台湾でトップクラスの衛星研究者、機密情報を持って中国に亡命

台湾人技術者、無断欠勤後に中国へ亡命

23日、台湾教育省は、リモートセンシング（Remote Sensing）のエキスパートとして知られる台湾人技術者が秘かに中国へ亡命していたことが明らかになったと発表した。

亡命したのは、台湾・国立中央大学宇宙リモートセンシング研究所（Center for Space and Remote Sensing Research）で、
2001年から所長を務めていた陳錕山（Chen Kun-shan）氏である。台湾では、リモートセンシングの第一人者として位置づけられており、
中国軍の動向を偵察するスパイ衛星からの情報にアクセスする資格も与えられていた。
また、台湾の機密情報を取り扱うことができるため、中国大陸への訪問に関しても制限される立場であった。

亡命の事実が発覚したのは、2014年3月、中国メディアにおいて、陳氏が中国の国家研究機関、リモートセンシング科学研究所（Laboratory of Remote Sensing Science）に採用されたと報じられたことである。
この研究所は、名称の通り、リモートセンシングに関する研究を行なっており、陳氏以外にも、海外の研究者を積極的にスカウトしている。

実を言うと、陳氏は、2013年11月、2ヶ月にわたって無断欠勤を続けたことから、国立中央大学からポストを剥奪するとの決定が下されていた。
同大学は、その承認を受けるため、台湾教育省に報告を上げており、近いうちに最終的な決定に向けた会合が開かれる予定であった。
陳氏と中国側がどのようにして接点を持つようになったのか、あるいは、それがいつ頃から始まったのかについては明らかになっていない。
しかし、少なくとも無断欠勤がなされた時期に、何らかの工作が仕掛けられたことは間違いなく、
台湾メディアの取材に応じた情報当局者の一人は、今回の事件について、台湾の安全保障にとって「深刻な脅威になる」とコメントしている。

http://blog.livedoor.jp/intel_news_reports/archives/38310646.html