産経「外人に日本人の気持ちが理解できるのか？ザック監督と選手が理解し合えたか聞き取り調査せねば」

　サッカーＷ杯は決勝トーナメントが始まって佳境に入ったが、蚊帳の外におかれた日本にとっては、もう遙か遠い国のお祭りのような感じになってしまった。
４年後を見据えザッケローニ監督の後釜も取り沙汰され、スペインのクラブチームで指揮したメキシコ人、アギレ氏が有力候補として挙がっているそうだ。

　欧州進出が進み、経験を積んだ選手を束ねるためにも外国人監督が適任という基本方針が日本協会にはあるという。
しかし、日本のことをよく知らない外国人をいきなり連れてくるのでは、また４年間同じことの繰り返しになるのでは。アギレならぬ“アレルギー反応”を起こす人も多いだろう。

　監督に求められるのは戦術や技術論もさることながら、いかに選手とコミュニケーションをとってチームをまとめられるかだろう。
言葉のカベがつきまとう外国人監督に、日本人の気持ちがどれほど理解できるのか。
外国人にこだわるなら、ザック監督とどこまで理解し合えたか代表選手一人一人から聞き取り、検証する必要もある。

　過去１９回のＷ杯での優勝国の監督は、すべてその国の出身者という。どうして日本人監督ではダメなのか。
「日本サッカーの父」と呼ばれ、１９６４年東京五輪に向けそれこそ基本から教えたドイツ人・クラマー氏のころならいざ知らず、日本にも世界に精通した監督向きの人材は何人もいるのではないか。

　明治維新後、海外留学した若者たちが帰国して指導的役割を果たし日本の近代化が始まったように、
国際化の波に洗われた日本のサッカーもそろそろ日本人指導者による独自色が出てもいいころ。いまこそ「いでよ、日本人監督」と声を大にしたい。　（今村忠）
http://www.sanspo.com/etc/news/20140630/amk14063005000001-n1.html