョコのバームクーヘンを自前のフォークで切り分けていた。
「大佐は"仕込む"つもりらしい」
 松風は応えた。右眉が上がり、左目が閉じかかり、口がへの字になっていた。
「嫌なんですか。ゆりちゃんをここまでひきずりこんどいて」
 ゆりの向かいに腰を下ろした陸奥がいつも変わらない穏やかな貌で言った。声に表情はなかった。
「ご家族さ」
「あたしはそうでも、あの子たち殺人犯とその共犯じゃないですか」
 苦い顔の松風にゆり。ケーキは6等分にされていた。
「だからって罪を重ねる道を薦めるのはなあ。少年法なら悪意があろうがなんだろうがおまわりさんにはなれるんだろ?」
「それはあっち側だったらじゃないですか。こっち側じゃ一生日陰もんですよ?」
「ゆりちゃん、ここはオープンスペースだよ」
「気にしませんよ。宗旨変えする気も引き篭もる気も無いですから」
「それ、そういう意味じゃないだろう」
「じゃどういう意味なんですか?」
「多数派の言うこと聞かねえ奴はタダじゃおかねえぞってことですよね?」
「じゃあ、あたしたちは何なんですか?!あたしはそういう人達と一緒に闘ってるつもりですよ?!」
「大勢に影響は無いからね。大事になってない。大局に影響が出るようなら、潰されるよ」
「小さな事だけこつこつと」
「そうなんですか」
 ゆりは小さな、少し厚めの唇を尖らせた。
「一口もらえるかな?」
 ゆりの隣に立ち、顔を寄せて松風。ゆりはケーキの一切をフォークで刺して持ち上げた。
「はい、あーん」
 松風の大きく開けた口にケーキを押し込む。松風、咀嚼。
「親御さんは納得するんでしょうか?」
 顔からも表情を消して陸奥。
「させるらしいよ。内調の暗闇さんがミユキちゃんを欲しがったとかで慌てたらしい」
「また厄介な人が」
「厄介なんですか?」
 苦笑した陸奥にゆり。切り分けたケーキを皿にとりわけ、陸奥に差し出す。
「ゆりちゃんも最初目つけられてたんだけどね。面倒見は良い人だよ」
「ま、とりあえず、少なくともあの三人はうちで仕込むんだそうな」
「そうですか……で、あたしたちは?」
「金翁の動き次第なんだけど、ゆりがぱちってきたリストを洗ってるらしい」
「参政権ですか?」
「んにゃ。反TVデモ」
「もう下火になるでしょうに」
「簡単なところからするのさ。どこも一緒だね」

74 :創る名無しに見る名無し:2012/10/09(火) 19:00:50.44 ID:DnI5RrkJ.net
×オープンスペース 
○パブリックスペース

×下火になるでしょうに
○下火になってるでしょうに   ここはちょっと考えますか

75 :創る名無しに見る名無し:2013/02/24(日) 19:57:44.42 ID:iTxYGuio.net
「あ、いた。松風さん、知ってたんですか?反TVデモを女の子をあてがってやめさせたの」
 ゆりが喫煙所のドアを勢い良く開けて、奥の松風に歩み寄りながら言った。
「こんなとこ来ると早死するよ」
 松風は煙を吐き出しながら言った。喫煙室はふたりきりだった。
「年上の松風さんが言いますか」
「まあぼくの歳までは生きるか」
「悪者に撃たれなければ生きますよ。生き抜きますよ」
「それは何より」
「えへ。……じゃないですよ!なんでTVデモを当局が止めるんですか?!」
 小首をかしげてにっこり笑った途端に真顔に戻ってまくし立て、唇をとがらせる。
 松風は右手人差し指と中指の間に煙草を挟んだまま、2秒天井を仰いだ。
「みんな、なかよく ってことじゃないかな」
「なんですかそれ。それで彼国の我国侵略が止められるんですか!」
「思想侵略は止められたんじゃないかな?」
「でも、せっかくの民間運動を国が止めるんですか?!」
「効果はあったし、あそこでこっちが止めとくことによって、貸しをつくったつもりなんじゃないかな」
「つもりって、借りだと思うような奴らなら思想侵略だってしませんよ!」
「実戦は向こうの勝ち、でも娯楽までは渡さなかった、で決着はついちゃった感じはするねえ」
「実戦て、海の国境の武装による実効支配と国際的な評価と経済ですか。エンタメがバカにされすぎじゃないですか」
「でもないよ。娯楽をなめちゃいけない。気持ちの奥底では負けなかったよねって話だよ」
 ゆりは唇を尖らせたまま松風の顔を見上げ、見つめた。
「……これでよかったんですか?」見つめたまま訊く。
「なるようになったんじゃないかなあ」
 松風は言って、煙草を咥え、煙を吸い込み、吐いた。
 窓の外、向かいのビルの上、少し薄い空を見上げる。
「まだ、参政権の問題は消えてない。ゆりの出番がなくなったわけじゃないんだよな」
「いつでも言ってください。あたし、待ってます」
 きっぱりと言って、ゆりは松風に背を向けて歩き、喫煙室を出て行った。
 松風は、ゆりの後ろ姿を見送り、空に目を戻し、煙草を吸い、煙を吐き、短くなった煙草を吸殻入れに捨てた。
 ゆりの真っ直ぐな瞳が、少し、罪悪感を感じさせていた。

76 :創る名無しに見る名無し:2014/02/25(火) 00:06:17.70 ID:9IMmb1ay.net
「これなんていうんでしょうね?」
 ゆりは二人しかいない喫煙室の壁からコの字に突き出したパイプ状のなにがしかに腰掛けながら言った。つま先が浮いている。
「腰掛けパイプ?かな?背中気をつけて。ヤニがつく」
 松風は吸い殻捨ての近くに立ち、ゆりを向いて言った。口元から火の点いた煙草を放す。外は冬の晴天だった。
「いいですよ。安物だし」
「かわいいのに」
「服が?」
「ゆりも」
「そうでしょう?このかわいいあたしがもうどれだけ悪党を殺してないか知ってます?」
「知らない。ぼくの知らないところで殺してそうだ」
「なんでそんなこと言うんですか」
「最近、少し世の中が平和になってる気がするから」
「ほんとにそう思います?」
「思うけど」
「なんでだと思います?」
「めんどくさいのが勝ってくれて、少なくとも矛先をわかりやすく向けてこなくなったから」
「負けて勝てですか。これで良かったのかな」
「ぼくは事なかれ日和見主義者なので、よかったと思う」
「……例の法案、どうなるんでしょうね」
「表向きはもう問題ないと思う。金生srはもういないしその一党の手ももう届かない。はず」
「でも松風さん風に言えば、我国に価値が無くなったってことですよね」
「それでいいと思うけどなあ。少しさびしいかなあ?」
「よくわかりません。ただ、次があった時、手がつけられないくらい大きくなっていたらヤだなって」
「向こうは大きくなっているかもしれない。こっちは強くなっていたい」
「そうですね」
 言ってゆりは腰掛けパイプからとん、と降りた。松風の顔ををじっと見上げる。
 松風は改めて右手の煙草を見た。吸えるほど残っていなかった。吸い殻棄てに捨てる。
 ゆりが歩み寄り、窓からの陽光を浴びた。
「くさいよ」
「なれてるし」

77 :創る名無しに見る名無し:2014/05/14(水) 23:29:05.74 ID:Ap+BNNtX.net
「翠ちゃん、いけるかい」
 ユニオンジャック柄のくまのぬいぐるみ、通称ジャッくんが背中の翠に言った。質問ではなく確認。
「コンディション・グリーン!おっけー。はわわわわ」
 最後は両頬を引っ張る。自称ドナルドダックの声真似。余裕があるときは「ドナルドダックはわわわわ」と続く。
「じゃあ発進だ。発進まで?」
「3,2,1……」
「Q!」
「れっつごー!」
 全長10メートルの空飛ぶくまのぬいぐるみ、ジャッくんの背中から、跨ったマジカルブルームごと翠は放り出された。
 なぜか自ら脱がなければ脱げないつば広のとんがり帽子の下から背中まで伸びた栗色の髪が後ろに伸びる。
 マナに乗り風を受ける。高度200メートル。眼下はくらい夜の海。夜の空は月光と星明かりが味方になってくれている。
 同高度前方1`先には我国内工作員の手引で結界を突破した華国一個分隊が待っているにも関わらず、翠は弾む笑顔で翔んだ。

78 :創る名無しに見る名無し:2014/05/15(木) 00:04:32.84 ID:I7CKaJs+.net
 洋煌は両手で握ったFSの引鉄を3度引いた。サプレッサーで軽減されているとはいえ、火精が弾ける音は少し甲高く響く。
 5メートル先のデスクの陰で上半身を見せていたK2小銃を構えた男が頭から向こう側に倒れこむ。
「お見事。これで終わりだね」
 洋煌の左手10時方向のドア陰から同じFSを握った陸奥が現れ小さく言った。声はヘッドギアから風精が伝える。
「ありがとうございます、陸奥さん。来てくれなかったら死んでたところでした」
 洋煌は言った。K2でたれて床で死んでいる相棒の愛乃に駆け寄ってしゃがみ込み、血精のアンプルを白い喉に打ち込む。
 程なく銀弾が傷口から転がり出た。風精が弾から抜け出てマナに還ってゆく。
「愛乃ちゃんも毎度むちゃをするなあ……」
 陸奥が痛そうに愛乃を見下ろしながら言った。
「愛乃、家族を亡くしてますからね」
 洋煌も愛乃の歪んだ死顔を見つめて言った。愛乃を見ながら、どこかその向こうを視ていた。
 陸奥は洋煌を見やった。「君もな」その言葉を呑み込んだ。
「これでもう結界の穴は閉じたはずですね」洋煌が陸奥に向いて言った。
「ぴー様も鴉さんなら結界を押し出してるんじゃないかなあ。あとは翠ちゃん次第だね」
「勝った」
 洋煌は笑って言って拳を挙げた。陸奥が合わせる。

79 :創る名無しに見る名無し:2014/05/15(木) 00:05:47.60 ID:I7CKaJs+.net
K2でたれてて。撃たれて ですなあ。

80 :創る名無しに見る名無し:2014/05/15(木) 00:08:12.64 ID:I7CKaJs+.net
しかも ぴー様も鴉さんなら ときた。ぴー様と鴉さんなら ですなあ。
なんだこりゃ。

81 :創る名無しに見る名無し:2014/05/15(木) 01:13:00.48 ID:I7CKaJs+.net
「みるきぃゴーガン!」
 登録済み圧縮呪文が翠の体内から雷精と風精を左拳に集めた。大気中のマナから同二精が翠の左手から伸びる弓を形作る。
 残る敵は二人。手強い。箒要らずの身一つで翔んでいる。左上方と右死角後方。魔箒から翔び身をひねる。頭が重力に引かれる。天地逆転。
 一瞬ブラックアウト。死角後方の鉾持ちの敵は 視えて いる。そちらへ左腕を伸ばし右肘を引き絞る。
「しゅーっ!」
 握った右手を引き放つ。後方敵を左拳弓から風雷の線が射抜く。爆炎。
 上方の矛槍持ち敵が錐揉み降下で一気に詰める。
「さっさー!」ブルームを呼ぶ「みるきぃブレイカー!」右腕甲に風雷精の円盾が生成される。盾上部から腕に沿った刃が伸びる。
 接敵寸前魔箒到着。翠の、白と薄緑のフレアスカートから伸びた脚を絡めて姿勢を反転させる。頭を上に接敵。
 視えぬほど近く敵矛槍。ブレイカーを振るう。敵得物の螻蛄首を斬り飛ばす。
 瞬間の交差と離脱。再び魔箒から翔び身をひねる。
 直前翠の身体が占めていた空間を、敵風精の短剣が貫く。敵の殺意に向け風雷の弓矢。
「ゴーガン!しゅーっ!」
 命中、爆炎。身をもうひとひねりした翠は、迎えに来た魔箒の上に直立で着箒。
 大きく息を吐く。左手弓と右腕盾剣が翠のマナに戻ってゆく。へなへなと箒の上に座り込む。頭上には下弦の月。
「ジャッくーん、疲れちゃったー。迎えにきてー」
 言って箒の上に仰向けになる。地上から、街から離れた海の上では。星もまだ明るく見えていた。

82 :創る名無しに見る名無し:2015/01/21(水) 19:00:57.40 ID:POSdO3zi.net
イスラム国vs忍者部隊月光

83 :創る名無しに見る名無し:2016/04/09(土) 15:45:07.56 ID:QRBinW2R.net
ロシアのオウムがイスラム国とツルんでる件

84 :創る名無しに見る名無し:2016/05/14(土) 14:24:26.39 ID:oHKkThmG.net
世界唯一の真爆弾被爆国の被爆地に、
旧世紀の世界戦争時の真爆弾投下国現選王が訪れることとなった。
被爆国内外で、投下国選王訪問に対する心の有り様が問われた。
過去を知らず歓迎するもの、過去を赦さぬもの、過去を踏まえ、進まんとするもの。

そして、旧世紀戦争時の真爆弾などとはまったく関係なく、
投下国選王の被爆国訪問を“歓迎”するものたち。
なりふり構わず経済的支援を引き出さんとする、被爆国隣国の半公然の工作機関、
投下国と戦争中の国境無き信仰国軍と国際麻薬組織、
潰滅したかつての反被爆国テロリスト集団の生き残りとその後継者たち。

85 :創る名無しに見る名無し:2016/07/17(日) 01:58:12.52 ID:BiMs+bpW.net
「で?アザムさんはどちら?」
メルは酒場でのたくるごぎたない男たちに聞いた。
数人ののんだくれのよどんだ目が奥のテーブルを視る。
「どうも」
メルはにっこり笑ってテーブルに向かう。
テーブルの上では、三人の風体賤しからぬ男たちと料理人に囲まれ
砂漠大アオガエルの500グラムほどのステーキが黒い鉄皿の中で香華であろう湯気をあげていた。
メルは二歩歩いたところで身体を翻した。纏った体温調節機能つきポンチョが派手にひらめく。
カウンターの端とその向かいの壁に寄りかかっていたガンマンの利き手の甲から掌を
メルのベルト脇から飛び出したナノワイヤーを曳くちいさなちいさなクナイが貫いていた。
メルはもう一度身体を翻す。ワイヤーがクナイを腰に引き戻し、二人のガンマンが苦痛の声をあげた。

86 :創る名無しに見る名無し:2016/07/17(日) 02:31:52.00 ID:BiMs+bpW.net
体勢を戻したメルは両腕を下から振り上げ、
テーブル席へ上がる階段脇に立った二人のガンマンを指差した。
汚れた白いシャツの袖の中から飛んだナノワイヤー曳きクナイが
ガンマンたちの喉を貫き瞬時に袖口に戻る。
階段脇のガンマン二人は抜いたレイガンを手にしたままその場にくずおれた。
静寂。
から、テーブルについていた三人のうち二人が猛然と立ち上がる。
メルの両腕が再びしなった。立ち上がった一人の男の
高価なのであろう、輝くような白い上着の左胸に生まれた赤い点が拡がる。
ガンマン風のもう一人は迷うことなく窓から飛び出した。
メルのクナイは彼の左足ふくらはぎを貫き戻っていた。

87 :創る名無しに見る名無し:2016/07/17(日) 03:07:06.09 ID:BiMs+bpW.net
窓から飛び出したネロは両掌と右肩から硬い砂と岩でできた地面に着地し一回転した。
起き上がり走り出そうとして、左膝ががくりとおれる。痛い。あの娘っ子め。やってくれやがった。
身を起こし尻を地につける。この辺りは陽がきつい。
「兄貴じゃねえか。なにやってんだ」
左手から声がした。座ったまま振り向く。相変わらずこ汚い格好のクソ弟が黒いフライパンと木のスプーンを持って立ち、笑いかけていた。
「ヒルか。まだ豆とほうれん草の炒め物か」
ネロは言った。不思議と顔は笑っていた。
「当たり。まだもうろくしちゃいなさそうだな。メルにやられたのかい」
「メル?」ヒルに応える「へんてこくのいちの娘っ子か?」
「いい娘だろ?今のご時世、せいぎのみかた になりたがるような女の子もなかなかいない」
言ってヒルはがしょがしょと豆とほうれん草の蛙油炒めをかきこんだ。
「飯を食い損ねた。ステーキだ」
ネロはうらめしそうに言った。
「いっしょに食おうぜ。ごめんなさいって言えりゃあわかってくれない娘じゃあないんだ」
「そうするか。みんなにもちゃんと話さなきゃな」
「兄貴の惜しいとこだ。わかってくれるやつだけが善人てわけでもないんだ」
「お前の惜しいとこは、善人ならだいたいわかってくれるってことを信じないとこだ」
数年ぶりに面をあわせ、案の定二人はダメなすれ違い方をした。

88 :創る名無しに見る名無し:2016/07/17(日) 14:46:19.12 ID:BiMs+bpW.net
「ごめんなさい。痛いですよね」
メルは消毒し止血再生パッチを貼ったネロの左ふくらはぎに包帯を貼り巻きながら謝った。
「大したことじゃない」
ネロは応えた。メルの表情に見とれていた。いっしょけんめい だった。
「そ、そうですよね!」メルが顔を上げた。ちいさく整ったタマゴ型の頭顔に瞳と口が全体との比較においておおきく見えた。いい笑顔。
「いいもんだろ兄貴。おれもときどきケツを射してもらって治してもらってる」
二人に背を向けテーブルについたヒルがちゃちゃを入れ、
カエルのステーキの切り端を口に放り込む。
「してないでしょう!いいんですかしても」とメル。
「すまない。うそをついた」ヒルは振り返りステーキをもぐもぐ咀嚼する口をフォークを持った左手で隠して言った「うまい。これはほんと」料理人にウインクする。
「ずっとこんな感じなんですけど」微笑み返す料理人とヒルを見てメル「子供のころからこうだったんですか?」
「お互いちびっこのころはましだった」ネロは笑った「お互いガキになっておかしくなって、よくぶつかった」
「そのうち」とネロ「すぐに」とヒル「馴れる」と兄弟。
「もう馴れたかも」よろけつつ立ち上がるネロに手を貸そうか小さくじたばたしつつメル。
「終わったらテーブルにつけ。メシを食おう。うまいぞ」
もぐもぐしながらヒルが言った。しあわせそうな笑顔だった。

89 :創る名無しに見る名無し:2016/07/23(土) 02:14:53.44 ID:fGMNOyCi.net
「そんで?ムンマ教原理主義者どもからどんだけ巻き上げたんだい?」
ヒルは言った。ネロと並んで店先ポーチの陽陰で木製安楽椅子に身を沈め、
二人で葉巻を喫っていた。まだ陽射しは黄色い岩の大地を灼いている。
保安官がメルが捕まえたり倒したり殺したりした賞金首たちの代金を
メルのカードに振り込んでいた。メルはにこにこと保安官に語りかけている。

「これからだったんだよ。アザムとかって野郎はただの中継ぎだった。でかい話があったらしい」
ネロは陽のまぶしい荒野に目を細めながら言った。大きく紫煙を吐き出す。
「マーシャルネットワークの先走りか?」
「焦りがあるのかもしれん。テラでなんやらきな臭い動きがあるってニュースもあるだろう」
「いやーね。宇宙人に言ってほしいもんだよ」

「人のつまらんメンタリティってな外宇宙人も変わらんのかもしれん。
外宇宙船連絡船ジャック事件は地球人の封じ込めに一役買うだろうしな」
「外に出したくないやつらがいるのか。地球人買いかぶられてんじゃないの?」
「成長しすぎた外宇宙人は丸くなって、やたらとがっつく地球人がこわいのかもしれんな」
「ちびっこ長じガキとなり、ガキ長じてちびっことなり、長じたちびっこは自ら知るガキの悪意に怯える、か」

90 :創る名無しに見る名無し:2016/07/23(土) 12:23:45.55 ID:TI4feIMF.net
「アザムと接触先が当局と地獄に墜ちました。よろしかったのですか?」
アイリが言った。当人に言わせると地味らしいの碧のスーツと
白ブラウス胸元のフラワータイ、スカートから伸びる黒ガーター膝から下とピンヒールは充分にチャニの劣情を煽っていた。
「次の動きを待とう。諦めてくれればそれに越したことはないし」
チャニは言った。アイリの唇が気になっていた。他にもいろいろ。

アイリはくすりと笑った「もうひとつ。アビゲイルとテディを無事に確保したとのことです」
真顔に戻り続ける「二人によると、シャトルのガードにシュンクレスバタリオンが就いていたとのことです」
「どんどん面倒くさくなっていくな」チャニは苦笑した「あとの傭兵二人は?」
「因果率兵器でロストしたそうです。アビゲイルとテディはフォボスに滞在中」
「いいね。テディには、お嬢さんは無事外へ出たと伝えてくれ。次も力を借りたいとも」

91 :創る名無しに見る名無し:2016/08/10(水) 02:00:52.27 ID:i15+fLXm.net
「ヒルさん!」スイングドアを弾き飛ばしメルが飛び出してきた
「ああ。バーベキューを焦がしたわけでもなさそうだ」ポーチの端に立ったヒルは言った
黄色い岩の丘の向こうで、薄い青空に黒煙が小さく上がっている
「クラントン牧場だな。何があった」ヒルと並んだネロが呟く
「あいつらは一家揃ってクソ悪党どもだが、そうそう焼き討ちを喰らうようなやつらじゃないはずだ」ネロは言って短くなった葉巻の煙を喫い、吐き出す

「ムンマ教徒どもかな。おれらがアザムを捕まえた逆恨みで」黒煙を見上げたままヒルは言った。ちびた葉巻をくわえ、喫う
「?どうして?捕まえたのはわたしたちなのに」メルはヒルを見上げて言った
「そういうやつらだ。この件はクラントンどもがムンマのやつらに持ちかけた。ムンマどもは慎重だった。だから、アザムだって先乗りだったんだ」ネロがメルを向いて言う
「で、てめえら嵌めやがったなと。こっちとことをかまえる気はまだないと。仲間の生き死にと並んでメンツが大事ってなあ、こわいねえ」煙を吐き出しつつヒル

92 :創る名無しに見る名無し:2016/08/10(水) 02:23:14.93 ID:i15+fLXm.net
「どうなってる?銃ならあるぞ?」店からへろへろ出てきた三人の呑んだくれの一人が言った
「しまっておけ。ムンマのやつらなら手向かいしない相手は殺さん」ネロが振り向いて言った。灰色に近い空色の眼が笑っていた
「アザムを返してやる準備もしといた方がいいかもなあ」ヒルがポーチの天井に右の眉を上げて言った「ブキャナンのじいさまは聞かんだろうが」
「ブキャナン保安官は頑固だがバカてはなく男だ。わかってくれる。だれか伝えれくれ」とネロ
「そしてムンマのやつらもまたしかり。さて、おれらはどうする」ヒルは言った。青い眼が笑っていた

93 :創る名無しに見る名無し:2016/08/31(水) 01:33:22.51 ID:Bnpk6Lum.net
「どういうんだい?」
ヒルは四つ脚のジープ、通称四つ脚ジョングの運転台から聞いた。
「わからんな。妙ちきりんな坊主どもが穴掘ってクラントンどもの遺体を放り込んでる。なんなんだ」
助手席に立ち上がったネロが眼鏡の光学ズーム機能を戻しながら応える。
「行きましょう?」後部シートに立ち脚体上部横渡の外フレームに手を置いたメル「きっといやなことにはならないはず」

94 :創る名無しに見る名無し:2016/12/06(火) 20:16:04.09 ID:rGWzwIzq.net
あげ

95 :創る名無しに見る名無し:2016/12/06(火) 23:36:40.47 ID:ZlRZIYcs.net
あげ

96 :創る名無しに見る名無し:2016/12/06(火) 23:39:20.50 ID:ZlRZIYcs.net
あげ

97 :創る名無しに見る名無し:2016/12/08(木) 11:22:57.44 ID:4pBcmUEh.net
あげ

98 :創る名無しに見る名無し:2016/12/10(土) 08:49:20.40 ID:CBJRYEDT.net
あげ

99 :創る名無しに見る名無し:2016/12/11(日) 09:15:05.95 ID:k7AJpDAG.net
あげ

100 :創る名無しに見る名無し:2016/12/20(火) 05:07:05.25 ID:P7iEsk/l.net
クラントン牧場はきれいなものだった
兵舎 と呼ばれる、牧童という名のごろつきどもの棲家だった大きな建物だけが黒煙を上げて燃えていた
黒煙は風に吹かれ、同じくらい大きな母屋の上をどこかへ流れていた
「わざわざ人が木材と変わらん樹脂を創り出したのはこころおきなく燃やすためだ、っつったのは誰だったかな」
ジョングの運転台でぼんやり煙を見上げてヒルはつぶやいた
「……ネロさん、大丈夫ですか?いやなことにならないといいけど……」
「平気さ。平気じゃなくても、好きにさせないと兄貴は無駄に荒れる」
ヒルはあきらめたように笑ってメルを見上げた
メルは荷台に立ち、母屋に徒歩で向かう、50メートル先のネロのうしろすがたを見つめていた
「……そうなんですか……」
「そうなんだ。めんどくさいのさ」
「……そうですね……」
メルは母屋を見ていた。ヒルは顔だけで笑って葉巻を取り出した

101 :創る名無しに見る名無し:2016/12/21(水) 07:22:52.85 ID:St7Hej6q.net
あげ

102 :創る名無しに見る名無し:2016/12/23(金) 07:03:50.27 ID:qazbsveo.net
ネロは母屋の階段手前2メートルの砂岩の地面に立っていた。右からの風が黒いコートを微かに揺らし、兵舎 の、木の燃える臭いを運んできていた。
正面のポーチに、トォニが立っていた。目に後悔は無かったが、かなしげだった。どこか頼りなげに、それでも一人で力強く立っていようとしていた。
トォニの傍らにマリアが寄り添っていた。マリアはネロを気遣わしげに見ていたが、トォニを向いたとき、母の目になっていた。
ネロは、トォニの線の細い立ち姿を見て、共に親の仇を討って初めて悪党どもを殺したころのヒルを思い出した。
ネロは帽子を取って目礼し、燃える 兵舎 をちらりと見てから、もう一度二人に目礼した。
トォニの目が 兵舎 へ行き、ネロに戻った。マリアはちいさくゆっくりと、まばたきと共にうなずいた。

103 :創る名無しに見る名無し:2016/12/23(金) 07:21:59.47 ID:qazbsveo.net
「僕は親父とあいつらが嫌いだった」トォニが言ってちらりと 兵舎 と黒煙を見た。どこか振り絞るような声だった「後金を払うよ、ネロ」
「トォニ」ネロはかぶりを振った「親父さんは「ぎゃふん」と言ったか?」
トォニの目が一瞬丸くなり、その後やわらかく笑った「言わなかった」
ネロはトォニに笑顔を返した「じゃあ契約不履行だ。後金は貰えないな。残念だよ、お若いミスタースポンサー」肩をすくめてみせた。
トォニは声を出して笑い、その場にへたりこんだ。ポーチの床に座り、階段の1段目に足を降ろす。
マリアがしゃがんでトォニの肩にやさしく手をおいた。トォニの頭を抱きしめそうな勢いの笑顔だった。

104 :創る名無しに見る名無し:2016/12/23(金) 08:09:34.04 ID:qazbsveo.net
「親父さんに雇われて用心棒をやり、トォニに雇われて親父さんをぎゃふんと言わせようとし、親父さんの呼んだアザムをとっ捕まえて賞金をちょうだいする。3重契約とかになるのかい?兄貴の倫理観を疑うね」
ヒルはクラントン家の食堂なの壁にかかけられた風景画の前に立ち、絵をながめながらにやにや笑って言った。
「三つめは二つめに含まれてる。文句があるならトォニに返せ」
テーブルの端からネロが返す。ネロの隣でトォニが苦笑する。
「僕に自由にできる金なんてそうなかったからね。賞金は足しにしてよ。それに、三人の助言が無かったら、みんな銃を持ってあいつらにやられていた。せめてものお礼さ」
トォニが言った。ヒルは床に目を落として、誰にともなくちいさくうなずいた。
「お茶が入りますよー」
言いながらメルが厨房から入ってきた。左手にクッキーを満載した皿を持ち、右手で口元を隠していた。明らかになにかが口中に入っていて咀嚼中だった。
メルの後からお茶セットを載せた大きな盆を持ったメイドとマリアが続く。

105 :創る名無しに見る名無し:2016/12/28(水) 09:05:15.03 ID:9qo09pJE.net
あげ

106 :創る名無しに見る名無し:2016/12/29(木) 01:39:53.61 ID:V/TkYuh0.net
j

107 :創る名無しに見る名無し:2016/12/31(土) 08:01:41.74 ID:vZBfZseb.net
「増援を出すことを覚えたのか。賢いのか狡いのか、俺もヤキがまわったか」
チャニはアサルトレイライフルの残エネルギーをちらりと確認しつつ呟いた。残量は戦闘ゴーグル表示量と同じだった。
左持ちにしたライフルの銃口と左半身を建物の角から陽光明るい大通りに晒した。
火星の地方都市の黄色い光の中、路上で炎上している一般車両。三つ。右端に違和感。動き。ヘルメット?銃口!反射的に連射。
レーザーは車両を貫通、手応え。左肩に瞬間の灼熱。撃たれた!

108 :創る名無しに見る名無し:2016/12/31(土) 08:35:14.20 ID:vZBfZseb.net
瞬間、保持力の抜けた腕の持つアサルトライフルが上に持ち上げられる。建物蔭、ゼロ距離にもう一人!7人分隊?!身を左に捻って黄色い砂岩の路上に転がる。
左肩を支点、回転、膝を着く。いたい!砂漠迷彩の膝と戦闘ブーツ!右手でライフルを引き防御。膝のバネで後ろへ跳ぶ。
敵の追撃。右手のナイフ。ライフルを捨てつつ右に大きく踏み込む。鈍い左腕を相手のナイフを持った右腕に軽く当てつつ、左膝を腹に叩き込む。チャニを上にして二人路上に重なり倒れた。
「うん、いい匂いだ。アイリ。戦闘服も似合うよ」
「ありがとうございます。香水を消そうか迷ったのですが」ホログラム戦闘シミュレーターに潜入してきたアイリは、それでも扇情的にチャニに微笑んだ。

109 :創る名無しに見る名無し:2016/12/31(土) 08:48:21.67 ID:vZBfZseb.net
「実戦でかっちりした人数で敵が来るわけがないんだ。シミュレーターに慣れすぎたよ」
チャニは執務室のデスクで改めて反省した。視界のアイリのスーツ姿とシャワールームでの裸体がダブって見えていた。
「デスクと戦闘指令室に慣れてください、ということでしょう」
アイリはなだめるように言って、続けた。
「火星で動きがありました」

110 :創る名無しに見る名無し:2016/12/31(土) 10:34:05.08 ID:vZBfZseb.net
「しっかし、そんなドンパチの支度してても、わからんもんなんですね」
モブエーは お出かけ服 でめかしこんだ お出かけグループ を満載した武装降下用舟艇、通称ヒギンズの服操縦席で発進スタンバイの再確認後、呟いた。
「元から、みのなんちゃかテリトリーだなんだってとこに宇宙人の謎技術で、見えるもんも見えなくなってるってのは、平和なんだか便利なんだか、だな」
モビーブは主操縦席で言って正面モニター一杯の、今では全域の4割が海で覆われた火星を2秒見やった。
「行くか」モビーブは言った。モブエーのうなずきを見て音声通話をオンにする「管制、後部。アルファワンスタンバイ」
『アルファワン、どうぞ。ご武運を』
『後部よし。安全運転で』
管制の少し緊張した萌え声と、後部 お出かけグループ 指揮官の艶やかな声が応えた。

武装降下用舟艇ヒギンズは、吊り下げられていた、国際(今では星間とも)相互安全支援防衛隊火星衛星軌道ステーションのドッキングピアから解き放たれた。イオンエンジンを点火しなだらかに着空、滑空する。

「しかし、オリハルコン提供のあのパワードアーマー、あれ、いいんですかね?どう見てもいきなりケンカ売ってるじゃないてすか」
「ああいうケンカの買い方をするやつららしいぞ。と、もう外は熱そうだな。下もか。ホッキョクグマじゃなきゃいいが」

111 :創る名無しに見る名無し:2017/01/09(月) 18:17:03.91 ID:dogtFn6F.net
あげ

112 :創る名無しに見る名無し:2017/02/01(水) 17:23:49.72 ID:OifM3duX.net
〉〉32
トカレフとかいつの時代の話だよ
警察白書見ればわかるけど、押収されている拳銃の製造国で多いのはアメリカ

今の時代でわざわざ拳銃持ちたがる連中(ヤクザやガンマニア)だからブランドにも拘りがある

あとトカレフはオリジナルの旧ソ製も安全装置はないし、生産性を上げるためにあえて安全装置を排除しているのがトカレフの特徴の一つ

逆にノリンコ(中国製)のトカレフは輸出モデルには安全装置がある

トカレフの9ミリモデルを撃ったことあるけど、特に良いとも悪いとも感じなかった

シンプルなまさに「撃つためだけ」の銃といった感じ

113 :創る名無しに見る名無し:2017/03/11(土) 10:56:34.01 ID:c5j5RCYR.net
「ひこうきを使えばいいのに。連邦保安官さんたちはおかねもちなんですよね」
メルは言って、火星みどり豆の雑炊を、木みたいな樹脂でつくったお椀から木みたいな樹脂でつくったスプーンで口に運んだ
荒野。岩山の中腹。今日もまた晴れ
「せかいかんがめんどくさいんだ」
ヒルは身も蓋もなく応えた。同じく豆雑炊を咀嚼する「うまい」
「お塩とかその他もろもろいろいろ倍にしました」
メルはうれしそうに目を輝かせた
「そっちもそうなのか?」
ネロが言った。メルの持った木みたいな樹脂の椀に目をやる
「増量前です」
にこにことメル。掬って口に入れ、咀嚼し、にっこり笑う
「おれも次からはそっちにしてくれ」
ネロは言って笑顔を返し、雑炊をたいらげた

114 :創る名無しに見る名無し:2017/03/11(土) 11:44:37.21 ID:c5j5RCYR.net
「いつもありがとうございます」
メルは岩山の植物繁茂地湧き水で食器を洗いながら、岩の上にちょこんと鎮座していた、成人男児のげんこつくらいの大きさの火星(大きくない)アオガエルに小さくあたまを下げた
カエルはうなずく代わりに(メル見るところの)のどを一度大きく(カエルは(比較的)小さい)脹らませた
「メル!アザムさんのトーマルカーゴ隊が動いた。おれらも行くぞ!」
ヒルの嬉々とした声が聴こえ、メルは驚いたように目を丸くしてカエルに顔を向けた
カエルは、げこ、と鳴いた。行ってこい。またな。メルにはそう聴こえた

115 :創る名無しに見る名無し:2017/04/26(水) 00:59:08.02 ID:OSnlbYdq.net
夜中の桟橋。四人目の見張りをサプレッサー装備のP90でずたぼろにした粉砕ゆりは、マガジン交換をしつつ目的のヨットに三歩で走り寄った。
キックブーツの反発力を利用し跳ぶ。舷側手すりを左手で掴み、勢いで身体をデッキに放り込む。
転がり、逆舷側へ。船室口辺りからサプレッサーで圧し潰された銃撃音の圧し出す小銃弾がゆりの動きを追う。
弾丸に追われながら、ゆりは銃把を握った右手でP90サプレッサーの銃口を船室口へ向けつつ、左足脛膝腰で踏ん張り重心移動、させながらのフルオートでの連続点射。
二射目から左手をP90マガジン上部に添える。右腿に打撃!コートとパンツの防弾層は耐えてくれた?右脚に力は入る。三射目。敵が怯む。弾腿にめり込んでたらやだなあ。四射目。敵沈黙。

116 :創る名無しに見る名無し:2017/04/26(水) 00:59:34.32 ID:OSnlbYdq.net
半秒状況確認。一番明るいのはハーバーの明かり。船室へのドアは開いている。迷わずフラッシュグレネード。点火し放り込む。
破裂音、閃光!点火時点でゴーグルが察してゆりの眼を護っている。食い気味に、転がった小銃敵の頭にP90点射し球形のレンコンにしつつ船室に跳び込む。着地。右腿に鈍痛。つぐろぢんで済んだ?
船室。くらい。半円のソファに投げ出されたように人影。女一、男一、男の陰に抱かれてちびっこ一。迷わず女をソファごと蜂の巣にする。他には?奥からは?なし。
「おまっとさんでしたー」ゆりは男に言った。
「夜中の太陽などあってはならんものだ」入り口に背を向け、ちびっこを守っていた男、松風が身を起こし、眩しそうに目を開けて言った。
「あたしは夜中の太陽に含まれませんか?」
「月とか星とかはいいのさ。……たいようもほしか」

117 :創る名無しに見る名無し:2017/04/26(水) 01:21:48.97 ID:OSnlbYdq.net
桟橋を見下ろせる高台。路肩に停めたバン。東の水平線が白々としていた。
「奥さんは?」
「陸奥さんと錠さんとヒロたちが」
「みんなは?」
「誰も死んでない。死んではないです」
「なによりで」
「……これで、少しは報われましたよね」
「ぼくらは。殿下、向こうでも、あの笑顔でいてほしいなあ」
「そうですね。でも……」
「でも」
「これからも あいつら は、手を組んで 来るんでしょうか」
「今まで気づかなかったけど、ぼくらは彼らにとっての お互いの敵の敵、じゃなかったんじゃないかな」
「敵は大きくなった。あたしたちは、きっと、強くなった」
「そう信じよう。前の方は要らんとして」
「ひとまず、景気よく」
ゆりは指を鳴らし、ハーバーを指差した。
戦場となったヨットが爆発炎上した。

118 :創る名無しに見る名無し:2017/04/26(水) 01:24:51.65 ID:OSnlbYdq.net
いきなり字のいりくりがorz
他にもいっぱいあんだろうなあ

119 :創る名無しに見る名無し:2017/05/05(金) 20:20:41.47 ID:/vgiN97y.net
「ジュニアを還してもらうぞ」
扉脇の壁に寄りかかった錠が言った。シリコンを抜いた頬はやはり痛々しかった
「ジュニア?」クソの一人が言った。ヒロの顔を倍の大きさにしてくれたクソだった
「あいつさ。なんっつたかな、ショーン・コネリーが親父で、ハリソン・フォードの当たり役の……」
「インディアナ・ジョーンズ」クソが言った
「そうそう」右口角を上げて錠はサプレッサーつきの1911A1から.45ACPをクソのみぞおちにぶち込んだ「日本人はインディアナなんて呼ばねえんだよ」
続き扉の陰から音もなく現れた陸奥のMP7が二人のクソを薙ぎ倒す
ボス格のクソが陸奥に目をやった瞬間、錠の1911が二発の.45を最後のクソの胸に叩き込んだ
「ヒロ!」「無事か?!」深雪とキョウの声
「奥さんは奥で無事だ。おれは無事じゃない」
ヒロはなんとか言って、胸の穴が立てる空気の出入りする音を聴きながら気を失った

120 :創る名無しに見る名無し:2017/05/05(金) 20:33:18.42 ID:afrGkWFI.net
>>119
言うだけ言って
の方がよかった

121 :創る名無しに見る名無し:2017/05/05(金) 20:53:53.95 ID:afrGkWFI.net
>>119
あー
最後のクソは額かどてっばらに喰らわしとかないと
なんがなんかわからんなるなあ

122 :創る名無しに見る名無し:2017/05/05(金) 20:56:43.75 ID:afrGkWFI.net
校正は実にたいせつだ

123 :創る名無しに見る名無し:2017/07/04(火) 06:06:37.35 ID:qkekd9Lc.net
「降下予定空域まで120秒!」
武装降下用舟艇、通称ヒギンズの副操縦席でモブエーが言った。窓の外は火星の蒼天が拡がっていた
「聴いたなお嬢さん。うちのガキどもをよろしく頼むぞ」 主操縦席のモビーブは続けて言った
「こちらこそ。みなの力を借りるわ」飛び入り降下部隊長、コード"ゲイル"の艶やかな声が返ってきた
――星間相互安全支援機構特務機関と民間の せいぎのみかた オリハルコンが組んだ、外宇宙人と地球および太陽系星系連合の思惑の交じった火星の田舎の小競り合いって……?
「"蓋"を開けるぞ!跳ぶときあんたたちゃなんて言うんだ?ジェロニモ!?」
モビーブはめんどくささを振り切るように声を上げた
「多分あなたの奥さんがオルガスムす時の声」ゲイルが言った
「是非聴きたいね。通信は絶やすな。うちの嫁ほど品のない声でないことを期待する」
「任されて」

124 :創る名無しに見る名無し:2017/07/04(火) 06:35:07.47 ID:qkekd9Lc.net
「今のは艇長の奥さんに礼を失しているんじゃないのか?」
アビゲイルのとなりの くまのみょん太くん仕様パワードアーマーからの接触通話で、自称オリハルコン特務曹長ソウミ・マガラのまだかわいらしい声が聞こえた
――ハイスクールにも行ってないかもしれない女児が人殺し?
アビゲイルは改めて思いつつ口を開いた
「わかってくれる、わかってほしい、って甘えがあればこそ言える暴言だってあるのよ」
アビゲイルは開きつつある降下口の火星の空と大地に目を向けたまま応えた。頭で考えてはいなかった

「……艇長……?」
「……いいイキっぷりだなあ……」

125 :創る名無しに見る名無し:2017/07/10(月) 01:29:59.74 ID:53/bAQDj.net
「お前らのガンはたまかずが多すぎだろう」
錠が弾倉に弾丸を詰め込みまくっているゆりと松風に言った
ゆりは5.7ミリ、松風は9ミリを満載した弾倉を、えっちらおっちらつくっていた
「ぼくらは数撃たにゃあたらんのです」
松風が当たり前のように応えた
「…‥お前ね、二人してシューティングレンジでリーサルウェポンごっことか言ってアンパンマンの顔描いて遊んでるやつらの言うこっちゃねえだろう」
「てへ」ゆりがペコちゃんウィンクを錠に返す
「てへてなあ」錠は紙箱からパラベラム弾をひとつ抜きあげ「仮にも他人様の命をちょうだいするんだぞ。クソどもだけたあいえ」
「……だからかもしれませんね」松風が動きを止めて言った「その場になると、こわいんですよ。多分」
松風の言葉に錠の、9ミリ弾丸を弄んでいた指と笑っていた表情が固まった
ゆりの眼が二人を見た
「あ。ここか。行けます?」
瞬間止まった空気を動かすためか、図ったようにドアを開けた陸奥が言った
「陸奥、お前もお前ね」錠が笑って言った
「なんです?」と陸奥
「ボーイズトークが盛り上がっちゃって」とゆり
「じゃました?」
「いや」松風は満車のマガジンをP230に叩き込んでスライドストッパーを解除し立ち上がった
230のセフティを入れると、腰裏のホルスターにぶち込んだ。脇の226と予備弾倉の重みはそっちのホルスターが分散させてくれていた「行こう」
「いいか?」錠がゆりに
「あぃ、さ!」ゆりもマガジンをウッズマンカスタムにぶち込んで、初弾を装填しつつセフティをかけながら、トリガーガードに指を挿すこともなくくるりと舞わし、右腰のホルスターに放り込んだ
陸奥は松風に向けて両眉を上げてみせた。松風は表情だけで笑ってみせた。松風、陸奥、ゆりが錠に習ったことのひとつだった
錠は大きく笑った。もちろん表情だけで

126 :創る名無しに見る名無し:2017/12/27(水) 12:29:52.18 ID:C1Z7QFDy.net
家で不労所得的に稼げる方法など
参考までに、
⇒ 『武藤のムロイエウレ』 というHPで見ることができるらしいです。

グーグル検索⇒『武藤のムロイエウレ』"

8Y6JE34O59

127 :創る名無しに見る名無し:2018/05/21(月) 06:57:42.36 ID:tRZnwP6O.net
知り合いから教えてもらったパソコン一台でお金持ちになれるやり方
参考までに書いておきます
グーグルで検索するといいかも『ネットで稼ぐ方法 モニアレフヌノ』

Y91KR

128 :創る名無しに見る名無し:2018/07/03(火) 20:55:56.17 ID:f1dClnnX.net
ATP

129 :創る名無しに見る名無し:2018/10/08(月) 16:51:20.20 ID:02TOyHzx.net
『もめてるみたいですよ?わざわざ連邦保安官さんたちが来てくれてるのに?』
晴天の上空に引いたニンジャカイトのメルからの声が、耳かけ型双方向レシーバーから聞こえる
走行中の四つ脚ジョングの運転席で、ヒルが汚れた元は白かったハットのつば越しに、助手席に立ち上がって前方を睨んだネロをちらりと見上げた
「よろしくなさそうだな」ネロはつぶやいた
「想定どおりに」ヒルは前を向いて言った。たのしそうに笑っていた
『 ややこしいこと になったら、まずはわたしが飛び込んで行ってひっ掻き回す、ですね?』
メルの落ち着き倒した声に、ネロはちらりとヒルを見やった
「いぐざくとりー。無茶も無理もなし、やるのはわるものだけ、の範囲で」ヒルは笑顔で返した
『御意。おまかせあれ』明るいメルの声
なんとはなし、ネロは眼だけで天を仰いだ。自分の黒いハットのつばが見えただけだった
「神の御息吹よ、ニンジャ娘をお守りを」ネロはつぶやいて、すこし微笑んだ

130 :創る名無しに見る名無し:2018/10/12(金) 23:31:16.88 ID:NyEm2Y5/.net
火星の青空の下。褐色の岩盤大地
大物テロリスト、アザムを収容したトーマルカーゴ隊の先頭で
チャンスはウォルターと並んでいた
二人とも二脚歩行馬機 レッグ に跨がっている

先方の連邦保安官らは5人。やはりレッグに乗っている
先方のレッグ鼻面、二連物理弾機関銃と
そのレーザーサイトも兼ねるレイライフルが、いやな威圧感を発していた
チャンスらの武装はまだカバーがかかっている
いつものお尋ね者引き渡し先、ギャレス連邦保安官でなく
他の面子も見知った顔がないのは大いに気に入らなかった

「 ギャラン はどうしたのかの?チャンス保安官?」
枯れ木のようなウォルター保安官補が常の、
しゃっくりのようなしゃべり方でチャンスに振った
「ああ、ギャラン な。風邪でもひいたかな?」 チャンスは振りを受ける

「お察しのとおり、ギャラン連邦保安官は少々調子を崩していてね。ジャクソン連邦保安官だ」
先方の中央の男が言った。陰険そうな目のあばたが目立つ男だった

131 :創る名無しに見る名無し:2018/10/12(金) 23:42:50.43 ID:NyEm2Y5/.net
他の面子も見知った顔がなく、かつ全員悪党づらなのが大いに気に入らなかった

の方がよかったw

132 :創る名無しに見る名無し:2018/10/17(水) 14:38:37.60 ID:ZU7x6aHX.net
中学生でもできるネットで稼げる情報とか
暇な人は見てみるといいかもしれません
いいことありますよーに『金持ちになる方法 羽山のサユレイザ』とはなんですかね

Q95

133 :創る名無しに見る名無し:2018/10/19(金) 21:16:37.59 ID:o8kIyr1S.net
「はじまった!パージします!」
ニンジャカイトで火星の青空で風に吹かれていたメルは、
前方2キロ200メートル下方にレーザーと銃火を認めて吠えた
両腕をほどよい大きさの胸の前に考査させ、腰を左にひねる
ニンジャカイトがばしゃりとまきつくようにメルを包み込み
ネロとヒルの四つ脚ジョングとつながっていたナノワイヤーを切り離す
「えい!」
メルは両腕両脚を大きくひろげた。カイトが展開し、風を受け、ぶわりと舞い上がる
頭を反らす。天地が逆転する。足の下に青空が回り込む
再び胸前で両腕を交差、今度は腰を右にひねり込む
頭部が重力に引かれる。顔を 地上へ上げ 目標の戦闘の始まったあたりへ向ける
「点火!」
音声入力。カイト背のロケットブースターが火を噴く。猛烈な加速。戦闘地域と地面が迫る

134 :創る名無しに見る名無し:2018/10/19(金) 21:36:59.99 ID:o8kIyr1S.net
ブースターは一秒後に停止
「展開!」
音声入力。ニンジャカイトが再び ひらく
メルの両腕両脚がカイトにひきちぎられそうな勢いでもっていかれる
地上30メートルからの急減速と再浮上。強烈なGが背の方向、大空へ
「拘束解除!」
音声入力。メルの全身をカイトの骨に拘束していたナノワイヤーの束が一気にほどける
「シュット展開!射出!」
音声入力。メルの背負ったナノカーボン製グライダー、シュットが展開、ロケットブースターが点火
メルはカイトから飛び出した。ブースターは瞬時に噴き止む
50メートル上昇、また頭部を作用点に縦旋回、戦場を目指す。風!

135 :創る名無しに見る名無し:2019/02/18(月) 19:41:11.24 ID:nqxbHNAz.net
ここまで読んできて「別班」が登場してない事にオドロキ。

136 :創る名無しに見る名無し:2019/07/13(土) 10:20:22.10 ID:Ft5XWh2a.net
どこまで読んだのか知らんが覚えておく
自衛隊系の機関だか組織だかなのだな

137 :創る名無しに見る名無し:2019/10/31(木) 06:07:23.56 ID:5unuSsRd.net
ネタメモ

今のかこく(漢字忘れた)と我国(漢字あってるか自信ない)の情勢

テロリストがやった犯罪
と見せかけてテロリストを弾劾 させる というムーヴ

あたりのゆりちゃんチームの日常

138 :創る名無しに見る名無し:2019/10/31(木) 06:13:50.19 ID:5unuSsRd.net
メモ追記
初期メモでは某国、本文初出では彼国となっている
我国彼国で妥当ではありそう

139 :創る名無しに見る名無し:2019/10/31(木) 06:15:12.13 ID:5unuSsRd.net
八年前かw

140 :創る名無しに見る名無し:2019/10/31(木) 06:22:18.42 ID:5unuSsRd.net
かせいすすめろや

141 :創る名無しに見る名無し:2021/04/06(火) 16:55:52.74 ID:/DDwDNsc.net
滑空するメルの下 、地上で戦う人々と銃火が視界 下 へ流れる
トーマルカーゴの位置を確認
「アザムのトーマルカーゴは後退!そっちから11時!」
言ってメルは上体を上げた。上昇し反転する
『承知した。帰ってこい』ネロの声
『いつもながらえらい』ヒルの声
「帰れれば!」
返し腹のライドピンを引き抜く
身体固定ハーネスが、あるものは外れあるものはメルの身体をシュットの上に引っぱり上げ
シュット上面に起き上がった簡易シートと背もたれにメルを放り込む
シュットアビスモードからスカイモード
メルは起こした上体に風を感じながらバイク型簡易ハンドルを両手で掴み左下へきった
浮遊感。シュットは右翼を上にメルを乗せて上昇する

142 :創る名無しに見る名無し:2021/04/09(金) 11:25:08.64 ID:0pBAL8Gj.net
「ギャラン?ギャレス連邦保安官のこと?」
トーマルカーゴを挟んだ左から、ミッチと同じくレッグ機上のネーソンがささやいた
前方5メートルのチャンスとウォルターのレッグを向いている
「ウォルとチャンスの手だ。俺も昔引っかけられた。始まるぞ」
ミッチは小さく早口で応え、レッグ前面の縦2連物理弾機関砲のセフティを外す

──自称ジャクソン連邦保安官と他4名。全員レッグで殺る気まんまん
だんまりアザムと関係してたらしいクライトン一家は
アウターファッキンエイリアンテクノロジーを使うらしいクソどもに皆殺しにされた
ファッキン賞金稼ぎども、ろくでもねえもん持ち込みやがった

ミッチ保安官補は0.00002秒で これまでのあらすじ を復習した

143 :創る名無しに見る名無し:2021/04/09(金) 11:28:23.61 ID:0pBAL8Gj.net
クラントンな

144 :創る名無しに見る名無し:2021/04/19(月) 01:58:24.38 ID:kU961pCW.net
チャンス保安官の視界の隅でウォルター保安官補が自レッグの機関砲を起動した
チャンスはすかさず上背を屈める。風防の陰へ
ジョンソンら敵3機からの機関砲弾と照準を兼ねたレーザーがチャンスのレッグに叩きつけられる。銃撃音弾着音振動

145 :創る名無しに見る名無し:2021/04/19(月) 02:54:20.36 ID:kU961pCW.net
敵銃撃開始
ミッチ機体右前腕部30ミリ対装甲砲撃。轟音
敵レッグ1機 こちら へ跳躍
「やば」ネーソンは機体を後方へ跳躍させた。背中が引っ張られる感覚。栗色短か目の髪は地面に引かれる
ミッチの対装甲砲弾がチャンスの相手1機を弾き飛ばす
跳躍してきた敵レッグがネーソンのいた位置に着地
トーマルカーゴ左脇3メートルネーソン機正面前方10メートル
前部縦2連と左右前腕部ガトリングガン全開しつつネーソン着地、再跳躍。前へ!
ネーソンを踏み潰そうとしていた敵レッグも再び跳躍。前へ。迷った!?
ネーソンは空中で敵レッグに200発超の機関砲弾を叩き込む。弾着振動。敵軌道がよれる
スラスターブースト!わずかに上へ
狙いどおりにネーソンレッグの右足が敵レッグの鼻づらの機関砲砲身を引っ掛けた
ネーソン着地、縦揺れ。控えめな胸はそれほどでも
バックミラーを覗く。敵レッグは登場者を下に脚を上にひっくり返っていた

146 :創る名無しに見る名無し:2021/04/19(月) 03:51:20.84 ID:kU961pCW.net
チャンスの左前に居たジョンソンレッグが後方へ吹き飛んだ。ミッチの対装甲砲
銃撃着弾振動。後方でネーソンのバルカン騒音
一拍おいて残敵3機揃って後方へ跳躍
チャンスは機関砲を短く2連射。3機とも後方跳躍を続ける。200メートルは距離をおいて停止

横たわったジョンソンレッグは20メートルほど前
「どうする?チャンス」ウォルターが言った
「さてね……ネーソン無事か?!」とチャンス
「必殺バルカンファランクスと美脚シュートでやってやりましたよ!」ネーソンの明るい声
「おまえねえ……うお?」
言いかけたミッチの驚きに、チャンスは急ぎ装備した大気分析機のモニターに目をやった
エーテル値が急増していた

147 :創る名無しに見る名無し:2021/04/19(月) 04:27:45.58 ID:kU961pCW.net
「トーマルカーゴに集まれ!」
チャンスが言った直後、2機のひっくり返った敵レッグが黄色い爆光を上げた
ミッチネーソンカーゴ方向の爆光を見たチャンスの視界が白化する
「きゃ!」「うお!」ネーソンとミッチ
「誰かおるぞ!」ウォルターの声
ちかちかする目を戻す。横たわったジョンソンレッグはそのまま
一旦退いた3機のレッグはこちらへ跳躍して近づき始めていた
もう一度後方のカーゴ方向を向く
白く薄い人型のなにかが、ネーソンが蹴りとばしたレッグ方向からカーゴに近づいているように見えた
チャンスはトーマルカーゴのスペシウムシールドを起動して言った
「いい目だウォル。覗きの賜物だな」
「観察と言え」
ウォルターは言ってレッグをトーマルカーゴ方向へ跳躍させた

148 :創る名無しに見る名無し:2021/04/19(月) 06:46:27.03 ID:kU961pCW.net
張り込み
の方がよかった気がした

149 :創る名無しに見る名無し:2021/04/22(木) 00:59:09.33 ID:l+EkC01e.net
「ブラボーチームスタンバイ!ヴエラ、セーブポイント への戻しタイミングは任せる!」
シュンクレスバタリオン火星特務派遣隊打撃チームリーダーのエルンスト”ルスト”ロウ審問官は、パワードアーマー”法衣”の通電通エーテルを再再々確認しながら言った
「兄さんは本当に来ると思うの?賞金稼ぎたち」
ルストの隣で妹にして相棒のエスタが言った。視界内の他メンバーのものと大して変わらないのに、法衣の顔部が美しくみえた。しかしギロチンサークレットだのギロチンチョーカーだのという俗称はどうにかならんのか
「来るだろう」ルストは応えた「ああいう手合いは物語の中にしかいないと思っていたが」
「うれしそうに言うのよね」
エスタもまたうれしそうに言う。いい笑顔をしているのだろう
考えつつルストは、外洋客船向け連絡艇救出戦で出逢った、あたまのおかしいテディベアのパワードアーマーとブラスター使いの赤毛女闘士のことも思い出していた

150 :創る名無しに見る名無し:2021/04/23(金) 00:41:02.21 ID:8hPB/idE.net
トーマルカーゴから膨らむように青く球形にスペシウムシールドが発生し、
勢いよく突っ込んできた黄色いぼんやりした人型のなにかを弾き返した
青いスペシウムがめちめちと、黄色いぼんやりを喰い始め、はっきりしたカーキ色の軽パワードアーマーを露呈させる
「”ゆうれいアーマー”!」
ネーソンの声。視認、他3人!
機関砲の破裂するような銃撃音と共にウォルターのレッグが、ミッチとネーソンのレッグの前に飛び降りてきた
機関砲弾が黄色いぼんやり──エーテルシールドを剥がされかけてる奴の露呈部分をを蜂の巣にする
ミッチはまだ無事なゆうれいの内2人に、レッグ左前腕から電磁ネットを 発射 した
2人のゆうれいがネットを最低限の動きで避ける
「ほいきた」「充分!」
レッグ上からウォルターの二連ショットガンの同時二射とミッチのポンプアクションショットガンの二連射
スペシウムバックオー散弾が”ゆうれいシフィールド”を虫食いだらけにする
「しゃあきたあ!」
ウォルターの脇を横滑りに飛び出したネーソンの自称バルカンファランクスが、跳躍して逃げかけた2人のゆうれいアーマーの動きをトレース、ずたぼろにした

151 :創る名無しに見る名無し:2021/04/23(金) 01:52:13.67 ID:8hPB/idE.net
チャンスはジョンソンレッグの近くに実体化した2人の内1人に、左手の二連ショットガンからスペシウムスラッグ弾を2発ともぶちこんだ。もう1人は跳躍
「どうだ!」
敵跳躍頂点付近へレバーアクションライフルを二連射。ゆうれいアーマーは空中でスラスター噴射、一発掠り
カーゴ付近ウォルターミッチネーソンに突っ込む10時方向軌道に3発目!外れ!
ゆうれいは9時方向にフィールドを解除しつつ着地即再跳躍。更に左へ
「こっ!」
チャンスはサドル挟んだ腿と膝でレッグを方向転換、敵一旦着地点から飛んできたなにかを躱す。投擲武器の低い通用音
「ブーメランか?」
バックミラーと敵跳躍方向同時確認
「出戻りどもめ」
後退していた3機の敵レッグも迫っていた
ブーメランが素直に戻って行くゆうれいはまた跳ぶ気まんまん
出戻り組とゆうれいに対し、鼻ヅラ機関砲弾をばら撒きつつカーゴ側へ横歩き後退
カーゴ側の三人も立て直したもう一体のゆうれいと乱戦中。ネーソンのガトリングガンが騒がしい

152 :創る名無しに見る名無し:2021/05/12(水) 15:32:08.84 ID:mYa5Qpcr.net
ガトリングガンの震動と撃音が弾き出した30発ほどの7ミリ鉛弾頭は、空中の黄色い人型のもやをすり抜けた
「ゆうれいってずるいし都合よすぎんですよ!」
言ったネーソンの左側でミッチのポンプアクションショットガンが大きな音をたてるのと
ネーソンの両手親指人差し指がバルカンファランクスのトリガーを絞りながら
着地する黄色いもやに両の腕脇腰脚足でレッグの向きファランクスの向きを合わせるのと
ゆうれいアーマーの黄色いもやにいくつかの青い花が開くのと
青いスペシウム孔から7ミリ弾頭が黄もやの中に飛び込んで
カーキ色の軽アーマーに複数のコイン大の穴を穿つのがほぼ同時だった
「弾幕だ!カーゴを下げるぞ!」
大声を上げたチャンスのレッグは、残るゆうれいと、逃げ出したくせにのこのこ帰ってきた三機のレッグを牽制しつつ、こちらへ後ろ向きに後退していた
間を空けずミッチとウォルターのレッグが鼻ヅラ機関砲弾をばら撒きつつ飛び出す
ネーソンは残弾を確認しながら戦速前進
「後退に賛成」

153 :創る名無しに見る名無し:2021/05/24(月) 08:32:30.65 ID:Dkq0zjk9.net
>>125 4年弱前のおれへ
230は9_じゃないぽいぞ

154 :創る名無しに見る名無し:2021/05/29(土) 05:19:01.44 ID:5XUF80bl.net
岩山陰シュンクレスバタリオン攻撃楊陸艇通称”ハインド”の”控え室”
『ルスト、上空50000、降下6機。IMASCO重アーマー』
ヘルメット内のヴエラの声にエスタは兄ルストへ”顔”を向けた
「そっちが先か。猶予は……2分?ヴエラ、俺たちを転送しろ。カーラ、転送後ハインドはここを離脱、合流回収ポイントに向かってくれ。くまさんじゃなきゃいいが。かわいいのはやりづらい」
『ダー、ルスト。ゲストは?』”ハインド”主パイロットのカーラ
「お帰りいただく」ルストは向かいに控えた兄妹の従者の大男イァン(の軽アーマー”法衣”)にヘルメットの向きで控え室すみっこの、樹脂テープでまとめて縛り眠らせた、ギャレス連邦保安官含む3名のかたまりを指す
『ゲストはこちらでお送りします。ブラボー、転送カウント!10!』ヴエラ
「早いな」笑い声でルスト「ゲストには怪我も失礼もないように」イァンに やんなくていいよ と頷く「スタンバイ!」
「し!」エスタはグローブ両掌で自ヘルメットの頬をはたく。エーテル圧気合いビンタ。手を降ろし……
黄色い閃光

155 :創る名無しに見る名無し:2021/08/10(火) 08:44:06.00 ID:pWcstAuq.net
ミッチは自レッグの鼻づら機関砲をけちけち撃って、敵("出戻り"レッグ3、そいつらと合流したゆうれいアーマー1)を牽制しつつ
チャンス機左脇を超えて敵ラインに向かい合った
確認。右20メートルにウォルターレッグ、後方チャンスとその並びに至りこちらへ向かうネーソン
チャンスはこちらにケツを向け、アザム入りのトーマルカーゴにレッグのハナを向ける
「あいつら"出口"を開くぞ!」
ウォルターの警告と同時に、チャンス前方ネーソン後方、ネーソンが蹴り飛ばしたひっくり返った敵レッグが、再び黄色いエーテル爆光を膨らませた
前方"出戻り"組両脇にも同じく。各所2人ずつの"ゆうれいアーマー"がぼやりと出現
"エーテル缶"を放って"出口"を開いたのだろう"出戻り"レッグが左右1ずつ展開
先行隊残存ゆうれいアーマーがこちらに跳ぶ。ミッチとウォルターのラインを遥かに越える軌道
「ミッチ!ネット!」
ウォルターの声に身体と右手が動く。空中のゆうれいアーマーに電磁ネット発射。外れ!がそいつは見越したようなウォルターのネットに飛び込む。エーテルフィールドと電磁ネットが干渉し合う。落下
「カーゴを!」
ミッチが言うより早くウォルターは後方へ跳んでいた
が、到着したご新規さんゆうれい4人と出戻りレッグ3機も跳んでいる。無論目指すはトーマルカーゴ
──こいつぁ……
少々やな気分になった瞬間、後方から すごいスピードで飛んできた人型っぽいなにか が褐色の地面に影をおとした

156 :創る名無しに見る名無し:2021/08/20(金) 07:54:47.31 ID:jovjS9d+.net
メルは左旋回するグライダー”シュット”機上から戦闘区域を見下ろした
“ゆうれいアーマー”組は保安官組の前線を飛び越えトーマルカーゴへ迫っている
「ゆうれいアーマー!5?!戻ってられない!降ります!ブラスターを!」
メルは言ってシュットを右に安全規定を大きく超えて切り直した。天地が回転する
『承知、メル、無理はなしだ』
『兄貴、レンコンブラスター!』
後方地上を追って来ている“四脚ジョング”のネロとヒルの声を聴きつつメルは身体固定ハーネスを解除した
ひっくり返ったシュットからさかさまに大地へ頭が引かれる
「ィヤーッ!」
込められるだけの左脚力で逆さに地を向いたシュット底面を蹴る
地へ伸ばす右足裏が空中下方にいたゆうれいアーマーの一人の背中をロックオン
「流星キック!」
メルの右足にスペシウムの蒼い輝きが集まり、ゆうれいアーマーの黄色いエーテルフィールドを中和させながら背装甲をぶち抜き、そのまま地上に叩きつける
地表に溜まった砂埃が、爆発するように、必要以上に膨れ上がり舞い上がった
「影、推参!」
砂埃の中、メルは決然と宣言した

157 :創る名無しに見る名無し:2021/08/20(金) 07:55:56.99 ID:jovjS9d+.net
お頭……

(ー人ー)

158 :創る名無しに見る名無し:2021/08/20(金) 08:19:07.77 ID:jovjS9d+.net
「なんだ!?」ルストは気を取られた
『火星ニンジャ!?』エスタの声
『ひめさま!』イァン
ルストの視界端で地上からのスペシウム散弾がエスタの“法衣”に襲いかかる

「なんですかそれ!かっこいいつもりですか!まねしますよ!」
「ニンジャガールか!」
言うネーソンとミッチの脇でウォルターの、再装填した横2連ショットガンが、デカい音とともに2発分のダブルオーバックスペシウム散弾を一気に吹き出した

「なんとかなりそうだな。感謝するぞ、お嬢ちゃん。お礼は甘いものでいいんだよな」
チャンスはリモートで後退するトーマルカーゴにレッグを並走させながら呟いた
カーゴのスペシウムバリアの“でんち切れ”は気になっていた

159 :創る名無しに見る名無し:2021/08/20(金) 09:16:10.31 ID:jovjS9d+.net
「ィヤーッ!」
裂帛の気合と共に跳んだメルの左流星昇龍脚が、残るモブゆうれいアーマーを天高く舞わせ上げた
身をひねり、降下中を狙ったアダマンチウムの“ギロチンサークレット”を、同じくアダマンチウムの手甲で弾く
“輪っか”を翔ばしてきたゆうれいアーマーは、散弾を受けながら無事なやつ
「追い撃ちが遅れたんだ。ならまずは!」
視界の他ゆうれいアーマーは、後続レッグ2機と保安官組戦闘担当3人を挟み撃ちにしようとしてる一人、カーゴへ向かう一人
その間に跳んだゆうれいアーマーが視界いっぱいに
「ィヤーッ!」
両の手甲を交差させ、打ち下ろされた手持ちのサークレットを受ける
その打撃を流しながら着地、地面を転がり威力を殺す上を、弾いたサークレットが通り過ぎる
「すてきだよ?火星ニンジャガール?」
ゆうれいアーマーが飛んでいたサークレットを受け、両手サークレットで腰を落とした構えで、女の声で言った
ゆうれいの名の元となったエーテル透過フィールドは張っていない。がちんこをお求めでいらっしゃる?思いつつ勢いで身を起こす。同じく腰は落とし
「シュンクレスバタリオンうわさの魔女姫さん?」
「そうみたい。アナエスタ・ロウ。ともだちにはエスタ。あなたもそう呼んでね」
ゆうれいアーマーエスタに応える面頬の下の唇がほころび、鉢金からおりたバイザー奥の瞳がかがやくのを自分で感じながら
「天魔覆滅……わたしはメル。参りますわよ!姫様!」
メルは吠えて飛び出した
「よろしくてよ!」
メルのアダマンチウム脚絆の右廻し蹴りとエスタ左手のサークレットが激突し、ちょっとそれないわーレベルの派手な火花が炸裂した

160 :創る名無しに見る名無し:2021/08/20(金) 10:17:00.65 ID:jovjS9d+.net
左手サークレットで蹴りを受け、右手サークレットで腹を裂く
つもりがニンジャガールメルは身体を回して下がった
「このっ!」
流れの左後ろ回し蹴りで追い打つが、さらなる身体回しでかわされる
左右のサークレットを振り回すも手甲で流され一呼吸
「さすがみごとなものね。メル、その名、覚えました」
「忍(しのぶ)るに、その名はいずこ、草の陰」
「私は忘れません、メル。季語が要るのでしょうに!」
ハイクを垂れ流すメルに、フェイントの前蹴りからのサークレット連撃を軽々と受け流され、エスタは舌をまきながら愛をおぼえていた。すてきじゃない!
──人はわかりあえるのだから、瀕死からでも、はいはい、で甦ることもできるのでしょう!
の思いも込めた左後ろ横蹴りも躱したメルは向き合うと
「知ってるの、ひめさま?アザムさんを“守る”理由」
「人を護ることに理由などないでしょう!」
縦斬りの右サークレットが返された空に、なにやらあやしい黒雲が、ありえない速さで拡がっていた

161 :創る名無しに見る名無し:2021/08/20(金) 11:44:29.03 ID:jovjS9d+.net
「うっひゃーっ!なに好き勝手やってくれちゃってるんですか!」
敵レッグ機関砲に打倒され、向こう側に転がり起きたネーソンは吠えた
「抜かれたぞ!ミッチ!」 
ウォルターの言を待たず、ミッチの30ミリ砲がネーソンを超えていった敵レッグを吹き飛ばす
「あとひとつ?!」
もう一機のレッグに目をやる前に"ギロチンサークレット"持ちの"ゆうれいアーマー"が!
「なんとうー!」
ネーソンは脚をちぢめたレッグを横に転がし縦斬撃を躱す
「ネーソン!」
レッグの鼻づらレイライフルに導かれた鉛玉ばら撒き機関砲を撃つウォルター
鉛玉の群れはゆうれいアーマーの黄色いエーテルフィールドを通り過ぎるだけだった
「このズルすこが!なめてんじゃありませんよ!!」
ネーソンの中のなにかがぶちギレた
レッグの座を蹴って飛ぶ
突き出した右踵が蒼い光に包まれ
ズルすこゆうれいアーマーヤローの顔面に突き刺さり、気持ちよくぶちのめした
「さっきのニンジャガールのなんとかキックってやつか?」
ウォルターの声は遥かに遅れて聴こえた

162 :創る名無しに見る名無し:2021/08/20(金) 12:32:36.17 ID:jovjS9d+.net
「バリアが保れていないだろう!」
シュンクレスバタリオン特務中尉エルンスト"ルスト"ロウは吠えて
アダマンチウム輪っかブーメラン通称"ギロチンサークレット"を叩きつけるように撃ち出した
サークレットは蒼いスペシウムバリアをものともせず、トーマルカーゴの天蓋を撃った
「おまっ!」
カーゴと並走していた壮年保安官の声に合わせるように、天井の割れたトーマルカーゴの中から、ところどころで紅く光る黒煙が吹き上がった
「なんだこれは?……アザム?!」
紅く光る黒煙の奥、トーマルカーゴの中に
体育座りのアザムが見えた
黒煙はアザムの大きく開いた口から発していた

163 :創る名無しに見る名無し:2021/08/20(金) 18:28:30.97 ID:jovjS9d+.net
「これかー。デヴィルフィッシュってより大入道だねー」
リラボウの町保安官事務所。戦闘装備で待機中のマイクは、イローナの簡易戦闘情報端末画面を覗き込んで言い、おおきな胸の左(ピンキー。右はジェシー)をイローナの右肩にあてた
「無人区での戦闘中でまだよかったのかも」
イローナは応えた。眼はネーソンとメル、軌道上から降下中の増援の、個人視点画像を追う。心なしか顔色がより白くなって見えた
「おたすけ隊、出るよ、イローナ」
マイクの言い切りにイローナは2秒迷った
「おねがいします!」
「あいよー」マイクは身を起こし、イローナのちいさな両肩を力を込めてつかみ、おたすけ隊の面々を振り返った「行こう!」
「おまかせあれ」「出来高ボーナスもよろしく」「援護、間に合わしてね」「帰ったらおじさんとデートな」
「はい!みなさんよろしくおねがいします!」イローナは画面向かったまま応え、緊急回線を開いた
「エマージェンシー!降下部隊!アビー!聴こえる?!アザムお洩らし!アザムお洩らし!ネーソン!"ベータカプセル"!」
イローナの声を聞きながら、マイクはデートがどうの言い出したスティフの頭をはたき、出入り口へ向かった

164 :創る名無しに見る名無し:2021/08/20(金) 18:33:27.73 ID:jovjS9d+.net
スティフは嬉しそうだった

165 :創る名無しに見る名無し:2021/08/20(金) 19:08:38.29 ID:jovjS9d+.net
「ありゃあカイジューだな。おれらもああなっちゃうのかね」
ヒルはにやにやしながら言った。アクセルはとっくにベタ踏み。ぽんこつ"ジョング"が四脚でよかった。6脚とかだったらどっかもつれさせてる、とかどうでもいいことも考えていた
「射程だな。ブラスターでどうにかできるもんでもなさそうだが」
言った後部シートに立ったネロが、ジョング外枠上部に据えた"レンコンブラスター"を一斉射した
赤い粒子弾は大きな黒煙に呑み込まれただけだった
「なんともないな。怒り出したらいやだった」
ネロが言ったとたんに黒煙の紅光が増えた
「あれ?こっち見てる?」
『いい感じです!気をそらせて!』
ヒルの感想とメルの通信に、ネロはレンコンブラスターを連射した
「いい感じになってきたな、兄貴、メル。せかいを救うぜー」
ヒルは、紅く光る黒煙に吸い込まれるブラスターの粒子弾を目で追いながら、たのしそうにわらった

166 :創る名無しに見る名無し:2021/08/24(火) 20:53:13.76 ID:IUCmnHve.net
勢いで外枠としたが
ちゃんとした銃架じゃないと
旋回時給弾ベルトねじれたりせんかなあ
お前そこだけじゃねえだろう
まあ置く

167 :創る名無しに見る名無し:2022/05/19(木) 10:18:16.70 ID:7VLUlcRY.net
https://i.imgur.com/iIK2LvA.jpg
https://i.imgur.com/ESBriEg.jpg
https://i.imgur.com/YfQxfGA.jpg
https://i.imgur.com/rmIsq53.jpg
https://i.imgur.com/afNGxk3.jpg
https://i.imgur.com/vwkP2ly.jpg

168 :創る名無しに見る名無し:2023/06/27(火) 08:02:11.75 ID:OyUmTZWx.net
ざっと2年ぶりかー
憶えているといいが

169 :創る名無しに見る名無し:2023/06/27(火) 08:31:30.73 ID:OyUmTZWx.net
「なにが起きている!?」
シュンクレスバタリオン特務中尉エルンスト"ルスト"ロウは、トーマルカーゴから膨れ上がる、紅点光を混じえた黒煙を見上げながら、パワードアーマー”法衣”のエーテルシールドの限界稼働時間を確認した。
「俺だ!イァン、エスタ、各員!“想定外の事象が起ころうとも”だ!場合によっては“カウボーイズ”と協力する」
『カウガールもいるようですな』従者イァン
『わたしの眼の前になんかいろいろ知ってそうなニンジャガールがいる。話を聞いてみる』妹エスタ
「各自の判断に任せる。金持ちどもめ。なにが“想定外の事象が起ころうとも”だ。全員、一時戦闘を中止しても、“アザムの無事な身柄確保を優先”しろ」
ルストは言いながら、黒煙に飛び込んでゆく、二足歩行機レッグに跨がる壮年の男を眺めた
「英雄は英雄を知るであってほしいが……あのブラスターは援護(サポート)チームか?」

170 :創る名無しに見る名無し:2023/06/27(火) 09:03:13.67 ID:OyUmTZWx.net
あー
火星の青い空を背景に、トーマルカーゴから膨れ上がる、
だな

171 :創る名無しに見る名無し:2023/06/27(火) 09:05:46.99 ID:OyUmTZWx.net
俺だ、じゃなく、ブラボーワンもしくはブラボーゼロだったな

172 :創る名無しに見る名無し:2023/06/27(火) 09:07:44.09 ID:OyUmTZWx.net
あダメだイァンとエスタは実名で呼んでんじゃん
なんかもうなあ。まあなんかともあれ、いこう

173 :創る名無しに見る名無し:2023/09/25(月) 04:50:50.44 ID:1Fk+0BTK.net
「こいつが “お漏らし” か?!嬢ちゃん!」
チャンス保安官はスカーフを鼻梁まで引き上げた
レッグの機種を黒雲中心に向けながらハイドロブースター着火。レッグか跳ねる

「あいつ!何をする気だ!」
ルストもまた “法衣” のエーテルブーストを起動、チャンスのレッグを見据え膝をかがめ、跳んだ

「保安官!」
メルは左手で腰裏のスペシウムグレネイドをつかみながら黒雲に跳ぶ
「ニンジャガール!」
エスタは軽パワードアーマー“法衣”の“多次元シールド”を起動しつつメルを追うべく膝を折り、跳ねた

「効いてんのかどうかわからんな」
赤光りする黒煙にレンコンブラスターを撃ち込みながらネロはぼやいた
ブラスターの熱球着弾点は紅く光り、明らかに二脚立ち巨大超獣のかたちをつくった黒煙はこちらを向いてはいる
「大丈夫大丈夫兄貴。やっこさんキレちゃってますよ〜」
ハンドルを握る弟ヒルが言った。たのしそうだった

174 :創る名無しに見る名無し:2023/09/27(水) 15:14:46.65 ID:psP6aHFd.net
「呑まれる!保安官!」
空中のメルは点紅光黒煙のチャンス進行部へスペシウムグレネイドを一つ放った
グレネイドが蒼光と共に黒煙に大穴を穿つ

スペシウムグレネイドの大穴の先に、割れたトーマルカーゴとその中のアザムが見えた
「ありがとよ、ニンジャの嬢ちゃん!」
チャンス保安官は二足歩行機レッグのハイドロブースターを点火した
一気に黒煙内カーゴ脇に着地、アザムごとカーゴをひっつかみ 前方 へジャンプ。黒煙から大きく抜けた
レッグは掴んたカーゴごと着地、勢い余って転がる。チャンスは 鞍 から荒野の地に投げ出された

「ちょ!」
エスタはスペシウムグレネイドの爆圧で 跳ね返ってきた メルを受け止め、後方へ飛んだ

「あいつなにを……?!」
チャンスを追って黒煙の後ろに迫っていたルストは“法衣”を方向転換、黒煙の左側面へ
黒煙から飛び出したレッグが、トーマルカーゴごと転がってチャンスを放り出すのを確認
もうトーマルカーゴから黒煙は出ていない

「お漏らし?どうします?」
ネーソンはレッグを立て直しながら言った
「スペシウム弾つかっちゃったしなあ」
ミッチ保安官補はのんきに言って申し訳程度にレッグの鼻面機関砲を黒煙に1連射
「嬢のキックでなんとかならんか?」
とテキトーにいうウォルターに、そのネーソンのキックでぶちのめされた ゆうれいアーマー が上半身を起こし言った
「みなさまにも想定外なのですかな」
「やっといて言ってくれるぜ」とミッチ
「てめ!あやまってくださいよ!ホラホラわたしが悪かったです揚げに行ってください揚げに行ってくださいですよ!」
ネーソンはわけのわからないことをまくしたてた。レッグは直立していた

175 :創る名無しに見る名無し:2023/10/01(日) 10:06:05.05 ID:DPM8Zx1n.net
「こりゃダメだな。お漏らしとかいうやつだ」
武装降下揚舟艇、通称“ヒギンズ”の主操縦席でモビーブはぼやいた
「降下チーム!スペシウム弾頭スタンバイ!お漏らしだ!」
副操縦席のモブエーが回線を開いた

「全員スペシウム弾に換装!弾を惜しまな!この会計は給料には跳ねない!」
火星への降下中、アビゲイルは言いながらマガジンを交換した
『承知した。雇兵には関係ないが』
ソウミの感情を伴わない声が、アビゲイルには頼もしかった

「あー。こりゃダメだな。下手すっとマナとやらが増えるだけだな」
レンコンブラスターを撃ち込みながら、なにやら黒煙かいじゅうの中の紅点が大きくなるのを認めたネロは言った
「おれらはここまでだな。メルを迎えに行こうぜ」
「そうしよう。スペシウムか……」
ネロはヒルに返しながら黒煙を眺めた

「なんなのこれ……?」
「マナのかいぶつ……」
エスタのつぶやきに、腕の中のニンジャガールが応えた
「それってアザムの……なに?」
「人を 呑む もの……」
「なに言ってるの?」
エスタの視界の中、兄ルストは黒煙の前方へ飛んだ
その先には火星の荒野に転がったトーマルカーゴが視える

「なんだかわからんがアザムを回収する!」
ルストは言いながら転がったチャンスへ向かった。スラスターブースト
一気にチャンスに迫り、左肘で引っ掛ける
左へ身をひねり、チャンスの身体を放り投げる
──死ぬなよ!
身をひねりながらトーマルカーゴへ
──間に合うか?!
右踵をトーマルカーゴの 持ち手 に叩きつける
カーゴは転がった。中にアザムの姿が瞬間垣間見えた

176 :創る名無しに見る名無し:2023/10/11(水) 18:54:45.87 ID:48XZ5HiP.net
ここは「マナのかいぶつ」なるメルのせりふから続き
生命エネルギーたるマナが暴走すると紅光点あり黒煙のかいじゅうとなる
という せつめい 過去回想があるべきかもしれない
まんがだと3ページ、アニメだと五分くらい
そんな暴走の危険のあるアザムくんを利用しようとするわるものの一味がいるらしい
みんなで確保して暴走をとめよう
暴走しちゃう可能性は高いので、そこはむりくり止めよう、という方向で

本さくせんのブリーフィングは
賞金稼ぎ組のメル、保安官組のネーソンとイローナ、傭兵団組(軌道からの降下強襲組)のアビゲイルが
あいますこ(詳細忘れた)のチャニとアイリーン(たち?)から話を聞いているという構図

暴走した生命エネルギーのマナは、空間エネルギーたるエーテルと交じってもでかくなるだけ
これらをおさ(収?治?)めるにはスペシウムが有用
スペシウムとは、生命空間をつないだりまあまあそうイキらんととかしたりどうかこうかする
なぞのミラクルエネルギーである(ということはみんな知ってるよね?的演出の場面)
て話をして、スペシウム弾頭や特殊スペシウムグレネードやその上位のベーターカプセルを用意しとこうね、となる
マナエーテルスペシウムは、じゃんけん三すくみではなく
スペシウムがなぞのずる上位存在である。まあなんかよくわがんない

みたいなはなしをしたところで場面は現在にかえってきて……
で大丈夫かな?

177 :創る名無しに見る名無し:2023/10/11(水) 19:42:26.87 ID:48XZ5HiP.net
うんあかん。いますこ(IMASCO)てなんの略だったか思い出せない
いつどこで設定を考え(てメモし)たのかもわからん
太陽系星間平和維持協調機構とかなんかそんなんだった気はするが
要はセーフ系独立治安維持機構で、かつ今ではあんま期待されてない部署である
もともとは せいぎのひみつ機関 として設立され
設立当初はかつやくしたが、平和な年月(100年単位が望ましい)が経って
どーでもいいカタチだけの伝統的な部署となっていると
創始者たちは、エドワード某と仲間たちのアクリイレインボーズでどうたらこうたら
チャニはやり過ぎてそこに廻され、アイリーンはその御目付役としてセーフ機関からねじ込まれている
だがチャニ(と実はアイリーンも)はそこで地味にチーム(ネーソンイローナアビゲイルメル(たち))を育てており……
的なことを考えていたはずだ

とあと、マナは暴走するとなかまをつくるため
「いっしょにやろうぜ」つって人間(やせいぶつ?)を勧誘し呑み込んでいく
というのを考えていたのだが、めんどくさくなってチャンスを勧誘させるのを忘れていた
ここはこれからでもなんとかなるのかな
なにをしようとしているのかはこれから考える
要は承認欲求に根ざした集団圧力で、目指すは勝利。みたいなやつね
けっこう人の根っこってそこにありそうな気がするんだよなあ
何年も前、ずっと上の方で別シリーズ向けにメモした
大多数はテレビの言うことに従う 的な、なんかそういうやつ
まあ今考えればボーグの、抵抗は無意味だ の、より人にやさしいやつね

178 :創る名無しに見る名無し:2023/10/11(水) 19:47:24.85 ID:48XZ5HiP.net
まて2011年て。干支一回りしとる

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