「色んな人と話しができ友達100人できました！」カルビーがコミュ力上昇のため行う”毎日席替え”

カルビー　毎日席替え、刺激とまらない

「席替え」という言葉にはドキドキ感がある。そんなドキドキを毎日体験できるのが、カルビー（本社・東京）だ。
部署の垣根を除き、コミュニケーションを活発にしようと、コンピューターのくじ引きで毎日、席替えをする。
会長や社長、総務系などを除き、本社のほぼ全部署が対象だ。工場や支店でも、独自の方法で席替えを
導入している所がある。

朝９時に本社を訪問した。延べ床面積約２千平方メートルのオフィスに約２３０席がある。見通しが良い。
出勤してきた社員は、次々に共用のパソコンにＩＤカードをかざす。４人がけのコミュニケーション席、
ついたてのある円卓席、私語や電話も厳禁の集中席のゾーンがある。働き方に合うゾーンを選ぶと、
画面にその日の座席の位置が表示される。ロッカーから書類を取り、席へ。

同じ席の利用は最長で５時間。制限時間を超えると、再度、くじ引きをする。１日に２回、席を替わる人もいる。
「オフィスに安住せず、現場に足を運んでほしい。オフィスにいる時は、部内外の交流を活発にし、
イノベーションを起こしてほしい」と後藤綾子コーポレートコミュニケーション本部長（４２）。

以前から自由に席を選べる方式だったが、席が固定しがちになり、２０１０年にくじ引きを導入。当初、
「部内の意思疎通が希薄になる」と不満も出たが、部署の集まりを持つなど、各部で工夫している。
導入後、連結売上高は毎年５～１０％の伸びで業績も好調だ。紙資料は約７割も減り、資源節約に結びついた。

グループ会社から異動してきた人事総務部の佐藤恭子さん（３４）は「初日からいろんな部署の人が話しかけてくれ、
最初の１年で１００人以上の知り合いができた」。

かっぱえびせんの商品企画担当の島田光敏さん（４０）は「２回も席を替わるのはちょっと面倒だが、
ふだん接点のない人と交流でき、刺激になる」。隣席にステキな異性が座ると、「仕事にハリが出ます」
と言う女性社員もいて、活気にあふれていた。
http://www.asahicom.jp/articles/images/AS20140526002189_comm.jpg
http://www.asahi.com/articles/DA3S11156969.html