ユニセフ本部の発表によると、世界では今、1分に10人の赤ちゃんが死亡または死産している。毎年、550万人もの命が、人生が始まると同時にその終わりを迎えていることになる。
こうした死亡の大多数は、早産や出生時の合併症、新生児の感染症など、予防可能な原因によるものだという。
1990年以降、子どもの死亡率はほぼ半減した一方で、子どもの死亡率全体における新生児死亡率が占める割合は、増加している。
この点は、5月上旬に医学雑誌『ランセット（The Lancet）』に発表された論文でも指摘されている。また、ユニセフ事務局長のアンソニー・レーク氏は以下のようにコメントしている。
「乳幼児死亡率を世界的な優先事項に据え、イノベーション（技術革新）、パートナーシップ、公平性に徹して取り組むことで、急速な削減を実現しました。
これと同じく、新生児死亡率も世界的な義務として政治的意思をもち、すべての家庭に支援がたどり着く新たな方法を模索しながら取り組む必要があります」
新生児死亡は、貧しい世帯ほど多くなっており、こうした傾向が続くようなら、中央アフリカに生まれた新生児が、カナダに生まれた新生児と同じだけの生存の機会を得るようになるには、100年以上かかるという。
レーク事務局長は、妊産婦、新生児、乳幼児死亡率の削減への世界的な支援を呼びかけるカナダ政府のリーダーシップを歓迎している。
トロントサミットでは、新生児、乳幼児、保健における進展をスピードアップするための最も効果的な方法が模索される予定だ。
子どもが生まれたとき公的な登録を行い、子どもの数をより正確に把握できるようになれば、新生児と乳幼児の健康の改善につながる。
2012年だけで、世界で生まれた赤ちゃんの5人に約2人は出生登録がされておらず、世界では5歳未満の子どもおよそ2億3，000万人が、一度も公的にその存在を記録されていない。
出生登録がされていないとうことは、保健や教育、そのほかのサービスを利用するのに必要な法的な証明を持っていないということになる。対策をとらない限り、公的登録を持たない子どもの数は増え続ける。
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http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20140814-00010001-biz_dime-nb
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