【ＴＰＰ】アメリカは低所得者ほど対日貿易拡大に期待し賛成に回る。 [388233467]

米国人は環太平洋連携協定（ＴＰＰ）に賛成で、日本との貿易にも好意的――。
米国の世論調査団体「ピュー・リサーチセンター」で国際経済世論調査を担当するブルース・ストークス氏
が、同団体が行った調査結果を基に、東京財団フォーラムで講演した。
同団体は今月、日本や米国の国民の多くが「貿易は自国の雇用や賃金を増やさない」と考えているとした
調査結果も発表している。

講演では、同団体が今年４月に米国で行った調査を紹介。
それによると、ＴＰＰが米国にとって「良い」と答えたのは５５％、「悪い」と答えたのは２５％、「分からない、
答えない」が１９％だった。
米国が参加した大型の経済連携協定として、１９９３年に北米自由貿易協定（ＮＡＦＴＡ）についての同様の
調査を比較。ＮＡＦＴＡでは「良い」が４６％、「悪い」が３８％で、ＴＰＰの賛成者はＮＡＦＴＡを上回っている。

これらの結果から同氏は、
「原則的には、米国人は自国にとってＴＰＰが良いもので、特に日本との貿易を増やすことが自国のために
　なると考えている」
との見解を示し、
「これはＴＰＰにとってポジティブな兆候だ」
と述べた。

ただ、貿易に直接関係する仕事に従事していないとみられる低所得者層ほどＴＰＰを支持する傾向が高かった。
同氏は
「十分には説明できないが、面白い」と述べ、歯切れの悪さも残した。日米で貿易の恩恵に否定的な回答が多
いことについては、「日米抜きのＴＰＰはない」と懸念を示した。

日本農業新聞（2014/9/26）
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=30014