この作品は同じ時系列だからと言って世界を一つと考える固定観念で考えるとこの作品について深い理解を得る事は出来ない
少なくともこの作品には一つの世界に三つの世界を内包、ないし交差していると俺は考える
１.美嘉の世界（図書館）
２.その他の登場人物の世界
３.ヒロの世界（河原）
まず、基本的な事を挙げておくと、
主人公である美嘉の心象風景は図書館である。美嘉はヒロとぶつかるがお互いに興味を示さない。この地点では２.のその他の登場人物の世界は平和である。美嘉とヒロ
は2.その他の登場人物の世界でただ普通に出会うだけでは興味を持たなかったであろうし、虐めによる圧力が掛かって深く結ばれる事は出来なかっただろう
それでは、何故こうも別の世界の住人である美嘉とヒロは深く結ばれる事が出来たのだろうか？それは言うまでもなく携帯という存在である
美嘉はいつものルーチンワークで図書館の本を探していたのだろう、そこに何と自分の携帯があったのだ
これにより美嘉の世界にヒロが干渉する事ができ、二人は惹かれ合っていく
ここであくまでも美嘉とヒロは携帯という媒介のみで交差する事が出来、両親やクラスメイトは否定的、ないし無関心を貫いていたと思われる。この地点では美嘉とヒ
ロは２.その他の登場人物の世界に一切繋がりが無い、強いて言うなら携帯の待ち受けの空のみが唯一２.その他の登場人物の世界で美嘉とヒロが交差し得るファクターであっただろう。
一方、ヒロの世界は3.に示すように河原である。ヒロが自身の心象風景である河原に
美嘉をデートに誘う事により、ヒロの世界側からも美嘉と交差する事が出来るようになった。
美嘉がヒロが交際している事が周囲に知れ渡る事により、美嘉とヒロは自分の世界だけでは無く赤の他人の考える理不尽な世界の中でも生きる事を強いられてしまうのだ
ここで美嘉とヒロは一つ誤解している事がある、お互いの心象風景の世界である
(>>2に続く）
http://viper.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1401208673/
図書館、または河原、そしてこの二つの世界を繋ぐ携帯、計３つの場面のみに
二人の幸福は訪れていた訳で、これ以外の場所、つまり２.その他の登場人物
の世界では二人
を拒絶している事に気づかなかったのだろう。そんな世界の理不尽さを嘆き
ヒロは、
出会わなければ良かったと思ってしまったのだろう。
お互いの幸せを考え、ヒロは美嘉に別れを告げる時、美嘉の世界である図書
館には行かなかった。これにより美嘉は３.ヒロの世界（河原）に介入しな
ければならなくなった、当然ヒロは別れる決心が付いたから、自分の世界で
ある河原で、きちんと二人の恋にピリオドを打ったのだろう
恋空といったらエロゲのタイトルしかしらんぞ