連合、ベア２％以上要求を検討　物価上昇で15年春 [251772464]

連合、ベア２％以上要求を検討　物価上昇で15年春
今年の「１％以上」上回る
2014/10/11 21:34

　労働組合の中央組織である連合は2015年の春季労使交渉で、給与を底上げするベースアップ（ベア）について、
２％以上を求める検討に入った。一律のベア要求は２年連続となる。物価の上昇が進んでいるため、
今年の「１％以上」を上回る水準を求めることにした。

　連合が17日に決める来年の春季交渉に向けた基本構想案に盛り込み、12月に春季交渉の方針として決定する。
連合内部には３％以上のベアを求める声もあるが、労使交渉で実現するのは難しいという意見が多い。
働いた年数に応じて基本給が増える定期昇給分は、今年と同じ約２％を確保するよう求める方向だ。

　連合は10年の春季交渉から４年間、景気の低迷を受けて統一のベア要求を見送っていた。
14年は５年ぶりの統一要求として１％以上の水準を求めた。企業の業績が回復し、政府も賃上げを強く促したことから、
定期昇給分を含む賃上げ額の平均は5928円となった。率にすると2.07％で、1999年以来15年ぶりの高い水準となった。

　ただ、働く人の生活実感はそれほど改善していない。厚生労働省の毎月勤労統計調査では、
物価の上昇を考慮した実質賃金は８月はマイナス2.6％となり、14カ月連続で前年を下回っている。
４月の消費増税に加えて円安による輸入品の値上がりで消費者物価が上がっており、
２％のベアが実現しても物価上昇には追いつかない見通しだ。

　政府は６月にまとめた成長戦略で、専門職の労働時間規制をなくす「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入を明記した。
政府、経営者、労働組合の代表が参加する政労使会議も９月末に再開し、経営側は一段の労働規制の緩和を求める構えだ。
規制改革が経営側のペースで進むなか、連合には高い賃上げ目標を掲げることで存在感を示す狙いもあると見られる。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS11H0L_R11C14A0MM8000/

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