テレビライター･今井舞｢サザンの『ピースとハイライト』､朝日新聞のテーマソングかと思った｣ [203070264]

そしてサザンオールスターズ。「サプライズです」って、突然出場が決まった体で、コンサート会場から
登場してたが。「出るか出ないか」で引っ張ってもったいつけようとするNHKのこのやり方は、視聴者側を
イラつかせるだけだ。明菜はわかる。本当にギリギリまでせめぎ合いだったろう。でもサザンは、10月に
発表された大晦日年越しライブ開始時間がいつもより数時間前倒しだった時点で、もう大体の察しは
ついている。出演者発表の際に「スペシャルライブあります」でいいだろうに。ま、強調された“31年ぶりの
出場”等、NHKの思惑など一切知らぬ顔で歌ってたサザンだが、何か歌が……。サザンの歌って、もっと
軽快なイメージだったのに、いつの間にこんなにメッセージ性の目盛りが(強)に？『ピースとハイライト』、
朝日新聞のテーマソングかと思った。安倍首相は、この曲が流れるサザンのライブによく行けたもんだ。

飄々とした左の教祖とは対照的に、紅白にわざとツレない態度を貫いていたのは、右の神・長渕剛。皆で登場する
冒頭から、おフザケに興じる郷ひろみの隣で、終始やりとり無視で仏頂面。歌で登場する際も「続いては長渕剛
さんです。メッセージを代読します」って東日本大震災の被災者への言葉を司会が読んでスタート。震災後の
長渕は“右”というよりこっちにシフト。もちろん歌も『とんぼ』とかじゃなく、知らない曲だ。泥っぽい応援歌を、
いつものシャウト＆ハーモニカ＆長尺で。番長も大満足の、お腹いっぱいステージであった。

週刊文春 2015年1月15日号「紅白は“番宣”に成り下がった！新春恒例・今井舞ブッタ斬り」
http://i.imgur.com/YX6MGDR.jpg

テレビライター･今井舞 ｢サザンの『ピースとハイライト』､朝日新聞のテーマソングかと思った｣ [203070264]

テレビライター･今井舞｢サザンの『ピースとハイライト』､朝日新聞のテーマソングかと思った｣ [203070264]