アフリカで雨が降るとハワイでハリケーンに見舞われる？ [748830639]

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「バタフライエフェクト（効果）」という言葉をご存じだろうか。1972年、アメリカ科学
振興協会の講演「予測可能性-ブラジルでの蝶の羽ばたきはテキサスでトルネードを引き
起こすか」に由来するこの言葉だが、「アフリカで雨が降るとハワイがハリケーンに見舞
われる」ということが証明された。

米国立ハリケーンセンター（NHC）の観測データによると8月上旬、太平洋を数千マイル横
断してハワイに到達したハリケーン「イゼル」と「ジュリオ」は、イゼルとジュリオに発
達する前の低気圧は、その数週間前にアフリカで生まれたのだという。

「イゼル」は、勢力を失って熱帯低気圧となってハワイ島に達し、「ジュリオ」は最後の
数日に進路を変え、ハワイ諸島の北方を通過した。

2つの低気圧は、メキシコ沖の太平洋にあった時からNHCが天気図で追跡していた。「イゼ
ル」と「ジュリオ」に発達する前の低気圧は、さらに数週間前、アフリカで生まれて「ア
フリカンジェット」と呼ばれる、例年発生するジェット気流に乗って移動した。

NHCのハリケーン担当シニアスペシャリスト、リキシオン・アビラ氏とリチャード・パシ
ュ氏によれば、メキシコ沖の太平洋で形成されるハリケーンの大半はアフリカを起源とす
るという。つまり、「アフリカで雨が降るとハワイがハリケーンに見舞われる」ということだ。

米国大西洋海洋気象研究所のハリケーン調査部門によると、例年、北半球に春が到来する
と、北アフリカのサハラ砂漠と内陸部から離れ、砂漠地帯よりも気温の低いギニア湾岸地
域との気温差によって大気の流れが形成されるのだという。

バタフライエフェクトは、日本のことわざ「風が吹けばおけ屋がもうかる」を連想させる
が、ほかにも「北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起こる」や、「アマゾンを舞
う1匹の蝶の羽ばたきが、遠く離れたシカゴに大雨を降らせる」という気象のたとえでも使われる。

http://www.africa-news.jp/news_adX8hjODyU_949.html