どうすれば読書をする機会が増えるのか

　子供たちに本に親しんでもらおうと、石川県能美市立粟生小学校（二木恵子校長、
児童２５６人）の昇降口に、住民らの協力で、図書コーナー「あおっこぶんこ」が設けられた。

　図書室よりも、気軽に本を手に触れられるため、児童たちが読書の機会を増やしているという。

　あおっこぶんこは、４月に着任した二木校長が「読書を好きになってもらうため、
児童が必ず通る場所に本を置き、本に触れる機会を増やしたい」と考案した。

　本棚は高さ８０センチ、幅３メートル６０センチで、表紙が見える状態で４０冊ほど置ける。
学校司書がテーマを設けて図書室から選んだ本を並べ、期間ごとに入れ替える。
授業で読み聞かせなどに使った本もここに並べておく。

　普段から本が目に留まりやすい場所とあって、登下校時や休み時間には、たくさんの児童が
集まる。廊下でも座って本が読めるようにと、畳も用意された。図書室へ足を運ぶ児童も
増えているという。

　あおっこぶんこの設置は、二木校長から相談を受けた「粟生校下健やかな青少年を育てる
連絡協議会」会長の浅井慶治さん（５９）が協力。同協議会が材料費を提供し、
学区内に住む元建具職人の友安久正さん（７６）がボランティアで、本棚の設計や
組み立てを担当した。友安さんは、「子供たちが使うものなので、トゲでけがをしないように、
念入りにヤスリをかけました」と語る。

　２０日には、浅井さんと友安さんを招いてお礼の会を企画し、児童会長の
中野雄太君（６年）らが「本と身近に接する場所を作ってくださってありがとうございました」
と感謝した。浅井さんは「思いきり本を読んでください」と、児童たちを励ましていた。

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20140522-OYT8T50043.html