農水省は、北海道千歳市の新千歳空港と神奈川県川崎市の川崎東郵便局に、８月１日から検疫探知犬各２頭を
導入する。
検疫探知犬は、旅客の手荷物の中から畜産物や果実などを嗅ぎ分けて発見するよう訓練された犬で、五つの空
港で計１０頭が既に導入されている。
体制を強化し、人や物の移動が増える夏休みに向け、口蹄（こうてい）疫などが農畜産物を介して国内に侵入する
のを水際で防ぐ。
旅客が海外から畜産物などを持ってきた場合、到着時に自己申告する必要があるが、申し出ないケースも多い。
検疫探知犬に未申告の畜産物などを発見してもらい、口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザなどの家畜の伝染性
疾病、ミバエ類などの農業被害をもたらす病害虫が、農畜産物を介して国内に入ることを防ぐ。
導入先は、旅客数や、立地地域と畜産との関係などを踏まえて決定。
新千歳空港は、国際線が入り畜産が盛んな北海道の玄関口であるため防疫を強化する。
郵便局への導入は今回が初めて。川崎東郵便局は国際郵便局で、取り扱い量の多さでは国内屈指。
現在は一部を開封して畜産物などが入っていないか確認しているが、検疫探知犬の導入で
「検査効率が上がることが期待できる」（農水省動物衛生課）。
同省は、中国・韓国など近隣諸国で口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザなどが発生していることを受け、人や物
の移動が活発になる夏休みに向け水際検疫を強化する。
海外で土産物として売られるハム、ソーセージなどの肉製品は基本的に国内に持ち込めないため、同課は
「購入してこないことが重要だ」
と強調する。新千歳空港では３１日から、検疫探知犬ナイトロ号とロキシー号のお披露目イベントを行う。
日本農業新聞（2014/7/30）
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=29035
国会にも導入しろ