中国人「日本では390万円で買えるカムリが中国では540万円、何故こんなに高いの？」 [895142347]

中国の独禁法は本当に「日本企業いじめ」か？

「中国で物の値段がこんなに高いのはなぜなのか」

独禁法違反の取り締まりを強化しようとする背景に、習近平体制下で進められる国内改革がある。
国内改革といえば「腐敗撲滅キャンペーン」がその典型だが、教育・医療・住宅など、国民の生活目線に沿った民生改革もまた焦眉の急だ。

国民の不満のなかでも「物価高改善」は喫緊の課題である。最近は通信手段と情報収集手段の発達や、国民的海外旅行ブームなどを通じて、
「中国で物の値段がこんなに高いのはなぜなのか」が公然の疑問となっている。中国国内における価格の合理性に異を唱える声は少なくない。

中国人同士の話題によく出てくるのが、まさしくクルマの値段である。日中を往復する中国人ビジネスマンは言う。

「ざっくりとした比較で言えば、広州で生産するトヨタのカムリは33万元（約545万円）だが、日本でなら393万円で買える。その差は1.4倍だ」――。

ほとんどの部品が輸入であるならばわからなくもないが、新興国市場でのシェア獲得を目指す日本の自動車メーカーにとっては、現地生産・現地調達の拡大は必須の取り組みであるはず。
人件費も日本に比べたら安いはずの中国で生産するクルマが、日本の「1.4倍」の価格というのは、彼らにとってはなはだ合点がいかない話なのである。

実際、発展改革委員会は「競争を減らすため最も有利な価格でカルテルを結び、発注を得た」とし、自動車部品メーカー8社を摘発。
対象となるスターターモーター、オルタネーターなど13の部品が、ホンダ・トヨタ・日産・スズキ・米フォードなどの完成車20車種以上に組み込まれていることを指摘した。

この独占禁止法違反の問題について、北京大成（上海）律師事務所の高級顧問、高居宏文氏は次のように解釈している。

「中国政府はこれまで、物価高による国民の不満を和らげるために、不正競争防止法に基づく商業賄賂の取り締まりを強化するなどしてきました。
今回の取り締まりは、その第二弾となります。独占禁止法の運用により、価格カルテルや再販価格維持制度を壊し、末端価格を強制的に下げるようにさせ、消費者に対し商品を安く提供させる狙いがあるのです」

http://diamond.jp/articles/-/58064