佐賀県「オスプレイに来られると熱気球大会に影響ありそうで不安」 [533895477]

オスプレイ佐賀空港配備計画　バルーン大会影響懸念

防衛省が自衛隊に導入する新型輸送機オスプレイを佐賀空港に配備する計画が突然浮上し、佐賀平野ののどかさを象徴する熱気球（バルーン）の飛行に影響を及ぼさないか、関係者が気をもんでいる。
国内唯一の特別な飛行区域を設けて共存してきた佐賀空港とバルーン。毎年秋に国内外の１００機が参加するバルーンフェスタは佐賀観光の目玉だけに、佐賀市長も「肩身の狭い大会にはしたくない」と懸念する。

７月２２日、佐賀市役所を訪れた武田良太防衛副大臣に、秀島敏行市長はぶつけた。「佐賀はバルーンの街。バルーンの空域は一部制限されているが、どうなるのか心配だ」。
武田副大臣は「地方の特色の障害にならないよう、あらゆる角度から配慮したい」と答えたが、具体的な計画はこれからとあって、制限空域が広がるかどうかは不透明だ。
防衛省報道室は「まだ機種選定の段階であり、飛行ルートなどの計画を答える段階にない」としている。

バルーンの空域をめぐっては、佐賀空港が開港する際、問題となった。当時の運輸省は航空機と空域が重なるため、バルーンが飛ぶこと自体に難色を示した。
パイロットたちは同省に飛行を認めるよう働きかけ、空港を管理する県が交渉し、１９９６年３月、バルーンの空域を設けることで正式合意した。区域や高度を制限した「バルーンフライトエリア」が誕生した。
空港から半径９キロは管制区域で原則、バルーンは飛べない。約１３キロ北西にあるバルーンフェスタ主会場の嘉瀬川河川敷から南に飛ぶとすぐに差し掛かり、着陸を迫られる。
このため境界線南側の一部は、進入前に管制塔に通報すれば飛行できる例外区域もできた。