酒をよく飲む親を持った子供は酒嫌いになる傾向があることが判明

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酒好きは親譲り、とりわけ父親が大酒飲みだと、息子もそうなる傾向が高くなると考えられているが、
米国ピッツバーグ大学の研究チームががマウスを用いて実験を行ったところ、
「大酒飲み」のマウスを父親に持つ雄のマウスはアルコールを好まず、アルコールを摂取すると、その影響を受けやすいことが分かった。
大酒飲みの“親父マウス”を作成

研究チームはまず、雄マウスを5週間、エタノール蒸気にさらし、
体内のアルコールレベルが（車を運転する場合の）法定許容量を越えている状態にもっていった。
息子は酒嫌いに…

その雄マウスと、アルコールをまったく摂取していない「しらふ」の雌マウスを交配させ、
生まれてきた子どもが大人の状態に成長してから、アルコールにどのような反応を示すか観察した。

すると、「大酒飲み」の父親を持つ息子は、「しらふ」の父親を持つ別の雄に比べて
アルコールを摂取する量が少なく、水とアルコールを与えた場合、アルコールを避けて水のほうを好んで飲むことが分かった。

また、大酒飲みの父親を持つ息子はアルコールを摂取すると運動機能に影響が現れ、アルコールに対する感受性が高いこともわかった。
娘には影響せず

研究者はこれらの現象について、長期にわたり大量にアルコールを摂取したことで、
父親の遺伝子が変化をきたし、それが息子に影響したと見ている。ただ、このような現象は同じ子どもでも娘、すなわち雌のマウスには見られなかったそうだ。

研究チームは今回の結果を足がかりに、今後は“酒飲みマウス”の息子が酒好きにならなかったのは、
種の違いによるものなのか、長期ではなく、短期間に大量の飲酒をした場合の影響はどうなのか、
遺伝子はどのような影響を受けるのか、なぜ雌には父親の影響が出ないのか、といったことを検証していく予定だそうだ。

ピッツバーグ大学の研究結果はオンライン・ジャーナル『PLOS ONE』に発表された。
http://irorio.jp/kondotatsuya/20140608/140828/